そもそもカンボジアってどんなところ?
カンボジアは、東南アジアの国の1つで、正式名称はカンボジア王国です。インドシナ半島南部に位置し、西側はタイ、東側はベトナム、北側はラオスと国境を接しています。隣国へ1日に何便も飛行機が運行しているため、東南アジアを周遊するプランも人気です。
気温が30度を超える暑さのカンボジアは、年間を通して日本の夏のような気候が続きます。1年は大きく分けて雨季と乾季になり乾季は11月~5月頃、雨季は6月~10月です。観光のベストシーズンは、11月~1月頃です。
最高気温30度前後と暑すぎず、雨もほとんど降らないのでカラッとした空気が続きます。ただし、日差しは強いので帽子やサングラスなどの日焼け対策は必須です。
カンボジアの首都はプノンペン、共通言語はクメール語(カンボジア語)ですが、英語が話せる人が多いため、不便を感じることは少ないでしょう。観光地、ホテル、商業施設はもちろん、タクシーやトゥクトゥクでも英語が通じます。
また、カンボジアの通貨は「リエル(Riel)」で、紙幣は50、100、200、500、1,000、2,000、5,000、1万、2万、5万、10万の11種類です。
カンボジア国内では米ドルが一般的に流通しているため、米ドルがあれば事前にリエルへの両替は必要ありませんが、小さな露店などではおつりを用意していない場合もあるので、小額の米ドル紙幣を用意しておくと良いでしょう。
最後にカンボジア国内での移動手段についてですが、基本的に公共交通機関があまり整備されていません。鉄道は一路線だけ運行しているものの、長距離移動用です。都市部や観光地では、乗り合いタクシー・メータータクシー・トゥクトゥクを利用しましょう。
カンボジアの歴史
カンボジアは、とても複雑な歴史的背景を持つ国です。現在のカンボジア王国は1993年に成立した、とても新しい国です。
その昔、9世紀から13世紀にかけて、現在のカンボジアはクメール王朝として東南アジアで大きな勢力を誇りました。19世紀中頃からは、フランスによるインドシナ半島の植民地化が始まり、カンボジアも100年近くフランスの支配下にありました。
そして、ノロドム・シアヌーク王による独立運動の結果、1953年に独立します。しかし、ベトナム戦争の勃発とともに国内でクーデターが起こり、カンボジア内戦に至ります。
内戦下の1975年、カンボジア国内ではポル・ポトが率いるクメール・ルージュ政権が誕生し、都市住民の農村入植と強制労働という極端な原始共産主義への回帰政策を実施しました。そして、役人、学者、富裕層の人々や留学生など、知識人を中心とした大量虐殺を行います。
この期間に約300万人のカンボジア人が命を落としたと言われています。そのため、現在のカンボジアの平均年齢は25歳と世界的に見ても非常に若いです。
1993年に行われた総選挙でシハヌーク政権が復活し、現在のカンボジア王国が始まりました。
未だ東南アジアの中では最貧国と位置付けられているものの、現在は政治情勢・治安ともに安定しています。都市部では、高層ビルや商業施設などの開発が進み、著しい経済成長を遂げています。
カンボジアの宗教と民族性
カンボジアの人口の約9割を占めるクメール人は仏教徒です。国王はカンボジア仏教の頂点とされていて、カンボジア仏教が生活の一部となっています。国中の至るところに寺院があり、仏教関連の祭事や祝日も多いです。
これは東南アジアの仏教国共通ですが、人の頭に触れることは、とても失礼な行為にあたります。なぜなら、人の頭には精霊が宿っていると考えられているためです。可愛い子供などを見たら、思わず日本式に頭をなでてしまいそうですが、決してしないよう注意が必要です。
また、女性は僧侶に触れてはいけないという決まりがあります。お寺では男女ともに肌の露出は極力避けましょう。短いズボンやスカートでは寺院内に立ち入ることができません。
場所によっては、巻く布を貸してくれるところもありますが、寺院に行く際は肌の露出が少ない服装で行くほうが安心です。また、頭を隠すことも禁じられているため、帽子やサングラス、マスクも外しましょう。
カンボジア旅行の見どころ
アンコール遺跡を巡る
アンコール遺跡群の歴史
クメール王国は、9世紀から15世紀にかけて東南アジアから東アジア一帯を治め大きな繁栄を誇った王国でした。
その中心とした栄えた都市が、現在のカンボジアのアンコール・ワット周辺です。1113年に即位したスールヤヴァルマン2世が、約30年かけて建設したとされるアンコール・ワットを中心に、その周辺遺跡を総称して「アンコール遺跡群」と呼びます。
長い間栄華を極めたクメール王国ですが、15世紀にタイに攻め落とされたのち、王都は手つかずの状態で放置されていました。そして、遺跡群は熱帯のジャングルの植物によって覆い尽くされてしまいます。
19世紀後半、フランス人のアンリ・ムオーが旅行記で、アンコール遺跡群に触れたことがきっかけとなり、遺跡調査や修復活動が進められました。
内戦や政治混乱のため、何度か中断を余儀なくされたものの、修復が進み1992年には世界遺産に登録されます。同時に存続の危機に瀕した「危機遺産」にも登録されましたが、各国の援助もあって2004年には危機遺産の登録からは外されました。
アンコール遺跡群の中には、約600にも及ぶ遺跡が点在し、それぞれが個性的な魅力を持っています。すべてを見学することは不可能なので、外せない遺跡とご自身が訪れたいスポットを事前に調べて、効率よく回りましょう。
アンコール遺跡群の回り方
アンコール遺跡群の観光コースは、日数と見学したい遺跡の数によって変わりますが、少なくとも2日間は確保したいところです。
2日間あれば、外せない観光スポットであるアンコールの三大遺跡「アンコール・ワット」「アンコールトム」「タプローム」だけでなく、郊外の人気遺跡「ベン・メリア」にも足を運ぶことが可能です。
また、アンコール遺跡群観光には専用のチケットが必要なので、必要日数のフリーパスチケットを初日に購入しましょう。
広大で数多く点在する遺跡の回り方に悩む方も多いかと思いますが、アンコール遺跡群を希望に合わせて回る各種コースが用意されています。ツアー旅行の場合は組み込まれている場合が多いです。
個人旅行の場合は、現地でツアーを申し込むこともできますが、自力で回る場合はインターネット上やガイドブックの観光コースを参照すると良いでしょう。
- アンコール・ワット小回りコース
まずご紹介したいコースが、アンコール三大遺跡群を組み込んだ定番中の定番「アンコール・ワット小回りコース」です。
アンコール・ワット小回りコースでは、
- アンコール・ワット
- アンコールトム
- タケウ
- タプローム
- バンテアイ・クデイ
- スラ・スラン
- プラサット・クラヴァン
を訪れます。
所要時間は約6~7時間ですが、広くて見どころの多いアンコール・ワットやアンコールトムをじっくり見学するほどの余裕はないコースです。もし、じっくりと1つの遺跡を見たい場合は、日を分けて観光するプランがおすすめです。
- アンコール・ワット大回りコース
「アンコール小回りコース」を観光し終えたら、翌日以降は「アンコール大回りコース」や「ベン・メリア遺跡」に行ってみましょう。
まず、アンコール大回りコースでは、小回りコースの周りに点在する遺跡群(アンコールトムよりさらに北側にある遺跡群)を見学します。
アンコール大回りコースでは、
- プリアカン
- ニャック・ポアン
- タ・ソム
- 東メボン
- プレ・ループ
を4~5時間かけて回ります。
小回りコースに比べると、さほど有名な遺跡は含まれませんが、アンコール遺跡群の様々な表情を楽しみたい方にはおすすめのコースです。最後のプレ・ループは夕日鑑賞スポットにもなっているので、夕日に染まってよりキレイに輝く遺跡を観光の締めに見るのも良いですね。
ベン・メリア遺跡周辺コース
アンコール遺跡群と少し雰囲気の違う遺跡を見学したい場合は、「ベン・メリア遺跡」周辺へ足を延ばしてみましょう。
この遺跡は、修復がほとんどされていない手つかずの状態で、たくさんの植物や樹木が遺跡に絡まっている光景を見ることができます。崩れ落ちた壁や瓦礫の上を歩くのは、さながら探検家のような気分を味わうことができます。
