台湾ってどんなところ?
台湾の基本情報
沖縄の南西に浮かぶ、九州ほどの広さの「台湾島」とそのまわりの小さな島々が「台湾」で、正式名称は「中華民国」です。東京からは約4時間、福岡からは最短2時間半のフライト時間で気軽に行くことのできる国です。時差はマイナス1時間、日本が3時のとき、台湾では2時となります。時差ボケの心配もほぼいりません。
公用語は中国語(北京語)ですが、台湾語も使用されています。また広東から渡ってきた客家人や原住民の各族は、それぞれ特有の言語を保有しています。日本の統治が約50年続いたことから、高齢の方だと日本語を話せる人もおり、おもな観光地やホテルでは日本語が通じることも多いです。英語は日本と同程度に通じます。
文字も中国語ですが、その漢字は「繁体字(はんたいじ)」となります。日本の旧漢字に近いものです。たとえば、茶藝館の「藝」という漢字は、「芸」の繁体字です。日本では見られない漢字もあります。中国語や英語が話せなくても、ガイドブックなどで観光スポット名の漢字を確認して、筆談で行き先を伝えることもできます。
台湾の通貨は台湾元で、略号は「元(ユェン)」です。「ニュータイワンドル(NT$)」、「圓(ユェン)」とも表記されます。話し言葉では「塊(クァイ)」と言うことも多いです。硬貨は、1、5、10、20、50元があり、紙幣には100、200、500、1,000、2,000元の5種類があります。
台湾の税金還付制度
消費税にあたる台湾の「営業税」は5%で、外国籍の旅行者には税金還付制度があります。デパートなど税金還付マークの貼られた店舗で1日2,000元(税込)を超えたときには、パスポートを提示して税金還付申請をすると、手数料14%をさし引いた額がもどってきます。
購入金額が48,000元(税込)以下であれば購入したお店で即日還付されます。それ以上の場合は、お店で申請表を発行してもらって、帰国の際に、空港の税金還付カウンターでの手続きが必要です。申請は購入当日限りですのでご注意ください。くわしくは、下記ウェブサイトにてご確認ください。
外国人旅客電子化税金還付サービスのウェブサイト
台湾の歴史と文化
台湾の歴史は少なくとも7,000年前、太古の昔までさかのぼることができます。そのころから約400年前までは、東南アジア方面から台湾原住民族の祖先が次々と台湾に渡来し、定住していったと言われています。
16世紀の大航海時代になると、東アジアの海陸の交差点であると同時に、東北アジアと東南アジアの海域が交わる海洋貿易の重要な位置にあることから、台湾は東西の各勢力が競合する場所となりました。17世紀前期には、オランダ人が安平(今の台南)に進出して拠点を作り、淡水にはスペイン人が「紅毛城」を建てます。
その後、オランダが台湾を支配していきます。そして短かった鄭氏政権の時期と清朝統治の200年の間には、中国南部からの漢民族の移民がだんだん増加し、台湾では漢民族社会が形成されていきました。
19世紀末には、日本の殖民地となり、第二次世界大戦が終わる1945年までの約50年間にわたる日本統治を経て、伝統社会からの近代化が進みました。20世紀後半には、経済発展とともに民主化を成しとげていきます。
そして現在、インフラ整備が進み、便利な交通システムや通信サービスを備え、屈指の先進国となっています。
台湾には今もオランダ人やスペイン人によって造られた建築や、温泉やローカル鉄道といった日本統治時代のインフラ遺構や史跡が数多く点在しています。台北市の「総統府」も、建物は日本統治時代に建てられたものです。
また、台湾原住民族や大陸から渡ってきた漢民族のもたらした文化が混在していて、その民族性や信仰、食文化など、台湾の魅力に多様性を与えています。
台湾の気候
台湾は、亜熱帯で基本的に1年中温暖です。海に囲まれていることから湿度は比較的高いです。旅のベストシーズンは暑さをしのぎやすい10〜5月です。冬は短く12~2月で、雪は高山地域でわずかに見られるくらいです。
3~5月、春から夏にかけての季節の変わり目には、しとしとと雨が降りつづく日があります。また日本と同じく、5月下旬~6月上旬にかけては梅雨があります。夏には雨が突然降るスコールもあります。折りたたみ傘など雨具を携帯しておくことをおすすめします。
8~9月の台風シーズンにも注意が必要です。台風の進路によっては予定通り帰国ができないということもあります。日本より台風の勢力が強い地域であるということを頭に入れておきましょう。
また、暑い時期は、レストランやショッピングスポット、MRTやバスといった公共交通機関などでは冷房がかなり効いています。屋外との気温差で体調を崩すことのないよう、羽織れるものを1枚用意しておくと安心です。
初めての台湾にオススメ!定番スポット10選
台北101(タイペイイーリンイー)
「台北101」は、高い建物やデパートなどが集まる台北市信義エリアにある、高さ508m、地上101階、地下5階のランドマークタワーです。毎晩夜11時まで行われるライトアップでは、曜日ごとに色が変わることから、台北101を見上げると何曜日か分かるといわれています。
段々になった個性的なデザインは、しなやかに成長する竹をモチーフとしています。ギネスにも認められた、分速1,010mという世界最速のエレベーターで89階の展望台まで上がると、360度の大パノラマが広がります。また、天気がよければ91階にある屋外展望台へ行くこともできます。
