岐阜ってどんなところ?
本州のほぼ真ん中に位置する岐阜県は、南西部には、長良川・木曽川・揖斐川(いびがわ)の作り出した濃尾平野が広がり、そして、北部の飛騨高山周辺は北アルプスも近く、標高も高い山間部です。自然も水も豊かで、それぞれの地域によって育んできた歴史や文化の違いも魅力となっています。
岐阜県内に数多く点在する古い街並みは、城下町や宿場町、商人町などの名残りを今に伝え、散策しながら歴史を感じることができます。戦国時代には歴史を動かした名だたる武将たちも輩出した岐阜では、そのゆかりの地をめぐる旅も楽しめます。
大自然が生み出した観光スポットでは、ぜひ写真に残したい絶景が待っています。岐阜を訪れないとできない体験を楽しみ、ここでしか味わえないご当地グルメを堪能すれば、旅を更に満喫できるでしょう。
岐阜旅行の見どころ
織田信長に明智光秀!戦国武将の足跡をたどる
岐阜県では、戦国時代に活躍し、後世にもその名が伝わる数々の武将のゆかりの地が県内のあちこちに見られます。それらのスポットを巡れば、当時の日本の歴史はもちろん、戦国武将たちの足跡をたどることができます。
岐阜市の清流長良川が麓に流れる「金華山」の山頂には、戦国時代に名を馳せた武将・斎藤道三の居城「稲葉山城」がそびえ、後に城を攻め落とした尾張(現在の名古屋)の織田信長により「岐阜城」と呼ばれるようになりました。
二人に仕え、のちに京都・本能寺で織田信長を討った明智光秀は、その前半生は謎に包まれていますが、岐阜県の各地に生誕地と言われる場所があります。山県市もその1つで、「明智光秀の墓」と言われる塚も残っています。
「大垣城」は、戦国時代の終わりを迎える1600年の「関ヶ原の戦い」の際、西軍の大将・石田三成が本拠地としていました。そして、不破郡関ヶ原町は、まさにその合戦の舞台となった場所です。決戦地をはじめ、東軍大将・徳川家康が最後に陣を張った場所や石田三成の陣地、そして参戦したそれぞれの武将たちの陣地だった場所などには、石碑が建てられ、当時の記憶を今に伝えています。
世界遺産・白川郷も!岐阜の古い町並みを歩く
古い町並みが残るスポットが数多くあるのも、岐阜旅行の見どころの1つです。それぞれの町並みには今も人々の暮らしがあり、伝統が息づいています。
長良川の上流に位置する郡上市八幡町は「郡上八幡城」の城下町で、清流と名水が湧き、歴史ある家屋が並ぶ通りには水路があって、豊かな水が流れています。夏に30数日間続く伝統ある「郡上おどり」のふるさとでもあります。
中津川市には江戸時代に整備された街道の1つ「中山道(なかせんどう)」の宿場町だった「中山道木曽路馬籠宿」があり、水車や坂に敷かれた石畳・階段がどこか懐かしさを感じさせます。
岐阜の名産品・美濃和紙の産地である美濃市には、江戸から明治にかけての古い屋敷の屋根の両端に作られた防火壁「うだつ」が上がる町並みが。この地に暮らした豪商たちが富を競うように造らせた「うだつ」は、当時の町の繁栄ぶりをうかがわせます。
古くは高山城の城下町だった高山市。その中心には商人町だった町家の並ぶ古い町並みが残されています。江戸時代には幕府の直轄領となり、幕府から派遣された郡代・代官の住まい兼役所の「陣屋」もおかれました。「高山陣屋」もその1つで、当時の建物が残っているのは国内唯一です。
岐阜の中でも豪雪地帯に位置する大野郡白川村には、三角形の屋根が特徴的な「合掌造り」の家々が集まっています。ユネスコ世界遺産にも登録されているこの場所には、今もなお、人々の暮らしがあり、日本の原風景とも言える景色が広がります。
大自然の絶景にテーマパークまで!フォトジェニックスポットをめぐる
長良川や木曽川、そしてその支流の川が多くある岐阜県は、水辺の自然が楽しめるスポットがたくさんです。関市にある透明度抜群の名もなき池は、スイレンの間を錦鯉が優雅に泳ぎ、まるでフランス人画家の巨匠クロード・モネが描いた絵画のように美しいことから「モネの池」と呼ばれ、どこを切り取ってもフォトジェニックな人気のスポットです。
江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎も描いたという「養老の滝」や、森林浴やレジャーとともに雄壮な滝が楽しめる「付知峡」、木曽川に建設されたダムの人造湖と周りの四季折々の自然が織りなす景色が美しい「恵那峡」も見逃せません。
また岐阜は、本州の中央部に位置し、北アルプスなど高い山々を望む四季折々の絶景も見逃せません。奥飛騨温泉郷でも最奥の新穂高温泉からは「新穂高ロープウェイ」に乗って、空中から山々の眺めを楽しみ、頂上駅の展望台では「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」にも掲載された、ここでしか見られない大自然が生み出す絶景をぜひ写真におさめましょう。
自然だけではなくフォトジェニックな建築も。「みんなの森 ぎふメディアコスモス」の「市立中央図書館」はガラス張りの壁と山の稜線のようなカーブの屋根の外観はもちろん、傘のような構造物が空中に浮いたような館内も独創的です。「養老天命反転地」では、屋外で不思議なアートを体感しながら、写真をとってもいいですね。
岐阜だからこそ楽しめる貴重な体験をする
旅行で岐阜を訪れたからこそ、できる体験も待っています。郡上市の大日ヶ岳を源に県内を支流と合流しながら流れ伊勢湾にいたる清流・長良川。金華山の麓では、夏場には鳥の鵜(う)を巧みに操る伝統漁法の「長良川鵜飼」が見学できます。「世界淡水魚水族館 アクア・トト ぎふ」は、長良川の源流から河口までの生態系を紹介するほか、世界の珍しい淡水魚も見られる世界最大級の淡水魚博物館です。
岐阜には風土が生んだ「美濃焼」をはじめとする陶磁器文化があります。「岐阜県現代陶芸美術館」では、国内外の近代から現代にかけての陶芸作品をコレクション・展示しています。「レールマウンテンバイク Gattan Go!!」では、廃線になった鉄道線路の上を特製のマウンテンバイクに乗って走る、普段なかなかできない体験が待っています。
飛騨川沿いに温泉街があり、岐阜に数多くある温泉地の中でも「日本三名泉」ともいわれる「下呂温泉」。傷ついたシラサギが温泉の場所を知らせたという伝説があり、約1,000年の歴史をます。美容や健康にもいいと言われる下呂温泉では、温泉が自慢の宿泊施設に滞在したり、日帰り温泉施設や足湯などをめぐって、ゆっくりリラックスした時間を過ごしてください。
岐阜ならではの様々なグルメを堪能
自然が育んだ食材も豊富な岐阜。県内で育てられた黒毛和種の中でも最高品質のブランド牛「飛騨牛」は、にぎり寿司にしても美味しい食材です。そして、水が豊富でおいしいことから岐阜県内には酒蔵も多くあります。「岐阜の地酒」は、料理と一緒に味わえば、その味を引き立てる「食中酒」としても人気。お酒好きなら、酒蔵めぐりも楽しめるでしょう。
また、それぞれの地域に根ざしたご当地グルメも。飛騨高山地域の旅館などでも味わえる郷土料理「朴葉味噌」やご当地ラーメンの「高山ラーメン」は、ぜひ現地で食べてみたいグルメです。奥美濃地域の「鶏(けい)ちゃん」、東濃の山間部発祥と言われる「五平餅(ごへいもち)」などは、今や岐阜全域でもポピュラーなグルメとなっています。
岐阜でとれた季節の果物を使った「栗きんとん」や「柿羊羹」などの和菓子は、お土産としてもおすすめです。
岐阜市周辺エリア
岐阜県の県庁所在地である岐阜市は、市内の中心部を清流の長良川が流れ、緑豊かな金華山(きんかざん)がそびえる自然あふれる街です。金華山の上にそびえ立つ「岐阜城」は街のシンボルで、戦国時代に名を馳せた斎藤道三、織田信長の居城でした。
