ドイツってどんなところ?
ヨーロッパの中西部にあるドイツの正式名称は、ドイツ連邦共和国です。首都はブランデンブルク州のベルリンです。16の州に分かれていて、各州にはそれぞれ州都と呼ばれる中心都市があります。州ごとに独自の法律(州法)を持つ連邦制です。
日本との時差はマイナス8時間です。例えば、日本が夜中の24時のとき、ドイツでは夕方の16時となっています。しかし、日照時間が長い3月末~10月末の時期にはサマータイムが導入され、時差はマイナス7時間と1時間縮まります。先ほどの例を出すと、日本が夜中の24時のとき、ドイツでは夕方17時です。
また、EU加盟国のため、通貨はユーロが使われています。他のEU加盟国と組み合わせたツアープランで旅行する場合、その都度の両替は不要です。
公用語はドイツ語です。観光地では英語も話せる人が多い傾向ですが、そこまで通じないケースもあります。数字や挨拶程度の簡単なドイツ語日常会話は覚えておくと便利です。宗教は他のヨーロッパ諸国と同様にキリスト教が最も多く、約6割のドイツ人がカトリックかプロテスタントのどちらかを信仰しています。
ドイツの主要都市の紹介
ベルリン
ドイツの首都であるベルリンは、激動の20世紀の歴史を背景にしながら、新しいアート・カルチャーの発信地としての注目が強まっています。現在ベルリンと日本を結ぶ直行便は就航していませんが、ベルリンの個性ある魅力を求めて多くの人が訪れます。他の都市と組み合わせたツアープランや、乗り継ぎ便で向かうツアープランも多い都市です。
ベルリンの壁が築かれていた時代を感じたい方は、イーストサイドギャラリーやベルリンの壁記録センターを、また芸術に興味がある方は5つの博物館や美術館が集まる「博物館の島」を訪れてみてはいかがでしょうか。毎年開催されるベルリン映画祭や、ベルリン国立歌劇場などのオペラハウスで行われる公演を目的にして訪れるのもおすすめです。
ハンブルク
ベルリンに次いでドイツの中で二番目に人口が多いハンブルクは、ドイツ最大の港湾都市です。カール大帝が治めていた9世紀に「ハンマブルク」として建都され、交易の中心として繁栄し続けてきました。
現在は、第二次世界大戦の影響によって古い町並みはほとんど残っていませんが、エルベ川の支流であるアルスター川をせき止めて作られたアルスター湖畔ののんびりとした雰囲気や、港町ならではのワイワイとした雰囲気によって、旅行ならではの非日常感が味わえるでしょう。
そして、音楽家のブラームスやメンデルスゾーンが生まれ育った場所、ビートルズが下積み時代に活動していた場所としても知られています。現在も、2017年に新しくオープンしたエルプフィルハーモニーをはじめ、人気の公演を行うコンサートホールが揃う都市です。
ミュンヘン
日本からの直行便が運行すると共に、ロマンチック街道やアルペン街道の拠点であることから、多くの観光客が訪れる人気のミュンヘン。アルテ・ノイエ・モダンの時代別に分かれた美術館「ピナコテーク」や、ヴィッテルスバッハ王家の宮殿、またドイツを代表するオペラハウスの歌劇場があり、芸術的な価値の高い都市としても知られています。
ドイツのビールが好きな方にとって、ミュンヘンは外せない観光都市でしょう。約3,000人を収容する大きなビアホールや、ミュンヘン近郊にはドイツ最大のビール醸造所があり、美味しいビールとお祭り好きの人々がドイツだけでなく各国から集まる世界最大のビール祭りであるオクトーバーフェストが開催されます。
ドレスデン
ドレスデンは、約100年ほど前までザクセン王国の首都として繁栄していた、ドイツ東部に位置する古都です。ツヴィンガー宮殿やフラウエン教会などの、18世紀のザクセンを統治していたフリードリヒ・アウグストによって建てられたバロック様式の重厚な建物は現在もドレスデンを代表する観光スポットとして残されています。
「エルベ川のフィレンツェ」と呼ばれる絶景も見どころの一つです。詩人・ゲーテは、ドレスデンをしばしば訪れてエルベ川と周囲の文化を楽しんだと言われています。また、ドレスデンから南東に進んだチェコとの国境の手前にあるのは、「ザクセンのスイス」と呼ばれる奇岩地帯の絶景です。国立公園として整備されているので、ハイキングのような装備と格好で気軽に岩山を散策することができます。
ケルン
オランダやフランス、ベルギーとドイツを結ぶ国際列車が多く運行していることから、ドイツの西の玄関口とされている都市です。ローマ時代から続く長い歴史の背景を持ち、世界遺産に登録されているものを含めて貴重な文化遺産が多く残ります。
ケルンを訪れた人々が必ず訪れるのが、都市のシンボルとされているゴシック建築のカトリック教会のケルン大聖堂です。建築に詳しくない人であっても、大聖堂の荘厳さとステンドグラスの美しさに圧倒されるでしょう。また、オーデコロンはケルン発祥のものです。ナポレオン軍がケルンを占領した時にフランスに持ち帰られて広まりました。お土産には是非、ケルンで人気のオーデコロンを購入してみてください。
フランクフルト
フランクフルトは、日本から直行便が運行していることもあり、とても人気の都市です。神聖ローマ帝国時代に重要な儀式が多く執り行われてきたフランクフルトですが、17世紀に銀行家たちが発展させた影響により、現在はドイツの経済を支える中心都市で、高層ビルが立ち並びます。
文豪のヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの生まれた町としても知られており、ゲーテの生家は現在も町の中心に建っています。近代的に発展してきた側面と芸術的な歴史の側面を併せ持つ、魅力的な都市です。
ドイツの歴史
先史時代からの歴史を持つドイツの地域では、ゲルマン人の手によって領土や名前を変えながら、発展し続けてきました。フランク王国や神聖ローマ帝国として統治された後、ドイツの地方各地で自由都市や小国が権力を持ち、独自の文化や制度が発展するようになりました。現在ドイツの各地に立派な市庁舎や古城が残っているのは、このような自由都市や小さな領邦国家が数多く存在したことが背景にあります。
ドイツ帝国が統一されて以降も体制が変わり続けました。第二次世界大戦の後、東西にドイツが分割されたためにベルリンには東西を分ける壁が築かれましたが、東ドイツの変容によって壁は崩壊し、再統一されて現在に至ります。
定番スポット10選
ノイシュヴァンシュタイン城【フュッセン】
ロマンティック街道の終点に位置し、ドイツ観光の中でも人気スポットとなっているのが、白亜の城とも呼ばれるノイシュヴァンシュタイン城です。ドイツに数多くある古城の中でも美しいことで有名で、ディズニーランドのシンデレラ城のモデルにもされています。麓でチケットを販売しているツアーに参加することで、城内を見学することができます。
ノイシュヴァンシュタイン城は、19世紀後半にバイエルン国王であったルートヴィヒ2世によって、17年もの歳月をかけて建てられました。作曲家であるリヒャルト・ワーグナーのパトロンになり、オペラに熱中していたルートヴィヒ2世は、『ローエングリン』や『パルジファル』などワーグナーのオペラの名場面を城内の壁面に描かせています。ルートヴィヒ2世の中世への憧れが詰まった夢の城です。
