明治神宮のおみくじの特徴
おみくじは、参拝客が楽しみにしているイベントの1つでもあります。特に初詣では、1年の運気を確かめるために神妙な面持ちでおみくじを引く人もいるでしょう。
明治神宮では、「大御心(おおみごころ)」という独自のおみくじを採用しています。おみくじには吉凶が書かれているのではなく、明治天皇により作られた詩や歌に解説文がつけられたものが書かれています。明治天皇からのお告げのような意味合いがあるとも言えるでしょう。
通常のおみくじのように、吉や凶などがないのが明治神宮のおみくじの特徴。吉や凶を見て一喜一憂するのではなく、歌の意味を自分自身でかみ砕いて理解するのが明治神宮のおみくじの楽しみ方だと言えます。
明治神宮のおみくじに吉凶がない理由
そもそも、なぜ明治神宮のおみくじには吉凶がないのかというと、歴史は戦前まで遡ります。戦前の日本にはおみくじという文化が根付いておらず、その頃は格式の高い明治神宮でもおみくじは配られていませんでした。
しかし戦後、一宗教法人となった明治神宮は他の一般神社同様におみくじを開始することに。そこで他の神社とは一線を画した、明治天皇ゆかりの神社ならではのオリジナリティのあるおみくじを始めようと考えました。
当時、國學院大學の教授であった宮地直一氏が「吉凶ではなく、天皇ゆかりの神社だとわかるような詩や歌を活用してはどうか」とアドバイスをし、明治神宮はそれを受け入れることに。明治神宮のおみくじに吉凶がないのは、明治神宮がただの神社ではなく明治天皇が関係している神社だからというのが理由なのです。
おみくじの種類
明治神宮で引くことができるおみくじは「大御心(おおみごころ)」のみです。30パターンあり、明治天皇により詠まれた歌から15首、昭和皇太后が詠まれた和歌から15首選ばれています。これら30首は主に人倫道徳について書かれたもので、実際におみくじを読んでみるとその意味がわかります。
それぞれの詩や歌は自分なりに自由に解釈することができ、吉や凶のように単純に決められないのが面白い点だと言えるでしょう。内容が少し難しく感じるかもしれませんが、裏側に解説文が書いてあるため理解しやすくなっているのが特徴。最近では、外国人向けに英文のおみじくも提供するようにもなりました。
明治神宮のおみくじはどこで引けるか
おみくじを引くことができるのは、外拝殿(げはいでん)の左側と長殿です。外拝殿とは一般の人が参拝する場所です。長殿は本殿のすぐ右側にある神楽殿、向いにあります。
また初詣など人が多く訪れる時期には、おみくじコーナーが特設されますのでご安心を。
明治神宮のおみくじはどうやって引けるか
おみくじを引くには、まずは初穂料100円を払い、置かれている大御心の筒の中から番号が書かれている棒を引きます。近くにおみくじが入った棚が置いてあり、該当する番号の引き出しを開けるとおみくじが入っています。初詣などの混雑する時期には、神職の方が対応してくださることもあります。
特に難しい手順はありませんが、あらかじめ100円玉を用意しておくとスムーズにおみくじが引けるでしょう。明治神宮にはおみくじを結ぶ場所を設けていないため、引いたおみくじは自身で保管する必要があります。
明治神宮のおみくじの価格
1回につき100円の初穂料がかかります。
明治神宮のおみくじの販売情報
おみくじが引ける時間は、明治神宮が開門してから閉門するまでの間です。開門と閉門の時間は季節によって異なるため、あらかじめ明治神宮公式サイトを確認しておくと良いでしょう。一般的には最も早い時間で朝の5時に開門し、遅い時間で18時半に閉門します。
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