マレーシアってどんなところ?
基本情報
マレーシアは東南アジアのちょうど中心に位置していて、首都クアラルンプールやペナン島、ランカウイ島などが属するマレー半島と、ボルネオ島のひとつである、コタキナバルなどを含むサバ・サラワク州から成り立ちます。シンガポール、タイ、インドネシア、ブルネイと国境を接していて、国土の60%は熱帯雨林のジャングルで覆われています。
日本との時差は1時間で、日本の方が進んでいます。例えば、日本が朝の9時だと、マレーシアでは朝の8時となります。
現在の人口は約3,000万人で、マレー系・中国系・インド系、そして多数の部族に分けられる先住民族で成り立っている多民族国家です。公用語はマレー語(バハサマラユ)、準公用語は英語なので、首都クアラルンプールや他の観光都市ではほとんど英語が通じます。
しかし東海岸やボルネオ島ではではマレー語が主に使われているので、英語が通じない場合があります。
多民族・多宗教国家マレーシアの文化
現在人口約3,000万人のマレーシアは、マレー系(約69%)・中国系(約23%)・インド系(約7%)、そして多数の部族に分けられる先住民族で構成される多民族国家です。
イスラム教を信仰するマレー系が多数派民族で、中華系移民やインド系移民はそれぞれの言語、宗教、生活習慣、民族衣装、食生活など独自の文化、伝統を守りながら暮らしています。「共生」をモットーに1つの文化に同化することなく、お互いの民族・宗教における生活様式の尊重を第一としています。
マレーシアを旅していると、いたるところで英語・マレー語・中国語・ヒンドゥー語など異なる言語が聞こえてきます。また街の中にはイスラム教のモスクはもちろん、仏教のお寺、ヒンドゥー教の寺院が点在しています。
このように、それぞれ違う言語や生活様式に従って暮らしていても「マレーシア人」としてのアイデンティティを大切にしています。
また混血による民族も存在し、その代表的なものが「ババニョニャ(プラナカン)」という呼ばれる人々で、20世紀初頭までに移民してきた中華系移民の男性と、マレー女性の間に生まれた子孫のことを指します。
初代植民地支配者であるポルトガル人の子孫は「ユーラシアン」と呼ばれ、主に古都マラッカでキリスト教徒として暮らしています。インド系移民とマレー民族との間に生まれ、ヒンドゥー教を信仰する子孫たちは「チッティ」イスラム教を信仰する子孫たちは「ママッ」と呼ばれています。
近代都市・リゾート・大自然、3つの魅力
マレーシアはどこの都市・地域に行くかによって、楽しみ方が大きく変わります。都市部では近代的な建造物やショッピング、多彩な食文化を楽しむことができ、アイランドリゾートでは青い海と白いビーチでゆっくりくつろげ、大自然ではジャングルの中をトレッキングしたり珍しい動植物たちを鑑賞することができます。
主要都市別にどのような特徴があるか、下記にまとめてみました。
クアラルンプール:近代都市
クアラルンプールはマレーシアの首都として、国の政治や経済の中心として機能している近代都市です。市内には緑も多く、地元の人たちでにぎわう屋台や市場、異国情緒あふれる歴史的建造物、モスクや寺院などたくさんの魅力があります。
市内は交通手段も整備されており、また日本食レストランやスーパーもたくさんあるので、日本の観光客にとっては比較的安心な旅行先です。
ペナン島:世界文化遺産、アイランドリゾート、イギリス文化
ペナン島はマレー半島の北西にある島で、イギリス統治の面影が残る観光地と、青い海と白いビーチがあるアイランドリゾートの2つの顔を持ちます。
マレーシアの中で最も華人の人口が多い地域で、中国商人たちが建てた長屋である「ショップハウス」がたくさんあります。
現在ではかわいいカフェや雑貨屋さんとして改装されて、ショップハウスの壁のストリートアートが町のシンボルになり、近年女子旅の行先として人気を集めています。
ランカウイ島:アイランドリゾート、大自然
ランカウイ島はペナン島と並ぶ、マレーシア屈指のアイランドリゾートです。ジャングルやマングローブの森などの自然も堪能できれば、超高級リゾートホテルやビーチバーなどが立ち並ぶ近代的な顔も持ちます。
「ランカウイ(Langkawi)」という地名の由来は、ワシという意味のマレー語「Helang」と、赤茶色という意味の古代マレー語「Kawi」の二つの単語が組み合わさったものと言われています。
島のシンボル、名前の由来にもなる通り、ランカウイ島にはたくさんのワシを見つけることができます。また、島全体が免税地区のため、ショッピングやお酒を比較的安く楽しむことができます。
コタキナバル:世界自然遺産、大自然
コタ・キナバルは、クアラルンプールやペナン島などがあるマレー半島とは海を介して東側にある、ボルネオ島のサバ州の州都です。
美しい海に面しており、また東南アジア最高峰のキナバル山と世界最古の熱帯雨林ジャングルがあるというキナバル公園の玄関口となる観光地です。
珍しい動植物が生息しており、マレーシアの中でも自然保護に一番力を入れている地域とも言えます。
マラッカ:世界文化遺産、ババニョニャ文化、ポルトガルとオランダ文化
マラッカは600年前にマレーシアにイスラム教を導入し、初の王朝が建国された街です。貿易港として栄えたので、西と東の文化が融合し今では異国情緒あふれる街となり世界中の人々を魅了しています。
クアラルンプールからバスで3時間程度の距離にあり、街もこぢんまりしているのでクアラルンプール観光中の日帰り旅行先として人気を博しています。
イポー:郊外都市、美食の街、温泉
クアラルンプールから列車やバスで2時間30分~3時間ほどで着く、マレーシア第3の都市イポー。レトロな建物が並ぶ旧市街と、近代的なビルが立ち並ぶ新市街が調和した街です。石灰岩の洞窟が点在しており、天然の温泉が湧き出たりと自然豊かな地域でもあります。
定番スポット10選
ペトロナス・ツインタワー (KLCC)
マレーシアといえばこれ、といってもいいほど有名な「ペトロナス・ツイン・タワー」。
首都クアラルンプールの中心地にそびえたつ、高さ452mを誇る超高層ビルです。1998年に完成してから5年間、「世界で一番高いビル」でしたが、残念ながら2003年に台湾の台北101に世界一の座を譲ることとなりました。「ツインタワー」(2棟のビル)としては世界一の高さを誇っています。
実は、日本の建設会社ハザマがタワー1を、タワー2は韓国のサムスン物産建設部門がそれぞれ施工したことでも有名です。このツインタワーがマレーシアの建造物として特別なのは、イスラム様式を用いてデザインされたことです。超高層ビルの中でもこのようなデザインは世界中どこを探してもなく、特徴的な2つ尖塔がモスクの形と似ていますね。