ケルン大聖堂【ケルン】
ケルン大聖堂は、正式名称を「ザンクト・ペーター・ウント・マリア大聖堂」という、1248年に着工し、完成に1880年までかかったケルンのシンボルとされているゴシック建築のカトリック教会です。教会の157mもの高さや、身廊(しんろう)の広さには圧倒されるものがあります。
バイエルン王ルートヴィヒ1世が奉納したステンドグラスやシュテファン・ロホナーによる『市の守護聖人の祭壇画』、東方三博士の聖遺物が納められている世界最大の黄金細工の聖棺など、聖堂の中も必見の芸術品が飾られています。対岸から、ライン川にかかるホーエンツォレルン橋と大聖堂を写真に収める構図が美しく、人気があります。
ハイデルベルク城【ハイデルベルク】
ハイデルベルクの歴史を物語るように複雑な姿で残っているのが、ハイデルベルク城です。プファルツ選帝侯の居城であった時代に拡張され続けたため、ゴシックやルネッサンス、バロックなどの様々な建築様式が見られる貴重な城となっています。さらに、その後の戦争で破壊されたことから、城址としての現在の姿を残しています。
中庭や敷地内に位置するドイツ薬事博物館の見学とは別料金になりますが、建物の内部をガイドツアーで見学することも可能です。城のバルコニーから眺める旧市街の街並みが見事で、時間をかけても観光したいスポットとして人気があります。
ブランデンブルク門【ベルリン】
ベルリンの壁とともにベルリンの歴史を今に伝える、ドイツの分裂と統一の象徴がブランデンブルク門です。元々は、18世紀末にプロイセン王国の凱旋門として建てられたドイツ古典主義建築の門でした。勝利の女神ヴィクトリアの像が門の上にのせられていますが、これは完成直後にベルリンを征服したナポレオンによって一度フランスへ持ち去られ、その後のナポレオン戦争で取り返されたものです。
東西ベルリンが分裂していた時代には、門のすぐ西側に壁が築かれていたために門をくぐることは出来ませんでした。しかし、ベルリンの壁が崩壊した後に改修工事が行われ、現在ではベルリンを代表する観光スポットとなり、また、ドイツのユーロ硬貨に彫られています。
ヴィース教会【ヴィース】
世界遺産に登録されているヴィース教会は、ロココ様式の装飾の美しさでヨーロッパ随一だと言われている18世紀半ばに建てられた巡礼教会です。外装からは想像も付かないほどに華やかで細かい装飾が施されています。内部に入れば、天井画の荘厳さや、装飾に溶け込むようにして置かれているパイプオルガンに目を奪われるでしょう。
「草原の中の教会」という意味を持つこのヴィース教会は、「鞭打たれるキリスト」の木像が涙を流したという「ヴィースの奇跡」がきっかけとなって建てられました。奇跡の噂を聞きつけた多くの人が小さな礼拝堂に安置されたキリスト像を目的に巡礼するようになり、新しく立派な巡礼教会が建てられることとなりました。現在「鞭打たれるキリスト」は、主祭壇に飾られています。
アーヘン大聖堂【アーヘン】
1978年に登録された、ドイツ最初の世界遺産です。「皇帝の大聖堂」とも呼ばれるこのアーヘン大聖堂は、まだドイツとフランスが分かれていないフランク王国時代であった786年に国王カール大帝によって建設が始められており、現在残る北ヨーロッパ最古の大聖堂となっています。
しかし、大聖堂に多くの人々が訪れるのは、その長い歴史以外にも理由があります。それは崇高さと荘厳さを兼ね備えた美しい建築です。金色に輝く緻密なモザイクで覆われる内部を進むと、高さ約25.6mもの壁面に広がるステンドグラスが目に入ります。ステンドグラスから差し込む優しい光と、それを受けてさらにきらめくモザイクは時間を忘れて眺めていたいと思わせる神秘的な光景です。
ローテンブルク・オプ・デア・タウバー【ローテンブルク】
ドイツらしい中世の街並みは、特に南ドイツに残っていると言われますが、その中でも注目され続けているのがバイエルン州にあるローテンブルク・オプ・デア・タウバーです。街中のどこを撮っても絵になりますが、人気が高いのはコボルツェラー門の近くにある「プレーンライン」です。石畳の道にカラフルな家が並ぶメルヘンな光景にワクワクせずにはいられません。
14世紀頃に繁栄していたローテンブルクですが、17世紀の三十年戦争とペストの大流行によって人口が減少し、近代化しないままに街並みが残りました。日が暮れてから、明かりが灯った街並みもまた違った魅力があるので、時間があるのであれば一泊することをおすすめします。
ツヴィンガー宮殿とアルテ・マイスター絵画館【ドレスデン】
ツヴィンガー宮殿は、ドレスデンに位置する18世紀に建てられたバロック建築の宮殿です。当時、ザクセンを治めていたフリードリヒ・アウグスト1世によって建てられ、19世紀には北側がルネッサンス様式を用いて増築されています。王冠の門や庭園内の彫像からは、当時ドレスデンを首都としていたザクセン王国の繁栄が伝わるでしょう。
そして、ドレスデンで最も重要な美術館とされているアルテ・マイスター絵画館は、ツヴィンガー宮殿の中にあります。ラファエロをはじめとしてフェルメール、レンブラント、ブリューゲル、ボッティチェッリなど、ヨーロッパの著名な画家による古典絵画が展示されています。
ベルリンの壁(イーストサイドギャラリー)【ベルリン】
1989年に東西ベルリンを分断していた壁が崩壊した歴史を今も残すスポットがあります。シュプレー川沿いにあるミューレン通りの壁が約1.3kmに渡って、複数の画家が描いた壁画が保存されるオープンギャラリーとなっています。ベルリンの壁の歴史的な背景を踏まえ、壁に書かれたアートの中には、当時の政治状況を揶揄した作品も見受けられます。
100を超えるアート作品の中でも、旧ソ連のブレジネフ書記長と旧東ドイツのホーネッカー書記長の2人が描かれている『兄弟のキス』の絵の前は、人気のフォトスポットです。また、日本をモチーフに、富士山や塔を描いた作品もあります。
ライン川のローレライ【ザンクト・ゴアールスハウゼン近郊】
ライン川を観光船で進む途中、古城や大きく蛇行するボッパルトと並んでハイライトになるのが、「妖精の岩」という意味をもつ岩山のローレライです。岩山の上に登って上から眺めるライン川の流れは、船に乗っている時とは異なった魅力が感じられます。
ローレライの周囲は川幅が急に狭まることに加えて、急カーブと川底の岩礁が多くの船を転覆させてきた難所でした。この難所について、ハイネを代表するロマン派の詩人たちが、岩山の上で歌う乙女の歌声が船乗りを惑わして転覆させるのだと詩に残したことで、現在も広く知られています。
個性あふれる古城スポット8選
ホーエンツォレルン城【テュービンゲン】
フュッセンのノイシュヴァンシュタイン城や、様々な建築様式が見られるハイデルベルク城と並んで、「ドイツ三大名城」の一つに数えられる、ホーエンツォレルン城。プロイセン王家である、ホーエンツォレルン家の発祥の地に建てられています。現在残る姿は1867年に再建されたもので、城内にはカフェやレストランが揃っています。ガイドツアーは、プロイセン王家の歴史的な宝物を見ることができる、充実した内容です。
