淡路島ってどんなところ?
淡路島は四国と本州の間、瀬戸内海に浮かぶ兵庫県最南端の小さな島です。大きさは東京23区とほぼ同じで、日本で最初にできた「国生みの島」といわれています。
淡路島の気候は、冬季温暖で年間の降水量が少ない「瀬戸内気候」に属しており、1年の平均気温が約15.5℃(1981~2010年気象庁観測データ)と温暖です。積雪はほとんど見られず、四方を海に囲まれているため朝夕には心地よい風が吹きます。
水田や山地にも恵まれているぶん、夏になると都会よりも体感温度は低く感じられ、1年を通じてとても過ごしやすい気候であるのが特徴です。自然が豊かで高い建物や人工の明かりなども少ないため、広々とした青空と美しい星空を堪能することができます。
淡路島は海に囲まれた島でありながら、明石海峡大橋を利用して神戸へ約30分、大阪へ約1時間とアクセスも良好で、大阪や神戸観光とあわせて気軽に訪れることができるエリアでもあります。住民は通勤や買い物などでの往来が日常的に可能で、こうした利便性の高さも魅力です。
また、かつて御食国(みけつくに)と呼ばれていた淡路島は、朝廷に献上した歴史を持つほど食材に恵まれたエリアです。食料自給率は100%を超えていて、特に海産物の質には定評があります。さらに農産物・乳製品・畜産・柑橘類に加えてカーネーションや菊などの花卉(かき)栽培も盛んで、絶品グルメや美しい花々は旅行において外せない見どころです。
淡路島旅行の見どころ
橋からの大絶景を楽しむ
淡路島は海に囲まれている島ではありますが、徳島県・兵庫県と大きな吊り橋で繋がっています。したがって、海の上に架かる橋からの大絶景が見どころのひとつ。特に「明石海峡大橋」は、淡路島と神戸を結ぶ世界最長の吊り橋として知られる観光スポットで日夜問わず人気です。
また、淡路島の南端と徳島県を結ぶ「大鳴門橋」の付近は、渦潮が発生することでも有名な海域です。橋の下部には遊歩道もつくられていますので、海風を感じながら散歩をしたり、運が良ければ発生した渦潮を眺めたりすることができます。
どこまでも広がる空と美しい海、そして大きな吊り橋という壮大な景観を楽しめるのも淡路島旅行ならではといえるでしょう。
美しく咲き誇る花々を楽しむ
淡路島は花卉栽培が盛んな地域です。島内ではストックやキンセンカ、菊、スイートピーなどの花を栽培していて、カーネーションにいたっては全国有数の生産地となっています。
そのため、島内には庭園やフラワーパークなどといった花々を楽しむ施設も充実しています。季節ごとにいろいろな表情を見せてくれる花々が、一面に広がっている光景に癒やされること間違いなし。淡路島ではどの季節でも美しい花を鑑賞することができますので、外せない見どころです。
伝統芸能「人形浄瑠璃」を鑑賞する
淡路島はかつて人形浄瑠璃の発展に大きく貢献し、現在でも人形浄瑠璃の公演を行っている数少ない地域です。江戸時代に大阪から新しい浄瑠璃を取りいれ、独自に発展してきた淡路の人形浄瑠璃。絶頂期には島内に40以上の人形座があり、全国各地を巡業して浄瑠璃文化を根付かせたといわれています。
淡路島の人形浄瑠璃は、照明がないところでも観客が見やすいよう、大阪で発展した文楽よりも大きめであることが特徴です。ほかにも、早変わりやダイナミックな動きなど、独自の派手な演出もあって見る者を飽きさせません。重要無形民俗文化財にも指定されている淡路の人形浄瑠璃は、一見の価値ありです。
淡路島の歴史に触れられるスポットを巡る
淡路島は、日本で最初にできた「国生みの島」といわれているほどの歴史を持つ島です。そのぶん、いろいろな言い伝えがあるスポットや歴史的建造物なども豊富。淡路島の歴史に触れることで、日本の歴史も知ることができるでしょう。歴史好きはもちろん、そうでなくともきっと興味をそそられるはずです。
伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)
伊弉諾神宮は国生みの大業を終えた男女の神、伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)が余生を過ごした場所として知られる日本最古の神社です。
