兵庫ってどんなところ?
関西地方にあって日本のほぼ中央に位置する兵庫県。南は瀬戸内海、北は日本海に挟まれ、中央には中国山地の高い山々があり、それぞれのエリアで、その歴史や風土、文化も違っていて個性にあふれています。
港町神戸では異国情緒を感じながらその街並みが楽しめます。温泉も多く、有馬温泉や城崎温泉は古くから偉人や文人にも愛されてきた名湯です。そして、「国生み神話」の舞台である淡路島は自然と食材の宝庫です。
各地にある城の多さも特徴で、世界遺産姫路城をはじめ、天空の城竹田城跡など、それぞれのお城に歴史があり、その周囲に発展した城下町にもまた魅力があります。
ご当地グルメも見逃せません。明石焼きや出石そばなど独特のスタイルのものから、神戸南京町の元祖豚まん、そして高級グルメの松坂牛、冬の味覚・松葉ガニまで、そのジャンルもさまざま。ぜひ、現地で味わってみてください。
兵庫旅行の見どころ
港町神戸で異国情緒漂う街並みを散策!
幕末、長年続いた鎖国が終わり、日本は開国しましたが、その際に開かれたのが横浜、長崎、函館、新潟そして神戸の5つの港でした。神戸は横浜開港より約9年後の1868年に開港し、外国人の来日とともに各国の文化も持ち込まれ、今もなお、エキゾチックな雰囲気が漂う街となっています。
開港とともに、外国人の住居や仕事をする場所である居留地を建設しました。ヨーロッパの近代都市計画を模した美しい街並みは東洋一と言われたほどです。現在は「旧居留地」と呼ばれ、神戸の中心地となっているこのエリアを散策すれば、その街並みの面影を今も感じられます。
居留地のすぐそばには、横浜、長崎に並ぶチャイナタウンの「南京町(なんきんまち)」があります。現在も、中華グルメはもちろん、町の入り口に建つ門、色鮮やかな建物、軒下のランタンなど、神戸にいながら、中国を旅しているような雰囲気が楽しめます。
旧居留地から山手に向かうと北野町あたりには様々な国の居留外国人の旧住宅・異人館が今も点在する「北野異人館街」が。神戸で暮らす外国人が増えたことから、明治の中頃に入って新たな外国人居住区となったこのエリアでは、異人館をめぐり、当時の居留外国人の暮らしや文化に思いを馳せてみてください。
偉人・文人にも愛された歴史ある兵庫の温泉でいやされる
兵庫県には歴史ある温泉が点在しています。大都市、神戸にもほど近い六甲山系の山々に囲まれた「有馬温泉」は、太閤豊臣秀吉とその正室ねねに愛されたことで特に有名です。温泉成分もたっぷりの名泉で、鉄分を含み赤い色をした「金泉」と無色透明な「銀泉」が楽しめます。温泉情緒あふれる古い町並みが楽しめるのも魅力です。
日本海側にある「城崎(きのさき)温泉」は、温泉街を流れる川沿いに柳並木が風情があり、大正時代に発表された志賀直哉の小説「城の崎にて」の舞台ともなりました。観光で訪れたら、個性豊かな7つの外湯(公共温泉)をめぐり、旅館や飲食店、テイクアウトなどで味わえる、兵庫を代表するご当地グルメ食材の松葉ガニ、但馬牛などを堪能してください。
世界遺産・姫路城も!兵庫のお城・歴史スポットを訪れる
兵庫は、古くから京都から山陽・山陰地方へ向かう交通の要衝であったことから、軍事的にも重要な地域でした。県内各地には戦国時代から江戸時代にかけて築かれたお城や城下町が数多く点在しています。
姫路市にある「姫路城」はその代表ともいえるでしょう。白く美しい外観は「白鷺(しらさぎ)城」とも呼ばれ、1993年には日本初のユネスコ世界文化遺産にも選ばれた、世界が認める名城で必見です。
朝来市の「竹田城跡」は山頂に戦国時代の城の石垣が残されていてその様子が「日本のマチュピチュ」とも。また晩秋には、運が良ければ、雲海に包まれた「天空の城」が出現する絶景を目の当たりにできます。
豊岡市の出石(いずし)は「山陰の小京都」ともよばれ、今も江戸時代の風情が残る城下町。丹波篠山の「篠山城跡」は徳川家康の命によりわずか半年ほどで築城されたという逸話が残されています。「赤穂城跡公園」は、忠臣蔵に描かれた人物ゆかりのスポットです。大阪にもほど近い「尼崎城」は、2019年に再建されたのを機に、城内ではVRシアターなど最新技術による体験が楽しめます。
自然の風景やグルメ、パワースポットまで!淡路島を思う存分楽しむ
神戸市垂水区沖の明石海峡の先には淡路島があります。海と山が育んだ豊かな自然の中、様々な観光が楽しめます。自然の風景といえば、淡路島と四国との間にある鳴門海峡の「うずしお」が有名。最大直径20mになるともいわれ、そのダイナミックな潮の流れは一見の価値ありです。
自然を活かした公園も多く、海が望める「国営明石海峡公園」では、チューリップやムスカリ、ひまわりなど色鮮やかな季節の花々が広大な花壇に咲きほこります。
山海の幸も豊富な淡路島。春のサクラマス、いかなご、夏のハモ、秋のイセエビ、冬のトラフグといった魚介類はもちろん、淡路牛、柔らかさとその甘みが人気の淡路島たまねぎなど、素材そのものはもちろん、加工品などもたくさんあり、おみやげにもぴったりです。酪農の盛んな南あわじ市には体験型牧場の「淡路島牧場」もあり、動物との触れあいやグルメも堪能できます。
そして太古の昔、「国生み神話」では日本で最初に創造された島といわれる淡路島には、その大業を成し遂げた夫婦神のイザナギノミコト・イザナミノミコトを祀る「伊弉諾(いざなぎ)神宮」もあります。イザナギノミコトの御神陵(お墓)の上に社殿が建つという、霊験あらたかなパワースポットです。
庶民派から高級食材まで!兵庫のグルメを堪能する
兵庫では幅広いジャンルのグルメが待っています。「明石焼き」は、一見、大阪のたこ焼きにも似ていますが、タコは入っていてもそのふわふわした食感、そしてダシ汁につけて食べるところは全くの別物。発祥の明石はもちろん、神戸市街地や観光スポットなどでも食べられる庶民派ご当地グルメです。
神戸のチャイナタウン・南京町では、できたての「豚まん」を味わいましょう。せっかく訪れるのであれば、豚まん元祖のお店にも立ち寄ってみてください。出石は、関西でも屈指のそば処。小皿に盛り付けたそばを5枚1組で提供される「皿そば」という独特のスタイルのそばを、現地でぜひ体験しましょう。
但馬地方で飼育されている「但馬牛」は甘みのあるとろけるような味わいが絶品。神戸ビーフや淡路牛も、もともとは但馬牛をそれぞれの土地で大切に育てたものがブランドビーフとして有名になっています。
日本海産のズワイガニは兵庫では「松葉ガニ」と呼ばれる、冬の高級味覚の王様。水揚げ港が近い城崎温泉などでは冬になると、新鮮な松葉ガニが味わえるほか、松葉ガニの時期に合わせたイベントなども開催されます。
神戸市エリア
兵庫県の県庁所在地である神戸市は、幕末に開港し、諸外国から人々や文化が入ってきた異国情緒あふれる街。旧居留地や山手の北野異人館街、日本3大チャイナタウンの1つである南京町を散策すれば、エキゾチックな街並みとともに、その歴史の足あとを身近に感じることができます。
また、華やかな市街地から少し足を伸ばせば、神戸の街並みを一望できる六甲山頂、そして太閤豊臣秀吉をはじめ数々の偉人に愛されてきた歴史ある有馬温泉など、大自然に囲まれた観光スポットが待っています。
北野異人館街
幕末の開港後、神戸にやってきた外国人は海岸近くの居留地に暮らしていましたが、来日者の増加によって用地が不足したことから、一部地域での日本人との雑居が認められることになりました。
南に港が望める山手の高台に位置する北野町は、その環境と眺めの良さから外国人住宅が多く建てられたエリアです。当時の面影を今に伝える異人館が点在していて、異国情緒あふれる神戸でも人気の観光スポットとなっています。
1909(明治42)年頃に建てられた「風見鶏の館(旧トーマス住宅)」は、赤レンガの外壁と尖塔にある風見鶏が特徴的で、異人館街のシンボルとなっています。また「萌黄(もえぎ)の館」はその名の通り萌黄色の外壁、魚のウロコのような「うろこの家」など、外観も美しく写真映えする建物もたくさんです。
ほかにも元オランダ総領事邸でオリジナルの香水が作れる「香りの家オランダ館」、元パナマ領事館でトリックアートが体感できる「神戸トリックアート・不思議な領事館」、1898(明治31)年建造の異人館で戦後は1978年まで旧アメリカ領事館官舎として使われていた「神戸北野美術館」など、内装や調度品などに歴史を感じつつ、館内を見学して、美術鑑賞や体験が楽しめるスポットもあります。
