そもそもベトナムってどんなところ?
ベトナムの基本情報
ベトナムは東南アジア地域に属する国の1つで、正式名称はベトナム社会主義共和国です。東南アジア諸国の中でも日本から距離が近く、宗教に対する考え方や文化が日本と似ている点も多いことから、どことなく親近感がわく国だと言えるでしょう。
近隣諸国にはタイやラオス、カンボジアがあり、これらの国々へは陸路で行けるためまとめて複数ヵ国周遊する観光者も少なくありません。首都はハノイで、ベトナムの北部に位置します。ベトナムは北部と南部で文化が異なり、旅するエリアによってまったく違う雰囲気を感じられる点が特徴です。
公用語はベトナム語ですが、基本的に観光客向けのレストランやホテルでは英語が通じます。ただ、タクシーやバスの運転手は英語を話せる人が多くないため、あらかじめ行き先をベトナム語で書いたメモを運転手に渡すなどの工夫をするとトラブルにならずおすすめです。
通貨にはベトナム・ドンが使われますが、日本円と比べてゼロの数が多いため買い物の際には注意が必要。スーパーマーケットやショッピングセンターではあまり心配要りませんが、ローカル向けの個人経営のお店では、ベトナムに慣れていない観光客と分かると、ぼったくりをする人も残念ながらいます。買い物の際は、本当に金額が合っているのかをよく確認するようにしましょう。
気候について、東南アジアといえば年中暑いイメージがありますが、ベトナムは地形が縦に伸びているため北と南で温度がまったく異なります。首都ハノイがある北部では10月から3月までが乾期にあたり、この時期は気温が10度を下回ることも珍しくありません。そのため旅行をする時期によっては、薄手の上着を持っていくなど寒さ対策が必要です。
また気候だけでなく北部と南部では民族や文化が異なり、中国に近いハノイには中国系の顔つきの人が多く、ホーチミンがある南部にはクメール系の人々が生活しています。住む人々や街の雰囲気、食文化など同じベトナムでも地域によってまったく違う国のように感じられ、奥が深く多様性に富んだ国だと言えるでしょう。
またベトナム旅行の際に注意すべき点は、ビザ無しで滞在できる日数が15日間のみということ。それ以上の日数を滞在してしまうとオーバーステイとなってしまうため、旅行日数はしっかり確認しておくことが大切です。
タイやマレーシアなど他の東南アジア諸国と同様にベトナムも、ここ数年で経済発展が進み街中には多くの商業施設や高層ビルが建設されています。インターネット環境も比較的整備されています。開発が進み人々のエネルギーが伝わり、活気ある国だと言えます。
ベトナムの歴史
「アオザイ」と呼ばれる可愛らしい民族衣装や、日本でも女性の間で流行つつある「フォー」など、ベトナムには長い年月をかけて育まれた魅力的な文化がたくさんあります。しかし魅力的な面だけでなく、ベトナムは独立するまでの間、外国からの侵略と闘い続けた苦難の歴史があるのも事実です。
縦に長い独特の地形のベトナムは、その北部が中国と触れていることから長い間中国の侵略を受けていました。紀元前111年から西暦938年までの、約1,000年間にわたり中国から支配を受けていた時期を「北属期」と言います。
10世紀に入り中国で唐が滅びると、そこから「呉」「前黎」「李」と王朝が代わる代わるベトナムを統一するようになりました。1802年の阮朝の時代には中国の科挙制度や儒教を取り入れるなど、現在のベトナムに残っている中国の文化はこの時代に作られたものが多いと言えるでしょう。
しかしこのしばらく続いた独立王朝時代は、1887年にフランスの植民地支配を受けることで幕を閉じます。フランスは、ベトナム、ラオス、カンボジアの国々を支配し、すべてまとめて「フランス領インドシナ」という植民地を完成させ、それぞれの国をフランス化させる政策を打ち出しました。
現在ハノイやホーチミンなどの街中に数多くあるヨーロピアンな建造物は、このフランス植民地時代に建てられたものだと言えるでしょう。フランスの植民地下にありながらも独立の意識を高く持っていた国民は、後にホーチミンと呼ばれる革命家が独立運動を進め盛んにしていきます。
その後フランスとベトナムによるインドシナ戦争にアメリカが介入、これはベトナム戦争へと発展し最終的にはベトナムの勝利という結果に終わりました。この勝利をきっかけにベトナムは独立宣言をし、戦争が終わった翌年の1976年に長い植民地時代を終えベトナム社会主義共和国が誕生したのです。
今やベトナムの街は平和そのもので穏やかな時が流れていますが、その背景には長い植民地時代や戦争といった悲しい歴史が隠れていることを知っておくと、また少しベトナムに対する見方が変わるかもしれません。
ベトナムの宗教
ベトナムと日本の類似点として、宗教との関わり方が挙げられます。ベトナム人の宗派の構成は、7割以上の人々が無信仰で、その次に大乗仏教が多く、カトリック、プロテスタントと続くのが特徴です。宗教を信仰している人は少ないものの、文化的な習慣としてお寺にお参りに行く人が多い点が日本と似ています。
家に神様の置物があったりバイクや車に安全祈願のお守りが張られていたりと、完全に宗教を信じていないわけではなく、生活の一部として存在しているのがベトナムでの宗教のあり方だと言えるかもしれません。年間行事には仏教にまつわるイベントも開かれますが、12月にはクリスマスを祝うなど、それぞれの宗教に対して批判するのではなく互いを受け入れる寛容さがあるとも言えます。
また仏教やカトリックのような有名な宗教のほかにも、最近ではカオダイ教やホアハオ教などの新興宗教が信者数を増やしているのも特徴です。そのほか数は少ないものの、民族によってはヒンドゥー教やイスラム教を信仰している国民も存在し、ハノイやホーチミンなどの大都市にはモスクと呼ばれる礼拝所が散見されます。
ベトナムの主要都市
ホーチミン
ベトナム南部にあるホーチミンは、世界有数のグローバル都市として各国から観光客やビジネスマンが訪れます。フランスの植民地時代、独立運動に一役買った革命家ホーチミン氏からその名前が取られました。ホーチミンと呼ばれる以前の名前は「サイゴン」であり、今でも年配の国民のなかにはサイゴンと呼ぶ人が多くいます。
首都のハノイに負けず劣らずの規模を誇るホーチミンは、「東洋のパリ」とも呼ばれるほどの美しい街並が魅力です。フランスに統治されていた時代の名残が感じられ、街中にはヨーロピアンな建物が多数見られます。
サイゴン大教会や中央郵便局は、ホーチミン観光の際にぜひ見ておきたい歴史的建造物だと言えます。ベトナムの歴史に詳しくなくても、このレトロな建造物はただ見ているだけでうっとりするでしょう。
ヨーロピアンな建物が多い一方で、活気ある市場や屋台などアジアらしさが感じられるのもホーチミンの特徴。ヨーロッパとアジアの両方を感じられるホーチミンでは、他の都市にはない異国情緒な雰囲気に触れられます。
現在は観光開発が進み高層ビルや商業施設が増えつつありますが、郊外に出れば手つかずの美しいビーチが多くバカンスにもピッタリ。のどかな果樹園や田園もあり、南部の暖かい気候で育った果実はぜひ1度食べておきたい美味しさです。
そのほか水上人形劇や水上マーケットなど、ホーチミンやその周辺にはベトナムの文化に触れられるスポットが数多くあります。街並や自然、文化など幅広いスタイルの観光が楽しめる、ベトナムの魅力を凝縮した都市だと言えるでしょう。
ハノイ
北部のハノイは、ベトナムの首都であり政治の中心地として存在します。ヨーロピアンな建造物の多いホーチミンに対して、ハノイは史跡や城跡など王朝時代の建造物が多いのが特徴です。
国土の北部に位置することから乾期は冷えて気温が下がり、亜熱帯気候の東南アジアにありながらも気温が10度を下回ることも珍しくありません。観光へ訪れる時期によっては、寒さ対策が必要となるでしょう。日本と同様に四季があるため、シーズンによって特色があるのがハノイの魅力です。
またベトナムの偉人といえば革命の父とも呼ばれるホーチミン氏が挙げられますが、その亡骸が眠るホーチミン廊がハノイにはあります。観光客だけでなく地元の人々も訪れるホーチミン廊は、ベトナムの歴史を知るには重要な場所。政治や文化の中心でもあるハノイでは、ベトナムの戦争や独立の歴史を学ぶことができるのです。
歴史だけでなくハノイには、大型ショッピングセンターやスパなど観光に適したスポットが多数存在します。旧市街ではオシャレなベトナム雑貨が販売され、お土産を探すのにもピッタリ。歴史、文化、観光のすべてを満喫できるのがハノイの良さだと言えるでしょう。
また焼き物や版画が作られる村が郊外に点在しているため、芸術作品に興味がある人は中心部から離れて観光するのもおすすめです。ハノイは中国に近い立地ゆえ中国系の顔つきをしている人が多く、東南アジアのベトナムにいながらもどこか東アジアを旅しているような親近感がわいてきます。
ダナン
ベトナム随一のビーチリゾートが、中部に位置するダナンです。年々海外からの観光客が増え、今やアジアを代表するリゾート地だと言っても過言ではありません。透き通るような青い海と真っ白なホワイトサンズは、日頃の疲れを癒してくれる効果抜群です。
