ドイツツアー選びのポイント
ツアーの特徴

ドイツは西ヨーロッパの中心に位置しており、9ヵ国と接しているため、周辺にあるヨーロッパの他国と組み合わせたツアープランが多く用意されています。日本から移動に要する時間が長いので、長期休みに訪れるのがおすすめの国です。
さらに、ビールやワインを片手に盛り上がるお祭りや、オペラ・映画など芸術に触れるイベント、クリスマスマーケットなどの季節限定のイベントが多く開催されるドイツでは、時期に合わせたオプショナルツアーが便利です。古城に宿泊したい、ライン川クルーズを楽しみたいという希望もオプショナルツアーで叶えましょう。面倒な予約やチケットを代わりに手配してくれるので、安心して日本から向かうことができます。
個性豊かな都市を巡ろう
ドイツには、イギリスのロンドンやフランスのパリのように見所が集中している訳ではないという特徴があります。首都のベルリンを巡らずにミュンヘン、フランクフルト、ロマンチック街道と呼ばれるルートを辿って観光するツアープランも多く存在します。これは元々自由都市や小さな領邦国家が集まる場所であった中世の歴史に関係しているものです。
それぞれ州やエリアによって全く異なる個性的な文化に触れることができるので、複数の都市を巡るツアーが人気となっています。小さな都市を巡る場合には、バスで移動するプランやドライバー付のプランを選ぶと良いでしょう。
個人で都市間を移動する場合には、ドイツ全土に路線網を持つドイツ最大の鉄道会社「ドイツ鉄道(Deutsche Bahn AG)」を利用すると便利です。フランクフルトを起点とすると、ハンブルクへは約3時間35分、ミュンヘンへは約3時間15分、ケルンへは約1時間20分、ベルリンは約4時間10分、ドレスデンへは約2時間の所要時間で鉄道に乗って移動することができます。
隣接する他国まで足を伸ばそう

ドイツと隣接している国は、デンマーク、ポーランド、チェコ、オーストリア、スイス、リヒテンシュタイン、フランス、ルクセンブルク、ベルギー、オランダの9ヵ国です。複数の国を効率的に周遊するのにはツアーで目的の国が含まれるプランを選ぶのが便利ですが、個人でドイツの各都市から他国に移動する場合は、鉄道がおすすめです。
ICE
ドイツの高速列車ICE(インターシティエクスプレス=アイシーイー)は、スイス(チューリヒ、インターラーケン、バーゼル)、オーストリア(ウィーン)、オランダ(アムステルダム)、フランス(パリ)とドイツを結んでいます。
所用時間の目安としては、チューリヒ~シュトゥットガルトおよびアムステルダム~ケルンは約2時間40分、ウィーン~ニュルンベルクは約4時間45分、パリ~フランクフルトは約3時間50分です。
ユーロシティ(Euro City)
ヨーロッパの代表的な国際列車であるユーロシティには、ハンブルクとデンマークのコペンハーゲンを結ぶ便、ベルリンとポーランドのワルシャワを結ぶ「ベルリン-ワルシャワエクスプレス」と呼ばれる便、ドレスデンを経由してベルリンとチェコのプラハを結ぶ便があります。
タリス(Thalys)
タリスはフランス、ベルギー、オランダとドイツの4ヵ国を結ぶ国際列車です。ケルンからベルギーのブリュッセルを経由して、フランスのパリまで移動することができます。ケルンからパリまでの所要時間は約3時間15分です。
TGV
フランスの高速鉄道TGVは、パリを中心にヨーロッパ各国を高速で移動できる鉄道です。シュトゥットガルトやフランクフルトから4時間ほどでパリに向かうことができます。
この他に、ドイツからはフェリーで他国に移動することも可能です。ドイツからはフィンランドやポーランド、スウェーデンへ移動することができるフェリーのフィンラインが運行しています。国際長距離バス路線であるユーロラインズを利用すると、隣接する国々はもちろん、ギリシャやスペイン、東欧まで移動することができます。時間がたっぷりある中で安く移動したい場合は、バスを利用しましょう。
ベストシーズンは6〜8月
ドイツを含めて、ヨーロッパにはサマータイム(夏時間)があります。サマータイムが導入されている3月末~10月末の時期の時差は、マイナス7時間です。観光目的で訪れる場合は、日中の時間を長く取れるサマータイムが実施されている3月末~10月末をおすすめします。
四季の気候の変化は日本と似ていますが、梅雨がない代わりに4月の天気が不安定です。また、9月になると気温が下がるので、快適に過ごすことができる6〜8月がベストシーズンです。夏場も日本ほど気温は上がらないので、カーディガンなど羽織れるものを持ち歩くと良いでしょう。
クリスマスマーケットを目指して冬へ!

ヨーロッパの中でも特に、クリスマスマーケットが華やかに賑わうのがドイツの特徴です。11月下旬から12月にかけて旅行をする方の多くがクリスマスマーケット目的に訪れます。ドイツでは各地で多くのクリスマスマーケットが開催されますが、それぞれ都市の魅力が存分に引き出されているので、クリスマスマーケットを巡るツアーに参加してみても毎回新しい楽しみが見つけられるでしょう。
その中でも、三大クリスマスマーケットと言われているのが、世界最大のシュトゥットガルトのクリスマスマーケット、世界最古のドレスデンのクリスマスマーケット、世界一有名なニュルンベルクのクリスマスマーケットです。ドレスデンが発祥とされているドライフルーツたっぷりの菓子パン「シュトーレン」は日持ちするものなので、お土産にも持ち帰りやすくておすすめです。
サッカー・ブンデスリーガを観戦するなら8月〜5月

