有馬温泉ってどんなところ?
六甲山系に囲まれていて「関西の奥座敷」とも呼ばれている兵庫県の有馬温泉は、愛媛県の道後温泉や和歌山県の白浜温泉と並んで「日本三古湯」の1つとされる歴史ある温泉地です。神戸市街地からは電車で約30分という距離で、アクセスの良さも抜群です。
有馬温泉の泉質は、国が指定する療養泉の9つの主成分のうち7つも含まれているという、世界的に見ても珍しい名泉です。温泉街の中だけでも7つの泉源があって、温泉が湧き出す様子を見ることができます。
そして、温泉はもちろんですが、四季を感じられる大自然の中の情緒あふれる町は、日本書紀の時代から現代にいたるまで、数々の偉人や訪れた人にも愛されている人気の観光スポットでもあります。太閤豊臣秀吉とその正室ねねが有馬温泉を愛したことは特に有名で、心身を癒すためにたびたび有馬の地を訪れたといわれていて、ゆかりの場所が数多く点在しています。
また、ロープウェーに乗って約12分ほどで六甲山頂へも足を伸ばせます。関西でありながら高地であることから冷涼な気候で、避暑や様々なレジャーが楽しめます。
有馬温泉旅行の見どころ
有馬温泉の二種類のお湯・7つの泉源を楽しむ
有馬温泉は、日本でも最古の温泉の1つとされています。土を掘る技術がまだなかった古代から大地のパワーを蓄えて自然に湧出した温泉で、技術が発達した現在でも、浅い場所から採湯した有効成分が十分に含まれた温泉に親しむことができます。
有馬温泉のお湯には、環境省が療養泉として定めている単純性温泉、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉、硫黄泉、酸性泉、放射能泉といった9つの主成分のうち、硫黄泉、酸性泉以外の7つの成分が含まれています。これだけ多くの成分が混合した温泉は世界的にも珍しいことです。
有馬温泉のお湯は、鉄分を多く含んでいることから、無色透明なお湯が湧き出したときに空気に触れることによって赤色に変わる「金泉」と無色透明な「銀泉」の2種類のお湯が楽しめます。また、有馬温泉には、7つの泉源が町中に点在していて、町歩きをしながらそれぞれの泉源をめぐって、大自然の恵みである温泉を身近に感じることもできます。
金泉
赤い色をした「金泉」には、メタケイ酸という天然の保湿成分が多く含まれているため、肌ざわりが柔らかくなって、保温効果もあります。また塩分を含んでいることから、その保湿効果が持続します。冷え性や湿しんなどの皮膚病に効果があるといわれています。
金泉を有馬温泉の各所に送っているパイプは、含まれている成分が多いことから、その成分結晶がパイプの内部にくっついて詰まり、5年ほどで使用が出来なくなってしまうほどです。
銀泉
無色透明でサラッとした「銀泉」は、二酸化炭素が溶け込んだ炭酸水の「二酸化炭素泉」と微量のラドンを含んでいる「放射能泉」があります。二酸化炭素泉は、血流を増加させる効果と、飲用することで食欲を増進させてくれます。放射能泉は、そのガスを吸うことで、自然治癒力を高めてくれます。
天神泉源
「天神泉源」は「有馬天神社」の境内にあって、鉄分と塩分を多く含んだ金泉が湧き出ています。有馬温泉の中でも代表的な泉源で、お湯の温度は約98℃と高温なので、給湯装置の中央の煙突からは白いけむりが立ち上っていています。
湯けむりと神社を一緒に、いかにも温泉地らしい写真を撮影できる、フォトジェニックなスポットです。
有明泉源
「有明泉源」からは約90℃の金泉が湧き出ていて、六カ所の旅館がこちらのお湯を利用しています。高い櫓(やぐら)と煙突が立っていて、現在は有明2号泉が稼働しています。
御所泉源
「金の湯」から歩いて3分ほどの場所に「御所泉源」があります。約83℃の金泉が湧き出ている泉源の周りは庭園になっています。
極楽泉源
「御所泉源」から歩いていくとお寺が多く建つ界隈があります。太閤秀吉の湯殿が発見された「極楽寺」の裏側にあるのが「極楽泉源」で、約94℃の金泉が湧き出ていて、湯けむりが立ち上っています。
妬泉源
「妬(うわなり)泉源」からは約94℃の金泉が湧出していて、御所泉源を経由して有馬温泉の各旅館にお湯が配られています。そばには赤い鳥居の「妬神社」が建っていますのでこちらが目印です。昔、神社の小さな井戸から温泉が湧いていて、井戸の近くに美しく化粧をした女性が立つと、お湯が嫉妬して吹き出したという言い伝えが残っています。
そのため、ちょっと不気味な「妬(うわなり)」という名前になったそうです。当時のお湯は枯れて、現在は、すぐそばに新しく発掘された泉源を利用しています。
炭酸泉源
「炭酸泉源公園」内の神社のような建物に「炭酸泉源」があります。中央にある丸い石を覗くと冷たい炭酸水が湧き出ています。すぐ横には飲料場があって、炭酸水を飲むこともできます。
炭酸泉の水は、1875(明治8)年に国の機関に分析してもらって、飲用、浴用に適した天然の炭酸水だと判定されるまでは、「鳥類、虫、けだものがこの水をのめばたちどころに死すなり」という言い伝えから「毒水」として、誰も近寄らなかったそうです。
その後、いろいろ利用されるようになって、大正時代までは炭酸水を使った日本初の「サイダー」も作られていました。今も人気の有馬温泉の名物お土産「炭酸せんべい」も、こちらの炭酸水を使って作ったのがそのルーツです。
太閤泉
「金の湯」の入り口横にある「太閤泉」からは、約42℃の銀泉が湧き出ています。太閤豊臣秀吉にちなんで、ひょうたんの口から温泉が出る様子が見られます。こちらは1966(昭和41)年に枯渇したことから一旦廃止されましたが、1995年に起こった阪神・淡路大震災の後、再び湧出しました。飲用はできませんのでご注意ください。
湯本坂のレトロな町並みを歩く
太閤通り沿いの「阪急バス有馬案内所」のところから「金の湯」の前を通って登っていく約600メートルのジグザグとした細い坂道は「有馬本街道」で、通称「湯本坂」と呼ばれています。坂の両脇には、昔ながらの格子戸のある古い町並みが続いています。
湯本坂には有馬温泉の名産品やご当地グルメ、お土産品を販売しているお店が数多く集まっています。有馬筆や有馬籠、炭酸せんべい、山椒佃煮などの有馬温泉の名産品をお土産として選んだり、美味しいグルメを味わったり、とレトロな町並みを歩きながら、いろいろな楽しみ方ができます。
町並みや老舗に掲げられている古い看板、坂の途中にある昔なつかしい丸い頭の赤い郵便ポストなど、写真に撮って旅の思い出としてもいいですね。
有馬温泉のお寺・神社を巡る
有馬温泉は、古代の昔からある日本でも最も古い温泉であることから、温泉の発見や後に湯治場として発展していった歴史にまつわる逸話とともに、ゆかりのお寺や神社が町に点在しています。お参りしながらそれらを巡れば、有馬温泉の歴史を知ることもできます。
有馬温泉を守護する「湯泉神社(とうせんじんじゃ)」には、有馬温泉を発見した大己貴命(おおなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)がまつられています。また聖徳太子が創建して、後に有馬温泉を愛した太閤豊臣秀吉が入浴施設を作らせたという「極楽寺」、秀吉の妻ねねの別邸跡とされる「念仏寺」、有馬温泉を復興した奈良時代の高僧行基(ぎょうき)が開いた「温泉寺」もあります。