雑貨店やお土産店、おしゃれなカフェなどもあるので、いくつかの異人館を巡りつつ、のんびりと散策を楽しんでもいいですね。
南京町
「南京町」は、横浜中華街や長崎の新地中華街と並ぶ日本三大チャイナタウンの1つです。JR・阪神元町駅からメリケンロード沿いを海岸側に向かって約5分ほど歩いていくと、南京町の東側の入り口に建つ長安門が見えてきます。
神戸港開港とともに、外国人居留地に隣接するこの場所に日本人と華僑(かきょう)による市場ができたのが始まりで、中華料理店はもちろん、中国茶、中華食材、中国雑貨など、様々なお店が軒を連ねています。
中国各地の様々な料理はもちろん、店先ではせいろ蒸しの湯気が立ち、できたての中華グルメを味わうこともできます。
町の中心は「南京町広場」です。高さ6.8mのあづまやは、中国風建築の六角堂で朱色の柱に天井には龍が描かれています。そして西の入り口には、西安門が建っています。中国北宋時代の門がモデルで色鮮やかです。
また、1〜2月の旧正月の春節祭、旧暦5月5日の端午節、旧暦8月15日の中秋の名月を祝う中秋節、12月の神戸ルミナリエに合わせて行われるランタンフェアなど、中国の季節のイベントが、毎年華やかに開催されています。
夜になると、門もライトアップされ、店の軒下に飾られたランタンや中国風のネオンも更に色鮮やかです。異国情緒と活気にあふれる雰囲気の中、散策して、グルメを味わい、ショッピングを楽しんでください。
旧居留地
神戸校の開港とともに、外国人のための住居、働く場所である居留地が、その当時の兵庫市街地から東に3.5km離れた海岸地域に建設されました。ヨーロッパ近代都市計画にならって、格子状街路や街路樹、街灯、公園、下水道を整備し、126区画に整然と分けられた神戸居留地は、東洋の居留地の中でも最もよく整備された美しい街との評価を受けたほどでした。
現在もその整然とした街並み、レトロなビル、史跡などから当時の面影を感じることができます。「旧神戸居留地十五番館」は、1880(明治13)年頃に完成したというコロニアルスタイルの洋館で、旧居留地内に唯一残る居留地時代の建物です。阪神淡路大震災で全壊しましたが、免震構造で復元されました。国の重要文化財にも指定されています。
十五番館の南東の角には、神戸付近で焼かれたレンガで作られた下水道の遺構が展示されています。海岸通沿いの「神港ビルヂング」は旧川崎汽船本社で、アール・デコ調の屋上に建つ塔屋がシンボル。東側入口は木製の回転扉が今も現役で使われています。
ブランドショップやセレクトショップ、おしゃれなオープンカフェ、レストランなどもあって、美しい街並みの中、レトロ建築を巡ったり、ショッピングやグルメ、休憩を楽しむなどの観光が楽しめます。
生田神社
JR三ノ宮駅、私鉄各線三宮駅から歩いて約10分ほどの山手側にある「生田神社」は、日本書紀によると3世紀ごろに創建されたという古い歴史を持つ神社です。806年には、朝廷から生田神社を守るための家である神戸(かんべ)44戸をいただいたということで、この「かんべ」が「神戸(こうべ)」の由来となったとも言われています。
ご祭神の「稚日女尊(わかひるめのみこと)」は、機殿(はたどの)で神服を織られる神様。糸を合わせながら布を織り成すように人々の良縁を結ぶ、恋愛成就の神様としても親しまれています。
境内には本殿を含め、全部で15もの社があり、様々な神様が祀られています。また、境内北側には鎮守の森である「生田の森」が広がっています。平安時代の「枕草子」にも記され、源平合戦の戦場ともなったという歴史ある森です。
また「生田」はもともと生命力あふれる場所という意味の「活田」と書いていたそう。1938(昭和13)年の神戸大水害、1945(昭和20)年の神戸大空襲、そして1995(平成7)年の阪神淡路大震災など、何度も災厄を乗り越えて復興した「蘇りの社」としても有名です。近年は、アスリートや有名人の参拝も多く、神戸でも人気スポットとなっています。
神戸ポートタワー
和楽器の鼓(つづみ)のように中央部がくびれた優美な外観の「神戸ポートタワー」は、1963年に神戸港の中突堤に建設され、その後、50年以上に渡って街の変化を見守ってきた、港町神戸のランドマークです。
昼はその赤いパイプ構造が目をひき、そして夜にはLED照明によるイルミネーションのライトアップが街を彩ります。展望室は5階層になっていて、展望1階には、地上75mの高さから真下の様子が見られる強化ガラス製の「スカイウォーク」が。ここではスリル満点の景色を楽しみましょう。
展望3階は1周20分で床が回るラウンジで、兵庫が誇る灘五郷(なだごごう)のお酒を味わえます。最上階の展望5階からは、昼間は海と空、そして六甲山と山すそに広がる神戸の街並み、夜には神戸のきらめく夜景を360度の大パノラマで一望することができます。展望4階には、おみやげショップもあって、眺望を楽しみながらおみやげ選びも楽しめます。
六甲ガーデンテラス・自然体感展望台 六甲枝垂れ
「六甲ガーデンテラス」は、飲食店やショップで季節のグルメ、ショッピングを楽しみながら、六甲山の自然と山頂からの素晴らしい眺めを堪能できるスポットです。そして、エリア内にある「自然体感展望台 六甲枝垂れ」は、「六甲山上に立つ一本の大きな樹」というコンセプトで、国内外で注目されている建築家の三分一博志(さんぶいちひろし)氏によって設計された展望台です。
大きな木の「枝葉」に見立てた巨大なフレームが展望台全体を覆う特徴的な造形美は、六甲山のランドマークとなっています。フレームや壁、床には奈良県吉野の厳選されたヒノキを使っていて、中に入るとヒノキの香りとフレーム越しの光を感じられます。
そして、夜になると1,000万色以上の色を出せるLED照明を使って、フレームを内側から照らす光のイベント『六甲山光のアート「Lightscape in Rokko」』が開催されています。毎年、テーマに沿って色の演出が変化します。神戸市街地をはじめとする関西の「1,000万ドルの夜景」と一緒に幻想的な光のアートを体感してみてください。
有馬温泉
六甲山系に囲まれていて「関西の奥座敷」とも呼ばれている「有馬温泉」は、愛媛県の道後温泉や和歌山県の白浜温泉と並んで「日本三古湯」の1つとされる歴史ある温泉地です。神戸市街地からは電車で約30分という距離で、アクセスの良さも抜群です。
有馬温泉の泉質は、国が指定する療養泉の9つの主成分のうち7つも含まれているという、世界的に見ても珍しい名泉です。鉄分を多く含んでいることから、無色透明なお湯が湧き出したときに空気に触れることによって赤色に変わる「金泉」と無色透明な「銀泉」の2種類のお湯が楽しめます。
また、有馬温泉には、7つの泉源が町中に点在していて、温泉街を散策しながらそれぞれの泉源をめぐって、大自然の恵みである温泉を身近に感じることもできます。
そして、温泉はもちろんですが、四季を感じられる大自然の中の情緒あふれる町は、日本書紀の時代から現代にいたるまで、数々の偉人や訪れた人にも愛されている人気の観光スポットでもあります。太閤豊臣秀吉とその正室ねねが有馬温泉を愛したことは特に有名で、心身を癒すためにたびたび有馬の地を訪れたといわれていて、ゆかりの場所が数多く点在しています。
昔ながらの格子戸のある古い町並みが約600mに渡って続く「湯本坂」には、有馬温泉の名産品やご当地グルメ、お土産品を販売しているお店が数多く集まっています。有馬筆や有馬籠、炭酸せんべい、山椒佃煮などの有馬温泉の名産品をお土産として選んだり、美味しいグルメを味わったり、とレトロな町並みを歩きながら、いろいろな楽しみ方ができます。
阪神エリア
神戸と大阪という関西の二大都市に隣接する阪神エリアでは、歴史や文化そして美味しいものとの出会いが待っています。かつて、大坂の西の守りとして建てられた「尼崎城」は、近年、その優美な姿が再建されたニュースポット。平安時代よりも前に創建されたという古社「西宮神社」では、えびす様に招福と商売繁盛を祈願しましょう。
「芦屋市谷崎潤一郎記念館」では、明治から昭和にかけて活躍した文豪・谷崎潤一郎の生涯や作品を様々な角度からうかがい知ることができます。温泉地でもある宝塚には創立100周年を超える宝塚歌劇団の本拠地「宝塚大劇場」が。華麗な歌劇やショーを観劇して、非日常の夢の世界に浸ってみてはいかがでしょう。
