はずせない定番スポット5選
ダム広場
毎年1月、アムステルダムのダム広場では「ナショナル・チューリップ・デー」を開催します。栽培業者が数万本のチューリップを訪れた人に無料で配られました。オランダのチューリプシーズンの幕開けです。
ゴッホ美術館
ゴッホの遺族がもつコレクションをベースに、世界最大のゴッホ・コレクションを収蔵する美術館です。「ひまわり」「ジャガイモを食べる人々」「アーモンドの花咲く枝」とった傑作がずらりと並んでいるばかりでなく、弟テオとの手紙やゴッホの言葉から、ゴッホの人となりを感じられます。
ゴッホ美術館のチケットはオンラインでのみ販売しています。各時間の販売枚数に制限があるので、事前購入をおすすめしています。ゴッホ美術館の公式ウェブ)から日本語で購入可能です。2019年の企画展などの詳細はこちらです。
キューケンホフ公園
700万株以上の球根花が楽しめる、オランダの春のハイライトとなるのがキューケンホフ公園です。専門家がデザインし手で植え付けられた花々が、彩り豊かに花開くのは3月22日から5月13日(2018年日程)の約2ヵ月のみです。
園内ではフラワーアレンジメントを楽しめる温室やストリートオルガンの演奏などのイベントが盛りだくさん。開園中はアムステルダム・スキポール空港(Schiphol)とライデン駅(Leiden)から直通バスが出ます。まず抑えておきたい花のスポットです。
チューリップだけでなく香りの良いヒアシンスなど他の春の花も楽しめ、4月第3土曜日に開催される「春の花パレード」はキューケンホフ公園の前を通過します。
アムステルダム国立美術館
オランダ最大の美術館です。オランダの中世から現代までの芸術と歴史の宝、8,000点を展示しています。レンブラントの傑作やフェルメールの希少な作品4点など、17世紀黄金時代の主要作品を所蔵しています。
美術館の最大の見どころは、門外不出のレンブラントの「夜警」です。その迫力には圧倒されることでしょう。ドールハウスのコレクション、古伊万里を模したデルフト焼のアンティーク、オランダ最大の美術本の蔵書を誇るカイパース図書室など見どころがたくさんあります。
クレラー・ミュラー美術館
約90点の油絵、180点以上の素描といった、ゴッホ美術館に次ぐ世界2番目のゴッホ作品コレクションを収蔵しています。モネ、スラー、ピカソ、モンドリアンといった同時代の画家の絵画や彫刻庭園もおすすめです。オランダ最大の国立公園の中にあるので、美術館周辺で四季折々の自然が楽しめます。詳細はこちらです。
ぶらり歩きをしたい街並み5選
デルフスハーフェン
第2次世界大戦の爆撃により、壊滅的な打撃を受けたロッテルダムですが、街を再建するとき、かつての風景を再現し残すことにしました。古き良き街並と港の風情を感じながら歩きたいエリアです。
アルクマール
首都アムステルダムから電車で40分ほどにある町です。アルクマールは中世の頃から、近隣で作られるチーズが集まり取引される場所として栄えていました。いまでも伝統的なチーズマーケットが金曜日の午前中に開催されます。広場で開催されるマーケットの見学は無料です。
ホールン
アルクマールから電車で30分ほどのところにあるホールンは、オランダの海洋貿易時代に東インド会社の拠点として栄えた港町です。ここからアイセル湖畔のメーデンブリックという街まで、レトロ感覚たっぷりのミニSLが走っています。
春には花畑の中を走る風景が観られます。のんびりとした旅情を感じるミニSLは見るだけでなく、乗ってみるのも楽しいもの。運行日が決まっているので、ウェブ(英語)で確認しておきましょう。
アンナパウローナ
アルクマールから電車で25分ほどのところにある、半島の北端に近い村アンナパウローナは、「フラワーデイズ(花の日)」と呼ばれる可愛い村祭りを開催しています。4月28日から5月2日まで(2018年)、街のいたるところに花で描かれたモザイク画が飾られます。工夫を凝らして作られた愛らしい花の絵を眺めながら、小さな村を散策してみましょう。
ズンデルト
ゴッホが生まれた地です。記念館「ファン・ゴッホ・ハウス」(日本語オーディオガイドあり)はゴッホファンならば必ず訪れたい場所。ゴッホの父の教会や兄の墓などのゆかりの地があります。