金華山のふもとを流れる長良川の「鵜飼」は1,300年以上続く伝統的な漁法で、その観覧船も人気です。「みんなの森 ぎふメディアコスモス」は、独特の外観と内装デザインの「市立中央図書館」を中心とする施設で、新たな岐阜市のシンボルとなっています。
岐阜市の隣の山県市は、斎藤道三と織田信長に仕えた明智光秀の生まれた地との伝承があり、そのお墓と伝わる「桔梗塚」も残っています。各務原市の「世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ」では長良川や世界の淡水魚と出会えます。
岐阜城(岐阜市)
金華山(きんかざん)山頂にそびえる「岐阜城」は、難攻不落の城としても知られていて「美濃を制すものは天下を制す」と言われるほどでした。かつて戦国時代の武将斎藤道三が居城にしていて、その当時は「稲葉山城」と呼ばれていましたが、織田信長がこの城を攻略して、城主となったときに「岐阜城」に名前を改めたといわれています。
現在の城は、1956(昭和31)年に復興されたもので、城内は史料展示室、楼上は展望台となっています。展望台からは、眼下には鵜飼でも有名な長良川、東には恵那山や木曽御岳山、北には乗鞍岳や日本アルプス、西には伊吹山や養老山脈、南には伊勢湾、と大自然の素晴らしい眺望を楽しめます。
日没から23時までは、ライトアップもされて、暗闇の中にその姿が浮かび上がります。また、期間限定で夜間営業を行っていて、展望台から夜景を楽しめるスポットとして人気を集めています。
長良川鵜飼観覧船(岐阜市)
戦国時代の武将の斎藤道三や、織田信長が暮らした岐阜市のシンボル「岐阜城」がそびえ立つ金華山のふもとを流れている長良川では、夜の暗闇の中、燃え盛るかがり火を灯り取りにして、鵜匠と鵜が一体となって繰り広げる古典漁法「鵜飼」が行われています。
毎年5月〜10月の期間中、中秋の名月と増水した時を除いて毎晩行われていて、木造の和船「鵜飼観覧船」で間近に見物することができます。
鵜飼とは、鵜匠が鵜を巧みに操って川魚を獲る漁法です。長良川の鵜飼は1,300年以上の歴史を持つと言われています。多くの歴史に名を残す人物たちに愛されてきました。俳人松尾芭蕉は「おもしろうて やがてかなしき 鵜舟かな」という句を残しています。現在では、毎年10万人を超える観光客が鵜飼観覧を楽しむためにこの地を訪れます。
みんなの森 ぎふメディアコスモス(岐阜市)
岐阜市の「みんなの森 ぎふメディアコスモス」は、「市立中央図書館」「市民活動交流センター」「多文化交流プラザ」などからなる複合施設です。
「市立中央図書館」は、最大所蔵可能数90万冊、座席数910席を誇り、ガラス張りの壁に岐阜の山々の稜線のような屋根の外観が目をひきます。館内も岐阜県産の「東濃ひのき」を使用した格子屋根が美しく、半透明の大きな傘のような「クローブ」がいくつも吊り下げられた独特のデザインです。書棚はクローブを中心に渦巻き状に配置されていて、明るく快適な空間となっています。
「市民活動交流センター」は岐阜市の市民活動の支援拠点、「多文化交流プラザ」は交際交流の場の拠点として、様々に利用されています。
明智光秀の墓(桔梗塚)(山県市)
斎藤道三、織田信長に仕えた明智光秀は、その前半生は謎に包まれていて、岐阜県内にはゆかりの地とされているスポットが数多く点在しています。山県市中洞(やまがたしなかほら)の白山神社に隣接する林の中には「明智光秀の墓」と伝わる塚があります。
織田信長の死後、山崎の合戦で討ち死にしたと言われている光秀ですが、実はそれは影武者で、生誕の地とされる中洞に落ち延びて暮らしたという伝承があり、死後、このお墓が建てられたと伝えられています。
明智家の家紋の「桔梗紋」にちなんで「桔梗塚」と呼ばれ、お墓とともに「五輪塔」が建っています。現在も毎年、地元の方たちによる供養祭が行われています。
世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ(各務原市)
各務原市にある世界最大級の淡水魚専門の水族館です。清流長良川の源流から河口までを再現した水槽には、身近に目にする魚から希少種まで様々な魚が泳ぎ、合わせて爬虫類・両生類・鳥類など水辺の生き物も飼育展示しています。
また、チベット高原からインドシナ半島を流れる大河・メコン川に生息する世界最大の「メコンオオナマズ」や南米・アマゾン川に生息する巨大魚「ピラルクー」、アフリカ大陸の中央を流れるコンゴ川に暮らし、肺呼吸をする「肺魚」など、世界中の珍しい淡水魚も展示されています。
餌やり体験やバックヤードツアーといったイベントや、体験学習プログラムも年間を通じて開催しています。ぬいぐるみや雑貨などのオリジナルグッズを販売しているショップやカフェ&レストランもあります。
西濃エリア
岐阜の南西部に位置する「西濃エリア」。関ヶ原の戦いでは石田三成の居城ともなった「大垣城」の城下町として発展した歴史と地下水が豊富であることから「水都」とも呼ばれる大垣市をはじめ、孝子伝説でも有名でこちらも水が清らかで雄壮な養老町の「養老の滝」など、水にまつわるスポットが点在しています。
不破郡関ヶ原町には「関ヶ原古戦場」もあり、天下分け目の戦いの現場を訪れ、歴史に思いを馳せるもできます。
ほかにも年間200万人もの参拝客が訪れ「おちょぼさん」の愛称で親しまれる海津市の「千代保稲荷神社」、巨大な現代アート作品を体を使って感じることができる「天命反転地」など、見どころもたくさんです。
大垣城(大垣市)
大垣市のシンボルとして親しまれている「大垣城」は、1600年の関ヶ原の戦いでは西軍・石田三成の本拠地となった城で、江戸時代の1635年以降は戸田氏が明治まで11代に渡って十万石の城主となり、この地を治めていました。1945年戦災により焼失しましたが、1959(昭和34)年に再建されたのが現在の大垣城です。
かつての大垣城は、水堀を幾重にもめぐらせ、敷地は現在の3倍以上、櫓の数は10を数える大規模な要塞だったと言われていて、大垣市内では今でも門の跡や水堀だった場所に流れる「水門川」などにその名残りを見ることができます。
城内には展示室があり、関ヶ原の戦い直前に書かれた連署をはじめとする貴重な資料や、江戸時代に戸田氏が実際に使用した甲冑などが展示されています。また、城の周囲は公園として整備され、散策や見学が楽しめます。公園内にはお城をバックにして大垣藩初代藩主の戸田氏鉄(うじかね)公の像が建っています。
御菓子つちや本店(大垣市)
大垣市の「御菓子つちや」は俵町に本店を構える、江戸時代の1755(宝暦5)年創業の和菓子の老舗です。看板商品は岐阜銘菓ともなっている「柿羊羹」。大垣を含む西濃地域は古くから柿の産地で、干し柿の「堂上蜂屋柿」は朝廷にも献上されていた逸品です。
つちやでは、4代目・右助がこの堂上蜂屋柿の濃厚な甘みに注目して羊羹の原料として用い、1838(天保9)年に「柿羊羹」作りに成功、その後、試行錯誤の末、現在のような、半分に割った竹を器にした形となりました。
柿羊羹のほかにも、和洋折衷のお菓子や、季節のお菓子など、様々なお菓子が店頭に並びます。日本経済新聞プラスワン全国お菓子ランキング第3位を獲得し、メディアでも注目されて話題の「みずのいろ」は、通常、店頭でしか購入できない要予約のお菓子です。
淡いカラフルな色合いと水滴のような形が人気。砂糖が入った寒天を干して表面が固まった「干錦玉(ほしきんぎょく)」と呼ばれる伝統的な和菓子を現代風にアレンジしたものです。