LRTのKLCC駅を降り、「スリア」というショッピングモールを抜けると、ツインタワーを鑑賞できるスポットに着きます。
ムルデカ・スクエア
1957年にイギリスからの独立を宣言した歴史的な場所が、「ムルデカ・スクエア」です。そのため、「マレーシア発祥の地」ともいわれ、毎年8月31日の独立記念日には大きなイベントがこの広場で行われます。
広場にはマレーシア国旗が掲揚され、広い野原や噴水があり、ビル群から離れてリラックスするためにここに訪れる地元の人たちも多くいます。
また広場周辺には、1800年代後半から1900年代前半に建てられ、歴史保全のために残された建造物がたくさん点在しており、クアラルンプール観光をする際はこの広場から始めるというのが定番となっています。
ムルデカ・スクエアは、LRTのマスジット・ジャメ駅を降り、徒歩3分ほどの場所にあります。
バトゥ洞窟
クアラルンプールから車で20分、電車で30分程いった郊外に位置している「バトゥ洞窟」はヒンズー教の聖地で、金でできたムルガン神像が有名なスポットです。
ムルガン神像の脇にある272段の階段をのぼると、約4億年前から形成された石灰岩の洞窟があり、その中にヒンドゥー教寺院があります。天井部隙間から太陽光が差し込み、神秘的な景色が広がります。
2018年の改修工事で、寺院側が勝手に階段を極彩色に塗り替えたことによって、周辺住民や政府機関より大批判をうけていますが、全体的にヒンドゥー教のカラフルでポップな印象が際立ち大変美しい観光スポットです。
洞窟内や階段付近にはたくさんのサルがいてかわいいのですが、観光客が持っている食べ物を狙って襲ってくる場合もあるので、くれぐれもご注意ください。
クアラルンプールからはタクシーでいくことも可能ですが、一番安い方法はKLセントラル駅からKTMコミューターを利用することです。往復5.2RM(約150円)で、バトゥケイブ駅から徒歩5分以内なので、比較的安く簡単に行くことができます。
ジョージタウン
ジョージタウンはペナン島の中心地で、アジア・中東・ヨーロッパを結ぶ貿易港として栄えた街の面影が現在もなお色濃く残っている地域です。2008年には、マラッカとともに世界文化遺産として登録されました。
ジョージタウンには、18世紀イギリス統治時代建てられたペナン市庁舎を筆頭に、植民地時代に建てられた「ヨーロッパコロニアル調」の建造物が数多く残っております。
また、違う地域に比べて中国系の人々が多いため、中国文化や伝統を街中いたるところで見ることができます。代表的なものが「ショップハウス」で、1階が店舗で2階が住居になった中国の伝統的な建築様式のことを指します。
現在ではおしゃれなカフェやブティックとなっており、ショップハウスの壁には数多くのストリートアートが描かれているので、インスタ映えスポットとして人気です。
ジョージタウンは、島の北西に位置しています。ペナン島では基本的にタクシー移動となるので、ジョージタウン近辺に滞在していない場合はタクシーを利用しましょう。
極楽寺
マレーシア内で一番有名な仏教寺院が「極楽寺」です。敷地は12万平方mにも及び、東南アジアの中でも最大級の仏教寺院で、中国、タイ、ミャンマーの3様式が融合するパゴダ(仏塔)がこのお寺のシンボルです。
この塔は7層に重ねられており、高さ30mの中に1万体もの仏像がはめ込まれています。
ランカウイケーブルカー (スカイキャブ)
ランカウイ島で2番目に高いマチンチャン山へ伸びる「ランカウイ・ケーブルカー」(SkyCab)と、谷の上に架かる「スカイブリッジ」(SkyBridge)は、島を一望できる絶景スポットです。
ケーブルカーに乗り、下を見るとコバルトブルーの海や白いビーチを一望、上には崖や山のジャングルが広がり、圧巻の景色を堪能できます。
山頂にあるスカイブリッジに着くと、ランカウイ島はもちろん、マラッカ海峡やタイの島々を見渡すことができます。
パンタイ・チェナン(チェナンビーチ)
ランカウイのほとんどのビーチがリゾートホテルプライベートビーチなので、そのホテルに泊まっていないと出入りができませんが、「パンタイ・チェナン(チェナンビーチ)」は観光客がだれでも入れるランカウイ最大のパブリックビーチです。
パンタイ・チェナンの周辺にはおしゃれなレストランやカフェ、お土産屋さんがあり、また海を一望できるビーチバーなどがあり、若い観光客に人気のエリアです。
キナバル公園
キナバル公園は世界自然遺産にも登録されていて、東南アジア最高峰のキナバル山(標高4,095m)を中心とした自然公園です。キナバル山への登山路では、熱帯雨林ジャングルが広がる麓からごつごつした岩場が続く頂上まで、様々な景色を楽しむことができます。この深く古いジャングルは、ラフレシアなど貴重な動植物の生息地です。
コタキナバル中心地から公園(登山口)までは約90kmあり、車で約2時間弱かかります。コタキナバル市内からミニバスでラナウ行きを乗り、ラナウからタクシーを利用して公園前まで行くことが可能です。
市内へもどる最終バスが16時であったり、公園からバス乗り場まで行くためのタクシーを見つけることが難しいため、キナバル公園へ行くためにはタクシーをチャーターするか、ツアーに参加することをお勧めします。
市内からタクシーをチャーターした場合、往復400~500リンギット。日帰りツアーを手配した場合、一人200~300リンギットで、昼食、入場料、ガイド込みなので、ツアーを手配するのが現実的な選択となります。
ババ・ニョニャ・ヘリテージ
「ババ・ニョニャ」は古都マラッカを語る上では欠かせない文化です。
ババ・ニョニャとはマレーシアに移り住んだ中国系の男性とマレー系の女性間に生まれた子孫のことを指します。この文化に直接触れられるのが、ジョンカー通りに位置している「ババ・ニョニャ・ヘリテージ」です。
1896年に中国福建省出身の農園経営者チャン氏により建設された家を、そのまま博物館にした私立博物館です。このチャン氏が現地でマレー系の女性と結婚し、子孫代々ババ・ニョニャの文化を継承しながらその家に住み続け、現在はチャン家の3代目が館長として管理しています。
家をそのまま博物館にしているので、リビング・ダイニング・寝室などを見ることができるのですが、伝統的建築方式のショップハウス内に中国式デザインや西洋とマレーが融合されたデザインの家具をみることができます。
ザ・バンジャラン・ホットスプリング・リトリート
イポーにある地元の人や観光客の間でも有名なスポットが「ザ・バンジャラン・ホットスプリング・リトリート」というリゾート・宿泊スポットです。