ベン・メリア遺跡はシェムリアップから北東へ60kmほど離れた場所にあり、片道1時間半ほど必要です。ツアーへの参加や、トゥクトゥクのチャーターが必要になります。
ベン・メリア遺跡に行く場合は、ほかの遺跡と組み合わせるコースが多いです。ベン・メリアの少し先にある「コーケー遺跡」や「プレア・ヴィヒア寺院」、途中の「ロリュオス遺跡群」や「トンレサップ湖」は定番の観光スポットなので、是非立ち寄ってみましょう。
秘境のビーチリゾートで海を満喫する
遺跡観光であまりに有名なカンボジアですが、実はカンボジア南部は海に面しているため、秘境ビーチと言われる「シアヌークビル」があります。この場所は、近年まで手付かずだったため、エメラルドグリーンの海の美しいビーチリゾートです。
シアヌークビルへは、プノンペンやシェムリアップから飛行機で1時間弱、もしくはプノンペンからバスで約6~8時間です。海岸沿いは美しいビーチが約7kmも続き、それぞれのビーチが異なる雰囲気を持ちます。
沖合には手つかずの自然が残るリゾートアイランドもあります。一方、近年は人気が急上昇していることから、海沿いにはラグジュアリーなホテルが続々と建設されています。
シアヌークビルにある7つのビーチの中で、人気のあるビーチが「オーチティルビーチ」「セレンディピティビーチ」です。白い砂浜と透明度の高い海水のビーチが広がり、昼夜問わず観光客や地元の人々で賑わっています。
オーチティルビーチ周辺には、レストランや屋台が立ち並び、海を眺めながら食事を楽しむことができるのも魅力。サンセット時には、美しい夕日を見ることができる絶景スポットとしても有名です。
この2つのビーチには、多くのリゾートホテル建ち並びますが、中でもプライベートビーチを持つ「ソカ ビーチ リゾート シアヌークビル」は、のんびりラグジュアリーなリゾート気分を味わうことができる高級ホテルです。
白浜のプライベートビーチがある5つ星のリゾートスパホテルで、海を眺めながら快適な時間を過ごすことができます。
また、美しい海を堪能したい!という方は、シアヌークビル沖の離島「ロン島」もおすすめ。シアヌークビルから高速船で約1時間でアクセスでき、ビーチの美しさはカンボジア随一と言われています。ボートトリップツアーやシュノーケリング等のアクティビティを楽しむこともできます。
最近では、観光客の増加に伴い、カジノやゴルフ場などリゾート化も進んでいます。別名「パーティーアイランド」とも呼ばれるロン島は、イベント時には夜通し賑やかな空気に包まれます。
時間に余裕がある場合は、遺跡巡りと組み合わせて、アジアでもまだ手付かずの美しさの残るシアヌークビルで、ビーチリゾートを満喫するのも、カンボジア観光の新しい楽しみ方ですね。
首都プノンペンでカンボジアの昔と今に触れる
近年、首都プノンペンの街中には、大きなショッピングモールやオフィスビルも次々と建設されています。現在でこそ、このような急激な経済発展を遂げているカンボジアですが、他の国に例をみないほど、過去に複雑な歴史を持つ国です。
プノンペン市内には、カンボジアが歩んできた歴史を学べるスポットがいくつかあります。
目をそむけたくなるような時代もありますが、カンボジアという国をより深く知ることができる、貴重な施設もあります。歴史の重みを学んだうえで観光をすると、カンボジアの違う表情を見ることができるかもしれません。
カンボジア国立博物館
カンボジア国立博物館は、王宮の北側にあるため、王宮を訪れる際には是非立ち寄ってみたい施設です。館内には、カンボジア全土から出土した彫像や遺跡のレリーフ、王家の紋章など、歴史的価値の高いクメール芸術の品々が数多く展示されています。
アンコールトムを建築したとされる12世紀末アンコール王朝の国王「ジャヤバルマン7世」の像も展示されており、アンコール時代に思いをはせながら見学してみましょう。
キリング・フィールドとトゥール・スレン博物館
カンボジアでは、1977年から1979年頃にかけて、ポル・ポト率いる共産主義政権の「クメール・ルージュ」によって、約300万人の人々が亡くなりました。
ポル・ポトの掲げる理想の共産主義を実現するため、知識人と言われる人々の多くが、残虐な方法で命を奪われました。「キリング・フィールド」と「トゥール・スレン博物館」では、その暗黒の時代のカンボジアを知ることができる施設です。
キリング・フィールドはプノンペンの市街から南方へ数km行った場所にあります。現在は公園として整備されていますが、当時は処刑場として使用されていた場所です。その痕跡は、公園内の随所に現在も残っており、展示されています。
トゥール・スレン博物館は、クメール・ルージュによって拷問施設として使用された施設です。もともと高校の校舎だった場所は、暗黒の時代を経て、現在博物館として公開されています。
カンボジアの歴史を知らなくとも、ここでの展示物を見れば、その残虐さに目をつぶりたくなるかもしれません。
わずか40年ほど前のカンボジア国内で起こった現実を知るには、避けては通れない場所です。日本語の音声ガイドも借りることができるので、訪れた際には歴史に耳を傾けてみましょう。
プノンペンエリア
カンボジア王宮
カンボジア王宮は、首都プノンペンにあります。国王の住まいとして、また外国の来賓をもてなす場所として使われています。この王宮は1870年に建築が開始され、1919年にフランス人の建築家によって手が加えられ、現在の姿に至ります。
王宮の一部は一般公開されており、実際に中に入って内部を見学することができます。王宮へ入れる時間帯は午前と午後で分かれており、午前は7:30〜11:00午後は14:00〜17:00の時間帯です。王宮を訪れる際は、この時間帯を目指しましょう。
王宮前には、大きな広場があり、昼夜を問わず多くの人が行き交います。入り口で入場料10米ドルを支払い、王宮内へ入りましょう。
すぐに目に入るのが、金色の瓦屋根を持つ高さ59mのクメール様式「即位殿」です。戴冠式や国王の誕生日など、カンボジア王室の重要な行事が執り行われる場所で、中を見学することはできませんが、開かれた窓から中の様子を見ることができます。奥には戴冠式に使用される黄金の玉座を見ることができます。
王宮の一番の見どころは、Throne Hallと呼ばれる「玉座のある広間」です。建物の内部は、豪華絢爛で、まばゆく光り輝く装飾が建物の内側にちりばめられています。建物の内部は写真撮影禁止なので、美しい装飾をじっくりとご自分の目で見学しましょう。
なお、王宮見学の際は、寺院と同様、服装や持ち物に注意が必要です。肩の見える服装や短パン、ミニスカートでは入場ができません。また、王宮内では帽子を脱がなくてはなりません。大きなバックパックなども持ち込みが禁止されているので、注意が必要です。
シルバーパゴダ
シルバーパゴダは、カンボジア王宮敷地内にある、王室の菩提寺です。王宮よりも少し小さい建物で、王室の仏教行事が執り行われる際に利用されています。この建物の見どころは、何と言っても豪華絢爛な宝飾の数々。王宮観光の際は、セットで訪れると良いでしょう。
シルバーパゴダは内部の見学が可能になっています。寺院内の床は、寺院の名前の由来となっている銀のタイルが敷き詰められています。その数は5,000枚を超え、まさに贅を尽くした寺院と言えます。通常は床の上にカーペットが敷かれているため、床全体は見ることができませんが、入口近くの一部分は、見学用にカーペットが外されています。
シルバーパゴダ内には、約1,650点もの宝物が所蔵されています。金銀、宝石がふんだんに埋め込まれた宝物級のものばかりで、その美しさや輝きは見る人を魅了します。中でも、エメラルド仏像と、約9,500個のダイヤモンドがちりばめられている純金の大仏は必見です。
また、シルバーパゴダ内部の回廊の壁画も、見どころのひとつです。東南アジア最大と言われる壁画は、なんと600m以上の長さ。ゆっくりと歩きながら壁画を鑑賞してみましょう。
カンボジア国立博物館