日本に現存する最古の書物である古事記と日本書紀には「伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)が“淤能碁呂島(おのごろじま)”に降り立ち、そこから淡路島などを生み出した。」と記載があり、淡路島は国生み神話で最初に誕生した島だといわれています。
この伊弉諾尊と伊弉冉尊は夫婦であることから、伊弉諾神宮のご利益にも恋愛や夫婦、子供にまつわるものから、新規・繁盛・拡大・安泰など仕事にまつわるものまで多岐にわたります。日本誕生の原点ともいえる貴重な場所ですので、ぜひ訪れてその歴史に触れてみましょう。
絵島
淡路島の北端に浮かぶ絵島は、国生み神話に登場する「淤能碁呂島(おのごろじま)」の伝承地のひとつです。島自体は砂岩で出来ていて、もともとは陸続きになっていましたが、長年の風波に洗われて姿を変えていき、現在のような小さな島になったとされています。
波の作用によってつくられた独特の造形美が特徴の絵島は、古くから多くの和歌に詠まれる景勝地としても知られています。昼間はもちろんですが、夜景はよりいっそう神秘的な雰囲気が漂っていますので、ぜひ立ち寄ってみてください。
おのころ島神社
おのころ島神社は、伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)を祀った神社として知られています。彼らが降り立ったとされるおのころ島の伝承地のひとつであることから、おのころ島神社は神話ゆかりのスポットとして有名です。
また、日本で初めて夫婦になったことから縁結びの神ともいわれる伊弉諾尊と伊弉冉尊のほかに、彼らが喧嘩をしたときに仲を取り持ったと伝わる菊理媛命(キクリヒメ)も、こちらの神社に祀られています。これにより、さらに強力な縁結びのご利益が期待できるのだそう。このようにおのころ島神社は、縁結びのパワースポットとしても高い人気を集めているのです。
境内には縁結びに関わる石や御神木、そして種類豊富なお守りやオリジナルの絵馬などがありますので、きっと誰と訪れても楽しめるはずです。
海を眺めながらの温泉でリフレッシュ
歴史や文化などが広く知られる淡路島ですが、実は島中に温泉が湧いていて、温泉地としても人気を集めています。島内には温泉施設や宿泊施設が点在しているため、観光とあわせて温泉をたっぷり楽しめます。
特に「南あわじ温泉郷」と「洲本温泉」が有名ですが、施設によっても泉質が異なるぶん、楽しみ方がたくさんあります。温泉宿でたっぷり疲れを癒やすのはもちろんですが、足湯や日帰り入浴など、旅の合間のリフレッシュにも温泉はおすすめです。
淡路市エリア
淡路島の北側3分の1を占める淡路市は、明石海峡大橋で神戸市との行き来が可能で、本州とのアクセスが良好であるため島の玄関口となっています。島のランドマークである明石海峡大橋をはじめとする観光スポットも数多くあり、淡路島旅行では必ずといっていいほど訪れるエリアです。
また、淡路市は全国有数のカーネーションの産地として知られていることから、市の花にもカーネーションが指定されています。旅行時にはカーネーション農園や公園などで1年を通して美しい花を楽しむことができるのも魅力です。
明石海峡大橋
神戸市と淡路島を結ぶ明石海峡大橋は、淡路島最大ともいえる観光名所です。全長3,911m、中央支間1,991mに及ぶ吊り橋は世界最長で、昼間はもちろん、夜間にもライトアップされた壮大な橋を眺めることができます。
特に夜のライトアップの景色は圧巻で、カラフルに彩られた明石海峡大橋が街の灯りとともに輝く姿は必見です。また、明石海峡大橋開通記念日である4月5日には、日没から21:00までの間に28パターンのライトアップを実施していて、よりいっそう美しい夜景が堪能できます。
淡路島国営明石海峡公園