大自然に囲まれた施設の中心部に天然温泉があり、源泉なので入浴はできませんが、その周りには入浴用の露天風呂があるので、広がるジャングルを眺めながらゆっくり入浴することが可能です。
また、クリスタルケイブと呼ばれるクリスタルに囲まれた洞窟スタイルの瞑想室があり、都市部での雑踏から離れて、最高のリラクゼーション体験をすることができます。このリゾートは、イポー駅からタクシーで20分程度行ったところに位置しています。
異国情緒あふれる歴史・文化に触れるスポット6選
スルタン・アブドゥル・サマド・ビル
ムルデカ・スクエア周辺の建物の中でも有名なものが、広場の対面にある「スルタン・アブドゥル・サマドビル(旧連邦事務局)」です。こちらもマスジッド・ジャメ同様、イギリス人建築士によって1897年に建設されました。
イギリスのビクトリア様式、スペインでよく用いられるイスラムのムーア様式、インドのムガール様式が融合されたデザインとされていて、ピンクっぽい色でかわいらしく今ではインスタグラムスポットとなっています。
マスジッド・ジャメ
「マスジッド・ジャメ」は1909年に建設された、クアラルンプール市内で最古のモスクです。イギリス人建築士によって建設され、スペインでよく用いられるイスラムのムーア様式、インドのムガール様式が融合されたデザインとされています。
このモスクは、クラン川とゴンバック川の合流地点付近に建っていているのですが、この地点がクアラルンプール=泥の交わる場所と言う地名の由来と言われています。
LRTの停車駅にマスジット・ジャメ駅があるので、その駅を降りるとすぐのところに位置しています。
クアラルンプール・シティ・ギャラリー
「クアラルンプール・シティ・ギャラリー」は、クアラルンプールの歴史や現在の様子を知ることができる展示場です。
ここにはクアラルンプール市内のミニチュア模型があって、街の規模を一目で体感できます。本格的なクアラルンプール観光をする前に訪れると、地理的な感覚も得られますし、歴史も勉強できるので、より楽しい観光となるかと思います。
こちらのギャラリー前には、アイラブKLのモニュメントもあるので写真撮影にもぜひ訪れてみてください。
コーンウォリス要塞
ペナン島観光でお馴染みの名所ともいえる「コーンウォリス要塞」。名前は、イギリスの将軍チャールズ・コーンウォリスに由来していて、1786年にイギリス東インド会社のフランシス・ライト総督が、ペナン島に初めて上陸したときに建てられた要塞です。
位置している砦はペナン島の先端にあたり、マラッカ海峡を監視するのに適当な位置でした。当時イギリスの植民地をオランダやフランス、海賊などから防衛する上で、この要塞が地理的にも重要な拠点になったのです。
他の観光地と比べると見どころがあるわけではありませんが、ペナン島、マレーシアの歴史を知る上でかかせない場所なので、ぜひ訪れてみてください。
ペナン市庁舎
ペナン島に多く残っているイギリス統治時代の「コロニアル建築」というデザインの建物の中でも、代表的なものが「ペナン市庁舎」です。
島で一番美しい建造物とされていて、エドワーディアン・バロック様式というイギリスの建築様式を使って1903年に完成、1982年には国の文化財に制定されました。
オランダ広場
「オランダ広場」は、18世紀にオランダ統治時代に建てられたもので、キリスト教会や噴水、旧オランダ総督邸(スタダイス)、時計台などが立ち並びます。
現在はピンク・赤色の壁が印象的ですが、元々オランダ統治時代は白かったそうです。その後イギリス統治時代に現在の色に塗り替えられました。
夜には街灯のオレンジ色の光に照らされ、異国情緒が一層際立ちます。オランダ広場の反対側には、1511年にポルトガル軍によって建てられた「サンチャゴ砦(エー・ファモーサ)」があり、ペナン島のコーンウォリス要塞同様、敵から海峡を防衛するのに重要な拠点となったことを物語っています。
多民族・多宗教を感じるスポット6選
マレーシア・イスラム美術館
クアラルンプールを訪れた方々にぜひ行っていただきたいところが、「マレーシア・イスラム美術館」です。ここには、世界中から集められた約9,000点ものイスラム芸術品が展示されております。
ブルーのタイルを散りばめた外観、そして館内も幾何学文様とカリグラフィーで装飾されたタイルやドームなど、展示物がなくても飽きのこない美しさです。
イスラム芸術に馴染みがない方々も、トルコやシリア、中国などの国から集められた色彩豊かなタイルや工芸品、宝飾品やテキスタイル等で、イスラム芸術に魅了されること間違いなしです。
関帝廟 (Guandi Temple)
「関帝廟」は道教寺院で、三国志でも有名な武神、そして現在では商売の神様としても崇められている「関羽雲長」が祀られています。
世界中に関羽を祀る関帝廟はたくさんありますが、こちらはクアラルンプール観光でも大変有名な観光スポットです。
寺院内は、中国文化をあらわす赤と金が基調とされていて、龍や獅子の装飾品で大変煌びやかです。
スリ・マハ・マリアマン寺院
クアラルンプール最古・最大のヒンドゥー教寺院が、「スリ・マハ・マリアマン寺院」。
高さ22.9mのカラフルな門塔(ゴプラム)は5層に重ねられ、228体のヒンドゥー教の神々や従者が彫刻されています。周りはビルで囲まれていますが、このゴプラムを見逃すことはないくらい、荘厳な外観をしています。
この寺院の見学は自由で、カウンターに靴を預けて中に入ることができます。ヒンドゥー教寺院の中に足を踏み入れるということは、日本では体験できないものなので、ぜひ訪れてみてください。
スルタン・サラディン・アブドゥル・アジズ・シャー・モスク(ブルーモスク)
マレーシアのイスラム教モスクの中でも一番有名なのは、クアラルンプール郊外にある、ブルーモスクとピンクモスクです。
ブルーモスクの正式名称は「スルタン・サラディン・アブドゥル・アジズ・シャー・モスク」で、マレーシアで最大、世界でも4番目の規模を誇るモスクと言われています。
クアラルンプールから電車か車で20~30分ほど行ったシャーアラムという地域に位置しています。「ブルーモスク」と呼ばれ、外観は青と白に包まれていて、内部には青いステンドグラスで装飾がされており、青い光が差し込むように見えてとても幻想的です。
プトラ・モスク(ピンクモスク)
ピンクモスクの正式名称は「プトラ・モスク」で、クアラルンプール国際空港近くの行政都市プトラジャヤという地域に位置しています。周りには財務省、最高裁判所、首相官邸等があって綺麗に整備されています。
