金沢ってどんなところ?
北陸・石川県にある金沢は、加賀藩の藩祖である前田利家公が金沢城に入城したのち、お城を中心に城下町として整備されていった街です。
今もなお、風情ある古い町並みや建物が数多く残っています。また、伝統工芸やお茶・能楽といった伝統文化や食文化など、たくさんの魅力が訪れる人を待っています。日本らしい雰囲気を感じさせる金沢は、海外からの観光客も多く訪れる人気の観光地です。
北陸新幹線が開通していることから、首都圏からのアクセスも良く、東京、名古屋、大阪のいずれの都市からも鉄道で2時間半ほどと、気軽に行くことができるのも魅力となっています。
これぞ金沢!おすすめ定番スポット10選
兼六園(けんろくえん)
百万石前田家の庭園として造られた特別名勝「兼六園」は、水戸の偕楽園、岡山の後楽園とともに、日本三名園の一つに挙げられます。ほぼ現在の姿に造園されたのは13代藩主斉泰の時代で、「兼六園」の名は宋代の詩人・李格非が書いた「洛陽名園記(らくようめいえんき)」に由来し、宏大・幽邃(ゆうすい)・人力・蒼古・水泉・眺望の六つを兼ね備える名園として命名されたと伝えられています。
敷地は約11.4万平方メートルで、冬の風物詩・雪吊りや梅苑の紅梅白梅など四季折々の自然と、代々の藩主たちによる絶え間ない築庭の妙が織りなす景観は、屈指の美しさと雄大さを生み出しています。
ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(ミシュラン観光版)で最高ランクの3つ星を獲得したことで、海外からの観光客にも人気のスポットです。
金沢城公園
「金沢城公園」は、加賀藩前田家の居城であった城が一般に広く開放された歴史的空間です。外庭の兼六園と共に「石川県民の宝」とされています。広さは、約28.5ヘクタールで東京ドームの6倍以上もあり、金沢城がいかに大きかったかが分かります。城は明治期に火災で被災しており、現存するのは「石川門」と「三十間長屋」のみです。
重要文化財に指定されている「石川門」「三十間長屋」のような歴史的な建造物、約4年かけて復元された「菱櫓(ひしやぐら)・五十間長屋(ごじっけんながや)・橋爪門続櫓(はしづめもんつづきやぐら)」の壮大さなど、見どころが満載です。
金沢城は明治以降、第二次世界大戦の終戦を迎えるまでは陸軍第九師団司令部が設置され、陸軍の拠点として使用されました。戦後は城内に国立金沢大学が置かれ、1995(平成7)年まで本部キャンパスとして利用され、その後「金沢大学跡地等利用懇話会」の提言により公園として整備され、「金沢城址公園」として一般に開放されました。
2001(平成13)年には「金沢城公園」と改称されました。加賀の歴史と文化を伝える公園として整備され、貴重な文化を後世に伝えていくことでしょう。
金沢21世紀美術館
「金沢21世紀美術館」は、金沢市中心部にある、2004年にオープンした、モダンアートの美術館です。「まちに開かれた公園のような美術館」を建築コンセプトとしています。円形の建物で大人も子どもも楽しめる体験型アートも充実しています。
館内は有料の展覧会ゾーンと無料の交流ゾーンに分かれています。館内外では、五感で楽しめる、建物と一体化した作品(コミッションワーク)が鑑賞できます。特に人気なのが、レアンドロ・エルリッヒ作の「スイミング・プール」です。プールを覗くと、水の下から上をみあげる人がいるという不思議な現象が体感できます。
近江町市場(おうみちょういちば)
「近江町市場」の始まりは1721年で、以来、約290年、金沢の食文化を支える「市民の台所」として親しまれている巨大市場です。「おみちょ」の愛称で一年中にぎわっています。
なかでも「鮮魚通り」の活気は格別で、ノドグロや鯛、冬の寒ブリ、加賀野菜など、旬の素材がそろい、新鮮でおいしいのはもちろんのこと、人情味あふれる雰囲気が見どころです。活きのいい魚をリーズナブルに堪能できる食事処もそろっており、食べ歩きグルメも充実しています。