天候の条件を満たした日には、雲海の上に浮かび上がる幻想的な光景を眺めることができ、城の南東に位置するツェラーホルンヴィーゼが絶景ポイントです。城からは、山を1時間半ほどかけて登る必要があるので、装備をしっかりとしてから向かいましょう。
リヒテンシュタイン城【シュトゥットガルト近郊】
意外にも、リヒテンシュタイン城は、スイスとオーストリアに囲まれて位置する小国・リヒテンシュタインではなく、ドイツ南西部のシュトゥットガルト近郊に建てられています。中世の時代から城があった場所に、19世紀に活躍したドイツロマン派の作家、ヴィルヘルム・ハウフによる騎士物語の歴史小説『リヒテンシュタイン』に基づいて再建された城です。
深い森に囲まれていながら、切り立った断崖の上に建つロケーションの美しさと、円筒形の塔や跳ね橋などの建築の美しさから「妖精の城」と呼ばれています。映画『ルパン三世 カリオストロの城』に登場する城のモデルになったとも言われる、ファンタジーな世界観をぜひ体感してみてください。
リンダーホーフ城【オーバーアマガウ】
ミュンヘンから鉄道で乗り換えて、約1時間30分のところに位置するオーバーアマガウには、バイエルン王のルートヴィヒ2世が愛したとされるリンダーホーフ城があります。フランスのルイ14世を崇拝していたルートヴィヒ2世が建設した3つの城の中で、唯一完成した城です。
ルネサンス様式で作られた建物の内部に、ロココ様式の装飾が施されています。さらに、城の周りを囲む庭園には、ワーグナーのオペラ『タンホイザー』に出てくる洞窟をモデルにした「ヴィーナスの洞窟」や、万華鏡のように細かく鮮やかなオリエンタル模様の装飾が特徴の「ムーア風のキオスク」など、見どころとなるスポットが点在しています。
城館以外の施設は冬期に閉鎖されてしまうので、しっかりと観光したい方は4月〜10月上旬に訪れましょう。
ヴァルトブルク城【アイゼナハ】
世界遺産に登録されているヴァルトブルク城は、1067年にテューリンゲンを治めていた、ルートヴィヒ・デア・シュプリンガーが建てた城です。現在は1170年に建てられた、後期ロマネスク様式の建築を見ることができます。アイゼナハの中心部から離れたところに位置する山頂にそびえ立っています。
質素な造りの部屋が多い中で、4歳の時にハンガリーから嫁いできた、聖女エリザベート妃の名前がつけられている「エリザベートの間」は必見です。エリザベートの間は、金色のモザイク壁画で覆われており、聖女エリザベート妃の誕生から婚姻、聖女になるまでの様子が描かれています。
また、「歌合戦の大広間」の壁面には、ワーグナーの『タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦』に登場する、歌合戦の様子を描いたフレスコ画が飾られています。
アウグストゥスブルク城【ブリュール】
ケルンから南に約13km、鉄道で約15分の所要時間で訪れることができる、ブリュールには華やかな魅力あるアウグストゥスブルク城があります。狩りのための別邸であったファルケンルスト城と共に、世界文化遺産に登録されています。
このアウグストゥスブルク城は、18世紀初頭のケルン大司教・領主、クレメンス・アウグストが夏を過ごしていた城です。最初に作られた城は質素な造りでしたが、その後の建築家・キュヴィリエによる増改築によって、壮麗さが際立つロココ様式に変化しました。外観のみならず、吹き抜けの階段をはじめとしたゴージャスな内部も必見です。
レジデンツ宮殿と君主の行列【ドレスデン】
ザクセン王国時代に王の居城として使われていた、レジデンツ宮殿(ドレスデン城)は、現在ザクセン王けの財宝コレクションが展示されている、宝物館・博物館になっています。1階の「歴史的緑の丸天井」は、金銀、宝石、琥珀が散りばめられた美しい財宝を目当てに、多くの見学者が訪れるため、時間指定の入館券が必要です。
また、レジデンツ宮殿を訪れる上で忘れてはいけないスポットが、「君主の行列」というタイル壁画です。宮殿の中庭に位置する、シュタルホーフという武芸競技場の外壁に描かれています。約25,000枚ものマイセン焼タイルが用いられている、長さは101mにも及ぶ壮大な壁画で、1123年から1904年までのドレスデンの歴史的人物が93名描かれています。行列の最後に描かれているのは、壁画を描いたヴィルヘルム・ヴァルター本人です。
サンスーシ宮殿と庭園【ポツダム】
ベルリンから電車で約1時間の場所に位置するポツダムは、ベルリン観光の合間に日帰りで訪れることができる都市です。ポツダムにある宮殿の数々と、宮殿周辺の公園は、「ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群」として世界文化遺産に登録されています。その中でも、多くの人々が訪れるのがサンスーシ宮殿です。
プロイセン王国時代に建てられたサンスーシ宮殿は、平屋建てで、装飾の少ないシンプルな外観の造りです。しかし、内観は「フリードリヒ式ロココ」の様式が用いられ、壁や天井も含めて豪華絢爛に飾られています。内部では、「大理石の間」「謁見の間」「楕円の間」など、貝殻模様の装飾が施された部屋をじっくりと見学することができます。
また、宮殿の前に広がる庭園は、フランス・バロック庭園様式の六段に連なるテラスが展開しています。290haもの広さを持つサンスーシ庭園は、新宮殿や、中国茶館、シャルロッテンホーフ宮殿などの離宮が点在する、人気の観光スポットです。
カイザーブルク【ニュルンベルク】
「皇帝の城」という名前の通り、11世紀から約500年もの期間に、神聖ローマ皇帝が滞在した城です。城内には、甲冑や武具が展示されている博物館や、二重構造を持つ皇帝礼拝堂などがあり、中世の雰囲気を色濃く残しています。
城の見どころの一つである深井戸は、ただ見ただけでは分からないですが、なんと約60mもの深さがあります。ガイドさんによるデモンストレーションで深さを感じられるでしょう。見張りの塔「ジンベルトゥルム」からは、ニュルンベルクの旧市街を一望することができます。
絶景フォトスポット8選
倉庫街【ハンブルク】
ハンブルクの中心部に流れる運河沿いに、赤レンガの倉庫が立ち並ぶ倉庫街 (シュパイヒャーシュタット)があります。19世紀後半から20世紀初頭にかけて、国際商業都市として急激な成長を遂げたハンブルクの歴史を残すスポットです。ドイツ表現主義建築の代表とされる商館・チリハウスとともに、「ハンブルクの倉庫街とチリハウスを含む商館街」として、世界遺産に登録されています。
100年以上前に建てられた赤レンガ倉庫の建物内には、ジオラマテーマパークの「ミニチュアワンダーランド」や、ノスタルジックな雰囲気が楽しめる「スパイヒャーシュタットカフェ」など、人気観光スポットが入っています。夜にはライトアップも行われるので、より一層ロマンチックな景色を眺めることができます。赤レンガ倉庫と運河にかかるポグゲンミューレン橋は、フォトスポットとして最適です。
ジャンダルメンマルクト【ベルリン】
