長野県ってどんな所?
日本の屋根、美しい山岳地帯。日本の屋根とも呼ばれアルプスの山々に囲まれています。また日本の中央に位置し、8つの県に隣接しています。(新潟県、富山県、岐阜県、愛知県、静岡県、山梨県、埼玉県、群馬県)
北信、中信、東信、南信の4つの地域に分かれており、それぞれ異なる文化、気候など一つの県でありながら全く違った風土を持ち合わせています。
湿度が少なく夏は非常に過ごしやすく、冬は降雪量が多くウィンタースポーツも盛んです。県内中に有名な温泉地があり、観光資源に恵まれた県といえます。
長野旅行の見どころ
門前町と城下町。路地裏散歩でゆったり楽しむ
長野県の主要都市である長野市と松本市。
善光寺のお膝元である長野と、昔ながらの城下町の風情が残る街松本。このふたつの街には共通項があります。「歩いたほうが断然面白い」ということです。
メインストリートを選んで歩きがちですが路地裏には雑貨店やリノベーションされたカフェ、地元の人しか知らないパン屋さんなどがあり、散策するにはもってこいです。門前町と城下町の異なる風情を楽しんでください。
信州の雄大な自然に触れる
長野県には日本アルプスや八ヶ岳山麓があり、3,000m級の山々で囲まれています。長野県民にはおなじみの県歌「信濃の国」にも歌われていますが、山の間を信濃川や木曽川が流れ、いくつもの盆地が形成されました。盆地によって温暖であったり降雪が多かったり、降雪はないが非常に気温が低かったりと地域によって様々な楽しみ方があります。
山の傾斜をそのまま利用した八方尾根スキー場や、自然の地形が美しい景色を生んだ千畳敷カール、長野県を代表する観光地である上高地、国内有数の避暑地軽井沢など、みどころがたくさんです。
温泉天国!各地温泉巡り
渋温泉は県北部の山ノ内町にある温泉郷です。温泉街を歩けば情緒あふれる光景が広がり、日ごろの疲れも癒されます。この温泉の特徴は、地面を掘れば温泉があふれ出ると言われるほどの豊富な湯量と源泉によってそれぞれ特徴があり、宿ごとに様々なお湯を楽しめます。
また日帰り入浴ができる宿が多いのも嬉しいポイントです。渋温泉で有名な宿といえば金具屋。千と千尋の神隠しのモデルの一つになったといわれる宿です。登録有形文化財にも指定されており、宿泊客には文化財巡りのサービスもあります。
昼神温泉は県南部の阿智村にある温泉です。美人の湯、美肌の湯として知られ昼神温泉オリジナルのスキンケアシリーズも人気です。阿智村といえば日本一の星空としても知られ、ゆったりと温泉で癒された後は満点の星たちを見上げるのも楽しそうですね。他にも白骨温泉、野沢温泉、上諏訪温泉などがあり、県内どこでも温泉が楽しめます。
ウィンタースポーツだけじゃない!アウトドアを満喫
長野県は地域にもよりますが降雪量が多く、冬はスキーやスノーボードなどウィンタースポーツが盛んです。しかし春から初秋にかけても様々なアウトドアが楽しめます。
ラフティングやパラグライダー、海はありませんが湖ではウェイクボードやSUP、カヌー、山が近いので気軽にトレッキングもできます。近年ではグランピングの施設も多くキャンプをオシャレに楽しめます。年に1度、ランドネピクニックというアウトドア情報満載のイベントも開催されています。
定番から変わり種まで楽しめる信州そば
長野県といえばそば王国。まずは信州そばの定番。戸隠そばです。日本三大そばの一つでもある戸隠そばは「ぼっち盛り」と呼ばれる独特の盛り方が特徴で、挽きぐるみ(そばの甘皮を取らずに挽く)のそば粉を使用しており深い香りを楽しみながら食べることができます。
正統派のそばも美味しいのですが、各地にある「変わり種」のそばを食すのも良いかもしれません。そんな「変わり種」のそばをご紹介します。松本市奈川地区発祥の「とうじそば」は山菜やきのこ、鶏肉を入れた煮だった汁の中にとうじ籠と呼ばれるスプーン型の籠にそばを入れ、煮汁にそばをサッとくぐらせて食べます。
鍋をイメージして頂くとイメージしやすいと思います。寒さの厳しい松本ならではのおそばです。他には漬物をトッピングした、すんきそばや、胡桃をすりつぶした物を付け汁に入れて食べる胡桃そばなどがあります。
松本・安曇野(あずみの)エリア
松本市と安曇野市は長野県の中信地方に位置し、隣接しています。城下町であり長野県第2位の経済圏でもある松本市と、雄大な自然と美しい風景が魅力的な安曇野。中信地方の中でも非常に見どころの多い魅力的なエリアです。特に安曇野は県外からの移住者も多くゆったりとした時間を過ごすことができます。
上記にも記載したように松本市と安曇野市は隣接しており、松本市中心部から40分程度で安曇野市内や主要な観光地へ向かうことができます。訪れた際は効率よくセットで観光するのも良いかもしれません。
松本城
松本市の象徴でもある松本城。松本といえばまずは松本城を訪れる方も多いのではないでしょうか?元々は戦国時代に作られた深市城が始まりです。現存する五重六階の天守の中で日本最古の国宝のお城です。
近年は外国からの観光客も多くなり、松本城周辺は沢山の言語が飛び交っています。松本城の敷地内の公園は観光客だけでなく市民の憩いの場です。近くに老舗のパン屋さんもあるのでベンチに座ってお城をみながらゆったりするのもおすすめです。
繩手通り
松本城近くにある長屋を連ねたような風情のある商店街。一説によると、一本の縄のように伸びた商店街の為「縄手通り」と名付けられたといわれています。現在も多くの商店街が連なり、観光スポットとして賑わっています。
縄手通りのシンボルになっているのがカエルです。縄手通りと並行してに流れる川、女鳥羽川(めとばがわ)。カエルは綺麗な川にしか住めないそうです。以前は川にたくさん住んでいたカエル達が戻ってくるように、商店街のシンボルをカエルにしたと言わています。年に1度カエル祭りというイベントも行っており全国から無類のカエル好きが集まります。
昼間は散策して楽しみ、夜はちょっとしたお酒を提供する飲食店もオープンしているので、ほろ酔い気分で楽しむのも良いかもしれません。
中町通り
白と黒のクラシックな蔵作の建物が立ち並ぶ中町通り。「なまこ壁」と呼ばれる漆喰でつくられた土蔵が今も数多く残っています。お洒落な雑貨店やクラフトのお店、カフェが立ち並ぶ商店街は、松本のお土産を探す場所としても最適です。写真に残しても美しい蔵通りの為、インスタ映えもばっちりです。
先ほど紹介した縄手通りとは女鳥羽川を挟んですぐ隣なのでセットで効率良く観光するのが良いかもしれません。
松本市美術館
松本市出身の国際的な前衛アーティストでもある草間彌生の作品が常設された市立美術館。常設展示を観るだけでも見応えがあります。美術館の入り口から草間彌生ワールド全開の巨大オブジェがお出迎え。彼女の代表作でもある、「幻の華」のオブジェは、インスタ映えもばっちりです。
