福島ってどんなところ?
東北の南に位置し、日本で3番目の大きさを誇る福島県。
広大な県内では、気候や文化が各地で大きく異なり、それぞれに違った楽しみ方ができますが、大きく3つのエリアに分けてその魅力を語ることができます。
- 西側の会津地方では、山々と湖の数々、江戸時代の息吹を感じられるスポットが楽しめます。
- 中央の中通りのエリアは、美味しい果物や絶景のお花見スポット、歴史ある温泉の数々が魅力です。
- 東側の浜通りのエリアは、太平洋の雄大な景色と、家族で楽しめるスポットやレジャー施設に富んでいます。
このほか、ラーメンや日本酒など、各地で楽しめるご当地グルメも大きな魅力です。
今回はこの大きな3つのエリアを更に分け、計6つのエリアを紹介していきます。
福島旅行の見どころ
城をめぐって歴史に想いを馳せる
福島では、大河ドラマ「八重の桜」で一躍全国区へ広がった「鶴ヶ城」、戊辰戦争の舞台のひとつとなった「小峰城」をはじめ、さまざまな名城めぐりが楽しめ、歴史好きの方は必見です。
城の見学はもちろん、かつて主要な街道が通っていた城下町をそぞろ歩きすれば、幕末の息吹を感じられることでしょう。
温泉天国で湯めぐりを堪能する
大小さまざまな山脈に囲まれた福島は、天然温泉の宝庫。
千年以上の歴史を持つ「飯坂温泉」、四季折々の雄大な渓谷美を見せてくれる「芦ノ牧温泉」、美人の湯として知られる「磐梯熱海温泉」をはじめとして、県内全てのエリアに名湯が点在しています。
ほかにも、山奥にひっそりとたたずむ秘湯、歴史上の著名人に愛されてきた名湯などがあり、湯めぐりを存分に満喫できるでしょう。
ご当地ラーメンと日本酒蔵めぐりを堪能する
会津地方を中心に名高いラーメン店が軒を連ねており、三大ご当地ラーメンの「喜多方ラーメン」、「会津山塩ラーメン」、「西会津味噌ラーメン」はもちろんのこと、県内各地でご当地ラーメンを味わうことができます。
福島を代表するグルメとしては日本酒も名高く、「全国新酒鑑評会」では、7年連続、日本一の金賞受賞数を獲得したほどです。ベテランから若手の杜氏が魂を込めて作り上げる各地の日本酒が魅力で、製造工程などを見学できる酒蔵も多いので、酒蔵めぐりもぜひ満喫してみてはいかがでしょうか。
ファミリーで楽しめるスポットをめぐる
カップルや友人同士で楽しめるスポットのほかに、家族で満喫できるスポットに富んでいるのも、福島の魅力です。
広大な敷地で温泉やプール、ダンスショーが楽しめる「スパリゾートハワイアンズ」、体験学習に適した水族館「アクアマリンふくしま」、昆虫との触れ合いが楽しめる「ムシテックワールド」や「リカちゃんキャッスル」など、いわき市や県中エリアを中心に、家族みんなで楽しめるスポットが盛りだくさんです。
四季折々の山と自然のダイナミズムを堪能する
福島といえば、山々や湖などの雄大な自然が、一年を通じて見せてくれる景観を語らずにはいられません。
春には、桃源郷として知られる「花見山公園」、日本三大桜として名高い「三春滝桜」をはじめとした、お花見の絶景スポットを楽しめます。
夏には、新緑が美しい山々でのハイキングやキャンプに加え、湖でのレジャーも満喫でき、「猪苗代湖」では湖水浴を楽しめるほか、「あぶくま洞」ではひんやりとした鍾乳洞を探検することができます。
秋には、国指定天然記念物とされている「塔のへつり」、「安達太良山」など、山々と渓谷・崖が織りなす絶景の紅葉の名所を、各地で訪れることができます。
冬には、豊富にあるスキー場でのウィンタースポーツや、一面の銀世界の中を歩くスノーシューハイクのほか、「桧原湖」で体験できるワカサギ釣りなど、冬の魅力も言い尽くせないほどです。
いわきエリア
スパリゾートハワイアンズ
戦後、地域経済の再活性化をめざし、石炭の代わりとして温泉を資源に考案されたレジャー施設で、映画「フラガール」で誕生秘話が描かれたことでも有名です。
広大な敷地には、常夏ハワイをテーマに、巨大屋内型プールやウォータースライダーのほか、いわき湯本温泉から引いている天然温泉が楽しめる6つのテーマパーク、宿泊施設などがあり、開業当時からの目玉であるプロダンサーによるポリネシアンダンスショーも見どころです。
アクアマリンふくしま
アクアマリンふくしまは、東北最大級の体験型水族館で、約800種の生物が展示されています。
黒潮と親潮が出会う「潮目」をテーマにしており、バックヤードツアーや自分で釣った魚を食べられる体験プログラムに加え、海辺を再現した屋外プールでは裸足になって生き物と触れ合うことができ、お子様の体験学習にもおすすめです。
いわき・ら・ら・ミュウ
アクアマリンふくしまに隣接しており、太平洋に面した観光物産センターです。
小名浜港から揚がった新鮮な海産物などのグルメが楽しめ、いわきのお土産も充実しており、お子様向けの屋内型遊び場も兼ね備えています。
いわき市石炭・化石館 ほるる
いわき市常磐地区の炭鉱の歴史や、市内で採掘された化石、諸外国の化石が展示された施設です。エントランスに入ると、1968(昭和43)年にいわき市の高校生によって発見された、日本を代表する化石「フタバサウルス・スズキイ」がお出迎えしてくれます。
アンモナイトの標本作り、コハクのアクセサリー作りなど、各種体験教室も楽しめます。
いわき市アンモナイトセンター
もっと本格的に化石に触れたい方におすすめなのが、アンモナイトセンターです。
約8,900年前のアンモナイトなどの化石が集中して発見された地層の上に建設された施設で、アンモナイトに関する展示のほか、ハンマーやタガネを使ってアンモナイトの発掘体験が楽しめます。
塩屋崎灯台
薄磯海岸の断崖に位置する白亜の灯台で、「日本の灯台50選」にも選ばれています。
最上階まで登ることができ、海抜73メートルからの景色が楽しめ、日没の時間帯は太平洋にしずむ美しい夕日を眺められることで人気です。
映画「喜びも悲しみも幾年月」の舞台となったほか、歌手・美空ひばりさんがこの灯台を題材にした歌詞の「みだれ髪」を歌っており、歌碑が設置されています。
国宝 白水阿弥陀堂(しらみずあみだどう)