また、ヌエネンは、ゴッホが画家として最初の2年間を過ごし、その腕を磨きながら、初期の傑作をものにした町です。絵に描かれた農家や水車小屋、風景といったゆかりの地21ヵ所をめぐることができます。情報はミュージアム「フィンセンター」(日本語オーディオガイドあり)で。ダン・ロースガールデがデザインしたゴッホの名画「星月夜」をイメージしたサイクリング道が郊外にあります。
フォトジェニックスポット4選
エラスムス橋
エラスムス橋は工学技術上の特筆すべき功績であり、ロッテルダム観光を予定しているなら絶対に見逃せません。橋とその周辺には、デルフスハーヴェン歴史地区や、超高層ビル、ホテル・ニューヨーク、オランダ写真美術館(Nederlands Fotomuseum)を擁する未来的なコップ・ファン・ザイド地区の散策まで、好奇心旺盛な観光客も満足させる見所が満載です。エラスムス橋を背景にした盛大なイベントも数多く開催されています。
薄い青色の鋼鉄で建造され、片腕のパイロンが空高く突き出し、40本の連なった鋼鉄ワイヤーが向こう岸に投げかけられています。全長800メートルのエラスムス橋は、見事な景観を生み出しています。最高地点での橋の高さは139mに及びます。オランダ語で「Erasmusbrug」として知られるこの橋は、非対称的な片腕パイロンの特徴的な形から、地元では「白鳥(De Zwaan)」の愛称で親しまれています。ベン・ファン・ベルケルがデザインを手がけ、1996年にベアトリクス女王によってオープンしました。
オランダで最も有名な橋の1つであるエラスムス橋は、ニューウェ・マース川に架かり、ロッテルダムの北部と南部を結ぶ重要な役割を担っています。特にロッテルダムの中心部を通るサイクリングツアーの一環として散策するのがお勧めです。ツアーでは、未来的なコップ・ファン・ザイド地区から橋を渡ってデルフスハーヴェン歴史地区に移動します。
ロッテルダムのコップ・ファン・ザイド地区は、再建事業の真っ最中ですが、産業遺産も誇っています。この街にはレム・コールハースが手掛けたそびえ立つ「デ・ロッテルダム(De Rotterdam)」、受賞歴のある超高層レジデンス「モンテビデオ」ビル、オランダで一番高い建物「マースタワー(Maastoren)」があります。
エラスムス橋を渡ると、そこには別世界が広がっています。洗練された建物や歴史的な船を特徴とするフェールハーヴェン(Veerhaven)です。もう少し先には由緒あるデルフスハーヴェン歴史地区があり、戦前のロッテルダムの雰囲気を彷彿とさせます。
また、盛大なイベントが数多く開催されています。この街で毎年必ず開催される文化的イベントの1つはワールド・ポート・デイズ(World Port Days)です。ロッテルダムの有名な港であり、ヨーロッパ最大の海港を称える大規模な海のイベントです。もう1つの重要なイベントは、オランダ最大のランニングイベントであるロッテルダムマラソンです。イベントはこれだけではありません。ハリウッド映画の撮影、レッドブル・エアレースやダンスイベントで使用されたり、ツール・ド・フランスのサイクルロードレースで取り上げられたこともあります。
エラスムス橋を渡った対岸には、StroomやNHOWといったデザインホテルが並んでいます。そのなかでも、老舗の風格があるのが、かつての船会社オランダ-アメリカラインの本社をリノベーションしたレトロな雰囲気のデザインホテル「Hotel New York」です。1階のレストランで食べるシーフードもおすすめです。ホテルの裏手に、Watertaxi(水上タクシー)の乗り場があり、どこにでも飛んでいけます。南の橋を渡った先には、Phoenix Food Factoryというローカルプロダクトを集めた、フードマーケットがあり、地元の人と一緒に買い物したりテラスでくつろげます。
立方体の家(キューブハウス)
ロッテルダムでも指折りのアイコニックな観光名所のキューブハウス(Kubuswoningen)です。オランダの建築家ピエト・ブロムによって設計されたこの住宅開発地は一際目を引きます。というのも、各住居は文字通りキューブ型な上に、45度傾いているためです。このアパートについて詳しく知りたいという好奇心旺盛な方は、ショー・キューブ・ミュージアム(Kijk-Kubus)を訪れてみてください。あるいは、思い出に残るロッテルダム旅行の締めくくりにキューブハウスに一泊してみるのも一興かもしれません。