その他魅力的な企画展もあり、松本に立ち寄った際は草間ワールドを楽しむのも良いかもしれません。美術館賞に疲れたら美術館内にあるカフェレストラン「ビストロサンチーム」に立ち寄ってくつろいでください。
大王わさび農場
安曇野市にある年間約120万人が訪れる有名な観光スポットです。農場の名前の由来は安曇野に伝わる民話「八面大王」にちなんで名付けられました。一歩わさび田の中に入ると、透明な水と瑞々しい緑のわさびのコントラストが美しく、季節を問わずに楽しめます。わさびソフトクリームやわさびコロッケのピリッとしたグルメも待っています。
わさび農場横には、湧き出た湧水を利用した「クリアボート」というアクティビティがあり、透明度の高い水の中を観察しながら安曇野の自然を満喫できます。フナやマスが泳ぐ姿も確認でき、お子さんにもおススメです。黒澤明監督の「夢」で使用された水車も観ることができます。
安曇野ちひろ美術館
安曇野市の少し奥、松川村にある絵本作家「いわさきちひろ」と世界中の絵本を集めた世界最大規模の絵本美術館です。いわさきちひろの優しい水彩画の絵を知らない方は少ないのではないでしょうか。子供が好きで子供達の為に平和を願いながら描かれた可愛らしい絵画が展示されています。また、ユニセフ親善大使の黒柳徹子さんが館長を務めています
絵本や作品を観て少し休みたくなったら、館内にある絵本カフェでゆっくりできます。椅子のサイズが可愛らしい子供用のサイズだったりと一瞬で童心に戻れるとても心休まるカフェです。
安曇野ちひろ公園や、トットちゃん広場も見どころのひとつです。芝生に寝転んだりゆっくり自由なスタイルで、いわさきちひろの世界と安曇野の自然を堪能できます。
上高地エリア
上高地とは北アルプスの谷間にある景勝地で国の文化財にも指定されています。標高1,500m、全域は松本市に属しています。周辺は穂高岳、槍ヶ岳、焼岳を始めとする2,000~3,000m級の山々で囲まれており、上高地温泉、坂巻温泉、中の湯温泉があり、多くの登山者たちの登山基地となっています。
夏季は非常に涼しく過ごしやすい為、美しい景色とともにリゾート地としても根強い人気があります。
大正池
上高地入り口には1915(大正4)年の焼岳噴火で梓川がせき止められた作られた「大正池」があります。元々森だった所が湖となった為、所々に見える立ち枯れ木が幻想的です。早朝、霧が立ち込めた時間が特にお勧めです。
しかし立ち枯れ木も少しずつ朽ちて減少していく為、今年見た風景が来年には変わっているかもしれません。その事を思いながら変化する大正池を眺めるのもいいかもしれません。
河童橋
上高地バスターミナルから少し歩いた所にはランドマーク的存在の「河童橋」があります。この木製の吊り橋の袂流れる梓川の清流と奥に広がる奥穂高(おくほだか)連峰の風景は、まさに上高地を代表する絶景です。
また上高地のを訪れた人は必ず立ち寄る場所、と言っても過言ではない為、河童橋周辺にはホテルやビジターセンター等が集まり、散策の間の休憩やホテルで食事をとるのに適した場所でもあります。河童橋の絶景を見ながらご飯を食べるのもおすすめです。
明神池
河童橋から徒歩で約1時間強の為、気軽に行ける距離ではないですが、もし時間があったら足を延ばしてほしいのが「明神池」です。穂高神社奥宮の境内にある明神池は静寂な森の中にあり、信じれないぐらいの透明度の水面に森の木々が映り込み、まさに神様がたたずんでいるではと思わせる風景です。
この明神池の近くには「嘉門次小屋」という食事処がありますが、ここの名物は何といっても「岩魚の塩焼き」です。囲炉裏でじっくり焼いた岩魚は大変香ばしく味わい深いです。この塩焼きの匂いに誘われて多くの人が訪れています。
小布施エリア
小布施町一帯のエリアは長野県の北部に位置し、近年急速に観光需要が高まっている街です。名産は何といっても小布施の栗で、沢山の栗菓子を味わうことができます。
また、小布施の街並みは歴史的遺産を活かした趣のある美しい作りとなっています。ゆっくりと散策するにはもってこいのエリアです。食に観光にと大人がリフレッシュできる空間を楽しめます。
北斎館
江戸時代の天才浮世絵師、葛飾北斎(1760~1849)。障害に3万点を超える作品を発表し、その代表作の「富嶽三十六景」は世界的にも有名です。90歳で生涯を終えますが、晩年の83歳の頃に初めて小布施を訪れ、地元の豪商、高井鴻山(たかいこうざん)の庇護を受け小布施に滞在、その間に様々な大作を残します。
その中で、小布施に残した東町・上町の祭屋台天井絵「龍図」「鳳凰図」「男浪図」「女浪図」は、屋台と共に常設展示されており、その北斎の肉筆画の迫力を間近に見ることができます。
その他にも掛け軸、屏風、肉筆画など一点ものの展示があったり、北斎に関連した大変ユニークな企画展も常時開催されており、より深く面白く北斎の世界に触れる事ができます。
小布施堂本店
北斎館にほど近い場所にあり、赴きのある建物が特徴的な、小布施を代表する老舗栗菓子店です。栗菓子定番の「栗鹿ノ子」は大粒の栗と砂糖だけで練った栗餡で絡めて作られており、しつこすぎない甘さで大変人気です。
また小布施堂の奥には、系列店「えんとつ」があり、こちらは「モンブラン朱雀」専門のカフェです。和栗ペーストをこんもりと盛り込み、でも決して甘すぎない、近年人気急上昇中の栗スイーツです。
小布施堂界隈は蔵造りの建物が密集している地域でもあり、蔵と蔵の間に小さな路地も縫うようにあって、周辺散策も大変楽しいです。
岩松院
葛飾北斎が小布施を訪れた際に残した大作「大鳳凰図」。大間の天井に描かれ、大きさは畳21枚分もあります。昔は巨大な作品を見るために、大間の畳に寝転がって天井を見ることもできましたが、今は静かに座って見上げる方法になっています。ただ、それだけ大きく迫力ある作品です。
更に驚きなのが、作成から160年以上たっているのに、1度も塗り替えされたことがなく、それが信じられないぐらい鳳凰の朱色は今も鮮やかに残っています。
他にも、戦国武将・豊臣秀吉の重心として、「賤ケ岳(しずがたけ)の七本槍」として有名な福島正則の墓があったり、俳人小林一茶が「やせ蛙 負けるな一茶 是にあり」という句を詠んだ「蛙合戦の池」もあったり、小さなお寺ですが見どころが沢山あります。
白馬エリア
白馬村は長野県の北西部に位置しする北アルプスの麓にある村です。長野県の中でも豪雪地でありウィンタースポーツが盛んです。近年はインバウンドの需要もあり、主にオセアニアやアジア諸国からウィンタースポーツを楽しむために白馬に滞在する観光客が増え、独特の文化を作り上げています。
