スペイン観光って何ができるの?
世界遺産
スペインは世界遺産がとても多いことで有名で、イタリア・中国に次いで3番目に多くの世界遺産が登録されていて、なんと、17の州に47もの世界遺産が登録されているんです。
諸外国の影響を受け、ヨーロッパの中でも独特の歴史を持つスペインだからこそ、歴史的に価値の高い遺産が多いのです。
古代ローマ帝国の遺跡から、イスラム建築など、個性的な世界遺産も数多くあり、これらの世界遺産を見ようと世界各国からたくさんの観光客が訪れます。
特に、グラナダにあるイベリア半島最後のイスラム王朝が残した芸術的な宮殿「アルハンブラ宮殿」や、ローマ帝国の遺構、要塞都市「セゴビア旧市街と水道橋」はおとぎ話から出てきたかのような世界遺産です。
グルメ
スペインの料理は味付けが、オリーブオイルや塩、ニンニクベースの、身体に良く量が多いのが特徴です。
内陸部には肉や豆、地中海や北部沿岸部は魚介類が豊富に獲れ、地方色豊かな料理が発展しています。
地中海料理として、近隣の国々とともに世界無形文化遺産にも登録されています。
スペイン料理の代表格、パエリア。
これは、実はディナーというよりランチタイムに食べられることが多いんです。
ディナーはビールやワインなどの、お酒と一緒に食べるお惣菜「タパス」や、食材を串楊枝で刺した「ピンチョス」なども人気です。
他にも、スイーツなども充実しています。
チョコレートをつけて食べるチュロスや、スペイン発祥のクリスマスのお菓子トゥロンなど最新スイーツから昔ながらのお菓子まで様々な種類のスイーツがあります。
また、コーヒーからお酒まで提供し、朝から夜遅くまで営業するバルなども多く点在しています。
スペイン特有の食事スタイルを楽しむことができるのも大きな魅力ですね。
生ハムやワインを楽しみながら夜を明かしてみてはいかがでしょうか。
お祭り
情熱の国スペインは、お祭りも活気溢れるものばかり。
伝統的祭り=フィエスタは、ユニークな催し物が開催され、地元の方たちと一緒になって盛り上がることができるので、スペインの伝統を感じることができます。
ここで、スペインの代表的なお祭りである三大祭りをご紹介したいと思います。
3月15日からバレンシアで開催される「サン・ホセの火祭り」は、街頭に飾った「ファヤ」と呼ばれる張り子人形を、街中に飾りつけます。最終日にはこの「ファヤ」が焼き払われるのですが、巨大な火柱を上げて炎上する人形たちは圧巻の光景です。
4月にセビージャで開催される「春祭り」は、正装した男性とフラメンコ衣装の女性たちが踊ります。通りにはテント小屋が1,000軒以上並び、会場がお祭りモード一色になります。
7月7日からパンプローナで開催される、サン・フェルミン祭りは、通称「牛追い祭り」と名前がついています。狭い旧市街の通りを闘牛が走り、それに追いつかれないように前を走り続けるお祭りです。
どれも個性豊かなお祭りばかりです。
旅行に行く際にはどんなフィエスタが開催しているのか調べてみるといいかもしれません。
自然
スペインは、世界でもユネスコの生物保護区として登録されている場所が多いです。
山も海も美しく、自然を感じたい方にもぴったりです。
中でも「グリーンスペイン」と呼ばれる、スペイン北部の大西洋沿岸部4州は、緑豊かな牧草地や森林が多い地域です。地中海沿岸は温暖な気候なため、ビーチリゾートを有した海岸線が人気で、世界中から多くの観光客が集まります。
グラン・カナリア島のマスパロマス砂丘や、マヨルカ島のアーモンドの花、クエンカのひなげしなど、写真映えする自然の絶景スポットが盛りだくさんです。
また、春にはパティオを彩るゼラニウム、6月はひまわり、冬はアンダルシアやバレンシアで街路樹のオレンジをみることもできます。
ビーチリゾートでのんびりしたり、絶景スポットに行ってみたりして自然のパワーをもらってみてはいかがでしょうか。
アート
世界遺産や自然が豊富にあるスペインですが、実はアートの国でもあるんです。
スペイン三大画家と呼ばれている、ベラケラス、ゴヤ、エル・グレゴをはじめ、ピカソやダリ、ミロなど著名な芸術家を排出しているんです。
国内には1,500以上の美術館や博物館があり、様々な美術品が収蔵されています。
中でも世界三大美術館の1つとして数えられているプラド美術館はマドリードのランドマークタワー的な存在です。
工芸品
スペインの工芸品はカラフルで明るい色使いが特徴です。
ちょっとしたお土産にはもってこいなものが揃っています。
ガリシアの陶磁器、サルガデロスや、トレド県のプエンテ・デル・アルソビスポの陶磁器は世界的にも高い評価を受けています。
また、地中海沿岸地域のタイルも人気です。
州別観光ポイント
首都マドリード州/カスティージャ-ラ・マンチャ州/カスティージャ・イ・レオン州
首都マドリードと内陸部について紹介します。
イベリア半島の中央に位置しているマドリードは、ヨーロッパの中で最も標高の高い首都です。