「海辺の園遊空間」をテーマに造られている国営明石海峡公園は、明石海峡を挟んで神戸地区と淡路地区で構成されている国営公園です。淡路地区は海に面した場所にあり、数種類の趣向を凝らした庭園や遊び場が整備されています。特に、約9万本のネモフィラが植えられた丘は必見。5月〜6月あたりになると美しいブルーの花が一面に広がり、訪れた人を魅了します。
また、約100ヘクタールもの広大な敷地には季節の花がたくさん植えられていて、いつ訪れても楽しめるのが魅力です。鳥やタコなどの形に花が植えられた「花のれん」では、一面に広がる花畑とは違った花の魅力も感じることができます。
淡路ワールドパークONOKORO
「淡路ワールドパークONOKORO」は、淡路島の東海岸に位置するテーマパークです。青い海と広い空に包まれているような開放感のある園内には、ジップラインや芝滑りなどの景色を楽しみながら遊べるアトラクションが充実しています。なかでも観覧車から一望できる、淡路島の美しい海と豊かな緑が織りなす絶景は圧巻です。
ほかにも、園内には「バッキンガム宮殿」や「タージ・マハル」など、19種類の世界の遺跡や名所などがミニチュアで再現されたエリアがあります。本物のように精巧な建物は見ごたえも抜群で、気軽に世界旅行気分を味わえるでしょう。さらに花がいっぱいの島といわれる淡路らしく、園内には1年を通して季節の花々が咲き誇っています。
洲本市・南あわじ市エリア
島の中部〜南端に位置する洲本市と南あわじ市は、食料自給率100%超えの淡路島のなかでも漁港や海岸、農地が多く集まっていて、美食をたっぷり堪能できるエリアです。さらに洲本市と南あわじ市には、洲本城跡をはじめとする歴史ある建造物や、絶景が楽しめるスポットなどが点在しています。
また、南あわじ温泉郷や洲本温泉などがあり、温泉が楽しめる場所としても有名です。のんびりとした旅行を望む場合にはピッタリのエリアだといえます。
洲本城
洲本市にある国指定史跡・洲本城は、標高132mのところにある平山城です。戦国時代から江戸時代にかけて統治の拠点となっていた洲本ですが、現在も石垣などの城郭遺構が数多く残っています。
洲本城跡から眺める海や街の眺望は絶景であるほか、淡路文化資料館でお城に関する展示も行っていますので、あわせて楽しむのがおすすめです。
大鳴門橋
淡路島の南端と徳島県を結ぶ「大鳴門橋」は、橋と海の絶景が楽しめるほか、渦潮が見られるスポットとしても知られています。「道の駅うずしお」から大鳴門橋と海を眺めることもできますが、橋の下部分には網構造の遊歩道が整備されているため、海上45mでの海上散歩を楽しむことも可能です。
また、遊歩道に設置されているガラス張りの床からは渦潮を見下ろすことができます。鳴門海峡の渦潮は直径30mに達することもある世界最大級の規模を誇ります。ぜひ鳴門大橋や観潮船から間近で眺めてみましょう。迫力満点でおすすめです。
淡路人形座
「淡路人形座」は、国の重要無形民俗文化財に指定されている淡路の伝統芸能「人形浄瑠璃」を鑑賞できるスポットです。江戸時代から独自に発展してきた淡路の人形浄瑠璃は、特にダイナミックな動きや派手な演出を用いて観客を魅了するのが特徴となっています。
昭和時代までは島内に全国屈指の人形座が点在していましたが、淡路人形座ではそのなかでも大座のひとつとされる、吉田傳次郎座の道具類を継承し公演を続けています。ここでしか見られない、500年もの長い歴史を持つ伝統的な人形芝居は必見です。
淡路島のご当地グルメ
たこ
海に囲まれた淡路島は海産物の水揚げが豊富で、なかでも淡路のたこは名産として有名です。特に夏に穫れる麦わらだこと、冬に穫れる寒だこは絶品だといわれていて、島内にはたこ料理をふるまうお店も充実しています。
たこ飯やたこのお刺身など、定番のメニューから変わった料理までたっぷり味わえるほか、おせんべいなどのお土産もありますので、ぜひチェックしてみてください。
淡路島バーガー
「淡路島バーガー」とは、名前のとおり淡路島の食材が使われているご当地バーガーのことを指します。県をあげてご当地グルメとしてPRをしているため、主要な観光地には個性的なハンバーガーを売りにしたお店がたくさんあります。