晩秋から春先にかけては、ウィンタースポーツと異文化交流が楽しめ、ゴールデンウィークから初秋頃までは、キャンプやラフティングをはじめ様々なアウトドアを堪能できます。
白馬ジャンプ競技場
北安曇郡白馬村にあるジャンプ競技場です。1998年開催の長野オリンピックの会場のひとつです。正式名称はラージヒルが「長野県白馬ジャンプ競技場」、ノーマルヒルが白馬ジャンプ競技場となっています。
楽しみ方としては下から見上げるのもなかなか迫力がありますが、競技場に設置されているリフトで地上140mのスタート地点まで登ってみるのがお薦めです。白馬の景色を一望でき、ジャンプ競技の選手目線にもなれるので楽しめます。
八方池
八方尾根スキー場のゴンドラとリストを乗り継ぎ、スキー場最上部から八方尾根自然研究路の登山道を1時間半ほどトレッキングした先に、その池は現われます。標高は2,060m。そこからは2,900m級の白馬三山が目の前にそびえたち、素晴らしい絶景の山岳風景が望めます。
また天気が良ければ白馬三山が水面に映し出され、アルプスを写し鏡で見るという、ここまでの疲れも吹き飛ぶ絶景が見れます。
驚くような景色ですが、ここまでは登山装備がなくても通常の運動靴で来ることができる為、アルプスの絶景を気軽に体験できるスポットとして大変人気です。周辺には特別天然記念物のライチョウも生息している為、運が良ければ目にすることもできるかもしれません。
国際色豊かなカフェ・パブ・レストラン(サウンズ・ライク・カフェ)
近年、インバウンド需要の増加もあり、特に冬の白馬には良質なウィンタースポーツ環境を求めて外国からの観光客が多く訪れています。冬限定オープンのタイレストランや、カフェやパブも海外からの観光客で賑わっています。カフェでひとり食事をしていて、気が付いたら日本人らしき客は自分のみ・・・ということも珍しくありません。
サウンズ・ライク・カフェは白馬を代表する人気のカフェ。ボリューム満点のハンバーガーをオージー達と一緒に味わうのも楽しみのひとつです。
阿智村エリア
長野県の南信地方にある阿智村は「星空の村」としても有名です。2012年から日本一の星空ナイトツアーと題したイベントも行われています。当初は参加者も少なかった様ですが、その後、口コミで阿智村の星空の美しさの評判が広まり、現在では6万人もの観光客がこのナイトツアーに訪れます。
また、このエリアは美肌の湯として人気の昼神温泉があり、春先には観賞用の桃の花が一面に咲き誇り、「花桃の里」として美しい光景をみせてくれます。近年は特に女性に人気のエリアとなっています。
スタービレッジ阿智
長野県の南部に位置する阿智村。山奥にある小さな村ですが、環境省が実施する全国星空継続観測において「日本一星が輝いて観える場所」に選定された地域なのです。その日本一星が見える村のスキー場山頂まで行き、町の光が届かない場所で天然プラネタリウムを見られるのが、この「スタービレッジ阿智」です。
山麓駅からロープウェイに乗り約15分で標高1,400mの山頂駅に到着。それだけでも都会の夜空とは違った空が見えるのですが、時刻になると山頂駅の灯りが一斉に消灯。一切の明かりがなくなり、手の届きそうな無数の星々が頭上で輝きます。
その星空を各々のスタイルで楽しんでもらえるように、スターガイドが星座を紹介してくれる「スターガイドエリア」。広い芝生の会場で映像と音楽が奏でる「エンターテイメントエリア」。リクライニングチェアやソファーでゆっくり星空鑑賞できる「ヒーリングエリア」と3つのエリアが存在します。
また山麓駅内には「STAR VILLAGE CAFE by NAKED」というプロジェクションマッピングで宇宙空間を表現したカフェもあり、こちらはSF要素たっぷりの宇宙を感じる事ができます。
昼神温泉
南信州最大の温泉郷となる昼神温泉ですが、歴史は比較的新しく、1973(昭和48)年に発見されました。ここのお湯の特徴は無色透明で、ph9.7という強アルカリ性の泉質です。肌の古い角質をとり、スベスベの肌になる事から通称「美人の湯」と呼ばれています。
また昼神温泉では季節の野菜や地元ならではの特産品が並んだ朝市も開催されています。ここでお土産を買うのも楽しいですが、おばちゃんたちとの楽しい会話も魅力の一つです。オールシーズン開催されていますが、8時終了と少し早い為、昼神温泉に宿泊した際には早起きして行ってみてはいかがでしょうか。
花桃の里
花桃とは鑑賞用の桃で、阿智村では赤・白・ピンクの3色に咲き分ける「三色花桃」が多くみられます。開花時期は桜の後の4月中旬~5月中旬頃になります。花桃の里は園原ICからのすぐの場所にあり、約5,000本の花桃が4kmの道のりに咲き誇り、3色のグラデーションは正に桃源郷と呼ぶにふさわしい景色です。
花桃の開花時期には花桃まつりも開催されます。地元農産物・加工品等が販売され、多くの人でにぎわいます。また花桃のライトアップも行われ、闇夜に浮かぶ桃源郷も大変魅力的な光景です。
蓼科・白樺湖・八ヶ岳エリア
長野県と山梨県の県境には2,000m級の山々が連なる八ヶ連峰岳があり、その西側には蓼科(たてしな)高原、車山高原、美ヶ原(うつくしがはら)高原等、広大な高原地帯が広がります。ここの高原地帯はそれぞれ特色ある風景を持ち、また関東圏からも比較的アクセスが良いことから、観光リゾートしても大変人気があります。
夏の避暑地としての人気はもちろん、冬は良質な雪が積もるスキー場も多く、ペンションやホテルも多く存在する為、一年を通して人気があります。
ビーナスライン
ビーナスラインは、茅野市から上田市の美ヶ原高原美術館に至る、全長約76kmの高原道路です。八ヶ岳中信高原国定公園の中を走る、日本でも有数のドライブルートです。
南端の茅野(ちの)市から出発し、蓼科高原、白樺湖、車山高原、霧ヶ峰、最後に美ヶ原高原へと続く高原ルートは、その解放感溢れる景色から、駆け抜けるだけでも気持ちの良い道路です。平均標高が1,400mなので、雲がいつもより間近に感じられますよ。
もちろん、ビーナスライン沿いには多くの観光地が存在するので、気になるカフェやレストランに立ち寄ったり、点在する見晴台によって、八ヶ岳やアルプス等、雄大な景色を堪能するのもおすすめです。
蓼科テディベア美術館
世界中のテディベア11,000体余りを集め、世界最大規模を誇る美術館です。
イギリスの港から帆船に乗って出向するテディベア達を描いた「ベア達の旅立ち」等、様々なシチュエーションでテディベア達が展示されており、世界15ヵ国、18のテーマに分かれて展示されている様は、まるでテディベアの絵本の中へ訪れたようです。