これらの神社やお寺は、寺田町界隈に集中して建っているので、有馬温泉の町歩きと一緒にお寺や神社も巡ってみてはいかがでしょう。
他にも、飛鳥時代の舒明(じょめい)天皇、孝徳天皇にゆかりのある「有馬稲荷神社」や行基や有馬温泉中興の祖である任西(にんさい)ゆかりの「善福寺」、有馬温泉の災除けとして建てられた「有馬天神社」なども町のあちこちにあるので、ぜひ旅行のプランにいれてみてください。
六甲山も一緒に楽しむ
有馬温泉から約12分間「六甲有馬ロープウェー」に乗って移動すれば、豊かな自然に囲まれた六甲山頂に到着です。山上には阪神間の街並みを一望できるロケーションや南北海道と同じように冷涼な気候を生かした施設がたくさんです。レジャーや観光、絶景までまとめて楽しめます。
また、日没後に見ることができる、神戸市街地や和歌山、須磨のあたりまでの日本3大夜景にも選ばれた「1,000万ドルの夜景」は圧巻の美しさです。
人気の観光エリア
神戸電鉄有馬温泉駅・太閤通エリア
有馬温泉の玄関口の1つである「神戸電鉄有馬温泉駅」の周辺の有馬川、六甲川沿いにはホテルや旅館が立ち並び、太閤通にはおみやげ物屋さんが多く並んでいます。観光スポットも点在しています。
太閤通はバス通りともなっていて、通り沿いにある「阪急バス有馬案内所」横からは大阪・京都行きの高速バスも出ています。有馬温泉観光協会の「総合案内所」も太閤通沿いにあるので、このエリアを有馬温泉旅行の起点にするといいですね。
袂石(たもといし)
神戸電鉄有馬温泉駅に近い「太閤橋」のそばにある、高さ約5メートル、周囲約19メートル、重さ約130トンの巨石が「袂石(たもといし)」です。神聖な石として、四方にはしめ縄が張られています。
湯泉神社(とうせんじんじゃ)」のご祭神「熊野久須美命(くまのくすみのみこと)」を乱暴者の松永城主が白羽の矢で射ようとしたところ、久須美命が城主に向かって投げた小石が大きくなったという説や、「大己貴命(おおなむちのみこと)」が病魔退散を祈って投げた石だとも言われている伝説の巨石です。
ねねの像
神戸電鉄有馬温泉駅から歩いてすぐ、有馬温泉街を流れる六甲川と有馬川が合流するあたりにかかっている赤い欄干がひときわ鮮やかな「ねね橋」の橋のたもとに立っているのが「ねねの像」です。太閤豊臣秀吉の正室ねねは、有馬の地に別邸を建てるほどでした。彫刻家新谷英子(しんたにえいこ)氏の作で、その周辺は春には桜が咲き、秋の紅葉と、ねねの像と赤いねね橋も映える四季折々の景色が楽しめます。
太閤橋
「太閤橋」は神戸電鉄有馬温泉駅から有馬川に歩いていくとかかっている橋で、欄干には豊臣家の家紋や旗印の千成瓢箪(せんなりひょうたん)がデザインされています。すぐ近くには「ねね橋」がかかっています。
切手文化博物館
「切手文化博物館」は、日本で郵便がはじまった1871(明治4)年から現代まで140年以上にわたって発行されてきた様々な切手をコレクションしている、日本初の本格的な常設博物館です。建物は、江戸時代の「土蔵造り」の建築を岩手から移築、改築したものです。入り口には赤と青のポストが立っていて、白壁に映えます。
博物館に収蔵されている「手彫切手」は、郵便創業時に発行されたもので、現在もっとも貴重なコレクションといわれています。また、現代まで日本国内で発行された普通切手や記念切手を、年代や系統に分けて展示しています。そのほか、明治時代に郵便配達夫が実際に使っていた肩掛箱など郵便作業に使われてきた品々や貴重な資料も数多く展示しています。
常設展示だけでなくさまざまな企画展やイベントなども開催しています。また、毎月第1、第3土曜日には「絵はがき教室」も開いていて、切手を絵のデザインの一部に用いた絵はがき作り体験もできます。ミュージアムショップでは、ここでしか手に入れることができない切手に関係するさまざまなグッズを販売しています。来館した記念として、お土産として選んでみてはいかがでしょう。
湯けむり広場
「湯けむり広場」は、神戸電鉄有馬温泉駅を出て右手に行くとすぐに見えてきます。広場の中央には湯けむりに見立てた滝があります。また、広場内のカッパの像「友情」は、北海道札幌市の定山渓(じょうざんけい)温泉から提携20年を記念して、1993(平成5)年に贈られたものです。
右手には有馬温泉を愛した太閤「秀吉の像」が、有馬川をはさんで「ねねの像」と向かい合うように置かれています。秀吉の像もねねの像と同じく彫刻家の新谷英子氏の作です。
善福寺
有馬温泉の基礎を作ったと言われている高僧の行基(ぎょうき)が開き、任西(にんさい)が再興したとされているお寺です。太閤通沿いにある阪急バス有馬案内所向かいの石段を登ると山門が見えてきます。
お寺に安置されている「聖徳太子立像」は鎌倉時代に作られたもので、国の重要文化財に指定されています。また、古くから伝わる大きな茶釜「阿弥陀堂釜」には、かつて豊臣秀吉が阿弥陀堂の住職の頭の形を面白がって、千利休に命じてその形に似せた茶釜を作らせた、という逸話が伝わっています。
境内にある樹齢200年を超える一重のしだれ桜は「イトザクラ」と呼ばれていて、神戸市の長い歴史を見続けてきた古木として「神戸市民の木」に指定されています。毎年4月上旬の開花の時期には夜間ライトアップが行われていて夜桜見物も楽しめます。また、桜祭りの後には「夜桜茶会」、毎年11月2日には太閤秀吉を偲ぶ「有馬大茶会」の献茶式も善福寺で行われています。
湯本坂エリア
江戸時代末期の風情を残している細くてクネクネした石だたみの坂道が続いている湯本坂は、おみやげ物屋さんやご当地グルメなどが楽しめるお店も多く集まっているエリアです。町を歩きながらレトロな温泉情緒を感じることができます。町歩きの後には、ぜひ公共の温泉「金の湯」や無料の足湯で体を癒してください。
金の湯
神戸電鉄有馬温泉駅から徒歩5分ほどの湯本坂の入り口にある「金の湯」は、日帰り温泉として入浴できる公共の外湯で、古くから元湯としての歴史を持つ有馬の名湯「金泉」を堪能できるスポットです。ボディソープ、シャンプー、ドライヤーなどは備え付けで、タオル等は販売もされているので、手ぶらで入浴が楽しめます。
金の湯横には無料の足湯もあります。地元の人にも人気の足湯は、15分ほど足をつければ全身がポカポカと暖まります。
有馬玩具博物館
湯本坂の入り口にある「金の湯」の向かいに建つ「有馬玩具博物館」は、グリコのおもちゃデザイナーだった加藤裕三氏が「子ども」や「遊び」に関わる仕事をしてきた集大成として設立された博物館です。
館内には、ドイツの伝統的な木のおもちゃをはじめ、現代の国内外のシンプルで発想豊かなおもちゃ、からくりおもちゃの「オートマタ」、ブリキのおもちゃや鉄道模型など、約4,000点もの良質なおもちゃが集められ、テーマに沿って展示されています。
木のおもちゃやゲームに触れて遊ぶことができるコーナーでは、大人から子どもまで楽しむことができます。工作教室も毎日開催していて(※予約優先)、簡単な工作から本格的な工具を使って作るものまで、お好みの工作体験もできます。