また、海岸地域には日本有数の酒どころである灘五郷(なだごごう)と呼ばれるエリアがあります。その1つの西宮では、「白鹿(はくしか)記念酒造博物館」などで日本酒の歴史や製造工程などを学び、また美味しい日本酒を味わうこともできます。三田市の「パティシエ エス コヤマ」では、有名パティシエのプロデュースによる様々なスイーツをおみやげに持ち帰ることもできます。
尼崎城(尼崎市)
JR尼崎駅南口から歩いて約5分ほどの「尼崎城」は、江戸時代の1617年、幕府の命により戸田氏鉄(うじかね)が藩主として築いた城で、その後、約250年間に渡って、戸田氏、青山氏、(櫻井)松平氏と、代々、譜代大名が城主を務めました。
甲子園球場の約3.4倍にもなる広大な敷地に三重の堀を持ち、沖合いから眺めるとまるで海に浮かんでいるように見えたことから別名「琴浦城」とも呼ばれ、装飾的で美しい天守は、権力と江戸の太平の世の象徴ともなっていましたが、1873(明治6)年の廃城令によって取り壊されました。
城はもともと、現在の位置から約300m南東にありましたが、尼崎市立文化財収蔵庫本館となった旧城内中学校の敷地だったことから、現在の尼崎城址公園内に場所を移して再建され、2019(平成31)年から一般公開されています。
城内では、江戸時代の尼崎城やその城下町の様子が楽しめるVRシアターや鉄砲・剣術体験、お姫様や忍者、武士などのコスプレ体験、また天守となる5階からは尼崎の街並みが眺められるほか、備え付けのタブレット端末には、江戸時代の城下町の様子が映し出されるなど、様々な体験を楽しむことができます。
白鹿(はくしか)記念酒造博物館(西宮市)
現在の神戸市灘区大石あたりから西宮市今津にかけてのエリアは、六甲山からの伏流水である宮水に恵まれ、酒造りの原料の最高峰米山田錦の産地である丹波からも近く、輸送に便利な港もあったことから、古くから「灘五郷(なだごごう)」と呼ばれ、日本一の酒どころとして知られています。そして現在も全国の約25%の日本酒がこのエリアで製造されています。
西宮市の「白鹿記念酒造博物館」は、清酒「白鹿」の醸造元である「辰馬(たつうま)本家酒造」が、伝統の酒造りや酒文化を後世に伝えるために1982年に設立しました。実際の酒造道具に触れる体験や酒造りや酒造り唄を映像で視聴することができます。また、とっくりや酒器といった陶磁器や漆器、和本、古文書など、日本酒の歴史や文化に関する資料が展示されています。
そのほか、生涯を桜に捧げたことから「櫻男」とも呼ばれた笹部新太郎氏の所蔵コレクション(西宮市から寄託)も展示、毎年春には特別展も開催しています。
隣接する「白鹿クラシックス」では、ここでしか味わえない生酒やしぼりたて原酒が楽しめる、蔵元ならではの量り売りコーナーや、季節限定酒、オリジナル酒器、日本酒と合わせて味わいたい食材やお菓子などが販売され、レストランでは四季折々の花と料理、お酒を一緒に堪能することができます。
西宮神社(西宮市)
商売繁盛福の神である「えびす様」の総本社として知られる「西宮神社」は、「えべっさん」と呼ばれ親しまれていて、毎年1月9〜 11日に行われる「十日戎(とおかえびす)」には100万人以上もの参拝客でにぎわいます。また、10日早朝に行われる「開門神事 福男(ふくおとこ)選び」は全国ニュースで報道されるほど有名です。
創建は平安時代より前と言われていて、神戸・和田岬沖で見つけたご神像を西宮・鳴尾の漁師がお祀りしていたものを、のちにご神託によって現在の地にうつされたのが起源とされています。
福男祭りのスタート地点でもある朱塗りの表大門は、豊臣秀頼が奉献したとされていて桃山時代の建築様式を今に伝えています。その左右に連なって境内を囲う全長247mの大練塀(おおねりべい)と合わせて、国の重要文化財に指定されています。
朱塗りの柱の拝殿の奥には三連の屋根が特徴的な本殿が建っていて、ご祭神が祀られています。また、境内には11の末社や神池があり、そして本殿後方には「えびすの森」が広がっています。兵庫県の天然記念物に指定されている貴重な森です。
芦屋市谷崎潤一郎記念館(芦屋市)
明治から大正、戦後の昭和にかけて活躍した文豪谷崎潤一郎。三度めの妻である松子と1934(昭和9)年から3年を芦屋で生活しました。そして、松子とその姉妹をモデルにして、芦屋に暮らす四姉妹を生き生きと描いた作品「細雪(ささめゆき)」を執筆しました。
阪神芦屋駅から歩いて約15分ほどの芦屋市伊勢町にある「芦屋市谷崎潤一郎記念館」では、自筆原稿や書簡、愛用品などの展示や特別展などを通じて谷崎の生涯や作品を紹介しています。また、朗読会や文学・芸術講座なども開催しています。館内の庭には、谷崎遺愛の八重紅梅もあり、早春には可憐な花を咲かせます。
宝塚大劇場(宝塚市)
阪急・JR宝塚駅から歩いて約10分ほどの、武庫川沿いに建つ、クリーム色の壁とオレンジ色の屋根が目をひく宝塚大劇場は、タカラジェンヌが男役・女役を演じる華やかな舞台が魅力の宝塚歌劇団の専用劇場です。
劇場内は真っ赤なじゅうたんに中央には2階へと続く大階段があり、観劇の気分を盛り上げてくれるような空間となっています。ステージ上の回り舞台やセリといった舞台装置や音響・照明を駆使してドラマティックな舞台演出が行われます。
また、両端にある舞台袖からはアーチ状の通路のような「銀橋(ぎんきょう)」と呼ばれる宝塚歌劇独特のエプロンステージがあり、歌劇団のスターたちが客席近くまでやってくるという演出もあります。そして、ステージ前面と銀橋の間はオーケストラボックスで専任のオーケストラの生演奏による歌劇やショーが繰り広げられるのです。
大劇場の一角には、2014年、創立100周年を記念して「宝塚歌劇の殿堂」が開館しました。その歴史や衣装、歴代の歌劇団員やスタッフを写真やゆかりの品々で紹介するほか、舞台体験コーナーではフィナーレでスターが背負って登場する羽根のレプリカを実際に背負って記念撮影することができます。
劇場内やロビーにはカフェやレストラン、オリジナルグッズなどを販売するショップもあり、観劇の合間の休憩やおみやげを探すこともできます。また、宝塚歌劇のスターと同じ衣装を着て撮影してもらえる写真館もあります。観劇の記念にスター気分を味わってみてもいいですね。公演チケットはインターネットでの購入が可能です。詳しくは下記HPをご覧ください。
宝塚歌劇公式HP
パティシエ エス コヤマ(三田市)
神戸電鉄公園都市線の終着駅であるウッディタウン中央駅から歩いて約15分ほど、三田市ゆりのき台にある「パティシエ エス コヤマ」は、絶大な人気を誇る「小山ロール」が有名な洋菓子店。ふわふわのスポンジ生地で2種類のクリームと栗を巻いたロールケーキは、オープン以来20年近く愛されてきた定番商品です。
広い敷地内には、メインの「エス コヤマ(es koyama)」のほか、一口サイズのボンボンショコラがずらりと並ぶショコラトリーの「ロジラ(Rozilla)」、焼きたてのパンのベーカリー「エス ブーランジュリー(es Boulangerie)、カラフルなコンフィチュールとマカロンのお店「co.&m.」などおしゃれなスイーツショップが集まっています。
ほかにも、大人は立ち入り禁止というこどものための洋菓子店「未来製作所」、洋菓子でも和菓子でもない「牛乳菓マッテル」を販売する「小山菓子店」、地産地消の精神でここでしか味わえない季節のスイーツや軽食が味わえるカフェの「ハナレ(hanare)」など、メインパティシエである小山進氏のこだわりと思いを表現した様々なショップがあります。自分用やプレゼント、お土産として、いろいろなスイーツの中から厳選してみてはいかがでしょう。
播磨エリア
白鷺城とも呼ばれ、その白く美しい姿で有名な日本初の世界文化遺産・姫路城、忠臣蔵で知られる赤穂城跡など、歴史スポットが点在する播磨エリア。日本時間の基準となる町として知られる明石市には、標準時子午線の上に建つ明石市立天文科学館があります。阪神淡路大震災の被災をまぬがれた日本最古の現役プラネタリウムも必見です。
おだやかな瀬戸内海が見渡せる赤穂御崎には、恋愛パワー神社や忠臣蔵に登場する大石内蔵助ゆかりの松も。御崎から眺める夕日に赤く照らされた美しい海は息をのむほどの絶景です。
明石市立天文科学館