地下1階から5階までは台湾随一のショッピング・モールで、高級ブランドの大型フラッグシップショップが集まっています。地下1階のフードコートでは、台湾のご当地グルメやお寿司まで、いろいろ国のグルメをまとめて味わうことができます。
お土産にもぴったりのお茶やお菓子を買えるショップや、小籠包で有名な「鼎泰豊(ディンタイフォン)」の支店、カフェなどもあります。
龍山寺(ロンサンスー)
台北MRT板南線「龍山寺駅」を降りてすぐの「龍山寺」は、1738年創建の台湾でもっとも有名なお寺の1つです。正殿には本尊の「観音菩薩」、そして後殿には「媽祖(天上聖母、天后)」、商売繁盛の神様「関帝(関羽、関聖帝君)」、縁結びの「月下老人(月老神君)」など、百余りものの神様がまつられています。
建物は、中華圏の伝統的なお寺の中でも高貴な配置といわれている「回」の字の形です。壁には鮮やかな絵が描かれ、石の彫刻もみごとな美しさです。そして屋根には、龍や鳳凰、麒麟といった縁起のよい動物をみつけることができます。
中正紀念堂(チョンジョンジーニエンタン)
台北市中心部の25万平方メートルもの広大な敷地に建つ「中正紀念堂」は、中華民国の元総統「蒋介石(しょうかいせき)」を記念して造られたものです。白い大理石の壁と青い瓦の中国様式の屋根が目を引く紀念堂の内部には、蒋介石の銅像が置かれています。
そして、紀念堂の前に広がる広場の両側には「国家戯劇院(オペラホール)」と「国家音楽庁(コンサートホール)」が建っています。絶好のウェディングフォトスポットとしても人気がある中正紀念堂では、あちこちで撮影しているほほえましい姿も見られます。
9時から17時までの正時(毎時0分)には衛兵の交代式も見られます。軍服に身を包んだ衛兵の立ち振る舞いがそろう様子は、普段の生活では、なかなか見ることのない貴重な体験といえるでしょう。
国立故宮博物院
台北市の北の郊外には、世界でも屈指の大型博物館「国立故宮博物院」があります。中国北方宮殿式の建物の中には、書画をはじめ、銅器、磁器、玉細工、漆器、彫刻、など、全部で約69万点あまりもの中国古美術品が収蔵されています。
日本語で書かれた案内リーフレットが準備されています。また、チケット売り場もある1階入り口の「オーディオガイドカウンター」では、1台150元で日本語のオーディオガイドをレンタルすることができます。借りるときにパスポートまたは現金3,000元を預け、機材返却の際に返却してもらえます。
収蔵品の多くは北京の故宮歴代皇帝が集めたもので、非常に価値の高いものばかりです。本館3階の302室に展示されている、翡翠で作られた白菜「翠玉白菜」と本物そっくりの「肉形石」は、特に人気が高く、必見です。みずみずしい輝きを放つ白菜の葉先には、なんとキリギリスとイナゴもいます。
「肉形石」は、碧石(ジャスパー)にもともとあったシマ模様を活かし、おいしそうな豚バラ肉の角煮そっくりに作った逸品です。展示点数が膨大なので、まずは3階に上がって、この2つをじっくり見学してから、施設内をめぐるとよいでしょう。
施設内には台湾のスイーツやドリンクなどを味わえるカフェ、高級ホテルプロデュースの広東料理レストランもあります。ミュージアムショップや書店もあり、オリジナルグッズや書籍が揃っています。また、本館の向かいには「至善園」という中国式庭園もあります。
士林夜市
MRT「劍潭」駅からすぐの「士林夜市」は、台北でも最大規模の夜市です。建物地下にある美食街は観光地化されており、屋台がずらりと並びます。
春巻きのような「大餅包小餅(ダーピンバオシアオピン)」や牡蠣(かき)入りオムレツの「蚵仔煎(オアジェン)」、ネギのたっぷり入った「蔥油餅(ツォンヨウビン)」、台湾かき氷の1つ「泡泡冰(バオバオピン)」といったバラエティー豊かな台湾B級グルメが味わえます。
士林夜市の周辺には家具店、ファッションのお店、ペットショップなどが立ち並ぶエリアもあり、様々なショッピングを楽しめます。
鼎泰豊(ディンタイフォン)
1958年に食用油問屋から始まった「鼎泰豊」は、1972年に麺と点心のお店にモデルチェンジしました。台北市の「永康街」にある信義本店をはじめ台北101店など台湾国内のみならず、日本やアジア各国、アメリカなどにも海外進出しています。
「小龍包(シャオロンバオ)」は、お店の看板メニューです。スープや具が透けて見えるほど薄い手作りの皮で豚肉のあんを包んで蒸しあげています。皮の中の旨味のつまった肉汁が絶品で、レンゲに乗せて肉汁をこぼさないよう食べるのがポイントです。
小龍包をはじめお店の点心は、熟練の点心師によって1つ1つ包み上げられたもので、作り置きしません。また、小籠包以外にも、麺類や炒飯、餃子やしゅうまい、A菜や空芯菜など地元産の新鮮な季節野菜の炒めもの、など色々なメニューが楽しめます。
台湾の地元の人たちにはもちろん観光客にも人気のお店で、ランチや夕食の時間には待ち時間が長くなることでも有名です。順番に番号で呼ばれる形式で、ホームページや専用アプリで呼び出し番号を確認することもできます。待ち時間に、近隣を町歩きなどしてみるのもいいですね。
淡水老街
MRT淡水駅から少し歩くと古い町並みの散策が楽しめる「淡水老街」があります。淡水河沿いの道路や中正路にのびる一帯で、道沿いには木造やレンガ造りのレトロな建物が軒を連ねています。
春雨が入った豆腐の厚揚げに辛めのトマトソースをかけた「阿給(アーゲイ)」、魚のすり身だんごが入ったスープ、真っ黒な煮卵の「鐡蛋(ティエダン)」といった淡水名物B級グルメも堪能できます。
阿妹茶酒館