1階の「ミュージアムショップ ALIMALI」では、木のおもちゃやドイツの木製工芸品、文房具、色々な国の絵本などを販売しているので、お土産やプレゼント選びを見つけることもできます。
また、田島牛の中でも希少な「但馬玄(たじまぐろ)」をつかった「有馬のプレミアムサンドヰッチ」を堪能できる「SABOR(サボール)」やeスポーツ観戦をBGMに、ソーセージとビールが味わえる「BAR DE GOZAR(バー デ ゴザール)」もあって、地元の食材を使った料理や飲み物も楽しめます。
有馬天神社
湯本坂の商店街を上がっていって、昔ながらの円柱状の赤いポストがある場所から左手の道を歩いていくと「有馬天神社」があります。学問の神様「菅原道真(すがわらみちざね)公」がまつられています。
有馬温泉は、古くから水害や落雷が原因の火災によって大きな被害を受けてきました。有馬天神社はそのような歴史から、災除け・鬼門祓いの神として建てられて、そして温泉街の厄除け神社として地元の方達から厚い信仰を受けてきました。
境内には、「天神泉源」もあって、熱湯が吹き出し湯けむりが上がる光景を見ることができるので、観光客にも人気です。
大黒屋
湯本坂にある「大黒屋」は佃煮専門店で、有馬温泉でももっとも古い店舗の1つです。最良の松茸、稚内産天然の利尻昆布や地元で採れた花山椒や実山椒、ふき、ふきのとうを使って、手作りの佃煮を製造販売しています。
砂糖、化学調味料は使わずに、保存料も極力控えて作った佃煮は、その品質を保つために旅館やホテルの売店では販売されていません。こだわりの佃煮はこちらでしか買うことができませんので、旅行の際は、ぜひお店を訪れてみてください。
西田筆店
「西田筆店」は、有馬温泉の伝統工芸品「人形筆」を作る唯一のお店です。人形筆は、筆を持って描こうとすると、豆粒ほどの小さな人形がひょっこりと顔を出すという、とてもかわいらしい「からくり筆」です。
日本最古の歴史書である「古事記」には、奈良時代の孝徳天皇とお妃が有馬温泉に逗留したところ、待望の有間皇子を授かったという記録が残されています。人形筆は、その故事にちなんで、室町時代、神戸の伊助という筆職人が作りはじめたとされていて、古くから子宝授与の縁起物として、お土産として有馬温泉の名物となってきました。
江戸時代には本居宣長(もとおりのりなが)が詠んだ『有馬筆ひょいと出たる言のはも 人形よりはめづらしきかな』という歌にも登場していることからも、その歴史を感じさせます。大正時代には4〜5軒ほどあった人形筆のお店も、現在は「西田筆店」のみとなっています。
筆を持つ部分の軸には、ツヤのある色鮮やかな絹糸を一本一本手で巻いて模様を描きます。組み合わせや色を変えることでいろいろな模様が出来上がります。全てが手作業ということから、一日に12~13本しか作れないそうです。店内の奥では手作りしてる様子を見ることもできます。
書道用としてはもちろん、絵筆にも使えますし、飾ってもきれいなので、有馬温泉のお土産としてもぴったりです。
竹中肉店
「竹中肉店」は、国産黒毛和牛やブランド牛「神戸ビーフ」を取り扱っている、創業80年以上の牛肉専門店です。神戸電鉄有馬温泉駅から徒歩で約6分、湯本坂の途中にあるお店では、牛肉の販売のほか、イートインもできます。ぜいたくな神戸牛のミンチとジャガイモを使って秘伝のレシピで作った自家製のコロッケが大人気です。
メンチカツや牛丼、神戸牛串焼きなど神戸牛を使ったグルメも気軽に味わうことができるので、町歩きの際には、ぜひ立ち寄ってみてください。
竹芸 有馬籠くつわ
「竹芸 有馬籠くつわ」は、兵庫県の伝統的工芸品にも指定されている「有馬籠」を作っている唯一の工房です。細かい手作業で竹から竹ひごを作って、さまざまな編み方で組んで出来上がった有馬籠は、安土桃山時代の昔からの歴史があります。
豊臣秀吉や千利休が茶の湯を有馬温泉で楽しんだことから、「有馬籠」は茶道のための花入(花器)として愛用されてきました。京都市にある東本願寺に残っている文献には、1585(天正13)年9月13日、有馬に入湯した顕如上人(けんにょしょうにん)が、豊臣秀吉の妻「ねね」に有馬籠を贈ったことが記されています。
明治時代にはウィーン万博にも出品されました。また、大正時代になると現在竹細工工芸が盛んな大分県の別府温泉にも、有馬から出向いた職人がその技術を伝えたそうです。
古くから愛されてきた風流な花入はもちろんですが、伝統の技術を生かしつつ今の時代に合わせて、カトラリーやインテリアなどの生活雑貨やハンドバッグなどを職人さんが手作りしています。有馬温泉のお土産としてもぴったりです。
kinari有馬温泉店
「kinari有馬温泉店」は、湯本坂を少し上がったところにあって、町並みに合わせたギャラリーのような雰囲気の、とんぼ玉(ガラス細工のビーズ)専門店です。職人さんが1つ1つ丁寧に作ったとんぼ玉を使ったネックレスやかんざしなどの一点もののオリジナルアクセサリー、ストラップなどを販売しています。
また、店内では国内外の珍しいとんぼ玉をたくさん見ることもできます。商品は手作りですが、お値段はリーズナブルです。お土産やプレゼント、旅の思い出の品としてもピッタリです。
招き屋
「招き屋」は、『旅の思い出とともに、福とご縁をお持ち帰り頂けるお店』がコンセプトの、招き猫やネコグッズをはじめ、かわいい和雑貨や生活雑貨、有馬温泉のお土産が買えるショップです。湯本坂の途中にあって、お店の前にある黄色い大きな招き猫が目印です。
有馬温泉旅行の思い出に、またお土産として、家に置けば幸せを招くと言われている「招き猫」を選んでみてはいかがでしょう。
御所源泉〜寺田町界隈・炭酸泉源エリア
有馬温泉の泉源の1つ「御所泉源」の辺りから坂道を登って行くと、「温泉寺」をはじめとする由緒ある神社仏閣が多く立ち並んでいる寺田町界隈が見えてきます。さらに歩いて、通称「タンサン坂」と呼ばれる坂を登っていくと、天然の炭酸水が湧き出ている「炭酸温泉公園」に到着します。公園内の「炭酸温泉広場」では、実際に炭酸水を飲むこともできます。
途中、無色透明の「銀泉」を気軽に日帰り温泉で楽しめる「銀の湯」もあります。いろいろなお寺や神社をめぐって、お湯につかって、有馬温泉の歴史を感じてください。
温泉堂
神戸電鉄有馬温泉駅を降りてすぐ前にある、明治元年創業の老舗お土産店の「吉高屋」の支店が「温泉堂」です。御所泉源の前にある改装した古民家の5坪くらいの一角にあって、吉高屋オリジナルの入浴剤やスキンケア用品などの「カメ印製品」を中心に、タオルや手ぬぐい、和柄の靴下といった可愛い和小物を販売しています。
1893(明治26)年に当時の吉高屋当主だった吉田儀三郎氏が湯泉神社のご紋の亀にあやかって、カメ印をトレードマークに入れた「カメ印湯の花」を製造販売していました。戦後は製造をやめていましたが、1995年に復刻、当時と同じ雰囲気のレトロなパッケージです。「温泉堂」の屋号はその当時の吉高屋の店舗で使った名前で、復刻版発売とともに復活させたそうです。
レトロな店内ではジャズ音楽が流れていて、大正初期ごろのお店の写真や当時のチラシなども飾られています。カメ印スキンケア製品は、温泉堂と吉高屋のみで販売されています。有馬温泉の温泉水を配合した「美肌石鹸」が人気です。