ベルリンで最も美しい広場であると言われているのが、ジャンダルメンマルクトです。広場には、フランス大聖堂とドイツ大聖堂という2つの教会、またコンツェルトハウス・ベルリンというオーケストラホールがあります。ゆったりと観光の一休みをするのに、美しい広場は最適です。
クリスマスの時期には、ジャンダルメンマルクト全体でマーケットが開かれます。1ユーロの入場料が必要となりますが、クオリティの高い雑貨やグルメが集結しているのでおすすめです。ライブやダンスが行われるステージや、クラシックな街灯によって、高級感のあるクリスマスマーケットを体感できます。
新市庁舎【ミュンヘン】
マリエン広場に面して建つネオ・ゴシック建築の美しい建物は、高さ85mの塔を持つ、新市庁舎です。エレベーターで塔の上まで昇ると、美しいミュンヘンの景色を360度見渡すことができます。
新市庁舎の注目ポイントは、ドイツ最大の仕掛け時計『グロッケンシュピール』です。聖金曜日と諸聖人の日を除いて、毎日11:00と12:00の2回(3〜10月のみ17:00を含む3回)、32体の人形が約10分間動きます。1568年のバイエルン大公の結婚式を祝う様子を再現する、華やかな仕掛け時計です。
等身大の人形を使ったスケールの大きさと精巧さが評判で、仕掛け時計が動く時間には、多くの人が周辺に集まります。
ハンブルクの市庁舎【ハンブルク】
19世紀後半に建てられた、ネオ・ルネッサンス様式の建物です。647室もの部屋数を誇る市庁舎の内部は、約45分のガイドツアーで見学することができます。豪華な絵画で飾られている塔のホールは、市庁舎でも最も美しい部屋の一つと言われているため、忘れずにチェックしましょう。高さ112mの尖塔は、アルスター湖からハンブルク港まで、ハンブルクの美しい街並みを一望できる絶景スポットです。
市庁舎の外観では、神聖ローマ皇帝の20体の像や、ハンブルクの守護女神であるハンモニアを描いたモザイク画など、細かい装飾が見どころです。運河沿いには、市庁舎をゆったりと眺められる人気のカフェがあります。
ホルステン門【リューベック】
ハンブルクから快速の鉄道で約45分と、アクセスしやすい古都・リューベック。旧市街の入り口にそびえ立つ、重厚感のある二つの塔が特徴的な市城門のホルステン門は、リューベックのシンボルです。15世紀後半に建てられましたが、建築中からレンガの重みに耐えきることができず、建物の一部が陥没しているため、よく見ると塔は傾いています。
現在ホルステン門の内部は、市歴史博物館として用いられており、当時の町の模型や、帆船の模型、さらには中世の武器・拷問具が展示されています。1987年に世界遺産に登録されている、リューベックの旧市街を訪れる際に、まずチェックしておくべき定番の観光スポットです。
ブレーメンの市庁舎【ブレーメン】
「ブレーメンの音楽隊」で日本人にも馴染みのある、メルヘン街道の終着点・ブレーメン。この土地のシンボルとされているのが、世界遺産に登録されている、市庁舎です。約45分間のガイドツアーに参加することで、内部を見学することができます。
北ドイツで最も重要な建築物の一つに数えられる、15世紀前半に建てられたゴシック様式の建築です。しかしながら、マルクト広場に面する正面は約200年後に新しいファサードを付ける形で、ルネッサンス様式に変えられました。訪れた際には、美しいファサードの彫刻や、マルクト広場に置かれている「ブレーメンの音楽隊」像を、ぜひ写真に収めてください。
ヴィルヘルムスヘーエ公園と水の芸術【カッセル】
約240haもの広大な面積を持ち、世界遺産に登録されているヴィルヘルムスヘーエ公園は、メルヘン街道の途中に位置する都市・カッセルにあります。レーヴェンブルク城やヴィルヘルムスヘーエ城などの古城が残されているほどに、大きな公園で、一日かけて回るのにおすすめです。丘陵地を生かした公園内からは、カッセルの街並みを一望することができます。
ヴィルヘルムスヘーエ公園を訪れた際に、ぜひ見ていただきたいのが、毎年5月から10月上旬の水曜・日曜・祝日に行われる「水の芸術」と呼ばれるショーです。公園の頂点に位置するヘラクレス像の足元から流れ出る水が順路に従って、カスカーデンという階段を進み、滝となって一気に流れ落ちます。最後に公園内の高低差による水圧を使って、約52mもの高さまで水が噴き上がる様子は、迫力があります。
リューゲン島
ドイツの中で最も大きい島であるリューゲン島は、ドイツ各地、さらにはヨーロッパ各国の人々から、リゾート地として人気を集めるスポットです。ドイツ本土のシュトラールズントと長さ約2.5kmの橋でつながっており、鉄道で訪れることができます。リューゲン島内にも鉄道網が広がっており、ビンツを中心に、北はラウテバッハから南はガーレンまで、昔ながらの機関車で観光可能です。
リューゲン島の中でも、バルト海に面する海岸線が魅力的な町・ビンツが、観光におすすめです。海岸線沿いには、白亜の荒々しい断崖が続きます。サラサラとした砂浜や、勢いのある波の音は、南国のリゾートとは異なるビーチの醍醐味に気付くことができるでしょう。
神秘的な教会スポット6選
聖ローレンツ教会【ニュルンベルク】
1270年から1477年にかけて建てられた、ニュルンベルクを代表する教会です。中央駅から古城のカイザーブルクへと向かう途中に、レースのように緻密なファサードの彫刻と、天に向かって伸びる高さ約81mの塔が目を引きます。
聖ローレンツ教会の最大の見どころは、天蓋に吊るされた『受胎告知』のレリーフです。衣服や髪の質感までが、繊細に表現されています。このレリーフは、16世紀の後期ゴシック彫刻家であるファイト・シュトスによって制作されました。他の教会と同様に、日曜のミサを行っている時間帯には、教会内を見学することができないのでご注意ください。
フラウエン教会【ドレスデン】
聖母教会を意味する名を持つフラウエン教会は、当時のザクセンで強い力を持っていた、フリードリヒ・アウグスト1世によって建てられました。教会の特徴でもある、直径約25mの大きなドームは「石の釣鐘」と呼ばれています。
また、教会の内部見学ができるほか、8ユーロを払うことで塔の展望台に上ることができます。展望台からは、エルベ川と古都ドレスデンの街並みを堪能することができるのでおすすめです。
第二次世界大戦の終戦間近に空襲を受け、一度は完全に焼損してしまいましたが、1994年から2005年にかけて再建されて、現在も美しくよみがえった姿を残しています。再建には、可能な限りオリジナルの資材が用いられました。
トーマス教会【ライプツィヒ】
音楽が好きな方におすすめのトーマス教会は、バッハのゆかりの地・ライプツィヒにあります。ヨハン・セバスチャン・バッハが、1723年から亡くなる1750年までの間、教会の合唱団や礼拝の音楽を取り仕切る「トーマスカントル」を務めたことで、広く知られています。『マタイ受難曲』に代表される、数々のバッハの名曲は、このトーマス教会で生まれました。
現在も週末には、オルガン演奏や、トーマス教会少年合唱団による、カンタータのコンサートが行われています。訪れる際には、コンサートの予定も合わせてチェックしておきましょう。教会内のステンドグラスには、バッハ、メンデルスゾーン、ルターの姿が描かれています。