ロッテルダムの建築は、オランダの他のどの街よりも革新的でクリエイティブなことでよく知られています。完成から30年以上が経過した今もなお、キューブハウスはこの街で一際目を引く集合住宅であり続けています。理由は簡単に理解できます。これらの印象的な家はキューブ型で45度傾いていて、利用できる空間を最大限に活用できるように最適化されています。その結果、世界中どこを探しても見つからないようなユニークな外観、雰囲気、機能を持つ建物が生まれました。
70年代後半、オランダの建築家ピエト・ブロムは都市プランナーの依頼を受けてロッテルダムのキューブハウスを設計しました。過去にブロムはオランダのヘルモントでキューブ型建築の実験を行なっていたこともあり、アウデハーヴェンでのプロジェクトのオファーを受けた際に、この独創的なアイデアを発展させることにしました。興味深いことに、キューブハウスは交通量の非常に多い道路の上にあり、街の中心部につながる歩道橋にもなっています。
キューブハウスは抽象的な森をイメージしたもので、非対称的に設計され、各戸の三角屋根はこずえを表しています。住居は木の骨組みにコンクリートの柱で建設されています。3階建てで、1階は入口、2階にはオープンキッチンとリビングがあり、3階はバスルームと寝室が2部屋。最上階は小さなルーフトップガーデンとして使用している住居もあります。室内に足を踏み入れたら、まずは傾いた壁に慣れる必要があります。建物の上部に入る際は、傾斜した頭上にご注意ください。
キューブハウスはロッテルダム中心部のブラーク(Blaak)駅に隣接した場所にあり、周辺にはアウデハーヴェンの繁盛しているレストランやカフェが集まっています。コミュニティも考慮して設計されたキューブハウス。歩道橋としてだけでなく、お子様のプレイグラウンドや小さなオフィス、スタジオとして使われているキューブを結ぶ車の通らないエリアとしての機能を果たしています。
好奇心旺盛な見物人がキューブハウスの住民に幾度も迷惑をかけたことを受けて、賢明な所有者の1人がショー・キューブ・ミュージアム(Kijk-Kubus)をオープンしました。ここでは家具付きのキューブハウス内の見学ツアーが開催されています。真っ直ぐな壁のない構造用の家具の購入や設置など、住民が直面する日々の課題にもスポットを当てています。
2009年、ロッテルダムに拠点を置くPersonal Architecture BNAは、比較的大きなキューブの1つをオランダの大手ホステルチェーンの客室に変えました。今日、ステイオーケー・ホステル・ロッテルダム(Stayokay Hostel Rotterdam)では、キューブハウスでの生活を実際に体験し、周辺地域の素晴らしいパノラマビューをお楽しみいただけます。
マルクトハル
オランダの中でも近代的な建築が建ち並び、未来的なスカイラインが異色なロッテルダムの街に新しいランドマークが誕生しました。ロッテルダムのマーケットホール(Markthal)は国内最大の屋内食品マーケットを有する10,000平方メートルの複合施設です。
設計を手掛けたのは、世界的に知られる建築家集団「MVRDV」です。構想から約10年、着工から5年という時間をかけて今月ついに完成・お披露目となりました。 高さ40mの巨大なトンネルの形が特徴的で、アーチ状になった内側部分には、床から天面まで美しい壁画が敷き詰められ、なんとも気分を楽しくさせてくれます。
ドームの下には、Oxfamの調査で「健康な食事 世界一」に選ばれたオランダらしく、おしゃれで活気あふれる約100軒のフードショップが並び活気があふれています。内側の華やかさとは対照的に、外はグレー色で、まわりとの調和を保っています。フードマーケットを取り囲む建物部分には、おしゃれなショップや228軒のアパート(住居)が入っています。
巨大なマーケットの活気とオープンな空間が両立したたオランダらしい建築です。1年間の来場予想は450万人以上とか。この街の新しい観光名所となること間違いなしです。
ロッテルダム芸術ホール