白水阿弥陀堂は、平安時代末期の1160(永歴元)年に、徳姫という女性により建立されたと伝わる真言宗の阿弥陀堂で、県内唯一の国宝建造物です。
美しい浄土庭園に彩りを添える、梅や桜をはじめとした季節の花、紅葉の名所としてもよく知られています。
シーフードレストラン メヒコ(いわきフラミンゴ館)
遠洋漁業の船団長だった創業者が、メキシコで見たピンクフラミンゴの群れに感動して作ったというユニークなレストランで、食事を楽しみながら、ピンクフラミンゴをガラス越しに間近で観察することができます。
名物は殻ごとご飯に載せられた「カニピラフ」ですが、ステーキやハンバーグなども評判の味です。
1973(昭和45)年に第一号店が開業し、現在までに福島県を中心に、東京都、茨城県、山形県に計13店舗を構えています。
いわき湯本温泉郷
いわき湯本温泉の歴史は1,000年以上前にさかのぼり、愛媛県の道後温泉、兵庫県の有馬温泉と共に日本三古泉として知られています。
毎分5トンの豊富な湧出量を誇り、美肌作用、解毒作用、高い保温効果などが主な効能です。
相双エリア
相馬中村神社(相馬市)
起源となる社殿は3,000年以上前に建てられたと言い伝えられており、国の重要文化財に指定されています。かつては馬稜場(ばりょうじょう)とも呼ばれていた中村城内にあり、騎馬にゆかりの深い神社です。
毎年7月末に行われる相馬野馬追(そうまのまおい)では、相馬太田神社、相馬小高神社と共に、本戦を前に行われる出陣式の舞台となります。
例大祭が行われる毎年4月には、鳥居から参道に続く桜並木が見ものです。
鹿狼山(かろうさん)
太平洋に面した標高430メートルの山で、周囲に高い山がないため、海を眺めながら登れる山として知られています。
また、日本一山開きが早い山としても知られており、元旦に山頂から初日の出を眺めることができます。
県北エリア
霊山(りょうぜん)
標高825メートルの山で、古くから山岳信仰の対象とされてきた歴史ある山です。
登山道はよく整備されているため、家族連れでも楽しむことができます。登山にもっともおすすめなのは、紅葉と岩山のコントラストが壮観な秋で、紅葉まつりも開催されます。
花見山公園
「桃源郷」として名高い公園で、毎年春になると、数種類のサクラのほか、ウメ、ボケ、モクレン、ハナモモが一斉に咲き誇り、あたり一面をうっすらと桃色に染める美しい景色が広がります。
「花は人々に潤い・希望・癒しを与えてくれる」という園主の信念のもと、戦中の貧しい時代から少しずつ開墾して育て上げた畑が、言葉どおり多くの人々に親しまれる桃源郷となった姿は必見です。
フルーツライン
フルーツラインとは、約14キロメートルにわたる福島県道5号線の愛称です。
吾妻連邦の麓を走るこの区間には果物畑が広がり、販売店や観光果樹園が多く並んでいるため、桃をはじめとする福島の旬の果物を堪能することができます。
飯坂温泉
飯坂温泉の歴史は縄文時代にまでさかのぼり、2世紀ごろ遠征中に病にかかったヤマトタケルノミコトも湯に浸かって回復したとの文章が残っているほどです。ほかにも、俳人・松尾芭蕉をはじめとして、正岡子規、与謝野晶子、ヘランケラー、昭和天皇など、名だたる著名人が飯坂温泉を訪れています。
温泉街には、鯖湖湯(さばこゆ)をはじめとして、趣の異なる9つの共同浴場があります。共同浴場を周って、地元の人との交流や、それぞれの泉質を楽しむのもおすすめです。
土湯温泉
平安時代に開湯したと伝えられている土湯温泉は、吾妻連峰のふもと、山あいの静かな環境に位置し、荒川沿いに宿が並ぶ温泉情緒を感じられる場所です。四季の渓谷美や満天の星空が楽しめます。
また、三大こけし発祥の地としても有名で、街のいたるところに、こけしのモニュメントやギャラリーがあるほか、マスコットキャラクター「きぼっこちゃん」などの土産物を見て回るのも楽しいでしょう。
泉質は炭酸水素塩泉で、切り傷、冷え性、乾燥肌などに効能があります。
磐梯吾妻スカイライン
福島市の高湯温泉と耶麻郡猪苗代町にまたがる土湯峠までを結ぶ、全長約29キロメートルの観光道路です。
最高標高1,622メートルに位置するスカイラインでは、4月には高さ4メートルほどの雪壁に囲まれて道路を走る「雪の回廊」や、周囲に広がる山々が一斉に紅葉する秋の雄大な景色が楽しめます。
二本松城
二本松城は、10年の歳月をかけて整備された近代城郭で、中世から近世にかけて奥州の要とされていました。1868(慶応4)年、戊辰戦争で新政府軍の猛攻を受け落城し、消失した場所もありましたが、その後一部が復元され、霞が城公園として保護されてきました。
春には大小2,500本のサクラが咲き乱れ、桃色の霞がかった景色が美しく、桜まつりも開催され大いに賑わいます。
安達太良山(あだたらやま)
安達太良山は、福島県を代表する名峰で、四季折々の景色と登山が楽しめます。登山におすすめの時期は、燃えるような紅葉を眼下に見下ろせる秋と、一面銀世界の雪面をスノーシューで歩くことができる冬です。
あだたら高原リゾートから出発するロープウェイで頂上駅までアクセスでき、頂上から30分ほど歩けば、爆裂火口を眺めることもできます。
山中の山小屋には源泉かけ流しの温泉があるので、疲れた体を癒して帰るのもおすすめです。
県中エリア
あぶくま洞
8,000万年あまりの時をかけ、したたり落ちる地下水によって大自然が創り出した造形美が魅力の鍾乳洞で、洞内のメインホールである「滝根御殿」や、調光が演出する「月の世界」など、見どころがたくさんあります。
全部で約300段の階段を上り下りしながら、ひんやりと涼しい幻想的な世界を楽しめます。
磐梯熱海温泉(ばんだいあたみおんせん)
その歴史は約800年前の鎌倉時代にさかのぼり、不治の病にかかっていた萩姫という娘が、苦難の旅の末にこの温泉を見つけ出し、病を完治させたという伝説が残っています。
後にこの地域一帯を支配した伊東氏が、自らの出身地である伊豆国を偲び、海に面していないこの地を磐梯熱海温泉と名付けました。
五百川に沿って多くの旅館が立ち並び、周辺からのアクセスの良さからも人気の温泉街です。泉質は、肌ざわりの軽いアルカリ性で、美肌の湯として知られています。
円谷英二ミュージアム