観客動員数世界一を誇るプロサッカー国内リーグの「ブンデスリーガ」は、長谷部選手や鎌田選手などの日本人含めて、世界のトッププレイヤーが多く活躍するヨーロッパ屈指のサッカーリーグです。シーズンは8月上旬から5月までとなっており、12月中旬から1月中旬までは冬休みが入ります。基本的に国内リーグの試合が開催されるのは、土曜日で各チームのスケジュールによって金曜や日曜に試合が行われることもあります。ヨーロッパチャンピオンズリーグや国内のカップ戦は水曜日などの平日に開催されることが多いです。
チケットの価格は抑えられており気軽に観戦することができます。しかし、シーズン(年間)チケットを事前に購入しているファンが多く、年々チケットの入手が困難になっているのでチケットの手配は早めに行うことが大切です。チケットの購入は各チームの公式サイトでできますが、人気チーム/カードは特に発売日の開始時間すぐに売り切れてしまうことや、英語かドイツ語での記載となりハードルは低くありません。日本語対応可能な手配会社もありますが、手数料が掛かるため価格が高くなってしまうデメリットがあります。
チケット獲得のポイントは2つ、
- 頻繁にサイトをチェックして、発売日と発売時間を確認する
- 平日開催の試合、カップ戦はチケットが残っている可能性があるのでチェック
となります。
また観戦目的以外にも、チームによってはスタジアムツアーに参加できたり、クラブの博物館を見に行けたりします(いずれも要予約の場合が多いです)。ブンデスリーガをもっと堪能できるアクティビティにも要注目です。
そもそもドイツってどんなところ?

ヨーロッパの中西部にあるドイツの正式名称は、ドイツ連邦共和国です。首都はブランデンブルク州のベルリンです。16の州に分かれていて、各州にはそれぞれ州都と呼ばれる中心都市があります。州ごとに独自の法律(州法)を持つ連邦制です。
日本との時差はマイナス8時間です。例えば、日本が夜中の24時のとき、ドイツでは夕方の16時となっています。しかし、日照時間が長い3月末~10月末の時期にはサマータイムが導入され、時差はマイナス7時間と1時間縮まります。先ほどの例を出すと、日本が夜中の24時のとき、ドイツでは夕方17時です。
また、EU加盟国のため、通貨はユーロが使われています。他のEU加盟国と組み合わせたツアープランで旅行する場合、その都度の両替は不要です。
公用語はドイツ語です。観光地では英語も話せる人が多い傾向ですが、そこまで通じないケースもあります。数字や挨拶程度の簡単なドイツ語日常会話は覚えておくと便利です。宗教は他のヨーロッパ諸国と同様にキリスト教が最も多く、約6割のドイツ人がカトリックかプロテスタントのどちらかを信仰しています。
ドイツの主要都市の紹介
ベルリン

ドイツの首都であるベルリンは、激動の20世紀の歴史を背景にしながら、新しいアート・カルチャーの発信地としての注目が強まっています。現在ベルリンと日本を結ぶ直行便は就航していませんが、ベルリンの個性ある魅力を求めて多くの人が訪れます。他の都市と組み合わせたツアープランや、乗り継ぎ便で向かうツアープランも多い都市です。
ベルリンの壁が築かれていた時代を感じたい方は、イーストサイドギャラリーやベルリンの壁記録センターを、また芸術に興味がある方は5つの博物館や美術館が集まる「博物館の島」を訪れてみてはいかがでしょうか。毎年開催されるベルリン映画祭や、ベルリン国立歌劇場などのオペラハウスで行われる公演を目的にして訪れるのもおすすめです。
ハンブルク

ベルリンに次いでドイツの中で二番目に人口が多いハンブルクは、ドイツ最大の港湾都市です。カール大帝が治めていた9世紀に「ハンマブルク」として建都され、交易の中心として繁栄し続けてきました。
現在は、第二次世界大戦の影響によって古い町並みはほとんど残っていませんが、エルベ川の支流であるアルスター川をせき止めて作られたアルスター湖畔ののんびりとした雰囲気や、港町ならではのワイワイとした雰囲気によって、旅行ならではの非日常感が味わえるでしょう。
そして、音楽家のブラームスやメンデルスゾーンが生まれ育った場所、ビートルズが下積み時代に活動していた場所としても知られています。現在も、2017年に新しくオープンしたエルプフィルハーモニーをはじめ、人気の公演を行うコンサートホールが揃う都市です。
ミュンヘン

日本からの直行便が運行すると共に、ロマンチック街道やアルペン街道の拠点であることから、多くの観光客が訪れる人気のミュンヘン。アルテ・ノイエ・モダンの時代別に分かれた美術館「ピナコテーク」や、ヴィッテルスバッハ王家の宮殿、またドイツを代表するオペラハウスの歌劇場があり、芸術的な価値の高い都市としても知られています。
ドイツのビールが好きな方にとって、ミュンヘンは外せない観光都市でしょう。約3,000人を収容する大きなビアホールや、ミュンヘン近郊にはドイツ最大のビール醸造所があり、美味しいビールとお祭り好きの人々がドイツだけでなく各国から集まる世界最大のビール祭りであるオクトーバーフェストが開催されます。
ドレスデン

ドレスデンは、約100年ほど前までザクセン王国の首都として繁栄していた、ドイツ東部に位置する古都です。ツヴィンガー宮殿やフラウエン教会などの、18世紀のザクセンを統治していたフリードリヒ・アウグストによって建てられたバロック様式の重厚な建物は現在もドレスデンを代表する観光スポットとして残されています。
「エルベ川のフィレンツェ」と呼ばれる絶景も見どころの一つです。詩人・ゲーテは、ドレスデンをしばしば訪れてエルベ川と周囲の文化を楽しんだと言われています。また、ドレスデンから南東に進んだチェコとの国境の手前にあるのは、「ザクセンのスイス」と呼ばれる奇岩地帯の絶景です。国立公園として整備されているので、ハイキングのような装備と格好で気軽に岩山を散策することができます。
ケルン

