神田明神ってどんなところ?
東京都千代田区にある神田明神は、1300年近くの歴史をもつ由緒正しい神社です。奈良時代の730年に創建されてから、江戸時代には「江戸総鎮守」として将軍から庶民にいたるまで江戸の全てを守ってきた歴史があります。そして今もなお、神田をはじめとした日本橋、秋葉原、大手町、丸ノ内、築地など日本経済の中心となる108の町を氏子町としています。
神田明神に祀られている神様は、縁結びの神様であるだいこく様、商売繁盛の神様であるえびす様、除災厄除の神様であるまさかど様の三柱いらっしゃいます。そのため、ご利益もそれぞれのものを受けることができ、都内では強力なパワースポットとして有名なんです。有名な企業も数多く参拝し、お正月には30万人以上の人で賑わいます。
また、神田明神は近年「アニメの聖地」として有名なのをご存知ですか?実は神田明神は数あるアニメやドラマの舞台になっているんです。神社ではアニメとコラボレーションした絵馬やお守り、グッズが売っているので、ファンの方が多く訪れるんだとか。歴史ある神社でありながらも、ユニークな面もある神田明神へぜひお出かけしてみてください。
見どころ
お参りで運気アップ
神田明神は、日本屈指のパワースポットとして有名です。その証に、お正月には日本を代表する多くの企業が企業単位で参拝しに訪れるんです。神田明神には、全部で3柱の神様が祀られています。一の宮はだいこく様、二の宮はえびす様、三の宮はまさかど様です。ここでは、そんな神様たちのご利益について詳しくご紹介します。
まず、だいこく様は「縁結び」の神様です。730年にご鎮座され、国造りをなさり、多くの妻がいたと言われています。そのため、男女の仲だけでなく仕事や商売など、あらゆる縁を結んでくださるんです。境内には、上の写真の大きさ日本一のだいこく様像も祀られています。
次に、えびす様は商売繁盛の神様です。えびす様は、国造りに大きく関わったと言われており農業技術や医薬、酒造りを伝え、数多くの温泉を発見したという説もあります。そのため、商売繁盛の他にも知恵や健康運アップのご利益があります。
そしてまさかど様は、あの有名な平将門公のことで、除災厄除の神様です。1309年にご奉祀され、いくつもの戦に勝ってきたということから勝ち運や厄除けのご利益があります。1874年には一時、摂社・将門神社に遷座されましたが、1984年に再び神田明神の御本殿の祭祀され今日にいたります。
様々なご利益があり、有名企業や全国から多くの人が訪れる神田明神にお参りすれば、運気がアップすること間違いなしです。
銭形平次の碑
テレビドラマでおなじみの銭形平次が悪人めがけて投げる銭「寛永通寶」を形どって建立された記念碑です。平次親分が神田明神の界隈を舞台に活躍していたことが由来。1970(昭和45)年に日本作家クラブが発起人となり建立された、比較的新しい石碑です。神田明神から明神下を見守る場所にあり、隣には子分「がらっ八」の小さな碑もあります。
日本三大祭の「神田祭」に行こう
神田明神では、日本三大祭や江戸三大祭に数えられる「神田祭」が行われます。神田祭は2年に一度、5月中旬に行われる神田明神の祭礼で江戸時代から続く伝統的なお祭りです。日本三大祭は他に大阪の「天神祭」、京都の「祇園祭」があり、どのお祭りも国内外から集まる多くの人で賑わいます。
本祭では、神輿や曳きものなどの豪華な行列が神田・日本橋エリアを練り歩きます。天皇の乗り物である鳳輦や神輿を中心に大行列が氏子108町会を30キロに渡って巡行する「神幸祭」は、数千人規模の大行列です。
また、江戸時代にもっとも人気があった行列「附け祭」では、巨大な鬼の首やナマズの曳きものが現代風にバルーンで復元され、町中をひき回されます。人気マンガの「こち亀(こちら葛飾区亀有公園前派出所)」の曳きものなどもあり、大きな盛り上がりとなります。
さらに、その立地ならではの特徴として電気製品とサブカルチャーの街として有名な秋葉原も祭りの舞台となります。秋葉原電気街は神輿と担ぎ手、観衆によって埋め尽くされ、普段とは全く違う街の表情を見ることができます。
ちなみに、華やかな本祭は2年に1度ですが、その間には隠祭と呼ばれる本祭よりも小規模な行事が行われます。本祭よりも小規模なものにはなりますが、ここでしか見られない行事もあるので毎年遊びに行くのもおすすめです。2019年は、本祭が執り行われました。