おいしい柿羊羹や寒天を使ったお菓子には、おいしい水が欠かせません。大垣市は「水都」とも呼ばれる地下水が豊富に湧き出る町。まさに、大垣の自然が育んだ銘菓といえるでしょう。大垣市を訪れたら、ぜひ立ち寄って、お土産に選んで見てください。
千代保(ちよほ)稲荷神社(海津市)
海津市の「千代保稲荷神社」は、「おちょぼさん」の愛称で親しまれていて、商売繁盛・家内安全のご利益があるとされる神社です。
今から約一千年前の平安時代末期、八幡太郎源義家(はちまんたろうみなもとのよしいえ)の六男・義隆(よしたか)が分家した際、森の姓とともにご先祖の霊璽(れいじ)や宝剣、義家の肖像などを賜り、その後、550年ほど前にその子孫である森八海(もりはちかい)が、この地で義家の霊璽をまつったのが神社の始まりといわれています。
約700m続く参道には120数件もの店が軒を連ね、毎日が縁日のようなにぎわいで、年間200万人もの人が参拝に訪れる人気のスポットとなっています。特に、お正月や毎月末(晦日)から翌1日にかけての「月越参り(つきこしまいり)」では、前月のお礼と翌月の祈願をする参拝客が県外からも多く訪れ、人であふれます。
養老の滝(養老町)
養老町の「養老の滝」は「日本の滝百選」にも選ばれていて、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎も描いたという名瀑です。高さ約30m、幅約4mあって、流れ落ちる水は清らかに澄んでいて、雄麗な姿が見事な景観です。
親孝行なきこりが、滝の水をひょうたんに汲んで家に帰ると、水はお酒に変わって、それを飲んだ父親が若返った」という孝子物語が伝わっています。広大な「養老公園」の奥にあり、自然あふれる遊歩道を通って滝へと向かいます。春は桜、秋には紅葉と、滝とともに四季折々の風景が楽しめます。
毎年7月1日には「養老の滝開き」が行われます。観光客の無事を祈る行事で、夏の風物詩となっています。
養老天命反転地(養老町)
世界的に知られるアーティストである荒川修作氏とそのパートナーで詩人のマドリン・ギンズ氏の30数年におよぶ構想を形にしたテーマパークです。テーマごとに身体で直接体験できる不思議な空間アート作品が展示されています。
園内に入ってすぐ、鮮やかな24色の外壁「養老天命反転地記念館」が見られます。メインパビリオンの「極限で似るものの家」の特徴は岐阜県の形をした屋根で、中は迷路のようになっています。
「楕円形のフィールド」は、すり鉢状になった地面に9つのパビリオン、大小様々な日本列島や曲がった回遊路などがあります。ここでは、体全体でアート作品を体感することができます。
関ケ原古戦場(不破郡関ヶ原町)
かつて、天下分け目の戦い「関ヶ原合戦」が行われた「関ヶ原古戦場」は、現在は田園風景が広がっている、風光明媚な場所です。その中ほどにあって最も激戦が繰り広げられた「決戦地」には石碑や徳川家と石田家の家紋の入った旗が立てられ、休憩所が設置されています。
決戦地北西に位置する「笹尾山」は、石田三成が陣を布いた小山で、山頂には石碑が置かれているほか、その麓には敵からの防御のための馬防柵が復元されています。
JR関ヶ原駅からすぐにあるのは「徳川家康最後陣跡」で、今は緑豊かな「陣屋野公園」となっています。ほかにも「開戦地」や、合戦に加わった様々な武将の陣跡、戦死者が埋葬された東西の「首塚」など見所もたくさん。
点在する古戦場のスポットを巡るにはレンタサイクルが便利です。JR関ヶ原駅前の「関ヶ原駅前観光交流館」では、レンタサイクルの受付をしていますので、関ヶ原に着いたら、まず、立ち寄ってみてはいかがでしょう。
中濃エリア
岐阜県の中央にある「中濃エリア」には、歴史ある町並みを散策できるスポットがあります。清流長良川の上流にあり名水が湧き出る郡上市は「郡上八幡城」の城下町で、水路の流れる古い町並みが残されています。その隣りの「美濃市」は江戸時代、商人の町として栄えました。「うだつの上がる町並み」は、当時の繁栄を偲ばせます。
刃物の町としても知られる「関市」には、まるでフランスの絵画のように美しい風景が見られる、「モネの池」と呼ばれるスポットがあります。可児市の「花フェスタ記念公園」では、春と秋のバラをはじめ、式折々の花々が咲き乱れる景色が楽しめます。どちらのスポットもフォトジェニックな写真が撮れること間違いなしです。
モネの池(関市)
関市板取の根道(ねみち)神社の境内にある名もなき池は、透明度の高いわき水に咲くスイレンの間を錦鯉が泳いでいる様子が、まるでフランスの画家クロード・モネが描いた絵画のように見えることから、通称「モネの池」と呼ばれています。口コミで広がって話題となった人気スポットです。
初夏のスイレンの花が咲く時期は、絶景です。秋になると、透明な池と紅葉のコントラストも楽しめます。
うだつの上がる町並み(美濃市)
江戸時代に商人の町だった美濃市では「うだつの上がる町並み」が見られ、国の伝統的建造物群保存地区に選ばれています。町並みには、江戸から明治時代にかけて造られた商家が軒を連ねていて、古いたたずまいを見せてくれます。
「うだつ」とは、屋根の両端を一段高くすることで、江戸時代に火事が他の家から燃えうつるのを防ぐために造られた防火壁のことです。当時は裕福な家だけが「うだつ」を造ることができたことから「うだつを上げる」「うだつが上がらない」の言葉もできました。
造り酒屋の「小坂家住宅」は屋根全体がカーブした「起り(むくり)」となっていて、これは上方風の作りで貴重な建物で、うだつには鬼瓦がないのが他に見られない特徴です。また、「旧今井家住宅・美濃資料館」では、最も古い形のうだつ軒飾りが見られます。庭や蔵などからは当時の繁栄を感じられます。美濃市の古い歴史や文化、建造物に関する史料も展示しています。
花フェスタ記念公園(可児市)
可児(かに)市の「花フェスタ記念公園」は、1995(平成7)年に開催された花博会場を再整備し、翌1996年に県営の都市公園としてオープンしました。ナゴヤドーム約17個分80.7haの広大な敷地を誇ります。
7,000品種30,000株ものバラが植えられた2つのバラ園「世界のバラ園」「バラのテーマガーデン」は公園の最大の見どころで、毎年5月中旬ごろには一年で最もバラが咲きほこる様子が圧巻です。そして10月下旬には色濃く香り豊かな秋バラを楽しむことができます。
また、バラ以外にも春の桜やブルーの絨毯のように咲くネモフィラ、初夏に咲く白い玉状のオオデマリ、夏のひまわりガーデン、秋のコスモスなど、四季折々の花々が咲き、素晴らしい景色が楽しめます。
そのほか、年間を通して植物が楽しめ季節のガーデンショーが開催される大温室「花の地球館」、ガラス張りの展望室と屋上デッキを備えた公園の中央にある高さ45mの「花のタワー」、レストランやカフェなど様々な施設があります。
郡上八幡城(郡上市)
「郡上八幡」は、岐阜県のほぼ中央にあって長良川の上流に位置する、清流と名水の城下町で、郡上おどりのふるさとです。日本最古の木造再建城である「郡上八幡城」や古い町並みなど多くの観光スポットを楽しめます。
郡上八幡のシンボルとも言える「郡上八幡城」は、戦国時代末期の1559年、遠藤盛数によって砦が築かれたのがはじまりです。明治時代に入って城は石垣を残して取り壊されましたが、1933(昭和8)年に当時の大垣城を参考にして再建されました。現在の城郭一帯の石垣すべてが県の史跡に指定され、天守閣は市の有形文化財に指定されています。天守閣からは、城下町や奥美濃の山並が一望できます。
東濃エリア