妙立寺(みょうりゅうじ)
「妙立寺」は、「日蓮宗」三代藩主・前田利常の命により、1643年に加賀藩祈願所として創建されました。金沢城の出城としての役目を持つと言われ、落とし穴や隠し階段などの種々の仕掛けがほどこされ、迷路状の複雑な構造を有することから「忍者寺」と呼ばれています。
見学は完全予約制です。堂内は、撮影禁止なので、おもしろい仕掛けをぜひ行って、見て、ふれて、体験してみてください。
長町武家屋敷跡(ながまちぶけやしきあと)
「長町」界隈は、かつての藩士が住んでいた屋敷跡であり、細い路地に土塀が続く町並みです。石畳の小路を散策すれば、当時の江戸時代の雰囲気がしのばれ、独特の風情がただよう魅力的なエリアです。
屋敷を公開している「武家屋敷跡野村家」では見事な建物と美しい庭園を楽しむことができます。「旧加賀藩士高田家跡」では修復された藩政時代の長屋門を一般公開しており、敷地内には池泉回遊式庭園もあります。足軽屋敷を移築再現した「金沢市足軽資料館」では、足軽の職務や日常生活を知ることができます。
歴史の散策の合間には、個性派ショップも立ち並ぶ「せせらぎ通り」で、雑貨店やカフェめぐりを楽しむことができます。
尾山神社
1873(明治6)年に創建された加賀藩初代藩主・前田利家公と正室のお松の方をまつる神社です。1875(明治8)年に建てられた「神門」は、和漢洋折衷の3層式で、明治初期に建てられた数少ない擬洋風建築遺構の1つであり、国の重要文化財に指定されました。
3層目には、ステンドグラスがはめ込まれ、夕刻のステンドグラスが夕日に映える頃や、日没から午後10時までの明かりが点灯する頃が幻想的です。境内には、琴や琵琶など雅楽の楽器を模した橋や島を配した庭園や金沢城二ノ丸の門であった東神門もあります。
金沢駅から歩いて15分ほど、繁華街の近くにありますが、一転して、静かで落ち着く空間です。種類豊富なおみくじ、珍しい狛犬なども人気です。近江町市場にも近く、金沢城にも続いていることから観光の途中に気軽に立ち寄ることができます。
鈴木大拙館(すずきだいせつかん)
「鈴木大拙館」は、金沢が生んだ仏教哲学者・鈴木大拙の考えや足跡を広く国内外の人々に伝えることにより、大拙についての理解を深めるとともに、来館者自らが思索する場として利用することを目的として2011年に開設されました。「D.T.Suzuki」として世界的に知られています。
生誕地そばの建物は、「玄関棟」、「展示棟」、「思索空間棟」を回廊で結ぶとともに「玄関の庭」「水鏡の庭」「露地の庭」によって構成されています。単にものを鑑賞する場ではなく、来館者が大拙と出会うことによって自由に思索できる場となっています。
ひがし茶屋街
加賀百万石の歴史と文化が残る「ひがし茶屋街」は、町歩きはもちろん、カフェで休憩、和雑貨探しも楽しめます。1820(文政3)年、加賀藩の藩主・前田斉広(まえだなりなが)が茶屋街を開設したのが始まりです。金沢にある「ひがし」「にし」「主計町(かずえまち)」の3つの茶屋街の中で一番規模が大きいです。
2001(平成13)年に国の国の重要伝統的構造物群保存地区に選定され、伝統的構造物が90軒以上並んでいます。景観を守るために、看板の色合いなどにも配慮されています。着物レンタルも人気です。しっとりおしとやかに着物で巡ってみるのも思い出になりますね。
成巽閣(せいそんかく)
「成巽閣」は、加賀百万石前田家を代表する建造物です。1863(文久3)年、兼六園に造営されました。風格のある大名の書院造りと雅趣に富む数奇屋風書院造りの二つの様式を持つことが特色です。花鳥の意匠や豊かな色彩にあふれた優美なたたずまいで、庭園と共に国の重要文化財になっています。
13代藩主・前田斉泰(まえだなりやす)が母のために建てた隠居所(いんきょじょ)です。「謁見(えっけん)の間」花鳥の欄間や「松の間」小鳥の絵が描かれたオランダ渡りのギヤマン(ガラス)をあしらった障子など、建物内は女性らしく雅な雰囲気がただよいます。北陸新幹線「かがやき」のグリーン車に使われている色のモチーフとなった「群青の間」は必見です。