国の中部にあるため、南部のホーチミンや北部のハノイから旅行に訪れることも簡単にできます。また近くにはホイアンやフエといった歴史の長い都市があるため、ベトナムの歴史や文化を学びつつビーチでバカンスを楽しむことも可能です。
ダナンはもともと港町として栄えていた都市で、そのため海鮮が美味しいことでも人気。ビーチ沿いや市内には人気のシーフードレストランが数多くあり、連日観光客で大きな賑わいをみせます。ベトナムで少しロマンティックな食事を堪能したいなら、リゾート地ダナンのレストランへ足を運ぶのが良いでしょう。
高級ホテルも多く、ビーチ沿いにはハイアットリージェンシーやインターコンチネンタルなどの名の知れたホテルが多く並びます。これらの高級ホテルはオフシーズンを選んだりツアーを利用したりすることで安く宿泊できるため、お得にバカンスを楽しみたい人にはおすすめです。
またダナンは成田や関空から直行便が出ているため、旅行日数に余裕がない人でも気軽に足を運べます。
ホイアン
古都ホイアンは、ベトナムの都市のなかでも最も趣深い都市だと言えるでしょう。ベトナムの昔の街並がそのままに残されたホイアンは、1999年にユネスコから文化遺産に登録されました。
経済が発展し観光開発が進むベトナムで、旧家が未だにそのまま建ち並ぶ姿はベトナムの貴重な遺産だとして認められているのです。
かつて貿易港として栄えたホイアンには、ポルトガル、中国、オランダ、そして日本など様々な国の人々が訪れました。そのため各国の文化が取り入れられた建造物が多く、1つの街にいながら東南アジアや東アジア、ヨーロッパなど複数の地域の特色が感じられます。
中国式のカラフルな家の横に真っ赤なランタンが並ぶなど、異国情緒溢れる光景は見ているだけで楽しめるでしょう。旧市街地にはリノベーションされた小洒落たカフェが多いため、ここでゆっくりとベトナムのコーヒーを飲みながら過ごすのもおすすめ。
観光地化されたホイアンですが、郊外に出れば自然が多くベトナムらしいのどかな田園風景が広がります。街で自転車をレンタルし、ふらっと郊外まで出てみるのも良いかもしれませんね。
そのほかホイアンといえばグルメが有名で、「カオラウ」「ホワイトローズ」「揚げワンタン」はぜひ食べておきたい地元の名産品。本場のホイアン料理を食べたいなら、この3品は外せないでしょう。
フエ
観光客にとってはあまり馴染みはありませんが、フエはベトナム最後の王朝があった街として国民に親しまれています。街中にはユネスコの世界遺産に登録された建造物が多く、観光するには見応えがあるエリアだと言えるでしょう。
ダナンやホイアンといった他の中部観光地にも近く、近年フエを観光する日本人観光客の数も増えています。
市内は旧市街と新市街に分かれ、それぞれ雰囲気が異なるのが特徴。互いのエリアを隔てるフォン川を船で行き来するのは、フエでは人気のアトラクションです。
旧市街には王朝時代の名残が感じられる城壁があり、その重厚さはベトナムの長い歴史を感じさせます。そのほか緑豊かな運河やお土産屋など、旧市街はのどかな風景が広がるのが特徴です。
一方、新市街には新しいホテルやレストランが多く、観光客向けに開発が進んでいる様子が伝わります。ただホーチミンやハノイのように高層ビルが建ち並ぶことはなく、あくまでも王朝時代の街並を壊さない配慮がなされているのがポイントです。
またフエといえばフエ料理が名物で、ここではかつて王宮で出されていた宮廷料理が堪能できます。そのほかにもフエ独自の料理が多数あるため、グルメに目がない人は要チェックです。
ベトナム旅行の見どころ
ヘルシーなベトナム料理を堪能する
ベトナム料理は、東南アジアの中でも日本人の舌に合いやすい料理だと言われています。タイ料理やインドネシア料理など他の東南アジア諸国では、香辛料をたっぷり使った調理法がメジャーですが、ベトナム料理はその限りではありません。
ベトナム料理でよく使われるヌクマムは小魚を発酵して作られた調味料で、日本でも親しまれている醤油に似てサッパリとしています。
またベトナムは歴史的な背景から、アジアとヨーロッパ両方の食文化が取り入れられた料理が多いのが特徴。フランスパンにハムや香草を挟んだ「バインミー」はまさに、アジアとヨーロッパが融合した料理だと言えるでしょう。
日本でも人気の「フォー」はベトナムの国民食とも知られ、野菜がふんだんに使われ美容や健康に効果があると信じられています。
北部、中部、南部でもまたそれぞれの郷土料理があるため、観光の際はその土地独自の料理を堪能できるのも嬉しいポイントです。一般的には北部はアッサリとした味付け、南部は甘辛の味付けがされているため、両方の地域を訪れて味付けの違いを比べてみるのも面白いかもしれません。
ヨーロッパとアジア両方の雰囲気を感じる
ベトナムは、1つの国でありながらアジアやヨーロッパなど様々な文化が融合した街並が魅力だと言えます。大都市ホーチミンではフランス統治時代の面影が残った建造物が多く、中央郵便局やサイゴン大教会は、ここがベトナムであることを忘れてしまうかのようなノスタルジックな空気を作り上げています。市内にはレトロなカフェや雑貨屋が建ち並び、ただ散策しているだけで十分に楽しめるでしょう。
中部のフエやホイアンはホーチミンとは雰囲気がガラッと変わり、中国に侵略されていた時代の遺跡が多いのが特徴です。特にホイアンは、中国だけでなくオランダや日本とも貿易が盛んだった過去があるため、アジアとヨーロッパ両方の建造物が共存しています。
様々な国の文化が入り乱れるベトナムは、街を歩いているだけでアジアとヨーロッパ両方の雰囲気が感じられる面白みのある国だと言えるでしょう。
壮大な世界遺産を巡る
ベトナムには、自然遺産や文化遺産、複合遺産など数多くの世界遺産が存在します。どの世界遺産も魅力的で訪れる価値はあるのですが、そのなかでも知名度が最も高いハロン湾はぜひベトナム旅行の際には足を運んでほしいスポットです。
2,000以上の岩や島が水面に浮ぶハロン湾は、壮大なだけでなく美しさも感じられます。港をカヌーで周遊するツアープランも充実しているため、時間が合う人は利用してみると良いかもしれません。
そのほかにも古都ホイアンやフエの建造物群など、街全体が文化遺産に登録されている地域は趣があり観光客から人気です。
フエの街並はベトナム王朝時代の名残を感じることができ、ホイアンの街並からはアジアとヨーロッパ両方の文化が入り乱れる姿を垣間見ることができます。
様々な国に侵略された悲しい歴史がベトナムにはありますが、そういった歴史的背景に興味がある人は世界遺産巡りをしてみるときっと楽しめるはずです。
種類豊富な民族グッズを買い物できる
ベトナムでは可愛らしいデザインの民族衣装や、デザイン性の高い民族雑貨・小物が販売されています。エスニック系の商品が好きな人は、ベトナムでお土産としてまとめ買いをしてはいかがでしょうか。日本で購入するよりも値段が安いため、お得に衣装や雑貨が手に入ります。
特に女性におすすめしたいのが、民族衣装のアオザイです。体のラインがピッタリと出て女性らしさが伝わるアオザイは、世界の民族衣装のなかでも群を抜いて美しいと言われています。
ホーチミンやハノイ市内では専門店が多く営業しているため、そこでオーダーメイドの衣装を作って日本へ持ち帰る女性も少なくありません。本場のアオザイに触れる機会はめったにないため、お土産に1着購入するのもおすすめです。
アオザイのほかにもベトナムには、少数民族の布を利用したポーチや財布が販売され、どれもカラフルでデザイン性に優れています。普段使いするのにも抵抗がないほど可愛らしいため、エスニック系の商品が好きな人にはピッタリのお土産です。
世界有数のビーチリゾートを楽しむ
東南アジアのリゾート地といえばバリ島やプーケットが思い浮かぶ人も多いかもしれませんが、それらのリゾート地にも負けないほど素敵なビーチがベトナムにはあります。
近年、日本人を含む国外からの観光客から人気を集めるのが、中部エリアのニャチャンビーチとダナンビーチです。
ニャチャンビーチはベトナムのなかでもトップレベルに美しいビーチだと言われ、透明度の高い海と白い砂浜が評価されています。またフランス統治時代の影響で、ヨーロッパのような異国情緒溢れる街並みも観光客から人気です。
ダナンビーチはニャチャンほど海の透明度は高くありませんが、ヤシの木が生えたビーチ沿いにリゾートホテルが並ぶ様子は、まさに南国リゾートそのもの。
ベトナムのビーチはインドネシアやタイほどまだ注目されていないため、プライベート感が味わえるのがポイントです。自分だけのお気に入りのビーチを見つけて、ゆったりとバカンスを楽しんではいかがでしょうか。
ホーチミンエリア
中央郵便局
ホーチミンを代表する観光スポットの1つが、1981年のフランス統治時代に建てられた中央郵便局です。パリのオルセー駅をモデルにしたこの郵便局は、ヨーロッパらしさを感じさせる異国情緒溢れる佇まいをしています。ホーチミンの中心部に位置しアクセスが便利で、コロニアル調の建物は目立つためすぐに見つけられます。