展示物は見るだけでなく、全館で写真・ビデオ撮影も可能なので、お気に入りのベアが見つかったら、一緒に写真撮影するのもいいですね。更に近年では自分自身がテディベアになってしまおう!という斬新な企画、「着ぐるみ体験コーナー」もあります。こちらは子供用だけでなく大人用もあるので、親子そろってテディベアになるのも楽しそうです。
隣接するテディベアショップも国内最大級を誇り、国内外の作品や、関連アイテム等、常時2,000種類以上と取り揃えているので、お土産もばっちりですね。
白樺湖
周囲約4km、標高約1,500mに位置する人口湖であり、周囲には観光施設やホテルなどが立ち並び、ファミリー層を中心にビーナスライン沿いでも屈指の人気リゾートです。
主な観光施設として、美術館、遊園地、スキー場等があり、また湖周辺のアクティビティでも、湖上でのカヌー・ボート、釣り、乗馬、パラグライダー等と大変充実していて、この白樺湖だけでも充分楽しまます。冬になるとスキー場もオープンする為、夏場だけでなく冬も家族そろって楽しめる場所です。
また、高速道路からのアクセスも比較的よく、蓼科高原と車山高原、霧ヶ峰高原へ向かう途中にある為、ここを宿泊拠点としてビーナスライン全体を数日かけて楽しむのも面白いかもしれません。
霧ケ峰
緩やかな起伏が続き、レンゲツツジやニッコウキスゲ等、高山植物が緑の草原を彩る地域で、ビーナスラインの中でも視界が一気に広がる絶景ポイントです。
また、一帯はグライダー飛行に適した上昇気流が生まれやすいという事で、日本のグライダー発祥の地としても知られています。現在もグライダーの滑空場がある為、休日には多くのグライダーが飛行しています。
爽やかな風吹く草原の上空を静かにグライダーが飛び立っていく姿は、まるでジブリ映画の空を飛ぶシーンのようでもあり、思わず見入ってしまいます。
御射鹿池(みしゃかいけ)
湖面が周囲のカラマツ林を鏡の様に映し出す様がまさに絵画のように美しく、東山魁夷(ひがしやまかいい)の代表作「緑響く」のモチーフになったことでも有名です。「緑響く」と同じように新緑の時期も大変綺麗ですが、秋の紅葉、冬の真っ白な雪と氷の風景もより魅力的であり、四季を通じて何度も訪れてみたくなる場所です。
実はこの「御射鹿池」、昔からある自然の池の様に見えますが、実は農業用に作られた人口のため池です。酸性度の強い水ということで生物が生息できず、それがより水の透明度を高めています。
諏訪エリア
長野県の南信地方、諏訪市と岡谷市を中心とした地域です。南信地方とは言っても中信地方にあたる、塩尻市、松本市とは非常に距離が近く、互いに移動がしやすい為観光にも便利です。
諏訪エリアの象徴と言えば何といっても諏訪湖でしょう。他にも諏訪大社、温泉、見どころ楽しみどころが沢山です。
諏訪湖
諏訪市と下諏訪町、岡谷市にまたがっている長野県最大の湖です。周辺は散策できるようになっていたり、足湯があったりと住民達の憩いの場になっています。
諏訪湖で一番有名なイベントと言えば「諏訪湖祭湖上花火大会」ではないでしょうか。42,000発もの花火が打ちあがり、約50万人の人出がある諏訪地域の一大イベントです。全国各地から見物客が集まり大変な賑わいになります。また9月には「諏訪湖新作花火競技大会」も行われ、こちらもとても賑わいます。
冬になると、諏訪湖が全面氷結し零下10度の気候が続き、湖の氷の厚みが10cmほどになると「御神渡り」と呼ばれる自然現象が起こります。氷と氷がぶつかってせり上がり、湖の上に一本の道ができた様に見えるため、神様が湖を渡ると考えられてきました。
近年は温暖化の影響で諏訪湖が全面氷結しない年も多くなりました。諏訪湖を訪ねた際、御神渡りを見ることが出来たらラッキーかもしれませんね。
諏訪大社
全国各地にある諏訪神社総本社であり、諏訪湖の周辺に4ヵ所のお宮をもつ神社です。上社本宮及び前宮は諏訪湖の南東、諏訪市と茅野市に、下社春宮及び秋宮は諏訪湖の北、下諏訪町にそれぞれあります。
諏訪大社の特徴は、本殿と呼ばれる建物がないことです。代わりに秋宮は一位の木を、春宮は杉の木を御神木とし、上社は御山を御神体と排してきました。
また諏訪大社といえば、7年に一度の大祭「御柱祭」が有名です。山から里へ樹齢200年程のモミの巨木をひき出し、神社までの道中をひき、時には川を越えて、各社殿4隅に4本ずつ建てられます。この時の諏訪の人の情熱は凄まじく、見る者を圧倒します。
諏訪湖間欠泉センター
1983(昭和58)年に噴出。間欠泉と7つの温泉の湧出口「七ツ釜」から漂う湯けむりをたのしめます。
噴出当時は高さ50mまで自噴し、世界第2位の高さと言われました。しかし、その後は自噴感覚が長引くようになり、やがて自噴は止まってしまいました。現在は圧縮空気を送ることにより噴出させており、噴出高は5m程になっていますが、それでも目の前で噴き出す様は迫力あります。
噴出時間は季節によって変わりますが、1日5~6回。時間は決まっているので、予定時間を確認して見てみましょう。また同じ敷地内にある足湯は、諏訪湖畔を眺めながら利用する事ができるので、散策疲れした足を休めるのにも丁度良いです。
上田・別所温泉エリア
上田市は長野県の東信地方に位置し、県内では長野市、松本市に次ぐ規模の街となっています。上田市といえば「上田城址公園」をまず思い浮べる方も多いのではないでしょうか。戦国時代に真田氏が築いた上田城をシンボルとした城下町は、いまだに、古き良き佇まいを残しており、多くの映画やドラマのロケ地にもなっています。
また、標高570mの高地にある別所温泉は信州で最も古い温泉地であり、北向き観音などの観光名所も見どころがあります。
上田城跡公園
上田城跡公園のシンボルである上田城は、1583(天正11)年に真田昌幸によって築城された城で、2度にわたる徳川軍の攻撃を撃退し「難攻不落の城」としてその名を広めました。2016年の大河ドラマ「真田丸」の題材となり注目を集めたことも記憶に新しいですよね。
上田城址公園内は上田城だけでなく様々なイベントや見どころが沢山あります。4月上旬に開催される「上田城千本桜まつり」は約1,000本もの桜が上田城を取り囲むように見事に咲き誇ります。公園内のどこを歩いても美しい桜を堪能でき、夜はライトアップされた夜桜を観ることができます。
城址公園の中にある「眞田神社」は歴代の上田城主を御祭神としており受験や試験合格の神社としても知られています。境内には眞田の家紋、「六文銭」の巨大な赤かぶとがあります。キリっとした赤いかぶとは写真映えもばっちりです。
別所温泉