「所蔵品展示室」では前田家に受け継がれた雛人形をはじめ、華麗な紋様、刺繍、意匠が施された奥方たちの衣裳や調度品を見ることができます。母への心配りを感じられる華やかで美しい奥方御殿をぜひご覧ください。
金沢の歴史を探るスポット6選
石川県立美術館
「石川県立美術館」には、石川県ゆかりの古美術品から現代作品まで、幅広いジャンルの作品約3,700点を収蔵しています。
古九谷や加賀藩前田家伝来の文化財をはじめ、石川県ゆかりの作家の絵画・彫刻・工芸など、石川県ならではの美術工芸品を多数展示しています。また、江戸前期の陶工・野々村仁清(ののむらにんせい)作の国宝「色絵雉香炉(いろえきじこうろ)」は必見です。
また、1階ロビーの奥にあるカフェ「ル ミュゼ ドゥ アッシュ KANAZAWA」は特に女性に人気で、石川県出身のパティシエ・辻口博啓氏がプロデュースしたカフェです。辻口ブランドのスイーツを味わうことができる他、カフェの窓からは本多の森の自然が一望できるなど、とても贅沢な雰囲気です。
おしゃれなスイーツはひとつのアート作品ともいえ、パティシエの手さばきもアート鑑賞のような気分で眺められます。
金沢能楽美術館(かなざわのうがくびじゅつかん)
藩政期から歴代藩主が能を愛好し、庶民にも推奨したことから、金沢は「空から謡(うたい)が降ってくる」と言われるほど、能の盛んな町となりました。「謡」とは能が演じられる時の歌のことです。その伝統は、現在も金沢市無形文化財「加賀宝生(かがほうしょう)」に受け継がれています。
「金沢能楽美術館」は、この加賀宝生に伝わる貴重な美術品を次世代へ伝え、その文化を未来へとつなげていくことを目的とし、開館しました。また、「能面・能装束体験コーナー」や「能・狂言絵本コーナー」など、初心者でも楽しんで学べる工夫を館内に設け、能楽への入口を増やすことで世代を超え、親しみやすい美術館を目指しています。着装体験は無料で体験できます。
石川県立伝統産業工芸館
「石川県立伝統産業工芸館」は兼六園に隣接し、常設展示では、輪島塗や九谷焼など、国・県指定の伝統的工芸品36業種を一堂に展示しています。月替わりの企画展では「使う」をテーマに工芸の「今」を幅広く紹介するとともに、展示と連動した出展作家によるワークショップや、土・日・祝の伝統工芸士による実演・体験、各種スクールなど充実したプログラムを提供しています。
館内は1階がミュージアムショップ、2階が展示室となっています。入場無料のミュージアムショップはかなり充実していて、金沢市内のミュージアムの中でもトップクラスの大きな売り場です。九谷焼、金沢箔、加賀友禅、輪島塗、加賀水引などアイテムが販売されています。金沢ならではのお土産選びにもぜひ立ち寄りたいスポットです。
金沢市立安江金箔工芸館(かなざわしりつやすえきんぱくこうげいかん)
「金沢市立安江金箔工芸館」は、金箔職人であった安江孝明氏が、「金箔職人の誇りとその証」を後世に残したいと、1974(昭和49)年に北安江に金箔工芸館を建設し、美術品や道具類を展示したことが前身となっています。より多くの方に楽しんでいただきたいとの願いから、2010(平成22)年に東山の地に移転しました。
現在、国内で作られるほぼ全ての金箔が金沢で生産されています。金沢で金箔の生産が盛んになった歴史や、厚さ1/10,000mmの金箔の世界を体感して、金箔を使った絢爛豪華な美術工芸品を鑑賞できる貴重な機会です。
金沢市老舗記念館(かなざわししにせきねんかん)
「金沢市老舗記念館」は、藩政時代からの薬種商「中屋薬舗」の旧店舗を移築した館です。1階は当時の店先を再現した「みせの間」、「おえの間」、「書院の間」、「茶室」があり、2階は金沢老舗百年会の協力で、各老舗に伝わる生活諸道具や町民文化に関する資料が展示されています。
また、花嫁のれん、結納の加賀水引、「婚礼模様」の数々や工芸菓子、加賀手鞠など、金沢の伝統文化に触れられる企画展を開催しています。当時の町人文化を伝える品々は必見です。