中央郵便局は、黄色の派手な外観に一瞬目を奪われますが、実際に注目してほしいのは内装の優美さです。アーチ状の天井や木目調のベンチなど、レトロで趣のあるデザインの郵便局内。奥には大きなホーチミン氏の肖像画が飾られ、ベトナム国民に愛され敬われていることが伝わります。
壁には2枚の大きな地図が飾られ、それぞれ「1892年のサイゴン(現ホーチミン)」と「1936年南ベトナムとカンボジアの電信網」を示し、当時のベトナムがどういった状況下に置かれていたかを知れます。フランス統治時代のベトナムにタイムスリップしたような少し不思議な気分を味わえる観光スポットだと言えるでしょう。
サイゴン大教会
サイゴン大教会は、今やホーチミンのシンボルとも言える観光スポットです。教会を作る際に利用された資材はすべてフランスから取り寄せられ、ネオゴシックの外観はヨーロッパの建物のよう。外壁の赤レンガはマルセイユから取り寄せられたもので、その完璧にヨーロピアンな姿はここがベトナムではなくフランスにいるような錯覚を起こしてしまいます。
ついつい外観の壮大さには目を奪われてしまいますが、さらに驚くのは内装のきらびやかさです。教会のいたるところにステンドグラスが張り巡らされ、きらきらと輝く姿には神秘性が感じられます。
ステンドグラスには聖書の一部やバラの絵が描かれ、それぞれにストーリーがあるためよく見てみると面白いかもしれません。
また教会の外に置かれた聖母マリア像は、地域住民の間で「涙を流していた姿を見た」という噂が出るほど地元ではミステリアスな像として扱われています。優しい表情のなかに少し哀愁が見られるマリア像は、サイゴン大教会を観光するなら一緒に見ておきたい建造物でしょう。
ドンコイ通り
ホーチミンの目抜き通り、ドンコイ通りはショッピングを楽しむのにおすすめのスポットです。地元のアパレルショップやお土産屋はもちろん、高級ブティックや大型ショッピングモールなど大小問わず様々なジャンルのお店が軒を連ねます。
基本的にドンコイ通りにあるお店は定額制なので、ベトナム旅行初心者にとっては値段交渉しなくてすむのが嬉しいポイントです。
ありとあらゆる商品が販売されているドンコイ通りですが、ここで買い物するなら雑貨を探すのがおすすめ。数十円から数百円程度のチープな小物から、少し珍しいベトナムの置物など多種多様な雑貨が見つかります。お目当ての商品がなくても、ウィンドウショッピングをしているだけで楽しめるのは間違いありません。
また通りの中心にはオペラハウスがあるため、夜の時間帯に訪れる人はここでコンサートやバレエを鑑賞するのもきっと思い出に残るはずです。日本で音楽鑑賞するよりもお得な価格で楽しめるため、ロマンティックな夜を過ごしたい人はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
市民劇場
ドンコイ通りの中心にある市民劇場は、別名「サイゴン・オペラハウス」と呼ばれ古くから市民に愛され続けています。1897年にフランス人建築家の監修のもと建設され、何度か改修されたものの、美しいコロニアル様式の外観は現在もそのままです。
内装は真っ白の壁にレッドカーペットが敷き詰められた、まさにヨーロッパの豪邸のようなデザイン。ここではオペラやバレエ、演劇を鑑賞することができ、日本よりも比較的安い価格でチケットを購入することが可能です。演目作品の中でも特にサーカス「AO SHOW」が人気で、チケットは当日に窓口で手に入れることができます。
夜になると建物はライトアップされ、昼間とはまた違った幻想的な光景に。周辺には、夕涼みをしながらまったりと過ごす現地の人々の姿が見られます。たとえ劇場で作品を観なくても、美しい建物の前で人々が談笑し合う光景を見るだけでも心が癒されるはずです。
統一会堂
ベトナム独立の象徴といえば、ホーチミンの中心に建てられた統一会堂でしょう。現在の「統一会堂」という名前で呼ばれるまでには様々な背景があり、1873年の建築が完成した頃は「ノロドン宮殿」と呼ばれ、まだフランスの統治下にありました。
その後南ベトナムが誕生すると名前を「独立宮殿」に変え、1966年から1975年までは「大統領官邸」、そしてベトナム戦争が終結した翌年1976年に現在の「統一会堂」という名前が付けられました。そういった歴史的背景が関係し、統一会堂はベトナム独立の象徴として人々に長く愛され続けているのです。
堂内には内閣執務室や会議室といった政治活動の場のほか、戦車や戦闘機など戦争関連の機材が展示され、それらは自由に見学することが可能。特に大統領執務室はぜひ訪れてほしいスポットの1つで、室内には真っ赤なカーペットが敷き詰められ、その豪華さに思わず目を奪われます。統一会堂は、その当時の役人たちの仕事場を通してベトナムを知れる面白いスポットだと言えるでしょう。
戦争証跡博物館
年間70万人以上の人々が訪れる戦争証跡博物館は、ベトナムの戦争の悲惨さを隠すことなく展示しているスポットです。博物館には戦車や戦闘機、銃弾、戦争の遺物などが展示されています。
展示物の中でも特に注目されているのがアメリカ軍の使った「枯れ葉剤」で、この軍事兵器による市民への影響は大きく、被害を受けた人々や街の様子を写真から見ることができます。
またベトナムと日本の関係を表す遺物も多数展示され、戦場カメラマンである沢田教一による写真は同じ日本人として見逃せない作品です。
少なからず日本も関係しているベトナム戦争については、せっかくベトナムを旅行するのであれば、現地で歴史を学んでみるのもおすすめ。無料で日本語のパンプレットも配布されているため、英語やベトナム語がわからない人でも問題ありません。
永厳寺
ベトナムには仏教徒が多く、市内では仏教系の寺院をよく見かけます。そのなかでも永厳寺は特に人気で、連日多くの地元民と観光客が参拝に訪れます。また永厳寺の建設には日本人僧侶が関係していることから、日本人観光客の参拝も後を絶ちません。
本堂の鐘楼には日本語でベトナムと日本の友好を意味する文字が彫られ、これはベトナムでは「平和の鐘」と呼ばれ両国の良好な友好関係を意味しています。
寺院内には大きな釈迦の像がまつられ、金色に光るその姿からは神々しさを感じられるでしょう。本堂では1日2回、僧侶による読経がおこなわれるため、その時間帯に訪れる場合は仏教徒の邪魔にならないよう気をつける必要があります。
境内には屋台やお土産屋もあり、食事やお土産物探しをすることも可能です。
ベンタイ市場
ホーチミンで最も有名な市場といえば、ベンタイ市場を思い浮かべる人も多いはず。食料品や雑貨、衣類などあらゆる物が販売され、早朝から夜遅くまで開いているため利便性にも優れています。朝早くに訪れると、ベトナムの主婦たちが集まり食料品の買い出しをしている姿が目に入るでしょう。
肉や魚、野菜はもちろん、フランスパンなどベトナムでは馴染みの深い食料品も気軽に手に入ります。午後からは観光客で混雑するため、人混みを避けたい人は朝訪れるのがおすすめです。
日中だけでなくナイトマーケットも見どころがたくさんで、ガヤガヤと活気のある屋台ではフォーやバインミーなど本場のベトナム料理が堪能できます。どれも値段は安めに設定され、ローカル料理を堪能したい人にはピッタリ。市場では陽気な店員さんと雑談や価格交渉をするなど、ここではベトナム人の生活に触れられるのです。
サイゴンスカイデッキ
ベトナム最大の都市ホーチミンを一望するなら、サイゴンスカイデッキへ足を運ぶのがおすすめ。ビクテスコ・フィナンシャルタワー内にあり、地上49階の展望デッキからホーチミンの街を見下ろすことができます。地上から178mと正直とても高い場所にあるとは言えませんが、それでもホーチミン市内では随一の高さを誇る展望スポットだと言えるでしょう。
展望デッキからは、開発途中にある高層ビルや広大なサイゴン川など、地上を歩いているだけではいまいち規模感がわからない街の様子を知ることができます。
特にサイゴンスカイデッキへは夜に訪れるのがおすすめで、コロニアル建築の街がネオンとともに輝く姿にはきっと感動するはず。展望台のカフェでお酒を飲みつつ、夜景を眺めながらゆったりと過ごすのも贅沢で良いかもしれませんね。
レホンフォン高校
レホンフォン高校は、フランス統治時代に建てられ現在も学生が通う高校です。なぜこの高校が観光スポットとして人気なのかというと、映画「愛人/ラマン」の舞台となったことがその理由。
「愛人/ラマン」はイギリスとフランスが共同で制作した映画で、作品内では華僑の男性とフランス人女性の切ない恋愛物語を描いています。
そのロケ地ともなったレホンフォン高校は、まさに映画ファンにとっては聖地とも言える場所なのです。ヨーロピアンな外観の校舎は、まさにフランスの学校のよう。たとえ映画を観ていなかったとしても、ブラブラと校舎を歩いているだけで十分に楽しめます。
普段は学生が通っているため校舎の外観しか見ることができませんが、夏休みなどの大型連休には一般開放をするため、興味がある人はこの時期を狙って訪れてはいかがでしょうか。
セントラルモスク