上田市の奥座敷、別所温泉はご存じですか?とても歴史のある温泉で起元は1574(天正2)年にまで遡るという大変歴史のある温泉です。お湯は弱アルカリ性で皮膚の古い角質を溶かしてくれ、美しい肌に生まれ変わらせるという「美肌の湯」です。3つの外湯(公共浴場)、それに加えて足湯もあり、散策途中に気が向いたら温泉に入るのも良いかもしれません。
散策スポットもおすすめが沢山ありますが、特に有名なのは「北向き観音」や、国宝の「八角三重塔」ではないでしょうか。この2つの観光スポットについて少しだけご紹介します。
北向き観音は厄除け観音としても知られる別所温泉を代表する観光スポットです。本堂が北を向いているのはとても珍しく、国内でも例がないそうです。八角三重塔は木造の八角塔です。木造の八角塔は国内ではこちらしかない大変珍しい建築物で、1952(昭和27)年に長野県内では一番最初に国宝に指定されました。
美肌の湯でリラックスし、信州の旬の食材を味わいながら歴史ある建造物を散策する、そんな風情のある時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
生島足島(いくしまたるしま)神社
生島神(生国魂大神:万物を生み育て生命力を与える神)、足島神(足国魂大神:国中を満ち足らしめる神)の二神が祀られ、御本尊と向かい合うように建てられた摂社(下社・下宮)には諏訪大神が祀られています。
本殿は神池に囲まれ、そこへ繋がる神橋と本殿の鮮やかな朱色がひと際目立ち、大変優雅な姿を拝むことができます。また、良縁子宝、安産子育、夫婦円満の神として崇敬される「子安神社」も境内にあり、多くの参拝客が訪れます。
柳町通り
上田駅から15分ほど歩くと、それまでの街並みとは一風変わった石畳の趣ある通りが目に付くと思います。様々な店舗が軒を連ねる柳町通りです。人気の飲食店が揃っており観光客で常に賑わっています。
柳町通りで特にファンの多い店舗と言えば「ルヴァン・ターブル信州上田店」ではないでしょうか。天然酵母のパンの有名店で県内外から、お目当てのパンを求める人が後を絶ちません。レストランも併設されており現地でパンを頂きながら過ごすことができます。特にハード系のパンが好きな方には見逃せないお店ですよ。
軽井沢エリア
軽井沢は長野県佐久地域にある、日本有数の避暑地でありリゾート地です。北陸新幹線の開通により首都圏からも気軽に訪れることができるようになり、季節を問わず大変な賑わいを見せています
また、国内最大級の店舗数を誇る「軽井沢プリンスショッピングプラザ」は軽井沢駅から徒歩10分ほどの好立地にあり、思う存分ショッピングを楽しむこともできます。
魅力的な宿泊施設も多く、長期滞在にも向いています。
軽井沢・プリンスショッピングプラザ
軽井沢駅南口を降りたらすぐのリゾート型ショッピングモールです。都心から約1時間とアクセスも良く、240店舗もの多彩なショップが軒を連ねるお買い物天国でショッピングを楽しんでください。
東京ドーム約6個分の広大なショッピングモールを効率よく回るには事前の情報収集も欠かせません。エリアごとに好みのショップがまとまっているかと思うので日帰りの方は的を絞ってお買い物したほうが良さそうです。また、セールシーズンは様々なイベントも行っています。事前に必ずHPを確認してください。
また、ショッピングエリア内をまわる無料のシャトルバスもあります。上手に利用してくださいね。
旧軽井沢銀座通り
江戸時代は中山道の宿場町として栄えましたが、大正時代に鉄道の開設に伴い、宿場町としての役割を終えてしまいます。その後、1888年にカナダ人宣教師のショーがこの地を大変気に入り、別荘を開設して以来、続々と海外からのお客様が訪れるようなりました。それに伴い発展していった経緯がある為、西洋文化を多く取り入れて独自の発展をしてきました。
現在も軽井沢のメインストリートとして多くの方が訪れており、ベーカリー、カフェ、フレンチレストラン、ソーセージ等多くのお店が立ち並んでいます。また、通りから少し外れた林の中に、歴史ある教会も多く存在し、軽井沢を十分に堪能できる通りです。
天気の良い日は、この通りでテイクアウトした物を食べながら散策するものいいですね。
万平ホテル
創業120年の日本有数のクラシックホテルです。戦前から多くの外国人が訪れていた軽井沢で、外国人に対応する技術や生活様式を反映させる形で、前身の「亀屋ホテル」が1894(明治27)年に創業しました。
戦前、戦中、戦後を通じ多くの著名人が利用し、東郷平八郎や三島由紀夫、ジョンレノンが宿泊した事で有名です。特にジョンレノンは家族で定宿として宿泊し、ここのカフェテラスにある「ロイヤルミルクティー」はジョンレノン自信が直伝したメニューという事で有名です。
館内は歴史を感じさせる重厚な作りで、特にメインダイニングは内装や調度品等、まさに古き良き社交場時代の面影を感じられます。避暑地としての歴史を感じさせる、軽井沢を代表するホテルです。
石の教会
明治期のキリスト教者・内村鑑三が唱えた「無教会思想」をもとに誕生した今日で教会です。設計者はケンドリック・ケロッグ。いくつもの石のアーチが重なり、常に太陽光が入るよう、太陽の軌道に合わせて左右に円形を描いています。地元の石を積み上げた石壁には滝が流れ、独創的な空間が広がっています。
地下には内村鑑三の資料展示室があり、直筆の書や貴重な写真を閲覧することができます。
通常は無料開放していますが、もちろん結婚式等が行われている際には礼拝堂内へ入ることはできません。逆にバージンロードを歩く新郎新婦を見る事ができるかもしれないです。石の教会や周りの森の雰囲気と合わせて、その光景はとても幻想的で素敵です。その際には一緒に祝福をしてあげましょう。
ハルニレテラス
軽井沢星野エリア内に2009年オープンした、9棟の建物をウッドデッキでつないだ小さなショッピングエリアです。また名前の由来となった「ハルニレ」ですが、春楡の木のことです。川辺に自生していた100本を超える春楡を生かしながら、ウッドデッキを並べているので、まるで樹々の間を散歩しているような感覚で散歩できます。
お店は地元食材を使ったレストラン、スペシャリティ珈琲を出すカフェ、美味しいスイーツやクラフト雑貨を扱ったお店等、個性的でありながらお洒落な店舗が並びます。
また、季節限定のイベントも多く開催され、なかでも梅雨の時期に行われる「軽井沢アンブレラスカイ」は、色とりどりの傘がテラスの上を埋め尽くし、多くの人の目を楽しませてくれます。
白糸の滝
自然豊かな国有林内にあり、湾曲した岩壁に無数の滝が”白糸”のように流れ落ちる様から、その名前が付けられました。高さが約3mの滝が、緩やかなカーブを描きながら横幅はなんと約70mも続いています。それはまるで水のカーテンのようです。