アニメの聖地!?限定グッズを手に入れよう
歴史ある神田明神ですが、近年はアニメの聖地として話題になっているんです。その理由は、人気アニメ「ラブライブ!」の舞台として神田明神が使われたため、「ラブライバー」と呼ばれるファンの方が多く聖地巡礼として訪れたためです。
「ラブライブ!」は、アニメを含むメディアミックス作品で少女たちがスクールアイドルとして奮闘する物語です。秋葉原周辺が舞台となっており、メンバーの一人が神田明神で巫女の手伝いをしている設定のため、神田明神を舞台にした印象的なシーンがたくさんあると人気なんです。
そんな神田明神では、ラブライブとコラボレーションしたグッズやお守りが売られています。歴史ある神社なのに、アニメとコラボレーションするなんてユニークですよね。グッズは再販されるたびにすぐに完売になってしまうほどの人気なので、もし買うことができたらとてもラッキーです。
また、神田明神の中でも特に「聖地」として話題の場所をご紹介します。それが、写真の「男坂」です。劇中に登場するアイドルグループ「μ's」のメンバーがトレーニングでこの階段を駆け上がるシーンがあるため、実際に階段を駆け上がる方も多いんだとか。もし駆け上がりたい方は、人の少ない早朝の時間帯をオススメします。
新たな文化発信の場「EDOCCO 神田明神文化交流館」を楽しもう
2018年12月15日(土)、神田明神の敷地内に新たな施設「EDOCCO 神田明神文化交流館」がオープンしました。こちらは、2030年に創建から1300年を迎えることを記念して参拝者の憩いの場や文化発信のためにつくられた複合施設です。
施設内には、神札授与所・御参拝受付・飲食店や土産物店をはじめとして多様な使い方ができる「神田明神ホール」や伝統文化が体験できるスタジオなどが入っています。
1階には、神田明神ならではの江戸グッズや縁起物、オリジナル商品を豊富に取り扱うショップ「EDOCCO SHOP IKIIKI」があります。こちらには、季節や祭事などに合わせてディスプレイが変化し、お土産にぴったりの商品が並んでいます。
人気商品は、神田明神にまつられている「だいこく様」をかたどった「だいこくさまサブレ」です。他にも、オリジナルの御朱印帳や、神棚などここでしか手に入らない商品も多いのでぜひチェックしてみましょう。
また、B1階には日本文化を体験できる「EDOCCO STUDIO」があります。こちらでは、芸能・着物・和食などの伝統文化やサブカルチャーを取り入れたワークショップが行われる予定です。また、食事を楽しみながら伝統芸能をはじめとしたショーを観ることもできます。外国人観光客の方を案内するのにもぴったりの場所です。
秋葉原ならではのユニークなお守りをゲットしよう
神田明神は電気製品とサブカルチャーの街、秋葉原に近いことや、仕事運アップの神様がいることから多くのIT企業が参拝に訪れることで有名です。お正月の神田明神の参拝を恒例行事にしている企業も多いんだとか。
そんな神田明神では、秋葉原ならではの他の神社やお寺では見かけないような「IT情報安全守護」というお守りが売られているんです。初穂料1,000円のこちらのお守りは、パソコン全体の情報を守るためのお守りです。
コンピューターウイルス、フリーズ、強制終了など人の力ではどうしようもないパソコンの不具合から守ってくれるご利益があります。
こちらのお守りは2002年に誕生したもので、カード式のものとシール式のものがあります。カード式のものはIDケースなどインターネット関連のものと一緒に持ち歩いたり、シール式のものはPCに直接貼ってご祈願をすることができます。
時代に合わせたユニークなお守りが手に入る神田明神。個人でもネットでの個人情報漏えいなど様々なリスクがあります。IT企業ではない方でも、ここでしか手に入らないお守りなので、神田明神に行ったらぜひ手に入れましょう。
おすすめの周辺スポット
神田明神から徒歩10分圏内でいけるランチ
神田明神と合わせて観光におすすめ
神田明神と合わせて観光におすすめの人気スポットには、湯島駅から徒歩約3分のところにある湯島天満宮や歴史ある靖国神社、新御茶ノ水駅から徒歩約3分のニコライ堂(東京復活大聖堂教会)などがあります。
湯島天満宮
湯島天満宮は湯島駅から徒歩約3分の位置にあり、神田明神からも徒歩約15分ほどで着きます。