オランダやフランス、ベルギーとドイツを結ぶ国際列車が多く運行していることから、ドイツの西の玄関口とされている都市です。ローマ時代から続く長い歴史の背景を持ち、世界遺産に登録されているものを含めて貴重な文化遺産が多く残ります。
ケルンを訪れた人々が必ず訪れるのが、都市のシンボルとされているゴシック建築のカトリック教会のケルン大聖堂です。建築に詳しくない人であっても、大聖堂の荘厳さとステンドグラスの美しさに圧倒されるでしょう。また、オーデコロンはケルン発祥のものです。ナポレオン軍がケルンを占領した時にフランスに持ち帰られて広まりました。お土産には是非、ケルンで人気のオーデコロンを購入してみてください。
フランクフルト

フランクフルトは、日本から直行便が運行していることもあり、とても人気の都市です。神聖ローマ帝国時代に重要な儀式が多く執り行われてきたフランクフルトですが、17世紀に銀行家たちが発展させた影響により、現在はドイツの経済を支える中心都市で、高層ビルが立ち並びます。
文豪のヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの生まれた町としても知られており、ゲーテの生家は現在も町の中心に建っています。近代的に発展してきた側面と芸術的な歴史の側面を併せ持つ、魅力的な都市です。
ドイツの歴史
先史時代からの歴史を持つドイツの地域では、ゲルマン人の手によって領土や名前を変えながら、発展し続けてきました。フランク王国や神聖ローマ帝国として統治された後、ドイツの地方各地で自由都市や小国が権力を持ち、独自の文化や制度が発展するようになりました。現在ドイツの各地に立派な市庁舎や古城が残っているのは、このような自由都市や小さな領邦国家が数多く存在したことが背景にあります。
ドイツ帝国が統一されて以降も体制が変わり続けました。第二次世界大戦の後、東西にドイツが分割されたためにベルリンには東西を分ける壁が築かれましたが、東ドイツの変容によって壁は崩壊し、再統一されて現在に至ります。
ドイツ観光の移動手段

ドイツ鉄道(Deutsche Bahn AG)
ドイツ全土に路線網を持つドイツ最大の鉄道会社「ドイツ鉄道」は、個人でドイツの複数の都市を観光するなら欠かせない交通機関です。略して、DBと記載されていることも多いです。主要な路線の多くは、1〜2時間ごとに毎時決まった時刻に発車するダイヤになっており、利用しやすいのが特徴です。
フランクフルトを起点とすると、ハンブルクへは約3時間35分、ミュンヘンへは約3時間15分、ケルンへは約1時間20分、ベルリンは約4時間10分、ドレスデンへは約2時間の所要時間で移動することができます。
乗車券の種類
日本からの観光客が利用することができる乗車券は、「鉄道パス」と「区間乗車券」の2種類あります。鉄道パスは、使用エリアと期限の範囲内であれば、自由に列車を乗り降りすることができる乗車券です。混雑する窓口で毎回購入する手間が省けるので、短期間に何度も鉄道を利用する場合にお得となります。
また、区間乗車券は、目的地を指定して、片道または往復で購入する乗車券です。利用回数が少ない人にとって区間乗車券はお得に使えるものとなります。
列車に乗り込む際に、緑色のボタンを押して自分でドアを開ける方式になっていますが、閉まるのは自動です。座席に関しては、指定席車・自由席車と定められているわけではなく、予約が入っていない席は全て自由席です。予約席の場合には、席に予約された区間が表示されています。表示区間外であれば、座ることも可能です。
ドイツ鉄道の公式サイトからは、約3ヵ月前からインターネット上で乗車券を購入することができます。クレジットカードで支払い、オンラインチケットの画面をプリントアウトして持ち込むことで利用可能です。本人確認の際に必要なので、当日は支払いに使用したクレジットカードとパスポートを携帯してください。
ドイツ旅行の見どころ
本場のクラシック音楽に聞き惚れる

数々の著名な音楽家が誕生し、現在もトップクラスのオーケストラや音楽家が活躍しているドイツを訪れるのであれば、歴史ある歌劇場やフィルハーモニーコンサートホールにも足を運びたいところ。鑑賞チケットは、オンラインや現地の窓口で購入することができます。
ハンブルクにあるエルプフィルハーモニーは、2017年に建てられた新しいコンサートホールです。赤レンガ構造の上に波打つガラス張りが伸びる建物の美しさと、最新の音響設計が魅力となっています。ミュンヘンに位置するバイエルン州立歌劇場は『ニュルンベルクのマイスタージンガー』や『トリスタンとイゾルデ』など、ワーグナーのオペラが初演されたことで有名な、伝統ある歌劇場です。
また、首都であるベルリンには、ベルリン・フィルハーモニーやベルリン国立歌劇場などドイツを代表する文化的価値の高いスポットがあります。本場の音色を是非体感してみてください。
ロマンチックな古城巡り

ディズニーランドのシンデレラ城のモデルにされたことでも有名な、ノイシュヴァンシュタイン城をはじめ、ドイツには中世を感じさせる古城が多く存在します。プロイセン王家として知られるホーエンツォレルン家発祥の地に建設されたホーエンツォレルン城では、ドイツ最後の皇帝の直系子孫が今もなお使用している城内を見学するガイドツアーが用意されています。
また、カッセルのヴィルヘルムスヘーエ城のように、世界遺産に指定されている城も必見です。ツアーによっては、古城に宿泊するという憧れを叶えてくれるプランもあるので、様々な古城の違いを体感してみてはいかがでしょうか。
個性豊かな博物館巡り