お店によって使っている食材にも違いがありますが、いずれも絶品食材の宝庫である淡路島の特産品をふんだんに使っていることから味はピカイチ。お店ごとの味の違いを楽しみながら、食べ歩きをしてみるのもいいですね。
淡路島玉ねぎ
淡路島たまねぎは、温暖な冬の気候によって甘みが凝縮され、適度に柔らかくて高い栄養分をもつのが特徴です。淡路島のグルメにおいては外せない食材のひとつで、飲食店でも色々なメニューに幅広く取り入れられています。
特に、淡路島玉ねぎの天ぷらはちょっとした軽食としても人気。甘くてみずみずしい玉ねぎを天ぷらにすることで甘さがさらに増し、ホクホクの状態で食べるのが最高の味わい方だといえます。シンプルなメニューだからこそ、おすすめです。
淡路島への主要エリアからのアクセス・所要時間
北海道から
飛行機
新千歳空港 → 神戸空港 → ポートライナー → 三宮駅 → 淡路島行き高速バス → 洲本バスセンター:約4時間40分〜
東北から
飛行機
仙台空港 → 神戸空港 → ポートライナー → 三宮駅 → 淡路島行き高速バス → 洲本バスセンター:約4時間〜
新幹線
仙台駅 → 東京駅 → 新神戸駅 → 淡路島行き高速バス → 洲本バスセンター:約6時間45分〜
東京から
飛行機
羽田空港 → 神戸空港 → ポートライナー → 三宮駅 → 淡路島行き高速バス → 洲本バスセンター:約4時間10分〜
新幹線
東京駅 → 新神戸駅 → 淡路島行き高速バス → 洲本バスセンター:約4時間40分〜
北陸から
新幹線
金沢駅 → 新大阪駅 → 新神戸駅 → 淡路島行き高速バス → 洲本バスセンター:約5時間15分〜
東海・名古屋から
新幹線
名古屋駅 → 新神戸駅 → 淡路島行き高速バス → 洲本バスセンター:約3時間〜
関西から
電車
新大阪駅 → 三宮駅 → 淡路島行き高速バス → 洲本バスセンター:約2時間10分〜
高速バス
新神戸駅 → 淡路島行き高速バス → 洲本バスセンター:約2時間
中国・四国から
高速バス
徳島駅 → 洲本高速バスセンター:約1時間25分
九州・沖縄から
飛行機
福岡空港 → 伊丹空港 → 三宮駅 → 淡路島行き高速バス → 洲本バスセンター:約4時間〜
那覇空港 → 神戸空港 → ポートライナー → 三宮駅 → 淡路島行き高速バス → 洲本バスセンター:約4時間30分〜
新幹線
博多駅 → 新神戸駅 → 淡路島行き高速バス → 洲本バスセンター:約4時間20分〜
淡路島へ行く最寄りの空港・新幹線の停車駅を紹介
神戸空港
淡路島には空港がありませんので、最寄りとなる神戸空港から高速バスや車を利用して上陸する必要があります。神戸空港は人工島につくられており、国内線のみが運行している地方空港です。通称「マリンエア」と呼ばれ、親しまれています。
近隣の関西国際空港や伊丹空港などと比較すると規模は小さいものの、鉄道などとのアクセスがよく、全国各地から淡路島へ向かう際にはとても便利です。
淡路島への高速バスが運行している「三宮駅」まではポートライナーを利用して1本で行けるほか、空港自体がコンパクトなので、移動が少なく便利です。チェックインカウンターから搭乗口まで、スムーズにいくと約10分程度でたどり着くことができます。
新神戸駅
淡路島へ行くにあたって新幹線の最寄り駅となるのが新神戸駅です。豊かな緑に囲まれた駅には新幹線と神戸市営地下鉄が乗り入れていて、規模はそれほど大きくないものの1つのホームで乗り換えが完了するため高い利便性を誇ります。
三宮駅・神戸駅といった主要な駅や高速バス乗り場とのアクセスも良好なほか、新神戸駅構内には商業施設もあるので、買い物や食事もできます。さらに駅弁も販売されていますので、道中に神戸の名物駅弁を堪能するのもおすすめです。
淡路島の年間イベント情報
1月
新春奉納大太鼓祭・歳旦祭
毎年1月1日(元旦)に伊弉諾神宮で行われる新春奉納大太鼓祭・歳旦祭は、年始めをお祝いする元旦恒例のお祭りです。大晦日から正月三が日の間は様々な催し物が行われている伊弉諾神宮ですが、なかでも元旦は神楽の奉納が行われることから人気を集めています。