石川県立歴史博物館
「石川県立歴史博物館」は、兼六園の周辺に位置し、石川の古代から近代までの歴史と文化を紹介する赤レンガの建物を活用した博物館です。建物は、かつて旧陸軍兵器庫や金沢美術工芸大学に使用されていたものを復元再生したもので、1990(平成2)年に重要文化財に指定されています。
展示物はもちろんのこと、外観の赤レンガの壁は、フォトスポットとしても人気です。
女子旅には欠かせないカフェ5選
箔一(はくいち)
日本の金箔生産量の98%以上を占める金沢の「金箔」は、金閣寺や日光東照宮などの歴史的価値が高い寺社仏閣をはじめ、漆器、陶器などさまざまな工芸品に使われています。
金箔の「箔一」といえばSNSで話題の「金箔のかがやきソフトクリーム」です。 はじめて金箔一枚を大胆に使った金箔ソフトクリームは、 金沢一、きっと日本一贅沢なソフトクリームとも言えます。
2015年初春、北陸新幹線の開通を控え、金箔の薄さや、輝き、美しさを目の前で見ながら、これまで無かった金箔一枚を豪華に乗せる金箔ソフトクリームが発案されました。金箔一枚を大胆に乗せるソフトは他に類を見ず、「金箔の箔一の金箔ソフトなので891円(ハクイチ)」となったのです。
茶房一笑(さぼういっしょう)
「茶房一笑」は、金沢・東山(ひがし茶屋街)にある、「献上加賀棒茶」でお馴染みの老舗・丸八製茶場の店舗です。献上加賀棒茶をはじめとした煎茶、抹茶、玉露などのお茶とお菓子を、こだわりの器にて提供しています。2階はギャラリーになっていて、作品展を開催しています。
ギャラリースペースには、マイケル・ケリーのワインカップ、竹松歩のブローチなど時期ごとに作品展がおこなわれ、ひがし茶屋街のにぎわった通りとはまた違う、落ち着いた雰囲気でゆったりと鑑賞できます。
菓ふぇ MURAKAMI
「菓ふぇ MURAKAMI」は、金沢の老舗「和菓子村上」が本社内にカフェを作りました。上品で美しい生菓子をはじめ、和菓子職人が作る新感覚の和スイーツが楽しめます。
パンケーキやあんみつ、かき氷などのカフェメニューも人気ですが、定番は素朴なおいしさのお団子。一口サイズのまんまるな団子は愛らしく、「みたらし」「よもぎ」「ごま」のほか、彩りが華やかな季節限定の団子もあってファンが多いです。カフェのゆったりとした雰囲気や和菓子を引き立てるうつわも乙女心をくすぐります。
和菓子職人が心を込めて手作りするできたての和菓子をはじめ、オリジナルの和スイーツメニューがそろいます。食器や店内の小物などには金沢らしさを感じられるものがちりばめられ、ゆったりとした空間で和菓子の「いちばんおいしい瞬間」を味わえます。
DORUMIRU(ドルミール)
金沢で話題の人気カフェ「ドルミール」は、「映え」間違いなしの絶賛パフェがあります。見栄えだけでなく、味もおいしく、おしゃれな空間で、注目を集めています。
メニューは、飲み物とパフェ(パルフェ)は2種類のみで季節ごとに変わります。低い円筒状のグラスに入ったパフェは、下にはフルーツが、上には高さを持たせない、すりきりされたような盛り付けです。ジュレやビスケットも入っていて、食感を楽しめます。
スタイリッシュで温かみのある店内では、アートのような大人パフェがより一層映えます。
フルーツパーラーむらはた
果物青果店として100年以上の歴史を持つ、「株式会社フルーツむらはた」が提供するフルーツパーラーは、近江町市場の近くにあります。果物のプロフェッショナルが厳選したフルーツを味わえることで人気です。都心では、ちょっと手が届きそうにないような高級フルーツも、手ごろなお値段で提供されているのも魅力です。
パフェの種類も豊富で季節限定もあります。なかでも、1〜5月限定の「苺パフェ」は、グラスからあふれんばかりの苺づくしです!初夏には、マンゴー、夏には桃など、何度でも通いたくなるお店です。
金沢ご当地おいしいグルメ3選
金沢おでん