岐阜県の東側に位置し、長野県、愛知県に接する「東濃エリア」。山々に囲まれ風光明媚な土岐市には大型商業施設の「土岐プレミアム・アウトレット」があり、ショッピングが楽しめます。
四季折々の絶景が楽しめる2つの峡谷も。「付知峡」は美しい滝が流れ落ちる自然が作り出した景色、「恵那峡」は一級河川・木曽川に建設された人造のダム湖が作り出すダイナミックな景観が、訪れた人を楽しませてくれます。
岐阜県内には江戸時代の町並みを今に伝えるスポットが数多くありますが、「中山道木曽路馬籠宿」には、水車と石畳の坂道を特徴とした宿場町「馬籠宿」の当時の面影が残されています。また、この地の風土が生み出した美濃焼をはじめとする陶磁器をテーマとする「セラミックパークMINO」内の「岐阜県現代陶芸美術館」では、近現代の様々な陶磁器を見ることができます。
土岐プレミアム・アウトレット(土岐市)
土岐市の「土岐プレミアム・アウトレット」は、周りを美しい山々に囲まれた風光明媚な眺望とともにショッピングを楽しめる施設です。アメリカ西部のコロラドの美しい街並みをイメージした施設内には、ファッション、コスメ、インテリア&生活雑貨など、国内外の様々なブランドのアウトレットショップが約180店舗並びます。
バラエティー豊かな飲食店がいくつもあるので、一日中ゆっくりとショッピングが楽しめます。多治見市のJR多治見駅から路線バスで約30分です。また、名古屋駅前・名鉄バスセンターからは直行バスが毎日運行しています。
付知峡(つけちきょう)(中津川市)
「付知峡」は、長野県との県境にほど近い中津川市付知町を流れる付知川沿いの渓谷で、「森林浴の森日本100選」「岐阜県名水50選」などにも選ばれている大自然に囲まれたスポットです。都会より少し遅く迎える春にはシャクナゲの花が咲き誇り、夏にはキャンプや川遊びなどのレジャーが楽しめ、秋には紅葉が色鮮やかに山々を包みます。
付知峡の見どころの1つ「不動公園」には、1周800mほどの遊歩道が整備されています。公園の奥には、水の勢いが激しい「仙樽の滝」や、川の水が糸のように岩肌を流れる「観音滝」、ダイナミックに流れ落ち水量も多い「不動滝」と、美しい滝が集まっています。マイナスイオンをたくさん吸いながら、大自然の作り出す絶景をお楽しみください。
中山道木曽路馬籠宿(中津川市)
中山道は、江戸時代に日本橋を起点として京都までを結んでいた約530kmの道路で、69ヵ所の宿場がおかれていました。板橋を1番目とすると43番目の宿場が「馬籠宿」になります。道路には石畳が敷かれた坂道で、その両側に石垣を築いて建物が建てられています。
馬籠宿の中間地点には、この地出身の文豪である島崎藤村の生家跡地に建てられた「藤村記念館」もあります。代表作品の「夜明け前」「嵐」などの作品原稿や遺愛品、周辺資料など約6,000点を所蔵しています。常設展示室には処女詩集の「若菜集」から、絶筆となった「東方の門」までを展示していて、藤村の生涯をたどることができます。
馬籠宿を流れる水路の水で回る水車や、石畳が敷かれた坂道と建物を眺めながら、雑貨屋さんやカフェに寄り道したり、ご当地グルメを食べたり、と町歩きをしながら楽しめます。
恵那峡(恵那市)
「恵那峡」は、今から約80年前の大正時代に木曽川をせき止めて作られた、大井ダムの建設によってできた人造のダム湖です。1920(大正9)年に世界的に有名な地理学者の志賀重昴(しげたか)によって命名されました。その後多くの文人や文化人に愛される場所となって、記念碑も残されています。
湖水に突き出た半島にある「さざなみ公園」には、園内を周遊できる散歩道があります。春は約200本の桜をはじめツツジも美しく咲き、冬になるとオシドリやムクドリなどが公園の近くに飛来するので、バードウォッチングもできます。また、夏は新緑、秋はモミジやカエデなど、四季折々のさまざまな景色を楽しめます。
渓谷をめぐる「恵那峡遊覧船」に乗船すれば、ダムができる前の木曽川の急流を感じさせるような、奇岩や怪岩、湖畔の絶壁を船の上から楽しめます。長さ193m、高さ50mの「恵那峡大橋」からは木曽川の流れや湖を一望できます。
岐阜県現代陶芸美術館(多治見市)
「セラミックパークMINO」は、「陶磁器をテーマにした産業振興・文化振興・まちづくりの拠点」として、世界的建築家の磯崎新(いそざきあらた)氏の設計により、多治見市東町の緑豊かな丘に囲まれた場所に自然と調和するように建てられました。
その中にある「岐阜県現代陶芸美術館」は、世界各地の近現代・19世紀以降の陶芸作品を収集している国内唯一の美術館です。収蔵品には、個人作家による作品のほか、手作り少量生産の実用陶磁器やモダンデザインの産業陶磁器などがあります。
定期的に開かれる様々な企画展のほか、ワークショップ、講演会などのイベントも開催されています。展覧会図録やオリジナルグッズなどを販売するミュージアムショップも併設されています。
飛騨高山周辺エリア
岐阜県北部にあり、石川県、富山県、長野県との県境を有するエリアです。ユネスコ世界遺産にも登録された「白川郷合掌造り」の集落は、ぜひとも訪れたいスポット。豪雪地帯に気候に合わせた三角形の民家が集まる様子は、まさに日本の原風景と言えるでしょう。
飛騨市の旧神岡鉄道のレールの上をマウンテンバイクで疾走できる「レールマウンテンバイク Gattan Go!!」でも、今は廃線となった路線の景色をノスタルジーとともに楽しむことができます。
白川郷同様、ユネスコ世界遺産にも登録されている伝統行事「高山祭」も開催され、古い町並みも残る高山市には、江戸時代の役所「高山陣屋」が日本で唯一、現存しています。新穂高温泉まで足を伸ばし「新穂高ロープウェイ」に乗れば、北アルプスの絶景を眺めながらの空中散歩が楽しめます。
飛騨川沿いに温泉が湧く「下呂温泉」は、岐阜最大の温泉地。日本三名泉にも数えられる名湯に入って、旅の疲れを癒し、リラックスした時間を過ごすのもいいですね。
レールマウンテンバイク Gattan Go!!(ガッタンゴー)(飛騨市)
2006年に廃線となった旧神岡鉄道のレールの上をマウンテンバイクで走ることができる、新感覚の体験型アクティビティです。飛騨の四季折々の美しい自然とトンネルや橋梁といった鉄道のなごりのスポットを自転車に乗って巡ることができます。
「まちなかコース」は、旧神岡鉄道「奥飛騨温泉口駅」跡をスタート地点に飛騨市神岡町市街地をめぐる片道2.9km(往復5.8km)のコースです。神岡町市街地から高原川を下った渓流沿いを走る「渓谷コース」では、「漆山駅」跡をスタートし、途中、高架橋や鉄橋、トンネルもあり、まちなかコースより少しワイルドでスリルも味わえます。こちらは片道3.3km(往復6.6km)のコースとなっています。
屋外アクティビティのため、冬季は休業しています。ネットでの予約も受け付けていますので、営業日・予約方法等は下記HPにてご確認ください。
白川郷合掌造り(大野郡白川村)
岐阜県大野郡白川村の荻町地区には、合掌造りが大小100棟あまり残っています。日本でも有数の豪雪地帯であるこの集落では、1年のうち約5ヵ月もの間、豪雪に耐えながら人々が生活しています。
「合掌造り」は、木のはりを山のような形に組み合わせている日本独自の建築様式です。白川郷の「切妻合掌造り」は、屋根の両端がまるで本をひらいて立てたように三角形になっています。南北に面して建てられているのですが、風の抵抗を最小限におさえるためだったり、屋根に当たる日照量を調節して、夏は涼しく冬は暖かくする効果があるそうです。