日本の標準時となる東経135度子午線上に建つ「明石市立天文科学館」は、16階建ての塔にある直径約6.2mの大時計がシンボルの「時と宇宙」について学べる施設です。1960(昭和31)年の開館時からあり、阪神淡路大震災で甚大な被害を受けた時も唯一被害をまぬがれたプラネタリウムは、現役で活躍するものの中では日本最古。今も生解説による星空の映像投影が楽しめます。
16階にある天体観測室には口径40cmの反射望遠鏡が設置されていて、月1回ほどのペースで開催される天体観望会の際に公開されます。13・14階にある展望室からは「明石海峡大橋」を正面に播磨灘や明石市街地、六甲山系の山並みなどを360度の大パノラマで一望することができます。
1階のエントランスロビーには、1994年にスペースシャトル、コロンビア号で宇宙飛行士の向井千秋さんと一緒に15日間の宇宙旅行をした「宇宙メダカ」の子孫たちが飼育展示され、ミュージアムショップには、オリジナルグッズや星座早見盤、ポストカードなど、来館記念やおみやげのもできる商品がたくさんです。
姫路城(姫路市)
国宝である姫路城は、真っ白な壁と大天守、東・西・乾(いぬい)の小天守が渡櫓(わたりやぐら)で連結された姿が、まるでシラサギが羽を広げたように見えることから「白鷺城」の呼び名で親しまれている姫路のシンボルです。1993年には奈良・法隆寺とともに日本初のユネスコ世界遺産にも登録されました。
姫路城が建つ姫山には1333年に赤松氏によって初めて砦が築かれて以来、黒田氏、羽柴(豊臣)秀吉、池田輝政(てるまさ)、本多忠政(ほんだただまさ)など、13氏48代が城主を務めてきました。そしてその間、戦禍に巻き込まれることはありませんでした。大天守は1609年に建築され、現在も当時の姿のままを今に残しています。
2009年からはじまった平成の大修理は2015年に終わり、更に白く美しくよみがえりました。二の丸の入り口である菱の門から入ると、西の丸、数々の櫓や門、3つの小天守、そして大天守と見どころもたくさんです。
赤穂(あこう)城跡公園(赤穂市)
「赤穂城」は、1645年に常陸国笠間(現在の茨城県笠間市)から国替えとなった浅野長直の命により、1648年から13年以上の歳月をかけて築城された、海水を利用した全国でも珍しい海岸平城でした。本丸御殿も造営されましたが、天守台はあるものの天守は造られませんでした。
浅野氏は三代続きましたが、忠臣蔵でもおなじみの江戸城での刃傷事件によって断絶し、その後、永井氏、森氏の居城となります。明治に入り廃城が決まり、明治10年代には御殿をはじめ門、櫓などの建築物は取り壊され、城内の多くは民有地となりました。
1982(昭和57)年から発掘調査とともに本格的な復元整備がはじまり、2002(平成14)年には本丸庭園と二之丸庭園が国の名勝に指定されました。
公園内には三之丸にあった赤穂藩筆頭家老・大石内蔵助良雄(くらのすけよしたか)の邸宅跡に建ち、赤穂四十七士と討入り前に自害した萱野三平をまつる「赤穂大石神社」などもあります。忠臣蔵のふるさとともいえるこの場所で、その歴史に想いを馳せてみてください。
赤穂御崎(みさき)(赤穂市)
JR播州赤穂駅から車で約15分ほどの「赤穂御崎」は瀬戸内海国立公園内にあり、春には桜が咲きほこり、夏には海水浴やキャンプなどのレジャー、そして、海が眺められる温泉や新鮮な海の幸料理店、海釣りスポットなどもあって、一年中楽しむことができます。
温泉街にある「伊和都比売神社(いわつひめじんじゃ)」は、大漁祈願のほか、縁結びにもご利益があるとされ、恋愛成就祈願のかわいい「姫守」を授かることもできます。神社前に設置された「一望の席」は海が眺められる絶好のポイント。「恋人の聖地」にも認定されています。
海沿いには遊歩道もあって、その途中には、大石内蔵助が赤穂を離れる際、名残りを惜しんで何度も見返したとの逸話がある「大石名残の松」も。美しい瀬戸内海の眺望を楽しみながらゆっくり散策してはいかがでしょう。昼間の青い海と空のコントラストはもちろん、夕日がしずむ景色はまた格別です。
但馬エリア
日本海と鳥取県との県境にそびえる兵庫県最高峰の氷ノ山(ひょうのせん)をはじめとする高い山々に囲まれた但馬は、瀬戸内海に面したエリアとはまた違った表情が楽しめるエリア。
志賀直哉の小説「城の崎にて」の舞台ともなった情緒あふれる町並みが魅力の「城崎温泉」、かつての城下町で山陰の小京都とも呼ばれる「出石」、「天空の城」ともよばれ、石積みの城跡が歴史を物語る「竹田城跡」、明治時代に技術の粋を集めて造られた鉄道橋を活用した展望施設「余部鉄橋 空の駅」など、点在する町々でそれぞれの歴史や文化が感じられます。
海岸の入り江にある「城崎マリンワールド」では、海の動物たちによるショーはもちろん、水族館でまさかのアジ釣りまで、水族館のイメージを超えた面白い体験が待っています。
城崎(きのさき)温泉(豊岡市)
およそ1,400年前に発見されたという古い歴史を持つ豊岡市の「城崎温泉」は、温泉街を流れる大谿(おおたに)川沿いの柳並木や川にかかる古い橋、温泉情緒あふれる町並みが魅力です。
それぞれに個性豊かな7つの公共温泉をめぐる「外湯めぐり」は、街全体を1つのお宿とする城崎温泉のおもてなしの心を表していて、名物となっています。温泉街の各旅館には、お客様用のゆかたや下駄も準備されていて、城崎温泉に着いたら、ゆかたに着がえて町に出かけることができます。
また城崎温泉では日本海が近いことから、豊富な海の幸を堪能することができます。特に冬の味覚「松葉ガニ」は絶品で、新鮮なカニをいろいろな料理で楽しめるのも産地ならではの醍醐味ではないでしょうか。最上級の牛肉「但馬牛」の産地もすぐ近くです。
おいしいグルメは、ホテルや旅館ではもちろん、飲食店やテイクアウトなど、様々な形で提供されています。日帰りでも充分楽しめますが、宿泊してゆっくりと観光しながら温泉とグルメを堪能してもいいですね。
城崎マリンワールド(豊岡市)
JR城崎温泉駅からバスで約10分の「日和山(ひよりやま)」バス停で下車してすぐの「城崎マリンワールド」は、「水族館以上であること」をテーマに、誰もが持っている水族館のイメージを超えて、面白いこと、楽しいこと、素敵なことを提供してくれる体験型の施設です。
海岸の入り江にある「シーランドミュージアム」で開催されている「イルカ・アシカショー」は、毎年ショーの内容が変わります。途中、バージョンアップすることもあって、何度出掛けても新しい魅力を発見できます。プール、ステージと観客席が近いので臨場感たっぷりのショーが楽しめます。
イルカにタッチ、ペンギンとお散歩、といった海の動物とのふれあいや、ショーも観るだけではなく参加できたり、磯遊びで実際にヒトデやウニに触れることもできます。「バックヤードツアー」に参加して水族館の裏側を見学することもできます。
そして、なんと水族館で「アジ釣り」ができるんです。そして釣れたアジは天ぷらにして食べられます。施設の目の前には日本海が広がっているので、海岸でお弁当を広げたり、旅の記念に写真をとったりと、いろいろな楽しみ方もできます。施設内には、日本海が一望できるカフェ&レストランやオリジナルグッズやお土産を販売しているショップもあって、家族やカップルで1日楽しめます。
出石(いずし)城下町(豊岡市)
「出石(いずし)」は、「但馬の小京都」とも呼ばれている城下町です。古事記や日本書記にもその名が記されているほどその歴史は古く、室町時代には山名家が此隅山(このすみやま)城を建ててこの地を治めていました。
戦国時代に織田信長軍によって山名家が滅んだ後、江戸時代になると城が山の麓に移されて城下町が整備されました。今も、その歴史を伝える様々なスポットが、古い町並みの中に数多く点在しています。
春には桜が咲きほこり、お花見も楽しめる「出石城跡」。本丸跡隅櫓(すみやぐら)や登城門、登城橋は再建されたものです。明治時代に建てられた「辰鼓楼(しんころう)」は今も時計台として活躍する町のシンボル。明治時代に建てられた近畿でも最も古い芝居小屋の「出石永楽館」では、歌舞伎や落語などの公演が行われています。
ほかにも、明治時代の豪商の旧宅を利用し、出石藩ゆかりの資料などを展示する「出石史料館」、漬物のたくあんを考案したという沢庵和尚ゆかりの禅寺「宗鏡寺(すきょうじ)」など、見どころもたくさんです。独特のスタイルで食べる名物「出石そば」も見逃せません。