カンボジア国立博物館は、王宮の北側にあるため、王宮を訪れる際には是非立ち寄ってみたい施設です。館内には、アンコール遺跡から発見された、5,000点以上の歴史的価値の高い芸術品が数多く展示されています。特に保存状態の良い彫刻は必見です。
博物館内の展示品は、直接展示されているため、間近で細部を見ることができます。「横たわるヴィシュヌ神」や、アンコールトムを建築したとされる12世紀末アンコール王朝の国王「ジャヤバルマン7世」の像は、特に人気の展示物です。展示物は年代順に並べられているので、クメール芸術のスタイルがどのように変化していったのかを、時系列で学ぶことができます。
入り口でオーディオガイドを借りることができるので、展示物の詳しい説明を聞きながら見学すると、より理解が深まりそうですね。
セントラル・マーケット
セントラル・マーケットは、プノンペンを代表する大きな市場です。中央にフランス人の建築家が設計したドーム状の建物があり、そこから四方へ建物が伸びるユニークな市場は、毎日多くの人で賑わっています。
市場内にある店舗数はなんと3,000以上と言われ「頭からつま先まで、何でも必要なものがそろう」と言われるほどの充実した品ぞろえが魅力です。食品、電化製品や日用雑貨、衣類、宝飾品まで、ありとあらゆる物を売る店が市場内にひしめき合います。
市場内には美容サロンや占いコーナーまであるというユニークなスポットです。
地元の人のみならず、観光客も多く訪れるため、お土産物店が多いのも大きな特徴です。市場の正面にあたる東側〜北側に多く集まり、お土産にぴったりのTシャツやスカーフ、小物や雑貨などがそろいます。
また、西側は食品売り場と屋台の食べ物系、南側には台所用品などの日用品のお店が並びます。
広大なマーケットなので、見たい場所を絞って効率よく回りましょう。日中は気温が高く、日差しも強いので、暑さ対策も必須です。
オルセーマーケット
オルセーマーケットはプノンペンの中心部にある、大きな市場です。地元住民の生活の場として利用されていますが、この市場の前からシェムリアップ行きのバスが出ているので、バスを利用する場合は立ち寄ってみると良いでしょう。
オルセーマーケットは2階建てになっていて、1階は食料品中心のお店、2階には洋服や雑貨、靴や生活用品のお店が並びます。食料品は、肉や野菜などの生鮮食品から、乾物や調味料、お菓子類までなんでも揃います。カンボジアならではの食品もあるので、見て回るだけでも楽しめます。
2階では、お土産にもぴったりの小物や雑貨を購入することができます。ローカル感満載の市場の雰囲気を味わいながら、市場を散策してみるのも楽しいですね。
ワット・プノン
ワット・プノンは、プノンペンの小高い丘の上にある寺院です。ペンさんというカンボジア人の女性が、メコン川に放置されている 4つの仏像を見つけ、それらを安置するために建設された寺院だと言われています。
建設以来、何度も修復が繰り返されてきたワット・プノンは、金箔で覆われた丁寧な寺院彫刻が特徴です。寺院の敷地内には、大きな仏舎利がいくつかあり、各所に繊細な彫刻が施されています。寺院内は鮮やかな色彩でブッダの逸話が描かれています。
カンボジアの人々は、幸せを願ってワット・プノンを参拝します。ここで願掛けをし、成就した際には、花やバナナの房を携えて再び参拝します。ワット・プノンでは、カンボジア人の信仰の様子を間近で見ることができます。
独立記念塔
カンボジアは、1953年にフランスから独立しました。「独立記念塔」は、これを記念して1958年にプノンペン中心部に建てられました。東南アジアで有名な蛇神「ナーガ」が周囲を取り囲むデザインは、アンコール・ワットを参考にしたとも言われています。
独立記念塔は、周囲を大きな広場で囲まれおり、その先には大きな公園が続いています。塔の周辺から公園にかけての広場は、プノンペン市民の憩いの場として活用されています。朝は多くの人がジョギングを楽しんだり、夜はライトアップされた美しい風景を見ながらのんびり夕涼みがてら散歩をしたり、プノンペン市民の日常風景を、身近に感じることができるスポットです。
キリング・フィールド
カンボジアでは、1977年から1979年頃にかけて、ポル・ポト率いる共産主義政権の「クメール・ルージュ」によって、約300万人の人々が亡くなりました。
ポル・ポトの掲げる理想の共産主義を実現するため、知識人と言われる人々の多くが、残虐な方法で命を奪われました。「キリング・フィールド」と「トゥール・スレン博物館」では、その暗黒の時代のカンボジアを知ることができる施設です。
キリング・フィールドはプノンペンの市街から南方へ数キロ行った場所にあります。現在は公園として整備されていますが、当時は処刑場として使用されていた場所です。その痕跡は、公園内の随所に現在も残っており、展示されています。
トゥール・スレン博物館
トゥール・スレン博物館は、クメール・ルージュによって拷問施設として使用された施設です。もともと高校の校舎だった場所は、暗黒の時代を経て、現在博物館として公開されています。
カンボジアの歴史を知らなくとも、ここでの展示物を見れば、その残虐さに目をつぶりたくなるかもしれません。
わずか40年ほど前のカンボジア国内で起こった現実を知るには、避けては通れない場所です。日本語の音声ガイドも借りることができるので、訪れた際には歴史に耳を傾けてみましょう。
シェムリアップ市街エリア(中心街から車で30分圏内)
アンコール・ワット
アンコール・ワットは、北西部のシェムリアップにある「アンコール遺跡」のうちのひとつです。アンコール遺跡は、クメール王朝時代の遺跡群で、1992年にユネスコの世界遺産に登録されました。
アンコール・ワットは、アンコール遺跡群の中でも最大の規模を誇る宗教寺院で、その建物面積およそ200ha(東京ドーム約15個分)と広大です。
1113年に即位し、絶大な勢力を誇った、クメール王朝の国王・スールヤヴァルマン2世が、約30年間かけて建造し、この地で栄華を誇りました。建設当時はヒンドゥー教寺院として作られましたが、16世紀後半に仏教寺院に改修され、現在も上座部仏教寺院として多くの参拝客や観光客が訪れています。
アンコール・ワット観光で特に人気なのが、朝日鑑賞です。地平線から昇ってくる太陽が、アンコール・ワットを包み込み、遺跡全体がオレンジ色に輝く光景は圧巻。
また、蓮のつぼみの形をした仏塔が、オレンジの空の色と一緒に池に映り込む光景は、言葉にできないほど幻想的です。早朝の神秘的なアンコール・ワットは、カンボジアを訪れたら必見です。
また、アンコール・ワットと周辺遺跡へ行く際は「アンコール・パス」の購入が必要です。このチケットは、シェムリアップ市内からアンコール・ワットへ向かう途中にあるチケットオフィスで購入できます。
チケットは有効日数によって料金が異なり、1日券が37ドル、 3日券が62ドル、7日券が72ドルなので、旅程に合わせて購入しましょう。
タ・プローム寺院
タ・プローム寺院は、アンコール・ワット遺跡群のひとつです。ほかのアンコール遺跡群の建物とは異なり、建物のほとんどが崩壊し、そのままの形で残されている希有な遺跡です。
12世紀末に、クメール人の王朝ジャヤバルマン7世が母を弔うために建設しました。仏教寺院として建てられ、当初は5,000人もの僧侶がここで暮らしていましたが、のちにヒンドゥー寺院として改修されます。
この遺跡が発見された当初、ガジュマル等の巨木による浸食が進んでおり、遺跡は崩壊寸前でした。しかし「熱帯で人の手による遺跡の管理を行わないとどうなるのか」というコンセプトの下、あえて修復せず、発見当初の姿のまま保存されることになりました。
遺跡内では、樹齢300年にもなるガジュマルの木が、回廊に覆い被さり、今も成長を続けている姿を見ることができます。長い年月をかけて成長してきた樹木と、それに負けずに立っている遺跡の姿を見れば、神秘的なエネルギーを感じることができるでしょう。
バイヨン寺院
バイヨン寺院は、都市遺跡「アンコールトム」の中にあるメインの遺跡です。アンコールトムは、アンコール遺跡群の一部で、その中には、バイヨン寺院のほか、南大門や象のテラスなどの多くの遺跡があります。これらの遺跡はすべて世界遺産に登録されています。