レーゲンスブルクの大聖堂【レーゲンスブルク】
高さ約105mの巨大な二つの尖塔がトレードマークとなるレーゲンスブルクの大聖堂は、バイエルン州にある中で、最も重要なゴシック建築と言われている教会です。内部には、東西南北にステンドグラスが飾られています。19世紀に作られた正面のステンドグラスを除いて、全て13〜14世紀に作られた貴重な装飾です。
建築と共に大聖堂の魅力を引き立てるのは、「ドームシュパッツェン(大聖堂のスズメたち)」と呼ばれるレーゲンスブルク少年合唱団の歌声です。彼らの天使の歌声は、日曜に行われるミサで聴くことができます。観光客でもミサに参加することができますが、良い席は早くから埋まってしまうので、早めに訪れて席を確保することをおすすめします。
シュパイヤーの大聖堂【シュパイヤー】
ハイデルベルクから南西へ鉄道で約45〜55分の町、シュパイヤー(シュパイアー)。ここには、1030年に神聖ローマ皇帝の命によって建てられた、シュパイヤー大聖堂があります。ロマネスク様式の中で世界最大級の大聖堂として、1981年には世界遺産に登録されました。バランス良く設計された構造は、その後の多くの教会に影響を与えています。
大聖堂で欠かせない見どころが、ドイツで最も美しいとされている地下聖堂のクリプタです。全長約46m、高さ約7mと、他の地下聖堂に比べてもかなり大きい内部には、ローマ皇帝や皇帝の妻が葬られています。一般の観光客も3.5ユーロの見学料で地下聖堂に入ることができるので、見逃さずに訪れましょう。
カイザー・ヴィルヘルム記念教会【ベルリン】
19世紀末にネオ・ロマネスク様式を用いて建てられた、1888年に死去したヴィルヘルム皇帝のための記念教会です。しかしながら、第二次世界大戦が行われていた1943年に空襲に遭い、無残にも破壊されてしまいました。現在は戦争の恐ろしさを伝えるモニュメントとして、破壊された状態のまま保存されています。
古い塔の中にある記念ホールでは、修復された美しいモザイク天井や、展示されている戦時中の写真を見ることができます。また、塔の隣にある八角形の新教会には、青のステンドグラスが飾られています。
文化に触れるアートスポット8選
博物館の島【ベルリン】
博物館の島(ムゼウムスインゼル)は、「ペルガモン博物館」「新博物館」「旧ナショナルギャラリー」「旧博物館」「ボーデ博物館」の、5つの博物館・美術館が集結している島です。世界文化遺産に登録されている観光スポットで、シュプレー川の中州に浮かんでいます。
最も新しく開館したペルガモン博物館は、古代バビロニアの『イシュタール門』など、遺跡の発掘品が復元展示されており、入場に時間がかかるほどに多くの人が訪れます。
一つの博物館の入場料がそれぞれ12ユーロ、または10ユーロであるのに対して、一日共通券は18ユーロで購入できるため、一日に2館以上の博物館を巡る場合におすすめです。一日かけても回りきることができないほどに、見どころが多いので、目当ての博物館から回るようにしましょう。
アルテ/ノイエ/モダン・ピナコテーク【ミュンヘン】
ミュンヘンには、「アルテ(古い)、ノイエ(新しい)、モダン」と時代別に分けられた、3つの美術館群があります。複数の美術館を鑑賞するのであれば、3つのピナコテークやブランドホルスト美術館、シャック・コレクションが含まれる、12ユーロの一日券(Tageskarte)がおすすめです。
アルテ・ピナコテークには、15世紀から18世紀の名画が展示されています。ドイツを代表する画家デューラーの『四人の使徒』や、アルトドルファーの『アレキサンダー大王の戦い』は必見です。
アルテに対して向かい合うように建つノイエ・ピナコテークは、19世紀から20世紀初頭にかけての作品を展示する美術館です。セガンティーニ、クリムト、ゴッホ、セザンヌ、ルノワールなどの、ユーゲント・シュティールやフランス印象派の作品が展示されています。
また、20世紀絵画を中心に、現代アートを展示するモダン・ピナコテークでは、現代彫刻やインスタレーション、グラフィックなどを鑑賞することができます。また、1階にはデザインチェアが印象的なカフェが入っている、鑑賞の合間の休憩にも最適なスポットです。
ベルリン国立歌劇場【ベルリン】
ドイツにあるオペラハウスの中でも、古くから王族や民衆に親しまれてきたのが、ベルリン国立歌劇場です。オペラはもちろん、ベルリン国立バレエ団の公演も人気を集めています。また、付属のベルリン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ベルリン)が行う、オーケストラコンサートも有名です。
ベルリン国立歌劇場の歴史は古く、1742年にウンター・デン・リンデン王立歌劇場として開場したのが始まりです。ニコライの『ウィンザーの陽気な女房たち』が初演された場所としても知られています。現在のベルリン国立歌劇場は、第二次世界大戦で破壊された後の1955年に再建されたものです。
毎週土曜・日曜の午後に行われているガイドツアーは、人気が高いので事前に公式サイトから予約することをおすすめします。
レジデンツ【ミュンヘン】
14世紀に建てられた後にも増改築を繰り返しながら使われてきた、ヴィッテルスバッハ王家の居城です。現在のレジデンツは、レジデンツ博物館やキュビリエ劇場、宝物庫などが集まる複合施設として残されています。
レジデンツの中心を担うレジデンツ博物館は、ヴィッテルスバッハ王家の人々の肖像画が121枚並ぶ「祖先画ギャラリー」をはじめ、いくつもの豪華絢爛な部屋や空間を見学することができるスポットです。
丸天井に華やかなフレスコ画が描かれている「アンティクヴァリウム」というホールは、時間を忘れて見入ってしまう美しさとなっています。
ゲーテハウスとゲーテ博物館【フランクフルト】
世界的に知られる文豪のヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテが生まれた町であることを誇りとする、フランクフルトには、現在も町の中心にゲーテの生家である、ゲーテハウスが残されています。フランクフルトの中でも屈指の名家であったゲーテの家は、18世紀当時の上流階級の暮らしを垣間見ることができる観光スポットです。
このゲーテの生家は、第二次世界大戦の際に爆撃にあい、破壊されてしまいましたが、戦後に復元されました。現在は、戦災を逃れた調度品や、ゲーテと同時代を生きた画家の作品が並ぶギャラリーを見ることができます。ゲーテハウスの入り口は、ゲーテ博物館から繋がっているので、あわせて回りましょう。
旧市庁舎レーマーとレーマー広場【フランクフルト】
レーマー広場に面して並ぶ、切妻屋根が可愛らしい3軒の建物が旧市庁舎です。中央の大きな建物が、レーマーと呼ばれており、レーマーの2階では、皇帝の広間「カイザーザール」を見学することができます。この広間は、神聖ローマ帝国の新皇帝の戴冠式が行われた後に催される、祝宴に用いられてきました。広間に飾られている、52名もの皇帝の等身大の肖像画は圧巻です。