長い歴史と文化の発展が積み重ねられてきたドイツには、数々の注目すべき博物館があります。二重らせん構造の建物が近未来的なメルセデス・ベンツ博物館では、歴史を感じさせるものから最新F1レーシングカーまで、車の大ファンではなくても十分に見応えのある展示が用意されています。
また、バッハと生前に親交があった商人・ボーゼー家の住居に作られたバッハ博物館では、バッハの時代に使われていた楽器や直筆の楽譜などが展示されています。バッハ美術館があるライプツィヒには、他にもメンデルスゾーンの家や、世界最大規模の古楽器コレクションを所蔵するグラッシィ博物館など音楽好きにはたまらない博物館が揃います。
ローテンブルクまで足を運ぶと、ドイツの中でも唯一の法と刑罰の歴史博物館である中世犯罪博物館があります。拷問道具や法律制度、警察制度の資料が展示されている珍しい博物館です。
豊かな自然に触れる

ドイツでは、ライン川や美しい庭園、「黒い森」として知られているシュヴァルツヴァルト地方など、雄大な自然に出会うことができます。ライン川は、スイスの山中からフランスとドイツの国境を流れてオランダへと続く全長約1,230mの河川です。鉄道から景色を眺めることもできますが、おすすめはクルーズ船。山・古城・川の組み合わせは、いつの時代に来たのか分からなくなるようなロマンチックな風景です。
メルヘン街道の途中に位置する都市・カッセルにある、ヴィルヘルムスヘーエ公園は世界遺産に登録されています。約240haもの広大な面積を持つこの公園の見どころとして知られているのが、毎年5月から10月上旬の水曜・日曜・祝日に行われる「水の芸術」と呼ばれるショーです。公園内の高低差による水圧を使って、約52mもの高さまで水が噴き上がる様子は迫力があります。
ドイツグルメを堪能

ビール
ドイツグルメ楽しむ上で外せないビール。国民の多くに古くから親しまれているため、世界的なビールメーカーからローカルなブリュワリー(醸造所)まで、各地に様々な味、香り、色の地ビールがあります。適度に冷やして香りやコクを楽しむのがドイツ流の飲み方です。
ドイツのビールの種類は、日本のビールに近いピルスナー、より色が薄く飲みやすいヘレス、香りが強いミュンヘナー、飲みやすい黒ビールのドゥンケル、苦味の強い黒ビールのシュバルツ(ドイツ語で黒)、アルコール度数が強いボック、クセの強い燻製ビールのラホオ、白くフルーティな味わいのヴァイツェン、ケルンで醸造される飲みやすいケルシュ、デュッセルドルフのアルトなど、地域によって多くのものがあり、行く先々で個性的な地ビールを楽しむことができます。
また、ミュンヘンのレーヴェンブロイやフランツィスカーナー、ブレーメンのベックス、ハンブルクのホルステン、ドレスデンのラーデベルガーなどは世界的に有名なブランドであり、工場を訪ねたりとビールを飲み歩く旅をしても良いでしょう。
ビアホールで飲むビールは、1リットル入る大きなジョッキのビールを頼んで、周りの人との会話や乾杯の歌を楽しみながら味わうことができるのが魅力です。しかし、ケルシュとアルトはシュタンゲと呼ばれる100〜200ml入の細長いグラスで供され、それを一気に飲み干します。
ソーセージ(ヴルスト)
ビールによく合う、ヴルストと呼ばれているソーセージは、各地方ごとに異なる味、サイズ、料理法で普及しており、その土地ごとに食べ比べていただきたいドイツグルメです。ソーセージやシュニッツェル(薄いカツ)、アイスバイン(煮豚)などのドイツの肉料理には、キャベツを乳酸菌で発酵させた漬物の「ザワークラウト」を付け合わせるのが定番です。
日本でよく食べられているフランクフルトのヴルストはもちろん、20cmほどの長さが特徴のヴュルツブルガー・ヴルスト、小ぶりでカリッとしたニュルンベルガー・ヴルスト、ふわっとした食感のヴァイスヴルストという白ソーセージなどが挙げられます。また、ケチャップにカレー粉をまぶしたディップをつけて食べるカリーヴルストは特に親しまれているレシピです。
ワイン
日本ではあまり知られていませんが、ドイツはワインも値段が手頃でありながら品質が高いことで人気があります。ドイツで生産されているワインの多くが白ワインです。主な産地としては、ライン川流域のラインワインや、飲みやすいモーゼルワイン、通好みのフランケンワインなどが挙げられます。自分好みのワインを是非、探し出してみてください。
パン
ドイツはヨーロッパの中でもパンの種類が多いことで有名な国です。ライ麦や大麦など様々な穀物を使ったパンが豊富に揃います。ライ麦を小麦よりも多く使用しているロッゲンミッシュブロートや、ごまがまぶされたシュバルツブロートのように、ドイツ料理やアルコールと合わせるのにぴったりなハード系が多いです。
また、ユニークな形が特徴のプレッツェルや、バターをたっぷりと使ったブリオッシュなど柔らかくて食べやすいパンは世代を超えて人気があります。イートインスペースが設けられている店も多いので、朝食や軽めの昼食に利用することをおすすめします。
ジャーマンポテト
日本ではジャーマンという名前が付けられているため、ドイツ料理としてのイメージが強いジャーマンポテトですが、ドイツでは「ジャーマンポテト」と呼ばれている料理はありません。ドイツで本場のジャーマンポテトを食べたい場合には、ブラート・カルトッフェルンや、シュペック・カルトッフェルンと書かれているメニューを頼みましょう。カルトッフェルン(kartoffeln)は、ドイツ語でジャガイモを意味します。
薄切りのベーコンやソーセージとジャガイモを、ローズマリー、オレガノなどのハーブと合わせて、多めの油で揚げ焼きにしたジャーマンポテトは、ビールのお供にぴったりなドイツグルメです。この他にもドイツでは、ジャガイモを使った付け合わせや料理が多く登場します。
定番スポット10選
ノイシュヴァンシュタイン城