この首都マドリードは、なんとトレド、セゴビア、アビラ、アルカラ・デ・エナーレスなどの4つの世界遺産指定都市に日帰りで行けるんです。
アクセスがとても良いので旅の拠点としても人気の高い場所です。
マドリードの南ラ・マンチャ地方は名作「ドン・キホーテ」の舞台として有名で、カンポ・デ・クリプターナには今でも作中に登場する風車が残っています。
スペイン国王がかつて住居として使っていた王宮や、11世紀に街ごと要塞化した街アビラなどを観光することができます。
アンダルシア州
スペイン南部にあるアンダルシア州について紹介します。
アンダルシアは南部8県で構成されていて、国内では2番目に広い自治州で、スペインで最も人口が多く土地が広く人も多い、活気にあふれた州で、15世紀までのイスラム文化の影響が強く残る建築物とその街並みが特徴です。
リゾート地として人気があり、闘牛やフラメンコ、ひまわり畑など、スペイン文化の王道に触れることができる州です。
グラナダにある繊細なイスラム建築を代表する建物「アルハンブラ宮殿」や、旧ユダヤ人街の白壁を花々が彩る可愛らしい「パティオ」という空間があるコルドバ、旧市街と新市街を結ぶ断崖絶壁の街ロンダなどが有名です。
エクストレマドゥーラ州
スペイン西部にある、エクストレマドゥーラ州について紹介します。
ポルトガルと国境が接しているエクストレマドゥーラ州をはじめとするスペイン西部は、イベリア半島を結ぶローマ時代の街道沿いに発展してきました。
その街道は銀の輸送にも多く利用されたことから「銀の道」と呼ばれています。
この「銀の道」沿いの古城や修道院などをまわるのがこのエクストレマドゥーラ州の観光の見どころの1つです。
またこの州は、「ハモン・イベリコ・デ・ベジョータ」と呼ばれる最高級の生ハム用の豚の放牧地があることでも有名です。最高級の生ハムの味、1度は味わってみたいですね。
カタルーニャ州/バレンシア州/ムルシア州
地中海沿岸北東部に位置するカタルーニャ州の州都バルセロナは、スペイン第2の都市です。
2000年にわたる歴史とカタルーニャ独自の文化や地中海の温暖な気候から、年間700万人が訪れる人気の場所です。
世界遺産に登録されている「ミラ邸」や「グエル公園」など、ガウディが作りあげた建築美にふれることができます。また彼が生涯を捧げた聖堂「サクラダ・ファミリア」は今もなお建築が続いており、ガウディ没後100年の2026年に完成予定です。
バレンシア州はスペイン第3の州で、サン・ホセの火祭りやパエリア発祥の地として有名です。
ムルシア州は温暖な気候が特徴で、スパリゾートが多くあります。比較的観光客が少なく、ゆったりと過ごすにはおすすめの穴場スポットです。
バレアレス諸島州/カナリア諸島州
バレアレス諸島は地中海に浮かぶ4つの島からできていて、温暖な気候と絶景スポットが多いことで有名です。
4つの島の中で最も大きなマヨルカ島は、王室や各国のセレブがこぞって夏の休暇を過ごしにやってくるスペイン屈指のリゾート地です。
カナリア諸島は、7つの島からできています。1年中温暖で常春の島と呼ばれています。
この7つの島の1つ、グラン・カナリア島の南西部に位置し、目に鮮やかな漁船が並ぶ、プエルト・デ・モガーンは「リトル・ベニス」とも呼ばれているほど美しい港町です。
ガリシア州/アストゥリアス州/ バスク州/カンタブリア州/ラ・リオハ州
スペイン北部沿岸に位置する4つの州は北スペインと呼ばれていて、年間を通して降水量が多いです。そのため、緑が豊かで「グリーンスペイン」と呼ばれています。
ガリシア州には、世界遺産である「サンディアゴ巡礼の道」の最終地点、サンディアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂があります。これはキリスト三大聖地の1つに数えられていて、たくさんの観光客が訪れる人気のスポットになっています。他にも、アストゥリアス州にはプレロマネスク様式の宝庫と言われている州都オビエドを中心に歴史的な建物が立ち並び、カンタブリア州にはスペインで1番美しいと言われている村の一つサンティジャーナ・デル・マルがあります。
そして、バスク州のサン・セバスティアンは世界的な美食都市として有名で、ミシュラン星付きのレストランが軒を連ねます。また高級ワインの産地として知られるリオハは食通なら一度は訪れたい地方です。
アラゴン州/ナバーラ州
アラゴン州・ナバーラ州はスペインとフランスを隔てるピレネー山脈に隣接している州です。
ピレネー地域と呼ばれるこれらの州では、四季折々の多様な美しい風景を楽しむことができます。
標高の高いピレネー山脈山間部は10月から4月ごろまで雪に覆われています。
アラゴン州は、アラゴン王朝の首都として100年の栄華を誇ったという歴史がある一方で、イスラム文化の影響を多く受けていました。その代表とも言える、ムデハル様式の建築物は世界遺産に登録されています。
そして、ナバーラ州は「サン・フェルミン祭」という、通称牛追い祭りで有名なパンプローナが州都で、日本にキリスト教を伝えたことで有名な、フランシスコ・ザビエルのゆかりの地でもあります。
