佐野家
大分県杵築市杵築329北台の武家屋敷から少し離れた場所にある杵築の名門医家、佐野家。
代々御典医として杵築藩に仕え、医家として高名を馳せてきました。
徳川家康が江戸に幕府を開いた慶長8(1603)年、佐野家の始祖徳安は伊賀国で誕生。
徳安は元和元(1615)年に勃発した大阪夏の陣の騒乱を避けて豊後岡藩へ。
藩医で伯父の佐野卓節の許で医学を修めた後に独立し、杵築へ移り開業。
その医療技術は「刀圭(医術のこと)ノ妙、神ノ如シ」と謳われたほど。
噂を聞きつけた時の藩主小笠原忠知は徳安に宅地を与え、侍医として召し抱えます。
以来約400年、佐野家は御典医として数多くの名医を輩出してきました。