ベトナムは国民のほとんどが無宗教寄りの仏教徒ですが、少数ながらもヒンドゥー教徒やイスラム教徒も生活しています。セントラルモスクは、そんなベトナムに住むイスラム教徒のための場所。ホーチミンの中心部ドンコイ通りからも近く、地元民だけでなく海外から訪れたイスラム教徒も利用します。
淡いエメラルドグリーンの建物は、派手さはないものの上品で独特の存在感。このセントラルモスクは通常のモスクよりも縛りや規則が少ないのが特徴で、礼拝の時間は特に決まっておらず、好きなタイミングに来て自由にお祈りができます。
イスラム教徒以外の一般人も中に入れるため、イスラム教徒ではないからといって入館に気兼ねする必要はありません。ただすでにお祈りしているイスラム教徒の失礼にあたらないよう、ノースリーブやミニスカートなどの露出の激しい格好は控えるようにしましょう。
ハノイエリア
タンロン水上人形劇場
ベトナムの伝統芸能の1つに、水上人形劇が挙げられます。鑑賞するのであれば、ハノイで1番の人気スポットだと言われるタンロン水上人形劇場がおすすめです。ホアンキエム湖のほとりにあるので、湖とセットで観光をする人も少なくありません。
劇の内容にはベトナム人の生活や日常、ベトナムの文化などを取り上げるものが多く、水の上で人形たちがクルクルと動く姿は可愛らしく感じられます。ベトナムの伝統楽器による演奏も聴き応えがあり、演奏者たちの豊かな表情と合わせて楽しむと良いでしょう。人形たちの動きを見ながらストーリーを把握するため、ベトナム語がわからない人でも問題ありません。
劇の途中では火花が打ち上がったり、人形たちが飛び跳ねたり、見る人を飽きさせないコミカルな演出が魅力。旅行中ベトナムの芸術に触れたいのであれば、この水上人形劇の観賞は外せないでしょう。
タンロン遺跡
タンロン遺跡の「タンロン」とは昔のハノイの名称を指し、現在この遺跡は世界遺産に登録されています。1010年から1804年までの800年間、ベトナムの諸王朝はタンロンに都を置いていたため、各時代の王朝の遺跡が重なって存在するのが特徴です。
敷地内には端門や龍の階段など見どころスポットがいくつかありますが、そのなかでも忘れずチェックすべきなのが正北門でしょう。正北門はハノイ城塞の北門として建てられたもので、高さ9m近くに及ぶ赤煉瓦の建造物は、古びていながらも迫力があります。
近くにはフランス軍に打ち込まれた砲弾によって空けられた大穴があるなど、戦争の焼け跡を見ることも可能です。そのほかにも監視塔や司令部など、王朝時代のベトナムを知ることができる歴史の数々がタンロン遺跡には残されています。
ホアンキエム湖
ハノイの中心部にあるホアンキエム湖は、観光客と地元民両方の憩いの場として愛されています。もともとこの湖は市内を流れる紅河と繋がっていましたが、その後埋め立てなどの改修がおこなわれた結果、今の小さな湖の形に落ち着きました。
湖中央に佇む「亀の塔」と呼ばれる小さな塔は、ホアンキエム湖周辺で1番の観光スポット。15世紀に国王を務めていたレー・ロイを、中国との戦いで勝利に導いた場所だと伝説で言われています。
亀の塔のほかにも歴史の長いスポットがいくつかあり、特に玉山祠という神社や朱色のフー・テック橋は、散歩するのにピッタリなスポットとして地元ベトナム人からも人気です。
昼間は観光客やジョギングする地元民で賑わいますが、夜になると湖周辺がライトアップされ美しい光景に様変わりします。ハノイを代表する夜景スポットとしても知られ、昼間は感じられなかったロマンティックな雰囲気に浸ることができるのです。
ホーチミン廊
ホーチミン廊は、フランス統治下にあったベトナムの独立に貢献した「独立の父」ホーチミン氏の眠る場所です。1975年9月2日(火)、ベトナムの建国記念日に建てられたため、今でも毎年9月2日には多くのベトナム国民がここへ足を運びます。
また目の前にあるバーディン広場は独立を宣言した場所であり、ホーチミン廊と合わせてベトナム人にとってはかけがえのない場所だと言えるでしょう。
偉大なるホーチミン氏が眠る墓ということもあり、入場する際はノースリーブやハーフパンツは禁止。手荷物はあらかじめ受付で預け、廊内では私語を話すことも許されません。
廊内にはガラスケースに収められたホーチミン氏の遺体が安置され、周囲には手を合わせている地元民の姿が見られるなど、ホーチミン氏が今でも英雄として崇められていることが伝わります。
近くにはホーチミン博物館があり、そこではホーチミンの功績やベトナムの歴史について学ぶことが可能。夜になると建物全体がライトアップされ、周辺では地元の人々が夕涼みをしている穏やかな時間が流れます。
ハノイ36通り
ホーチミンのショッピングスポットといえばドンコイ通りが人気ですが、ハノイで買い物を楽しみたいならハノイ36通りがおすすめです。ハノイ36通りはホアンキエム湖近くにある旧市街一帯を指し、古くから商業が栄えていたエリアだと言われています。
それぞれの通りによって「何が売られているのか」商品が大まかに分かれているため、お目当ての商品がある人にとっては買い物しやすいでしょう。
たとえば「ハンザウ通り」には主に靴が売られ、「ハンボー通り」には手芸品が売られるなど、ジャンルごとにお店が集っているのが特徴だと言えます。
様々な商品が販売されていますが、雑貨やファッション用品など特にお土産物にピッタリのアイテムが多く取り揃えられています。ベトナムといえば少数民族が作った布製品が人気ですが、そういったエスニック系の雑貨は一通り見つかるはずです。
毎週金・土・日曜日の夜にはナイトマーケットが開かれ、東南アジア独特の活気が感じられるのも魅力の一つです。比較的値段も安いため、まとめ買いをするのにも向いています。
ハノイ大教会
ハノイ大教会は、別名「聖ジョセフ大聖堂」と呼ばれるハノイを代表する観光スポットです。フランス統治時代の影響を大きく受けたこの教会は、パリのノートルダム寺院をモデルにして建てられました。
ネオゴシック様式のヨーロピアンなこの教会は、神社や祠などアジアらしさが満載のホアンキエム湖のすぐ横に位置し、ヨーロッパとアジア両方の雰囲気を感じられます。
教会前に立つ聖母マリア像の横を通過し、内部に入ればそこにはパリを思わせるような豪華な空間が。大きくて色鮮やかなステンドグラスは、思わず息を飲んでしまう圧巻の美しさで、これは本場ベネチアから取り寄せられたグラスだと言われています。そのステンドグラスの前には祭壇が置かれ、この祭壇の彫刻もまた精巧な造りで見応えが抜群です。
ドンスアン市場
ハノイの旧市街には目玉観光スポットがいくつか集結していますが、そのなかでもショッピングを楽しむならドンスアン市場がおすすめです。ドンスアン市場とは、ハノイで最大級の規模を誇る屋内市場。3階まである建物は、1階が食品と似利用雑貨、2階がアオザイなどの衣料品、3階には子供服などのカジュアルな衣料品が販売されています。
市場はとにかく大量のモノとヒトで溢れかえっているため、小さなお子様と一緒の場合ははぐれないように注意しましょう。毎週金曜日から日曜日の週末にかけてはナイトマーケットが開催され、日本でいうお祭りのような雰囲気を漂わせます。
また周辺にはフォーやブンチャーなど定番ベトナム料理の屋台が並び、どれもローカル感が溢れ値段も安価です。東南アジアのベトナムで、活気のある市場を満喫したいならドンスアン市場がピッタリでしょう。
ベトナム軍事歴史博物館
フランスによる植民地化やアメリカとの戦争など、ベトナムには悲しい歴史が多く存在します。それらの歴史の面影はハノイやホーチミンの街を歩いていれば自然と目に入りますが、さらに詳しく学んでみたい人はベトナム軍事歴史博物館へ足を運んではいかがでしょうか。ここにはベトナム戦争の記録がベトナム人の視点で残され、今までベトナムが歩んできた道のりを追うことができます。
博物館に入ってすぐ目にする「ミグ21」という戦闘機は、実際にベトナム戦争で使われていた機体と同じもの。実際の機体を見ることで、ベトナム戦争がいかに悲惨なものだったのかを想像させられます。
そのほか爆弾や大砲といった武器や、打ち落とされたアメリカ軍の機体など、ベトナムが負った戦争の傷跡を見ることが可能です。ベトナム軍事歴史博物館は「少し重い観光スポット」に感じられるかもしれませんが、これからの世界平和を考えるには良いきっかけになる場所だとも言えるでしょう。
ホアロー収容所
ホアロー収容所はアメリカCNNで「東南アジアで最も怖いスポット」として選出された場所で、フランス統治時代、フランスに逆らうベトナム人を収容した監獄です。黄色い壁が陽気でポップな外観とは裏腹に、収容所内では捕虜のベトナム人が受けた惨い仕打ちがリアルに展示されています。
足かせやギロチンなど目を覆いたくなるような拷問道具があり、それをただ展示するのではなく、人形たちを使い実際どのように使われていたのかが再現されているのです。
ホアロー収容所は、日本の「原爆ドーム」やポーランドの「アウシュビッツ強制収容所」と同様に、戦争や迫害の悲惨さを伝えこの悲惨な歴史を繰り返さないよう作られた建物だと言えます。重々しい展示物に抵抗がない人は、ぜひ歴史を学ぶ意味でも訪れてみてはいかがでしょうか。
ダナンエリア
ミーケー・ビーチ