1976年には国の重要伝統的建造物群保存地区として選ばれ、さらに1995年、富山県の五箇山とに、「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。近年では、交通網が整備され、知名度も増し、国内外から毎年多くの観光客が訪れる人気スポットとなっています。
高山陣屋(高山市)
1692(元禄5)年に江戸幕府の命により、それまで飛騨を治めていた金森氏は国替え、そして、幕府が直接支配する「幕府直轄領」となり、「高山陣屋」が置かれ、派遣された郡代や代官によって治められるようになりました。
「陣屋」とは、役所としての機能のほか、郡代・代官の住まいや御蔵なども置かれた場所のことで、江戸時代が終わる1868年までの間、25代の郡代・代官が派遣されました。
明治以降も、高山県庁舎そして飛騨県事務所として使用されてきましたが、1969(昭和44)年、県事務所の移転とともにその役目を終え、1996(平成8)年まで16年の年月をかけて保存のための修復・復元が行われました。当時の建物が現存しているのは、全国でも唯一、高山陣屋のみで、国の史跡にも指定されています。
新穂高ロープウェイ(高山市)
高山市の奥飛騨温泉郷の最奥にある新穂高温泉は、温泉とともに北アルプスの登山口としても親しまれています。「新穂高ロープウェイ」は、新穂高温泉駅から標高2,156mの西穂高口駅とを、日本で唯一の2階建ゴンドラで結んでいます。
ロープウェイからは、山々と四季折々の景色が眺められます。春は残雪と新緑、夏は気温も過ごしやすく青々とした森、秋になると山の木々が紅葉し、冬には真っ白な世界に包まれ幻想的です。2つの線(合わせて全長3,200m)に4つの駅があり、それぞれの駅にはグルメスポットもありますので、途中、休憩しながら、周りの大自然の景色を楽しんではいかがでしょう。
第1ロープウェイは、新穂高温泉駅と鍋平高原駅とを結びます。鍋平高原には新穂高ビジターセンター「山楽館(さんがくかん)」、かけ流しの温泉露天風呂「神宝乃湯(かみたからのゆ)」、自然散策路、山野草ガーデンなどがあります。
鍋平高原駅から歩いて約10分ほどで第2ロープウェイのしらかば平駅です。駅前には足湯もあります。そして頂上駅の西穂高口駅の5階には山頂展望台が。西穂高岳、槍ヶ岳、笠ヶ岳などの北アルプスの山々が360度の大パノラマで目の前に広がります。「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に二つ星としても掲載された圧巻の絶景です。
また、西穂高駅には通年集配可能な郵便ポストとしては日本最高所にある「山びこポスト」が設置されています。旅の記念に、友人や家族へここから手紙を出してみるのもいいですね。駅周辺に整備された散策コースでは、原生林の木々の間を歩きながら山野草や高山植物の可憐な花を観察したり、冬には雪でできた迷路のような「雪の回廊」も登場します。
下呂温泉(下呂市)
岐阜県最大の温泉地で飛騨川の流域に湧く「下呂温泉」は、江戸時代に儒学者の林羅山(はやしらざん)が、兵庫県の有馬温泉、群馬県の草津温泉と並んで「日本三名泉のひとつ」と称したほどの名湯です。薬師如来が傷ついた一羽の白鷺(さぎ)に姿を変えて飛騨川で傷をいやし、源泉の場所を村人に知らせたという「白鷺伝説」が今に伝わっています。
お湯はなめらかで肌ざわりがよくて、美容と健康づくりにも効果があるといわれる、アルカリ性単純温泉です。下呂温泉を満喫するのなら「湯めぐり手形」がお得です。これ1枚で、手形加盟旅館のうちの三軒のお風呂に入浴することができます。手形は旅の思い出に、おみやげにもなります。
飛騨川沿いに湧いている噴泉池や、3つの共同浴場では外湯が楽しめます。無料の足湯も温泉街のあちこちにあって、散策の途中でも気軽に楽しめます。
岐阜のご当地グルメ
飛騨牛
「飛騨牛」は、岐阜県内で育てられた品質の良い黒毛和種の肉牛の中でも、一定の規格以上の基準をクリアした牛肉にだけその名を使うことが許されている、牛肉ブランドです。肉質はきめ細かく柔らかで、美しい霜降りが入っていて、とろけるような旨みです。
岐阜県の各地に飛騨牛を販売する専門店があります。また、飛騨エリアでは、飛騨牛をさまざまな調理法で提供してくれるお店がたくさんあって、中には、飛騨牛の握り寿司を提供してくれるお店も。各店の工夫を凝らした料理が楽しめます。
鶏ちゃん
鶏肉とキャベツなどの野菜に特製のタレを絡めて、鉄板やジンギスカン鍋などで焼きながら食べるシンプルな郷土料理が「鶏ちゃん」です。下呂や郡上、高山といった奥美濃地域などでは、スーパーの棚に並ぶほどポピュラーです。飲食店では、それぞれのこだわりの鶏ちゃんを味わえます。
岐阜の地酒
岐阜は飛騨の山々や冷涼な気候、清流が育む良質な伏流水など、自然の恵み豊かな土地です。そのため古くから日本酒造りが盛んで、創業100年以上の老舗蔵元も多くあり、上質で味わい深い日本酒が作られています。
飛騨牛や朴葉味噌といったご当地食材との相性も良く、料理の味を引き立てる「食中酒」にぴったりと評判です。岐阜を訪れたら、料理と一緒に岐阜の地酒を堪能したり、数多くある蔵元を訪れて、お気に入りの銘柄を見つけてもいいですね。
朴葉(ほおば)味噌
飛騨・高山の郷土の味「朴葉味噌」は、朴の木の葉の上でこの地域の伝統的な味噌と刻んだネギを混ぜ、コンロなどに乗せて焼きながら食べるシンプルな料理です。朴葉の香ばしい香りと焼けた味噌の香りが食欲をそそり、ご飯のお供に、酒の肴にも合います。
地元産の野菜やきのこと一緒に焼いても、またちょっと贅沢に飛騨牛と一緒に味わっても。飛騨・高山の老舗旅館や温泉宿の朝食でぜひ味わいたい一品です。
高山ラーメン
鶏ガラベースのしょう油味のスープに、細く縮れた麺、そして具もメンマ、チャーシュー、ネギというシンプルな組み合わせの「高山ラーメン」は、年越しそばの代わりに年越しラーメンを食べる家庭も多いというほどの飛騨高山地域で愛されているご当地グルメです。
高山市の古い町並みにも高山ラーメンのお店が数多くあり、人気店は行列ができます。地元の人はもちろん、日本全国から、海外からの観光客などでにぎわっています。ぜひ、現地を訪れて、本場の味を堪能しましょう。
五平餅(ごへいもち)
多治見市・中津川市・恵那市など東濃エリアの山間部を中心に、岐阜で親しまれている郷土料理の「五平餅」は、粗くつぶしたご飯を串に巻きつけて、タレをつけて焼いたもので、昔から手軽なおやつとして、またお客様へのおもてなしのご馳走として食べられてきました。
東濃エリアでは香ばしく甘みのある「くるみ味噌」ベースのタレが多く、くるみ味噌もお土産として販売されていて、自宅で五平餅の味を楽しめます。観光地にはその場で焼いて提供してくれるお店もあって、町歩きをしながら手軽に郷土の味を堪能できます。
栗きんとん
岐阜は栗の産地で、栗の収穫がはじまる9月ごろから1月にかけて、県内の和菓子店には「栗きんとん」が並びます。普通、栗きんとんといえばおせち料理に入っている甘く煮込んだもののイメージかもしれませんが、岐阜の栗きんとんは、新鮮な栗の実を蒸して裏ごしし、砂糖を加え茶巾絞りにしたものです。
栗本来の旨みや甘さを生かした上品な味わいの期間限定の和菓子で人気があり、お土産や贈り物としてもおすすめです。それぞれのお店でこだわりがあり、味や食感にも違いがあるので、栗の時期に岐阜を訪れたら、ぜひ食べ比べしてみてください。
岐阜への主要エリアからのアクセス・所要時間
岐阜には空港が無いため、飛行機を利用の場合、近隣県の空港からアクセスすることになります。そして、旅行するエリアによっても最寄りの空港が変わってきます。鉄道利用であれば、新幹線が停車する「岐阜羽島駅」は、愛知県・滋賀県寄りにあることから、富山・金沢・名古屋など近隣の新幹線停車駅からのアクセスが便利な場合もあります。