アンコール王朝時代のジャヤバルマン7世が、12世紀末から徐々に建設したと言われています。建設には多大な時間が費やされ、後世何代かに渡って建設されたそうです。美しい彫刻の壁画が施された仏教とヒンドゥー教が融合した寺院で、その堂々たる岩山のような威容は迫力満点です。
この寺院の見どころは、不思議なほほえみを浮かべる四面像です。これは、観世音菩薩像を模していると言われており、通称「クメールの微笑」といいます。寺院内には、大きな四面像が彫られた塔があちこちにありますが、高さ2mほどの大きな「クメールの微笑」は、すぐに見つけることができます。
寺院周辺では、象に乗って高い位置から遺跡周辺を観光することもできます。象の背中に揺られながら遺跡を見学すれば、かつての王様のような気分を味わうことができるかもしれません。ただし、バイヨン周辺の象乗り体験は午前中のみなので、注意が必要です。
オールド・マーケット
シェムリアップ観光の際、是非立ち寄りたいオールド・マーケット。
古くからある歴史あるマーケットで、食品や衣類などの日常品から観光客用のお土産まで、なんでも揃います。終日、地元民や観光客で賑わうオールド・マーケットは、観光客向けの衣料品やお土産ものを販売するエリアと、地元の人向けの生鮮食品エリアに分かれています。
観光客はまずお土産を物色したいところですが、その前に生鮮食品エリアものぞいてみましょう。魚や肉、野菜は充実の品揃えで、日本では見ることのできない珍しい種類の魚や野菜、果物を見ることができます。
お土産ものエリアでは、Tシャツやズボンなどの衣料品、カンボジアの小物雑貨から置物まで、お土産に最適なものがお手ごろな価格で手に入ります。特にカンボジアは織物文化が盛んで、マーケットには布地を扱うお店も多くあります。
気に入った布があれば、その場で服に仕立ててもらうことも可能なので、旅の記念品に良いかもしれません。
また、オールド・マーケット内には食事ができるローカル食堂があります。定番のカンボジア料理がそろっているので、お買い物の途中に立ち寄ってみるのもおすすめです。
ナイトマーケットとパブストリート
シェムリアップの中心街の「パブストリート」は、夜遅くまで賑わう繁華街です。およそ100mほどの通りに、バーやレストランが立ち並び、地元の人や観光客で夜遅くまで賑わいます。
パブストリートのシンボル的なお店が「テンプルクラブ」です。このお店では、毎晩アプサラダンスなどのカンボジア伝統舞踊のショーが行われます。店内で飲食をすれば、アプサラダンスを無料で観覧することができるので、観光客には嬉しいスポットです。
また、パブストリートから徒歩圏内に、いくつかのナイトマーケットがあります。観光客に特に人気なのが、「メイド・イン・カンボジアマーケット」と「アンコール・ナイトマーケット」です。
「メイド・イン・カンボジアマーケット」は、川沿いの一角の中庭で開催されているマーケットで、カンボジアで作られたオリジナル商品のみを扱っています。ハンドメイドのおしゃれなデザインの雑貨や洋服、アクセサリーなどを探すにはぴったりの場所です。
「アンコール・ナイトマーケット」は、シェムリアップでいちばん老舗のマーケットです。カラフルなアジア雑貨や、お土産にも良さそうなTシャツなど、リーズナブルな価格で買うことができるのが魅力。アジアらしい熱気のあるマーケットの雰囲気を楽しむことができます。
シェムリアップ近郊エリア(中心街から車で2時間圏内)
トンレサップ湖
トンレサップ湖は東南アジア最大の湖で、乾季の水量の少ない時期でも琵琶湖の3倍ほどの大きさです。
乾季と雨季で水量が変化し、雨季には湖の大きさが乾季の3倍ほどになります。この湖の水上生活者の数も世界最大で、その数は100万人とも言われています。水上に点在するいくつもの村をボートで見学できることから、シェムリアップの観光名所のひとつになっています。
ボートでの見学ツアーは、チョンクニアとコンポンプルックという2ヵ所から乗船することができます。チョンクニアは、住人のほとんどがベトナム人でボートハウスに住んでいます。
一方、コンポンプルックには、カンボジア人が多く、彼らは高床式の家に住んでいます。高床式の家は、10mくらいの高さがあり、雨期に水の量が増えると、家の床ぎりぎりまで水かさが増します。
観光客も食事ができる水上レストランもあるので、立ち寄って水上生活を体験してみるのも良いですね。
ロリュオス遺跡群
ロリュオス遺跡群は、クメール王国以前に築かれた王都一帯に残る寺院群です。アンコール・ワットが建設される300年も前に作られたこの遺跡群は、クメール建築の原点になったと言われています。カンボジア国内でも特に歴史的価値が高い遺跡とされています。
ロリュオス遺跡群にはいくつかの遺跡が集まっており、その中でも有名な遺跡が3つあります。
1つ目の「バコン」は、大型ピラミッド型寺院で、アンコール・ワットの原型になったと言われています。2つ目のプレアコーは、現存するロリュオス遺跡群の中では最古の遺跡で、王の両親のために建造されたといわれています。3つ目のロレイは、ヒンドゥー教寺院です。
遺跡内に現在もある仏教寺院と、ヒンドゥー教寺院のロレイの2つの寺院を見比べてみるのも面白いでしょう。遺跡内の綺麗な踊り子達の美しい彫刻レリーフも、見逃せないポイントです。
ベン・メリア寺院
ベン・メリアは、アンコール・ワットから40kmほど離れた密林の中あり、シェムリアップから約1時間半程度で行くことができます。15年ほど前から整備が開始されたものの、現在も修復があまり進んでおらず、遺跡のほとんどが発見当時のままの状態です。
実はこの寺院、上空から見た形はアンコール・ワットとほぼ同じで、アンコール・ワットを建設する際のモデルになったと言われています。
遺跡内は、安全と保全上の理由から見学できるところが限られていて、足場も良くないため注意が必要です。崩れた壁の上に這い上がったり、時には光が届かない暗闇の回廊を歩いたり、迷路のような道無き道を歩くこともあるので、観光の際は、履き慣れた運動靴が必須です。
バンテアイ・スレイ
バンテアイ・スレイ遺跡は、アンコール・ワットより北へ約30kmの場所にあります。見どころは、「東洋のモナリザ」と呼ばれる女神像の彫刻で、装飾レリーフの美しさはアンコール遺跡群の中でも随一と言われています。
バンテアイ・スレイ遺跡は10世紀半ばに、王族の一人「ヤジュニャヴァラーハ」によって建立されました。ヤジュニャヴァラーハは、高い芸術感覚の持ち主だったとされ、後世になって「アンコールの宝石」「クメール美術の至宝」などと称えられる壮麗な建築を多く遺しています。
バンテアイ・スレイ遺跡は、他の遺跡群からは距離があるため、観光に半日程度は必要となります。しかし、他の遺跡には類を見ない、緻密で繊細な彫刻を見に訪れる価値は十分にあります。
プノン・クレーン
プノン・クレーンは、アンコール王朝が始まった場所とされ、人々の信仰を集める聖山です。ジャングルのような森の中に滝が流れ、その川底には、1000体のリンガ「リンガ・ムイポアン」や、ヴィシュヌやシヴァの彫刻など、アンコール朝時代の遺跡が残されています。
プノン・クレーンに行く際には、道が悪いところもあるため、現地ガイドやツアーに申し込むのがおすすめです。森の中に点在する仏像を見ながらのトレッキングコースもあり、コース途中の大きな滝で、水浴びをすることもできます。プノン・クレーンは、観光客の立ち入り時間に制限があるため、観光の際は事前に調べてから行くほうが安心です。
地雷博物館
地雷博物館は、バンテアイ・スレイの近くにある博物館です。地雷除去の活動をしているカンボジア人のアキ・ラー氏が、自ら撤去した地雷・不発弾などを展示しています。アキ・ラー氏は、ポルポト政権時代の元軍人で、ポルポト政権崩壊後、地雷撤去を始めました。
館内には、5,000個以上の地雷が展示されていますが、それはアキ・ラー氏が撤去した地雷は、その10倍にも上る50,000個と言われています。また、撤去した兵器だけでなく、地雷によって体の一部を失った人たちの義足や義手も展示してあり、地雷の恐ろしさを学ぶことができる貴重な施設となっています。