ベトナム随一のビーチリゾートといえば、中部エリアのダナンが挙げられます。綺麗な海やビーチ沿いに軒を連ねるリゾートホテルなど、ダナンはまさに誰しもがイメージする開放的な南国ビーチを体現しているのです。
そんなダナンには人気のビーチがいくつかあり、そのなかでも最もおすすめなのがミーケー・ビーチです。世界各国の様々なメディアで「世界の人気ビーチ」としてランクインし、高級ホテルやシーフードレストランが充実した典型的なリゾートエリア。ダナン空港から車で10分という、アクセスの良さも人気の理由でしょう。
海の透明度が高く波は遠浅のため、小さなお子様連れで遊ぶのにも安心です。ビーチには海の家もあり、小腹が空いた時に美味しいベトナム料理が堪能できます。またサンライズが美しいことでも有名で、少し早起きしてビーチへ足を運べば絶景を眺めることも可能です。ベトナム旅行にリゾート感を求めるのであれば、ダナンのミーケー・ビーチは候補に入れたいスポットの1つだと言えます。
ロン橋
2013年開通のロン橋は、いまやベトナムを代表する観光名所だと言えるでしょう。全長は666mにも及び、計6車線に広がる道路はかなりのスケールです。
別名「ドラゴンブリッジ」と呼ばれ橋に龍が泳いでいるようなデザインが特徴的で、黄色い龍が川の上を泳ぐ姿は、思わず写真を撮りたくなってしまいます。
ロン橋はミーケビーチと市街地を結ぶよう架けられているため、そのエリアを観光する人は橋を渡ってみると面白いかもしれません。またこの橋の面白さは、週末の夜になるとおこなわれる水と炎がコラボしたショーにあります。
ライトアップされた龍が口から炎を吐き出す様子は、迫力がありかなりエキサイティング。橋の上が大勢の人で埋め尽くされるほど人気で、ダナンを旅行するなら見ておきたい必須イベントだと言えます。
五行山
ダナンの中心から車で15分ほど走らせると、五行山と呼ばれるパワースポットに出会います。五行山とは、宇宙の要素である「火・水・木・金・土」から構成される5つの山のこと。
このなかでも「水」を意味するトゥイソンという山が観光の中心のため、何か特別なこだわりがなければ通常はこの山を目指すことになります。
エレベーターを使って山を登ることもできますが、登山途中にも様々な見どころスポットがあるため、できるなら自分の足で登るのがおすすめです。
登山開始5分程度で見えてくるのが、リンウン寺という参拝スポット。ここは観光客や巡礼者がお参りしていく場所で、チェックしておきたいパワースポットの1つでしょう。
さらに山を登ると出会うホアギエム洞窟とフィエンコ洞窟は、トゥイソン最大の見どころスポットですのでぜひ中に入ってみてください。ライトアップされた洞窟内には現在少数民族となったチャム族の寺があり、大仏や祭壇など神秘的な空間を作り上げています。
階段を最後まで登り切るのは少し大変ですが、頂上まで登れば下にはコバルトブルーのダナンの海が。その美しい景色を楽しみにしつつ、途中の登山も一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
ダナン大聖堂
ベトナムにはヨーロピアンでおしゃれな教会が多数ありますが、そのなかでもダナン大聖堂は最もフォトジェニックな教会だと言えるでしょう。ゴシック様式の教会の外壁は、ベトナムでは珍しい淡いピンク色をしています。キュートな外観が特に女性に人気の、ダナンで人気の観光名所です。
また塔の最上部に鶏の像が飾られていることから、「鶏教会」と呼ばれている点もダナン大聖堂の愛らしい点でしょう。教会内はピンク色の外観とは異なり、黄色を基調とした落ち着いたデザイン。色鮮やかなステンドグラスが飾られ、美しさと神秘性の両方が感じられます。
ミサのお祈りはキリスト教徒以外の人も参加できますが、私語や途中退室は失礼にあたるため安易に参加することは控えたほうが良いかもしれません。旧正月やクリスマスの時期になると外壁はライトアップされ、より一層ダナン大聖堂は可愛らしさを増すため、ぜひ立ち寄ってみることをおすすめします。
ハン市場
ダナンには有名な市場が2つあり、そのうちの1つがハン市場です。ハン市場はダナン大聖堂から近く、食料品をメインに販売しているます。客層は海外からの観光客が多く、ローカル感はありながらも外国人観光客でも気軽に足を運べる市場だと言えるでしょう。
市場は1階が食料品とお土産売り場で、2階では衣類品をメインに販売しています。食料品売り場では現地でしか買えない調味料やベトナムコーヒーが売られているため、そういったローカルフードに興味がある人は要チェックです。
2階では洋服が大量に販売され、そこでは客と店員が値段交渉している現場に遭遇します。交渉次第では値段を半分以下に落とすことも可能ですので、勇気を出して挑戦してみてはいかがでしょうか。また市場周辺にはおしゃれなカフェも多く、買い物の後はカフェでゆっくりと休めるのもハン市場の嬉しいポイントです。
コン市場
ダナンで、ハン市場のほかに有名なのが中心部から少し離れた場所に位置するコン市場です。ハン市場が「観光客向け」の市場だとしたら、こちらは「地元民向け」の市場だと言えるでしょう。
そのためローカル感の強い市場へ行きたいなら、こちらのコン市場へ足を運ぶことをおすすめします。商品のクオリティに当たり外れはありますが、とにかく値段が安いのが魅力です。
商品のジャンルは食料品や雑貨、衣料品など幅広く、品数が多いためより多くの商品を見比べたうえで購入することが可能。ハン市場よりも人が少ないため、ゆっくりと商品を見て回ることができます。
また奥まで歩けばフードコートがあり、そこではローカルなベトナム料理を100円程度から食べられるのも魅力。予算を抑えたい人や小腹が空いた人にはピッタリの場所でしょう。
コン市場はとにかく物が多く、その分ガラクタもありますが掘り出し物もあります。自分だけのお気に入りの商品を見つけたいなら、じっくりと商品を探してみると面白いかもしれません。
チャム彫刻博物館
チャム彫刻博物館は、ベトナムの世界遺産ミーソン聖域で発掘された遺物が保存されている博物館です。チャンパ王国時代、チャム族が残したものがほとんどだと言われています。
今やベトナムといえば国民のほとんどが仏教徒ですが、当時チャンパ王国の時代にはヒンドゥー教が広く受け入れられていました。そのため遺物には、ヒンドゥー教の神様シヴァ神に捧げられたものが多く発見されています。
7世紀から15世紀とかなり昔の遺物にもかかわらず、どれも保存状態が良く綺麗なまま残されているのが特徴。展示されている彫刻たちは、見ていて惚れ惚れするほど精巧な造りをしています。ミーソン聖域へ向かうなら、まずはチャム彫刻博物館であらかじめ歴史の勉強してから行くと理解が深まって楽しいはず。
ホイアンエリア
バクダン通り
ダナンのメインストリートであるバクダン通りでは、様々な方法で観光を満喫することができます。おしゃれなカフェやレストランといった飲食店が多く、食事や休憩をするのにもピッタリ。他の観光地と比べて料金も良心的なため、お得にホイアンの名物料理を食べられます。
近くにはホイアン市場もあるため、徒歩で市場までショッピングに行けるのも嬉しいポイントでしょう。このバクダン通りは昼に訪れても良いのですが、ロマンティックな雰囲気を感じたいなら夜がおすすめです。夜になると遠くに見えるロン橋がライトアップされ、水面を龍が泳いでいるような幻想的な景色を見られます。
毎週末はロン橋でショーが行なわれているため、週末にバクダン通りから橋を眺めるのも良いでしょう。また月に1度のランタン祭りもこの通りで開催されるため、日程が合う人は祭りと合わせて夜の散歩を楽しんでみてはいかがでしょうか。
日本橋
ホイアンの象徴とも言える来遠橋は、日本人が建設したことから現地では「日本橋」と呼ばれています。この橋は日本人街と中国人街を繋ぐために架けられたため、中国らしいデザインのなかにもどこか日本らしさも感じられるのが特徴です。
紙幣にも印刷されるほどベトナムでは有名で、この橋を知らないベトナム人はいないとも言えるほど。日本人としても、ぜひ見ておきたいスポットでしょう。
遠くから見る日本橋も風情があって良いのですが、できるなら近くに寄ってその細かな装飾もぜひ見てほしいと思います。また夜になると橋全体がライトアップされ、幻想的な姿に変わるのも魅力です。
日によっては灯籠流しをしている現地の人を見ることができ、その神秘的な光景には思わず息を飲むほど。日本とベトナムの友好関係を学ぶ意味でも、ホイアンに訪れる際にはぜひ見ておきたいスポットだと言えるでしょう。
クアダイ・ビーチ
近年人気上昇中、ダナンを代表するビーチリゾートがクアダイ・ビーチです。ホイアン中心部からは車で10分、自転車で15分というアクセスの良い場所にあるため、自転車をレンタルして訪れる人も少なくありません。
青い海と白い砂浜は、ダナンやニャチャンなどほかのビーチエリアに負けないほどのリゾート感。ビーチチェアに寝転んで日焼けをしている人や、ヤシの木の下で仮眠を取っている人など、ゆったりとした時間の流れを感じられます。