余部(あまるべ)鉄橋 空の駅(香美町)
JR城崎温泉駅から山陰本線で島根方面へ約50分のJR餘部(あまるべ)駅そばには、かつて、鉄骨を三角形のやぐら状に組み上げた「余部鉄橋」が架かっていました。
東洋一とも呼ばれ当時の技術を結集して建設された余部鉄橋は、1912(明治45)年から約1世紀に渡って、山陰の鉄道運行を支えてきましたが、安全性などの問題から、2010(平成22)年に防風壁を備えたコンクリート製の新しい橋が建設され、その役目を終えました。
その後、餘部駅側の3本の橋脚とそこに架かっていた軌道部分のみを現地保存し、2013(平成25)年、展望施設の「余部鉄橋 空の駅」として生まれ変わりました。高さ約40mの旧軌道にある展望施設へは、橋脚下から階段で登るか、ガラス張りの直通エレベーター「余部クリスタルタワー」を使って上がることができます。
日本海を望む美しい眺めを堪能できるほか、旧軌道の線路の上を歩くこともできます。橋脚下は公園として整備され、かつての鉄橋の主桁部分をモニュメントとして展示、記念撮影スポットとなっています。
竹田城跡(朝来市)
兵庫県内陸部の朝来(あさご)市和田山町にある「竹田城跡」は、標高353.7mの山頂に建てられた山城跡です。ほぼ完全な姿で現存している全国でも珍しい山城の遺構で、国の重要文化財にも指定されています。
15世紀に但馬を守護していた山名宗全(やまなそうぜん)が城の基礎を築いたといわれていますが、織田信長の命による羽柴(豊臣)秀吉の但馬征伐で落城しました。築城時には土塁で守られていた城は、その後、竹田城最後の城主となった赤松広秀によって今に残る石積みの城郭に造りかえられました。
「日本100名城」にも選ばれ、2012(平成24)年には「恋人の聖地」として認定されました。歴史ファンや城マニア、登山愛好家だけでなく若いカップルも訪れる、人気の観光スポットとなっています。
但馬では、晩秋の10月、11月には濃い朝霧が発生する日があります。竹田城跡が朝霧に包まれるとまるで雲海に浮かんでいるように見えることから「天空の城」「日本のマチュピチュ」とも呼ばれています。
ただし、この幻想的な絶景を拝むには、寒暖の差が10度以上、晴れて風が少ない、そして、夜明けから朝8時ごろまでと、様々な条件がそろわないといけません。竹田城跡に登って、雲に包まれるような感覚で雲海を楽しんでも。また、竹田城跡の向かいにある朝来山の中腹にある立雲峡から眺めると、まさに天空に浮かぶ城が目の当たりにできます。
丹波エリア
丹波栗や丹波黒豆、丹波産の松茸など、その名が全国区にもなっている山の幸を育む豊かな自然に囲まれた丹波エリア。京都から山陰・山陽に抜ける交通の要衝でもあった篠山には江戸時代のはじめにわずか半年ほどで築かれたという「篠山城跡」があり、京都のような町並みの城下町とともにその歴史を感じさせます。
日本でも最も古い窯の1つである丹波焼のふるさとでもあります。立杭地区はその中心地にある「丹波伝統工芸公園 立杭 陶の郷」では、窯元の作品に触れたり、陶芸体験もできます。丹波市の白毫寺では、季節の花々が見られます。5月に訪れたら、薄紫の九尺藤の花のシャワーに癒されてください。
白毫寺(びゃくごうじ)(丹波市)
JR福知山線・市島駅から車で約10分ほどの自然に囲まれた場所にある「白毫寺」は、705年、インドの僧で、中国・五台山で修行の後に日本を訪れた法道仙人によって開かれたという天台宗の古刹です。ご本尊は天竺(現在のインドあたり)から伝えられたとされる「薬師瑠璃光如来」。一般公開はされていない秘仏です。
石門を入ると右手に太鼓橋が。人間界と仏の世界を結ぶ橋とされ、心の字を型どった「一心池」に架かっています。池には錦鯉や真鯉がゆったりと泳ぐ姿も見られます。四季の花々が楽しめるお寺としても有名で、春の桜にはじまり、シャクナゲ、セッコク、スイレン、秋には紅葉が鮮やかです。
特に毎年5月ごろに咲く九尺藤は見逃せません。よく見られる藤の花より花穂が長い九尺藤の咲きほこる様子は、下から眺めるとまるで薄紫のシャワーのような圧巻の絶景です。
篠山城跡(丹波篠山市)
「篠山城」は1609年、徳川家康の命により、豊臣秀頼のいる大阪城を包囲し、豊臣家ゆかりの大名をけん制するために築城されました。15ヵ国、20の大名に命じ、総勢8万人を動員してわずか6ヵ月ほどで完成させたという天下普請の城です。
今も、立派な石垣は当時のままで、周囲には京都の影響を感じられる城下町の町並みが残されています。城の中核であった「大書院」は明治の廃城令でも壊されることなく残っていましたが、1944(昭和19)年に焼失、その後、2000年に再建されたものです。篠山城の歴史をゆかりの資料とともに展示紹介しています。
丹波伝統工芸公園 立杭 陶の郷(たちくい すえのさと)(丹波篠山市)
丹波焼は、愛知の瀬戸・常滑(とこなめ)、滋賀の信楽(しがらき)、岡山の備前、福井の越前とともに日本六古窯の1つに数えられています。発祥は平安時代末期から鎌倉時代初期ともいわれ、800年以上に渡ってその技術を受け継がれてきました。国の伝統的工芸品にも選ばれています。
里山に囲まれた自然豊かな立杭は丹波焼の中心地です。この場所にある「丹波伝統工芸公園 立杭 陶の郷」は、丹波焼を見て、体験して、楽しめる施設です。約50軒の窯元が集まっていて購入もできる窯元横丁、粘土細工や絵付けといった体験ができる陶芸教室のほか、屋外には山の斜面を利用した珍しい登り窯もあります。
また、丹波の新鮮で豊かな食材を使った和食レストランも併設。器はもちろん丹波焼です。冬には季節限定のボタン鍋や猪肉のしゃぶしゃぶなども提供されます。手作りケーキや黒豆コーヒーなどもあるので、見学した後の小休憩にもぴったりです。
淡路島エリア
神戸市の舞子から明石海峡大橋を渡ると淡路島に到着です。自然が多く残り、「国営明石海峡公園」をはじめとする花の景色が美しいスポットがたくさん。波が作り出したという「絵島」は日本神話の伝承地とも言われ、古くから和歌にも詠まれてきた景勝地です。
淡路島と四国の間の鳴門海峡は「うずしお」で有名。間近に見たいなら「うずしおクルーズ」で海から接近してみましょう。鳴門海峡に架かる大鳴門橋の完成を記念してできた「うずの丘 大鳴門橋記念館」では、うずしおのメカニズムを学んだり、橋を一望できるレストランで淡路島のおいしい食材を使った食事を堪能することもできます。
豊かな食材の宝庫でもある淡路島では、酪農もさかん。「淡路島牧場」では乳しぼりやチーズ作りといった体験や名産の淡路牛のバーベキュー、ソフトクリームなどが味わえます。
日本神話といえば、淡路島は日本誕生の際、一番最初にできた島とされています。島内には、その国生みを成し遂げた神様が余生を過ごした場所に建つ「伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)」もあるので、お参りしてパワーをいただくものすすめです。
国営明石海峡公園
関西国際空港建設の際、土取り場となった約100haもの広大な土地を活用した「国営明石海峡公園」。2000(平成12)年には「淡路花博ジャパンフローラ」の会場としても使われ、季節ごとの花々を鑑賞できる公園です。
春はチューリップ、夏はひまわり、秋はコスモスなど、一年を通じて、様々な花が咲きほこります。また、草花で形作られたタコや鳥の巨大なオブジェやポプラ並木、人工の滝が流れるテラスなど、見所もたくさんです。明石海峡大橋にもほど近く、海に面していることから、園内には海を眺められるスポットも。
お花や景色はもちろんですが、子どもと一緒に遊べる大型遊具のコーナーやバーベキュー施設もあるので、家族で訪れて1日楽しんでもいいですね。
絵島
淡路島の北東部、明石海峡大橋にも近い場所に浮かぶ「絵島」は、古事記に記された国生み神話に登場する神々によって最初に作られた「おのころ島」であるという伝承地の1つです。もともとは陸続きでしたが、波によって現在の姿になりました。
古くから和歌などにも詠まれ、月見の名所としても有名な景勝地で、淡路市の名勝にも選ばれています。夜間にはライトアップされ、昼間とはまた違った夜の海に浮かぶ神秘的で美しい様子を見ることができます。
伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)
日本という島国を創造したと古事記、日本書紀に記される二柱の夫婦神である伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)をまつる日本最古の神社が、淡路市多賀の「伊弉諾神宮」です。
伊弉諾尊は国家統治の権限を御子神の天照大御神(あまてらすおおみかみ)に譲られたあと、この地に「幽宮(かくりのみや)」を構え、終焉を迎えるまでの余生を過ごしたとされています。そして現在の本殿は神陵(お墓)の真上に建っているといわれています。
境内にはもとは2株だったものが、根元がつながり成長したという樹齢900年を超える「夫婦(めおと)の大楠」があります。ご祭神の神霊が宿るご神木として、安産や夫婦円満のご利益があるといわれています。また、本殿後方の森の奥にある「放生(ほうじょう)の神池」は、病気回復祈願のために鯉を放ち、成就したら感謝を込めて亀を放つという信仰習慣があります。
日本で最初に生み出されたという淡路島を訪れたら、伊弉諾尊の終焉の地に建つ伊弉諾神宮にもお参りして、古代神話のロマンと歴史を感じてみてください。
淡路島牧場
淡路島の南方に位置する南あわじ市は農業と酪農の盛んな地域です。「淡路島牧場」では、乳しぼりや新鮮な牛乳を使ってのバター作り、旬の野菜の収穫、ポニー乗馬や子牛への乳飲ましなど様々な体験、いろんな動物たちとのふれあいなど、牧場ならではの楽しみが待っています。
レストランでは、バーベキューや焼き肉で特産品の淡路牛を堪能できます。売店では淡路島牛乳を使った乳製品やお菓子を販売しています。牧場ならではのソフトクリームも味わえます。
うずの丘 大鳴門橋記念館
南あわじ市の「うずの丘 大鳴門橋記念館」は、淡路島と四国の徳島県鳴門市を結び、うずしおで有名な鳴門海峡にかかる大鳴門橋の完成を記念してできた複合施設です。
「うずしお科学館」では、映像と立体装置で鳴門のうずしおのメカニズムを学ぶことができます。「絶景レストラン うずの丘」では、大鳴門橋を一望できる最高のロケーションで、淡路島の山海の幸を使った料理を堪能できます。
淡路島産玉ねぎをカツにしてハンバーガーに仕上げたご当地バーガーが人気の「あわじ島バーガー オニオンキッチン」、淡路島のお土産や特産品、ほかにはないオリジナル商品が並ぶショップ「うずの丘 味市場」など、淡路島のグルメを思う存分楽しめるお店もそろっています。
また、施設内にはゲームセンターで見かけるUFOキャッチャーならぬ「たまねぎキャッチャー」も。1個取れると淡路島産たまねぎ1.5kgと交換してもらえるので、旅の記念にぜひチャレンジしてみてください。
うずしおクルーズ・足湯 うずの湯
春と秋の大潮の時期には直径20mにもなるという世界最大の大きさを誇る鳴門海峡のうずしおを体感できる「うずしおクルーズ」。南あわじ市福良港からクルーズ船が出港、大鳴門橋の下を通って往復約1時間のクルージングで、うずしおの間近を通る時は迫力満点です。
日本初の蒸気帆船「咸臨丸(かんりんまる)」を復元した大型船で定期運航しています。レトロな外観と船内は冷暖房完備された客室もあり、デッキでは潮の香りと海風を感じながら眺望を楽しめます。また、臨時運航や貸切・チャーター便として使用される「日本丸」は、日本を代表する練習用帆船のレプリカ船で、真っ白な姿が青い海に生えます。
クルーズ船が発着する福浦港には無料で入れる「足湯 うずの湯」もあります。疲労回復などにも効果がある潮崎温泉のお湯です。うずしおをイメージしたものやタコ壷型の足湯などもあるので、旅の疲れを癒しながらゆっくり足湯を楽しむのもいいですね。
兵庫のご当地グルメ
明石焼
明石といえば明石海峡で採れるタコが有名ですが、そのタコを使ったご当地グルメ「明石焼」も人気です。見た目はたこ焼きのようですが、小麦粉の生地には卵が多く使われていることから、ふわっと柔らかい食感で、地元では「玉子焼」とも呼ばれています。
ソースではなく、ダシ汁につけて食べるのも特徴的。明石市内には老舗も多く、神戸市内の飲食店や兵庫の観光スポットなどでも味わうことができます。それぞれのお店で焼き加減やダシ汁、薬味などにもこだわりがあるので、食べ比べを楽しんでもいいですね。
松葉ガニ
日本海の冬の味覚である「ズワイガニ」は、水深200〜400メートルの深海の、特に能登半島沖から若狭湾、隠岐島周辺にかけての海域に多く生息しています。
その土地によって呼び名が変わるのも特徴で、兵庫・鳥取地方ではオスのズワイガニは「松葉ガニ」と呼ばれています。また、メスは「セコガニ(またはセイコガニ)」、脱皮直後の甲羅の柔らかいオスは「水ガニ」とも呼ばれます。
「松葉ガニ」は資源保護のため、漁獲期間は11月から3月の決められた期間のみとなっています。一般に市場に多く出回るオスに比べて、はるかに小ぶりなメスのカニは更に美味しいのですが、漁獲期間が2ヵ月間と短く稀少なことから、「カニの王様」とも言われ人気があります。
城崎温泉からほど近い丸山川河口にある津居山(ついやま)港で水揚げされるものは特別で、「津居山かに」と呼ばれていて、日本随一の品質が自慢です。「津居山かに」には、その証として漁船名入りの青いタグがつけられています。
毎年、初競りには1杯5〜6万円もの高値がつくほどで、だしではなくシンプルにお湯にくぐらせただけの「カニしゃぶ」でもおいしいという品質の高さです。
城崎温泉でも冬になると専門の飲食店や宿泊施設などで、刺身や茹でガニ、焼きガニ、カニすきなど、産地ならではの様々なカニ料理を楽しめます。また、新鮮なカニをお土産として持ち帰ることもできるのです。
但馬牛
兵庫県北部の但馬地域で生産されている「但馬牛」は、他の県の牛との交配をしない「閉鎖育種」という方法でその血統を守っています。但馬地域の山間部は、雨が多いことから綺麗な水に恵まれ、豊かな自然に囲まれた、静かでストレスを感じない環境で、良質の牛を育てるのにぴったりの場所です。
「神戸ビーフ」や「松坂牛」、「近江牛」といった有名なブランドビーフも、実は牛の品種ではなくて、但馬牛が各地の生産者に大切に育てられて高い評価を得て、それがブランドとなっているのです。
赤身にバランスよく「サシ」と呼ばれる霜降りになった脂肪が入っているのが特長のお肉で、肉そのものとしての味の良さはもちろんですが、そこに良質な脂肪の甘みが加わった但馬牛の「サシ」によって、まさしく『とろけるような味わい』となります。
出石そば
出石(いずし)のご当地グルメ「出石そば」は、出石焼の小皿に盛り付けた「皿そば」を5枚一組で一人前として食べるという独特のスタイルです。たまごやとろろ、ねぎ、大根おろし、わさびなどの薬味と徳利に入ったダシで味わいます。
江戸時代中期に出石藩の藩主に国替えとなった仙石氏が、もともとの領地だった今の長野県の信州上田藩からそば職人を一緒に連れてきたのが、出石そばの始まりといわれています。
現在、約50軒ものそば屋さんがが並ぶ出石は、関西屈指のそば処として知られています。各店が工夫を凝らして、お店独自の味を作り上げているほか、自分で打ったそばを食べることができる「そば打ち体験」を行なっているお店も数件あります。
「入佐屋(いるさや)」は、出石の古い町並みに合う和風の建物で、お店は夫婦で切り盛りしています。北海道産の粉を使った手打ちそばで、そばのコシと食感にこだわっていることから、暖かいそばのメニューはありませんが、お好みでダシは温めてもらえます。
そば打ち体験もできます(※要予約)。
南京町の豚まん
日本三大チャイナタウンの1つである神戸市・南京町には、本場仕込みのおいしい中国料理の店がたくさん。本格中華の専門店や軽食・点心のお店など、その種類の豊富さも魅力です。店頭で蒸したての中華まんじゅうなどの点心を提供しているお店も多く、気軽に味わうことができます。
豚肉のあんを中華まんの生地で包んで蒸しあげた「豚まん」も人気グルメの1つ。各店がそれぞれのこだわりをもって作っているので、食べ比べて、お好みの味を見つけてみてはいかがでしょう。
朱色の柱に二層の屋根の中国風のあづまやとランタンが目をひく南京広場に面した「老祥記(ろうしょうき)」は、1915(大正4)年創業の豚まん専門店。「豚まん」と言う名前は、中国から来日してこの地に開業した老祥記の初代が名づけたという元祖のお店です。