正義の女神ユスティシアの噴水を中央に持つ、レーマー広場では、毎年マイン川の夏祭り会場として用いられるほか、クリスマスマーケットも開催されます。また、宮廷の礼拝堂として、1290年に建てられたニコライ教会も、忘れてはいけない観光すべきスポットです。
シュテーデル美術館【フランクフルト】
フランクフルトで活躍した銀行家の、ヨハン・フリードリヒ・シュテーデルによる寄付をもとにして設立された絵画館です。博物館や美術館が集まる地区のシャウマインカイ通りに位置する現在の美術館は、1878年に移設されたものです。
フェルメール、ルーベンス、デューラー、ルノワールなど、日本人もよく知る著名な画家の作品を所有する、ドイツの中でも屈指の美術館となっています。館内に絵画約3,000点、彫像約600点、写真約4,000点、素描・版画約100,000点という、驚くべき作品数を所蔵する中で、選び抜かれた作品が展示されています。
エルプフィルハーモニー【ハンブルク】
エルプフィルハーモニーは、2017年にオープンした新しいコンサートホールです。以前は港湾倉庫として使われていた赤レンガの上部に、全面ガラス張りで波打つデザインの建物が載せられた、ユニークな構造が目を引きます。NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団と、ハンブルク州立フィルハーモニー管弦楽団が本拠を置くほか、多くのコンサートが行われているスポットです。
コンサートチケットを持っていない方も、展望台テラスのプラザまで上がることができます。地上37mに位置する展望台プラザから眺めることができる、倉庫街の先端に建つ立地を活かしたハンブルク港の美しい景色が魅力です。
失敗なしのドイツ定番お土産
シュトレン
ドイツのクリスマスに欠かすことができない名物菓子といえば、シュトレンです。クリスマスの4週間前ほどから、ケーキ屋、パン屋をはじめ、スーパーにまで登場します。ドイツでは、発祥の地とされているドレスデンのシュトレンが最も有名です。ドレスデンでは毎年、巨大なシュトレンがパレードするシュトレン祭が開催されます。
シュトレンは、酵母が入った生地に、レーズンやオレンジピール、ナッツなどがたっぷりと練りこまれ、砂糖がまぶされています。ドイツで販売されている伝統的なシュトレンはだいたい2ヵ月持つ、日持ちの長さが魅力の一つです。
HARIBOのグミ
日本でも愛され、グミ会社の中で販売数・売上ともに世界最大を誇る、HARIBOのグミはドイツのお菓子です。カラフルなクマの形をしたゴールドベアーが代表的な商品となっています。
ゴールドベアーの他にもドイツでは、カップケーキの形をしたグミや、植物の根などで作られた真っ黒のラクリッツが入ったグミ、ベジタリアン仕様のフルーツグミなど、珍しいシリーズを購入することができます。友人や知り合いに配りやすい、定番のお土産です。
シュタイフのテディベア
小さな子どもや、可愛らしいものが好きな人へのプレゼントに最適なのが、シュタイフのテディベアです。値段は張るものの、一体ずつ手作業で仕上げられた最高級のテディベアは、記念に残るでしょう。
シュタイフは1880年に創業されたぬいぐるみブランドで、世界で初めてテディベアを作りました。長年変わらない定番のぬいぐるみから、ドイツ限定や期間限定のぬいぐるみも用意されています。
チョコレート
ドイツは、チョコレートの消費量が世界第2位のチョコレート大国です。有名なベルギーやスイスと同じように、スーパーには質の高いチョコレートが並んでおり、どの地域でも気軽に買えるのでお土産に選んでみてはいかがでしょうか。
むらさき色のパッケージが特徴的なMilka(ミルカ)や、カラフルなパッケージのRitter SPORT(リッタースポーツ)は、日本でもよく知られているドイツチョコレートです。1〜2ユーロで購入することができるものも多いので、バラマキ用にぴったりです。
バウムクーヘン
日本でも贈答品としてよく用いられるバウムクーヘン。1mほどの長さがある芯に、何度も何度も生地を塗り重ねて焼き上げていきます。一度に作られる層は1〜2mmほどと非常に薄く、手間暇をかけて作られているお菓子です。
発祥の地には諸説ありますが、ハンブルクから南東へ約90kmの場所に位置するザルツヴェーデルが、最も古い記録を持つ都市として知られています。ザルツヴェーデルにはたくさんのバウムクーヘンの店がありますが、その中でも、1806年に創業され、皇帝ヴィルヘルム1世に納められた宮廷御用達のお店「エアステ・ザルツヴェーデラー・バウムクーヘン」が有名です。
アンぺルマングッズ
アンぺルマンは、「信号機」という意味のアンぺルが名前に付けられた、文字通り、歩行者用信号機のマスコットキャラクターです。旧東ドイツであるベルリンが発祥ですが、現在ではドイツ国内の多くの地域で販売されています。
緑と赤で統一されたデザインの可愛らしさと、グッズの種類の豊富さが人気の理由です。文房具やキーホルダー、Tシャツ、バッグなど、ついついいくつも揃えたくなるお土産となっています。
白ワイン
ドイツのワインは、繊細かつ甘口で、アルコール度数が低いものが多く、飲みやすいワインとして人気があります。穏やかで長い日照時間が、ワインをより凝縮された味わいに仕上げます。ドイツでは、圧倒的に白ワインの生産量が多く、世界でも高く評価されています。
代表的なブドウの品種は、「リースリング」です。ドイツ最大のワイン生産地・ライン川流域で作られるラインワインをはじめ、モーゼルワイン、フランケンワイン、バーデンワインなど、13もの生産地域でワインが作られています。免税の対象になるのは、一人当たりの酒類合計が「2280ml(760mlを1本と換算した3本)」までなので、購入する際には量をしっかりと確認しましょう。
ビール
ビールの年間消費量が日本の約2倍であるドイツには、非常に多くの地ビールが揃っています。醸造所は全国で1,200以上、5,000を超える銘柄があるというから驚きです。現地で味わうのはもちろん、気に入ったビールはお土産にも購入しましょう。
人気が高いのは、ブレーメンのベックスや、ミュンヘンのフランツィスカーナー、レーヴェンブロイなどのブランドです。ワインと同様に、免税の対象になるのは、一人当たりの酒類合計が「2280ml(760mlを1本と換算した3本)」までと決められています。
ドイツへのアクセス・所要時間
- 日本からドイツへ:約12時間
- ドイツから日本へ:約11時間〜11時間30分
上記は全て、直行便の場合の所要時間です。
乗り継ぎ便を利用する場合には、更に所要時間は長くなります。参考例として、日本からドイツまでの経由地としてよく利用される、ヘルシンキを経由する場合、日本からヘルシンキまでは約9時間30分〜10時間、ヘルシンキからフランクフルトへは約2時間40分で、途中の乗り換え時間を合わせると、ドイツに着くまでの所要時間は早いもので約14時間30分〜15時間45分となります。途中の乗り換えや待ち時間は、便によって大きく変動します。
ドイツ観光の移動手段
ドイツ鉄道(Deutsche Bahn AG)
ドイツ全土に路線網を持つドイツ最大の鉄道会社ドイツ鉄道は、個人でドイツの複数の都市を観光する方に欠かせない交通機関です。略して、DBと記載されていることも多いです。主要な路線の多くは、1〜2時間ごとに毎時決まった時刻に発車するダイヤになっており、利用しやすいのが特徴です。