赤いランタンが並んだレトロな外観は、九份を紹介する写真としてもよく見かける、有名な茶藝館です。ひらがなで「あめおちゃ」と書いてあるのぼりが目印です。自称「湯婆婆の屋敷」ともいわれていることから、日本人観光客にも人気があります。
店内のテラス席からは高台からの景色を楽しみながら台湾茶を味わえます。
十分(シーフェン)駅
台湾北部にある新北市平渓エリアは、かつて炭鉱で栄えました。今は当時の雰囲気を残すローカル線が人気となっています。「十分駅」はその中でもにぎわう駅です。線路の両脇には、家やお店がぎっしりと立ち並んでいて、列車が通過する様子はスリル満点です。
駅のプラットホームからは、「天燈(ティエンタン)」に願いごとを書いて、空に上げる体験もできます。
蓮池潭(リエンチータン)
「蓮池潭」は高雄市の北の郊外にある淡水湖で、湖畔には観光スポットがたくさんあります。特に有名なのが「龍虎塔」です。七階建ての2つの塔には、大きな口を開けた龍と虎が待ちかまえています。
龍の口から入り、虎の口から出るのがルールです。このルールを守ることで福を得て、凶をさけられるそうですよ。塔の内部にはいろいろな絵が飾られています。てっぺんまで登れば、蓮池潭の美しい景色を360度のパノラマで一望することができます。
お寺や廟、台湾のパワースポット4選
行天宮(シンティエンゴン)
中山区にある「行天宮」は、三国志で有名な武将「関羽(関聖帝君)」がまつられています。信義を堅く守ったことから人々の尊敬を集め、商業の神様としても知られています。1967年に現在の場所に建てられました。飾り気がなく質素でありながら、荘厳さを漂わせるお寺です。
行天宮のすぐそばの地下道は「占い横丁」と呼ばれており、観光客に人気です。手相や姓名判断のほか、米粒占い、小鳥占いなどもあります。日本語を話せる占い師も多いので、種類や料金については直接尋ねてみてください。
台北霞海城隍廟(タイペイシアハイチョンホアンミャオ)
台北市内の「迪化街(ディーホアジエ)」にある「台北霞海城隍廟」は、1856年に創建された古い廟です。無事息災と商売繁盛の神様「霞海城隍爺(シアハイチョンホンイェ)」とその夫人や縁結びの「月下老人」など、600を越える神様が小さな廟の中にギッシリとまつられています。
こちらの月下老人は立ち姿なのですが、立っている月下老人は特にご利益が高いといわれていることから、多くの参拝客でにぎわっています。
指南宮
「指南宮」は、台北市南部の山あいにあり、お茶の産地「猫空(マオコン)」に向かう「猫空ロープウェイ」の「指南宮駅」で途中下車します。台湾で最も慕われている道教の神様「呂洞賓」が主祭神としてまつられています。
唐時代の勉学に励んで出世したといわれている人物で、仙人になった後、人々を迷いから導いたと伝えられています。呂洞賓は女神である「何仙娘」への恋がかなわず、恋人たちを見ると嫉妬すると伝えられていることから、台湾ではカップルでは出かけない人もいるそうです。
また、仏教の神様「釈迦如来」やたくさんの神仏もまつられています。廟には龍や麒麟の彫刻なども見つけることができます。
旗津天后宮(チージンティエンホウゴン)
高雄港の外側にある「旗津(チージン)」には、海の女神「媽祖」をまつる台湾で最も古い媽祖廟の「旗津天后宮」があります。屋根はツバメの尾のように反り上がっていて、龍と仙人の装飾を見ることができます。極彩色の外観が目を引きます。
アートや古い建物まで!SNS映えスポット5選
台北市立図書館北投分館
北投温泉親水公園内にあって「北投温泉博物館」の隣に建つ「台北市立図書館北投分館」は、台湾初のエコ建築にこだわった図書館です。大きな窓からは自然光をふんだんに取り入れ、公園の自然豊かな環境にマッチするような木の外観です。
2012年にはアメリカの「Flavorwire.com」で「世界で最も美しい25の公立図書館の一つ」にも選ばれており、その建物の美しさは一見の価値ありです。
淡水紅楼
「淡水紅楼」は、1899年に建てられたレンガの回廊がある3階建てのとても美しい洋館です。高台に建つこちらからは、「淡水河」一望する絶景が楽しめることから、人気の撮影スポットとなっています。
1、2階は台湾料理レストラン、3階はカフェです。2階には古い写真が多く展示されており、淡水の歴史をうかがい知ることができます。
台中国家歌劇院(タイチョンクオジアコージウユエン)
幾何学的な曲線の外観が目をひく「台中国家歌劇院」は、プリツカー賞をはじめ数々の受賞歴を持つ日本人建築家「伊東豊雄」氏の設計で建てられました。大・中・小の3つの劇場と屋外の円形劇場を有し、オペラ、演劇、伝統芸能、コンサートなどの演目が上演されています。
館内も外観と同じくモダンなデザインで、一見の価値ありです。カフェやショップも充実していて、屋上には緑豊かな空中庭園もあります。
彩虹眷村(ツァイホンジュエンツン) Rainbow Village
台中市にある「彩虹眷村」は、老朽化した家屋や道路にカラフルなアートがびっしりと描かれていて、国内外の観光客でにぎわう人気のSNS映えスポットです。そのアートは「彩虹爺爺(虹のおじいさん)」と呼ばれる「黄永阜」氏が2008年9月より一人で描いたものです。
再開発で取り壊される予定だったこの村は、フェイスブックでも大きな話題となり、保存が決まりました。
宮原眼科(ゴンユエンイエンクー)
「宮原眼科」は、1927年に日本人眼科医によって建てられた建物をリノベーション。おしゃれな空間で人気スポットです。赤レンガの壁と瓦のレトロな外観が目印です。店内は、高い天井に中世の図書館のような内装が印象的です。