ロッテルダムの文化施設が集まるミュージアムパークにある企画展専門の美術館です。年間を通じて、20世紀と21世紀のアートを中心に、刺激的な展覧会が開催されています。緩やかなスロープがある3,300平方メートルの建物は、世界で活躍するオランダ人建築家レム・コールハースの設計です。
没後350年レンブラントゆかりのスポット7選
日本博物館シーボルトハウス
江戸後期に来日し、日本で医学を教えた最初のヨーロッパ人とされる、フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトは、ライデンに長く住んでいました。その邸宅が「シーボルトハウス」というミュージアムになっています。政府から国外退去を命じられる1829年、日本滞在中に収集した数万の品物をオランダへ持ち帰ります。なかでも美しい植物学コレクションが有名です。
シーボルト・コレクションのハイライトが、シーボルトハウスにて展示されています。なんでも集めたシーボルトのコレクションには、地図や動植物の標本はもちろん、現代ではもう見ることができない庶民のささやかな日用品などもあり、興味がつきません。
ライデン大学付属植物園
シーボルトの植物は、ライデン大学付属の植物園を経由し、ヨーロッパ全土に広がりました。持ち帰った植物の一部は、いまでも植物園で元気に育っています。植物園には、シーボルトを記念した日本庭園もあり、6月にはアジサイの花がひっそりと咲いています。
デ・ファルク風車博物館
駅に到着して、ライデン市内へ入ってすぐの、運河の橋の左手に見えてくるのが、巨大な風車です。愛称「ファルコン(ハヤブサ)」で親しまれている18世紀の風車は、1930年代まで粉引き風車として活躍していました。現在は、ライデン市立デ・ファルク風車博物館(Molen de Valk)として公開されています。粉屋の道具や風車に住んでいた人の生活がそのまま展示されています。風車で製粉したヘルシーな全粒小麦粉をお土産にどうぞ。
ライデン国立民族学博物館
オランダ王室に寄贈されたシーボルトの日本コレクションを核として「日本博物館」として開館、ヨーロッパ初の民族学に関する博物館として知られるのが、ライデン国立民族学博物館です。世界各地の興味深いコレクションが発見できるミュージアムです。ここで、最近発見された川原慶賀の1836年頃作の「長崎湾の出島の風景」の屏風の全修復作業に入る前の特別一般公開が、約2週間ほど行われました。
この屏風は1836年頃の、出島のオランダ商館があった長崎湾の風景が描かれたものです。屏風に描かれているオランダ船Marij en Hillegonda(マライ・エン・ヒレホンダ)は1836年にたった一度、日本へと航海しました。その繊細な描写から「カメラを持たない写真家」の異名を持つ川原慶賀は、例外的に出島への行き来が許されていたため、日本とオランダの関係性を絵画として記録に残す事ができました。
レンブラントの家
レンブラントがアムステルダムに移り住み、画家として成功し、1639~1658年まで最も華やかな時代を過ごした家が、現在ミュージアムとして一般公開されています。
レンブラントが破産宣告を受けたときに作成された財産目録を基に、17世紀当時の家具、美術品などを利用して、アトリエや居室などの様子が再現されています。エッチングを中心に作品の展示や、銅版画を刷るデモンストレーションが体験できます。レンブラントの波乱万丈な人生に思いを馳せてみましょう。
西教会
旧市街でもっとも高いのがこの西教会です。1669年、偉大な画家レンブラントがここに埋葬されました。西教会の近くの隠れ家に息をひそめて暮らしていたアンネ・フランクが度々日記に書いたのも、前ベアトリクス女王が1966年に結婚式を挙げたのもこの教会です。体力に自信がある方は、教会の塔の上までガイドツアーで登ることが出来ます。
レンブラント広場
たくさんの人でにぎわうレンブラント広場でエスケープ(Escape)、カフェ・デ・クローン(Café de Kroon)、カフェ・デ・シラー(Café de Schiller)といった老舗が深夜まで営業しています。広場の名前はもちろん有名な画家であるレンブラントに由来します。レンブラントの像が広場中央の目立つ場所に立っていますが、それより楽しいのがあの有名な作品の登場人物たちが像の周りを囲んでいます。そう、「夜警」です。