ロマンティック街道の終点に位置し、ドイツ観光の中でも人気スポットとなっているのが、白亜の城とも呼ばれるノイシュヴァンシュタイン城です。ドイツに数多くある古城の中でも美しいことで有名で、ディズニーランドのシンデレラ城のモデルにもされています。麓でチケットを販売しているツアーに参加することで、城内を見学することができます。
ノイシュヴァンシュタイン城は、19世紀後半にバイエルン国王であったルートヴィヒ2世によって、17年もの歳月をかけて建てられました。作曲家であるリヒャルト・ワーグナーのパトロンになり、オペラに熱中していたルートヴィヒ2世は、『ローエングリン』や『パルジファル』などワーグナーのオペラの名場面を城内の壁面に描かせています。ルートヴィヒ2世の中世への憧れが詰まった夢の城です。
ケルン大聖堂

ケルン大聖堂は、正式名称を「ザンクト・ペーター・ウント・マリア大聖堂」という、1248年に着工し、完成に1880年までかかったケルンのシンボルとされているゴシック建築のカトリック教会です。教会の157mもの高さや、身廊(しんろう)の広さには圧倒されるものがあります。
バイエルン王ルートヴィヒ1世が奉納したステンドグラスやシュテファン・ロホナーによる『市の守護聖人の祭壇画』、東方三博士の聖遺物が納められている世界最大の黄金細工の聖棺など、聖堂の中も必見の芸術品が飾られています。対岸から、ライン川にかかるホーエンツォレルン橋と大聖堂を写真に収める構図が美しく、人気があります。
ハイデルベルク城

ハイデルベルクの歴史を物語るように複雑な姿で残っているのが、ハイデルベルク城です。プファルツ選帝侯の居城であった時代に拡張され続けたため、ゴシックやルネッサンス、バロックなどの様々な建築様式が見られる貴重な城となっています。さらに、その後の戦争で破壊されたことから、城址としての現在の姿を残しています。
中庭や敷地内に位置するドイツ薬事博物館の見学とは別料金になりますが、建物の内部をガイドツアーで見学することも可能です。城のバルコニーから眺める旧市街の街並みが見事で、時間をかけても観光したいスポットとして人気があります。
ブランデンブルク門

ベルリンの壁とともにベルリンの歴史を今に伝える、ドイツの分裂と統一の象徴がブランデンブルク門です。元々は、18世紀末にプロイセン王国の凱旋門として建てられたドイツ古典主義建築の門でした。勝利の女神ヴィクトリアの像が門の上にのせられていますが、これは完成直後にベルリンを征服したナポレオンによって一度フランスへ持ち去られ、その後のナポレオン戦争で取り返されたものです。
東西ベルリンが分裂していた時代には、門のすぐ西側に壁が築かれていたために門をくぐることは出来ませんでした。しかし、ベルリンの壁が崩壊した後に改修工事が行われ、現在ではベルリンを代表する観光スポットとなり、また、ドイツのユーロ硬貨に彫られています。
ヴィース教会

世界遺産に登録されているヴィース教会は、ロココ様式の装飾の美しさでヨーロッパ随一だと言われている18世紀半ばに建てられた巡礼教会です。外装からは想像も付かないほどに華やかで細かい装飾が施されています。内部に入れば、天井画の荘厳さや、装飾に溶け込むようにして置かれているパイプオルガンに目を奪われるでしょう。
「草原の中の教会」という意味を持つこのヴィース教会は、「鞭打たれるキリスト」の木像が涙を流したという「ヴィースの奇跡」がきっかけとなって建てられました。奇跡の噂を聞きつけた多くの人が小さな礼拝堂に安置されたキリスト像を目的に巡礼するようになり、新しく立派な巡礼教会が建てられることとなりました。現在「鞭打たれるキリスト」は、主祭壇に飾られています。
アーヘン大聖堂

1978年に登録された、ドイツ最初の世界遺産です。「皇帝の大聖堂」とも呼ばれるこのアーヘン大聖堂は、まだドイツとフランスが分かれていないフランク王国時代であった786年に国王カール大帝によって建設が始められており、現在残る北ヨーロッパ最古の大聖堂となっています。
しかし、大聖堂に多くの人々が訪れるのは、その長い歴史以外にも理由があります。それは崇高さと荘厳さを兼ね備えた美しい建築です。金色に輝く緻密なモザイクで覆われる内部を進むと、高さ約25.6mもの壁面に広がるステンドグラスが目に入ります。ステンドグラスから差し込む優しい光と、それを受けてさらにきらめくモザイクは時間を忘れて眺めていたいと思わせる神秘的な光景です。
ローテンブルク・オプ・デア・タウバー

ドイツらしい中世の街並みは、特に南ドイツに残っていると言われますが、その中でも注目され続けているのがバイエルン州にあるローテンブルク・オプ・デア・タウバーです。街中のどこを撮っても絵になりますが、人気が高いのはコボルツェラー門の近くにある「プレーンライン」です。石畳の道にカラフルな家が並ぶメルヘンな光景にワクワクせずにはいられません。
14世紀頃に繁栄していたローテンブルクですが、17世紀の三十年戦争とペストの大流行によって人口が減少し、近代化しないままに街並みが残りました。日が暮れてから、明かりが灯った街並みもまた違った魅力があるので、時間があるのであれば一泊することをおすすめします。
ツヴィンガー宮殿とアルテ・マイスター絵画館