歴史的な建物を眺めながら、看板商品であるアイスクリーム、タピオカミルクティーを堪能してみてください。パイナップルケーキをはじめとする中華菓子は、レトロなパッケージでお土産にも最適です。
自然の絶景スポット4選
漁人碼頭
淡水河の河口右岸にある「漁人碼頭」は、夕日の美しいロマンティックなスポットとして人気の観光ハーバーです。岸辺にはカフェや木道があります。
ランドマークの白い「情人橋(ラバーズ・ブリッジ)」では、夕暮れどきになると、海に沈む夕日を写真におさめようと待ち構えるカメラマンが多くみられます。また、情人橋は日が暮れると5色の彩りにライトアップされます。
十分瀑布(シーフェンプーブー)
落差が20m、幅は40mの台湾最大の滝である「十分瀑布」は、横に広がって水が流れ落ちることから「台湾のナイアガラ」とも呼ばれています。平渓線「十分駅」から約30分歩けば到着です。近くにはつり橋もあり、そこからの眺めもおすすめです。
ダイナミックな自然が美しいこの場所は、コマーシャルやプローモーションビデオ、ドラマのロケ地としてもよく使われているそうです。
高美湿地(ガオメイシーティー)
「高美湿地」は台中から北西へ約20kmの「大甲渓河口」に広がる、1,500ヘクタールほどの大湿地です。たくさんの種類の鳥が暮らすことからバードウォッチングも楽しめます。絶滅危惧種も多く生息する貴重な場所です。
潮や天気、風などの気象条件がそろえば、水面が周りの風景を鏡のように写し出すことから、「台湾のウユニ塩湖」とも呼ばれている絶景スポットで人気を集めています。
澄清湖(チョンチンフー)
「澄清湖」は、高雄市の中心部から北東7kmほどの場所にある高雄市で最も大きな湖です。「台湾の西湖」とも呼ばれて美しい景観が楽しめるスポットです。特に、ジグザグに湖面に伸びる「九曲橋」が有名です。
お土産選びもできるショッピングスポット3選
迪化街(ディーホアジエ)
淡水河に近く、かつて貿易港として栄えた「迪化街」は、台北市内でも特に歴史的な町並みが残っている場所です。当時流行したバロック式建築のアーケード街には、カラスミやキクラゲなどの乾物や漢方、布などの問屋が並びます。
買い物には、問屋街が落ち着いた午後がおすすめです。古い建物のリノベーションが進み、おしゃれなショップやカフェも増えている人気の街歩きスポットです。
西門町
「台北駅」の南西に位置する「西門町」は、10〜20代向けのファッションやキャラクターのお店、映画館、ゲームセンター、カフェなどがたくさんあります。日本の秋葉原と原宿をミックスしたような雰囲気のスポットです。
台湾の若者のトレンド発信地にもなっていて、週末になるとコスプレーヤーやダンサーなども集まって、更ににぎやかです。台湾スターの宣伝イベントに遭遇するなんてこともあるかもしれませんよ。
庶民的なレストランやファーストフード店、ドリンクバーなとも多くあって、ショッピングや街歩きと一緒にグルメも楽しめます。
四四南村
台北のランドマーク「台北101」やモダンな街並みの信義地区の一角にある「四四南村」は、かつて戦後に中国から渡ってきた軍人やその家族の居住区だった場所です。今では、古い長屋の建物の一部をリノベーションした、おしゃれなカフェやショップが集まるスポットとして人気を集めています。
休日になると農産品やハンドメイド雑貨、古物などを販売するフリーマーケットが開かれます。素朴な建物と昔ながらの狭い路地はレトロな雰囲気があって、フォトスポットとしても人気です。
台湾の歴史を感じるスポット5選
総統府(ゾントンフー)
日本統治時代の1919年に建てられ、当時は台湾総督府の庁舎として使われていました。その後、台湾遷都後に「総統府」となりました。赤と白のコントラストが華やかな外観の建物で、中央にある高い塔が目立ちます。歴史的な建物は、昔も今も権力の中枢です。
平日の午前中は要予約ですが見学可能です。また、ほぼ毎月一回の休日には一般公開されています。こちらは予約なしで見学することができます。詳しくは、下記ウェブサイト(中文、英文)でご確認ください。
紅毛城(ホンマオチョン)
淡水にある赤レンガの壁が特徴の「紅毛城」は、1626年にスペイン人によって建てられた古城です。のちに台湾を治めたオランダ人によって改修され、その後英国人へと所有が移り変わったという歴史があります。
1980年になって正式に台湾に返還。屋内は昔のままの状態をとどめており、貴重な歴史遺産です。資料などが数多く展示されている記念館もあります。
広場をはさんで城の向かいに建つ「旧清朝英国領事館」も19世紀後半に建てられたものです。広場から眺める夕日は、「淡水八景」の1つといわれている見逃せない絶景ビュースポットです。
北投温泉博物館(ペイトウェンチュエンボーウーグアン)
日本統治時代ににぎわった「北投温泉公衆浴場」を修復して1998年にオープンした「北投温泉博物館」は、赤れんがの壁に日本式の瓦屋根が目をひくレトロな建物です。館内には当時の浴場や脱衣所も残されています。
金瓜石 黄金博物館
九份から東へ約1kmの所に位置する「金瓜石(ジングアシー)」は、かつて金と銅の産地としてにぎわった町です。当時の町並みを保存して、エリア全体を屋外博物館としています。
その中心施設の「黄金博物館」では、テーマに沿った展示が見られるほか、220kgという世界最大の金塊に触れたり、砂金採り体験もできます。すぐそばにある「本山五坑」では内部の見学もできます。