この日は淡路島出身の太鼓打ちが登場して大太鼓を打ち込んだり、皇位の繁栄や五穀の豊穣、国民の福祉を皇祖・天の神・地の紙に祈る祭典が行われたりと、歴史ある伊弉諾神宮ならではの催し物がいっぱいです。さらに、長い歴史と高い格式をもつ伊弉諾神宮は初詣スポットとしても人気で、正月三が日には約14万人前後の参拝客が訪れます。
薬王寺 厄除け祈祷大祭
名僧として知られる行基が開基したお寺「薬王寺」では、毎年1月12日に「厄除け祈祷大祭」が催されます。薬王寺は厄除祈祷のお寺であることから、正月を中心に淡路島内の方をはじめ、近隣の厄年の方が参拝に訪れるという由緒あるお寺です。
厄除け祈祷大祭では余興として、「大鏡餅運び競争」を行うのが恒例となっています。これは総重量約170kgにも及ぶ大きな鏡餅と台座をお腹に抱え、歩いた距離を競う行事で、当日13時までに受付を済ませれば誰でも参加できます。この時期に旅行に訪れた際は、新春の記念として思い切って参加してみるのもいいかもしれませんね。
粥占祭
伊弉諾神宮の境内で開催される「粥占祭」は、その年の稲作の吉凶を占い、農林水産業の繁栄を祈願するという平安時代から続く伝統的な神事です。粥占祭は夜を徹して斎行され、おかゆによって作柄を占ったり、農林水産物の豊穣豊漁を祈願したりするのが特徴です。
なお、粥占祭のあとには、無事に粥占祭が終了したことを祝う餅まき大会が開催されます。さらに、淡路島の農林水産物の展示会と即売会、盆栽展もあわせて開催されています。
2月
梅まつり
南あわじ市にある広田梅林ふれあい公園では、梅の開花時期にあわせて「梅まつり」が開催されます。島内随一の梅の名所として認知されており、期間中には兵庫県をはじめ、他府県からの見物客がたくさん訪れます。
公園内には様々な品種の梅の木が約450本植えられていて、満開を迎えたときにはとても華やかで美しい光景が広がります。また、梅まつりの期間中には休憩施設が設けられ、地元の特産品やドリンクなどが販売されています。淡路島の特産品を堪能しながら、白やピンクに色づいた梅の花をのんびり眺めるのもいいですね。
4月
伊弉諾神宮春季御例祭
伊弉諾神宮で開催される春季御例祭は、淡路島を代表する春祭りとして知られているお祭りです。宵宮祭から前日祭・淡路祖霊社礼祭、本殿祭と3日間にわたって盛大に斎行されます。また、本殿祭に続く神幸式では、豪華な御神輿とだんじりが境内に勢揃いして練り上げ、摂社である濱之宮旅所まで巡行します。
境内での担ぎ上げや練り込み、伊勢音頭の奉納を経て街中へ繰り出して行くだんじりは迫力満点で、見ごたえも抜群です。伊弉諾神宮の春季御例祭では、淡路島で一般的な「布団だんじり」のほかに「曳きだんじり」や「舟だんじり」も見ることができます。
5月
うみぞら映画祭
大浜海水浴場で行われる「うみぞら映画祭」とは、海の上に巨大なスクリーンを浮かべて砂浜から映画を楽しむイベントのことです。砂浜で鑑賞するかたちの映画祭は全国的・世界的に珍しいことから、全国各地から毎年たくさんの観客が詰めかけます。
映画祭の期間中は広い空と白い砂浜、そして日が沈んだ海に浮かぶスクリーンの美しいコントラストを堪能できるほか、出店などの優しい明かりも相まってなんともロマンチックな空間が生まれます。
また、上映される作品も話題作や名作ぞろいで、豪華ゲストも毎年訪れるなど、いまや島をあげての一大イベントです。普段の生活ではなかなか経験することができない、大自然に囲まれての映画鑑賞は、非日常づくしの旅行にもピッタリだといえます。
7月
由良湊神社 夏越まつり
洲本市の由良湊神社で毎年7月に開催されるのが「夏越まつり」というお祭りです。この夏越まつりには、厄と暑気を払うといった意味合いが込められています。
祭りの当日は、その年に前厄となる男性たちが白装束で神輿を担ぎ、浜辺に設けられたお旅所まで約700mの道のりを練り歩きます。このとき、バケツや水鉄砲を持った地元住民や観客たちが、お旅所を目指す彼らに向かって大量に水をかけていくのが特徴です。
