雨宿りにぴったりなカフェ
茶寮 宝泉
美しい庭園を眺めながら極上の和菓子を食べることができる優雅な雰囲気の茶寮です。席を通された時から用意されている丹波産の黒豆を使ったしぼり豆とほうじ茶からは日本のおもてなしの心が感じられます。
ここを訪れたら是非味わいたいのが「わらび餅」。時間が経つごとにすぐ食感が変化してしまうために、注文を受けてから作られるという作りたてのわらび餅は本わらび粉と砂糖、水のみで作られた非常にシンプルなものです。しかし、本わらび粉でしか出せない滑らかで柔らかな食感とほのかな甘みはここでしか味わえない贅沢な一品であることを感じさせてくれます。
本わらび粉特有の黒さの残る透明感のあるわらび餅と緑の美しい庭園は、京都の魅力の詰まった時間を過ごすのにぴったりです。雨の日だからこそ、濡れて緑が濃くなった庭園と美味しい和菓子を静かな茶寮で味わってみてはいかがでしょうか。
アカツキコーヒー
雨の日だからこそ、ゆったりとした気分が味わえる美味しいコーヒーを味わってみてはいかがでしょうか。一乗寺に店を構える落ち着いた雰囲気の小さなコーヒー専門カフェです。エスプレッソ用とカプチーノ用とでグラインダーを使い分けるほどのこだわりのある、柔らかな甘みをもつエスプレッソとコーヒーが人気となっています。
美味しいコーヒーは店内で提供される、京都で人気の高いナカガワ小麦店のパンを使ったサンドイッチやトーストによく合います。季節ごとに味も見た目も変化する可愛らしいパフェなどのスイーツも人気を集める理由の一つです。
よーじやカフェ 銀閣寺店
あぶらとり紙で有名なよーじやが運営しているこちらのよーじやカフェ銀閣寺店は、旧家屋の雰囲気をそのままに残している座敷スタイルのカフェです。美しい庭園をゆったり眺めることができる落ち着いた時間を過ごすことができ、哲学の道沿いにあるため、銀閣寺周辺の参拝・観光の合間に立ち寄るのにぴったりです。
「よーじやカフェ特製カプチーノ」など、よーじやらしい顔のロゴがあしらわれたドリンクやスイーツがおすすめです。カフェの二階では予約限定で四季折々の彩りが華やかな「京のお弁当」を味わうことができます。カフェでのんびりと過ごした後は店内で販売されているよーじやの化粧品をお土産として購入するのもおすすめです。
茂庵
森の小径を抜けながら吉田山を登って行くと辿り着くことのできる古民家風のカフェです。月替りのスイーツやランチメニューと居心地の良い空間を求めて決してアクセスが良いとは言えないにも関わらず、多くの人々が訪れます。混雑することの多い茂庵ですが、雨の日は入りやすくなっているので狙い時です。
大正時代に数奇者である谷川茂次郎によって建てられたこの茂庵は茶道を嗜んでいた谷川らしさを今もなお残し続けています。1階にはお茶室があり、2階のカフェでは靴を脱いで入店します。2階から眺める窓の外には美しい緑や大文字山などの景色が広がり、雨の日には雨音を聞きながらゆったりとした時間を過ごすことができる店内が特徴です。
進々堂 京大北門前
1930年に本格的フランス風カフェとしてオープンして以来、京都の落ち着きのある喫茶文化を形作ってきた「進々堂」。日本においてフランスパンを普及させたのはこの進々堂です。人気の「カレーのパンセット」をはじめとしたモーニングを静かな喫茶店の雰囲気とともに味わうことが出来るとファンの多いお店です。
雨宿りしている間も京都に来ているからこその良さを味わいたい方は、こちらの店内で美味しいパンと読書などを楽しんでみてはいかがでしょうか。京大の近くに店を構えていることもあり、学生が勉学に励めるようにとレトロな店内には長机が置かれています。
この長机や長椅子は漆芸・木工の作家で人間国宝の黒田辰秋によるもので、創業者やこれまでの利用者、京大生たちの想いの詰まった重厚感のあるものとなっています。
室内で芸術に触れるスポット
京都迎賓館
京都迎賓館は海外の賓客を迎え、日本の歴史や文化への理解を深めてもらうための施設として2005年に建てられました。入母屋屋根と数寄屋造りが京都らしい品格を感じさせる建物の中では、西陣織や蒔絵といった日本の伝統技能と匠の技が光る調度品が飾られています。
それ自体も価値の高い建物の中で日本が誇る貴重な美術品を眺められる、美術館のような魅力が京都迎賓館にはあります。一般公開では時期によって、自分のペースでまわることのできる自由参観と、説明を受けながら鑑賞していくガイドツアーといったように参観方式が異なるので、行かれる際にはサイトをチェックしてみてください。
京都迎賓館は、京都御所や仙洞御所を囲んだ非常に広い敷地を持つ公園「京都御苑」の中にあります。京都御苑は江戸時代には多くの宮家や公家の邸宅が立ち並んでいたところでしたが、都が東京に移り、戦後となってから国民公園として利用されるようになりました。
恵文社 一乗寺店