温泉寺
「温泉寺(温泉禅寺)」は、薬師如来に導かれて有馬温泉を訪れた高僧の行基(ぎょうき)が724年に建てたとされています。現在は、黄檗宗(おうばくしゅう)のお寺です。行基と有馬温泉を中興した仁西(人生)の木造がまつられていて、毎年1月2日に開催される「温泉入初式」では、これらの木像に初湯をかけるのが恒例となっています。
また、本堂に安置されている木造波夷羅大将(はいらたいしょう)立像が国の重要文化財に指定されているほか、数多くの宝物が所蔵されています。境内の資料館「御祖師庵」では、温泉寺の由来を知ることができる資料や行基、仁西や有馬温泉の歴史を描いた絵巻物などを展示しています。また、有馬温泉の歳時記や観光のポイントも写真やビデオで紹介されています。
念仏寺
有馬温泉でも見晴らしの良い高台にある「念仏寺」は1532年に創建されたお寺で、太閤豊臣秀吉の正室、ねねの別邸跡と伝えられています。現存する本堂は、有馬温泉でも最も古い建物で1712年に建立されたものです。
ご本尊は鎌倉時代の仏師、快慶(かいけい)の作と伝えられている「阿弥陀仏立像」です。神戸七福神めぐりの1つ「寿老人」もまつられています。現在は浄土宗のお寺で、法然上人画像「月輪御影(つきわのみえい)」も寺宝として所蔵されています。春には本堂前のしだれ桜が見事です。
そして、美しい庭には樹齢約250年といわれる「沙羅双樹(さらそうじゅ)」の大樹があることから、別名「沙羅樹園」とも呼ばれています。一日で散る白い花が次々と咲いて、その散った花びらが庭の苔の上で美しいことから、例年6月の花の見ごろには「沙羅の花と一弦琴の鑑賞会」が開かれています。
念仏寺の前には、「ねがいの庭」と呼ばれる小さな枯れ山水があります。右手には大己貴命(おおなむちのみこと)に有馬温泉を教えたと言われる三羽のカラスの像、左手には有馬温泉の恩人「行基」の像があります。
極楽寺
594年に聖徳太子によって創建されたという「極楽寺」は、現在は浄土宗のお寺です。本尊は阿弥陀如来で、火除け観音がまつられています。また、法然(ほうねん)上人と善導大師(ぜんどうだいし)の二祖対面図があります。
1995年1月に起きた阪神大震災で壊れた庫裏(くり)の床下からは、秀吉が造らせたという入浴施設「湯山御殿」と見られる湯ぶねや庭園の遺構、当時の瓦や茶器などが発見されました。
銀の湯
「銀の湯」は、神社やお寺が集まっている界隈にあって、その雰囲気に合わせた和風の建物です。「金の湯」と同じく、手ぶらで日帰り温泉が楽しめます。無色透明な「銀泉」の炭酸泉、ラジウム泉を利用していて、肌がつるつるになると女性の方に好評です。
浴室は、太閤が入った岩風呂をイメージしています。気泡が吹き出して体を刺激する「バイブラバス」もあります。
湯泉神社
「湯泉神社(とうせんじんじゃ)」は、有馬温泉の中心にあって、温泉街のシンボルとして地元の人はもちろん、観光客にも親しまれている神社です。ご祭神は、有馬を最初に発見したと言われる大己貴命(おおなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)、熊野久須美命(くまのくすみのみこと)です。
歴史はとても古くて、927年の「延喜式神名帳」という文献にその名前が記されています。また、「日本書紀」には舒明(じょめい)天皇、孝徳天皇、白河法皇など歴代天皇が参拝されたことも書かれています。
子宝や子授けの神社としても有名で、有馬温泉に入って、湯泉神社で祈願すれば子宝に恵まれると伝えられています。数あるお守りのなかでも、「玉鉾(たまほこ)さま」「阿福(おふく)さま」と呼ばれている子授けのお守りは、そのご利益を求めて全国から訪れる参拝客に人気だそうです
炭酸泉源広場
「銀の湯」を右手に見ながら、通称「タンサン坂」と呼ばれている坂道を更に上っていくと「炭酸泉源広場」があります。お社(おやしろ)のような建物の中央にある丸い石から冷たい炭酸水が湧いています。泉源の左手には飲料場が置かれていて、蛇口をひねるとピリッとした炭酸水が出てきます。
石組みが炭酸泉を囲んでいて、滝が流れている池は、歴史ある炭酸泉源に作られた広場の神秘的な雰囲気を感じることができるスポットです。
有馬温泉その他エリア
六甲山系の山並みに囲まれた有馬温泉の中心街だけでなく、少しだけ足を伸ばせば、高台からの素晴らしい眺めや四季おりおりの自然の絶景を体感できるスポットが点在しています。温泉だけでなく、ハイキング気分で巡ってみてはいかがでしょう。
有馬稲荷神社
射場山(いばやま)の中腹にある「有馬稲荷神社」からは、有馬の素晴らしい眺めを楽しむことができます。飛鳥時代に舒明(じょめい)天皇、孝徳天皇が有馬温泉へと行幸をされた時に、杉が谷に「有馬行宮(あんぐう)」が造営されました。この時に行宮の守護として造られたのが起源とされています。
以来、皇室の崇敬も厚い神社となっています。明治時代の1962年、樹齢のある松や杉がはえていて、奇石のある現在の場所に移されました。コブシの花も有名です。鳥居をくぐると長い階段が続いているので、参拝するには体力も必要です。
瑞宝寺公園
有馬温泉の高台にある「瑞宝寺公園」は、園内にはカエデや松の木が多く、秋になると素晴らしい紅葉が楽しめる、関西でも有数の紅葉スポットです。かつて太閤豊臣秀吉が「いくら見ていても飽きない」とこの場所を褒めたといわれています。例年11月には瑞宝寺公園で「有馬大茶会」も開催されます。
京都の伏見城から移築された旧瑞宝寺の山門があります。また、園内には秀吉が愛用したと伝わる石の碁盤もあります。紅葉だけでなく、春には桜が美しい公園です。
妙見寺
「妙見寺」は、落葉山の山頂に建てられた日蓮宗のお寺です。天気が良い日には丹波篠山にあたりから遠く須磨までの眺望を楽しむことができます。有馬温泉でも有数のビューポイントです。
鼓ヶ滝公園(つづみがたきこうえん)
六甲有馬ロープウェイ有馬温泉駅の近くにある「鼓ヶ滝公園」は、春には山桜、夏にはアジサイが咲き、秋には紅葉と、一年を通じて美しい自然を感じられる公園です。公園内には、散策路をはじめ、すべり台やベンチ、あずまや、トイレも設置されています。
散策路を歩いて行くと、奥にはその名前の由来となった「鼓ヶ滝」があります。生い茂った木々の間からまるで鼓を打っているような軽やかな落水の音が滝つぼから聞こえていたことから、その名前がついたそうです。初夏の夕暮れには、清らかな水辺に蛍が飛びかう姿や涼やかなカジカの鳴き声を楽しむこともできます。
六甲山エリア
有馬温泉から「六甲有馬ロープウェー」で約12分間の空中散歩を満喫しながら六甲山まで足を伸ばせば、山上には観光やレジャー、圧巻の眺めを楽しめるさまざまなスポットがあります。神戸市街地からケーブルカーやロープウェー、バスなどでも訪れることができます。
有馬温泉に行く途中に寄り道しても、また、有馬温泉からの帰りに立ち寄ってもいいですね。さらに充実した旅行のプランとしてぜひ六甲山エリアも加えてみてください。
六甲オルゴールミュージアム