場所は軽井沢から群馬県側へ抜ける有料道路「白糸ハイランドウェイ」沿いにあります。入り口からは150m程、川のせせらぎを聞きながら森の遊歩道を歩いていくので、滝までの風景も大変癒されます。写真は夏の白糸の滝ですが、秋の紅葉シーズンも大変おすすめですよ。
長野・戸隠エリア
長野市は長野県北部に位置し、長野県最大の商業圏であり県庁所在地となっています。全国的に有名な善光寺を中心とした門前町で、国内外からの観光客が多く訪れます。1998年には冬季オリンピックも開催され現在もオリンピックの名残りを感じることができます。
冬は中信地方や南信地方に比べると降雪量が多く、やや新潟県に近い気候となっています。
戸隠神社のある戸隠も長野市となり、観光地ながら神々しい雰囲気を保ちパワースポットととしても人気があります。そば処としても有名で、訪れた際にはぜひ、戸隠そばを堪能して下さい。
善光寺
始まりは今から1,400年以上も昔、西暦552年、一光三尊阿弥陀如来(いっこうさんぞんあみだにょらい)像が日本に伝わったことが始まりといわれています。はじめは長野県飯田市でお祀りされ、後に現在の地に遷座しました。創建以来10数回と火災に遭いましたが、その都度復興されてきました。
現在の本堂は1707年に再建されたもので、屋根はT字型をした撞木造(しゅもくづくり)。国宝にも指定されています。本堂以外にも山門や仁王門等、見どころは沢山ありますが、ぜひ体験してほしいのが、本堂にある「お戒壇巡り」です。
「お戒壇巡り」とは瑠璃壇床下の真っ暗な回廊を手探りで進み、中程に懸かる「極楽の錠前」に触れることで、真上におられる秘仏の御本尊様と結縁を果たし、極楽往生の約束をいただく道場です。目を開けても閉じても変わらない、日常では感じる事のできない「真の闇」を体験してみてはいかがでしょうか。
善光寺宿坊
善光寺の周辺には様々な特色のある宿坊が四方に立ち並んでいます。宿坊とは参拝者の為の宿泊施設で、一般観光客も受け入れるようになった昨今では、宿坊によって特色のあるサービスが楽しめます。
善光寺には39もの宿坊があり、各宿坊に御堂がありご住職がいらっしゃいます。上記でも書いた通り一般の観光客や日帰り客も受け入れており、一般的な宿坊らしい体験もできますが非精進料理のランチが食べられたり、万華鏡やトンボ玉作りができるなど体験型のイベントを行っている宿坊もあります。
外国人観光客も多く宿坊を利用しており、厳粛な雰囲気の中でインターナショナルな空気を感じることもできます。
戸隠神社
戸隠山の麓に5社(奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社)を配する戸隠神社。起源は紀元前210年にまでさかのぼり、2000年もの歴史があります。五社全て周るのも良いですが、中でもお奨めしたいのは、「中社」と「奥社」になります。
「中社」は境内に樹齢700年を超えるご神木、樹齢800年を超える三本杉を有し、また参道を出ると、伝統工芸である竹細工の店や、戸隠でも1、2を争う戸隠そばの有名店が軒を連ねているので、参拝後の散策も楽しいです。
「奥社」は参道が約2㎞あり、樹齢約400年超える杉並木が続いています。参拝に往復1時間以上かかりますが、巨大杉並木の中をまっすぐ歩いていくその行程は、神聖なる戸隠山のパワーを十分に感じられるようで、それだけで心が洗われるようです。
川中島古戦場
武田信玄、上杉謙信両雄決戦の地として有名な「川中島古戦場」。今から約400年前に2人の名武将がこの地で激しくぶつかり合う「川中島の戦い」が起こりました。謙信が振りかざした太刀を信玄が軍配で受けたという、有名なエピソード「三太刀、七太刀」もこの戦いの時のものです。
川中島古戦場跡にある一番の見どころは上記でもふれた、まさに戦いのクライマックスと言える「三太刀七太刀跡の碑」ではないでしょうか。両軍を率いる武将同士の直接対決の銅像は時を経ても胸躍らせるものがあります。この他にもこの戦での死者を弔った「首塚」や「八幡社」など合戦にまつわる史跡が楽しめます。
長野のご当地グルメ
おやき
言わずと知れた信州のソウルフードです。小麦粉や蕎麦粉を水で溶き練り上げて薄くのばし、その中に野沢菜やきのこなど様々な具材を包んで焼きます。地域によっては蒸したり揚げたりする場合もあります。これも地域によって特色の出る郷土料理です。
発祥は北信地方とも安曇野地域とも言われています。寒さの厳しい信州でお米の代わりに食したのが現在でも受け継がれているようです。
山賊焼き
長野県の中信地方の郷土料理です。擦り下ろしたニンニクや野菜に鶏肉を漬け込み、片栗粉をまぶして油で揚げたものです。名前の由来は色々ありますが一番有名な物として、鶏を揚げる(取り上げる)ということから“山賊”焼きと呼ばれるようになったと言われます。
かなりボリューミーでしっかりと食べたい!お腹一杯になりたい!という方には満足して貰えるのではないでしょうか。ぜひ一度試してみてくださいね。
ローメン
正式名称は炒肉麺(チャーローメン)、略称でローメンと呼ばれ親しまれています。長野県南信地方の伊那市が発祥と言われ、羊肉と野菜を炒めて蒸した太めの面に、ソース味の焼きそばのような味付けがされています。店舗によってはラーメン用のスープを加えたものもあります。
伊那市内には様々なローメンの店舗があり、食べ比べて自分のお好みの味を見つけるのも楽しいかもしれません。
ソースカツ丼
長野県南部にある駒ヶ根市のご当地グルメです。揚げたてのカツをソースにくぐらせて食べるというもの。キャベツを白米の上にたっぷり乗せるのも特徴です。先ほど紹介したローメン同様、提供するお店によって特徴があり様々なソースカツ丼が味わえます。
こちらもやはりボリューミーですのでお腹を空かせてお出かけくださいね。
小布施の栗菓子
長野県の北信地域にある小布施町は栗の産地です。先ほども紹介したモンブランの「朱雀」は行列ができるほどの人気です。特に新栗の季節である秋頃は新栗のモンブランを求めて朝早くから行列ができます。
他にも栗菓子の老舗店が軒を連ねる小布施では栗の美味しさを堪能できるお菓子が沢山です。栗可乃子や栗ようかん、栗のアイスクリームも夏場にはぴったりです。おもちの上に新栗のあんこをモンブラン風にトッピングした期間限定(9月末から10月末ごろ)の栗子餅など興味を惹かれる栗菓子が小布施には豊富に揃っています。
ジビエ料理
ジビエ料理とは狩猟で得た野生動物の食肉を意味します。特に長野県では二ホンジカなどの料理が多く味わえます。二ホンジカが大量に増えすぎた為、農林業被害が深刻化し定期的に捕獲をしています。