かつては中国の船員たちが故郷の味を求めて集まり、そして地元・神戸の人たちにも親しまれてきた老舗の味を求めて、行列もできる人気店となっています。
一般的によく見られる大きめの豚まんと比べて、小ぶりなサイズが特徴の老祥記の豚まんは、麹で発酵させたコシのある皮でたっぷりの具を包んでいて、そのバランスも絶妙です。
兵庫への主要エリアからのアクセス・所要時間
兵庫へのアクセスは、出発地や目的のエリアによって違ってきます。全国から飛行機で向かう場合、兵庫県内には瀬戸内海側に神戸空港、日本海側に但馬空港(コウノトリ但馬空港)があります。また、宝塚、有馬温泉方面へは大阪府の大阪国際空港(伊丹空港)の利用が便利です。淡路島へは、神戸市三宮から高速バスで向かうことができます。
新幹線を利用する場合は、兵庫県内の主な停車駅である新神戸駅、姫路駅のほか、隣接県の新大阪駅、岡山駅から兵庫県各地へ向かうことができます。また、大阪から神戸方面へ向かうのであれば、私鉄の阪急電車や阪神電車の利用も可能です。
飛行機で神戸空港へ行く
- 新千歳空港から:約2時間(ANA / SKY / エアドゥ・ANA共同)
- 仙台空港から:約1時間25分(SKY)
- 羽田空港から:約1時間15分(ANA / SKY)
- 長崎空港から:約1時間5分(SKY)
- 鹿児島空港から:約1時間10分(SKY)
- 那覇空港から:約2時間(SKY / ソラシドエア・ANA共同)
神戸空港から兵庫県各地へ行く
- 神戸・三宮まで:約20分(神戸ポートライナー)
- 神戸・三宮まで:約20分(空港リムジンバス)
- 神戸・神戸駅南口まで:約35分(空港リムジンバス)
- 有馬温泉(太閤橋)まで:約1時間15分(空港リムジンバス)
- 淡路島(洲本バスセンター)まで:約1時間15分(空港リムジンバス)
飛行機で大阪国際空港(伊丹空港)へ行く
- 新千歳空港から:約1時間55分(ANA / JAL)
- 新潟空港から:約1時間5分(ANA / JAL / IBEX)
- 仙台空港から:約1時間20分(ANA / JAL / IBEX)
- 羽田空港から:約1時間15分(ANA / JAL)
- 成田空港から:約1時間20分(ANA / JAL)
- 但馬空港から:約35分(JAC)
- 福岡空港から:約1時間15分(ANA / JAL / IBEX)
- 鹿児島空港から:約1時間20分(ANA / JAL)
- 那覇空港から:約1時間55分(ANA / JAL)
大阪国際空港から兵庫県各地へ行く
- 神戸・三宮まで:約40分(空港リムジンバス)
- 阪神甲子園駅まで:約25分(空港リムジンバス)
- 阪急西宮北口駅まで:約35~50分(空港リムジンバス)
- 姫路駅まで:約80分(空港リムジンバス)
- 宝塚まで:約30分(大阪モノレール+阪急電鉄宝塚線)(蛍池で乗り換え)
- 有馬温泉まで:約30分(阪急高速バス)
飛行機で但馬空港(コウノトリ但馬空港)へ行く
大阪国際空港(伊丹空港)から:約35分(JAC)
但馬空港から豊岡、城崎温泉へ行く
- JR豊岡駅まで:約15分(但馬空港連絡バス)
- JR城崎温泉駅まで:約40分(但馬空港連絡バス)
新幹線で新神戸駅へ行く
- 東京駅から:約2時間40分(新幹線のぞみ)
- 名古屋駅から:約1時間30分(新幹線のぞみ・ひかり)
- 博多駅から:約2時間15分(新幹線のぞみ・みずほ)
新神戸駅から兵庫県各地へ行く
- 神戸・三宮まで:約5分(神戸市営地下鉄)
- 有馬温泉まで:約30分(私鉄 ※途中乗り換えあり。経路は以下の通り)
「新神戸」駅 → (北神急行) → 北神急行「谷上」駅 → (神戸電鉄) → 神戸電鉄「有馬口」駅経由もしくは乗り換え → 神戸電鉄「有馬温泉」駅 - 有馬温泉まで:約45分(高速バス「有馬エクスプレス」)
新幹線で姫路駅へ行く
- 東京駅から:約3時間5分(新幹線のぞみ・ひかり)
- 名古屋駅から:約1時間40分(新幹線ひかり)
- 新大阪駅から:約30分(新幹線のぞみ・さくら)
- 博多駅から:約2時間(新幹線 ※途中、乗り換えの場合あり)
新幹線で新大阪駅へ行く
- 東京駅から:約2時間30分(新幹線のぞみ)
- 名古屋駅から:約1時間5分(新幹線のぞみ・ひかり)
- 博多駅から:約2時間30分(新幹線のぞみ・みずほ・さくら)
新大阪駅から兵庫県各地へ行く
- 宝塚まで:約30分(JR在来線)(大阪駅で乗り換え)
- 有馬温泉まで:約1時間(阪急高速バス)
- 丹波篠山(JR篠山口駅)まで:約1時間(JR特急「こうのとり」)
大阪駅(梅田)から兵庫県各地へ行く
(新幹線が停車する新大阪駅から大阪駅まではJR在来線で所要時間約5分です)
- 大阪駅からJR三ノ宮駅まで:約30分(JR在来線)
- 大阪梅田駅から神戸三宮駅まで:約30分(阪急電鉄神戸線)
- 大阪梅田駅から神戸三宮駅まで:約30分(阪神電鉄神戸本線)
- 有馬温泉まで:約1時間(梅田阪急三番街から阪急高速バス)
鉄道で赤穂へ行く
- 姫路駅から播州赤穂駅まで:約30分(JR在来線)
- 福岡・博多駅から播州赤穂駅まで(岡山駅経由):約2時間30分(新幹線のぞみ+JR在来線)
鉄道で豊岡、城崎温泉、竹田へ行く
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東京駅からJR豊岡駅まで(京都駅経由):約4時間35分
(新幹線のぞみ+JR特急「きのさき」) -
名古屋駅からJR豊岡駅まで(京都駅経由):約2時間55分
(新幹線のぞみ+JR特急「きのさき」) -
新大阪駅からJR豊岡駅まで:約2時間30分(JR特急「こうのとり」)
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福岡・博多駅からJR豊岡駅まで(姫路駅経由):約4時間35分
(新幹線 ※途中乗り換えの場合あり+JR特急「はまかぜ」) -
JR豊岡駅からJR城崎温泉駅まで:約10分(JR特急「きのさき」)
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JR豊岡駅からJR竹田駅まで:約40分(和田山駅で乗り換え)
神戸空港、但馬空港(コウノトリ但馬空港)、新幹線の停車駅・新神戸駅を紹介
神戸空港
海上都市・ポートアイランドの先の人工島にある「神戸空港」は、神戸の中心地・三宮から神戸ポートライナーで18分ほどと、アクセスにも便利な立地です。北海道から沖縄・那覇まで全国各地の便が就航しています。スカイマークは、関西にある3つの空港の中では神戸空港でのみ発着しています。
ターミナルビルは3階建てで、1階は到着ロビー、2階はチェックインカウンターと出発ロビーです。兵庫や関西のお土産や空弁がそろうショップもあるので、旅の終わりにお土産選びを楽しんだり、飛行機の中で食べるお弁当を選んでもいいですね。
3階はレストラン街となっていて、滑走路に面していて、航空機の離発着やその先にある海を眺めながら神戸の洋食が味わえるレストラン、ネルドリップコーヒーが堪能できる喫茶店、スイーツのお店などがあります。テイクアウトしたものの飲食や休憩に利用できるフリースペースも設置されているので、フライトまでの時間に立ち寄ってみてはいかがでしょう。
屋上の展望デッキからは、海の向こうに神戸の街並みを一望できます。開放感のある庭園になっていて、昼間はもちろんですが、ここから見る神戸の夜景はまた格別です。
コウノトリ但馬空港
城崎温泉のある兵庫県豊岡市の「コウノトリ但馬空港」は、大阪国際(伊丹)空港から1日2便のみの短距離航空路線の空港で、豊岡、城崎温泉、竹田方面の最寄り空港となります。大阪・伊丹からは約35分、東京からは伊丹乗り継ぎで最短約2時間で到着です。
2階建てのターミナルビルは、1階に出発・到着ロビーと喫茶、売店があります。屋上は展望デッキになっていて、離発着する飛行機の様子を眺めることができます。
新神戸駅
新幹線の停車する「新神戸駅」は、神戸の中心地・三宮からは神戸市営地下鉄で約5分ほど、六甲山系を背に新生田川をまたがるような形で駅が建っています。神戸市営地下鉄、北神急行、路線バス、高速バスなど各種交通機関も接続、アクセスも便利です。