世界的にも珍しい、地雷博物館。シェムリアップ観光の際には、是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
プラダック村
プラダック村は、パームシュガーで有名な村で、バンテアイ・スレイや地雷博物館に向かう道中にあります。パームシュガーは、東南アジア全般で作られていますが、カンボジアのパームシュガーは質が高く、お土産にも人気です。
村内の生産農家では、パームシュガーの製造工程を見学することができます。そして村内の小道には、パームシュガーや手作りのバスケットなどを売る小さな雑貨店が並びます。市内のお土産店の半額程度で購入できるので、お土産をまとめ買いするにもぴったりです。観光の道中に、是非立ち寄ってみたいスポットです。
シェムリアップ郊外エリア(中心街から車で5時間圏内)
プレア・ヴィヒア寺院
カンボジア国内にある3つの世界遺産のうちのひとつが、プレア・ヴィヒア寺院です。
この寺院は別名「天空の寺院」と呼ばれており、シェムリアップから北東へ約120kmのタイとの国境付近にあります。標高657mの山の上にある寺院で、観光時にはカンボジア随一と言われる絶景を楽しむことができます。
プレア・ヴィヒア寺院は、クメール王朝時代の王様ヤショヴァルマン1世によって建設され、その後歴代の王によって増築されてきました。タイとの国境にあることから、長期間にわたり、その領有権争いが続いていましたが、現在は収束しています。
見どころは、何と言っても保存状態の良い多くの彫刻です。アンコール・ワットよりも古い時代に建設されたにも関わらず、ほぼ当時の状態を保っています。観光の際は、繊細で美しい彫刻をじっくり見学してみましょう。
バンテアイ・チュマール
バンテアイ・チュマールは、バイヨン寺院やアンコールトムを建設したジャヤヴァルマン7世が建てた寺院です。息子を弔うために造ったと言われており、タイとの国境近くの密林の中にあります。
バンテアイ・チュマール周辺は、長い間、観光客の立ち入りが禁止されているエリアでした。地中に埋められていた地雷の撤去や、道路の整備が進み、現在はシェムリアップから2時間前後でアクセスが可能になりました。
特に有名な見どころは、回廊に施された観世音菩薩の彫刻です。22本の手を持つ菩薩の緻密で繊細な彫刻は、長年雨風にさらされていたとは思えないほど美しい状態で残されています。
コー・ケー遺跡群
コー・ケー遺跡群は、シェムリアップから北東へ100kmほどのところにある遺跡群です。30ほどの遺跡が点在しているこの遺跡群は、長い間、修復や管理がされなかったため、幻の遺跡とも呼ばれてます。
この遺跡群は、アンコール遺跡の郊外遺跡の中でも特に奥の方にあるため、人の手があまり加わっていない状態で保存されています。階段状のピラミッド型をしているプラサットトム寺院遺跡は、以前は昇ることができませんでしたが、現在は手すりが整備されて上のほうまで登ることが可能になりました。階段を上がった寺院の上から見下ろす景色は、まさに絶景です。
コー・ケー遺跡群は、プレヴィヒア寺院・ベン・メリア遺跡とセットで観光するのがおすすめです。
大プリア・カン遺跡
大プリア・カン遺跡は、シェムリアップから車で約5時間ほど要する場所にあります。その名の通り、アンコール・ワットの4倍の規模を持つ大きな寺院です。長い間、周辺道路の整備や遺跡の管理がなされておらず、訪問が困難な遺跡でした。最近になってようやく交通事情が改善されたため、多くの観光客が訪れるようになりました。
大プリア・カン遺跡は、約5km四方の外周壁に囲まれており、これはクメール時代の遺跡の中で最大と言われています。寺院内には、中央寺院、四面仏の塔、美しいガルーダの彫刻など多くの見どころがあります。
訪れる価値の高い遺跡ですが、シャムリアップからのアクセスに時間を要する上、周辺には地雷が埋まっている地域もあるので、観光を希望する場合は現地のツアーに申し込みましょう。
サンボープレイクック遺跡群
サンボープレイクック遺跡群は、アンコール・ワット遺跡・プレアヴィヒア遺跡に並び、カンボジア国内で3番目に世界遺産に登録された遺跡です。シェムリアップとプノンペンの中間に位置し、遺跡観光の拠点であるシェムリアップから、車で3時間ほどです。
この遺跡の歴史は、アンコール遺跡よりも古く、 1300年ほど前に建設されたと言われています。この遺跡内には、大きな3つの遺跡群「プラサット・サンボー」「プラサット・タオ」「プラサット・イエイ・ポアン」、その周囲に散在する150以上の遺跡があります。特に、ここでしか見ることができない、レンガ造りの八角形の祠堂「プラサット・イエイ・ポアン」は必見です。
サンボー・プレイ・クック遺跡群の建物は、カンボジア国内で建設された最初の寺院建築と言われています。観光客もまだまだ少なく、密林の中に眠り続けているような神秘的な遺跡です。
シアヌークビルエリア
オーチティルビーチ
オーチティルビーチは、シアヌークビルにある7つのビーチのうち、最大規模のビーチです。海外からの観光客だけでなく、地元の人も乾季には海水浴を楽しみます。
天気の良い日は、白い砂浜とターコイズブルーの海が広がるオーチティルビーチは、アジアのベストビーチにも選ばれる場所です。周辺には飲食店も立ち並んでいるので、お腹が空いたら食事をとることも可能です。砂浜でのんびり海を眺めたり、海水浴を楽しんだり、美味しい食事をしたり、ビーチリゾートを満喫できるおすすめのスポットです。
また、ホテルもたくさんあり、バスも多く運行しているので、宿泊にも便利な場所です。
ロン島
ロン島は、シアヌークビル沖にある離島です。真っ白な砂浜と透明度の高い美しい海が人気のビーチリゾートです。全長7kmの白い砂浜が続くロングビーチは、ロン島の東側に位置し、カンボジア随一の美しさと言われています。
海の透明度の高さから、ダイビング・シュノーケリング・シーカヤックなどのマリンアクティビティも楽しむことができます。運が良ければ、ダイビング中にはウミガメ、ジンベイザメを見ることもできます。特にマリンアクティビティを楽しみたい場合は、海がきれいな乾季に訪れるのがおすすめです。
また、ロン島は、パーティーアイランドとしても有名です。特に欧米人からの人気が高く、ビーチ沿いには多くのバーが立ち並び、夜な夜なパーティーが開催されます。バーはトーイビーチ沿いに多いので、賑やかさを楽しみたい時は、トーイビーチ周辺に宿泊すると良いでしょう。
ロンサレム島
ロンサレム島は、ロン島の南に位置する島です。ロン島のようなバーなどは少なく、ビーチでゆっくりリラックスしたい場合には、ロンサレム島がおすすめです。また、波もなく遠浅なので、小さなお子様連れの旅行でも安心です。
ロン島に比べると、観光客向けの施設もまだ整備されておらず、ホテルの数も少ないですが、プライベートビーチを持つホテルもあるので、のんびり過ごすには最適です。
ロン島・ロンサレム島へは、シアヌークビルからスピードボートで30分~1時間程度です。ボートによって着岸するビーチが異なるので、必ずボートに乗る前に、宿泊するホテルの近くのビーチに着岸するかを確認しましょう。
ジンベイカジノ
シアヌークビルは近年、中国人向けのカジノが急増していることから、カジノタウンとして有名になっています。夜にはネオンが輝き、カジノ特有の賑やかさがあります。
「ジンベイカジノ」はシアヌークビル市内の中心地にあるカジノです。エントランスには、トランプ模様のマークがモチーフとして施されていて、カジノらしい外観の建物となっています。館内では、ブラックジャックやバカラ、ルーレットなどを楽しむことができます。24時間営業なので、夕方までビーチで楽しんだ後に、カジノをのぞいてみるのも良いかもしれません。
プサルー市場
プサルー市場は、シェムリアップ最大のローカル市場です。果物、野菜、肉、パンなどの食料品から、服飾雑貨まで、あらゆるものが販売されています。シェムリアップ中心部から、トゥクトゥクで10分程度の場所にありますが、地元の人向けのマーケットなので、とても安くで様々なものが購入可能です。