エリア内には日本統治時代の古い和風の建物も多く残されていて、昭和天皇が皇太子時代に台湾を訪れた際にお迎えした「太子賓館」もあります。赤レンガ壁の和風の町並みが残る「四連棟」はドラマや映画の撮影スポットとしても人気の場所です。
打狗(ダーゴウ)英国領事館文化園区
「打狗英国領事館」は、1865年イギリス人によって建てられた、台湾に現存する最も古い洋館です。西子湾や高雄港、旗津を一望できる高台にあります。園内には領事館と官邸、そして建物をつなぐ登山古道があります。
建物の1階ホールでは領事館や高雄の歴史などを紹介しています。また、2階ホールと回廊式バルコニー、庭園はカフェテラスになっていて、本場イギリスのアフタヌーンティーを満喫できるほか、スパゲッティーなどの食事も楽しめます。
台湾の味を堪能する!グルメスポット4選
饒河街(ラオホージエ)観光夜市
台北MRT「松山駅」近くの「饒河街観光夜市」は、士林夜市とくらべると小規模ですが、およそ600mの通り沿いに台湾B級グルメやスイーツの屋台をはじめ、ファッション、伝統工芸品などのお店がズラリと並んでいます。
この夜市の名物は、骨付きの豚肉を使った薬膳スープと「臭豆腐(チョウドウフ)」です。どちらも匂いが強烈ですが、一度食べるとクセのある風味のリピーターになる人も多いそうですよ。
他にも、東側の入り口近くで売っている、胡椒味のきいた豚肉と長ネギのあんを手作りの生地で包んで窯で焼き上げた「胡椒餅(フージャオビン)」が人気です。
また、東側入り口には、道教の海の女神「媽祖」をまつる「慈祐宮(ツーヨウゴン)」が建っていて、夜になるとライトアップされ、きらびやかです。夜市観光と一緒にお参りしてもいいですね。
九份茶坊(ジォウフェンチャーファン)
九份のお土産物店やグルメスポットがひしめく「基山街」沿いにある「九份茶坊」は、台湾の芸術家「洪志勝」氏がこの地に魅せられて、九份でも最も古いといわれている屋敷をリノベーションした「茶藝館」です。陶芸の工房も併設されていて、お店で使っている陶器はすべて手作りです。
レトロで落ち着いた雰囲気の店内には、ヤカンや茶壺が並んでいます。台湾茶の作法を楽しみながら、お茶菓子を一緒にいただけます。上級な台湾高山茶の茶葉を混ぜこんだチーズケーキ「烏龍起司蛋糕(ウーロンチースーダンガオ)」が人気です。
ボリュームたっぷりのパイナップルケーキ「伍倆金鳳梨酥(ウーリャンジンフォンリースー)」やお店オリジナルの茶器などを、旅のお土産やプレゼントにしてもいいですね。
度小月担仔麺
台南市に本店がある1895年創業の老舗「度小月(トゥーシアオユエ)」は、今や台湾全土に広がった名物グルメ「担仔麺(タンヅーミエン)」発祥のお店です。
小ぶりのおわんに入れた麺に、お店特製の肉そぼろやエビ、もやし、香菜などをトッピングして、お店に百年伝わるというお酢、エビのだしが効いたスープをかけてあります。
台北市でもデパートが多く立ち並ぶエリアにある「忠孝店」は、MRT「忠孝敦化駅」から歩いて約2分なので、ショッピングや観光のついでにも立ち寄りやすいお店です。
Ice monster(アイスモンスター)
「Ice monster(アイスモンスター)」は、日本にも進出して話題となった「台湾かき氷」のお店です。「原創新鮮芒果冰」は、たっぷりの新鮮なマンゴーとマンゴーアイスがトッピングされた夏季限定のかき氷です。マンゴーが採れない冬季にはイチゴ味に変わります。
また、マンゴー味やライチ味などの氷を削って作るふんわり食感のかき氷「綿花甜」もあります。日本のメニューとは違うものもあるので、ぜひ本場で味わってみてください。
ゆったりいやされる温泉スポット2選
親水公園露天温泉浴池
「地熱谷」から温泉を引いている「親水公園露天温泉浴池」は、公共の露天風呂です。男女混浴のため水着が必要です。湯ぶねは6つあり、4つは温泉で、2つは冷水です。温泉の温度は38~42℃で、上段から下に行くにつれて温度が下がっていくので、好みに合わせて入浴してください。
烏来(ウーライ)温泉
新北市烏来区の「烏来温泉」は、標高1,000mの山あいにある温泉です。「南勢渓」という川沿いに温泉が湧いています。泉質は無色透明な炭酸水素塩泉で、湯量も豊富です。ピーリングや新陳代謝促進の効果があるといわれていて、「美人の湯」とも称されています。
「ウーライ」とは、この地域に暮らしている原住民タイヤル族の言葉で『温泉』を意味しています。温泉旅館や高級ホテルが数多く立ち並ぶほか、開放的な無料の公共温泉もあります。公共温泉は水着着用となりますので、水着とタオルは準備してでかけましょう。
初春には山々にヒカンザクラが咲き、花見と一緒に温泉が楽しめます。レストランやお土産店が並ぶ「烏来老街」を散策したり、トロッコに乗って落差約80mにもなる壮大な「烏来瀑布」を見学したり、タイヤル族の文化に触れたり、といろいろな楽しみが待っています。
失敗なしの台湾定番お土産9選
パイナップルケーキ
台湾のお土産の定番となっているパイナップルケーキ「鳳梨酥(フォンリースー)」は、台湾産のパイナップルジャムを甘い生地で包んだお菓子です。甘さと酸味がマッチしたおいしさです。
専門店はもちろん、地元のベーカリー、中華レストラン、カフェなどでも販売されています。それぞれのお店で味が少しずつ違いますので、ぜひ食べくらべて、お好みの味を見つけてください。
台湾茶
台湾は、地形や気候が茶葉の成長に適していることから、有数のお茶の生産地です。製法が違うことから、日本のお茶とはまた違う香りと味わいが楽しめます。緑色の「青茶(チンチャ)」が一般的ですが、「紅茶(ホンチャ)」もあります。