石川県はおでん屋の軒数が全国1位と言われていて、石川県金沢市は、日本一番おでんが食べられている地域だと言われています。地元では、寒い時期だけではなく年中食べられています。「金沢おでん」には、統一した味、素材の定義がなく、これといった特徴は少ないのですが、金沢おでんらしいネタとして、「魚肉や海老のしんじょ」、「ばい貝」、「車麩」などがあります。
「黒百合」のおでんのだしは、創業して以来50年間、ずっと味を変えていません。昔からのだしにつぎたしながら作っています。そのだしにじっくりと浸かったおでんのタネを一口ほおばるとあったか~い味が口の中いっぱいに広がります。
ハントンライス
「ハントンライス」とは、オムライスの上にフライがのり、ケチャップとタルタルソースがかかった洋食で、金沢のソウルフードです。もともとは白身魚のフライがのっていましたが、いまはエビやお肉などお店によってアレンジされています。「ハントンライス」という名前は、ハンガリーの「ハン」と、フランス語でマグロをあらわす「トン」を合わせたものといわれています。
ハントンライス発祥のお店「グリルオーツカ」は、レトロな雰囲気の中で、昔ながらのハントンライスが楽しめます。このお店では、ケチャップライスに薄焼き卵、そしてエビとカジキのフライがのっています。サックサクのフライとオムライスの相性は抜群。ボリュームがあり、しかもリーズナブルなことから地元の人にも愛されています。
お寿司
霊峰白山と日本海に挟まれた金沢は、食材と風土にめぐまれ、食べ物がおいしい街です。なかでも、全国トップレベルのクオリティを誇る金沢の回転寿司の中で人気のお店が「金沢まいもん寿司」です。
日本海の魚介を職人の目利きで仕入れ、さばき、握ります。米、醤油、調味料はもちろん、国産の割箸にまでこだわっています。その季節の美味しい魚を厳選吟味し、職人が技を振るうとびきり活きのいい寿司は絶品です。金沢ならではの、ノドグロや白エビのネタが人気です。
おみやげ買うなら!おすすめスポット3選
石川県観光物産館
「石川県観光物産館」は、日本三名園のひとつ「兼六園」のそばにあり、石川・金沢の老舗有名店の和菓子・地酒・海産物や伝統工芸品などが集まる商業施設です。お土産や贈り物・ギフトに人気の品々の、石川県の工芸と食品の老舗70店が一同に出店しています。
館内では、和菓子職人から教わりお茶席の主菓子をつくる「和菓子手づくり体験」、砂を高圧のエアーでガラスに吹き付け文字を彫る「砂彫りガラス体験」、縁起の良い起上りに絵付けをする「加賀八幡起上り手描き体験」があります。
その他、小箱・コンパクトミラーなどに金箔のデザインフィルムを貼って作る「金箔貼り体験」、本皮と木を利用した「小さな締太鼓づくり」や自分で茶せんを使ってお茶を点てる「お抹茶の自服体験」の6つの体験ができます。
旅の記念にぜひチャレンジしてみませんか。他にはない、オンリーワンのお土産にもなりますよ。
あめの俵屋 本店
「あめの俵屋」は、創業天保元年、180余年の伝統を誇る、金沢で一番古いあめ屋です。俵屋の「あめ」は、何とか母乳のかわりになる栄養価の高い食品はないかと考えた末に作り上げたのがはじめといわれております。
俵屋のあめの原料は良質の米と大麦です。百万石の城下町金沢の歴史とともに生き続けてきた、伝統の味です。人工甘味料、合成保存料などを一切使用していない自然食品です。昔からのみずあめ「じろあめ」は、とろけるようにやわらかい水飴で、箸などに巻きつけて舐めます。自然な優しい甘さはお土産にも喜ばれます。
小さなお子様から、お年寄りまで安心してお召し上がりいただけます。また、お料理の隠し味として野菜、魚の煮物などに使用したり、夏は夏バテ防止の滋養を得たり、冬はしょうが湯などで体を温めたり、季節に応じて活用できます。
金沢駅
金沢の玄関口である「金沢駅」は、東広場には金沢を訪れる人に差し出す雨傘をイメージし、おもてなしの心を表わしたガラスのドーム「もてなしドーム」があります。