お役立ち情報
通過・チップ
通貨はユーロ(€)。
チップの習慣はあるが義務ではなくサービスに満足したときに心づけで渡します。レストランの一般的な目安は料金の5~10%です。ただしサービス料が加算の場合は不要です。
時差と祝祭日
日本より8時間遅れで、サマータイム期間中は7時間遅れです。カナリア諸島はスペイン本土と比べ1時間遅れています。全国共通のナショナルホリデーや自治州、市町村などのローカル ホリデーがあります。
営業時間
商業施設は月~土曜 9:00〜13:30、16:30〜20:00。
ショッピングモール、デパート、スーパーは10:00〜21:00または22:00。
官庁は月~金曜9:00〜14:00、土曜9:00〜13:00。昼食は13:30〜16:00、夕食は20:30〜23:00。
カフェやバルは終日オープン。
スペイン独特の習慣により14:00〜16:00頃、レストランやショップ、観光施設がクローズすることも。
安全・マナー・喫煙
現金を持ち歩かない等、海外旅行の基本的な安全対策を心懸けるようにしましょう。
マナー:教会などの宗教関連施設では、ミニスカート、ノースリーブ、男性のショートパンツなどの肌の露出の多い服装はできるだけ控えてください。
喫煙:バル、レストラン、カフェ、ナイトクラブなどの全ての公共空間で(屋内)禁止です。
病院敷地内、子供がいる公園や学校でも禁止になっています。
公共空間での喫煙は、最大750€の罰金の対象です。
電圧・電気
220ボルト/50ヘルツ。日本の電気製品を使用する際は、変圧器と差し込みプラグ (C・SEタイプ)が必要です。
ネット環境 カフェテリア、レストラン、空港、鉄道の駅などの交通機関、公園や広場など公共スペース でWi-Fiが整備されています。
TaxFree(免税手続き)
スペインには付加価値税(IVA)があり、EU圏外に居住する旅行者が一軒の店舗(Tax Free Shopping対象店舗)で買物をした場合、店舗で免税書類を作成してもらい、帰国の 際に手続きをすれば、手数料を差し引かれた付加価値税が払い戻されます。
税関での手続きは電子認証機械のDIVAで行われるので、DIVAに対応した書類が必要になります。いかなる理由であっても帰国後の日本での捺印は不可ですのでご注意ください。
バリアフリー観光
スペイン国内の多くのモニュメント、美術館・博物館、宿泊施設やレストラン等では、一部あるいは完全にバリアフリーのサービス、スペースやアクティビティを提供しています。
空路
スペイン国内には32の国際空港があります。
マドリード、バルセロナをハブに各都市を結んでいる。スペイン国内の航空会社はイベリア航空、エア・ヨーロッパの2社に加え、 LCCが複数運航しています。
鉄道
スペイン鉄道(RENFE)がマドリードを起点に放射線状にスペイン全土1万5000キロの鉄道網を敷いています。
高速鉄道AVEをはじめ、特急列車、寝台列車、中長距離列車、 近郊列車があります。
旅行者にも利用しやすいですが、発車ベルが鳴らないので出発時間に合わせて乗り遅れないように注意する必要があります。
バス
バス路線も首都マドリードを中心に放射線状に延びています。
特に北部やアンダルシア州ではバスの運行本数が充実しています。日曜・祝日や通勤・通学時間帯以外は本数が少ない路線も多いので注意が必要です。
フェリー
バルセロナ、バレンシアからバレアレス諸島。
アルヘシラス、タリファからモロッコ。 マラガからカナリア諸島、また諸島間でフェリーが運航しています。
タクシー
空車のタクシーは車上のランプが緑に点灯しています。日本と同じように手を上げて停めるか、もしくはタクシー乗り場から利用します。タクシーの車体のデザインは各地域によって統一されていることが多いです。
レンタカー
右側通行。道路標識はほぼ日本と同じです。
地方都市のレンタカーはマニュアル車が多く、 オートマ車の台数はかなり限定されています。ラウンドアバウトが多いので、慣れるまでは注意が必要です。
スペイン関連機関・便利な連絡先
在日スペイン大使館
〒106-0032 東京都港区六本木1-3-29
TEL:03-3583-8531
FAX:03-3582-8627
営業時間:9:30〜12:30
在スペイン日本国大使館(マドリード)
Calle Serrano109-28006 Madrid-SPAIN
TEL:(34)91-590-7600
FAX:(34)91-590-1321
営業時間:9:30〜13:15、14:45〜16:30
在バルセロナ日本国総領事館
Avda.Diagonal,640,2a Planta D08017 Barcelona
TEL :(34)93-280-3433
FAX :(34)93-280-4496
営業時間:9:00〜13:00
緊急時の連絡先
TEL:112(警察・救急・消防)
TEL:092(市警察)
TEL:091(国家警察)