その淹れ方も独特で「茶藝館」では、その淹れ方の作法「茶藝」を楽しみながらお茶菓子と一緒に台湾茶を堪能できます。茶葉は、「茶荘」と呼ばれるお茶の専門店でも購入できます。
香り高く薄緑色のお茶が出る「文山包種茶」、南投県鹿谷郷が主な産地で深い香りと甘みが特徴の台湾茶の最高峰「凍頂烏龍茶」、ウンカという昆虫がかむことで発酵させた「白毫烏龍茶(東方美人茶)」、台北市木柵と石門一帯でのみ栽培されていて、芳醇でのどごしに残る甘さが魅力の「鉄観音」など、種類もたくさんです。
茶器
台湾の「茶藝館」で茶器に興味を持ったら、お土産にしてみてはいかがでしょう。台湾の茶器には赤茶やこげ茶のマットな風合いのものや白い磁器、また桃やコウモリといった福を招く意味合いのある図柄の入ったものなど、いろいろあります。
「茶壺」と呼ばれる急須や、お茶を飲むための「茶杯」、お茶の香りを楽しむための「聞香杯」など、茶藝を自宅でも楽しめるよう道具一式そろえたり、お気に入りの茶杯1つだけ選んで持ち帰ってもいいですね。
茶藝館はもちろん、お茶や茶器の専門店などで購入できます。また、新北市の「鴬歌(インゴー)」は、台湾最大の陶器の町として有名です。街の中心地の「尖山埔路」や「重慶街」では、通り沿いに陶器のお店が軒を連ねています。
太陽餅
麦芽糖のあんを黄金色のサクサクとした生地で包んだ、台中発祥のお菓子です。手のひら程度の少し大きめサイズで、丸くて平たい見た目が太陽に似ていることから、「太陽餅」と名づけられました。
素朴な甘さが日本人の口にも合います。そのまま食べてもいいですが、地元の人たちは豆乳にひたして食べたりするそうなので、試してみてください。台中市内には「太陽餅」の老舗も多く、また台北市内や空港の免税店などでも販売されています。
カラスミ
高級なおつまみとして知られている「カラスミ」は、魚のボラの卵の加工品です。台湾のカラスミ加工の技術は、すでに百年の歴史があります。まずメスのボラを選ぶことからはじまり、採卵、洗浄、血抜き、塩漬け、塩抜き、押して平たく成形、乾燥などの手順で、完成まで約1週間もかけて加工していきます。
台湾では春節(旧正月)にお祝いの贈り物としてもよく利用されています。お土産としても人気で、デパートや特産品店、お土産店のほか、迪化街(ディーホアジエ)の乾物問屋などでも購入することができます。
台湾ビール
「台湾ビール(台湾啤酒)」は、台湾最大のビールブランドで、製造・販売しているメーカーは「台湾菸酒公司」です。通常ビールの原材料として使われるポップや大麦に加えて、台湾産の「蓬莱米」を多く使われている独特な風味のあるビールです。
台湾のビールの歴史は日本と深い関わりを持っています。1920年、日本人実業家の安部幸之助氏を発起人とした「高砂ビール」が台湾に工場を設立し、台湾初のビールが作られるようになりました。そして、高砂ビールは台湾菸酒公司の前身となります。
「蓬莱米」も日本統治時代に台湾で苦労して品種改良を行ったお米で、現在も台湾では一般的に食べられている品種です。
台湾でも最もポピュラーに飲まれている「金牌台湾ビール」は、日本でも年間30万本以上販売されている人気商品です。普通のビールのほかにも、ハチミツ入りのものやマンゴー味やパイナップル味、ブドウ味といった珍しいビールも販売されています。
台湾のコンビニやスーパーで手軽に購入できるので、ちょっとしたお土産としてもおすすめです。ただしお酒は、台湾から帰国する際の免税範囲が1本760ml程度のもの3本までと定められていますので、ご注意ください。
台湾コーヒー
コーヒー豆といえば、ブラジルなど中南米やエチオピアなどアフリカが原産地として有名ですが、台湾のコーヒー栽培も日本統治時代からの歴史があります。戦後に一度衰退してしまいましたが、近年はコーヒーブームもあって生産量が少しづつ増えています。
まだまだ稀少でちょっと高級な台湾産コーヒーですが、自家焙煎珈琲が飲めるカフェなどで販売しています。コーヒー好きな方へのお土産としてもいいですね。
ユアンソープ
「ユアン(阿原)」は、自然豊かな「陽明山」にある自家農園で育ったさまざまなハーブを使って、石けんをはじめとするスキンケア、ヘアケアアイテムを製造販売している、台湾淡水発のオーガニックコスメブランドです。
お土産として特に人気なのは、石けんの「ユアンソープ」です。無農薬で育った旬のハーブを独自のレシピで調合し、抽出したエッセンスや、食用にもできる上質なオイルなど、材料にとてもこだわっています。
またその素材を活かすために、熱を加えない「コールドプロセス製法」で1つ1つ手作りしています。それぞれの石けんにはその種類に合わせた漢字一文字が刻印がされていて、これも手作業というこだわりです。
日本でも人気で取り扱っているショップもありますが、台湾では現地価格なのでお得に購入できます。台北市内には直営店やデパートの販売コーナーも数多くあります。台湾桃園国際空港の第1ターミナルの出発ロビー3階北側にもショップがあります。
シートマスク
シートマスクは、台湾のコスメショップやドラッグストア、コンビニでもよく見かけます。台湾発のコスメブランドも数多くあって、「我的美麗日記(私のきれい日記)」などは日本でも販売されています。
パッケージもカラフルで、種類もたくさんあります。プチプライスで買えるものも多いので、自分用やお土産にまとめ買いしてもいいですね。
台湾への主要エリアからのアクセス・所要時間
成田空港から
- 桃園国際空港まで:3時間40分〜3時間55分