巨大なガラス屋根のドームと、能楽の加賀宝生で使う「鼓」をイメージしたアーチが評価され、アメリカの旅行雑誌で“最も美しい世界の駅14選”として国内で唯一選ばれています。金沢の新しいシンボルとして親しまれています。
お土産選びなら、金沢駅にあるショッピングモール「金沢百番街」です。なかでも「あんと」は、郷土料理や、とれたての旬の幸など、金沢ならではの味や、和菓子はもちろん、山海の幸や地酒、工芸品など、加賀・能登の特産品が一堂にそろう金沢随一の名店街です。
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玉泉院丸庭園(ぎょくせんいんまるていえん)
「玉泉院丸庭園」は、加賀藩三代藩主「前田利常」による1634(寛永11)年の作庭を始まりとし、その後五代「綱紀」や十三代「斉泰」などの歴代の藩主により手を加えられながら、廃藩時まで金沢城内玉泉院丸に存在していた庭園です。
庭園は、城内に引かれた辰巳用水を水源とする池泉回遊式の大名庭園で、池底からの周囲の石垣最上段までの高低差が22mもある立体的な造形でした。滝と一体となった「色紙短冊積石垣」などの、意匠性の高い石垣群を庭の構成要素とする、独創的な庭園であったと考えられています。また、幻想的な夜のライトアップもオススメです。
玉泉院丸庭園には「玉泉庵」と名付けられたお茶室が設けられています。抹茶とオリジナル生菓子のセットが人気です。お茶室から庭園を眺めながら、しばらく休憩されるのもいいでしょう。
石浦神社
「石浦神社」は、金沢最古の宮として三輪神社を号し、平安時代には神仏習合となり石浦山慈光院長谷寺と改め、江戸時代には石浦山王、石浦大権現、明治の神仏分離令により石浦郷の地名をとり石浦神社と改称しました。
石浦神社は縁結びにご利益のあるパワースポットで、恋愛成就祈願に女子の姿が多く見られます。他にも安産、結び、家内安全、厄除など、女性に嬉しいご利益があります。一番人気は、なかなか他では見ない「水玉の御守り」です。持っているだけでハッピーになれそうな御守りです。石浦神社の公式キャラクター「きまちゃん」と鳥居のハートも見逃せません。
金沢湯涌夢二館(かなざわゆわくゆめじかん)
大正時代に活躍した画家であり、詩人であった「竹久夢二」を顕彰する記念館です。最愛のひと・笠井彦乃との思い出を紡いだ湯涌温泉に建ち、遺品から代表作まで、貴重なコレクションから夢二の芸術性を紹介しています。
金沢の中心部から車で約20分ほどのところにある「湯涌」は「金沢の奥座敷」と呼ばれています。豊かな自然のある温泉街としても知られています。旅、女性、聖書という三つのテーマから、遺品や作品を通して夢二の世界に浸ってみませんか。
金沢への主要エリアからのアクセス・所要時間
移動手段は予算とスケジュールに合わせて最適なものを選びましょう。飛行機の場合、小松空港から金沢駅までは小松空港リムジンバスで約40分です。
北海道から
飛行機
新千歳空港→小松空港:約1時間35分
仙台から
飛行機
仙台空港→小松空港:約1時間5分
新幹線(東北新幹線+北陸新幹線)
仙台→金沢:約3時間半(大宮駅経由)
高速バス
仙台→金沢駅:9時間〜9時間20分
東京から
飛行機
- 羽田空港→小松空港:約1時間
- 成田空港→小松空港:約1時間15分
新幹線
東京→金沢:約2時間半
高速バス
東京→金沢駅:7時間半〜8時間
車
練馬IC→藤岡JCT→上越JCT→金沢森本IC:約5時間15分
名古屋から
鉄道(東海道新幹線ひかり+特急しらさぎ)
名古屋→金沢:約2時間半(米原駅経由)
高速バス
名古屋→金沢駅:約4時間
夜行バス
名古屋→金沢駅:約7時間50分
車
一宮IC→米原JCT→金沢西IC:約2時間半
大阪から
鉄道(特急「サンダーバード」)
大阪→金沢:約2時間半
高速バス
大阪→金沢駅:4時間半~5時間半
夜行バス
大阪→金沢駅前:7時間40分
車
吹田IC→米原JCT→金沢西IC:約3時間20分
福岡から
飛行機
福岡→小松空港:約1時間15分
金沢観光の移動手段
バス