「六甲オルゴールミュージアム」は、19世紀後半から20世紀初めごろのヨーロッパ各地のオルゴールなどの自動演奏器を集めて展示している博物館です。コレクションの解説と一緒に、実際にその音色を楽しむことができるコンサートも毎日開催されています。
また「オルゴール組立体験」にも挑戦できます。普段製作に携わっている職人が説明やサポートしてくれるので、オルゴールの知識も知ることができて、自分だけのオルゴールを作ることができます。
ミュージアムショップでは、お手ごろなものから本格的なアンティーク・オルゴールのほか、六甲オルゴールミュージアムのの研究・技術から生まれたオリジナルのハンドメイドオルゴール「神戸オルゴール」やオリジナルグッズなど、品ぞろえもたくさんです。お気に入りのオルゴールやお土産、プレゼントなどを見つけることができます。
施設内のガーデンは、たくさんの宿根草や一年草を楽しめるイングリッシュガーデンです。六甲山系の自然と合わせて季節ごとの草花や風景を楽しむことができます。併設のカフェで食事をしながら、その自然を満喫することもできます。
六甲高山植物園
「六甲高山植物園」は、1933(昭和8)年に開園した50,000平方メートルもの広い敷地を持つ植物園です。1955年には博物館相当施設に指定されました。また、天皇家御三代にわたって来園されたという由緒ある植物園です。
海抜865メートルの六甲山頂付近に位置していて、北海道南部に相当する冷涼な気候であることから、世界の高山植物や寒冷地植物をはじめとして、六甲山系の自生植物や山野草など、約1,500種類の植物を栽培しています。
岩を組んで高山の雰囲気と環境を作り出していて、野生に近い状態で高山植物が楽しめる「ロックガーデン」や、渓流沿いの湿地に育つ湿性植物、アジサイ園やブナの樹林など、いろいろな植物を見ることができます。春の「カタクリ」、初夏の「エーデルワイス」、盛夏の「サギソウ」、秋の「原種シクラメン」など、普段の生活ではなかなか見ることのできない珍しい様々な植物の花が咲きほこる風景も楽しめます。
併設のショップでは、オリジナル雑貨や書籍などの植物やお花のグッズが並んでいます。土・日・祝日限定で「アロマワックスバー」の手作り体験もできます。山小屋風の落ち着いた雰囲気のカフェでは軽食やスイーツなどが味わえます。
六甲山カンツリーハウス
六甲山の木々や緑に囲まれた「六甲山カンツリーハウス」は、パターゴルフや魚釣り、ペダルボートやゴーカートなどの自然を生かした遊具や、バーベキュー場などがあって、大人から子どもまで楽しめるレジャー施設です。
園内の芝生エリアではスポーツを楽しめるほか、ワンちゃん連れだったら「ドッグラン」もあります。天然芝生を走ったり簡単なアジリティーで遊ばせたりと、ワンちゃんと一緒にレジャーを楽しめます。地形を利用してバラが植えられた「ローズウォーク」では、通常の開花時期より遅い6月から咲くバラの花を眺めながら散策ができます。
冬場はゲレンデとなるエリアには、関西では珍しい高山植物「ニッコウキスゲ」が約2,7000株植えられていて、5月下旬から7月上旬になると、黄色い花が一斉に咲きほこる景色が見られます。六甲山の涼しい気候を利用して栽培している珍しい「夏採りイチゴ」の収穫体験や摘み取ったイチゴを使ったピザ作り体験、野菜の収穫体験などもできます。
バーベキュー場は、予約をすれば、バーベキューに使うコンロから、食材まで準備してもらえるので、手ぶらで出かけて気軽に楽しめます。施設内にはレストランやショップもあるので、お食事やお土産探しまで、いろいろ楽しめますね。
六甲ガーデンテラス・自然体感展望台 六甲枝垂れ
「六甲ガーデンテラス」は、飲食店やショップで季節のグルメ、ショッピングを楽しみながら、六甲山の自然と山頂からの素晴らしい眺めを堪能できるスポットです。そして、エリア内にある「自然体感展望台 六甲枝垂れ」は、「六甲山上に立つ一本の大きな樹」というコンセプトで、国内外で注目されている建築家の三分一博志(さんぶいちひろし)氏によって設計された展望台です。
大きな木の「枝葉」に見立てた巨大なフレームが展望台全体を覆う特徴的な造形美は、六甲山のランドマークとなっています。フレームや壁、床には奈良県吉野の厳選されたヒノキを使っていて、中に入るとヒノキの香りとフレーム越しの光を感じられます。
そして、夜になると1,000万色以上の色を出せるLED照明を使って、フレームを内側から照らす光のイベント『六甲山光のアート「Lightscape in Rokko」』が開催されています。毎年、テーマに沿って色の演出が変化します。神戸市街地をはじめとする関西の「1,000万ドルの夜景」と一緒に幻想的な光のアートを体感してみてください。
六甲ケーブル山頂駅
「六甲ケーブル」は、六甲山の玄関口として1932(昭和7)年に開業したケーブルカーです。神戸市灘区の「六甲ケーブル下駅」で乗車したら、約10分で「六甲ケーブル山頂駅」に到着です。ケーブルカーの車両は「クラシックタイプ」の1号車と「レトロタイプ」の2号車で、箱型車と展望車の2両連結は世界でも珍しいそうです。
「六甲ケーブル山頂駅」の駅舎は開業当時の姿をとどめていて、アール・デコ調のレトロな雰囲気です。歴史を感じさせる建物は、2000(平成12)年には「近畿の駅百選」に、そして2007(平成19)年には経済産業省が定める「近代化産業遺産」にも認定されました。
駅舎内には、六甲山上の案内処&お土産ショップ「ショップ737」があって、六甲山の観光情報を得たり、各種チケットなども買うことができます。
六甲山天覧台
「六甲山天覧台」は「六甲ケーブル山頂駅」を降りてすぐのところにある展望台で、遠く和歌山から明石海峡までを一望できます。「六甲ガーデンテラス」や摩耶山の「掬星台(きくせいだい)」と並んで、夜景スポットとしても有名な場所です。
昭和天皇が1981年に開催された神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア’81)の視察の際に、こちらにも訪れたことから「天覧台」と名前を付けられました。
有馬温泉のご当地グルメ
炭酸せんべい
有馬温泉にある週種類の泉質のうち炭酸を含んだ「炭酸泉」を利用して作られたのが、「サイダー」と「炭酸せんべい」です。サイダーは、1926(大正15)年以降は有馬の地での製造はされなくなりましたが、炭酸せんべいは明治から現在まで有馬温泉のご当地グルメとして、代表的なお土産になっています。バターや卵、添加物など一切使っていない、あっさりとして風味のあるおせんべいです。
「三津森本舗」は、炭酸せんべい発祥のお店です。創業者の三津繁松氏が明治の終わりごろに炭酸水を利用したせんべい作りをはじめました。試行錯誤して出来上がった炭酸せんべいは、原材料には、小麦粉、片栗粉、砂糖、塩を使い、炭酸水で練ったシンプルなものを薄く焼き上げてあったことから、体にやさしい食品として製造当初は赤ちゃんの離乳食や病後の老人食としても採用されたそうです。
湯本坂にある築120年以上の店舗が炭酸せんべい発祥の地です。こちらでは創業当時に製造販売した様子を再現していて、手焼きの炭酸せんべいだけを販売しています。昭和30年代から使われている鉄板の型を使って、職人さんが焼き上げる様子を見ることができます。出来上がった炭酸せんべいの表面の図柄は、炭酸泉の湧く炭酸神社のお社(おやしろ)です。