ゴジラやウルトラマンの生みの親で、「特撮の神様」として知られる故円谷英二監督の出身地・須賀川市に、2019年1月、ミュージアムが開館されました。このミュージアムは、須賀川市の市民交流センター「tette」(てって)内にあります。
館内では、監督の68年間に及ぶ人生や人となりを、パネル展示やインタビュー映像で紹介するほか、特撮に使用された造形物やメイキング映像が紹介され、特撮に関連する図書も置かれています。
須賀川の麩屋で生まれた監督が生前子どもたちに伝えていた「学びの大切さ」、「挑戦する素晴らしさ」を伝えることを目的とした施設なので、家族連れで訪れてみてはいかがでしょうか。
ムシテックワールド(ふくしま森の科学体験センター)
須賀川の自然豊かな環境にあり、クワガタやカブトムシに触れるほか、各種虫の展示やフィールドワークを満喫でき、昆虫が好きなお子様におすすめの施設です。
また、昆虫以外にも、科学実験ラボをはじめとする各種体験教室、サイエンスショー、飛行機の操縦を疑似体験できる「SUKAGAWAフライトアカデミー」など、多岐にわたる体験が楽しめます。
公益財団法人が管理しており、良心的な入場料も魅力のひとつです。
リカちゃんキャッスル
リカちゃんがテーマの、女の子の夢が詰まったユニークなお城です。
敷地内には、中に入って楽しめる「リカちゃんのお部屋」や、リカちゃんの歴史を学べる「リカちゃんミュージアム」、人形が作られるようすを見学できる工場、散策やスイーツを楽しめるアップルガーデンなどがあります。
「なりきりドレス」を着たまま買い物や見学が楽しめるほか、オリジナルのリカちゃん人形を作ることもでき、リカちゃん好きにはたまらないスポットとなっています。
三万石 郡山本店
県を代表する銘菓を生み出した3つの会社が、郡山市で創業しています。
そのうちのひとつ、三万石は、終戦後の混乱期に海外から郡山に戻った故池田夫妻によって創業され、良質の原材料にこだわり、和と洋の融合から考案した焼き菓子などで成功をおさめました。
看板商品の「ままどおる」は、スペイン語で「お乳を飲む子」を意味し、バターをたっぷり使用したミルク風味の生地であんを包み込んだ焼き菓子です。あんとバターの絶妙な組み合わせ、優しく濃厚な味わいがクセになる一品です。
柏屋 郡山本店
柏屋は、1852(嘉永5)年に創業した老舗で、戦時中に休業を余儀なくされましたが、戦後、「薄皮饅頭」の製造を再開しました。高度経済成長期の旅行ブームにのり、7年後には東京の有名デパートへの進出も果たし、全国区へと広まりました。
なめらかな舌触りのこしあんが、黒糖風味の繊細な薄皮に包まれた小ぶりの薄皮饅頭は、素朴ながら絶妙な味わいが楽しめます。
かんのや 本店文助
1860年、菅野文助が田村郡三春町で柚餅子(ゆべし)の製造を開始し、翌1861年に郡山市で創業しました。戦時中に製造中止を強いられたものの、160年以上もの歴史を持つ老舗で、代表菓子「家伝ゆべし」でその名を知られています。
家伝ゆべしは、上新粉を材料とし、ほのかに醤油が香る生地をうすく伸ばし、こしあんを包んで蒸しあげた後、アクセントにケシの実を散りばめた菓子で、もちもちの食感が人気です。
鶴が翼を広げた姿を表した形状が特徴で、くるみの入った四角い形状が一般的な東北のゆべしとも一線を画しています。
県南エリア
小峰城(こみねじょう)
1632(寛永9)年に丹羽長重によって完成され、戊辰戦争によって消失しましたが、1991年に一部が復元されました。総石垣造りであることを特徴とし、東北三名城のひとつとされており、JR白川駅からも、その姿を眺めることができます。
城下町として栄えた駅周辺の街歩きで幕末の風情を感じるのもおすすめです。
谷津田川せせらぎ通り(やんたがわせせらぎどおり)
白河市の中心を流れる谷津田川は、かつては豪雨によって氾濫していましたが、遊歩道と共に整備され、現在では春の桜にはじまり、あじさいや紅葉の名所となっています。
また、道中では、昭和の初めごろまで精米などに利用されていた水車が復元された「しみず屋跡」を見ることができます。
Lamp Cafe(ランプカフェ)
ランプカフェは、明治時代のどこか懐かしい雰囲気を存分に味わえるカフェです。洋風の建物は、明治時代に区役所として建てられたものを移築して利用しており、店内のステンドグラスや窓枠、調度品にいたるまで、当時の面かげを感じられるものばかりです。
カフェでは、「魔法のランプ」というケーキ屋さんで作られた美味しいケーキが食べられます。
また、このカフェが位置する南湖公園は、白川藩主・松平定信によって200年以上前に作られた日本最古の公園で、四季折々の景色が楽しめます。
江竜田の滝
江竜田の滝は、渡良瀬川と大戸中川からなる渓谷にあり、二見ヶ滝やそうめんの滝をはじめとする大小さまざまな滝を総称しているものです。
苔むした岩と流れる白い滝のコントラストが美しく、遊歩道や駐車場などが整備されているので、新緑や紅葉を楽しむ家族連れでも賑わいます。
雪割渓谷
雪割渓谷は、雪深い時期には渓谷が一面の銀世界を真っ二つに割ったように見えることから名付けられた滝です。
紅葉の時期には、山々に赤や黄色のグラデーションが広がり、阿武隈川上流にかかる雪割橋からは、地上50メートルから、圧巻の景色を眺めることができます。
甲子温泉(かしおんせん)
甲子山の山奥にある秘湯・甲子温泉は、松平定信が愛したと言われている、豊富な湯量が自慢の温泉です。四季折々の山の景色と川のせせらぎを楽しめます。
奥久慈県立自然公園 矢祭山(やまつりやま)
面積688ヘクタールに及び、奇岩群と四季折々の花木、久慈川の清流が彩る景勝地です。春には約5万本のツツジや桜が、秋には燃えるような紅葉が一面に広がり、ピクニックをする家族連れでも賑わいます。
会津エリア
磐梯山(ばんだいさん)
磐梯山は、耶麻郡猪苗代町、磐梯町、北塩原村の3村にまたがる山です。「会津富士」と呼ばれ、会津地方のシンボルとなっています。
また、磐梯山の噴火によって、下記に紹介する「猪苗代湖」や「桧原湖」、「五色沼」など、数多くの湖や沼が生み出されたことから、「宝の山」とも呼ばれています。