すぐ隣には人口の湖「プトラ湖」があるので、角度によっては湖に浮かぶように見えて大変美しいです。こちらのモスクも「ピンクモスク」と呼ばれるように、外側も内側も花崗岩のスモーキーピンクの装飾で統一されています。
マラッカ海峡モスク
マラッカで人気上昇中の観光スポットが、「マラッカ海峡モスク」で、特に夕暮れ時に観光客が集まります。マラッカ海峡をのぞむ海の上の人工島に建っており、海に浮かんでいるように見えることから、「水に浮かぶモスク」と称されています。
モスクを一望できる岸へ行くとモスクの真横に夕日が落ちていくように見え、少し暗くなるとライトアップするので、夕日のオレンジ色とモスクの緑色のライトが幻想的な景色を生み出します。
自然・リゾートスポット7選
キリム・カルスト・ジオフォレスト・パーク
ランカウイ島は、世界遺産の地質版とされるユネスコの「世界ジオパークネットワーク」に東南アジアで初めて認定されました。地質の貴重さ、特徴的な文化や歴史を持つとされる自然公園、いわゆる「ジオパーク」がランカウイには3つ存在しており、キリム・カルスト・ジオフォレスト・パークはその一つです。
このジオパークでは、岩山や鍾乳洞に約5億年前の石灰岩地層を見ることができます。また、壮大なマングローブ林やランカウイのシンボルでもあるワシなどの生態系を観賞することができます。
ここではガイド付きのカヤックツアーが人気のアクティビティです。ツアーを事前に予約した場合、ジオパークまでの送迎は基本的に含まれています。個人的に訪れたい場合は、タクシーを利用しましょう。
ポーリン温泉
「ポーリン温泉」は、キナバル公園内にある温泉施設です。温泉以外にも、プールや吊り橋、バタフライガーデンや洞窟など見どころがたくさんあります。
この温泉は第二次世界大戦中に旧日本軍が掘り当てたものとされていて、1970年代になり整備され、現在では観光客にも地元の人にも人気のスポットとなりました。
温泉には水着を着用して入浴する必要がありますが、水着がない場合は足湯に入ることも可能です。
サン・ポ・トン/ペラ・トン/ケ・ロッ・トン
イポーには石灰岩の洞窟に建てられた寺院がたくさんあります。その中でも代表的なものが、イポーでは最も古い洞窟の寺院「三寶洞(サン・ポ・トン)寺院」です。「ペラ・トン」や「ケ・ロッ・トン」とも呼ばれています。
洞窟の中は荘厳な空気が流れ、寺院前にはカラフル装飾が施された庭園あり、その庭園にある井戸は、マレーシア屈指のパワースポットとして有名です。
パンコール島
クアラルンプールから北西へ約200km、ペナン島の手前にある島が「パンコール島」です。
ペナン島やランカウイ島と比べると、観光地として発達しているわけではないですが、のんびりとして空気が流れていて、リラックスできる島です。
ビーチも海もランカウイ島などに引けを取らないくらい綺麗なので、穴場のアイランドリゾートとして近年人気を集めているスポットです。
1年を通してビーチやレストランなどには人が少なく、有名リゾート地とは違ったローカルさであったり居心地のよさを感じられるスポットです。
クアラルンプールからだと、ルムッという地域まで長距離バスで約4時間、スンガイ・ピナン・クチル港からフェリーで約25分の移動となります。
レダン島
「レダン島」はマレーシアで一番美しい島と呼ばれています。ビーチと海が有名なマレーシアで一番、ランカウイ島などとは比べものにならない程の美しさ、と説明すると想像がつくかと思います。
ビーチの砂は真っ白で海は目を疑うほどの透明度なので、シュノーケリングが一番人気のアクティビティです。6〜9月のウミガメの産卵シーズンなので、運が良ければ出会えるかもしれません。
高級リゾートを格安で予約ができるので、キレイな海とハイレベルなサービスで極上の時間を過ごせること間違いなしです。
クアラルンプールからだと、ムラン港まで長距離バスで約6時間、ムラン港からフェリーで約40分の移動となります。
プルヘンティアン島
「プルヘンティアン島(ペルヘンティアン島)」もレダン島に引けをとらず美しい海とビーチを持っています。
日本の人にはあまりポピュラーではなく、欧米からのバックパッカーたちの間で人気の島です。島に降り立つとマレーシアにきていたことを忘れるくらい、ヨーロッパ人やオーストラリア人がたくさんいます。
綺麗な海とビーチの後ろにはジャングルが広がっていて、「パイレーツ・オブ・カリビアン」の1シーンに溶け込んだような気分になります。
クアラルンプールからだと、クアラブスッ港まで長距離バスで約7時間、クアラブスッ港からフェリーで約20分の移動となります。
ティオマン島
「ティオマン島」はダイバーたちに人気の島です。この島周辺の海が、世界で一番綺麗だというダイバーも少なくありません。最短は3泊4日で旅行感覚、しかも格安でダイバーライセンスを取得できるので、地元の人も観光客にとってももライセンスを取りに行く島として有名です。
クアラルンプールからだと、メルシン港まで長距離バスで約5時間、メルシン港からフェリーで約1.5時間の移動となります。
ショッピングスポット8選
ブキッビンタン周辺
マレーシアの首都クアラルンプールは、東南アジアでも随一のショッピング天国です。
クアラルンプール版「渋谷」ともいえる繁華街ブキッ・ビンタンには、高級ブランドからローカルブランドまで取り扱うショッピングモールが立ち並び、中心地から少し離れた地域へ行くと、一日では回れないほどの、東南アジア・世界的にも最大級のショッピングモールがあります。
また日本の伊勢丹やイオン、そごうなども続々と進出してきているので、日本の観光客にとっては、海外にいながらどこか馴染みがあり安心してショッピングができる環境でもあります。
ブキッ・ビンタンへはMRTとモノレールに乗っていくことができます。モノレールの駅はエアアジア ブキッ・ビンタン駅 、MRTスンガイ・ブロー-カジャン線の駅はパビリオン・クアラルンプール - ブキッ・ビンタン駅です。
パビリオン ショッピングモール
ブキッ・ビンタンの中心にある、「パビリオン ショッピングモール」。プラダやグッチといった高級ブランドもありますがZARAなどの大衆向けブランドも入っており、幅広い層に愛される大型ショッピングモールです。
クアラルンプール一番の繁華街に位置しているので、訪れるのは大体が観光客です。中国正月やハリラヤ・プアサなどの祭日・行事ごとに壮大なスケールの飾りつけが定番となっていて、地元の人の中にはお買い物目的ではなく、豪華な装飾を見にくる人がたくさんいます。
ロット10(Lot10)