そして水を浴びながら浜辺に到着すると、男性たちは神輿とともに海へ飛び込み、身を清めます。とても夏らしいお祭りで、見ているだけでも涼しさを感じることができるでしょう。
10月
松帆神社例大祭 秋祭り
「松帆神社例大祭 秋祭り」は、毎年10月の第1日曜日に松帆神社で開催されるお祭りです。このお祭りではだんじりの奉納宮入りが行われるほか、名刀といわれる「菊一文字」の一般公開が1年でこの日にだけ行われます。さらに、2台の神輿に応神天皇・神功皇后・仲哀天皇の三柱の御祭神の御霊を遷し、地元の初老(数え42歳の厄年)男性と還暦男性が神輿を担いで渡御(とぎょ)を行うのも見どころです。
また、この秋祭りでは地元の保育園に通う園児らによる「こども太鼓の宮入り」も行われます。元気で可愛らしいパフォーマンスには癒やされること間違いなしです。そしてお祭りが終了すると、境内で餅まきが行われるのが恒例で、1日を通してたっぷり楽しむことができます。
11月
洲本城まつり
洲本城まつりは洲本城の歴史と文化を振り返り、遺構の魅力をPRする目的で開催されているお祭りです。洲本城の大石段や本丸石垣、登り石垣など、国史跡である洲本城跡の魅力を伝えて、城下町である洲本市の活性化に繋げていきます。
戦国時代から江戸時代にかけて、淡路国の統治の拠点となった洲本城跡の歴史を知ることができるほか、戦国武将の甲冑を着た人々が敷地内を練り歩く「武者行列」やチャンバラ体験、スタンプラリーなど、子どもから大人まで楽しめるプログラムが豊富です。
また、洲本城跡から眺める紀淡海峡や洲本市街の眺望は絶景といえます。あわせて楽しんでみてください。
淡路島観光の移動手段
バス
島内には鉄道が運行していないため、滞在中はバスが主な移動手段です。淡路島は路線バスの数が比較的充実していますので、主要な観光地などはバスで問題なくまわることができます。
本州との往復も含め、すべてバスで完結させることができますので、鉄道がないからといって不便を感じることはありません。また、三宮駅からの高速バスと島内の路線バスが乗り放題になるフリーチケットもありますので、上手に活用すればお得に観光することができます。
レンタカー
バスのように、乗り継ぎ時間の心配がないレンタカーも移動手段のひとつに挙げられます。特に、自分たちのペースで自由に移動できることから、子ども連れでの家族旅行などにピッタリです。不特定多数の乗客と一緒に移動するバスも安くて便利ですが、レンタカーなら体力に自信がない方でも、自分たちだけの空間でリラックスしながら移動することができます。
淡路島内にもレンタカー業者はありますが、乗り換え地点となる神戸でレンタカーを借りて島に上陸するのもおすすめです。好きな時に好きな場所で、好きな時間借りられるレンタカーは自由度が高いだけでなく、旅行する人数によっては節約にも繋がります。
タクシー
淡路島内の移動はバスと車が主な手段となりますので、タクシー会社も充実しています。荷物が多いときや路線バスが運行していない時間帯の移動はもちろん、緊急時や交通の便がよくない場所への移動などにはタクシーがおすすめです。
また、主要な観光地をまわるプランや、時間単位で利用できる貸切タクシーもあります。貸切タクシーであれば、リラックスできる空間でラクに移動すできるため、旅行のスケジュールや予算によって利用を検討してみてもよいでしょう。
お得なフリーチケット
北淡路バス乗り放題きっぷ 高速バス大磯号版
「北淡路バス乗り放題きっぷ 高速バス大磯号版」は、三宮発着の「高速バス大磯号 2回分(行き・帰り)の乗車券」と、淡路市北部・南部生活観光バスの「あわ神あわ姫バス 全線乗り放題」がセットになったフリーチケットです。
この乗り放題きっぷ1枚で本州との往復と島内の移動がカバーできますので、旅行で訪れる際は購入必須ともいえます。
【対象のエリア】
- 新神戸・三宮バスターミナル ~ 鵜崎・東浦バスターミナル間の各停留所
- 淡路市北部・南部生活観光バス「あわ神あわ姫バス」全線
【料金】
- おとな:2,000円
- こども:1,000円
【購入できる場所】
- 東浦乗車券発売所