山の南側を表磐梯、北側を裏磐梯といい、秋の紅葉はもちろんのこと、冬にはスキーなどのウィンタースポーツを楽しむ多くの人で賑わいます。
猪苗代湖(いなわしろこ)
日本国内で4番目に大きい湖で、会津若松市、郡山市、耶麻郡猪苗代町の3ヵ所にまたがっています。猪苗代町は、医学博士・野口英世の故郷としても知られています。
四季折々の花木や山々の景色のほか、夏には湖水浴やキャンプが楽しめます。
また、冬の風物詩として、強い風に吹かれて湖のしぶきが凍った「しぶき氷」が見られるほか、遠くシベリアから飛来した白鳥が凍った湖上で羽を休める姿と、雪化粧をした磐梯山の絶景が楽しめます。
桧原湖(ひばらこ)
磐梯山の噴火によってできた数多くの湖沼のうち、一番大きい湖です。雄大な裏磐梯の山々と四季折々の絶景が楽しめ、新緑の季節は景色を味わうのに最もおすすめです。
4月~11月には遊覧船やモーターボートが運行しており、湖上からの景色も楽しめます。また、冬には凍結した湖上でワカサギ釣りを楽しむ人々とカラフルなテントで賑わいます。
秋元湖
桧原湖に次ぐ大きさの湖で、朝日の絶景スポットとして知られています。東西それぞれからは異なる景色を楽しむことができ、朝日を鑑賞するのにおすすめなのは、西側入口の展望台です。
五色沼
エメラルドグリーンやコバルトブルーなど、様々な美しい色彩を見せる複数の沼を総称したのが五色沼です。季節や天候によっても色合いを変化させ、「神秘の沼」と呼ばれています。
冬の時期は、一面の雪景色と鮮やかな色のコントラストが絶景です。
鶴ヶ城(つるがじょう)
戊辰戦争の時、約1ヵ月に及ぶ猛攻に耐えた「難攻不落の城」として知られています。
1384(至徳元)年に葦名直盛(あしななおもり)によって原型が築かれたのがはじまりと言われており、1874(明治7)年に取り壊されましたが、その後一部が復元され、日本で唯一赤瓦をまとった天守閣が特徴的です。
大河ドラマ「八重の桜」にも登場したこの城の西側には、「日新館」と称された学校があり、青少年の育成に熱心だった会津藩の性格も伺えます。また、会津を守るために戦った少年武士「白虎隊」の悲話もよく知られています。
東山温泉
約1,300年前に開湯したとされる東山温泉は、会津若松市街地からほど近い位置にあり、奥座敷として栄えた温泉郷です。山や川の四季の移ろいを楽しめるほか、江戸時代から続く東山芸妓「からり妓さん」の活躍も見どころです。
泉質はサラサラの肌ざわりが特徴の硫酸塩泉で、画家・竹久夢二や、歌人・与謝野晶子にも愛された名湯です。
第一只見川棟梁ビューポイント
只見川(ただみがわ)にかかるJR只見線の鉄道棟梁と、山々の雄大な景色を楽しめる展望台です。春の山桜、夏の霧、秋の紅葉、冬の銀世界と、一年を通じて壮観な景色が広がり、絶景スポットとして、近年では外国人観光客にも訪れられています。
道の駅「尾瀬街道みしま宿」から徒歩10分ほどでアクセスできます。
南会津エリア
塔のへつり
百万年もの歳月をかけ、浸食と風化を繰り返してできた美しい渓谷で、国の天然記念物に指定されています。
へつりとは、会津地方の方言で「険しい断崖」のことを意味し、その名の通り、塔を思わせる形の険しい崖ですが、崖までは吊り橋がかけられているので、内部を一部見学することができます。また、展望台から眺めれば圧巻の景色が広がります。
会津鉄道「塔のへつり駅」からは徒歩3分で、とても簡単にアクセスできるのも魅力です。
大内宿(おおうちじゅく)
江戸時代に宿場町として栄えたところで、現在では南会津エリアの一大観光地として、年間およそ120万人もの人が訪れています。
宿場町としての役目を終えてからも、高い山々に囲まれていたため、30軒以上の藁ぶき屋根の民家が連なる当時の面影を失わずに残っています。名物の「ねぎそば」が食べられるそば屋、土産物店、民宿などがあり、江戸時代の賑わいを思わせるようです。
湯野上温泉
湯野上温泉で最初に生まれた旅館は1890(明治23)年創業で、大川沿いに約30軒の旅館が並び、古くから親しまれてきた山あいの温泉です。
毎分3,000リットル噴出する豊富な湯量を誇り、泉質は弱アルカリ単純泉で、神経痛や関節痛に効果が期待でき、飲用にもなります。
湯野上温泉駅からアクセスすれば、囲炉裏と萱ぶき屋根が特徴の駅舎が迎えてくれ、多くの旅館が駅から徒歩圏内に並んでいます。
屏風岩
伊南川の急流により、長い年月をかけて形作られた奇岩が、屏風のようにそびえたつ自然の造形美です。
紅葉の時期には、むき出しの白い岩肌に赤や黄色の木々が映え、壮大な景観を見ることが出来ます。
尾瀬
福島県、新潟県、群馬県の3県にまたがる尾瀬は、標高1,440メートル以上に位置する高層湿原です。
広大な敷地内をハイキングすれば、周りに広がる山々、尾瀬ヶ原や三池をはじめとした大自然の景色と花木が楽しめます。
敷地内には温泉小屋もあり、山小屋や野営場などで宿泊すれば、満天の星空や朝夕の景色をご覧いただくことができます。
尾瀬への玄関口である「尾瀬檜枝岐温泉」(おぜひのえまたおんせん)までは、会津鉄道「会津高原尾瀬口」からバスで一時間ほどでアクセスが可能です。
福島のご当地グルメ
三大ラーメン
福島には意外にもラーメン文化が深く根付いており、会津エリアの三大ラーメンをはじめとして、県内各地にご当地ラーメンが存在します。今や全国チェーン店となった「幸楽苑」も、会津市で創業されました。
三大ラーメンのうちの1つ、「喜多方ラーメン」は、蔵・醸造の街として知られる喜多方の醤油・味噌・酒などを使用したコクのあるスープと、太いちぢれ麺が特徴です。喜多方市内には、120軒を越えるラーメン店がありますので、食べ比べをしてみても楽しいですね。
「会津山塩ラーメン」は、温泉水を煮詰めて作られた北塩原産の山塩を使用したスープが特徴です。透き通ったミネラルたっぷりのまろやかなスープが癖になる一品です。
「西会津味噌ラーメン」は、ひき肉と地元の野菜をたっぷり入れて煮込んだ濃厚な味噌スープと、ちぢれ麺が特徴です。