※ 乗り継ぎの場合、所要時間には乗り継ぎ時間は含みません。
飛行機で行く
各地から富山県・富山空港までの所要時間
- 新千歳空港から:約1時間35分(1日1便)(ANA)
- 羽田空港から:約1時間(1日2便)(ANA)
富山空港から高山市までの所要時間
- 高山市・高山駅まで:約1時間50分(富山地方鉄道バス+JR高山本線特急「ワイドビューひだ」、JR富山駅にて乗り継ぎ)
各地から石川県・小松空港までの所要時間
- 新千歳空港から:約1時間30分(1日1便)(ANA)
- 仙台空港から:約1時間10分(1日1便)(IBX/ANA共同)
- 成田空港から:約1時間15分(1日1便)(IBX/ANA共同)
- 羽田空港から:約1時間5分(1日10便)(ANA、JAL)
- 福岡空港から:約1時間25分(1日4便)(IBX/ANA共同、ORC/ANA共同、ANA)
- 那覇空港から:約2時間5分(1日1便)(JTA)
小松空港から白川郷・高山市までの所要時間
- 白川郷まで:約1時間55分(小松空港リムジンバス+北陸鉄道バス・濃飛バス、JR金沢駅にてバスに乗り継ぎ)
- 高山市・濃飛バスセンターまで:約2時間55分(小松空港リムジンバス+北陸鉄道バス・濃飛バス、JR金沢駅にてバスに乗り継ぎ)
各地から愛知県・中部国際空港までの所要時間
- 新千歳空港から:約1時間50分(ANA、JAL、SKY、エアドゥ、エアアジア、ジェットスター)
- 成田空港から:約1時間15分(ANA、JAL)
- 羽田空港から:約1時間(ANA、JAL)
- 福岡空港から:約1時間25分(ANA、ジェットスター、スターフライヤー、IBEX)
- 那覇空港から:約2時間20分(ANA、JTA、SKY、ジェットスター、ソラシドエア)
中部国際空港から岐阜各地までの所要時間(乗り継ぎ時間を除く)
- 岐阜市・名鉄岐阜駅まで:約55分(名古屋鉄道快速特急)
- 大垣市・JR大垣駅まで:約1時間5分(名古屋鉄道+JR東海道本線特急「しらさぎ」・快速)
- 高山市・JR高山駅まで:約3時間(名古屋鉄道+JR高山本線特急「ワイドビューひだ」、名古屋駅にて乗り継ぎ)
鉄道で行く
岐阜市までの所要時間
- 東京駅から岐阜駅まで:約2時間(東海道新幹線「のぞみ」+JR東海道本線新快速、名古屋駅にて乗り継ぎ)
- 新大阪駅から岐阜駅まで:約1時間10分(東海道新幹線「のぞみ」+JR東海道本線新快速、名古屋駅にて乗り継ぎ)
- 新大阪駅から名鉄岐阜駅まで:約1時間30分(東海道新幹線「ひかり」「こだま」+名鉄竹鼻羽島線、岐阜羽島駅にて乗り継ぎ)
- 名古屋駅から岐阜駅まで:約20分(JR東海道本線新快速)
大垣市までの所要時間
- 東京駅から大垣駅まで:約2時間30分((東海道新幹線「のぞみ」+JR東海道本線新快速、名古屋駅にて乗り継ぎ)
- 東京駅から大垣駅まで:約3時間(東海道新幹線「ひかり」「こだま」+車・タクシー、岐阜羽島駅にて乗り継ぎ)
- 新大阪駅から大垣駅まで:約1時間10分(東海道新幹線「ひかり」「こだま」+JR東海道本線新快速、滋賀・米原駅にて乗り継ぎ)
- 名古屋駅から大垣駅まで:約30分(JR東海道本線特急「しらさぎ」)
郡上市までの所要時間
- 東京駅から郡上八幡駅まで:約3時間40分(東海道新幹線「のぞみ」+JR高山本線特急「ワイドビューひだ」+長良川鉄道、名古屋駅・美濃太田駅にて乗り継ぎ)
- 新大阪駅から郡上八幡駅まで:約3時間(東海道新幹線「のぞみ」+JR高山本線特急「ワイドビューひだ」+長良川鉄道、名古屋駅・美濃太田駅にて乗り継ぎ)
- 名古屋駅から郡上八幡駅まで:約2時間10分(JR高山本線特急「ワイドビューひだ」+長良川鉄道、美濃太田駅にて乗り継ぎ)
高山市までの所要時間
- 東京駅から高山駅まで:約4時間10分(東海道新幹線「のぞみ」+JR高山本線特急「ワイドビューひだ」、名古屋駅にて乗り継ぎ)
- 東京駅から高山駅まで:約3時間40分(北陸新幹線「かがやき」「はくたか」+JR高山本線特急「ワイドビューひだ」、富山駅にて乗り継ぎ)
- 新大阪駅から高山駅まで:約3時間10分(東海道新幹線「のぞみ」+JR高山本線特急「ワイドビューひだ」、名古屋駅にて乗り継ぎ)
- 大阪駅から高山駅まで:約4時間10分(JR高山本線特急「ワイドビューひだ」)
- 名古屋駅から高山駅まで:約2時間20分(JR高山本線特急「ワイドビューひだ」)
バスで行く
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東京・新宿バスタから岐阜市・名鉄岐阜駅まで:約6時間20分(岐阜バス・夜行)
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東京・東京駅から岐阜市・岐阜駅まで:約8時間(JR東海バス・夜行)
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東京・新宿バスタから高山市・高山濃飛バスセンターまで:約5時間30分(濃飛バス)
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大阪・近鉄なんば駅西口(OCATビル)から郡上市・郡上八幡ICまで:約4時間25分(近鉄バス・濃飛バス)
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大阪・近鉄なんば駅西口(OCATビル)から高山市・高山駅前バスセンターまで:約5時間40分(近鉄バス・濃飛バス)
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富山・富山駅前から高山市・高山濃飛バスセンターまで:約2時間20分(濃飛バス)
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石川・金沢駅前から高山市・高山濃飛バスセンターまで:約2時間15分(濃飛バス)
車(マイカー・レンタカー)で行く
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東京から岐阜市内まで:約5時間20分
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東京から郡上市内まで:約4時間25分
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東京から高山市内まで:約4時間20分
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大阪から岐阜市内まで:約2時間20分
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大阪から大垣市内まで:約2時間15分
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大阪から郡上市内まで:約3時間
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大阪から高山市内まで:約4時間
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名古屋から郡上市内まで:約1時間20分