パビリオン ショッピングモールのすぐ近くにある、緑色の建物が「ロット10」というショッピングモールで、こちらは若い層に人気のモールです。
2016年リニューアルオープンした伊勢丹が入っており、つけ麺やお好み焼きなどを楽しめる本格的な日本食レストランや日本食スーパーも入っているので、旅中に日本の味が恋しくなった際に重宝します。
地下にある「フートンフードコート」には、マレーシア各地の老舗レストランが49店舗も入っていて、わざわざ地方にいかなくても伝説のレストランの味を気軽に食べ歩くことができるとあって、地元の人たちの間でも大人気です。
スターヒルギャラリー(STARHILL GALLERY)
「スターヒルギャラリー」もブキッ・ビンタンにあり、こちらは富裕層に特化したショッピングモールです。一流高級時計ブランドや宝飾品ブランド、ルイ・ヴィトンやディオールなどのファッションブランドが入っています。
内装も洗練されていて、いかにも富裕層向けといった雰囲気なので、ガヤガヤしたブキッ・ビンタンでのショッピングに疲れて、少し落ち着いた空間で休みたくなった時に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
1ウタマ ショッピングセンター
クアラルンプールから車で20~30分ほど離れた郊外に位置している「1ウタマ(ワンウタマ)ショッピングセンター」は、マレーシア最大、東南アジアでは2番目、世界で5番目に大きいショッピングモールです。
クアラルンプール中心地から離れているので観光客はほとんどおらず、周辺はビジネス街や高級住宅地なので、地元の人たちがよく訪れます。
4つのデパート(イオン、伊勢丹、パークソン、タンガ)と2つの映画館があり、東南アジア最大級の屋上庭園や、滝とマレーシアの原生林をそのまま残した「レイン・フォーレスト」エリア、スポーツ施設、ホテルも隣接されています。これを聞いただけでもどのくらいの規模か想像できますよね。
イオンや伊勢丹があるので、日系の飲食店やスーパー、雑貨屋なども充実しています。
ミッドバレーメガモール/ザ・ガーデンズモール
クアラルンプール近郊にあるミッドバレーシティに位置する「ミッドバレーメガモール」は、1ウタマに次いで、マレーシアで2番目に大きいショッピングモールです。隣接しているザ・ガーデンズモールを入れると、マレーシア最大となります。
ミッドバレーメガモールはマレーシアのファミリー向けで、週末はもちろん、平日でも大変にぎわっています。3つのエリア(サウス、ノース、センターコート)に分かれており、「イオン」やマレーシアの百貨店「メトロジャヤ」などの、400店舗以上のテナントが入っています。
「ザ・ガーデンズモール」はミッドバレーメガモールと繫がっていますが別のショッピングモールで、ミッドバレーより高級感があり、落ち着いた雰囲気となります。ヨーロッパの一流ブランドが入っていたり、オーガニック食品を取り扱うスーパーがあったりと、若い人や高級な物を求める地元の人に愛されています。
セントラルマーケット
「セントラルマーケット」は、ナマコ石鹸、パシュミナのスカーフ、マレーシア柄のバティック生地などの雑貨が買える、お土産の宝庫です。
こちらは元々、イギリス統治時代の1888年に生鮮マーケットとして建てられたもので、中には雑貨屋さんだけではなく、コーヒーショップやフードコートなど、約130件のお店が軒を連ねています。
クアラルンプール旅行で、お土産に困った場合は、こちらにくると必ずお探しのものが見つかるかと思います。
ジョンカー通り
「ジョンカー通り」という愛称で地元の人たちから親しまれているこのストリートは、正式名称「ジャラン・ハン・ジェバット(Jalan Hang Jebat)」といい、マラッカ旧市街(チャイナタウン)のことを指します。現在ではマラッカの観光の中心地として、雑貨や骨董品、カフェやレストラン、そして可愛いブティックやお土産屋さんが立ち並びます。
毎週末金・土・日の18時から深夜0時まで一般車両を通行止めにして、屋台が軒を連ね、ナイトマーケットが催されます。
グルメスポット4選
アロー通り
先述の通り、ブキッ・ビンタンはクアラルンプール版の「渋谷」ともいえるマレーシア屈指の商業・娯楽エリアです。マレーシアのローカル料理から西洋料理のレストランやマッサージ屋さんなど、マレーシアで楽しむべきほぼ全てものがこのエリアに集まっています。
ここでおすすめなのが、クアラルンプール最大の屋台街である、「アロー通り」です。日中は閑散としていますが、夜になるとたくさんの屋台が軒を連ね、観光客や地元の人でごった返します。昔から続く路地裏の屋台街で、異国情緒たっぷりなので、東南アジアにきたなーという実感が湧く場所です。
マレーシア特有の串バイキング「ロクロク」などを始め、中華やタイ料理の屋台もあれば、ドリアンなどのトロピカルフルーツが食べれる屋台など、たくさんの種類の食を楽しめます。
プタリン通り
「プタリン通り」を中心とした一帯が、クアラルンプールの「チャイナタウン」と呼ばれている地域です。通りには、食べ物やお土産、ブランドのコピー品等の露店が広がっており、昼夜観光客でにぎわっています。
特に16時頃からは屋台が増え、22時頃まではナイトマーケットとして料理の匂いや人で、道はごった返します。チャイナタウンなので主には中華料理の屋台が立ち並びます。
チャイナタウン周辺は屋台・露店だけではなく、観光地としても有名な寺院が集まっていたり、バックパッカーの宿がたくさんある場所でもあります。
LRTとMRTのパサール・セニ駅を降り、徒歩5分ほどの場所にプタリン通りがあります。
ガーニー・ドライブ
「ガーニー・ドライブ」はペナン島のジョージタウンに位置する屋台街です。クアラルンプールのアロー通りやプタリン通りには中華料理が多いのに対し、マレーシアの中でも屈指の食の都とも言われるペナン島にある屋台村なので、「これぞ本場」ともいえるマレーシア料理を堪能することができます。
定番のナシ・ルマッやサテーはもちろん、ペナンラクサやペナンロジャなど、ペナン島発祥の料理も楽しめるので、マレーシア中の食通がガーニー・ドライブに集まるといいます。
また海の近くに位置しているので、潮のにおいとともに食べる屋台料理を堪能できるとあって、旅情を一層掻き立ててくれる場所でもあります。
ジョージタウン中心地から徒歩だと遠いですが、タクシーやグラブアプリを使うとすぐのところに位置しています。
OLD TOWN WHITE COFFEE 本店
マレーシアやシンガポールの空港や街中でよく見る「OLD TOWN WHITE COFFEE(オールド・タウン・ホワイト・コーヒー)」というカフェの本店が、実はイポーにあります。