そのほかにも、濃厚な醤油を使用した黒いスープが特徴の「郡山ブラック」、あっさり醤油ベースのスープと手打ちのちぢれ麺が特徴の「白河ラーメン」、細切り平打ち麺に練りこまれたトンコツエキスのうまみが醤油スープに溶け出す「飯坂ラーメン」など、気になるご当地ラーメンが目白押しです。
日本酒
澄んだ水、美味しいお米、海と山の異なる風土が生みだした福島の日本酒は、全国でもトップクラスの美味しさで、県内には、創業300年を越える酒蔵や、若き杜氏が知恵を絞って切磋琢磨する酒蔵など、50以上の酒蔵が存在します。
平成30年度「全国新酒鑑評会」では、金賞受賞数が7年連続日本一となり、史上初の快挙と記録更新を成し遂げました。
金賞を受賞した22銘柄のうち、奥の松酒造(二本松市)、喜多の華酒造(喜多方市)、末廣酒造〈嘉永蔵〉(会津若松市)、榮川酒造(磐梯町)などでは酒蔵見学を受け付けているので、酒蔵めぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
事前予約が必要な場合もありますので、詳細は下記URLをご参照ください。
桃
福島では、一年を通じて美味しい果物や野菜が採れますが、中でも桃は県を代表する特産品で、山梨県に次ぎ全国2位の収穫量を誇っています(2018年、農林水産省統計)。
肉厚で果汁が多く、糖度の高い「あかつき」は、福島の農家が生み出し、皇室に献上されることもある最高峰の桃として知られています。
そのほかにも、あかつきを親とする早生品種の「暁星(ぎょうせい)」、繊維質の少ないなめらかな味わいと豊富な果汁が特徴の「ゆうぞら」、細長い円形と豊富な果汁が特徴の「日川白鳳」、かためでやや締まった果肉と高糖度が特徴の「川中島白桃」などが、県内で主に栽培されています。
桃の収穫シーズンは7月下旬から9月中旬なので、シーズン中には県内各地の果樹園で桃狩りも楽しむことができます。
そば
福島は全国有数のそば処で、収穫量は全国4位を誇っています(2018年産、農林水産省統計)。澄んだ空気と水、寒暖差のある変化に富んだ風土が、会津地方を中心に各地で個性的なそば文化を生み出してきました。
中でも白河市は日本四大そば処のひとつとされており、約200年前、藩主の松平定信が冷害に強いそばの栽培を奨励して根付いた「白河そば」があり、小分けにされた盛りそばをいくらやなめこ、山菜などに少しずつ漬けて食べるのが特徴です。
喜多方市三都町の「宮古そば」(通称水そば)は、山の万年雪から溶け出す水を使用した十割そばで、つゆや薬味をつけずに風味を楽しむことができます。
大内宿で人気の「高遠そば」(通称ねぎそば)は、箸の代わりに長ネギでそばをすくって食べるユニークな十割そばで、大根おろしでいただくのも特徴です。
そのほかにも、香り高くコシのある「湖南高原そば」(郡山市湖南町)、何枚も重ねたそば生地を断ち切る「裁ちそば」(南会津郡檜枝岐村)、白川そばのルーツである「追原そば」(西郷村)、かつて嫁入りの時に振る舞われた鶏とごぼう出汁のごちそう膳を再現した「祝言そば」(耶麻郡猪苗代町)など、豊富なご当地そばが楽しめます。
4月~11月のシーズン中には、そば打ち体験が楽しめる施設もありますので、興味のある方は訪れてみてはいかがでしょうか。また、10月~11月にかけては、会津エリアの各地域で新そば祭りが開催されます。詳細は下記URLをご参照ください。
三大ブランド鶏
福島には三大ブランド鶏が存在し、焼き鳥や親子丼、鍋料理にして親しまれています。
「会津地鶏」は、400年以上も前から生息していた希少種の純系会津地鶏を外来種と掛け合わせて作られたもので、臭みがなく、適度な歯ごたえと旨味、脂の甘味が特徴です。
伊達市のブランド鶏「伊達鶏」は、フランスの鶏肉を原種鶏として掛け合わせられた銘柄鶏で、柔らかで適度な弾力と、程よい脂の乗り方が特徴で、調理方法を問わないことでも評判です。
伊達郡川俣町の「川俣シャモ」は、繊細で弾力があり、ジューシーな肉質が特徴のブランド鶏です。
こづゆ
大きな山脈に囲まれ、新鮮な海産物が手に入らなかった会津地方で、晴れの日のご馳走として食べられたのが「こづゆ」です。
乾物として流通した高級品の帆立の貝柱や里芋、にんじん、糸こんにゃく、豆麩などをはじめとした食材を縁起よく奇数で揃え、一口大に切って下ゆでしたものと、出汁、貝柱の戻し汁を合わせ、酒・塩・醤油で味を整えて作られます。
浅い専用椀で提供されるのには、「何度でもお代わりしてよい」という会津人のもてなしの心が現れており、会津地方では現在でも正月や冠婚葬祭に欠かせない一品です。
いかにんじん
福島市を中心とした県北エリアの各家庭で、100年以上も前から愛されている郷土料理です。
細切りにしたにんじんとスルメイカを、醤油・みりん・砂糖などが入った漬けダレで2、3日漬け込んで完成します。一説には、にんじんやスルメイカ、昆布、カズノコなどを材料にした北海道の松前漬と、何らかのつながりがある可能性があると言われています。
クリームボックス
郡山市発祥のクリームボックスは、厚切りの食パンにミルク風味のクリームをたっぷりのせたユニークなご当地グルメです。
40年以上前に、郡山市にあるロミオというパン屋さんが考案し、その後市内全域に広まったもので、今では郡山市民のB級ソウルフードとなっています。パン屋さんによって豊富なバリエーションがあるので、食べ比べをしてみても楽しいでしょう。
凍み餅(しみもち)
会津地方を中心に伝わった凍み餅は、水に浸した餅を寒風にさらして凍らせた後、乾燥させて作る伝統的な保存食で、400年以上の歴史があります。
凍りやすいように、よもぎや山ごぼうの葉を練りこんで作られることもあり、自然食としても見直されています。
本来は、5、6時間水で戻したものを調理して食べますが、現在では、凍み餅をすぐ食べられるようおかきにしたものも人気だそうです。
福島への主要エリアからのアクセス
福島県には空港が一つありますが、東京からの便の就航はありません(2019年10月現在)。関東近郊からお越しの場合、鉄道か高速バスが便利です。
遠方からお越しの場合、北海道と大阪からは飛行機を利用することができます。
上記2都市を除いては、便が就航していない、または、チャーター便にする必要がありますので、鉄道や高速バスを利用するのがよいでしょう。