また、異人館が建ち並び、雑貨店やカフェなども多くあって、人気の神戸観光エリアである北野地区にもほど近く、到着してすぐに観光を楽しむこともできます。
兵庫の年間イベント情報
1月
有馬温泉 温泉入初式
毎年1月2日に有馬温泉で開催される「温泉入初式」は、有馬温泉を発見し、「湯泉神社(とうせんじんじゃ)」に祀られている大己貴命(おおなむちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)の二柱の神様、そして奈良時代に「温泉禅寺(通称:温泉寺)」を開いた行基(ぎょうき)、有馬温泉を再興した仁西(にんさい)の両上人への感謝の気持ちを表し、その年の初湯を奉納して、有馬温泉の繁栄と安全を祈るお祭りです。
江戸時代から続く伝統行事で、神戸市の地域無形民族文化財にも認定されています。お祭りでは、まず、温泉寺から練行列が出発し、湯泉神社のみこしと、両上人の木像が乗せられた温泉禅寺のこしが進みます。
「金の湯」の初湯をいただき、有馬小学校へと向かい、神式と仏式での入初式が行われます。そして、湯女衆に扮した有馬の芸妓さんによる湯もみで適温にした初湯で、両上人の木像に沐浴していただくのです。
式が終わると、練行列は再び温泉寺へと帰っていきます。その途中、温泉禅寺のこしは行って戻ってとしますが、これは、慈悲深い上人のお帰りを名残惜しむ気持ちを表すためとされています。
2月
厄落とし豆いり神事
淡路市の八浄寺は、淡路島にある七福神霊場の総本院で、心身の裕福を授ける大黒天をまつる室町時代から続く真言宗の古いお寺です。
毎年2月7日には、厄落としの豆を炒って授与する「厄落とし豆いり神事」が行われます。七福神に扮した信徒たちが大鍋に投入された大量の豆を、「南無七福神」と唱えつつ大きなヘラでかき混ぜながら炒っていきます。出来上がった福豆は厄年の人はもちろん参拝者も分けていただくことができます。
8月
愛宕(あたご)祭り(丹波)
丹波市氷上町で毎年8月23・24日に開催される「愛宕祭り」は、江戸中期から350年以上続く伝統行事です。初日の23日には、鎮火・家内安全・五穀豊穣を祈願するとともに、町内会ごとに陶器などの日用品を材料に使い、その時々の世相を表す人物や建物を趣向を凝らして製作した「造り物(つくりもの)」を奉納します。
24日は花火大会が行われ、毎年約4,000発の打ち上げ花火が上がります。花火大会も1919年から始まった歴史あるイベントで、丹波の夏の風物詩となっています。露店が並ぶほか、ステージイベントなども開催されます。
10月
灘のけんか祭り(姫路市・松原八幡神社例大祭)
姫路市白浜町の松原八幡神社は、763年創建の古い神社です。その秋季例大祭で毎年10月14・15日に行われるのが「灘のけんか祭り」。神輿をぶつけ合うという特殊さから天下の奇祭ともいわれています。
古くから7つの地区がこの行事に携わっていて、それらを合わせた地域を「灘」と呼んできました。この地域の人たちは、その年の祭りが終わるとすぐ次の年の祭りに向けて準備をはじめるというほど。この祭りのために1年を過ごしているといっても過言ではないという、地域に深く根ざしたお祭りです。
14日の宵宮(よいみや)では、それぞれの地区から屋台が町内を一巡して神社へと向かいます。15日はいよいよ祭り本番の本宮(ほんみや)で、早朝5時の露払い神事から始まります。クライマックスは神社拝殿前での三基の神輿のぶつけ合いで、たとえ屋根がつぶれてもぶつけ合いは続き、その豪快さは迫力があります。
11月〜3月
城崎かに王国
城崎温泉は日本海が漁場の松葉ガニの水揚げ港が近く、古くから「かに料理」が湯治客の舌を楽しませています。毎年、松葉ガニ漁の解禁に合わせて「城崎かに王国」が開国して、カニのシーズンを楽しみます。
初日の開国式では開国宣言の後、かにのヘルメットとハッピ姿でマイクの前で叫ぶ、名物の「カニサンアリガトウ」絶叫大会を実施しています。良い結果を残した人には「松葉ガニ」が贈られます。ほかにもカニ雑炊などがふるまわれます。
12月
神戸ルミナリエ
1997年1月17日(金)に起こった阪神淡路大震災によって亡くなられた方々への鎮魂と、まちの復興・再生への希望を託して、その年の12月から始まった「神戸ルミナリエ」は、神戸の冬の風物詩として日本でも最大級のイルミネーションイベントとなっています。
12月に入ると神戸の中心地の通りや公園には、幻想的な無数の光のアーチや聖堂、宮殿が出現します。アーチの下をゆっくりくぐり抜けながら、様々な光の作品を目に焼きつけてください。
兵庫観光の移動手段
鉄道
鉄道が通っている場所であれば、エリア間の移動に鉄道を利用できます。JRはもちろん、阪神間には阪急電鉄、阪神電鉄、神戸から姫路方面へは山陽電鉄、有馬温泉・三田方面へは神戸電鉄など、様々な私鉄も運行しています。また、神戸市内には地下鉄も通っています。
特急や急行、準急など、列車によって本数や、停車駅、移動時間も変わってきますので、事前に確認して上手に利用しましょう。
バス
エリア内の移動であればバスの利用も便利です。神戸エリアでは、主な観光スポットを循環している「神戸市ティー・ループ」も。1日乗車券などお得なチケットを利用すれば、効率よく観光することができます。空港からは各地への高速バスも運行していて、直接、目的のエリアに向かうこともできます。
レンタカー
自分のペースで観光したい場合や数人でのグループ旅行、家族旅行、また、いくつかのエリアを訪れたいのであれば、レンタカーという手も。乗り換えの手間やロス時間も省けます。空港や主要な駅などにはレンタカーショップもありますので、チェックしてみてください。
利用する場合は、事前にネットなどで予約しておくとスムーズです。免許証はもちろんですが、必要に応じてETCカードも携帯して旅に出発しましょう。
レンタサイクル
兵庫県内では、城崎温泉、出石、丹波篠山などの観光地でレンタサイクルを利用することもできます。狭いエリアでの観光であれば、タクシーなどを利用するより小回りもきいて便利でオススメです。風を感じて、町並みを眺めながらの観光もいいですね。レンタサイクルショップのほか、観光案内所での貸し出しをしているスポットもあります。
お得なフリーチケット
神戸シティー・ループ1日乗車券
神戸市の三宮、北野異人館街、新神戸駅、元町、南京町、旧居留地、ポートタワーなど17カ所の観光スポットを約65分で1周する循環観光バスの神戸シティー・ループが1日乗り放題のチケットです。また、乗車券の呈示で、30をこえる観光施設での料金割引サービスが受けられます。
【料金】
大人(中学生以上)680円
子供(小学生以下)340円
【発売場所】
シティー・ループの車内・神戸市総合インフォメーションセンター(三宮)・観光案内所(新神戸)
【公式サイト】
https://kobecityloop.jp/jp/bus-ticket
「ゆかたとかに王国」パスポート
城崎温泉の旅をお得に楽しんでいただくために城崎温泉観光協会で販売している割引クーポンです。協賛している観光施設や飲食店、旅館などでクーポンを提示すると、様々なサービスが受けられます。
【料金】
1冊200円
【発売場所】
城崎温泉観光センター(JR城崎温泉駅前)
【有効期限】
購入から1年間
【公式サイト】
https://kinosaki-spa.gr.jp/passport/
兵庫のおすすめ旅行プラン10選
よくある質問Q&A
飛行機でどのくらいかかりますか?
神戸空港までは、羽田空港から約1時間15分、新千歳空港からは約2時間の所要時間です。日本海側の但馬空港までは、大阪国際空港(伊丹空港)から約35分かかります。羽田空港から大阪国際空港までは約1時間15分の所要時間です。
兵庫の気候はどうですか?
瀬戸内海側と日本海側では気候が違います。瀬戸内海側では温暖で、雨が少ない傾向ですが、梅雨には局地的に大雨となることもあります。日本海側では特に冬は曇りや雨・雪の日が多くなります。夏には最高気温が37度を超えるなど、極端に暑くなる日もあるので注意が必要です。
何泊くらいが最も楽しめるでしょうか?
1つのエリアだけを旅するのであれば、1泊2日でも充分に楽しめます。2つ以上のエリアを楽しみたい、また時間に余裕を持って旅行したい場合は、2泊3日以上のプランを立てるといいでしょう。