有馬山椒
有馬温泉周辺の六甲山系に自生している「ヤマサンショウ」は「有馬山椒」と呼ばれていて、全国的にも有名です。有馬山椒の花や葉の近くにはたくさんのトゲがついていて、その収穫には普通の山椒の約3倍ほどの時間がかかりますが、香りや辛みが格別です。
有馬山椒は、春先の4月下旬には小さな黄色い花が咲いて、5月下旬になると実がなります。地元では、実や葉だけでなく、花、そして皮までも食べるという季節ごとの伝統的な食文化が根付いてきました。まさに有馬温泉のご当地グルメと言える食材なのです。
代表的な食べ方としては、神戸近海で採れるホタルイカや播磨アサリなどの海の幸を実山椒で煮付けた「有馬煮」、肉や魚に実山椒や粉山椒で風味づけして焼いた「有馬焼」や「佃煮」があります。有馬温泉には、有馬山椒を使った料理を提供してくれる旅館や、佃煮を製造販売しているお店があります。
「佃煮元祖 川上商店」は、室町時代後期1559年創業の佃煮の老舗で、北海道産の最高級真昆布を使った昆布佃煮のほか、有馬山椒を使った商品を多く品ぞろえしています。自家農園と地元の契約農家で栽培された有馬山椒を手作業で摘んでいます。
創業以来の「かまど」でじっくりと炊き上げる昔ながらの製法にこだわっていて、薪を使ったかまどで炊くことで、素材のうまみを極限まで引き出すために、季節や天候などに合わせて火加減を微調整しているそうです。
山椒の花を使った貴重な佃煮「花山椒」や、山椒の木の皮を剥いでからアク抜きしたものを細かく刻んで醤油で炊き上げた珍味の佃煮「辛皮(からか)」は、産地ならではの絶品グルメです。ほかにも、有馬山椒と昆布を組み合わせた「山椒昆布」、実山椒をたっぷり入れた和風の「山椒ドレッシング」なども販売されています。
本店は、湯本坂の途中にあって、懐かしさを感じさせる円筒状の赤いポストと風情のある外観が目印です。お店でしか買えない季節限定商品や試食もあるので、有馬温泉のお土産や贈り物選びにぜひ立ち寄ってみてください。
有馬温泉へのアクセス・所要時間
有馬温泉は兵庫県神戸市北区の山あいに位置していますので、全国各地から訪れる時には、まずは関西エリアの有馬温泉最寄りの空港または新幹線の最寄り駅を経由することになります。そして、そこからのアクセスルートがそれぞれ違ってきます。
飛行機を利用する場合は、神戸空港・大阪国際空港(伊丹空港)・関西国際空港です。出発地とどの航空会社を選ぶかによっても到着空港が変わります。また、新幹線の場合は、新神戸駅となります。
全国各地から有馬温泉最寄りの空港・駅の所要時間と、空港・駅から有馬温泉までのアクセス・所要時間をご紹介します。
飛行機で神戸空港へ行く
※( )内は利用可能な航空会社です。詳細は神戸空港HP
- 羽田空港からの場合:約1時間15分(ANA / SKY)
- 新千歳空港からの場合:約2時間(ANA / SKY / エアドゥ・ANA共同)
- 仙台空港からの場合:約1時間25分(SKY)
- 茨城空港からの場合:約1時間15分(SKY)
- 長崎空港からの場合:約1時間5分(SKY)
- 鹿児島空港からの場合:約1時間10分(SKY)
- 那覇空港からの場合:約2時間(SKY / ソラシドエア・ANA共同)
飛行機で大阪国際空港(伊丹空港)へ行く
※( )内は利用可能な航空会社です。詳細は大阪国際空港HP
関東エリアから
- 羽田空港からの場合:約1時間15分(ANA / JAL)
- 成田空港からの場合:約1時間20分(ANA / JAL)
- 新潟空港からの場合:約1時間5分(ANA / JAL / IBEX)
北海道エリアから
- 新千歳空港からの場合:約1時間55分(ANA / JAL)
- 函館空港からの場合:約1時間45分(ANA / JAL)
東北エリアから
- 青森空港からの場合:約1時間55分(ANA / JAL)
- 秋田空港からの場合:約1時間35分(ANA / JAL)
- 三沢(八戸)空港からの場合:約1時間35分(JAL)
- 仙台空港からの場合:約1時間20分(ANA / JAL / IBEX)
- 花巻空港からの場合:約1時間25分(JAL)
- 山形空港からの場合:約1時間20分(JAL)
- 福島空港からの場合:約1時間10分(ANA / IBEX)
近畿・中国・四国エリアから
- 但馬空港からの場合:約35分(JAC)
- 出雲空港からの場合:約50分(JAL)
- 高知空港からの場合:約45分(ANA)
- 松山空港からの場合:約50分(ANA / JAL)
九州・沖縄エリアから
- 福岡空港からの場合:約1時間15分(ANA / JAL / IBEX)
- 大分空港からの場合:約1時間(ANA / JAL / IBEX)
- 熊本空港からの場合:約1時間20分(ANA / JAL / 天草エアライン)
- 長崎空港からの場合:約1時間20分(ANA / JAL)
- 宮崎空港からの場合:約1時間10分(ANA / JAL)
- 鹿児島空港からの場合:約1時間20分(ANA / JAL)
- 屋久島空港からの場合:約1時間30分(JAC)
- 奄美空港からの場合:約1時間30分(JAL)
- 那覇空港からの場合:約1時間55分(ANA / JAL)
飛行機で関西国際空港へ行く
※( )内は利用可能な航空会社です。詳細は関西国際空港HP
関東エリアから
- 羽田空港からの場合:約1時間25分(ANA / JAL)
- 成田空港からの場合:約1時間40分(ジェットスター / Peach)
- 新潟空港からの場合:約1時間25分(Peach)
北海道・東北エリアから
- 新千歳空港からの場合:約2時間15分(ANA / JAL / ジェットスター / Peach)
- 釧路空港からの場合:約2時間30分(Peach)
- 仙台空港からの場合:約1時間35分(Peach)
近畿・中国・四国エリアから
- 高知空港からの場合:約45分(ジェットスター)
- 松山空港からの場合:約50分(Peach)
九州・沖縄エリアから
- 福岡空港からの場合:約1時間10分(ANA / ジェットスター / Peach)
- 熊本空港からの場合:約1時間(ジェットスター)
- 長崎空港からの場合:約1時間10分(Peach)
- 宮崎空港からの場合:約1時間10分(Peach)
- 鹿児島空港からの場合:約1時間15分(Peach)
- 奄美空港からの場合:約1時間33分(バニラエア)
- 那覇空港からの場合:約2時間(ANA / JTA / ジェットスター / Peach)
- 宮古空港からの場合:約2時間10分(ANA / JAL)
- 石垣空港からの場合:約2時間20分(ANA / JTA / Peach)
新幹線で新神戸駅に行く
- 東京駅からの場合:約3時間11分
- 名古屋駅からの場合:約1時間30分
- 広島駅からの場合:約1時間20分
- 博多駅からの場合:約2時間30分
神戸空港から有馬温泉へ行く