- 高雄国際空港まで:3時間55分〜4時間10分
- 台中空港まで:3時間50分
羽田空港から
- 桃園国際空港まで:3時間30分〜3時間45分
- 台北松山空港まで:3時間25分〜3時間40分
名古屋・中部国際空港から
- 桃園国際空港まで:3時間5分〜3時間15分
高雄国際空港まで:3時間20分
関西国際空港から
- 桃園国際空港まで:2時間50分〜3時間15分
- 高雄国際空港まで:3時間10分〜3時間25分
- 台南空港まで:3時間15分
福岡空港から
- 桃園国際空港まで:2時間25分〜3時間
- 高雄国際空港まで:2時間50分
台湾観光の移動手段
MRT
台北市と高雄市には、MRTという交通システムがあって、観光にとても便利です。エアポート・エクスプレスの台湾桃園国際空港と台北駅を結ぶ桃園空港MRTもあります。日本の地下鉄に乗り慣れていれば、乗車はそう難しくありませんので、ぜひ利用してみてください。
台北MRTは、文湖線(BR)、淡水信義線(R)、松山新店線(G)、中和新蘆線(O)、板南線(BL)の5つの路線があって、台北市のほぼ全域と新北市の淡水まで路線が延びています。平均5分に1本の割合で列車が走っているので、台北市内を最も早く移動できる交通手段です。
高雄MRTは、高雄市内を南北に走る「レッドライン(紅線)」と東西に走る「オレンジライン(橘線)」の2つの路線、路面電車の「ライトレール(輕軌)」があります。紅線は、高雄国際空港、台湾新幹線の駅(高鐡左營駅)、台湾鉄道高雄駅を結んでいます。
MRTの切符の種類は、プラスチック製のトークン(ICチップ内蔵)の片道切符「單程票」、チャージ機能のある「悠遊卡(ヨウヨウカー、Easy Card)」「一卡通(イーカートン)」などがあります。
なお、全ての駅構内は喫煙と飲食は全面禁止となっていて、ガムを噛むことも禁止されています。違反者には罰金もありますのでご注意ください。
新幹線
台湾には西部地域を南北に走る新幹線(高鐡)もあります。南港、台北、板橋、桃園、新竹、苗栗、台中、彰化、雲林、嘉義、台南、左營の12の駅があります(列車によっては停車しない駅もあります)。
1時間に数本と運行本数も多く、台北駅から高雄市の左營(ズオイン)駅までは最短で1時間30分という速さです。新幹線を利用すれば、台北から台中や台南、高雄への日帰り旅行も可能です。お弁当や飲み物などの車内販売もあります。
席は、座席指定の「商務(ビジネス)車両」と「普通車両」、そして「自由席車両」の3種類です。自由席車両は当日乗車券のみです。駅の窓口や自動券売機では、乗車当日、または前売りの切符を購入することができます。
ウェブサイトにアクセスしてネットでの購入も可能です。くわしくは、下記ウェブサイトでご確認ください。
台湾高鐡ウェブサイト
台湾鉄道
台湾には島を一周するように鉄道が走っていて、台湾各地の大小さまざまな都市を結ぶ交通手段となっています。また、天燈上げでも人気の「十分」にも停まる台湾北部の山あいを走る「平渓線」をはじめとする、行き止まりのローカル線もあります。
鉄道を使えば、都会から少し離れた風光明媚な土地や自然に触れながら、ゆったりとした旅を楽しむことができます。
列車は等級別になっていて、最も早く料金も高い「自強号」、座席指定が原則の「莒光号」、各駅停車で座席指定のない「区間車」があります。切符は駅の窓口や自動券売機、台湾各地のコンビニ(セブンイレブン、ファミリーマート、HiLife、OKマート)での購入が可能です。
台湾鐡路管理局のウェブサイトでは2週間前から予約・決済ができます。台湾の祝日などは、移動や観光で列車を利用する人も増えるので、前もって切符を予約購入しておくことをおすすめします。詳しくは下記ウェブサイトでご確認ください。
台湾鐡路管理局ウェブサイト
台湾観光でお得なフリーパス
北北基おもしろカード(Taipei Fun Pass 北北基好玩卡)
台北MRTのほか、台北市や新北市の路線バス、台湾好行バスの5路線で乗り放題となる、交通周遊カードです。1デイパスには「猫空ロープウェイ」乗り放題もプラスされた「猫覧版」もあります。
台北市を中心に、MRTやバスをたくさん利用して観光するなら、こちらのカードが便利です。MRTの切符を1回1回買ったり、バスに乗るために小銭を準備する手間も省けます。
【料金】
1デイパス NT$180
1デイパス(猫覧版) NT$350
2デイパス NT$310
3デイパス NT$440
5デイパス NT$700
【発売場所】
台北各MRT駅のインフォメーションセンター(猫覧版は猫空ロープウェイ案内所でも発売)
台湾の年間イベント情報
1月
旧暦春節
中華圏では旧暦のお正月を「春節」といい、盛大に祝われます。旧暦正月の元日から5日までの期間で、「過年(グオニエン)」とも呼ばれ、漢民族にとっては最も重要な行事です。
大晦日には家族一同が集まって食事をし、子どもたちや年をとった両親にお年玉をあげるのが恒例です。年を越して午前0時が過ぎると一斉に爆竹を鳴らして新年を祝うのです。
毎年、暦によってその日にちは変わります。旧暦12月31日 〜 1月3日は台湾の祝祭日です。この期間は、お店もお休みになるところが多いのでご注意ください。
2月
元宵節(ユエンシァオジェ)
旧暦1月15日は正月のすべての行事が終わる日で、「元宵節」と呼ばれています。元旦に次いで大切な日とされていて、台湾各地では先祖にお供えをし、「元宵湯圓」という団子を食べる慣わしです。