金沢市内では、北陸鉄道の運行する様々なバスが走っています。約15分間隔で運行していて主要な観光地を走るループバスの「城下まち金沢周遊バス」、金沢駅と兼六園・金沢城を20分間隔の運行で結ぶ「兼六園シャトル」、毎週土曜日と特定日に金沢市内の主要なライトアップスポット16ヵ所を15分間隔で循環運行する「金沢ライトアップバス」など、目的に合わせて選べます。
バスガイドの案内で金沢の主要観光スポットをコースで巡る「定期観光バス」もあります。こちらは、事前予約がおすすめです。
北陸鉄道HP
公共レンタサイクル まちのり
まちなかに設置されている21ヵ所の「サイクルポート」や「まちのり事務局」なら、どこでも自転車の貸出・返却が可能な、みんなでシェアする公共レンタサイクルです。主要な観光スポット付近にはポートがあります。
また、ポートに返却する必要のない「1dayパス自転車」(事前予約可)もまちのり事務局で取り扱っています。
まちのりHP
タクシー
各タクシー会社で、観光スポットを巡り案内してくれる観光タクシーや貸切タクシーなどもあります。数人での観光にも便利です。
お得なフリーチケット
北鉄バス1日フリー乗車券
金沢市内の主要観光地をほぼカバーしている「城下まち金沢周遊バス」や北陸鉄道バスの路線バス(金沢市内中心部の指定エリア内)にも乗車できる1日フリー乗車券で、金沢市内観光にとても便利です。また、1日フリー乗車券を提示すると指定の観光施設が当日限り入場料が割引されます。
【料金】
- 大人500円(中学生以上)
- 子ども250円(小学生)
【発売場所】
北鉄駅前センター(金沢駅東口バスターミナル1番のりば近く)
ほか、北鉄グループ案内所をはじめ、市内各所に取扱施設があります。
※ バス車内での販売はされていません
【有効期限】
利用日1日
【公式サイト】
http://www.hokutetsu.co.jp/tourism-bus/oneday
金沢の年間イベント情報
1月
金沢市消防出初式
金沢市内の消防団が集まって、金沢城公園で行われる金沢のお正月の恒例行事です。40本以上のはしごを立てた歴史ある「加賀鳶梯子(かがとびはしご)登り」や一斉放水は、勇壮で見ごたえがあります。
6月
金沢百万石まつり
金沢最大のイベントで、加賀藩の初代藩主前田利家の金沢城入城を記念して毎年6月に開催されています。金沢駅の「鼓門」から石川門を通って金沢城に入城する約4時間のパレード「百万石行列」は、その絢爛豪華な様子が観光客にも人気です。
前田利家公とお松の方には、毎年有名俳優が扮するのも見どころの1つです。また、文化財にも指定されている「加賀獅子」行列や武者行列、加賀鳶(とび)行列など様々な行列も見ることができます。
7月
北國花火金沢大会
北國花火大会は、光と音の共演が楽しめる花火大会で、石川県各地で毎年夏に開催されます。金沢大会では、大豆田本町の犀川(さいがわ)緑地周辺を打ち上げ会場に、12,000発の花火が1,000連発で打ち上がります。
8月
金沢アカペラ・タウン
「すべての人にアカペラを」をテーマに毎年8月の2日間に渡って開催されるイベントです。全国からアカペラグループを募集して、金沢市内の各所でアカペラストリートライブが開催されるほか、ゲストグループによるライブもあります。
4〜10月
金沢ナイトミュージアム
金沢に点在する17の文化施設で、20時までの夜間開館と合わせて様々なイベントを期間中の週末に開催しています。日程や詳細は下記HPにてご確認ください。
金沢ナイトミュージアムHP
年数回
兼六園夜間無料開放&ライトアップ
春の観桜期やゴールデンウィーク、初夏の金沢百万石まつりの開催期間中、夏休みの時期、紅葉の季節、冬の雪景色の時期など、それぞれの時期に合わせて、兼六園の夜間無料解放や兼六園・金沢城公園・玉泉院丸庭園(玉泉院丸庭園は冬季は除く)のライトアップが開催されています。
また、ホタルの時期や中秋の名月には兼六園は夜間無料解放が行われ、街中でのホタル鑑賞やお月見が楽しめます。