また、市場内では、揚げバナナやココナッツミルクのデザートなど、カンボジアならではのデザートなども販売されています。揚げたて、作りたてのデザートは、ここならではの格別なおいしさです。カンボジアのローカルな雰囲気を味わいながら、市場を散策してみるのも楽しいですね。
カンボジアのご当地グルメ
ノムパンチェン
ノムパンチェンは、カンボジア風揚げパンのような料理です。揚げたフランスパンの上に、ひき肉と野菜を混ぜたペーストをたっぷり塗って、子供から大人まで大好きな味です。甘辛い味とカリカリの食感は、子供のおやつにも、大人のお酒のおつまみにも、ぴったりのおいしさです。
アモック
アモックは、チキンや魚と野菜を、たっぷりのココナッツミルクで煮込んだ料理です。煮込む際にたくさんのスパイスと卵も入れるので、甘いカレー煮込みのような風味です。ココナッツミルクの風味が口いっぱいに広がる、カンボジアらしい伝統料理です。
ココナッツの葉っぱをくるりと巻いた器で出されることが多く、見た目もおしゃれな料理です。特に女性には人気のメニューで、多くのレストランで食べることができます。
クイティウ
クイティウは、カンボジアの代表的な米麺で、屋台や食堂、フードコート、レストランなど、至る所で食べることができます。1食の量も少なめなので、軽食にもおすすめの料理です。
スープは豚骨ベースのさっぱりとした味わいで、カンボジア人は、唐辛子・チリソース・醤油などを入れて、自分好みの味に仕上げます。具材は、牛肉、豚肉、鶏肉などから選ぶことができるので、注文時に希望の具材を伝えましょう。肉以外にも、つみれ団子や、エビなどのシーフード、野菜など、たくさんの具材の組み合わせが可能です。
サムローモチュー
サムロー・モチューは、甘みと酸味が特徴のカンボジアの鍋料理です。主な具材は、野菜や魚、肉などですが、お店によってはパイナップルなどの果物を入れるところもあります。日本人にはなじみの薄い酸味の強いスープなので、初めて食べるときには独特の風味に驚く人もいますが、やみつきになる味わいです。
プラホック
プラホックは、日本の塩辛のような料理で、生の魚を塩漬けにしてペースト状にしたものです。野菜のディップとして食べたり、あらゆる料理の調味料として使用され、カンボジア料理には欠かすことのできない食材です。
レストランでは生野菜に添えて出てくることも多く、その奥深い独特の風味のファンになる観光客も多いようです。
ノムバンチョク
ノムバンチョクは、カンボジアの国民食ともいえる、スープの入った麺料理です。ノムバンチョクは日本の素麺に似た細い麺に、好みのスープをかけ、さらにハーブ類をたっぷりトッピングして提供されます。
味は、お店によって異なるものの、スープは数種類用意されているのが一般的です。スープには大きく分けて赤と緑の2種類があり、緑のスープは、魚ベース。赤のスープは、煮込んだ鶏肉入りのココナッツカレー風味で「カリー・ノムバンチョク」とも呼ばれます。
お店によって味も違うので、食べ比べをしてみるのも面白そうですね。
チャサイコー
チャサイコーは、牛肉を魚醤で炒めた料理です。香りが香ばしく、魚醤のきいた甘辛の味付けは、日本人の口にもよく合います。カンボジアでは、白いご飯と一緒にお皿に盛りつけられることが多く、トッピングとして、野菜や目玉焼きを添える場合もあります。
最初にそのままの味を楽しみ、その後、ライムや胡椒などを加えて味の変化を楽しんでみましょう。カンボジア人は、ビールのおつまみとして食べることも多い料理です。
バイサイ・チュルーク
バイサイ・チュルークは、カンボジアの定番の朝ごはんです。あつあつのごはんの上に、甘辛く味付けした豚肉をのせた豚丼のような料理で、日本人の口にも良く合う味付けです。
バイサイ・チュルークを食べる際は、目玉焼きをセットで注文し、半熟の目玉焼きとごはん、豚肉を混ぜながら食べてみましょう。お皿に添えられた漬物もアクセントになって、箸が進みます。
ボンアエムクルップモック
ボンアエムクルップモックは、カンボジアで定番のスイーツです。日本のぜんざいのような風味で、屋台でもよく売られています。入っている具材は、豆・さつま芋・寒天・果物・甘く煮込んだもち米などです。
辛い料理の後や、観光で疲れた時に、甘いスイーツでほっと一息つきたい時にはぴったりのデザートです。お店によって具材が違うので、食べ比べてみるのも楽しいですね。
カンボジアへのアクセス・所要時間
【成田・羽田ープノンペン・シェムリアップ】
日本からカンボジア国内への直行便は、成田国際空港とプノンペン国際空港を結ぶ全日空のみで、所要時間は、約6時間30分ほどです。アンコール遺跡群のあるシェムリアップへは、乗り継ぎが必須となります。
乗り継ぎ便は、日本航空(バンコク乗り換え)、ベトナム航空(ホーチミン乗り換え)、フィリピン航空(マニラ乗り換え)、キャセイパシフィック航空(香港乗り換え)、タイ国際航空(バンコク乗り換え)、エアアジア航空(クアラルンプール乗り換え)などを利用し、およそ9時間30分~12時間です。
乗り継ぎのタイミングのよっては、所要時間が長くなる場合があるので、旅程に余裕のない場合は、乗り換え時間の短いものを利用しましょう。
【関西・伊丹ープノンペン・シェムリアップ】
関西エリアの空港からは、カンボジア国内への直行便は就航していません。そのため、プノンペン・シェムリアップいずれに行くにしても乗り継ぎが必要となります。
日本航空(バンコク・上海乗り換え)、ベトナム航空(ホーチミン乗り換え)、フィリピン航空(マニラ乗り換え)、キャセイパシフィック航空(香港乗り換え)、中国南方航空(広州乗り換え)、タイ国際航空(バンコク乗り換え)などが就航しており、カンボジアまで9時間30分~13時間の所要時間です。
カンボジアの主要空港を紹介
プノンペン国際空港
カンボジアの首都、プノンペンにあるプノンペン国際空港は、カンボジア最大の空港です。各国からの国際線、カンボジア国内線が就航しています。プノンペン中心部から約7kmと近く、空港までは国道が通っているため非常に利便性の高い空港です。
プノンペン国際空港は2001年に建設された、新しい空港です。コンパクトながら、カフェやレストラン、ラウンジ、土産物店は一通り揃っています。日本食のチェーン店もあり、日本と同じ味を楽しむこともできます。
出発前にゆっくりコーヒーを飲んだり、お土産を探したり、ラウンジでくつろいだりと、様々な楽しみ方が可能です。
プノンペン国際空港と市内の往来には、いくつかの方法があります。
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エアポートエクスプレスバス
プノンペン国際空港から市内までの直通バスです。午前9時から夕方5時半まで運航しており、運賃は片道5米ドルです。 -
シャトルトレイン
プノンペン国際空港からプノンペン駅(鉄道)までの直通電車です。所要時間は約30分で、運賃は2.5米ドルです。 -
タクシー
プノンペン国際空港のタクシー乗り場は、出口の正面にあります。市内までの料金は一律で一律料金で、基本的に市内までは15米ドルです。市内までは通常30分ですが、朝夕の渋滞時には1時間以上見込んでおきましょう。 -
トゥクトゥク
トゥクトゥクの乗り場もタクシー乗り場と同じ場所です。行き先までの距離により料金が変動し、概ね7米ドル、9米ドル、12米ドルの3種類です。タクシーよりも手ごろな価格で利用しやすい利点がありますが、あまり多くの荷物を積めないことと、安全面はタクシーより劣るので、できるだけ他の交通手段を利用するのがおすすめです。
ホテルによっては、送迎サービスがある場合があります。予約の際に確認して事前に申し込みが必要ですが、空港の出口付近で送迎ドライバーが待機していてくれるため、安心して利用できます。
シェムリアップ国際空港
シェムリアップ国際空港は、アンコール・ワット等の遺跡観光の際に必ず利用する空港です。カンボジア観光の拠点であり、観光客も多く利用することから、レストランや土産物店も充実しています。
国内線側には商業施設が少ないものの、国際線側は、日本食からファストフード、カフェまで多くのお店が軒を連ねます。カンボジアらしい小物やドライフルーツ等のお土産もバラエティ豊かに揃っています。市内で購入するより割高ですが、パッケージもおしゃれで高級感があるものが多くあります。