ツヴィンガー宮殿は、ドレスデンに位置する18世紀に建てられたバロック建築の宮殿です。当時、ザクセンを治めていたフリードリヒ・アウグスト1世によって建てられ、19世紀には北側がルネッサンス様式を用いて増築されています。王冠の門や庭園内の彫像からは、当時ドレスデンを首都としていたザクセン王国の繁栄が伝わるでしょう。
そして、ドレスデンで最も重要な美術館とされているアルテ・マイスター絵画館は、ツヴィンガー宮殿の中にあります。ラファエロをはじめとしてフェルメール、レンブラント、ブリューゲル、ボッティチェッリなど、ヨーロッパの著名な画家による古典絵画が展示されています。
ベルリンの壁(イーストサイドギャラリー)

1989年に東西ベルリンを分断していた壁が崩壊した歴史を今も残すスポットがあります。シュプレー川沿いにあるミューレン通りの壁が約1.3kmに渡って、複数の画家が描いた壁画が保存されるオープンギャラリーとなっています。ベルリンの壁の歴史的な背景を踏まえ、壁に書かれたアートの中には、当時の政治状況を揶揄した作品も見受けられます。
100を超えるアート作品の中でも、旧ソ連のブレジネフ書記長と旧東ドイツのホーネッカー書記長の2人が描かれている『兄弟のキス』の絵の前は、人気のフォトスポットです。また、日本をモチーフに、富士山や塔を描いた作品もあります。
ライン川のローレライ

ライン川を観光船で進む途中、古城や大きく蛇行するボッパルトと並んでハイライトになるのが、「妖精の岩」という意味をもつ岩山のローレライです。岩山の上に登って上から眺めるライン川の流れは、船に乗っている時とは異なった魅力が感じられます。
ローレライの周囲は川幅が急に狭まることに加えて、急カーブと川底の岩礁が多くの船を転覆させてきた難所でした。この難所について、ハイネを代表するロマン派の詩人たちが、岩山の上で歌う乙女の歌声が船乗りを惑わして転覆させるのだと詩に残したことで、現在も広く知られています。
ドイツのおすすめホテル10選
マンハッタン ホテル(Manhattan Hotel Frankfurt)
基本情報
【住所】Düsseldorfer Str. 10, 60329 Frankfurt am Main, ドイツ
【Wi-Fi】全室使用可
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】可能
ホテル・カルメン(Hotel Carmen)
基本情報
【住所】Hansastraße 146, 81373 München, ドイツ
【Wi-Fi】全室使用可
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】可能
ホテル・ゲルマニア(Hotel Germania)
基本情報
【住所】Schwanthalerstraße 28, 80336 München, ドイツ
【Wi-Fi】全室使用可
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】可能
メンフィスホテル(Memphis Hotel)
基本情報
【住所】Münchener Str. 15, 60329 Frankfurt am Main, ドイツ
【Wi-Fi】全室使用可
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】可能
ホテル シュロス エックベルク(Hotel Schloss Eckberg)
基本情報
【住所】Bautzner Str. 134, 01099 Dresden, ドイツ
【Wi-Fi】全室使用可
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】可能
ロマンティック ホテル アウフ デア ヴァルトブルク(Romantik Hotel auf der Wartburg)
基本情報
【住所】Auf der Wartburg 2, 99817 Eisenach, ドイツ
【Wi-Fi】全室使用可
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】可能
アジムット ホテル ベルリン クアフュルステンダム(AZIMUT Hotel Kurfuerstendamm Berlin)
基本情報
【住所】Joachimsthaler Str. 39-40, 10623 Berlin, ドイツ
【Wi-Fi】全室使用可
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】可能
ザ ウェスティン ライプツィヒ(The Westin Leipzig)
基本情報
【住所】Gerberstraße 15, 04105 Leipzig, ドイツ
【Wi-Fi】全室使用可
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】可能
シュロス ホテル シュタインブルク(Schlosshotel Steinburg)
基本情報
【住所】Reußenweg 2, 97080 Würzburg, ドイツ
【Wi-Fi】全室使用可
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】不可
ホテル ライヒス クーヒェンマイスター(Hotel Reichs-Kuchenmeister)
基本情報
【住所】Kirchpl. 8, 91541 Rothenburg ob der Tauber, ドイツ
【Wi-Fi】全室使用可
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】可能
ドイツの年間イベント情報
2月
ベルリン国際映画祭 @ベルリン
カンヌ国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭と並んで世界三大映画祭の一つに数えられるイベントです。ドイツでは、ベルリナーレと呼ばれています。コンペティション部門、フォーラム部門、パノラマ部門、レトルスペクティブ部門、青少年映画部門、ドイツ映画部門に分かれ、最優秀作品には金熊賞が授与されます。他の映画祭よりも社会派の作品が多く揃うのが特徴的です。
期間中、ベルリンでは20ヵ所以上の会場が用意され、誰でも気軽に参加することができます。オンラインやチケットセンター窓口で購入することができます。当日券が販売される作品もありますが、注目作品は完売している場合も多いので、販売開始日を確認すると良いでしょう。
カーニバルパレード @ケルン・デュッセルドルフ・マインツなど
ヨーロッパ各国で行われるカーニバルはドイツでも行われ、町中が仮装をした人で溢れます。その中でもケルン、デュッセルドルフ、マインツのカーニバルは華やかだと人気が高く、ドイツ三大カーニバルと呼ばれています。
カーニバルは、イースターまで続く断食が始まる前に羽目を外して盛り上がろうというイベントで、「女性のカーニバルの日」から始まり、「灰の水曜日」まで続く約1週間ほどのイベントです。期間中の「バラの月曜日」に行われるパレードは注目が集まり、特にケルンのパレードは、約7kmもの列が4時間かけて続くと国内外から多くの人が見物に訪れます。
3月
ハンブルガー・ドーム @ハンブルク
北ドイツにおける最大規模のイベントの移動遊園地「ハンブルガー・ドーム」は、3月〜4月、7月〜8月、11月〜12月にそれぞれ1ヵ月ずつ開催されます。他の時期には何も無いさら地のハイリゲンガイストフェルドに、年に3回だけ突如現れる遊園地は、特別感が味わえること間違いなしです。高さ約50mの大観覧車と多くのアトラクション、郷土料理やビールの屋台を求めて、年間およそ1千万人が訪れます。
この移動遊園地のイベントは元々、11世紀頃からマリエン・ドーム大聖堂の前で商人や職人たちによるクリスマスの市場が開催されていたことに由来します。19世紀に大聖堂が解体された後、期間限定の移動式遊園地として祭りに生まれ変わりました。アトラクションに乗って、郷土料理を食べてと、大人も子どもも楽しめます。
4月
ヴァルプルギスの夜 @ハルツ山地地方