ビーチ沿いにはカフェやレストランなどの飲食店が建ち並んでいるため、新鮮なシーフードを堪能しつつ綺麗な海を眺めるのもリゾート感があっておすすめ。波は少々強めですが海水浴できないほどではなく、家族連れで遊んでいる観光客がたくさんいます。日中は海で思い切り遊んで、日が暮れる頃には砂浜に座りながらダナンの真っ赤な夕焼けを眺めるのが、クアダイ・ビーチの楽しみ方です。
ホイアン市場
ベトナム旅行の醍醐味の1つに「市場巡り」が挙げられますが、ホイアンへ訪れるならぜひホイアン市場へ足を運んでみてほしいと思います。古都ホイアンらしさが伝わる黄色い外壁の市場内では、衣類や日用品、生肉が販売されています。
衣類はただ商品が店先に並んでいるだけでなく、実際にスタッフたちがミシンで縫っている現場を見ることも可能。地元の人々が地道に洋服を縫っている様子からは、少しだけベトナムの繊維産業を知ることができて面白く感じられます。
屋外では主に野菜や果物が販売され、テーブルの上に並べられた大量のフルーツは、まさに東南アジアの市場といった色鮮やかな見た目をしています。購入したフルーツはその場で食べることもできますし、屋内には大衆食堂もあるため、そこで食堂の食事と一緒に食べることもできます。
その他エリア
ハロン湾
ハロン湾はベトナムで人気の世界遺産の1つで、ハノイからは車で3時間半ほどの距離にあり、現地発着のバスツアーも多く存在します。ツアーを利用せずに路線バスで向かうこともでき、ハノイを観光する人にとっては比較的アクセスの良いスポットだと言えるでしょう。
エメラルドグリーンに輝く海に、大小2,000にも及ぶ岩や島が浮かぶ景観はベトナム最高峰の壮大さと美しさ。ハロン湾には「龍が舞い降りる海」という意味があり、その名の通り本当に龍が登場してもおかしくないような神秘性を感じられます。
ハロン湾のクルージングはハノイから日帰りでも可能ですが、1泊2日ツアーも人気のため、時間があるなら宿泊してみるのも良いかもしれません。船上で食事をしたり洞窟巡りをしたりと、ツアーの種類が豊富なため自分に合ったプランを選ぶことができます。ベトナムでとにかく雄大な自然に触れたいなら、外せないアクティビティでしょう。
グエン朝王宮
ベトナム中部に位置するフエには、ベトナムが王朝を築いていた時代の遺跡や遺物が数多く残されています。1802年から1945年、143年間にもわたり時代を築いていたグエン朝によるグエン王宮は、特に見ておきたい歴史的建造物だと言えるでしょう。
この王宮は北京の王城をモデルに設計されていますが、ヨーロッパ建築のバロック様式や、ベトナムの伝統的なデザインも取り入れられています。東アジア、ヨーロッパ、東南アジア3つの地域の文化が入り交じった建造物は、1993年にユネスコの世界遺産にも認定されました。
皇帝の即位式に使われた「太和殿」や、龍の彫刻が置かれた「八角亭」など、王宮敷地内には見どころスポットが盛りだくさん。広々とした庭園には平和な空気が流れ、紫陽花が咲きどこか日本に似てた雰囲気が漂います。
ベトナム戦争により破壊されてしまった建物も多く、グエン朝王宮では王朝時代からベトナム戦争、そして現在にいたるまでの歴史に触れることができるのです。
ニャチャン・ビーチ
ベトナムのリゾートエリアといえばダナンが有名ですが、ニャチャンエリアも負けず劣らず観光客からの人気を集めます。常に観光客で賑わいガヤガヤとしていますが、ビーチは清潔に保たれゴミがほとんど落ちていないのが嬉しいポイントです。
ニャチャン・ビーチは全長7kmにも及び、チャンフー通り沿いには白い砂浜が延々と。このチャンフー通りもまた観光地として人気で、リゾートホテルやレストランなどあらゆる商業施設が軒を連ねています。通りの横に作られた遊歩道ではスケボーを楽しむ若者もいて、雰囲気は少し欧米のビーチに似ているかもしれません。
海は透明度が高く水質が綺麗で、水着姿で泳いでいる観光客がたくさんいます。波は小さく激しくないため、泳ぎが苦手な人でも恐怖を感じることはないでしょう。また早朝にビーチに訪れれば、美しいサンライズが見えるのもこのニャチャン・ビーチの魅力です。
ミーソン聖域
ミーソン聖域はベトナム中部にある世界遺産で、6世紀から13世紀にかけて栄えたチャンパ王国の遺跡が残されています。ベトナムでは珍しい赤煉瓦でできた遺跡たちは、重厚感のある佇まいが印象的です。
複数のセクションに分けられた敷地内は、とにかく広くてすべてをまわるには2時間ほど。炎天下のなかすべての遺跡を見るのは大変ですので、興味があるセクションにしぼって観光をすると良いでしょう。
遺跡のなかでも特に人気がセクションBで、ここには美しいヒンドゥー教の女神の彫刻が飾られています。またお隣のセクションCには「リンガ」と「ヨニ」と呼ばれるシヴァ神の象徴がまつられ、こちらもヒンドゥー教にまつわる展示物として人気。
仏教徒の多いベトナムではヒンドゥー教にまつわる遺跡が少ないため、そういった意味でもミーソン聖域は少し珍しい観光スポットだと言えるでしょう。
ベトナムのご当地グルメ
フォー
代表的なベトナム料理と聞いて、ほとんどの人が真っ先に思い浮かぶのがフォーでしょう。フォーとは米粉と水でできた麺を使った料理で、日本でいうきしめんのような見た目をしています。ベトナムでは国民食とも言われ、朝昼晩の3食をフォーで済ませる人も少なくありません。
スープは牛骨ベースと鶏ガラベースの2種類があり、具材には肉や香草が使われます。日本では麺料理を音を立てて食べることが普通ですが、ベトナムでこれをすると行儀が悪いとみなされるため注意が必要。麺は音を立てず、スープは器に口をつけずスプーンで飲むようにしましょう。
バインミー
バインミーは、東南アジアとヨーロッパ両方の地域の食文化が混じったベトナム伝統料理です。種類は複数ありますが、基本的にはフランスパンにレバーペーストを塗り、チャーシューや野菜、パクチーなどを挟んだ料理を指します。ベトナムのフランスパンは日本のものとは違い、カリッとした食感が特徴。そのためパクチーなどの香草と相性が良いのが魅力だと言えるでしょう。
ハノイやホーチミン市内には専門店が多く営業しているため、ぜひ本場のバインミーを食べてみてください。店舗によって具材は変わるため、複数のお店を巡ってみても面白いかもしれませんね。
バインセオ
北部ではあまり見かけませんが、バインセオはベトナム南部で普及しているクレープのような焼き料理です。薄く焼かれた米粉入りの生地の中に、肉やもやし、エビ、キノコを入れ、ヌクチャムという魚醤をベースにしたタレをつけて食べます。クレープあるいはオムレツのような見た目をしていますが、香草や魚醤が効いているためアジアの味が楽しめるのです。
野菜がたっぷり入ったバインセオは、ヘルシーで女性に人気のベトナム料理だと言えるでしょう。またバインセオはどちらかというと高級料理ではなく大衆料理に属するため、高級レストランではあまり提供されていません。レストランでバインセオが見つからない場合は、食堂や屋台などローカル店へ行くと食べられるはずです。
生春巻き
生春巻きは、フォーとともにベトナムの2大料理とも言える料理です。ベトナム語では「ゴイ・クオン」というため、覚えておくとレストランで注文しやすいです。中国発祥の揚げ春巻きと違い、ベトナムの生春巻きはアッサリとしてヘルシーな点が魅力。具材には豚肉やフォー、レタスやにんじんなどが使われ、それらをすべてライスペーパーで巻きます。
具材やタレは地域によって変わるため、複数のエリアに訪れる人はその土地の生春巻きを食べ比べしてみるのもおすすめです。フエの一部レストランで提供される生春巻きには「からし菜」がライスペーパー代わりに使われることもあり、他のエリアの料理とは違ったピリ辛味を堪能できます。
ブンチャー
麺料理のブンチャーは、実は北部に住む人々の間ではフォーよりも人気だと言われています。ハノイ発祥の料理ではありますが、現在ではホーチミンなどの南部でも食べることは可能です。
ブンチャーとは「ブン」という米粉の麺を、肉、揚げ春巻き、野菜などと一緒にタレにつけて食べる料理のこと。ブンはフォーと同じ米粉でできていますが、フォーよりも細くツルツルと食べられるのが特徴です。
タレにはベトナムで広く普及している「ヌクマム」という魚醤が使われ、このヌクマムに唐辛子やレモン、砂糖などが足されます。店によっては麺を無料で追加してくれるところもあるため、もし量が足りなかったら聞いてみると良いでしょう。
ブンボーフエ
中部フエでは宮廷料理が堪能できますが、ブンボーフエという庶民向けの料理も観光客からは人気です。「ブン」という細い米粉麺の上に「ボー」という牛肉が乗ったこの料理は、古くからフエの人々にとって家庭料理として愛されてきました。
スープには魚醤のヌクマムと唐辛子、レモングラスが調合され、アッサリとしつつも少しピリ辛の味付け。あらかじめ器の中に野菜がすべて入った状態で提供されることもありますが、多くの店では野菜は別皿で出てくるため、自分のお好みの量だけ野菜を入れることができます。
せっかくフエに訪れるのであれば、ブンボーフエは地元の郷土料理としてぜひ食べておきたい1品だと言えるでしょう。
チェー