出国検査後には免税店もあるので、早めに出国してショッピングを楽しむのも良いですね。
シェムリアップ国際空港から市内へのアクセスですが、2点を結ぶ公共交通機関はありません。そのため、個人で手配する場合は、タクシーかトゥクトゥクを利用することになります。しかし、プノンペンのように事前に価格が決まっているわけではなく、個別に交渉が必要となるので、ホテルの送迎サービスがある場合はそちらを利用したほうが安心です。
カンボジアの年間イベント情報
1月
解放の日
1月7日は、カンボジアがポル・ポト率いるクメール・ルージュの政権から解放された記念日です。
1979年の同日、ベトナムの支援を受けた現政権のカンボジア国民党により、クメール・ルージュ政権が崩壊しました。そして、カンボジア国民党はプノンペンを取り戻ししたその日を、「解放の日」に制定しました。
「解放の日」は、カンボジア国民にとって平和と自由を再認識する祝日として、重要な日とされています。そのため、1月7日は国民の祝日となっており、与党人民党が党本部に各国大使を招いて厳かな式典を行います。街中でも盛大にお祝いイベントが行われ、お祭りムードに包まれます。
4月
カンボジア正月
カンボジアには1年の間に3回も正月があります。西暦による正月(1月1日)・中華暦の正月(2月)・そしてクメール正月(4月)の3つです。中でも最も盛り上がるのがカンボジアの正月であるクメール正月です。
カンボジアでは、毎年4月頃に天から女神が降りてくると信じられており、この時期をお正月としてお祝いをします。 各家庭では、祭壇とお供え物を用意して女神を迎え入れるのが伝統的な儀式です。
一般的にはカンボジア人は故郷へ帰り、家族と一緒に過ごす人が多いです。そのため、クメール正月期間は、商業施設も休業するところが少なくありません。シェムリアップなどの観光地ではさほど影響ありませんが、この期間に観光地から離れた場所に行く場合は、お店が閉まっている場所もあるので注意が必要です。
5月
王室始耕祭(農耕祭)
カンボジアでは、毎年5月のちょうど雨季に入る時期に、農民達が田植えのための農耕を始めます。「王室始耕祭」は農耕祭とも呼ばれ、農業国カンボジアにとって、とても重要な行事のひとつです。毎年、王室前の広場にて開催され、国王や政府高官、僧侶も参加します。
この儀式は、代々王室が飼育している牛2頭を7種類の食べ物(米・トウモロコシ・豆・ゴマ・草・水・お酒)を並べたところに連れて行き、牛が食べるものによって、その年の農業や社会全体の吉凶を占うというもの。
毎年、日本のゴールデンウィークに当たる時期に行われる行事なので、その時期にカンボジアへ行く際は是非見学してみると良いですね。また、王室農耕祭は、多くの人が見学に来るため、渋滞や一時的な道路の閉鎖などの措置が取られることもあるため、王室周辺の道路事情には注意が必要です。
9月
プチュンバン
プチュンバンは、カンボジアのお盆で、クメール正月と並んで特に大切な行事のひとつとされています。毎年9月中旬から下旬にかけての約2週間が、プチュンバンにあたります。カンボジアでは、プチュンバンの期間、ご先祖の魂が自由に行き来していると考えられています。
カンボジア人の9割以上は仏教徒で、その多くはプチュンバン期間の祝日に故郷へ帰り、家族とともにお寺に行きます。お寺で僧侶に喜捨をすることで、間接的にご先祖に供物を捧げることになると考えられています。
カンボジアでは、ご先祖と再会するためには、プチュンバン期間中に7ヵ所以上のお寺を巡る必要があると言われています。しかし近年では、家庭や個人によってその慣習も異なり、1つのお寺だけで済ませ、残りの時間は家族と過ごすという場合も多いようです。
10月
カテン
カテンは、カンボジアの仏教行事のひとつです。長く寺院にこもっていた僧侶の修業の終わりを祝うもので、カンボジア人は、カテンの時に寺院に行き、僧侶に新しい法衣などを捧げます。 このカテンは、毎年11月初めの満月の日まで約1ヵ月間続きます。
カンボジア国内には4,000ヵ所以上の寺院がありますが、各寺院、カテンは期間中に1度しか執り行うことができません。そのため、仏教への信仰心が深いカンボジアの人たちにとって、この日はとても重要な日とされており、必ず寺院に参拝します。
カテンの日には、黄色の仏教旗を掲げた車列が、地方のお寺に向かう様子を見ることができます。
11月
水祭り
カンボジアの水祭りは、毎年11月の満月の前後3日間に渡り行われる、カンボジアで最も賑やかなお祭りです。
水祭りの起源は、12世紀のクメール王朝時代というものや、15世紀のカンボジア王国時代など諸説ありますが、正確なものはわかっていません。現在では、乾季の到来と農作物の収穫を祝う目的が主流となっています。
水祭りの期間中は、首都プノンペンやアンコール遺跡観光の拠点となる街シェムリアップには、国中から多くの人々が集まります。プノンペン市内を流れるトンレサップ川沿いにはたくさんの露店が立ち並び、野外コンサートや花火大会が行われ、昼夜を通して盛大なイベントが続きます。
そして、この水祭りのメインイベントは、トンレサップ川で開催されるボートレース大会です。
「ドラゴンボート」と呼ばれる木製の手漕ぎボートに数十人のボート選手が乗り込み、タイムを競います。出場するボートは300艇、ボートにぎっしりと乗り込んだ選手たちの数は20,000人にも及ぶという盛大なイベントです。
大変な賑わいを見せるイベントなので、期間中にカンボジアを訪れる際は、是非ボートレースの熱気を感じに会場へ足を運んでみると良いですね。しかし、開催地であるトンレサップ川の周辺は多くの人が集まり、大混雑・大混乱になる場合もあるので、特に旅行者は注意が必要です。
独立記念日
カンボジアは、1953年11月9日(月)に、シハヌークビル国王が統治下にあったフランスからの独立を宣言しました。毎年独立記念日には首相や政府高官が集まり、首都プノンペンの独立記念塔にてセレモニーが行われます。
この独立記念塔は、1958年に建てられたもので、蛇の姿をした守り神「ナーガ」が取り囲むデザインは、アンコール・ワットの塔を模したとも言われています。
塔の周辺の広場は公園へと続いていて、プノンペン市民の憩いの場として多くの人が利用します。夜はライトアップされてきれいな景色が楽しめるので、写真撮影のスポットとしても人気です。
カンボジア観光の移動手段
カンボジアは、まだ交通インフラが十分に整っていません。そのため、観光の際の主な移動手段は、
- タクシー
- トゥクトゥク
- バス
になります。
まずタクシーですが、料金体系が、メーター制と交渉制の2種類があります。メーター制タクシーが利用可能なのはプノンペン市内のみで、最初の2kmまでが4,000リエル、以後は走行距離に伴って料金が加算されていきます。近距離の移動には最適でしょう。
交渉制タクシーは、半日や1日単位でタクシーをチャーターするものです。観光地を複数回る際はこちらがおすすめです。カンボジア国内は基本的にタクシーの数が少ないので、交渉性タクシーを利用したい場合は、ホテルで手配してもらうと安心です。
プノンペン以外の都市では、基本的に観光客はトゥクトゥクを利用することが多くなるでしょう。トゥクトゥクは、バイクの後ろに屋根付きの座席が取り付けられているオープンエアーな乗り物です。
町中どこでも走っているので、観光の際、トゥクトゥクの利用頻度は高いでしょう。注意点は、必ず乗る前に価格交渉をすること。降りるときに、法外な金額を請求される、ということもあるので、利用の際は必ず事前交渉をしてから乗りましょう。
最後にバスですが、路線バスが走っているのはプノンペンのみです。年々バスのインフラは整ってきており、現在、プノンペン市内を13路線走っています。また運賃も、0.37米ドルとリーズナブルに利用することができます。観光地近くには必ずバス停があるので、車窓からプノンペンの街並みを見ながらの観光もおすすめです。
お得なフリーチケット
アンコール・パス