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名古屋から高山市内まで:約2時間
岐阜旅行で利用する空港や鉄道の駅を紹介
富山空港(富山きときと空港)
富山市秋ヶ島にある「富山空港」は、国内線は札幌便、羽田便、そして国際線は大連便、上海便、台北便(2020年1月現在ソウル便は運休中)が運航しています。富山県の中央を流れる神通川の河川敷に滑走路が引かれていて、これは日本でも唯一の立地です。JR富山駅まではバスで約20分と便利です。
2012年には愛称が「富山きときと空港」となりました。「きときと」とは富山弁で「新鮮な」という意味。方言が空港の愛称となっているのも全国初です。寿司やイタリアンなど富山の新鮮な食材を使ったメニューが楽しめる飲食店やご当地ラーメン店、お土産店もあります。
4階の展望デッキからは、飛行機の迫力ある離発着はもちろん、天気が良ければ立山連峰を大パノラマで一望できます。富山県は北アルプス立山連峰からの雪解け水に恵まれ、質・量ともにトップクラスの水が飲めることから、2階の中央ロビーには富山のおいしい水が飲めるコーナーも設置されています。
小松空港
石川県小松市にある「小松空港」は、2019年4月現在、国内線が羽田・成田・新千歳・福岡・仙台・那覇の6路線、国際線がソウル・上海・台北の3路線で定期運航されています。小松空港からJR金沢駅までは小松空港リムジンバスで約40分です。
小松産トマトをたっぷり使ったトマトカレーが食べられる「空カフェ」や地元産の野菜や魚を中心としたメニューの「レストラン エア・ポート」などのグルメスポットもあります。また、旅の終わりに空港でまとめて金沢のお土産を買うこともできます。
中部国際空港(セントレア)
中部エリアの空の玄関口である「中部国際空港(セントレア)」は、愛知県常滑市の伊勢湾に浮かぶ人工島にあります。国際線と国内線が同一ターミナルにあるコンパクトな構造で、国際線・国内線ともに乗り継ぎがスムーズにできて、利便性がよいのが特徴です。
旅客ターミナルビルには、滑走路までわずか300mの近さで航空機の発着が見られる「展望スカイデッキ」のほか、名古屋のご当地グルメをはじめとする、さまざまな料理が味わえる飲食店が数多く並びます。和洋菓子やお酒、愛知のお土産がたくさんそろったお土産ショップもあります。
国内の空港では初めての展望風呂「風(フー)の湯」もあります。航空機が駐機している様子を眺められることから、人気を集めています。シャンプー・コンディショナー・ボディーソープから化粧水・乳液まで完備していて、また、タオル・ハンドタオルのレンタル付き(幼児を除く)なので、気軽に立ち寄ることができます。
JR岐阜駅
岐阜市にある「JR岐阜駅」は、東海道本線・高山本線が乗り入れる在来線の駅です。1階コンコースには飲食店が多く入る商業施設「アスティ岐阜」があります。駅前の「信長ゆめ広場」には、黄金に輝く「織田信長公像」が建てられています。名古屋鉄道(名鉄)「岐阜駅」までは歩いて約5分ほどで移動できます。
岐阜羽島駅
東海道・山陽新幹線の駅の1つ「岐阜羽島駅」は、岐阜県唯一の新幹線停車駅で、羽島市にあります。新幹線「ひかり」と「こだま」が1時間にほぼ1本ずつ停車します(21〜22時台はこだまのみ)。
歩いて1分ほどのところに名古屋鉄道(名鉄)「新羽島駅」があり、JR岐阜駅までは名鉄で所要時間約40分ほどです。大垣市までは車で約25分ほどです。
岐阜の年間イベント情報
2月
馬籠 木曽路氷雪の灯祭り(ひょうせつのひまつり)
江戸時代に整備が進められた五街道の1つで京都と江戸を結んだ「中山道(なかせんどう)」。内陸部の信濃国木曽(現在の長野県)を通る街道で、「木曽路」とも呼ばれていました。木曽を中心に11の宿場町「木曽11宿」も整備され、それぞれの町が発展していました。
「木曽路氷雪の灯祭り」は、手作りのアイスキャンドルの灯りが木曽路の宿場町をつなぐイベントで、毎年2月ごろ、各宿場町でそれぞれの開催日を設けて行われます。木曽11宿の一番南にあたる「馬籠宿」では、石畳みが敷かれた坂道沿いに並ぶキャンドルの、ほのかな灯りが古い町並みを幻想的に照らします。坂の上から見下ろし、下から見上げるキャンドルの灯りはまた格別です。
4月
美濃まつり
「美濃まつり」は美濃市の「八幡神社」の祭礼で、神社と市街地の「うだつの上がる町並み」を中心に毎年4月第2土曜・日曜日に開催されます。土曜日には特産品の「美濃和紙」で作った桜色の花で華やかに飾った、大小30余基の「花みこし」が市内を練り歩きます。
日曜日には6輌の「山車」が繰り出します。全ての山車にはからくり屋台があり、江戸時代に作られたもので、岐阜県の有形民俗文化財に指定されています。山車の間には桃太郎や浦島太郎、花さか爺さんなどに扮した人たちによる9種類の練り物も登場します。
また、両日の夕方には番屋前など町の十数箇所で「流し仁輪加(にわか)」が行われます。「仁輪加」とは江戸時代後期に始まった大衆芸能で、風刺とシャレのきいた即興劇です。美濃の古い町人文化を今に伝えつつも、その内容は毎年新作が用意され、今を風刺して、観客を楽しませます。
5月
大垣まつり
毎年5月15日直前の土曜・日曜日に大垣市で開催される「大垣まつり」は、1648年、大垣城下町の総氏神である「八幡神社」が大垣藩主戸田氏鉄(うじかね)公により再建整備されたことを喜び、10輌の「やま」を造り城下をひき回したのがその起源と言われている、伝統行事です。
その後、1679年には藩主戸田氏西(うじあき)公から3輌の「やま」を賜わり13輌となりました。藩主から下賜された「やま」と町衆の「やま」が見られる祭りは全国的にも稀少な形態です。2016年には「高山祭の屋台行事」などとともに、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
それぞれの「やま」による芸の奉納や掛芸披露は見ごたえがあります。また、両日の夜の「宵宮」では、「やま」に提灯が灯され、昼間とはまた違った幻想的な祭りの光景が見られます。会場には露店も立ち並び、お祭りムードを更に盛り上げます。
8月
郡上おどり
「郡上八幡城」の城下町として発展してきた「郡上八幡」では、毎年7月中旬~9月上旬まで、約30数夜もの長い期間にわたって「郡上おどり」が行われます。「郡上の八幡出てゆく時は、雨も降らぬに袖しぼる」の歌詞で知られている、江戸時代から400年以上歌い踊り継がれてきた伝統的なお祭りです。
全国から老若男女問わず多くの浴衣姿に下駄を鳴らした踊り子たちが集います。8月13日 〜 16日の4日間には「徹夜おどり」が開催され、お祭りは最も盛り上がります。地元の人はもちろん、観光客もひとつ輪になって踊りに参加できるのも郡上おどりの魅力です。
10月
美濃和紙あかりアート展
ぎふ信長まつり
「岐阜城」を足がかりに天下統一へと押し進んだ織田信長公は、岐阜のまちづくりにも大きく貢献しました。その遺徳をたたえて、毎年10月の第一土曜・日曜日に岐阜中心市街地で開催されるのが「ぎふ信長まつり」です。
菩提所である「崇福寺」での「信長公追悼式」のほか、信長公や斎藤道三公をはじめとする名だたる戦国武将や火縄銃鉄砲隊に扮した人々がメインストリートを練り歩く「信長公騎馬武者行列」、「音楽隊パレード」、市民が自由に踊る「市民勝手カーニバル」など、華やかなイベントが行われます。
4月・10月
高山祭
2016年に「高山祭の屋台行事」としてユネスコ無形文化遺産に登録された「高山祭」は、春と秋に高山市で開催される2つの祭りの総称です。300年以上続く伝統行事で、飛騨の匠の技が光る豪華な屋台は、国の重要有形民俗文化財にもなっています。