壁のアートが印象的で、コーヒーや紅茶だけではなく、お食事もできるファミリーレストラン的な感覚として、観光客にも地元の人にも人気のカフェです。
イポーののんびりとしていて、ストリートアートがたくさんあるノスタルジックな街並みにたたずんでいるOLD TOWN WHITE COFFEEで、名物のホワイトコーヒーとカヤトーストを召し上がってみてはいかがでしょうか。
失敗なしのマレーシア定番お土産
「ベリーズ」のチョコレート
空港のお土産コーナーに、必ずと言っていいほど置いてあるマレーシア定番のお土産が「ベリーズ(Beryl’s)」のチョコレートです。マレーシア産カカオを使用したマレーシア発祥ブランドのチョコレートなので、世界中から訪れた観光客に人気のお土産です。
空港のみならず、観光中にスーパーでもベリーズ専門の直営店でも購入可能です。種類も多く価格も高くなく、パッケージもしっかりしているので、会社の同僚や学校の友達にばらまく用のお土産として買う日本人観光客が多いです。
なまこ石鹸
なまこ石鹸は、マレーシアのお土産の中でも日本人観光客にとって一番人気の品です。マレーシアでは英語で「Sea Cucumber Soap」と呼ばれていますが、お土産屋さんには「なまこ石鹸」と日本語で書かれた看板があるほど、日本人がマレーシアに行くと必ずと言っていいほど購入するそうです。
ランカウイ島名産なので、パンタイ・チェナンなどのランカウイ島の繁華街で手に入れることもできますし、クアラルンプールのセントラルマーケットでも様々な種類・香りのなまこ石鹸が売られています。
なまこ石鹸の主成分は、なまことココナッツオイル・ミルクです。コラーゲンなどの美容成分が含まれるなまこと、ビタミンEなどが含まれるココナッツオイル・ミルクでできているので、肌にいい成分がたっぷりで女子にとっては嬉しいお土産です。
価格は1個あたり10リンギット(約250円)~で決して安くないですが、3個入りで20リンギット~(約500円)ほどでも売っているので、一つずつよりまとめて買うと安くなります。バティックと呼ばれるマレーシア伝統模様の生地に包まれたものはとても可愛いです。
カヤジャム
マレー半島で愛され続けている朝食メニューとして、「カヤトースト」というものがあります。トーストにカヤジャムを塗ったシンプルなものですが、このカヤジャムをお土産として購入する観光客が増えているそうです。
カヤジャムには大きく2種類あり、ページュ色っぽいものはココナッツミルク、卵、砂糖でできており、緑っぽいものはマレー半島で古くから愛されてきたハーブの一種パンダンリーフが含まれています。
マレーシアで一番人気のカヤジャムブランドが「Yeo's」です。どこのスーパーにいっても売られているほど地元の人にも愛されています。
「gardenia」はマレーシアの製パン会社が生産しているカヤジャムで、ローカルのパン屋さんで買うことができます。「Yeo's」は缶の容器に入っていますが、「gardenia」はプラスチック製容器に入っているので軽く、保存も簡単です。
他にもたくさんのブランド・メーカーのカヤジャムがあり、価格は2リンギット(約50円)~10リンギット(約250円)程度で購入可能です。
ホワイトコーヒー
「ホワイトコーヒー」は、地方都市イポーの名産品です。コーヒー豆を焙煎する際にマーガリンを一緒に入れることで、苦味がなくまろやかな味わいになります。ホワイトコーヒーという名前から、ミルクを入れたコーヒーと想像しがちですが、ミルクは入っていなくブラック(お好みで砂糖)をいれていただきます。
スティック状のパッケージのインスタントホワイトコーヒーがスーパーなどで購入できるので、こちらもばらまく用のお土産として人気です。イポーに本店がある「OLD TOWN WHITE COFFEE」というカフェのホワイトコーヒーが一番有名で、人気があります。
ボーティー(BOH Tea)
「ボーティー」も、マレーシアからのお土産として定番中の定番です。マレーシアのキャメロン・ハイランドという高原で作られている、マレーシア産マレーシアブランドの紅茶です。
マレーシア王室だけでなくイギリス王室でも愛されている紅茶ともあって、マレーシア人にとっては自慢の名産品でマレーシア一押しのお土産とも言えます。
スーパーやコンビニで簡単に手に入れることができ、種類が豊富です。普通の紅茶のみならず、テタレ風粉末ティー(甘いミルクティ)や、パッションフルーツやマンゴー風味などのトロピカルなフレーバーティーなどがあります。特にトロピカルフレーバーティーのパッケージが可愛いので、女子に人気のお土産です。
サバティー(SABAH Tea)
「サバティー」は、サバ州コタキナバル名産の紅茶です。キナバル山の麓の「サバティーガーデン」で無農薬・無着色で作られています。無農薬・無着色で作ることのできる理由は、ガーデンが熱帯雨林のジャングルに囲まれているので、茶葉の害となる虫はジャングルの恵みに惹きつけられ、茶畑には寄りつかないからだそうです。
紅茶と緑茶の中間の味といわれていて、紅茶の風味はするけれど緑茶のさっぱり感が残ります。こちらもスーパーで簡単に購入することができます。コタキナバル旅行のお土産としては最適な品かと思います。
漢方茶・薬膳スープの素
あまりメジャーではありませんが、意外とお土産で買うと喜ばれるのが漢方茶・薬膳スープの素です。街中やショッピングモールへ行くと、中華系マレーシア人が経営している漢方薬局をすぐに見つけることができ、ローカルのスーパーでも、漢方茶・薬膳スープの素が小分けにされて売られています。
バラの花や菊の花、ジャスミンやラベンダーまで、花が乾燥された状態で売られていて、ティーポットに花を入れお湯で淹ればフローラルティーになります。
あらかじめティーパックに入っているようなものより、保存料などが入っていないので栄養が凝縮しています。また、毎日飲んでも1週間以上楽しめるくらいの乾燥花が入って8リンギット~(約200円)なので破格ですよね。
また、マレー半島で愛されている薬膳スープ「バクテー」(肉骨茶)の素も必ずと言っていいほどスーパーで売っています。豚肉のスペアリブを薬草や香草、漢方薬で煮込んだスープ料理で、マレーシア人の間では体調が悪い時の保養食としてよく食べられます。豚肉と醤油、バクテーの素を煮込むだけで家でも簡単に作れるので地元の人もよく買う品です。
それ以外にも、漢方でよく用いられる根や木の実などが一つの袋に入ったいろんな種類の薬膳スープの素を見つけることができるので、日本に持ち帰ってぜひ挑戦してみてください!