アンコール・パスは、アンコール遺跡群共通のフリーパスチケットです。アンコール・ワットをはじめ、周辺のほとんどのアンコール遺跡に入場が可能です。ただし、ベン・メリアなどの郊外遺跡は除外されているので、対象外の遺跡を観光する際は、その都度入場料を支払いましょう。
チケットは有効日数によって料金が異なり、観光日数によって選択することが可能です。
-
1日券(購入日のみ有効な1日フリーパスチケット)
37米ドル -
3日券(購入日から10日以内、3日間使用可能なフリーパスチケット)
62米ドル -
7日券(購入日から30日以内、7日間使用可能なフリーパスチケット)
72米ドル
11歳以下は入場無料ですが、年齢確認のためパスポートの提示を求められる場合があるので、パスポートを持参しましょう。
この「アンコール・パス」が購入できるチケットオフィスは、シェムリアップに1ヵ所しかありません。また、遺跡からも離れた場所に位置しているため、遺跡観光の際は、事前に購入しておく必要があります。
「アンコール・パス」を購入しないまま遺跡に向かうと、途中のチケット検査場で止められてしまいます。万が一通過できたとしても、チケットを持たずに遺跡を観光すると、最大で300米ドルの罰金を課せられる場合があるので、必ず事前に購入しましょう。
カンボジアのおすすめホテル10選
ネガワールド ホテル & エンターテイメント コンプレックス (NagaWorld Hotel & Entertainment Complex)
基本情報
【住所】NagaWorld®, Samdech Techo Hun Sen Park,, チャムカーモン, プノンペン, カンボジア, 12207
【WiFi】利用可
【ペット】不可
プノンペン カタリ ホテル (Phnom Penh Katari Hotel)
基本情報
【住所】Oknha Chrum Youhak (St.294), チャムカーモン, プノンペン, カンボジア, 12302
【WiFi】利用可
【ペット】不可
パレス ゲート ホテル&リゾート (Palace Gate Hotel & Resort)
基本情報
【住所】#44 St. Sothearos Blvd. Corner St. 240 Chey Chumneas, Daun Penh, Phnom Penh, ダウン ペン, プノンペン, カンボジア, 12206
【WiFi】利用可
【ペット】不可
アクエリアス ホテル&アーバン リゾート (Aquarius Hotel & Urban Resort)
基本情報
【住所】Preah Ang Phanavong St. (240), サンカット チャクト ムク, プノンペン, カンボジア
【WiFi】利用可
【ペット】不可
HARI レジデンス&スパ (HARI Residence & Spa)
基本情報
【住所】BBU Road, Vihear Chin Village, Svaydangkum, シェムリアップ中心地, シェムリアップ, カンボジア, 17252
【WiFi】利用可
【ペット】不可
イーオカンボ リゾート アンド スパ (eOcambo Resort and Spa)
基本情報
【住所】BBU Road, スヴァイ ダンクム, シェムリアップ, カンボジア, 17252
【WiFi】利用可
【ペット】不可
グランド エリーゼ ラ レジデンス (Grand Elysee La Residence)
基本情報
【住所】Sombai Road, サラ カムラウック, シェムリアップ, カンボジア, 17254
【WiFi】利用可
【ペット】不可
シェ モア スイート アンド スパ (Chez Moi Suite and Spa)
基本情報
【住所】#0378, Sombai road, Wat Damnak commune, サラ カムラウック, シェムリアップ, カンボジア
【WiFi】利用可
【ペット】不可
サハー ビーチ リゾート (Sahaa Beach Resort)
基本情報
【住所】Otres Beach 1, オーチティルビーチ, シアヌークビル, カンボジア
【WiFi】利用可
【ペット】不可
インディペンデンス ホテル リゾート&スパ (Independence Hotel Resort & Spa)
基本情報
【住所】Str 2 Thnou, Sangkat No. 03, Khan Mittapheap, インディペンデンス ビーチ, シアヌークビル, カンボジア, 1800
【WiFi】利用可
【ペット】不可
カンボジアのおすすめ旅行プラン5選
よくある質問Q&A
飛行機でどのくらいかかりますか?
日本からカンボジア国内への直行便は、成田国際空港とプノンペン国際空港を結ぶ1日1便のみです。所要時間は、約6時間30分です。その他の空港や航空会社を利用する場合は、隣国のバンコクやホーチミンでの乗り継ぎを利用し、9時間30分~12時間程度の移動時間が必要です。
また、アンコール遺跡群のあるシェムリアップへは、日本からの直行便がないため、乗り継ぎが必須となります。同国内のプノンペンや、バンコク、ハノイや香港などで乗り継ぎ、約9時間30分~13時間です。
カンボジアの気候はどうですか?
カンボジアは熱帯モンスーン気候地帯に属し、年間を通して高温多湿な気候です。季節は雨季と乾季の2種類に分かれます。5月~11月が雨季、12月~4月が乾季になります。特に4月と5月は、1年の中で最も暑く、日中の気温が40度近くになる日が続くこともあります。そのため、雨が少なく気温も落ち着いている乾季が、観光のベストシーズンです。
また、雨季の6月~11月にかけては降水量が多く、大雨が続くと、道路が冠水したり、雷による停電が起こったりすることもあります。カンボジアおよび東南アジアの雨は、日本のように長く降り続くような雨は多くなく、数十分から1時間程度の間、まとまった雨が降ります。雨季の観光でも、雨の時間帯だけ雨宿りをすれば、十分に楽しむことができるでしょう。
何泊くらいが最も楽しめるでしょうか?
カンボジアツアーは、4泊5日 〜6泊7日くらいのものが多いです。カンボジア国内のメイン観光地だけを見るのであれば、プノンペンに1~2泊、シェムリアップに2~3泊という旅程のツアーが多いようです。
アンコール遺跡群は、メインの遺跡をツアーに乗って効率よく回れば、最低丸2日。郊外の遺跡まで足を延ばしたい場合や、ひとつの遺跡をじっくり時間をかけて見学したい場合は、あと1〜 2日欲しいところです。
カンボジア国内のメイン観光地のみを回る場合は、4、5泊のツアーがおすすめです。アンコール遺跡群をゆっくり回りたい場合は、6泊くらい見込んでおきましょう。
また、ベトナムやタイなどの隣国を経由する場合は、経由地での観光プランが含められるツアーも多くあります。その場合、6泊7日程度のゆったりした旅程のツアーが多く、内容も多彩です。経由地で何ができるか、またどこで何をしたいかによって、ツアー内容を比較検討すると良いでしょう。
カンボジアをするのに適した時期はいつごろなのでしょうか?
カンボジア観光には、雨が少ない乾季がおすすめです。その中でも12月~3月がベストシーズンで、アンコール遺跡群をはじめとする観光スポットは、多くの観光客で賑わいを見せます。
この季節は、気候的には日本の秋のような穏やかさで、一年で最も過ごしやすい季節です。雨や雲が少ないため、美しい朝陽や夕焼けを見ることができるのも魅力のひとつです。早朝や夕方のアンコール・ワットでは、息をのむような風景を見ることもできます。
カンボジアの乾季の時期は朝晩が肌寒いので、軽めのアウターや長袖のシャツが必要となります。
このように考えると、日本の冬休みやお正月休みがおすすめの時期です。しかし、休みの都合上、ゴールデンウィークや夏休み、お盆休み期間、カンボジアの雨季に旅行する人も多いでしょう。カンボジアは、雨季と言っても一日中雨が降るわけではなく、短時間に激しい雨が降る「スコール」です。
そのため、スコールの間だけ少し雨宿りをすれば、雨季でも観光をする頃は十分可能です。ただ、カンボジアの雨季は暑く日中の気温が40度近くになることもあるので、途中で休憩を取るなど、余裕を持った観光プランを立てましょう。