フランクフルトを起点とすると、ハンブルクへは約3時間35分、ミュンヘンへは約3時間15分、ケルンへは約1時間20分、ベルリンは約4時間10分、ドレスデンへは約2時間の所要時間で移動することができます。
乗車券の種類
日本からの観光客が利用することができる乗車券は、「鉄道パス」と「区間乗車券」の2種類あります。鉄道パスは、使用エリアと期限の範囲内であれば、自由に列車を乗り降りすることができる乗車券です。混雑する窓口で毎回購入する手間が省けるので、短期間に何度も鉄道を利用する場合にお得となります。
また、区間乗車券は、目的地を指定して、片道または往復で購入する乗車券です。利用回数が少ない方にとって区間乗車券はお得に使えるものとなります。
列車に乗り込む際に、緑色のボタンを押して自分でドアを開ける方式になっていますが、閉まるのは自動です。座席に関しては、指定席車・自由席車と定められているわけではなく、予約が入っていない席は全て自由席です。予約席の場合には、席に予約された区間が表示されています。表示区間外であれば、座ることも可能です。
ドイツ鉄道の公式サイトからは、約3ヵ月前からインターネット上で乗車券を購入することができます。クレジットカードで支払い、オンラインチケットの画面をプリントアウトして持ち込むことで利用可能です。本人確認の際に必要なので、当日は支払いに使用したクレジットカードとパスポートを携帯してください。
レンタカー
ドイツには、観光におすすめなルートを示す街道がいくつも存在します。例として挙げられる人気の街道は、ロマンティック街道、メルヘン街道、ファンタスティック街道、古城街道、ゲーテ街道、アルペン街道、エリカ街道などです。
街道を観光しながら移動する場合には、観光バスを利用するほか、ローカル線を乗り継ぐ鉄道も可能ですが、天気の気持ち良い時期にはレンタカーでのドライブがおすすめです。運転ができない方のために、ツアープランによっては、専属ドライバーによるドライブのオプションが付けられるものもあります。
特に、ロマンティック街道のドライブでは、春の一面に広がる菜の花畑から秋のブドウ畑まで、のどかで落ち着きのある道をドライブすることができます。
ドイツ観光でお得なフリーパス
ジャーマンレイルパス
ドイツ鉄道を多く利用する場合に非常にお得になるのが、ドイツ鉄道(DB)が全線乗り放題になるジャーマンレイルパスです。都市近郊の電車Sバーンはもちろん、特急・急行の座席指定料金が含まれているために、高速列車ICE、長距離特急列車EC、ICを、座席指定券を別途購入する必要なく利用できます。Uバーンという地下鉄や路面電車のトラムは、適用外なのでご注意ください。
連続する日にちで使用する連続タイプと、一ヶ月の期限内に何日か使用するフレキシータイプがあります。大人一人に対して同行する12歳未満は二人まで無料、さらに12歳以上28歳未満はユースという割引価格が適用されるので、子供連れの旅行や学生旅行にもおすすめです。
ベルリン・ウェルカムカード
公共交通機関が乗り放題になり、さらに200以上の主要観光スポットが割引になるカードです。利用期間は、48時間、72時間、4日、5日、6日から選択することができます。ただし、博物館の島への入館チケットが付いたカードの有効期間は、3日間のみです。入場料のほか、ガイドツアーやレストランの割引も含まれているので、期間中は積極的に使いましょう。
ユーレイルパス
鉄道やフェリーを使って多くのエリアを移動する方におすすめなフリーチケットがユーレイルパスです。オンラインで事前に購入することができます。種類としては、国外も利用できるユーレイル・グローバルパスと国内に限定したユーレイル・ドイツパスの2種類があります。
ホテルや鉄道の他にも、フィンランドやスウェーデンとの間を運行するフェリーまで、割引価格や無料になり、お得に利用することができます。
ヨーロッパの様々な国を鉄道で周遊したいという方におすすめのグローバルパスでは、加盟している28ヵ国の国鉄や代表的な鉄道が乗り放題になります。さらに、27歳以下はよりお得なユース割引価格で購入できるので上手く活用してみてください。
ドイツの年間イベント情報
2月
ベルリン国際映画祭 @ベルリン
カンヌ国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭と並んで世界三大映画祭の一つに数えられるイベントです。ドイツでは、ベルリナーレと呼ばれています。コンペティション部門、フォーラム部門、パノラマ部門、レトルスペクティブ部門、青少年映画部門、ドイツ映画部門に分かれ、最優秀作品には金熊賞が授与されます。他の映画祭よりも社会派の作品が多く揃うのが特徴的です。
期間中、ベルリンでは20ヵ所以上の会場が用意され、誰でも気軽に参加することができます。オンラインやチケットセンター窓口で購入することができます。当日券が販売される作品もありますが、注目作品は完売している場合も多いので、販売開始日を確認すると良いでしょう。
カーニバルパレード @ケルン・デュッセルドルフ・マインツなど
ヨーロッパ各国で行われるカーニバルはドイツでも行われ、町中が仮装をした人で溢れます。その中でもケルン、デュッセルドルフ、マインツのカーニバルは華やかだと人気が高く、ドイツ三大カーニバルと呼ばれています。
カーニバルは、イースターまで続く断食が始まる前に羽目を外して盛り上がろうというイベントで、「女性のカーニバルの日」から始まり、「灰の水曜日」まで続く約1週間ほどのイベントです。期間中の「バラの月曜日」に行われるパレードは注目が集まり、特にケルンのパレードは、約7kmもの列が4時間かけて続くと国内外から多くの人が見物に訪れます。
3月
ハンブルガー・ドーム @ハンブルク
北ドイツにおける最大規模のイベントの移動遊園地「ハンブルガー・ドーム」は、3月〜4月、7月〜8月、11月〜12月にそれぞれ1ヵ月ずつ開催されます。他の時期には何も無いさら地のハイリゲンガイストフェルドに、年に3回だけ突如現れる遊園地は、特別感が味わえること間違いなしです。高さ約50mの大観覧車と多くのアトラクション、郷土料理やビールの屋台を求めて、年間およそ1千万人が訪れます。
この移動遊園地のイベントは元々、11世紀頃からマリエン・ドーム大聖堂の前で商人や職人たちによるクリスマスの市場が開催されていたことに由来します。19世紀に大聖堂が解体された後、期間限定の移動式遊園地として祭りに生まれ変わりました。アトラクションに乗って、郷土料理を食べてと、大人も子どもも楽しめます。
4月
ヴァルプルギスの夜 @ハルツ山地地方
毎年4月30日から5月1日にかけての一晩、ハルツ山地地方の主峰であるブロッケン山で魔女たちが冬の終わりと春の訪れを祝って酒宴を催すと言われるのが「ヴァルプルギスの夜」です。キリスト教が始まるよりも前から行われていた春を祝うお祭りが、次第に魔女の宴に変化したと言われています。