- 三宮バスターミナル(ミント神戸)内JRバスチケットカウンター
【有効日数】
- 1日間(記入または押印の当日限り有効)
【チケットを提示すると受けられる主な特典】
- 淡路カントリーガーデン 入園料50%OFF
- 北淡震災記念公園 野島断層保存館 入館料10%OFF
- 提携温泉施設の日帰り入浴料割引
- 提携飲食店の割引・サービス など
【その他】
- 予約不要
- 降車時に日付面を提示
北淡路バス乗り放題きっぷ 高速バスかけはし号版
「北淡路バス乗り放題きっぷ 高速バスかけはし号版」は、神戸空港や新神戸駅発着の「高速バスかけはし号 2回分(行き・帰り)の乗車券」と、淡路市北部・南部生活観光バスの「あわ神あわ姫バス 全線乗り放題」がセットになったフリーチケットです。
この乗り放題きっぷ1枚で空港との往復と島内の移動がカバーできますので、旅行で訪れる際は購入必須ともいえます。
【対象のエリア】
- 神戸空港・新神戸・神戸三宮バスターミナル ~ 北淡インターチェンジ・津名一宮インターチェンジ・津名港ターミナル
- 淡路市北部・南部生活観光バス「あわ神あわ姫バス」全線
【料金】
- おとな:3,000円
- こども:1,500円
【購入できる場所】
- 東浦乗車券発売所
- 三宮バスターミナル(ミント神戸)内JRバスチケットカウンター
【有効日数】
- 1日間(記入または押印の当日限り有効)
【チケットを提示すると受けられる主な特典】
- 淡路カントリーガーデン 入園料50%OFF
- 北淡震災記念公園 野島断層保存館 入館料10%OFF
- 提携温泉施設の日帰り入浴料割引
- 提携飲食店の割引・サービス など
【その他】
- 予約不要
- 降車時に日付面を提示
淡路島のおすすめ旅行プラン10選
よくある質問Q&A
飛行機でどのくらいかかりますか?
淡路島には空港がありませんので、移動できるのは神戸または伊丹空港までです。北海道の新千歳空港から神戸空港までは約2時間、東京の羽田空港からだと約1時間15分、福岡空港から伊丹空港までは約1時間ほどのフライトですが、ここに淡路島までの移動時間がプラスされることも覚えておきましょう。空港から高速バス乗り場まで移動したら、高速バスを利用して吊り橋をわたり、島に上陸します。
各地の停留所から淡路島までは、高速バスで約1時間30分ほどかかります。また、関西に比較的近いエリアであれば飛行機を使わなくても高速バス乗り場へ行くことができますので、予算やスケジュールに応じて飛行機以外の移動方法も検討してみるのがおすすめです。
淡路島の気候はどうですか?
淡路島の気候は、冬季温暖で年間の降水量が少ない「瀬戸内気候」に属しているため、旅行にも向いているといえます。平均気温が約15.5℃(1981~2010年気象庁観測データ)で、積雪はほとんど見られません。また、四方を海に囲まれているため朝夕には風が吹き、水田や山地にも恵まれているぶん、夏になると都会よりも体感温度は低く感じられます。1年を通じてとても過ごしやすい気候であるのが特徴です。
しかし、降水量の少なさから以前は水不足を招くこともありました。そのため、古来からため池の築造が進められたり、近代以降はダムの建設などが行われたりしてきましたが、明石海峡大橋の開通によって本土導水が実現。今では安定して水が供給されるようになりました。
淡路島を訪れる際は、夏場などは基本的に薄着でも過ごせる気温ではありますが、薄手の羽織物を1枚携帯しておくと安心でしょう。また、夏場は気温が30℃前後になりますので、帽子やサングラスは必須です。
何泊くらいが最も楽しめるでしょうか?
淡路島は東京23区ほどの大きさであるため、1泊2日でも充分に楽しむことができます。しかし、日程に余裕がある場合、温泉やグルメなどをたっぷり満喫しつつ、スケジュールを詰め込まずにのんびり観光できる2泊3日での観光がおすすめです。
島内には観光スポットが充実しているほか、御食国(みけつくに)と呼ばれていただけあってグルメスポットも豊富ですので、スケジュールや予算に合わせて柔軟に旅のプランを組むことができます。