文京区湯島にある湯島天神は学問の神様である菅原道真を祀っています。菅原道真を祀っている神社は日本全国にありますが、東京でもっとも有名なのがこの湯島天神ではないでしょうか。東京大学からも近いので、受験シーズンになると多くの学生が合格の祈願に訪れ、学業成就を願う絵馬が数千枚掲げられているそうです。
2~3月頃には境内にある数百本の梅の花が咲き、梅まつりが開催されています。野点や和太鼓などの演奏があり、日本各地の名産品の屋台が多数出店するそうです。また、11月には菊まつりも開催されています。境内には、神輿や宝物、日本画などが展示されている宝物殿もあり、9:00〜17:00まで拝観することができます。
靖国神社
靖国神社は飯田橋駅から徒歩約15分の位置にあり、神田明神からも電車を使って約30分ほどで着きます。
東京観光といったら、外せないスポットで人気の靖国神社は、明治以降の日本の戦争・内戦において政府・朝廷側で戦歿(せんぼつ)した軍人らをまつっています。
人通りの多いビル街にあり、東京が、現代の大都会と、長い歴史のある首都という2つの面がうかがえます。これまでのさまざまな戦で命を落とした250万人以上の人々のために捧げられた神社です。敷地には鳥居や博物館もあり、歴史を垣間見ることができます。
1869(明治2)年6月29日、明治天皇の思し召しによって建てられた招魂社(しょうこんしゃ)がはじまりです。1874(明治7)年1月27日、明治天皇が初めて招魂社に御親拝の折にお詠みになられた「我國の為をつくせる人々の名もむさし野にとむる玉かき」の御製からも知ることができるように、国家のために尊い命を捧げられた人々の御霊みたまを慰め、その事績を永く後世に伝えることを目的に創建されました。
ニコライ堂(東京復活大聖堂教会)
ニコライ堂(東京復活大聖堂教会)は新御茶ノ水駅から徒歩約3分の位置にあり、神田明神からも徒歩約20分ほどで着きます。
「ニコライ堂」とも呼ばれる東京復活大聖堂教会は、日本の正教会の本山です。この教会は、日本に東方正教会の教えを広め、教会を建てたロシア人修道司祭、聖ニコライ(イワン・ドミトリエヴィチ・カサートキン、1836~1912年)にちなんで名前が付けられました。
ロシアらしいビザンチン様式の聖堂です。1923年の関東大震災の際には、全壊寸前になりましたが、日本人建築家、岡田信一郎の尽力により以前のように素晴らしい建物として修復され、1929年に復興しました。
基本的に土曜日の夕方6時から徹夜祷と言う祈祷が行われ、日曜日朝10時から聖体礼儀が行われます。公祈祷(礼拝)の時間以外にも聖堂拝観(見学)ができ、清掃・維持管理のための300円の拝観献金が必要となります。聖堂内は、ステンドグラスが映え、エキゾチックな雰囲気が漂っています。
さらにおすすめ
アクセス情報
電車で行く場合
- JR中央・総武線「御茶ノ水駅」聖橋口から徒歩約5分
- JR京浜東北・山手線「秋葉原駅」電気街口から徒歩約7分
- 東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水駅」1番口から徒歩約5分
- 東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」B1出口から徒歩約5分
- 東京メトロ銀座線「末広町駅」から徒歩約5分
- 東京メトロ日比谷線「秋葉原駅」から徒歩約7分
車で行く場合
- 首都高速都心環状線 神田橋出入口
- 首都高速1号上野線 上野出入口
バスで行く場合
- 都バス「神田明神前」下車徒歩約1分
よくある質問Q&A
駐車場はありますか?
はい。無料の駐車場が若干数あります。社殿裏が駐車場となっており、神社正面の鳥居を潜り、神門右側の脇門から入ったところにあります。
なお駐車は先着順となり、入庫台数に限りがあるので近隣の駐車場も合わせて利用しましょう。
神社でのお参りの仕方を教えてください。
神社でお参りする場合、「二拝二拍手一拝」が神社での作法になります。こちらは、お寺でのお参りの仕方と異なる部分となるので気をつけましょう。
基本情報
神田明神(神田神社)
【営業時間】24時間
【定休日】なし
【料金】無料
【住所】東京都千代田区外神田2-16-2
【TEL】03-3254-0753
【駐車場】若干数あり
【問い合わせ先】公式ホームページはこちら