神戸空港から有馬温泉へ行くには、まず神戸ポートライナーで神戸市の中心地「三宮駅」まで向かいます。そこから電車、もしくは高速バス、路線バスに乗って有馬温泉まで移動します。
電車利用は乗り換えが多めですが、運行本数が多いです。高速バスの場合は、バスに乗ってしまえば直行便なので所要時間も短いですが、運行本数が他の移動手段と比べると少ないです。路線バス利用だと一番時間がかかりますが、高速バスより運行本数は多く移動費を安くおさえられます。到着時間や予算、荷物の量など、旅のプランに合わせて、選んでください。
※( )内は利用する交通会社です。
-
神戸ポートライナー+電車で行く場合:約1時間10分
「神戸空港」 → (神戸ポートライナー) → 神戸新交通ポートアイランド線「三宮」駅 → (神戸市営地下鉄・北神急行) → 北神急行「谷上」駅 → (神戸電鉄) → 神戸電鉄「有馬口」駅経由もしくは乗り換え → 神戸電鉄「有馬温泉」駅 -
神戸ポートライナー+高速バスで行く場合:約50分
「神戸空港」 → (神戸ポートライナー)→ 神戸新交通ポートアイランド線「三宮」駅 → 「三宮バスターミナル」 → (JR高速バス「有馬エクスプレス」) → 「有馬温泉」 -
神戸ポートライナー+路線バスで行く場合:約1時間20分
「神戸空港」 → (神戸ポートライナー)→ 神戸新交通ポートアイランド線「三宮」駅 → 阪急バス・神姫バス「三宮駅前(三宮バスターミナル)」 → (阪急バス・神姫バス) → 「有馬温泉」
【詳細】
神戸新交通HP
神戸市交通局地下鉄のページ
北神急行電鉄HP
神戸電鉄HP
西日本JRバス「有馬エクスプレス」HP
阪急バスHP
神姫バスHP
大阪国際空港(伊丹空港)から有馬温泉へ行く
大阪国際空港(伊丹空港)から有馬温泉へ行くには、電車を乗り継いで行くか、電車と路線バスを組み合わせるか、空港からの高速バスでの移動します。
電車利用は乗り換えが多いので、旅慣れてないと少し難しく感じられるかもしれません。電車とバスの組み合わせの場合は、宝塚で阪急バスに乗り換えになります。バスが1時間に1〜2本なので、注意してください。高速バスの場合は、バスに乗ってしまえば直行便なので所要時間も短いですが、運行本数がとても少ないです。
※( )内は利用する交通会社です。
-
電車で行く場合:約1時間30分
「大阪国際空港」 → (大阪モノレール) → 大阪モノレール「蛍池」駅 → (阪急電鉄宝塚本線) → 阪急宝塚本線「宝塚」駅 → (JR福知山線) → JR「三田」駅 → (神戸電鉄三田線) → 神戸電鉄「有馬口」駅 → (神戸電鉄有馬線) → 神戸電鉄有馬線「有馬温泉」駅 -
電車+路線バスで行く場合:約50分
「大阪国際空港」 → (大阪モノレール) → 大阪モノレール「蛍池」駅 → (阪急電鉄宝塚本線) → 阪急宝塚本線「宝塚」駅 → (阪急バス) → 「有馬温泉」
- 高速バスで行く場合:約30分
「大阪国際空港」 → (阪急高速バス) → 「有馬温泉」
【詳細】
大阪モノレールHP
阪急電鉄HP
JR西日本(JRおでかけネット)
神戸電鉄HP
阪急バス(路線バス・高速バス)HP
関西国際空港から有馬温泉へ行く
関西国際空港から有馬温泉に向かう場合は、いくつかのアクセス方法があります。電車を乗り継ぎながら向かってもいいですし、大阪駅(梅田)からJR高速バスを利用することもできます。空港から神戸三宮行きのリムジンバスなら運行本数も多いです。そこから有馬温泉へ向かうのもいいですね。
※( )内は利用する交通会社です。
-
電車で行く場合:約2時間10分
JR「関西空港」駅 → JR「大阪」駅 → JR神戸線「三ノ宮」駅 → (神戸市営地下鉄・北神急行)北神急行「谷上」駅 → (神戸電鉄) → 神戸電鉄「有馬口」駅経由もしくは乗り換え → 神戸電鉄「有馬温泉」駅 -
電車+JR高速バスで行く場合:約2時間30分
JR「関西空港」駅 → JR「大阪」駅 → 大阪駅JR高速バスターミナル → (JR高速バス「有馬エクスプレス」) → 「有馬温泉」 -
空港リムジンバス+電車で行く場合:約1時間50分
「関西国際空港」 → (空港リムジンバス) → 「神戸三宮」 → 阪急・阪神「三宮」駅→ 神戸市営地下鉄「谷上」駅 → 神戸電鉄「有馬口」駅 → 神戸電鉄有馬線「有馬温泉」駅 -
空港リムジンバス+路線バスで行く場合:約2時間
「関西国際空港」 → (空港リムジンバス) → 「神戸三宮」 → 阪急バス・神姫バス「三宮駅前(三宮バスターミナル)」 → (阪急バス・神姫バス) → 「有馬温泉」
【詳細】
JR西日本(JRおでかけネット)
神戸市交通局地下鉄のページ
北神急行電鉄HP
神戸電鉄HP
西日本JRバス「有馬エクスプレス」HP
阪神バス(空港リムジンバス)HP
阪急バスHP
神姫バスHP
JR新幹線「新神戸」駅から有馬温泉に行く
※( )内は利用する交通会社です。
-
電車で行く場合:約30分
「新神戸」駅 → (北人急行) → 北神急行「谷上」駅 → (神戸電鉄) → 神戸電鉄「有馬口」駅経由もしくは乗り換え → 神戸電鉄「有馬温泉」駅 -
JR高速バス「有馬エクスプレス」で行く場合:約45分
「新神戸」駅 → 「三宮バスターミナル」経由 → 「有馬温泉」
【詳細】
北神急行電鉄HP
神戸電鉄HP
西日本JRバス「有馬エクスプレス」HP
神戸電鉄有馬温泉駅・六甲有馬ロープウェー有馬温泉駅を紹介
神戸電鉄有馬温泉駅
神戸電鉄は、神戸市兵庫区湊川(みなとがわ)の「湊川駅」から「有馬温泉駅」までの「有馬線」を運行しています。阪神電鉄、阪急電鉄が乗り入れしている神戸高速鉄道「新開地駅」へも相互乗り入れして、神戸市街地から有馬温泉までのアクセスにも便利な交通手段です。
「有馬温泉駅」は、有馬温泉に点在している主な観光スポットまで遠くても約1キロメートルという場所にあって、三田・三宮・宝塚・梅田方面へ向かう「阪急バス」や岡場・フルーツパーク方面への「神戸市バス」のバス停もあります。
六甲有馬ロープウェー有馬温泉駅
有馬温泉街から歩いて約10分ほどの「六甲有馬ロープウェー有馬温泉駅」からは、ロープウェーで「六甲山頂駅」までを約12分で結んでいます。乗車すると春の新緑や秋の紅葉、そして冬は見事な樹氷など、四季によって様々に変化する六甲山の大自然を間近に見られます。また東側には六甲山系の931メートルの最高峰や西側の谷間には瀬戸内海を眺めることもできます。
主要エリアからのアクセス
東京から
羽田空港から神戸空港経由の場合
- 神戸ポートライナー+電車利用:約2時間35分
- 神戸ポートライナー+高速バス利用:約2時間15分
- 神戸ポートライナー+路線バス利用:約2時間45分
羽田空港から大阪国際空港(伊丹)空港経由の場合
- 電車利用:約2時間45分
- 電車+路線バス利用:約2時間5分
- 高速バス利用:約1時間45分
羽田空港から関西国際空港経由の場合
- 電車利用:約3時間35分
- 電車+JR高速バス利用:約3時間55分
- 空港リムジンバス+電車利用:約3時間5分
- 空港リムジンバス+路線バス利用:約3時間25分
東京駅から新幹線で新神戸駅経由の場合