フォーやバインミーなどベトナムは主食料理が有名ですが、実は女性に人気のスイーツも数多くあります。その中でも特に人気なのが、チェーという若者の間でよく食べられるベトナムの伝統的なデザートでしょう。
チェーとは寒天や果物、豆、芋などが混ざったパフェのようなスイーツで、温めたものと冷やしたものの2パターンがあります。そのため比較的涼しい北部では温めたチェーを食べる人が多く、常に暑い南部では冷たいチェーを食べる人が多いと言われているのです。
ヘルシーで見た目がカラフルなチェーは、ベトナムの女性たちから高い支持を集めます。また値段が安く、学生でも気軽に食べられるのが嬉しい点。屋台や食堂でも気軽に注文できるため、食後のデザートに1つ食べてみるのもおすすめです。
ベトナムへの主要エリアからのアクセス・所要時間
- 成田~ハノイ:5時間30分~6時間
- 羽田~ハノイ:5時間30分~6時間
- 関空~ハノイ:4時間30分~5時間
- 成田~ホーチミン:6時間~6時間半
- 羽田~ホーチミン:6時間~6時間半
- 関空~ホーチミン:5時間30分~6時間
ベトナムは国土が縦に伸びているため、どの都市に向かうかによってフライト時間に大きく差が出ます。ただ東南アジアのなかでも日本から距離が近い国であることから、最大6時間から6時間半程度で辿り着きます。
直行便の便数も多いため、旅程に余裕のない人はそちらを利用すると良いでしょう。経由便を使うと運賃は安く済ませられますが、フライト時間が10時間を超えてしまうこともしばしば。時間とお金どちらを優先するのか、よく考えて飛行機を予約することをおすすめします。
ベトナムの空港
ノイバイ空港
ノイバイ空港は首都ハノイにある国際空港で、ベトナム北部で最大規模の大きさを誇ります。ハノイ中心部までは45kmほどの距離があり、路線バスを利用すれば市内まで150円ほどの金額で辿り着くことが可能です。ちなみにバスではなく、タクシーを利用する場合は2,000円ほどの値段がかかります。
ベトナム北部最大級の大きさを誇る空港ということもあり、ただ通過するだけではもったいないほどの魅力的な観光スポットが数多くあります。免税店やラウンジなど、旅の最初と最後にふさわしい高級感溢れる店舗はぜひ立ち寄りたいスポットでしょう。
レストランやカフェなどの飲食店も多く、そのなかでも特におすすめが「HIGH LAND'S COFFEE」というベトナムで展開するコーヒーチェーン店です。あまり知られていませんが、ベトナムといえばコーヒーの生産地としても有名ですので、旅の最後にコーヒーを堪能してから日本へ帰国するのも良い思い出になるはず。
そのほか民族衣装や民族雑貨など、旅行中に買い忘れがあっても安心なお土産にピッタリの商品も多数取り揃えられています。
タンソンニャット空港
タンソンニャット空港は、ホーチミン郊外にある国際空港です。ハノイのノイバイ空港と並ぶベトナムの2大空港とも言われています。ホーチミン市内まで約8kmという好立地にあり、空港から市内まではタクシーや路線バスで移動が可能です。
ただベトナムはバイクの交通量が多く渋滞する可能性が高いため、帰りの飛行機に乗る際は早めに空港に向かうと安心でしょう。
ホーチミンに訪れる観光客のほとんどが利用する空港といっても過言ではなく、空港内の商業施設は種類豊富で魅力があります。
疲れた時に気軽に利用できる仮眠室は、30分400円からとお得なお値段。空港に早く着きすぎてしまった場合などおすすめです。仮眠室の近くにはベッドのように使えるチェアもあり、こちらは無料で利用できます。
そのほかにもお土産屋やレストラン、スパなどあらゆる商業施設が空港内で営業しているため、観光がてら少し散策してみると面白いかもしれません。
ベトナムの年間イベント情報
2月
テト
テトとはベトナムの旧正月を祝う日で、この日になると家々の玄関先に花が飾られ華やかな雰囲気を感じられます。テトフェスティバルと呼ばれる花市では、地元の人々が忙しなく花を購入する様子が見られるでしょう。
そのほか市場や商店街では花のアーチやフラワーロードが作られるなど、テトでは騒がしいイベントは行なわれませんが、街全体が旧正月を祝っている平和な空気が流れます。
ホーチミン市の「9月23日公園」では花市のほかに屋台が営業しているため、お祭り気分を味わいたい人は訪れてみるときっと楽しいはず。また「バインチュン」と呼ばれるベトナム風のちまきは、テトを祝う季節料理としてベトナム人からも人気。スーパーマーケットで気軽に購入できるため、記念に1つ食べてみても良いかもしれませんね。
4月
フン王祭り
フン王祭りとは伝説上の王様「フン」を称えるお祭りで、毎年旧暦の3月10日にベトチー市フン寺で開催されます。フン王は、ベトナム最初の国家を作ることに尽力した王様。
今でも国民からは崇められているものの、不思議なことに現在にいたるまでその国家にまつわる遺物は一切発見されていません。そのため本当に実在したのか不明な点が多く、伝説の人物だとされています。
旧暦3月10日はフン王の命日とされ、2007年からベトナム国民の祝日に制定されました。毎年この日はフン寺で、フン王にかかわる芸術や文化活動などのあらゆるイベントが開催されます。ベトナム全土から毎年400万人ほどの国民が訪れる大規模な祭ですので、日程が合う人は足を運んでみてはいかがでしょうか。
9月
ドーソン闘牛祭り
北部ハイフォンで開催されるドーソン闘牛祭りは、国の無形文化遺産にも認定された由緒ある祭りです。もともとこの祭は港町ハイフォンに住む人々が水の神を崇拝するためのもので、水牛を闘わせることは神への生け贄への意味も込められています。1,000年前から続くイベントで、開催されなかった時期はあるものの、1990年に復活し今現在まで続いています。
現地では「試合に勝った水牛に触れれば良いことが起こる」といった迷信が存在し、ハイフォンの人々にとって水牛は特別な存在であることがわかります。穏やかなイベントが多いベトナムですが、そのなかでもドーソン闘牛祭りは一風変わったエキサイティングなお祭り。心がハラハラする迫力あるイベントが好きな人は、闘牛同士の熱い戦いを観にハイフォンまで訪れるのも良いかもしれません。
10月
オン水神迎え祭り
オン水神迎え祭りは、ホーチミンで行なわれる漁師たちのための祭りです。古くからベトナムの漁師たちは、クジラのことを「オン神」と呼び船の神様として尊敬してきました。これまで漁が無事にできた感謝の気持ちと、これからも航海が繁栄する祈りの気持ちを込め、毎年旧暦8月16日にこの祭りは開かれるのです。
当日は実際の漁に使われる船に乗ることができ、漁師たちがどんな場所で漁に励んでいるのかを知ることができます。そのほかにも屋台や音楽ライブ、展示会など様々なイベントが現地で盛り上がり、観光客でも気軽に参加することが可能です。ベトナムの漁業関連では最も大きいお祭りとなるため、旅行期間がかぶる人は参加してみると面白いはず。
毎月
ランタン祭り
ベトナムで最も注目度の高いお祭りが、ホイアンのランタン祭りです。毎月旧暦の14日、満月の夜にこのランタン祭りは開催されます。夜になるとホイアンの家庭は電気を消し、家や店の入り口にランタンを吊します。満月の夜、真っ暗な世界にランタンの灯だけが輝くホイアンの街は、うっとりするほどのロマンティックなムードを醸し出すのです。
昼間とはまったく違うこの幻想的な街並は、ホイアンでしか見られない絶景だと言えるでしょう。このランタン祭りは世界的にも有名で、お祭りに参加するためだけに旅行の日程を合わせる外国人観光客も少なくはありません。ベトナムでホイアン旅行をメインにするのであれば、あえてこのランタン祭り開催日に合わせて訪れるのもおすすめです。
ベトナム観光の移動手段
タクシー
ベトナム観光の移動手段として、最も使い勝手が良いのがタクシーです。ベトナムでは道のそこら中に流しのタクシーが走っているため、捕まえるのはそう難しくはありません。ただベトナムに限らず東南アジアでは、運賃をぼったくりする運転手もいるため注意が必要です。
ベトナムのタクシー会社で言えば、MAILINH(マイリン)やVINASUN(ビナサン)が信頼できると言われていますので、この2つを利用すると良いでしょう。タクシーの乗り方は日本と同じで、道を走っているタクシーに向かって手を挙げて止めるだけです。
タクシー会社にもよりますが、一般的には初乗り料金が日本円にして50円から70円程度、そこから1kmごとに70~80円ずつ加算されていきます。バスや電車と比べると高値ではありますが、日本のタクシーと比べるとかなり割安だと言えるでしょう。ただベトナムのタクシードライバーは英語が通じる人が少ないため、あらかじめ目的地をベトナム語でメモに書いておくなどの工夫をする必要があります。
路線バス
タクシーよりも安く乗車できるのが、市内を走る路線バスです。料金は一律で30円程度と決まっているため、距離によって金額が変わることはありません。ただ路線バスはタクシーよりも乗車の難易度が高いため、自信がない人は挑戦するのを控えたほうが良いかもしれません。