また、福島県内のフェリーは、猪苗代湖と桧原湖の観光船のみで、移動に利用できるところはありません。
飛行機を利用する
●北海道(新千歳空港)から:約1時間25分(ANA)
●東京(羽田及び成田空港)から:就航なし
●大阪(伊丹空港)から:約1時間10分(ANA, IBEX)
●名古屋(小牧空港)から:約1時間(FDA※チャーター便)
国内線で毎日就航しているのは、北海道(新千歳空港)と大阪(伊丹空港)の二拠点のみです。
福島空港に鉄道は通じていませんので、県内主要観光地までのアクセスはリムジンバスが便利です。下記以外の地域へは、一名から利用できる乗合タクシーやレンタカーが便利です。
●郡山駅まで:約40分
●いわき駅まで:約1時間25分(郡山乗り換え)
●会津若松駅まで:約2時間10分(郡山乗り換え)
鉄道を利用する
東京から(東京駅)
●郡山駅まで:約1時間30分(JR新幹線)
●いわき駅まで:約2時間20分(JR特急)
●会津若松駅まで:約3時間(郡山乗り換え)
名古屋から(名古屋駅)
●郡山駅まで:約3時間20分(東京乗り換え)
●いわき駅まで:約4時間20分(東京乗り換え)
●会津若松駅まで:約5時間(東京及び郡山乗り換え)
大阪から(新大阪駅)
●郡山駅まで:約4時間30分(東京乗り換え)
●いわき駅まで:約5時間10分(東京乗り換え)
●会津若松駅まで:約5時間30分(東京及び郡山乗り換え)
高速バスを利用する
東京から(東京駅、バスタ新宿)
●郡山駅まで:約4時間20分(福島交通あぶくま号)
●いわき駅まで:約3時間20分(新常磐交通、JRバス関東、東武バスセントラルと共同運航)
●会津若松駅まで:約4時間40分(会津バス)
名古屋から(名鉄バスセンター)
●郡山駅まで:約9時間30分(夜行バス/福島交通、名鉄バス)
●いわき駅まで:約10時間30分(東京乗り換え)
●会津若松駅まで:約12時間~12時間30分(東京又は郡山乗り換え)
大阪から(梅田駅、東梅田駅)
●郡山駅まで:約10時間20分~11時間20分(夜行バス/福島交通、近鉄バス、さくら観光)
●いわき駅まで:約11時間(新常磐交通、近鉄バスと共同運航)
●会津若松駅まで:約14時間20分(東京乗り換え)
福島旅行で利用する空港や鉄道の駅を紹介
福島空港
福島空港は、福島県石川郡玉川村と須賀川市にまたがって位置する国際空港ですが、国際便の就航はソウルと台湾のみで、ソウル便は現在運休中、台湾便はチャーター便のみの取り扱いです。
国内線で毎日就航しているのは、北海道(新千歳空港)と大阪(伊丹空港)の二拠点で、チャーター便のみ就航しているのは、名古屋(小牧空港)、鹿児島(種子島空港)、島根(隠岐世界ジオパーク空港と石見空港)です。
空港内では、県内各地の名産品が購入できるお店や、ウルトラマンオフィシャルショップなどで買い物が楽しめます。また、レンタカー会社5社のカウンターもありますので、レンタカーで移動する場合にも便利です。
JR郡山駅
郡山駅は、東北本線、磐越西線、磐越東線の3路線が乗り入れており、各在来線に加え、東北新幹線が停車するターミナル駅です。
また、郡山駅を乗り継ぎ拠点とする長距離バスも多く、会津エリア、南会津エリアをはじめとする県内の移動にも大変便利です。
駅の1階と2階は駅ビルの「エキパル郡山」に直結しており、駅周辺には「イオンタウン郡山」をはじめとした大型商業施設が複数あります。
JR福島駅
福島駅は、郡山駅と並ぶ県内のターミナル駅で、東北本線、奥羽本線(山形線)の各在来線に加え、東北新幹線と山形新幹線が乗り入れています。また、JR連絡改札口を通過すれば、阿武隈急行線と飯坂線に乗り継ぎが可能で、大変便利です。
駅舎はレンガ調で「東北の駅百選」にも選ばれたおもむきのある佇まいです。
駅の1階と2階は、駅ビルの「エキパル福島」に直結しており、駅周辺には大型商業施設の「中合」(なかごう)や「ダイユーエイトMAX福島店」があります。
いわき駅
いわき駅には、常磐線と磐越東線の2路線が乗り入れています。新幹線の停車駅ではありませんが、東北の太平洋側の駅の中では主要駅と言えるでしょう。
駅南口のデッキは、三越も入った大型商業施設「ラトブ」に直結しています。
JR会津若松駅
会津若松駅には、磐越西線と只見線の2路線が乗り入れています。会津エリアの観光拠点となる駅で、鶴ヶ城や会津武家屋敷をはじめとする周辺観光スポットを周遊する多くの路線バスが発着しています。
駅周辺には大型商業施設「アピタ会津若松」があります。
福島の年間イベント情報
1月
金刀比羅神社例大祭(いわき市)
「いわきのこんぴらさま」として親しまれる金刀比羅神社で毎年1月10日に行われる例大祭には、その年1年の無事と幸せを願う人々が集まり、その数は例年約15万人にものぼります。
祭り当日には、JR湯本駅から境内まで約400軒の露店が軒を連ね、いわきだるまや宝船・熊手も販売されて賑わいます。
2月
雪と火のまつり(大沼郡三島町)
高さ20メートルを越える巨大な火柱が燃え上がり、花火とともに幻想的な夜の景色を映し出します。この火柱は、五穀豊穣や無病息災を祈願して、神木と正月飾りで作ったサイノカミを燃やす、国の無形民俗文化財「三島のサイノカミ」という伝統行事を再現したものです。
裏磐梯雪まつり(耶麻郡北塩原村)
氷結した沼の上に3,000本のキャンドルが灯る幻想的な景色が楽しめます。キャンドルの点灯には一般の来場者も参加でき、灯した数だけ天使が舞い降りて幸せになれるというロマンチックな言い伝えもあります。
大内宿雪まつり(南会津郡下郷町)
雪灯籠の明かりに照らされた藁葺き屋根の集落で花火が打ち上がり、伝統の団子さしや歌謡ショー、太鼓演奏など、2日間にわたって盛りだくさんの催しが楽しめます。
同じく下郷町で行われる「なかやま雪月火」は、雪に閉ざされる中山地区で、雪原の上に並んだ小さなかまくらの中にろうそくが灯される催しで、幻想的な世界が楽しめます。
3月
磐梯神社の舟引き祭りと巫女舞(耶麻郡磐梯町)
氏子がくじ引きで東西に分かれ、米俵3俵を載せた木舟を引き合って勝負し、その結果によってその年の作柄を占う神事です。