- 電車利用:約3時間41分
- JR高速バス「有馬エクスプレス」利用:約3時間56分
札幌(新千歳)から
新千歳空港から神戸空港経由の場合
- 神戸ポートライナー+電車利用:約3時間10分
- 神戸ポートライナー+高速バス利用:約2時間50分
- 神戸ポートライナー+路線バス利用:約3時間20分
新千歳空港から大阪国際空港(伊丹)空港経由の場合
- 電車利用:約3時間25分
- 電車+路線バス利用:約2時間45分
- 高速バス利用:約2時間25分
新千歳空港から関西国際空港経由の場合
- 電車利用:約4時間25分
- 電車+JR高速バス利用:約4時間45分
- 空港リムジンバス+電車利用:約4時間5分
- 空港リムジンバス+路線バス利用:約4時間15分
仙台から
仙台空港から神戸空港経由の場合
- 神戸ポートライナー+電車利用:約2時間35分
- 神戸ポートライナー+高速バス利用:約2時間15分
- 神戸ポートライナー+路線バスで行く場合:約2時間45分
仙台空港から大阪国際空港(伊丹)空港経由の場合
- 電車利用:約2時間50分
- 電車+路線バス利用:約2時間10分
- 高速バス利用:約1時間50分
仙台空港から関西国際空港経由の場合 約1時間35分
- 電車利用:約3時間45分
- 電車+JR高速バス利用:約4時間5分
- 空港リムジンバス+電車利用:約3時間25分
- 空港リムジンバス+路線バス利用:約3時間35分
福岡から
福岡空港から大阪国際空港(伊丹)空港経由の場合
- 電車利用:約2時間45分
- 電車+路線バス利用:約2時間5分
- 高速バス利用:約1時間45分
福岡空港から関西国際空港経由の場合
- 電車で行く場合:約3時間20分
- 電車+JR高速バスで行く場合:約3時間40分
- 空港リムジンバス+電車で行く場合:約3時間
- 空港リムジンバス+路線バスで行く場合:約3時間10分
博多駅から新幹線で新神戸駅経由の場合
- 電車で行く場合:約3時間
- JR高速バス「有馬エクスプレス」で行く場合:約3時間15分
年間イベント情報
1月
温泉入初式
毎年1月2日に開催される「温泉入初式」は、江戸時代から続く伝統行事で「神戸市地域無形民族文化財」にも認定されています。有馬温泉を発見した大己貴命(おおなむちのみこと)・少彦名命(すくなひこなのみこと)と、有馬温泉を再興した行基・仁西両上人への感謝と、その年の初湯を奉納して、有馬温泉の繁栄と安全を祈ります。
練行列やおみこし、有馬の芸妓さんが湯女衆に扮して湯もみを行うなど、有馬温泉の新春に町を挙げてお祝いします。
4月
有馬温泉さくらまつり
「有馬川親水公園」を会場にして、例年4月の桜が咲く時期に開催される「有馬温泉さくらまつり」では、特設ステージが設けられて、有馬の芸妓衆の踊り披露をはじめとするさまざまな催しが開催されます。
6月
沙羅の花と一弦琴の鑑賞会
例年6月に「念仏寺」で開催される「沙羅の花と一弦琴の鑑賞会」は、境内にある樹齢約300年の沙羅双樹の花と一緒に、平安時代からの歴史を持つ一枚の板の上に一本の絃を張った須磨琴(一弦琴)の演奏を楽しむ会です。開演前には、お茶と沙羅双樹の花をイメージした特別なお茶菓子が味わえます。
7月〜8月
有馬涼風川座敷
「有馬涼風川座敷」は毎年7〜8月の夜に有馬川親水公園で開催されている夏のイベントです。屋台や子どもでも楽しめるゲーム、有馬の芸妓さんの踊り披露や生演奏ライブ、お子様も楽しめるゲームや屋台もたくさんでていますので、夜の散歩がてら、家族で楽しめます。
7月
夏天神祭
「有馬天神社」では、例年7月25日に「夏天神祭」が開催されます。前日24日夕刻からは「宵宮」として、地元の保育園児や小学生たちの書画展覧会のほか、夜店も出て、観光客も交えてにぎやかです。
10月3日
例祭(秋祭り)
「湯泉神社」の一番大きなお祭りである「例祭(秋祭り)」は、例年10月3日に開催されます。祀られている神様に感謝し、有馬温泉の安全とますますの繁栄を祈願します。前日2日夕方から行われる例祭宵宮祭では、有馬温泉街をお先太鼓やおはやしがめぐって、翌日の例祭を告げます。
11月
有馬大茶会
有馬温泉を愛した太閤豊富秀吉は、この地でたびたび千利休たちとお茶会を催したり、地元の人を招いて風流を楽しんだと伝えられています。これにちなんで、例年11月に「瑞宝寺公園」など紅葉の名所のほか各所で、太閤を偲びながら茶の湯の心と有馬温泉の自然を味わい楽しむ「有馬大茶会」開催されます。
1950(昭和25)年から始められた歴史ある有馬大茶会には全国から多くの茶道愛好家が集まります。
有馬温泉観光の移動手段
徒歩
有馬温泉は、江戸時代末期の風情を残す中心地の街並みは坂道も多く、車の往来が難しい細い道や階段もあります。また、狭い範囲に観光スポットが点在していることから、可能であれば歩きながら観光することをおすすめします。
町歩きの際の石畳の急な坂道や階段に備えて、歩きやすい靴を準備して出かけましょう。
タクシー
街の中心から少しだけ離れた高台の観光スポットまで行きたいときや体力的なことを考えるのであれば、タクシーを利用するのも良いです。タクシー会社によって、各観光スポットを巡り、案内してくれるプランなどもあります。
六甲山上バス
有馬温泉から足を伸ばして六甲山頂まで観光する時には、六甲山頂に点在する各施設の前に停車する「六甲山上バス」が便利です。
お得なフリーチケット
金の湯・銀の湯2館券
有馬温泉の日帰り温泉が楽しめる「金の湯」「銀の湯」の両方で入浴するのであれば、こちらの券がお得です。
【料金】
850円
【発売場所】
金の湯、銀の湯
【公式サイト】
http://arimaspa-kingin.jp/index.html
六甲山観光「六甲山上バス1DAYチケット」
有馬六甲ロープウェー「六甲山上駅」から六甲ケーブル「山上駅」を結ぶ「六甲山上バス」が1日乗り放題のフリーチケットです。
【料金】
- 大人 450円
- 小児 230円
【発売場所】
六甲ケーブル山上駅
【乗車区間】
六甲山上バス区間フリー(乗降自由)
※六甲山牧場・摩耶ロープウェー山上駅方面行きの「六甲摩耶スカイシャトルバス」には乗車できません。
【公式サイト】
https://www.rokkosan.com/ticket/
有馬温泉のおすすめ旅行プラン10選
よくある質問Q&A
新幹線でどのくらいかかりますか?
新幹線で各地から新神戸駅まで行ってから私鉄に乗り換えの場合は、東京からは約3時間41分、名古屋からなら約2時間、広島からは約1時間50分、福岡からであれば約3時間です。これに乗り継ぎの時間がかかりますので、旅行プランを立てるときは移動時間に余裕を持った計画を立てるといいでしょう。
有馬温泉の気候はどうですか?
六甲山系に囲まれた標高のある山間部なので、平地と比べると気温差があります。夏は涼しく、避暑もできます。冬は、寒さが厳しいこともありますので、防寒対策をして出かけましょう。
何泊くらいが最も楽しめるでしょうか?
1泊2日あれば、有馬温泉のお湯を楽しめるお宿への宿泊もできますし、観光スポットも時間に余裕を持ってめぐることができます。