日本のバスのようにバス停で止まることはなく、自分の降りたい場所に近づいたときに「降ります!」と手を挙げるのがベトナムの路線バス。そのため土地勘がない人は、どこで降りるべきかわからず不安を感じるでしょう。
あらかじめ運転手に目的地を告げ、降車場所に近づいたら教えてもらうという方法もありますが、バスの運転手に英語を話せる人は多くありません。バスを降りるタイミングを逃し、うっかり終点まで行ってしまえば引き返すのも大変です。ただし、現地の人が日常的に使うローカルの乗り物ですので、ベトナムの生活に触れたいのであれば1度チャレンジしてみる価値はあるでしょう。
バイクタクシー
ベトナムの名物といえば、道路を埋め尽くす大量のバイク。声をかければ簡単に乗ることができます。バイクタクシーの難しいところは、乗車する前に値段交渉をする必要があるということ。値段を確認せずに乗車すれば、後々トラブルにもなりかねないため注意が必要です。
ただし、交渉次第ではタクシーや路線バスよりも格段に安く利用でき、尚且つ車が渋滞している時でもバイクならスイスイとくぐり抜けることが可能。ベトナムといえばバイクというイメージを持つ人もいるほど、バイクタクシーはローカルの乗り物として認識されています。
ベトナムでとにかくローカルの雰囲気を味わいたいなら、少し勇気を出してバイクタクシーにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。交渉次第では1日チャーターできるため、複数人ではなく1人で旅行をする人にとっては便利な乗り物だと言えます。
ベトナムのおすすめホテル10選
M ブティック ホテル
基本情報
【住所】7A Thai Van Lung Street, 1区, ホーチミン, ベトナム, 70000
【Wi-Fi】全室無料
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】不可
ロータス ブティック ホテル
基本情報
【住所】55/29-31-33 Le Thi Hong Gam, Dist 01, 1区, ホーチミン, ベトナム, 028
【Wi-Fi】全室無料
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】不可
エデンスター サイゴン ホテル&スパ
基本情報
【住所】38 Bui Thi Xuan Street, Ben Thanh Ward, District 1, 1区, ホーチミン, ベトナム
【Wi-Fi】全室無料
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】不可
エッセンス ハノイ ホテル & スパ
基本情報
【住所】22 Ta Hien Street, Hoan Kiem District, オールド クォーター, ハノイ, ベトナム
【Wi-Fi】全室無料
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】不可
ハノイ デーウー ホテル
基本情報
【住所】360 Kim Ma Street, Ba Dinh District, バーディン区, ハノイ, ベトナム
【Wi-Fi】全室無料
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】不可
ハノイアン セントラル ホテル&スパ
基本情報
【住所】42B Hang Cot, Hoan Kiem, Hanoi, オールド クォーター, ハノイ, ベトナム, 100000
【Wi-Fi】全室無料
【子供連れ】2歳から可能
【ペット】不可
ザ ブロッサム リゾート ダナン オンセン&フット マッサージ インクルーシブ
基本情報
【住所】Lo A1-A2, Zone of the Villas of Green Island, Hoa Cuong Bac ward, Hai Chau, ハイ チャウ, ダナン, ベトナム
【Wi-Fi】全室無料
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】不可
バルコナ ホテル ダナン
基本情報
【住所】288 Vo Nguyen Giap Street, My An Ward, Ngu Hanh Son District, Da Nang City, フーミー, ダナン, ベトナム, 550000
【Wi-Fi】全室無料
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】不可
アダモ ホテル
基本情報
【住所】304 Vo Nguyen Giap street, My An Ward, Ngu Hanh Son District, Da Nang City, フーミー, ダナン, ベトナム, 550000
【Wi-Fi】全室無料
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】不可
アラゴン ザンティーク アンティーク ホテル&スパ
基本情報
【住所】301-303 Ly Tu Trong St, Ben Thanh Ward, 1区, ホーチミン, ベトナム
【Wi-Fi】全室無料
【子供連れ】0歳から可能
【ペット】不可
ベトナムのおすすめ旅行プラン10選
よくある質問Q&A
飛行機でどのくらいかかりますか?
出発地と到着地にもよりますが、直行便であれば5時間から6時間半程度のフライト時間で到着します。日本から直行便があるのはハノイ、ホーチミン、ダナンの3都市のみのため、それ以外の都市へ向かう場合は飛行機の乗り換えや陸路に切り替えなければいけません。
日本から直行便のある日本航空や全日空は、席にモニターがついているためフライト中は映画を見たりゲームをしたりと時間をつぶすことが可能です。
直行便ではなく経由便を使えば値段を安く済ませられますが、目的の都市に到着するまでに10時間以上かかってしまうことも。旅行日数に余裕があり「フライト時間は気にしないから、とにかく安く済ませたい」という人は経由便を利用すると良いかもしれませんね。
ベトナムの気候はどうですか?
ベトナムは都市によって、気候やベストシーズンが異なります。北部は日本と気候が似ていて、年間を通して四季があるのが特徴です。1月から2月にかけてが最も寒く、日によっては最低気温が10度前後になることも。そこから徐々に気温が上がり、7~8月は最高気温が30度を超える暑い日が続きます。
5月から9月までは雨期と呼ばれる雨量が多い時期に入るため、アウトドア系のアクティビティをする人は念頭に置いておくと良いでしょう。10月からはまた気温が下がり始め、雨の日も減り過ごしやすくなります。
一方、南部は北部とは全く気候が異なり、四季はなく年間を通して暑い日が続きます。5~10月が雨期にあたるため、この時期はジトジトと蒸し暑い日が多いです。ただ日本のように1日中雨が降ることはなく、スコールと呼ばれる大雨が短時間に一気に降るのが特徴です。
ホイアンやフエがある中部エリアは9~12月が雨期で、中部エリアの雨期は洪水が起きるほど激しいため注意が必要。雨期を避けたベストシーズンは、北部が10月から2月、南部が11月から3月、中部が2月から6月です。
何泊くらいが最も楽しめるでしょうか?
東南アジアの国の中でもベトナムは、日本からも比較的近くに位置するため2泊から旅行を楽しめます。訪れたい都市が1つしかない場合や、仕事の都合で旅行日数に余裕がない人は、週末を使った弾丸旅行でも十分でしょう。
ただ複数の都市を旅行したい人や、1つの都市を深掘りしたい人は3泊以上の日数を確保するのがおすすめです。たとえばハノイとホーチミンの両方を堪能したいと考えた場合、地形が縦に長いベトナムは陸路で移動することはほぼ不可能。飛行機を利用することを考えると、移動時間などを考えて3泊は必要でしょう。
カンボジアやタイからも近いため、近隣諸国をまとめて旅行できるのが魅力です。ベトナムから出て隣国を周遊するのであれば、最低でも4泊以上の日数があったほうが時間に余裕があって楽しめます。
雨期はどのように楽しむのがおすすめですか?
上記でもお伝えした通り、ベトナムは地域によって気候が異なるため雨期の時期もそれぞれです。そのため複数のエリアを旅行する人は、訪れる地域が雨期にあたってしまう場合もあるでしょう。
ただベトナムの雨はスコールという土砂降り雨が一気に降るパターンが多く、日本のようにジメジメと1日中雨が降ることはめったにないです。そのためスコールが訪れたときだけ、カフェやショッピングセンターに避難すれば問題はありません。
ベトナムにはヨーロピアンなカフェが多く、内装も可愛らしく休憩するにはピッタリ。雨の音を聞きながら、ノスタルジックな気分を味わうのもおすすめです。
また雨期になるとフルーツがよく実るため、乾期よりも甘くてジューシーな南国フルーツが食べられます。雨だからといってガッカリする必要はなく、美味しいフルーツでも食べながらゆっくりと雨が止むのを待つのがベトナム流の過ごし方だとも言えるのです。