毎年4月30日から5月1日にかけての一晩、ハルツ山地地方の主峰であるブロッケン山で魔女たちが冬の終わりと春の訪れを祝って酒宴を催すと言われるのが「ヴァルプルギスの夜」です。キリスト教が始まるよりも前から行われていた春を祝うお祭りが、次第に魔女の宴に変化したと言われています。
4月30日の昼間を過ぎると、ハルツ山地にあるヴェルニゲローデでは、市庁舎の周りに魔女の格好をした人々が集まって歌や踊りをします。また他のエリアでも異なる時間帯でマーケットや大道芸、パレードなどが開催されるので、鉄道を乗り継いで複数のお祭りに参加するのも良いでしょう。ほのぼのとしている魔女のイベントは想像以上にほっこりしたものです。
5月
マイスタートルンクの祭り @ローテンブルク

中世の面影を残しているメルヘンな街並みが人気のローテンブルクでは、毎年初夏にマイスタートルンクの祭りというユニークなイベントが開催されます。祭りでは、豪華な中世の衣装を着た人々による壮大なパレードや劇、ダンスなどが繰り広げられ、町全体が祭りの舞台となって盛り上がります。
中世をそのまま再現したマルクト(市場)には職人たちや大道芸人たちが集まり、ガルゲン門前の野営地ではフィナーレとして大宴会が繰り広げられ、日本では決して体験することができないイベントとなっています。
この祭りが始められるきっかけとなったのは、17世紀の30年戦争です。カトリックとプロテスタントに分かれた戦争が行われた際に、プロテスタント側のローテンブルクは陥落して、焼き払われることになってしまいました。
しかし、ローテンブルクの市長であったナッシュが、もてなしとして用意したワインの大盃を敵側の司令官の前で飲み干してみせた出来事により、ローテンブルクは救われました。現在もなお、町が続いていることを祝う歴史ある祭りです。
6月
バッハ音楽祭 @ライプツィヒ

音楽の街として有名なライプツィヒで、1904年以来続いている歴史ある音楽祭です。ヨハン・セバスチャン・バッハはライプツィヒにある聖トーマス教会で、教会の合唱団や礼拝の音楽を取り仕切るトーマスカントルを務めました。
毎年、キリスト昇天祭の時期に、異なるテーマを設けて開催され、現在のトーマスカントルが指揮を務めるオープニングコンサートから100を超える音楽イベントが行われます。期間中の公演は事前にチケットが販売されるため、日本で代行手配を頼むか、またはツアーのオプションとして組み込まれているものを選ぶと良いでしょう。
ミュンヘン・オペラ・フェスティバル @ミュンヘン

毎年6月から7月にかけて、ミュンヘンでは30を超えるオペラやリサイタル、バレエ、オーケストラコンサートが行われる音楽祭が催されます。バイエルン国立歌劇場とバイエルン国立バレエによって集められたスター歌手・ダンサーが新作や不朽の名作を演じるレベルの高さに、毎年人気公演のチケットには予約が殺到します。
ミュンヘン・オペラ・フェスティバルの起源は古く、1875年まで遡ります。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのオペラやリヒャルト・ワーグナーの楽劇、リヒャルト・シュトラウスのオペラを上演するために音楽祭が設けられました。現在は劇場だけでなく、ミュンヘンの至るところで音楽イベントやパフォーマンスが行われています。
8月
マイン川祭り・博物館河岸祭り @フランクフルト

フランクフルトでは、毎年8月に2つの注目すべきイベントが開催されます。1つは、マイン川で行われる夏祭り「マイン川祭り」です。メリーゴーランドや観覧車、ゲームもグルメも楽しめる屋台が登場し、大人も子どもも集まるイベントとして盛り上がります。最終日の夕方に打ち上げられる花火は必見です。
もう1つのイベントとして毎年8月最後の週末に開催される「博物館河岸祭り」は、博物館がお得に楽しめるイベントです。ドイツ建築博物館やドイツ映画博物館、シュテーデル博物館など、マイン川の川沿いには「博物館通り」と呼ばれるほどに多くの博物館があります。
約7ユーロの特別ボタンを購入すると、イベント開催期間中、20以上もの博物館を自由に訪れることができます。特別展示や様々なステージパフォーマンスが楽しめる芸術的なお祭りです。
ワイン祭り @リューデスハイム
ドイツはビールだけでなく、美味しいワインの生産地でもあります。4月から10月にかけてドイツの各地では、多くのワイン祭りが開催されます。毎年8月の第3週に行われるのは、ライン川下りの起点であるリューデスハイムのワイン祭りです。
リューデスハイム周辺のワイナリーは、ドイツワインの中でも品質が高く、リースリングやシュペートブルグンダーといったワインをたっぷりと味わうことができるので人気があります。また、今年の「ワイン女王」を決定するイベントやパレード、夜にはダンスショーが行われるなど、ただワインを飲むだけではないイベントです。
9月
ベートーヴェン音楽祭 @ボン
誰もが知る音楽家・ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの出身地であるボンで、毎年9月に開催される音楽祭があります。毎年異なるテーマをもとに、主会場であるベートーヴェン・ハレ(ホール)での定期演奏会に加えて、大きなものから小さなものまで約60ものコンサートが開催されます。
この音楽祭が始まったのは、ベートーヴェンの生誕75周年であった1845年です。最初は不定期でしたが、1999年からは毎年開催されています。人気のコンサートチケットは前年のうちに売り切れてしまうので、早めに旅行の予定を立てておくことで充実したコンサート鑑賞旅行になるでしょう。
10月
オクトーバーフェスト @ミュンヘン