また、舟引き祭りと同じ日に、4人1組の少女たちによって、「榊の舞」「弓の舞」「太刀の舞」の3種類の舞が奉納されます。舟引き祭りとあわせ、県の重要無形民俗文化財に指定されています。
4月
喜多方さくらまつり(喜多方市)
廃線となった旧国鉄日中線の跡地を整備した3kmに渡る道に、市民と共に植樹された約1,000本ものしだれ桜が咲き誇り、圧巻の景色が楽しめます。
露店などの出店はないですが、幻想的な桜のトンネルや、かつて現役で走っていたSLの展示などがあり、開花期には県内外からの多くの観光客で賑わいます。
5月
愛宕神祭礼奉納歌舞伎(南会津郡檜枝岐村)
江戸時代から受け継がれ、270年以上の歴史を持つと言われており、舞台は境内、観客席は神社へと続く坂道、演者は全て村人という特徴があります。
現代まで継承されてきた貴重な農民芸能であり、上演が行われる「檜枝岐の舞台」(ひのえまたのぶたい)は、国の重要有形民俗文化財に指定され、「檜枝岐歌舞伎」は県の重要無形民俗文化財に指定されています。
6月
桑折町ホタルまつり(伊達郡桑折町)
毎年6月下旬に産ヶ沢川ホタル自然公園で行われ、最盛期には一晩で数千匹ものゲンジボタルが乱舞します。オープンニングセレモニーや演奏会、初心者向けの写真撮影教室などのイベントが楽しめます。
7月
相馬野馬追(相馬市・南相馬市)
相馬野馬追(そうまのまおい)は、鎌倉幕府開府前の一千年以上前、平将門が野生の馬を敵兵に見立てて軍事訓練を行ったことから始まり、これを相馬氏が受け継いだもので、現在では東北六大まつりのひとつです。
毎年7月末、3日間にわたり行われる神事ですが、一番の見どころは2日目の「神旗争奪戦」です。
甲冑に身を包んだ数百もの騎馬武者が雲雀ヶ原(ひばりがはら)を駆け抜け、花火と共に打ち上げられる計40本の御神旗を争奪する様子は、戦国絵巻の再現のような圧巻の光景です。
8月
須賀川市釈迦堂川花火大会(須賀川市)
サイズの大きな15号玉の花火が、約一万発打ち上げられる県下最大級の花火大会です。
連射花火(スターマイン)と連動して流れる音楽や、有名花火師が製作した芸術花火も楽しめます。また、須賀川市内の中学校の合唱部の澄んだ歌声に合わせて打ち上げられる「合唱花火」も見どころです。
9月
会津まつり(会津若松市)
毎年9月下旬に行われる会津地方最大の祭りで、3日間にわたり開催され、盆踊り、先人感謝祭、鼓笛隊パレード、各種行列などが盛り込まれています。
最大の催しは、先人感謝祭の後に行われる「会津藩公行列」で、武者姿の総勢約500名が、鶴ヶ城を出発して街中を行列する姿は圧巻です。
10月
二本松の提灯祭り(二本松市)
二本松の提灯祭りとは、350年以上の伝統を誇り、毎年10月上旬に行われる二本松神社例大祭で、県の重要無形民俗文化財に指定されています。祭りは「宵祭り」、「本祭り」、「後祭り」の順に3日間にわたり開催されます。
二本松神社の御神火が1台の太鼓台につき300個灯され、7町の太鼓台が連なり、お囃子に合わせて城下町を練り歩く様子は壮観です。
飯坂けんか祭り(福島市)
毎年10月上旬に3日間にわたり開催される八幡神社例大祭で、日本三大けんか祭りのひとつとされています。
2日目の「宮入り」は、大勢の若者たちが6町内の太鼓屋台を担ぎ、飯坂の温泉街を練り歩いた後、神社の境内でぶつかり合う祭り最大の見どころです。
11月
須賀川松明あかし(須賀川市)
日本三大火まつりのひとつで、起源は400年以上前の1589(天正17)年にさかのぼり、伊達政宗率いる軍が須賀川を攻め落とした時に、命を落とした多くの人々を弔うために始まったとされています。
長さ10メートル、重さ3トンもの大松明を大勢の若者たちが担ぎ、須賀川市内から会場の五老山まで練り歩いた後、山頂に大松明を立て、約30本の本松明と共に火がつけられ、太鼓の音が鳴り響く中燃え上がります。
12月
木幡の幡祭り(二本松市)
1055(天喜3)年、約1,000年前の故事に由来するものと言われており、古くから伝わる儀礼を伝承していることから、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
白旗を先頭に、5色に彩られた「五反旗」を掲げた大勢の男性が、隠津神社から羽山山頂の羽山神社まで、初冬の寒々しい山を行列して歩き、巨大な旗が空にたなびく姿が圧巻です。
福島観光の移動手段
鉄道
主要都市への移動には、JR各線または第3セクター鉄道が利用できます。また、下記のような特別列車が豊富なので、旅の目的に合わせて楽しんでみてはいかがでしょうか。
●走るカフェ「フルーティアふくしま」(郡山~喜多方)
●9月~12月限定で景色とそよ風が楽しめる「お座トロ展望列車」(会津若松~会津田島)
●県外へ通じる蒸気機関車「SLばんえつ物語」(会津若松~新津)
●足湯や地酒を楽しめる「とれいゆつばさ」(福島~新庄)
JR各線
東北本線(白坂〜貝田)、奥羽本線(福島〜赤岩)、東北新幹線(新白河〜福島)、山形新幹線(福島)、磐越東線(郡山〜いわき)、磐越西線(郡山〜徳沢)、常磐線(勿来〜新地(しんち))、水郡線(郡山〜矢祭山)、只見線(会津若松〜只見)
第3セクター鉄道(国や地方公共団体と民間企業が共同出資して作られた形態)
阿武隈急行、会津鉄道、野岩(やがん)鉄道
路線バス
福島県全域の主要観光地域に福島交通のバスが運行しています。
また、会津・南会津エリアの移動については、会津乗合自動車(会津バス)、磐梯東都バスが利用できます。
その他、県内各地に観光バス(定期または周遊)もあります。
路線図など、詳細は下記URLをご参照ください。
お得なフリーチケット
お得なフリーチケットは、主に会津・南会津エリアで充実しています。
電車
【JR・東武鉄道ほか】ゆったり会津 東武フリーパス
東京・埼玉・千葉の各指定駅から下今市駅までの往復普通乗車券に加え、鬼怒川温泉エリアから会津エリアまでのフリー区間の路線に、4日間乗り放題のきっぷです。
さらに、このフリーパスの提示により、観光施設や飲食店などで割引優待サービスを受けることができます。