毎年4月14・15日に開催される春の高山祭「山王祭(さんのうまつり)」は、旧高山城下町の南半分の氏神様「日枝(ひえ)神社」の例祭で、安川通りの南側・上町が舞台。12台の屋台が登場し、うち3台の屋台は人形を巧みに操る「からくり奉納」を行います。
神輿(みこし)を中心に、獅子舞や闘鶏楽(とうけいらく)とともに総勢数百名の大行列が町をめぐる御巡幸(祭行列)も見逃せません。14日に行われる「夜祭」では、100個もの提灯を灯した屋台が高山の町並みを照らし、幻想的です。
秋の高山祭「八幡祭(はちまんまつり)」は毎年10月9・10日に開催されます。こちらは旧高山城下町北半分の氏神様「櫻山八幡宮」の例祭で、安川通りの北側が舞台となり、11台の屋台が登場します。「布袋台」による見事な「からくり奉納」や、秋の高山祭でしか見られない4台の屋台が町をめぐる「屋台曳き廻し」も行われます。
岐阜観光の移動手段
鉄道
岐阜県にはJRのほか、私鉄の名古屋鉄道(名鉄)、長良川鉄道、養老鉄道、樽見鉄道、明知鉄道が走っていて、多くのエリアをカバーしています。JRは、岐阜市や大垣市、高山方面への移動に便利です。
名古屋方面から乗り入れている名鉄は、名古屋駅と岐阜駅を結ぶ「名古屋本線」、岐阜駅と各務原市の新鵜沼駅を結ぶ「各務原線」、愛知県犬山市を経由して新鵜沼駅と名古屋駅を結ぶ「犬山線」があり、岐阜南部をカバーしています。
風光明媚な景色の中を走るローカル私鉄も。長良川沿いを走る長良川鉄道は、観光列車「ながら」を運行し、人気があります。大垣駅と樽見駅を結ぶ樽見鉄道は観光列車「ねおがわ」のほか、季節によって「薬草列車」や「しし鍋列車」といった企画列車も運行しています。
岐阜県揖斐川町の揖斐駅と三重県桑名市の桑名駅を結ぶ「養老鉄道」は、養老山地の麓を走ります。戦国武将・明智光秀が生まれた地ともいわれる恵那市を走る「明知鉄道」では、季節ごとに地元の食材を使った料理が味わえる食堂車を企画しています。車窓の景色を眺めながら、のんびりとバラエティー豊かな鉄道旅を楽しんでもいいですね。
JR東海HP
名古屋鉄道(名鉄)HP
長良川鉄道HP
養老鉄道HP
樽見鉄道HP
明知鉄道HP
バス
岐阜市内など1つのエリアを観光したり、エリア間を移動する場合など、路線バスや高速バスなどを利用することもできます。フリーパスなどを使えばお得です。岐阜市内や山県市、美濃市、関市、各務原市を走る路線バスや、岐阜市と高山や郡上八幡を結ぶ高速バスを運行している「岐阜バス」、飛騨高山、白川郷、下呂温泉などを路線バスでカバーする「濃飛バス」、郡上市を走る「白鳥交通」があります。
車(マイカー・レンタカー)
岐阜の広い範囲をめぐる旅行や少人数での旅であれば、時間を気にせず、また周りに気を使わなくてもいい、車で移動する旅行プランもいいですね。岐阜県には高速道路の名古屋と富山を結ぶ東海北陸自動車道が横断するように走っています。
また、高山市の飛騨清見ジャンクションから長野方面とを結ぶ中部縦貫自動車道が分岐していて、近隣の県からであれば、マイカーやレンタカーを使って訪れることも比較的容易です。岐阜方面から飛騨高山方面へ向かう場合、高速道路に乗って車での移動時間は約2時間ほどです。
レンタカー利用の時は、事前にインターネットで予約しておくとスムーズです。その際は、運転免許証やETCカードは忘れずに。また、冬期は積雪や道路凍結などによって道路事情が変わることもありますので、交通情報などをしっかりチェックしておきましょう。
タクシー
公共交通機関の乗り換えが不安だったり、運転ができない、荷物が多い、といった理由で他の移動手段が難しい場合などは、タクシー利用もいいです。狭いエリアにある観光スポットを効率よくめぐるのにも便利です。観光地などではドライバーさんが簡単な案内をしてくれる観光タクシープランなどもあります。
定員9名のジャンボタクシーなどがあるタクシー会社などもあるので、人数に合わせて選んでください。
お得なフリーチケット
岐阜高山線往復券+高山市内循環線1日フリー券
岐阜バスが運行する高速岐阜高山線(名鉄岐阜駅〜高山濃飛バスセンター)の往復乗車券と、濃飛バスが運行している高山市内循環線「さるぼぼバス」のフリー券がセットになったもので、岐阜市街地から飛騨高山へ向かうのであれば便利でお得です。
【料金】
大人 5,400円
こども 2,700円
【有効期間】
高速岐阜高山線は、往路乗車日から10日以内
【発売場所】
岐阜バスターミナル(名鉄岐阜駅近く)
【公式サイト】
http://www.gifubus.co.jp/rosen/tickets/
https://www.nouhibus.co.jp/routebus/#takayama
長良川体験チケット
岐阜市・関市・美濃市・郡上市で40以上の魅力的な体験プログラムを、定価よりもお得に楽しむことができるチケットです。体験したいプログラムを選んで、利用日の空席情報を確認・予約してから、チケットを購入して現地に向かいましょう。
また、岐阜バスで1日乗り降り放題の一日乗車券がセットになったものもありますので、旅のプランに合わせて選んでください。
【料金】
- 長良川体験チケット 2,060円(1,030円×2枚綴り)
- 長良川体験チケット+岐阜バス一日乗車券(1.岐阜市・関市・美濃市エリア(一般路線バス))2,760円
- 長良川体験チケット+岐阜バス一日乗車券(2.岐阜市〜郡上市(高速八幡線) ※1.の路線も利用可)3,560円
【発売場所】
- 岐阜
岐阜バス案内所(JR岐阜駅)・岐阜バスターミナル(名鉄岐阜)・長良川デパート湊町店・岐阜キャッスルイン・ホテルリソル岐阜・ホテルイルクレド岐阜・グランヴェール岐山・岐阜グランドホテル・十八楼・すぎ山・石金・ホテルパーク・ホテルアルモニーテラッセ・岐阜都ホテル・岐阜大学生協中央店 - 関
関シティターミナル・濃州関所茶屋(関鍛冶伝承館隣接)・関観光ホテル・長良川サービスエリア - 美濃
番屋(美濃市観光協会)・みの観光ホテル - 郡上
旧庁舎記念館・郡上八幡駅カフェ ・郡上八幡城下町プラザ・ひるがの高原サービスエリア売店(上下線)
【公式サイト】
https://nagaragawa-ticket.com
岐阜のおすすめ旅行プラン10選
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よくある質問Q&A
岐阜駅まで新幹線・電車でどのくらいかかりますか?
東京駅からは東海道新幹線「のぞみ」(下り)で名古屋駅まで行き、JR東海道本線新快速に乗り継ぎ、約2時間ほどかかります。新大阪駅からは東海道新幹線「のぞみ」(上り)とJR東海道本線新快速で(こちらも名古屋駅にて乗り継ぎ)約1時間10分ほどです。
岐阜の気候はどうですか?
岐阜市などがある南西部は濃尾平野の一部で標高が低く(約13m)、北部の飛騨高山周辺地域は標高が約560mと高いことから、年間平均気温は北部の方が少し低くなります。夏は、平野部では高温となることもあり、多治見では2007年に日本でも特に暑いとされる埼玉県熊谷市とタイ記録の国内最高気温40.9℃を記録したほどです。
冬には山間部などでは雪が積もることもあります。世界遺産のある白川郷は日本でも有数の豪雪地帯としても知られています。
何泊くらいが最も楽しめるでしょうか?
1つのエリア、いくつかのエリアでも移動距離が少ない旅行プランであれば、1泊で十分楽しめます。移動距離がある複数のエリアをめぐるのであれば、2泊以上でプランを立てましょう。