9月半ばから10月上旬まで約2週間かけて行われる世界最大のビールのお祭り、ミュンヘンのオクトーバーフェスト。ミュンヘンのビールメーカー6社がそれぞれ数千人入る巨大なテントを用意して出店しています。
毎日約50万人が来場するという活気と、「マス」という1リットル入る大きなジョッキで提供される豪快さに驚かされるでしょう。ビールの他に、ワインやノンアルコールの飲み物も販売されているので、ビールが苦手な方や子どもも楽しめます。
プレッツェルや鶏の丸焼きを頬張りながら、近くに座った人々と会話を楽しむのが醍醐味です。また、イベント中はバイエルンの民族衣装である、エプロンが付いたワンピースのディアンドルを着ている女性を多く見かけるでしょう。
移動式でありながらも本格的な遊園地があり、1日かけて楽しむことができるイベントとなっています。テントに入らなければビールを注文することが出来ず、非常に混雑するため、訪れる際にはテントを予約できるオプショナルツアーに参加することをおすすめします。
12月
クリスマスマーケット @ドレスデン・ニュルンベルクなどドイツ各地

クリスマスマーケットの本場ドイツでは、毎年11月の下旬から約1ヵ月間、各地でマーケットが開催されます。大規模なマーケットでは、日本の縁日のように広場や通りに出店している店に加えて、メリーゴーランドや観覧車なども設置され、訪れた人々を楽しませてくれます。
マーケットを歩いていると、普段は味わうことのできない特別なご馳走や、ドイツが誇る名物料理、そして可愛らしいクリスマスオーナメントやキャンドルなどの雑貨が目に止まるでしょう。日本で開催されるクリスマスマーケットでも人気の高いグリューワイン(ホットワイン)は、会場ごとに異なるデザインのカップで提供され、飲んだ後のカップをお土産として持ち帰ることも定番になっています。
ドイツへの主要エリアからのアクセス・所要時間
- 日本からドイツへ:約12時間
- ドイツから日本へ:約11時間〜11時間30分
上記は全て、直行便の場合の所要時間です。
乗り継ぎ便を利用する場合には、更に所要時間は長くなります。参考例として、日本からドイツまでの経由地としてよく利用される、ヘルシンキを経由する場合、日本からヘルシンキまでは約9時間30分〜10時間、ヘルシンキからフランクフルトへは約2時間40分で、途中の乗り換え時間を合わせると、ドイツに着くまでの所要時間は早いもので約14時間30分〜15時間45分となります。途中の乗り換えや待ち時間は、便によって大きく変動します。
就航している航空会社
直行便
現在、日本とドイツを結ぶ直行便はJAL、ANA、ルフトハンザドイツ航空の三社から就航しています。直行便で使われているのは、成田空港、羽田空港、関西国際空港、中部国際空港の4つの空港とフランクフルト、デュッセルドルフ、ミュンヘンの3都市です。
- 成田空港から:フランクフルト、デュッセルドルフ
- 羽田空港から:フランクフルト、ミュンヘン
- 関西国際空港から:フランクフルト
- 中部国際空港から:フランクフルト
経由・乗り継ぎ便
フィンエアー、オーストリア航空、ポーランド航空、エミレーツ航空、カタール航空などの航空会社から、他国の空港を経由・乗り継ぎする便が就航しています。主な経由地として挙げられるのは、トルコのイスタンブール、ロシアのモスクワ、フィンランドのヘルシンキです。また、フランクフルト、デュッセルドルフ、ミュンヘン以外の都市に旅行される方も、ドイツ内か他国で乗り換える必要があります。
ドイツツアーを選ぶときのTips集
ドイツまでは飛行機でどのくらいかかりますか?
直行便であれば、ドイツまで約12時間(ドイツから日本へは約11時間〜11時間30分)かかります。経由・乗り継ぎ便だと、更に乗り継ぎ先での時間がかかるため、長時間の移動になります。例として、日本からドイツまでの経由地としてよく利用される、ヘルシンキを経由する場合を紹介します。
日本からヘルシンキまでは約9時間30分〜10時間、ヘルシンキからフランクフルトへは約2時間40分で、途中の乗り換え時間を合わせると、ドイツに着くまでの所要時間は早いもので約14時間30分〜15時間45分となります。途中の乗り換えや待ち時間は、便によって大きく変動します。
時差はマイナス8時間(サマータイムはマイナス7時間)です。
何泊くらいのツアーが最も楽しめるでしょうか?
巡る都市と国の数によっておすすめのツアー日数は異なってきます。1都市のみの観光ならば、4泊6日程度がおすすめです。ドイツ内で2〜3都市ほどの複数の都市を周遊するのであれば、6泊8日くらいが周りやすいでしょう。また、ヨーロッパの他国を合わせたツアーで巡ると、8泊以上が必要です。日本との移動にかかる所要時間が非常に長いので、長めにゆったりとスケジュールを組むことをおすすめします。
ドイツの気候は?行くのに良い時期はありますか?
ドイツは全体的に日本よりも気温が低い傾向にあります。四季の気候の変化は日本と似ていますが、梅雨がない代わりに4月の天気が不安定です。9月になると一気に気温が下がるので、快適に過ごすことができる6〜8月がベストシーズンとなります。しかし、ベストシーズンである夏場も日本ほど気温は上がらないので、カーディガンなどの羽織れるものを持ち歩くと良いでしょう。