【料金】
出発駅と到着駅により異なります。
【発売場所】
浅草駅旅行センター、旅行代理店、出発駅に指定された各駅の駅窓口などで購入することができます。
詳細は下記URLにてご確認ください。
【会津バス】会津ぐるっとカード
利用エリア内のJR線・会津鉄道に加え、会津バス・磐梯東都バス・まちなか周遊バスの「ハイカラさん」と「あかべぇ」が、2日間乗り放題になるきっぷです。
さらに、このカードの提示により、観光施設や宿泊施設、飲食店などで割引優待サービスを受けることができます。
【料金】
● 大人 2,720円
● 子ども 1,360円
【発売場所】
事前に会津ぐるっとカード引換券を購入し、会津エリア内の引換所で本券と交換できます。
引換券は、JR東日本の主要駅のみどりの窓口、びゅうプラザ、コンビニ各社、旅行代理店などで購入できます。
詳細は下記URLにてご確認ください。
【野岩鉄道】野岩鉄道会津鬼怒川線全線フリーきっぷ
野岩鉄道全線(新藤原駅~会津高原尾瀬口駅)が1日乗り放題になるきっぷです。
さらに、このきっぷの提示により、観光施設や飲食店などで割引優待サービスを受けることができます。
【料金】
● 大人 2,100円
● 子ども 1,060円
【発売場所】
フリー区間内の指定駅の駅窓口または野岩鉄道車内で購入できます。
詳細は下記URLにてご確認ください。
【会津鉄道】「ふくしま&ラッキー」フリーきっぷ
会津鉄道全線(西若松~会津高原尾瀬駅)が1日乗り放題になるきっぷです。
【料金】
● 大人 2,000円
● 子ども 1,000円
毎月1日・11日・21日の福島県バス・鉄道利用促進デーには、「111スリーワンきっぷ」と称した片道フリー乗車券が、大人1,110円、子ども550円で購入できます。
【発売場所】
フリー区間内の指定駅の駅窓口で購入できます。
詳細は下記URLをご確認ください。
バス
まちなか周遊1日フリー乗車券
会津エリアを周遊する「ハイカラさん」と「あかべえ」の路線で、1日何回でも利用できるきっぷです。
【料金】
● 大人・中学生 600円
● 子ども 300円
【発売場所】
会津バス駅前案内所、若松駅前バスターミナルほか、周遊先の観光施設で購入できます。
詳細は下記URLにてご確認ください。
「エコろん号」1日フリー乗車券
JR会津若松駅周辺の観光施設や酒蔵を周遊するレトロなバス「エコろん号」の路線で、1日何回でも利用できるきっぷです。
【料金】
● 大人 500円
● 子ども 300円
【発売場所】
バス車内で車掌さんから購入できます。
詳細は下記をご参照ください。
「ぶらりん号」1日フリー乗車券
JR喜多方駅周辺の観光施設などを巡る「ぶらりん号」の路線で、1日何回でも利用できるきっぷです。4月から11月までの期間限定で土日祝日のみの運行です。
【料金】
● 大人 500円
● 子ども 300円
【発売場所】
バス車内で車掌さんから購入できます。
詳細は下記をご参照ください。
「猿遊号」1日フリー乗車券
南会津エリアの人気スポットである大内宿や湯野上温泉駅を周遊する路線で、1日何回でも利用できるきっぷです。4月から11月までの期間限定で毎日運行しています。
【料金】
● 大人 1,000円
● 子ども 500円
【発売場所】
バス車内で車掌さんから購入できます。
詳細は下記をご参照ください。
福島のおすすめ旅行プラン10選
よくある質問Q&A
飛行機でどのくらいかかりますか?
●北海道(新千歳空港)から:約1時間25分(ANA)
●大阪(伊丹空港)から:約1時間10分(ANA, IBEX)
国内線で毎日就航しているのは、北海道と大阪の二拠点のみです。それ以外の地域からお越しの場合、鉄道かバスの利用をおすすめします。
福島の気候はどうですか?
阿武隈(あぶくま)高地と奥羽(おうう)山脈によって、太平洋側から、浜通り・中通り・会津地方の3つのエリアに分けられ、それぞれが大きく異なる気候です。
東側の浜通りのエリアは、太平洋側に位置する海洋性気候で、梅雨の時期と秋になると雨が多いですが、夏はそれほど気温が上がらず、過ごしやすい地域です。冬は県内でもっとも暖かく、雪もほとんど降らないので、真冬の登山が楽しめる山があるほどです。
中央の中通りのエリアは、日本海側と太平洋側の中間の気候です。夏は、山間部ではあまり暑くなりませんが、阿武隈高地と奥羽山脈に囲まれた盆地盆地では蒸し暑く、冬は冷たい風が吹き、一部豪雪地帯となるところもあります。
西側の会津地方は、日本海側の気候に属し、起伏の大きな山々が連なる地域なので、夏は山間部で涼しく、盆地では蒸し暑さを感じます。冬には気温が大幅に下がり、たくさんの雪が降る豪雪地帯です。
何泊くらいが最も楽しめるでしょうか?
いわき市の観光スポットであれば、都内から日帰りで楽しむことも可能です。
県内は広く、移動に時間を要する場合があるので、スポットを絞って観光すれば、一泊二日や二泊三日で楽しむことができます。会津エリアの大内宿など、県内有数の観光スポットであれば、鉄道や長距離バスを使った効率的でお得なプランも多いです。
秘境の温泉や、大自然の中で、長期に滞在してみるのもいいですね。
春/夏/秋/冬はどのように楽しむのがおすすめですか?
福島には四季の魅力が溢れています。
春はなんといっても、お花見です。桃源郷として知られる「花見山公園」、日本三大桜として名高い「三春滝桜」をはじめとした、絶景スポットをお楽しみください。
夏には、新緑が美しい山々・景勝地でのハイキングやキャンプに加え、県内各地にある湖でのレジャーがおすすめです。また、中通りの県北・県中エリアでは、春先から続々と旬を迎える果物狩りも楽しめます。
秋には、山々と渓谷・崖が織りなす紅葉の絶景の中を、ドライブやハイキングで楽しむのがおすすめです。肌寒くなってくると、冷えた体を温泉で温められるのも嬉しく感じられることでしょう。
冬には、スキー場でのウィンタースポーツ、銀世界を歩いて自然の観察ができるスノーシューハイクのほか、ワカサギ釣りなどがお楽しみいただけます。また、各地で開催される雪まつりも、福島の冬を楽しむのにかかせない存在です。