このようにして得た野生動物の肉を自然の恵みとして頂くのがジビエ料理です。ジビエ料理専門店も各地にあり、質の良い栄養価の高い肉を味わうことができます。最近では「信州ジビエ」としてブランド化もしています。
信州ワイン
ワインと言えば長野県のお隣、山梨県じゃないの?と思われる方も多いかもしれません。しかし近年、気候の変化も伴い長野県はブドウ栽培に適した自然条件を備え、ワイン用ブドウ栽培全国1位となっています。
個性的なワイナリーも多く点在し、それぞれが持ち味を出し合いながら風味豊かな信州ワイン文化を作り上げています。ワインバレーという言葉をご存じでしょうか。直訳するとバレーとは谷を意味しますが、ワインバレーとはワインの産地を指す言葉になります。
長野県は主に4つのワインバレーから作られており、各地にワイナリーが存在します。信州の食材に良く合うワインを求めワイナリー巡りも楽しいかもしれませんね。
長野への主要エリアからのアクセス・所要時間
北海道から
- 飛行機
新千歳空港 → 信州まつもと空港:約1時間30分
仙台から
- 新幹線(JR東北新幹線 + 北陸新幹線)
仙台駅 → 長野駅:約2時間40分(大宮駅経由)
東京から
-
新幹線(JR北陸新幹線)
東京駅 → 長野駅:約1時間30分 -
鉄道(JR中央本線特急)
東京駅 → 松本駅:約3時間 -
高速バス
東京 → 長野:約5時間
新宿 → 松本:約3時間30分 -
車
東京 → 藤岡JCT → 長野:約2時間30分
東京 → 松本:約3時間
名古屋から
-
鉄道(JR中央本線特急)
名古屋駅 → 長野駅:約3時間
名古屋駅 → 松本駅:約2時間 -
高速バス
名古屋 → 長野:約4時間50分
名古屋 → 松本:約3時間40分 -
車
名古屋 → 岡谷JCT → 更埴JCT → 長野:約3時間10分
名古屋 → 岡谷JCT → 松本:約2時間30分
大阪から
-
鉄道(JR東海道新幹線+中央本線特急)
新大阪駅 → 長野駅:約4時間(名古屋経由)
新大阪駅 → 松本駅:約3時間(名古屋経由) -
高速バス
大阪 → 長野:約6時間30分
大阪 → 松本:約5時間50分
福岡から
- 飛行機
福岡空港 → 信州まつもと空港:約1時間30分
主要な停車駅・空港を紹介
長野駅(JR)
長野駅は北陸新幹線の停車駅であり、長野北部の玄関口ともなります。北部の飯山方面に向うにはここからJRの在来線(飯山線)へ、小布施・志賀高原方面へは、隣接する長野電鉄長野駅(地下鉄駅)に乗り換えます。
現在の長野駅舎は2015年の北陸新幹線金沢延伸に伴って改築され、12本の列柱がそびえたつ「門前回廊」が目を引く、威風堂々とした外観が特徴です。
駅舎内には駅ビル「MIDORI長野」が入り、地元の飲食店等も含め多くのテナントがある為、食事はもちろんの事、帰りのお土産選びも全てここで一通り出来ます。
松本駅
東京方面からの特急あさまの終着駅、及び名古屋方面からの特急しなのの停車駅になり、長野県中部及び南部への玄関口となります。白馬方面へはここでJR大糸線に、上高地方面へは松本電鉄に乗り換えます。
改札を抜けると東西に延びる自由通路に出ますが、自由通路右側の西口は、通称「アルプス口」とも呼ばれています。全面ガラス張りの窓が大きな解放感を与え、天気の良い日は北アルプスが一望できます。
また、松本駅に電車で到着した際に流れる「まつもと~~、まつもと~~、まつもとです」の到着アナウンスは、その独特の調子から、一度聴いたら忘れられないと評判です。
信州まつもと空港
長野県のほぼ中央に位置し、標高657mにある為「日本で一番空に近い空港」になります。通年運航ではフジドリームエアラインズ(FDA)が札幌行きと福岡行き、神戸行きの3路線があり、夏季限定で日本航空(JAL)の大阪行きが就航します。
駅へのアクセスは、松本駅までは直行便のエアポートシャトルバスで片道30分、最寄り駅の広丘駅、村井駅まではタクシーで10分程になります。
ちなみに就航するFDAは毎日機体カラーが異なります。天気の良い日は展望テラスから機体カラーの予想をたてて眺めてみるのもお奨めです。
年間イベント情報
1月 野沢温泉道祖神火祭り
野沢温泉村で行われている「野沢温泉道祖神祭り」。無病息災や五穀豊穣、厄払いなどの意味を持ち迫力のある様子から日本三大火祭りのひとつにも上げられています。
1993年には国の重要無形民俗文化財にも指定されており、高さ10数m広さ8mの社殿を舞台にした攻防戦は見応えがあります。火のついた松明を持ち村人と、その年の厄年の男性達が松明で叩き合う姿を一目見ようと多くの観光客が集まります。
2月 長野灯明祭り
長野オリンピックの開催を記念し、2004年から装いを新たに始まった祭りです。
オリンピックに因んだ5色の光で善光寺を照らす「善光寺・五色のライトアップ」や、善光寺表参道に全国から公募する切り絵の灯篭が飾られる「ゆめ灯り絵展」がメインで行われます。また期間中は善光寺門前の宿坊でお茶会や、山門の夜間特別拝観も行われます。
善光寺参道は石畳の為、この時期の夜間は特に冷え込みますが、その寒さを吹き飛ばすような暖かな明かりで、善光寺一帯が包まれます。
3月 須坂ひな祭り
長野県の北信地域にある須坂市。古き良き街並みが残る情緒ある街です。須坂市の有名なイベントといえば、「三十段飾り、千体の雛祭り」です。毎年、新春から春の終わりにかけて30段、約6,000体の雛人形が市内のイベントスペースに飾られます。
雛祭り期間中は様々な催し物もあり、豪華な雛飾りを見物しながら同時に楽しむこともできます。
4月 高遠城址公園桜祭り
長野県の南部、伊那市高遠城で毎年3月後半から4月の終わり頃に開催されるイベントです。この桜祭りは全国的にも知名度が高く「桜名所100選」にも選ばれています。高遠の桜はタカトオコヒガンザクラというピンク色の濃い桜で、ソメイヨシノとは一味違った風情を味わえます。
一番の見ごろは4月上旬~中旬で、1,500本以上もの桜が高遠城址を埋め尽くし美しい光景を見せてくれてくれます。
6月 辰野ほたる祭り
ほたる祭りが開催される「松尾峡ほたる童謡公園」東日本一のゲンジボタルの群生地としてしられ、県の天然記念物の指定を受けています。
辰野町も1980(昭和30)年代から、工場廃水や家庭雑廃水・農薬等がふえるにしたがって、ホタルの数が次第に少なくなっていきました。そこで町をあげて水質環境の改善を行ったり、ホタルの住める環境を整備する事で、次第にホタルの数が増えていき、今では県外からも多くのお客様が訪れるようになりました。