また地域によっては「迎花灯」や「放天灯」が行われます。台南市では元宵節当日、スリル満点の花火で有名な「蜂炮(爆竹祭り)」が開催されます。
- 台湾ランタンフェスティバル
「ランタン」は「元宵節」を象徴するもので、この日に合わせて、台湾各地ではランタンや提灯を飾るイベントが開催されます。「台湾ランタンフェスティバル」は、台湾交通部観光局が主催していて、元宵節の伝統的なお祭りに、会場となる地域に根ざした伝統やハイテク技術などを織り交ぜながら、スケールの大きな観光イベントに発展させました。
毎年、開催地が変わり、2020年は台中市、2021年は新竹市での開催が決定しています。国内外でも有名なこのイベントには、台湾国外からの観光客も多く訪れます。
- 平渓(ピンシー)国際天燈祭り
「天燈(ティエンタン)」は「孔明燈」とも呼ばれ、三国志にも登場する諸葛亮孔明によって発明されたとも伝えられています。新北市の平渓地区では、元宵節にこの「天燈」をあげる風習が残っています。
もともとはご先祖さまに無事を知らせ、ご加護を祈るために願いを書いて上げていましたが、今では思い思いの願いを書いて上げるようになりました。地域に根づいたこのお祭りは、アメリカのディスカバリーチャンネルでも世界二大夜祭りとして取り上げられ、現在、国際的な観光イベントにまで発展しました。
毎年、このお祭りに参加するためたくさんの観光客が訪れます。そのクライマックスはなんと言っても無数の天燈がいっぺんに夜空に上がる瞬間です。
- 塩水蜂炮(爆竹祭り)
台南市で元宵節に行われる伝統行事「塩水蜂炮」は、世界三大民俗祭りの1つにも数えられている、台湾を代表する宗教的イベントです。
19世紀後半の清の光緒年間に塩水一帯でコレラが大流行した時、「武廟」にまつられている「関聖帝君(関羽)」のお告げに従って、元宵節に夜明けまで町中で爆竹を鳴らして厄除けを行ったところ、疫病がおさまったというのが起源だといわれています。
100万発を超えるロケット花火が一斉に放たれると、大爆音とともに火の粉が至るところに飛び散ります。毎年、国海外から多くの観光客がこの大迫力の奇祭に訪れます。
6月
端午節
旧暦5月5日は「端午節」といって、春節や中秋節と並ぶ台湾の三大節句の1つです。「台北新店碧潭」や「基隆河」「高雄市愛河」といった台湾各地の川や湖で「ドラゴンボートレース」が開催されます。レースは大規模な国際イベントの1つとなっていて、台湾国外からの参加も少なくありません。
端午節は、古代中国の楚の愛国詩人「屈原」に由来していて、彼が国の将来を憂いて川に身を投げたとき、付近の人々が競って船を出し、助けようとしたことがボートレースの起源とされています。
そして、川に身を投げた「屈原」の体が魚などに食べられないようにと、人々が笹の葉に包んだご飯を川に投げ入れたという言い伝えから、この日には笹の葉で包まれた三角形の餅米料理「ちまき」を食べるという風習となったそうです。
また、この日には、家の入り口にヨモギやショウブなどを飾って、平安無事を祈る慣わしもあります。
8月
中元節
旧暦7月は、中華圏では「鬼月」とも呼ばれています。7月1日 〜 29日には地獄の門が開かれ、悪霊がこの世にやってくると信じられてきました。その期間には、無病息災や家内安全を祈って、霊を鎮めるための様々な行事が行われます。
旧暦7月15日の中元節はそのクライマックスです。「中元普渡」といって、肉や魚、果物、お菓子などをたくさん準備し、廟や自宅の庭にお供えして亡霊の成仏を祈ります。また、海や川でさまよう霊たちをあの世に正しく導くための精霊流し「放水燈」も行われます。
9月
中秋節(旧暦8月15日)
旧暦の8月15日の「中秋節」は月にまつわる行事で、「月祭り」とも呼ばれています。お月見をしながら円満の願いが込められたお菓子の「月餅」を食べます。近年は、家族でバーベキューをする人たちが増えています。
また、月を眺めながら散策する「走月亮」という慣わしや、食べれば月に守ってもらえると考えられている「柚子(文旦)」を食べる習慣もあります。
日月潭遠泳大会
南投県にある「日月潭(リーユエタン)」は、台湾最大の淡水湖です。美しい湖とその周りの山が織りなす絶景は有名で、台湾国外からの観光客も多く訪れている人気の観光地です。
1983年から、毎年中秋節の前後に行われている「日月潭遠泳大会」は、台湾国内はもちろん、海外からもたくさんのスイマーが、日月潭の朝霧埠頭に集まります。全長約3,000mの長距離コースで、数万人のスイマーたちが競うこの大会は、2002年には世界水泳の殿堂入りを果たしました。
12月
台北マラソン
毎年12月に開催される「台北マラソン」は、台湾国内のマラソン愛好家をはじめ海外のトップランナーもエントリーする、大規模なマラソン大会です。台北市内をめぐるフルマラソンとハーフマラソンのコースです。
一般参加は抽選で選ばれます。また大会をサポートするボランティアも公募します。ランナーはもちろん台北市民にとっても年の終わりの一大イベントとなっています。
台北最High新年城カウントダウンパーティー
12月31日大晦日から元旦にかけて、台湾市政府の主催で行われる年越しイベントです。ゲストとして招かれた台湾の人気タレントやアイドル歌手が、観客と一体となって盛り上がります。
いよいよ新年を迎えるときには、カウントダウンに合わせて「台北101」が下から上へと点灯されていきます。カウントダウンが終わった瞬間の元旦午前0時、台北101ビルに設置された花火がいっせいに打ち上げられる様子は圧巻です。