一日中過ごしたいと思わせてくれる雨の日にぴったりのスポットといえば国内外問わず多くの読書家たちが訪れる書店「恵文社 一乗寺店」です。イギリスのガーディアン紙が選ぶ「世界で一番美しい本屋10」に選ばれたほどの恵文社一乗寺店は、レイアウトや雰囲気はもちろん素晴らしいのですが、海外からも読書好きを集めるだけの魅力がさらにあります。
その魅力として、スタッフたちの手によって一つ一つ選び抜かれた本が、ジャンル別ではなく、テーマや相関性を考えて「編集する」ように並べられているのです。目当ての本を探しているうちに次々と普段は手に取らない新たな本の魅力に気づいていく、自分にとって特別な本との出会いが体感できるような書店です。
私設図書館
哲学の道や銀閣寺の付近にあるのが、1973年に開館して以来、多くの学生たちに利用されてきた「私設図書館」です。学生運動の余波が残る時代に本好きの溜まり場としてオープンしたこの私設図書館は、現在お菓子や飲み物を自由に持ち込むことができる有料自習室のようなスポットとなっています。
静かにすることだけがルールとなっているこちらでは、日曜や祝日も深夜12時まで開館し、パソコンの電源も設置されているだけでなく、コーヒーを飲むこともできるので散策の休憩としてカフェのように利用する方も多いです。ガヤガヤとした観光地の中でつかの間の自分一人の時間を楽しみ、集中することができるのが魅力となっています。
しっとりと濡れた庭を眺める寺・神社
詩仙堂丈山寺
詩仙堂は江戸初期に活躍した文人・石川丈山によって造られた山荘跡で、現在は曹洞宗の寺院でもあるために丈山寺とも呼ばれています。美しい庭園を書院の中から濡れることなく眺めることができるので、雨の日にぴったりの寺です。
正式名称はでこぼこした土地に建てた住居という意味の「凹凸窠(穴編に果)」(おうとつか)ですが、中国の漢晋唐宋の詩家三十六人の肖像を狩野探幽に描かせた、“詩仙の間”を中心としているところから詩仙堂と名付けられています。
書院から眺める庭園の景色は四季折々の花々や苔、新緑や紅葉といった自然が非常に美しく、訪れた人々の心を癒します。ししおどしの音を聞きながらゆったりと過ごす時間は修学旅行とは違う京都が味わえます。
銀閣寺(慈照寺)
雨の日であっても訪れておきたいのが、金閣寺と対をなすようにして京都を代表する観光スポットとされている世界文化遺産「銀閣寺」です。この銀閣寺は室町幕府の8代目将軍足利義政によって金閣寺(鹿苑寺金閣舎利殿)を模して造られたものです。
銀閣として知られる観音殿に限らず、向月台や銀沙灘といった白砂を立体的に盛り上げて造られているアート、国宝に指定されている東求堂、さらには豊かな自然で彩られた紅葉の時期にも評判の高い錦鏡池など見どころは境内に数多くあります。趣のある「侘び寂び」の魅力は雨の日にも時間を忘れて没頭できるでしょう。
下鴨神社
下鴨神社は正式名称を賀茂御祖神社と言い、河合神社や縁結びの相生社と共に糺ノ森の自然に囲まれた穏やかさのある神社となっています。糺ノ森の静けさは雨の日もまた違った魅力のあるものとなって、参拝客の心を癒します。
干支ごとに守護神が祀られ、自分の干支のお社にお参りをする言社やみたらし団子の由来となった御手洗池の水につけると文字が浮かび上がり自分の運勢を占うことのできる「みずみくじ」など他の神社とは少し違った楽しみ方ができるのが魅力の一つです。
下鴨神社で販売されているお守りの中でも人気の高い「媛守」は、華やかなちりめんを用いて一つ一つ柄や柄の入り方が違うために、女性の心願成就へのご利益がある世界に一つだけのお守りとして人々を魅了します。
梨木神社
京都御所の東に位置する落ち着きのある神社です。明治維新の功労者である三條実万・実美父子を祀っているこの梨木神社は萩の名所としても知られ、9月の中旬から下旬にかけて萩まつりも開催されます。自然と神社の穏やかな魅力は雨の日でもついついゆったりと楽しんでしまいそうです。
京都三名水のひとつ「染井の井戸」が神社の境内の手水舎にあり、現在も開かれている境内でのお茶会では染井の水と同じ水源からひかれた水を使用しているそうです。持ち帰ることもできるため、水を汲みに来る利用客も多いのがこの神社の特徴となっています。
真如堂(真正極楽寺)
真如堂は本堂、三重塔、表門などと薄紅色の桜、赤い紅葉の組み合わせの美しさから桜、紅葉の名所としてもそれぞれ知られている寺です。本堂横にある「たてかわ桜」は、徳川家光の乳母、春日局のお手植えと伝わる桜とされています。
四季折々の自然の美しさは雨の日も一層色濃く境内を彩ります。中でも真如堂が雨の日に輝くのは梅雨の季節です。雨の多い梅雨の時期には是非真如堂の紫陽花を見に足を運んでみてください。
近年紫陽花も鐘楼の回りや本堂裏の宝蔵や万霊堂付近に、1000株ほど植えられ、まだ知る人も少ない穴場の紫陽花スポットとなっています。紫陽花が見頃の時期には本堂へ向かうところにある手水舎にも紫陽花などの花々が上品に浮かべられ、訪れた参拝客を喜ばせてくれます。
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