開催年によって、ホタルの飛翔数は大きく変化しますが、多い年は一晩で1万匹以上が飛ぶこともあります。その時は、公園内の木がクリスマスツリーのように多くのホタルで淡く輝いていたり、数えきれない程のホタルが目の前を飛び周ります。
ちなみにホタルが最も出現する時間は20:00〜21:00、月明りがなく、風のない、蒸し暑い時が最も活発に活動します。天気予報等をチェックして、最適な日程を予測して出かけてみてはいかがでしょうか。
8月 諏訪湖祭湖上花火大会
諏訪湖祭湖上花火大会は、毎年8月15日に行われる打ち上げ数、規模ともに全国有数の花火大会です。50万人もの人出があり、4万発余りの花火が打ちあがり中でも全長約2kmのナイアガラは迫力満点です。
7月中旬~8月下旬にかけては「サマーナイト花火」と題し、15分間の間連夜花火を打ち上げています。こちらのイベントも多くの宿泊客や見物客が訪れ、気軽に花火を楽しんでいます。
10月 信州・松本そば祭り
長野県内の蕎麦店だけでなく、県外の蕎麦店及び蕎麦好きの同好会が松本城公園に一堂に集まり、それぞれ個性豊かなお蕎麦をふるまいます。
共通メニューのかけそば・もりそばは各店舗同一料金かつ手頃な量なので、気になった店を2~3件食べ歩きするのもおススメです。もちろん、共通メニュー以外にも店舗独自のオリジナルメニューもあります。
またお蕎麦以外の飲食ブースも大変充実しているので、お蕎麦を食べ飽きてしまっても十分に楽しめます。メイン会場の松本城以外の場所ではそば打ち大会もやっているので、名人達のそば打ちの様子を自由に見学する事もできます。
11月 長野えびす溝花火大会
毎年11月23日に長野市で行われる、全国でも珍しい晩秋の花火大会です。1万数千発の花火が打ち上がり40万人もの見物客が訪れます。
11月の終わりと言えば長野では既に冬に近い気候になっており、花火大会中はかなり冷え込みますが、冷たい澄んだ空気に花火が映え夏の花火とは一味も二味も違った美しさを楽しむことができます。
無料駐車場はありませんので来場時には必ずアクセス情報の確認をお勧めします。
12月 軽井沢ウィンターフェスティバル
避暑地のイメージが強い軽井沢ですが、冬の軽井沢も満喫してもらおうと、毎年11月下旬から翌年2月下旬の冬期間に開催されます。その中でも、主に12月中に行われる「ホワイトクリスマス in 軽井沢」は必見です。街は綺麗なライティングで彩られ、至る所でクリスマスならではのオブジェやイルミネーションが冬の軽井沢を演出します。
イルミネーションというと最近は都会のイルミネーションが有名ですが、雪積もる森の街のイルミネーションは、空気が澄んでいる事もあり、また違った趣があります。見る人を温かい気持ちにさせてくれます。
軽井沢の教会では「クリスマスキャンドルタウン」という、無数のキャンドルの灯りで教会を灯すイベントも大変人気です。おごそかでありながら、暖かい光に包まれた教会をたずねてみるのも、冬の軽井沢ならではですね。
長野観光の移動手段
電車
広い長野県内の各地を結ぶように、JRの各路線が張り巡らされています。
北部であれば、北陸新幹線のあさま、中南部であれば特急あずさやしなの(中央本線)を利用すれば、最速の移動手段になります。
長野県内のJR各路線及び主な停車駅は以下の通りになります。
- 北陸新幹線 [軽井沢、上田、長野、飯山]
- 信越本線・篠ノ井線 [長野、松本、塩尻]
- 飯山線 [飯山、戸狩野沢温泉]
- 大糸線 [松本、穂高、信濃大町、白馬]
- 小海線 [小諸、佐久平、野辺山]
- 中央本線(中央西線) [塩尻、奈良井、木曽福島]
- 中央本線(中央東線) [塩尻、辰野、上諏訪、茅野]
- 飯田線 [辰野、伊那市、駒ケ根、飯田]
また、JR路線と共有する区間がありますが、第三セクターのしなの鉄道もあります。
- しなの鉄道 北しなの線 [長野、黒姫]
- 〃 しなの鉄道線 [篠ノ井、上田、小諸、軽井沢]
長野県内の私鉄は3社あり、以下の通りになります。
- 長野電鉄 [長野、須坂、小布施、湯田中]
- アルピコ交通(松本電鉄) [松本、新島々]
- 上田電鉄 [上田、別所温泉]
バス
電車では乗り換えが必要な地域間の移動の場合、高速バスや特急バスを利用すると乗り換えなしで直接移動できる場合もあります。
代表的な路線として、
長野~白馬
長野~飯田
上田~松本
があります。ただし、路線によっては運行日が休日のみであったり、予約が必要な場合もある為、利用する際には事前確認をお奨めします。
他にも長野市や松本市等の市街を巡る場合、周遊バスを利用する方法もあります。駅から観光施設、また観光施設から駅への移動が大変楽なうえ、運行本数も多い為、時間を有効的に使えて大変便利です。
レンタカー
山岳地の観光地が多い為、場所によっては公共交通機関でのアクセスが難しい場所もあります。そんな時はレンタカーを利用するのもおススメです。特にビーナスラインや安曇野などの景勝地であれば、ドライブそのものが最高に気持ちいいですよ。
また、道の駅や産直売り場等、地元の採れたて農産物が買える場所も長野県は多い為、ドライブがてら立ち寄ってみるのも楽しいです。
ただし、冬季の長野県は道路凍結する個所もある為、雪道の運転に自信がなければ冬季のレンタカー利用は控えてください。
長野県のおすすめ旅行プラン10選
よくある質問Q&A
新幹線や電車でどのくらいかかりますか?
- 東京から
約1時間30分(JR北陸新幹線利用・長野駅まで)
- 名古屋から
約2時間(JR中央本線利用・松本駅まで)
- 大阪から
約3時間(JR東海道新幹線+中央本線特急利用・松本駅まで)
長野の気候はどうですか?
長野県は広大な為、地域ごとに多少気候が変わってきますが、基本的には晩秋から4月上旬頃まで冷え込むことが多く、秋や春でも1枚何か羽織るものがあると便利です。
冬場ですが、北信地域は積雪が多いですが、他の地域はそれほどの積雪はありません。平地でもかなり冷え込みますので万全の防寒対策が必要です。朝方などはマイナス10度を下回ることも少なくありません。
また、県全域、独特の乾燥した気候ですので風邪の予防にも気を付けましょう。
何泊くらいが最も楽しめるでしょうか
旅の目的や場所によって異なるとは思いますが、何か所も観光したい場合や、温泉と観光を組み合わせたい場合、アウトドアを楽しみたい場合など、移動距離のことを考慮すると2泊3日程予定しておけば、ゆっくりと観光できるのではないでしょうか。
信州は様々な楽しみ方ができるので、癒しも兼ねて是非のんびりと散策してみてくださいね。
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