4月30日の昼間を過ぎると、ハルツ山地にあるヴェルニゲローデでは、市庁舎の周りに魔女の格好をした人々が集まって歌や踊りをします。また他のエリアでも異なる時間帯でマーケットや大道芸、パレードなどが開催されるので、鉄道を乗り継いで複数のお祭りに参加するのも良いでしょう。ほのぼのとしている魔女のイベントは想像以上にほっこりしたものです。
5月
マイスタートルンクの祭り @ローテンブルク
中世の面影を残しているメルヘンな街並みが人気のローテンブルクでは、毎年初夏にマイスタートルンクの祭りというユニークなイベントが開催されます。祭りでは、豪華な中世の衣装を着た人々による壮大なパレードや劇、ダンスなどが繰り広げられ、町全体が祭りの舞台となって盛り上がります。
中世をそのまま再現したマルクト(市場)には職人たちや大道芸人たちが集まり、ガルゲン門前の野営地ではフィナーレとして大宴会が繰り広げられ、日本では決して体験することができないイベントとなっています。
この祭りが始められるきっかけとなったのは、17世紀の30年戦争です。カトリックとプロテスタントに分かれた戦争が行われた際に、プロテスタント側のローテンブルクは陥落して、焼き払われることになってしまいました。
しかし、ローテンブルクの市長であったナッシュが、もてなしとして用意したワインの大盃を敵側の司令官の前で飲み干してみせた出来事により、ローテンブルクは救われました。現在もなお、町が続いていることを祝う歴史ある祭りです。
6月
バッハ音楽祭 @ライプツィヒ
音楽の街として有名なライプツィヒで、1904年以来続いている歴史ある音楽祭です。ヨハン・セバスチャン・バッハはライプツィヒにある聖トーマス教会で、教会の合唱団や礼拝の音楽を取り仕切るトーマスカントルを務めました。
毎年、キリスト昇天祭の時期に、異なるテーマを設けて開催され、現在のトーマスカントルが指揮を務めるオープニングコンサートから100を超える音楽イベントが行われます。期間中の公演は事前にチケットが販売されるため、日本で代行手配を頼むか、またはツアーのオプションとして組み込まれているものを選ぶと良いでしょう。
ミュンヘン・オペラ・フェスティバル @ミュンヘン
毎年6月から7月にかけて、ミュンヘンでは30を超えるオペラやリサイタル、バレエ、オーケストラコンサートが行われる音楽祭が催されます。バイエルン国立歌劇場とバイエルン国立バレエによって集められたスター歌手・ダンサーが新作や不朽の名作を演じるレベルの高さに、毎年人気公演のチケットには予約が殺到します。
ミュンヘン・オペラ・フェスティバルの起源は古く、1875年まで遡ります。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのオペラやリヒャルト・ワーグナーの楽劇、リヒャルト・シュトラウスのオペラを上演するために音楽祭が設けられました。現在は劇場だけでなく、ミュンヘンの至るところで音楽イベントやパフォーマンスが行われています。
8月
マイン川祭り・博物館河岸祭り @フランクフルト
フランクフルトでは、毎年8月に2つの注目すべきイベントが開催されます。1つは、マイン川で行われる夏祭り「マイン川祭り」です。メリーゴーランドや観覧車、ゲームもグルメも楽しめる屋台が登場し、大人も子どもも集まるイベントとして盛り上がります。最終日の夕方に打ち上げられる花火は必見です。
もう1つのイベントとして毎年8月最後の週末に開催される「博物館河岸祭り」は、博物館がお得に楽しめるイベントです。ドイツ建築博物館やドイツ映画博物館、シュテーデル博物館など、マイン川の川沿いには「博物館通り」と呼ばれるほどに多くの博物館があります。
約7ユーロの特別ボタンを購入すると、イベント開催期間中、20以上もの博物館を自由に訪れることができます。特別展示や様々なステージパフォーマンスが楽しめる芸術的なお祭りです。
ワイン祭り @リューデスハイム
ドイツはビールだけでなく、美味しいワインの生産地でもあります。4月から10月にかけてドイツの各地では、多くのワイン祭りが開催されます。毎年8月の第3週に行われるのは、ライン川下りの起点であるリューデスハイムのワイン祭りです。
リューデスハイム周辺のワイナリーは、ドイツワインの中でも品質が高く、リースリングやシュペートブルグンダーといったワインをたっぷりと味わうことができるので人気があります。また、今年の「ワイン女王」を決定するイベントやパレード、夜にはダンスショーが行われるなど、ただワインを飲むだけではないイベントです。
9月
ベートーヴェン音楽祭 @ボン
誰もが知る音楽家・ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの出身地であるボンで、毎年9月に開催される音楽祭があります。毎年異なるテーマをもとに、主会場であるベートーヴェン・ハレ(ホール)での定期演奏会に加えて、大きなものから小さなものまで約60ものコンサートが開催されます。
この音楽祭が始まったのは、ベートーヴェンの生誕75周年であった1845年です。最初は不定期でしたが、1999年からは毎年開催されています。人気のコンサートチケットは前年のうちに売り切れてしまうので、早めに旅行の予定を立てておくことで充実したコンサート鑑賞旅行になるでしょう。
10月
オクトーバーフェスト @ミュンヘン
9月半ばから10月上旬まで約2週間かけて行われる世界最大のビールのお祭り、ミュンヘンのオクトーバーフェスト。ミュンヘンのビールメーカー6社がそれぞれ数千人入る巨大なテントを用意して出店しています。
毎日約50万人が来場するという活気と、「マス」という1リットル入る大きなジョッキで提供される豪快さに驚かされるでしょう。ビールの他に、ワインやノンアルコールの飲み物も販売されているので、ビールが苦手な方や子どもも楽しめます。
プレッツェルや鶏の丸焼きを頬張りながら、近くに座った人々と会話を楽しむのが醍醐味です。また、イベント中はバイエルンの民族衣装である、エプロンが付いたワンピースのディアンドルを着ている女性を多く見かけるでしょう。
移動式でありながらも本格的な遊園地があり、1日かけて楽しむことができるイベントとなっています。テントに入らなければビールを注文することが出来ず、非常に混雑するため、訪れる際にはテントを予約できるオプショナルツアーに参加することをおすすめします。
12月
クリスマスマーケット @ドレスデン・ニュルンベルクなどドイツ各地
クリスマスマーケットの本場ドイツでは、毎年11月の下旬から約1ヵ月間、各地でマーケットが開催されます。大規模なマーケットでは、日本の縁日のように広場や通りに出店している店に加えて、メリーゴーランドや観覧車なども設置され、訪れた人々を楽しませてくれます。
マーケットを歩いていると、普段は味わうことのできない特別なご馳走や、ドイツが誇る名物料理、そして可愛らしいクリスマスオーナメントやキャンドルなどの雑貨が目に止まるでしょう。日本で開催されるクリスマスマーケットでも人気の高いグリューワイン(ホットワイン)は、会場ごとに異なるデザインのカップで提供され、飲んだ後のカップをお土産として持ち帰ることも定番になっています。