マレーシアへのアクセス
日本とマレーシア間の直行便は、成田、羽田、関空からクアラルンプールとコタキナバル間で運行しています。コタキナバル行きは週に2便のみの運航となります。
ペナンやランカウイなどその他の観光地へ向かうには、クアラルンプールに寄っていくか、シンガポールや台湾、韓国やタイなどを経由していく必要があります。
直行便だと、日本からマレーシアまで最短で約6時間で着くことができます。乗り換え便を利用する場合は、乗り換え込みで約9時間を要します。
- 成田・羽田 - クアラルンプール (直行便):約7時間〜8時間
- 関空 - クアラルンプール (直行便):約6時間〜7時間
- 成田・羽田 - ペナンへの乗り換え便: 約9時間 〜 (乗り換え込み)
- 成田・羽田 - コタキナバルへの乗り換え便: 約9時間 〜 (乗り換え込み)
- 成田・羽田 - ランカウイへの乗り換え便: 約9時間 〜 (乗り換え込み)
ここからは、マレーシアにある主要な空港をご紹介させていただきます。
クアラルンプール国際空港
クアラルンプール国際空港は通称「KLIA」、ターミナル1をKLIA、ターミナル2をKLIA2と呼びます。第1ターミナルは、マレーシア航空・日本航空・全日空などの航空会社が離発着するメインターミナルです。
第1ターミナルの国際線は、ほとんどがメインのビルではなくサテライトビルの方に発着するので、到着後・出発前はエアロトレインに乗って入国審査・ゲートへ向かう必要があります。
第2ターミナルは、エアアジアなどのLCC(格安航空会社)が主に発着するターミナルです。第1ターミナルと同様にメインビルとサテライトビルに分かれていますが、エアロトレインに乗る必要はなく、歩いて向かうことができます。ただ、ゲートまでいくのに時間がかかる場合があるので、出発時は時間に余裕をもって出国しましょう。
第2ターミナルは比較的最近できたので、建物内は近代的でレストランやショップなどが充実しています。しかし第1ターミナルにはレストランやショップなどがあまりなく、特に入国審査後、到着ロビーには全くと言っていいほど何もありませんのでご注意ください。
第1ターミナルと第2ターミナルは、KLIAエクスプレスという電車で繋がっています。出国する際にターミナルを間違ってしまうと、電車で該当のターミナルへ向かう必要がありますが、本数が少ないのでチェックインに間に合わない可能性があります。出国する前には必ずターミナルを確認するようにしましょう。
空港からクアラルンプール中心部までの行き方は、下記の3つです。
- 電車を利用
KLIAエクスプレス:KLセントラルまで約30分、大人片道55リンギット(約1,500円)
KLIAトランジット:KLセントラルまで約35分、大人片道55リンギット(約1,500円) - タクシーを利用
グラブアプリを利用:中心部まで約50分~、65リンギット (約1,700円) ※一律
普通のタクシーを利用(前払い):中心部まで約50分~、70リンギット~100リンギット - 空港バスを利用
第1ターミナルからエアポートコーチ:KLセントラルまで約1時間~、15リンギット(約400円)
第2ターミナルからスカイバスかエアロバス:KLセントラルまで約1時間~、12リンギット(約300円)
コタキナバル国際空港
東南アジアあるあるかもしれませんが、首都以外の空港は基本的にこぢんまりしています。コタキナバルは比較的に人気の観光地で、コタキナバル国際空港には国内・国際線ともに発着していますが、規模は小さく、免税店やカフェなども少ないです。
空港から中心部までの行き方は、バスかタクシーです。しかし、バスの場合5リンギットととても安いですが、本数が少なく、また満員になってしまうと乗れないということもあります。
ですので、市内までの移動方法は事実上タクシーのみです。タクシーは前払い制となっているので、後になって多く請求されることはありません。市内までは車で10分、35リンギット程度で行けるので問題はないかと思います。
ペナン国際空港
ペナン国際空港もコタキナバル同様、コンパクトな空港です。空港から中心部までの移動手段は実質上タクシー(グラブ)のみです。
空港には前払い制のタクシーがありますが、グラブアプリを利用する方が若干お得です。ジョージタウンまでは車で約40分程度、前払い制タクシーでは約45リンギット~、グラブタクシーだと約30リンギット~程度です。
マレーシア観光の移動手段
タクシー・車
マレーシアは車社会です。そのため観光客にとって、最もメジャーな移動手段はタクシーです。しかし、マレーシアのタクシーは決して安心・安全だとは言えません。観光客だとわかると、メーターで測らず通常より高い値段で請求されることもしばしば・・・
そこでお勧めしたいのがタクシーアプリ「グラブ(Grab)」です。他の国ではウーバー(Uber)が主流ですが、マレーシアではUberは撤退し、Grabのみ使います。このアプリを使うと、あらかじめ料金が設定されるので、高く請求されることはなく、普通のタクシーを利用するよりも安かったりします。
マレーシアのタクシーは日本のタクシーよりはるかに安いので、地元の人でもGrabを使って移動する人がたくさんいます。
下記が値段の例です。
- クアラルンプール市内:5~25リンギット (約130~650円)
- クアラルンプール - クアラルンプール国際空港:65リンギット (約1,700円) ※一律
- クアラルンプール - 郊外(バトゥ洞窟やブルーモスクなど):15~50リンギット (約400~1,300円)
車での移動で注意していただきたいのがラッシュアワーです。マレーシアは車社会なので、出勤・退勤時間(朝7時~9時・夕方17時~19時)になると、特にクアラルンプールでは、大渋滞が発生します。抜け出すまでには結構な時間がかかり、またラッシュアワー時にはタクシーの料金が通常より高めに設定されるのでご注意ください。
電車
マレーシアには、半島の南北をつなぐマレー鉄道 (KTMB) があります。西側と東側を走る2つ路線があり、西側へ上がるとタイ、下がるとシンガポールへ繫がっています。一方、東側を走る鉄道からは、緑が広がるマレーシア昔ながらの風景を楽しむことができます。
首都クアラルンプールには市内電車 (メトロ) が走っていますが、日本の東京などの都市に比べると駅数や線の数も圧倒的に少ないです。
LRT・MRT・モノレールと電車の種類が分かれ、モノレールではブキッ・ビンタンなどのクアラルンプール市内の観光地を巡るのに便利で、LRTとMRTはクアラルンプール市内はもちろん、プタリンジャヤやアンパンなどの郊外地域も網羅しています。
ペナンやマラッカなどの地域都市にはこのようなメトロシステムがないため、それらの観光地内ではバスかタクシーを利用しての移動となります。
バス
マレーシアで利用できるバスサービスは、長距離バスと市内バスの2つに分けることができます。本数が多く料金が安いことから、観光地を巡るのに一番利用される交通手段が長距離バスです。下記を見ていただくと、長距離バスの価格がだいたい分かるかと思います。
- クアラルンプール - マラッカ: 10リンギット~ (約250円~)
- クアラルンプール - ペナン: 30リンギット~ (約750円~)
- クアラルンプール - シンガポール: 45リンギット~ (約1,150円~)
また、クアラルンプールやペナンには市内バスが走っていて、タクシーや電車よりも安く乗れるので、地元の人にとっての足となっています。ローカル感を味わってみたい方にとっては、市内バスに乗ってみるのも楽しい思い出になるのではないでしょうか。
フェリー
マレーシアの魅力の1つとして、美しいアイランドリゾートがたくさんありますが、それらの離島へ行く時は、多くの場合フェリーを利用します。ペナン島やランカウイ島には空港があるので飛行機で行くことができますが、レダン島やプルヘンティアン島(ペルヘンティアン島)などのあまり知られていない島々へ行くには、フェリーに乗る必要があります。
まず長距離バスで港のある町へ行き、そこからフェリーに乗り継ぎます。チケットは当日に買うことができますが、便の数が少なく当日にチケットを買えない可能性があるので、事前にオンライン予約をすることをお勧めします。
人気のアイランドリゾートへクアラルンプールから陸路とフェリーを利用して行く場合の目安を書いておきます。
-
ペナン島
- 【陸路】クアラルンプール - バタワース(約370km): 4~6時間
-
ランカウイ島
- 【陸路】クアラルンプール - ペナン島(約370km): 4~6時間
- 【フェリー】ペナン島 - ランカウイ島(約140km): 2.5 - 3時間
-
レダン島
- 【陸路】クアラルンプール - ムラン港(約470km): 5~7時間
- 【フェリー】ムラン港 - レダン島(約45km): 約40分
-
プルヘンティアン島(ペルヘンティアン島)
- 【陸路】クアラルンプール - クアラブスッ港(約500km): 6~7.5時間
- 【フェリー】クアラブスッ港 - プルヘンティアン島(ペルヘンティアン島)(約20km): 約20分
-
ティオマン島
- 【陸路】クアラルンプール - メルシン港(約430km): 4~5時間
- 【フェリー】メルシン港 - ティオマン島(約60km): 1~2時間
マレーシア観光でお得なフリーパス
クアラルンプール観光の際に使えるお得なチケットが「KLトラベルパス」です。
- クアラルンプール国際空港からKLIAエクスプレスの乗車券
- 市内のLRT、MRT、モノレール2日間乗り放題券
- Touch n' Go機能
「Touch n' Go」というのは日本のSuicaやPASMOと同じような機能で、クアラルンプールに3日以上いる場合はこのカードにチャージすれば、電車になる際に毎回切符(コイン)を買う必要がありません。
価格は、
- 片道券(クアラルンプール国際空港 ‐ 市内):70リンギット(約2,000円)
- 往復券(クアラルンプール国際空港 ‐ 市内):115リンギット(約3,000円)
で、KLIAエクスプレスのカウンターで購入可能です。
マレーシアの年間イベント情報
マレーシアは多民族・多宗教国家のため、それぞれの宗教の新年であったり祭日を祝います。そのため、マレーシアでは新年が年に何回もあります。西暦の1月1日には打ち上げ花火等が上がったりしてお祝いムードとなりますが、その後2月に中国正月、9月にはイスラム暦新年と別々に祝います。
お正月以外にも、イスラム教、ヒンドゥー教、仏教、キリスト教などのお祭りなども祝うので、マレーシアにはたくさんの祝日があります。その中でも一番盛大に行われるのが、中国正月とハリラヤ・プアサで、祝日前後になると町中お祭り騒ぎになります。
マレーシアの祝日すべてを紹介するのは難しいので、大きく祝うものだけピックアップしていきます。また、日程は年ごとに変わるので事前に確認しておきましょう。
2月
中国の正月(華人の祝日)
中国正月は陰暦の元旦です。中華系民族にとって最も大切な伝統行事なので、この祝日前後には町中が赤色(中国で縁起のいい色)に染まり、ランタンやその年の干支の飾られ、にぎやかになります。中国でもお年玉の文化があり、大人から子供というより、同僚や友達にも配ったりします。
ショッピングモール等は中国正月の伝統である獅子舞の音でにぎやかになります。また、この時期には日本で言うおせち料理「イーサン(魚生)」を中華系のレストランでふるまわれます。ひとつの皿に盛られた麺と具材を、健康長寿・商売繁盛・家内安全を願って、みんなで一斉に混ぜ合わせて食べます。
この時期には中華系の商店などが長期のお休みを取ることがありますのでご注意ください。
5月
ウェサック(仏教徒の祝日)
ウェサックは、仏教徒のお祭りで、「お釈迦様の誕生日」です。イスラム教やヒンドゥー教の祝日と比べると、仏教徒は少ないのでそれほど大きくは行われませんが、信者はお寺にお参りし、お賽銭とお祈りをします。
お寺では無料の食べ物が振舞われ、お坊さんが聖水で清めてくれます。また、マレーシア各地できらびやかなパレードが行われます。
5月~7月、10月~12月:メガセール
マレーシアは世界有数のショッピング大国で、日本では見ない規模のショッピングモールがあることは先述しましたが、年に2回ほどマレーシア全土で大きなセール期間があります。
期間中は各地のショッピングモールなどでセールが開催されており、ローカルブランドは勿論、一部の一流ブランドの商品も大幅値下げします。もしショッピング目的でマレーシアへご旅行される方は、ぜひこの期間中に訪れてみてください!
6月
ハリラヤ・プアサ(イスラム教徒の祝日)
日本ではあまり馴染みがありませんが、ハリラヤ・プアサはイスラム教の五行のひとつである断食が明ける日のことを指します。イスラム暦の9月の30日間を、日の出から日没まで飲食・喫煙を断ち生活をします。その大変な断食が終わり第1日目に、家族や友人たちとごちそうを一緒に食べて盛大にお祝いをします。
マレーシアのイスラム教徒にとっては、9月にあるイスラム暦の新年よりも盛大に行われる最大の祝日ともいえます。この日は王宮や首相官邸が、「オープンハウス」と称し一般人を招待し、お祝いの食事を振る舞います。
8月
国家記念日
マレーシアは、1957年8月31日(土)にイギリスから独立しました。その記念日の前夜に、クアラルンプールのムルデカ広場をはじめ、その他主要都市では街を華やかに飾りつけ、パレードやカウントダウンが行われます。
10月
ディーパバリ(ヒンドゥー教徒の祝日)
ヒンドゥー教の祝日で、「光が闇に勝利したことを祝うお祭り」です。そのため町中にはカラフルなランプやキャンドルで飾られ、とても幻想的な雰囲気となります。また、ディーパバリを彩る装飾のひとつがコーラム(Kolam)と呼ばれるお米をつかったアートです。一粒一粒色が塗られたお米を使ってひとつの絵にし、ショッピングモールなどに飾られます。
当日にはインド系の人々が寺院へ行ったり神棚で洗礼の儀式を行い、親戚・友人達が集まり伝統料理を食べたりして過ごします。