霧島神宮ってどんなところ?
雄大な自然に囲まれた人気観光地
霧島神宮は日本で初めて国立公園に指定された霧島連山にあります。神々がこの世を作り、治めたという神話の時代に、天上界より望む「霧に煙る海に浮かぶ島」が「霧島」の名の由来とされています。
霧島連山は火山群で数々の名峰が連なり、躍動感あふれる風景を作り出しています。ふもとには温泉が湧き一大観光地になっています。
霧島神宮はその霧島の山々の雄大な自然に囲まれ、境内は花と紅葉の名所とされており、四季折々の美しさを楽しめる人気の観光スポットです。日本で初めて新婚旅行をしたといわれる坂本竜馬と妻のおりょうも訪れた霧島神宮には、年間約150万人が参拝し、年間を通じてにぎわっています。
歴史の始まりは6世紀
霧島神宮は日本の建国神話の主人公であるニニギノミコトをまつった神社で、創建が6世紀ととても古い歴史があります。ニニギノミコトは天照大神の孫。天照大神に命じられ国土を統治するために、霧島連山の1つ高千穂峰に降り立ったという「天孫降臨」のいわれがあります。
もとは高千穂峰(標高1,574m)の山頂近くに建てられたものの、霧島の山々の噴火によってたびたび焼失し、再建や移転を繰り返しました。現在の場所には15世紀後半に移転し、18世紀はじめには第4代薩摩藩主の島津吉貴公によって、現在の社殿が建立・寄進されました。
社殿は国の重要文化財に指定されており、本殿は朱塗りで豪華な装飾があります。拝殿や勅使殿の配置も美しく、「西の日光」と称されるほどです。特に殿内は漆塗りで、国指定重要文化財指定「二十四孝の壁画」や竜柱など美しい装飾品があり、床はうぐいす張りです。
パワースポットとしても有名
霧島神宮はパワースポットとしても有名で、癒しやパワーチャージをもとめ遠くからも参拝者が訪れます。うっそうと茂る木立の中を通る参道はとても神秘的な雰囲気です。境内には、樹齢800年の御神木やさざれ石、霧島七不思議の伝説などがあります。
神社では、家内安全や商売繁盛、交通安全、学業成就などを祈願してもらえます。授与所で売られているかわいらしい花守りや九面守りは、持っているだけで愛着を感じ、ご利益がありそうです。
霧島神宮周辺は楽しみ方いろいろ
霧島神宮は、鹿児島県のほぼ中央にあって、車では、鹿児島空港から35分、鹿児島市内からも70分ほどで訪れることができます。電車でも最寄りのJR霧島神宮駅まで鹿児島中央駅から約49分、宮崎駅から約1時間30分(JR霧島神宮駅から霧島神宮まではバスで10分)です。
霧島神宮周辺には、霧島温泉や高千穂牧場などあわせて訪れたい観光スポットがたくさんあります。また、宮崎県との県境に近いため、宮崎県の観光にも便利です。
見どころ
南九州一のパワースポットでパワーチャージできる
樹齢800年の御神木やさざれ石、霧島七不思議の伝説などがある霧島神宮はパワースポットとしても大変有名です。
本殿に向かうには三の鳥居をくぐって、参道を歩きます。参道の両脇はうっそうと木が茂り、昼間でも少し薄暗く、そこを歩くつかの間は、周囲が静寂に包まれます。石畳が輝いて見え、その奥に本殿が見えてくると、まるで心が洗われるような気持ちになります。
参道を抜けると、右手に御神木がそびえ立っており、その偉大さに圧倒されます。人ひとりでは到底抱えきれないほど太い幹にはしめ縄が巻かれ、神々しい姿です。御神木の裏手に周って見上げると、幹の上に神様が宿っているように見えます。
竜の水口から清らかな水が豊富に出ているのが印象的な手水舎(てみずや)では、手と口を清めて、いよいよ本殿へのお参りをします。
本殿には国指定重要文化財「二十四孝壁画」があり、中国に古くから伝わる二十四編の孝子説話が鮮やかな色彩で描かれているそうです。普段は拝観できませんが、一般公開されることもあります。
霧島神宮社殿の左手から裏へ回ると、神秘的な杉の巨木に囲まれた山神社があります。一帯が神秘的な空気に満ちており、神々しいエネルギーを感じることができます。
国歌「君が代」に詠まれている「さざれ石」は、もともと岐阜県の山中で発見されたものだそうです。小石が集まって次第に大きくなり、長い年月を経て大きな岩となったもので、その悠久の歴史や、奇跡の結晶ともいえる姿にはありがたさを感じ、パワーをもらえそうです。
授与所ではかわいらしい花守りや九面守を買えます。九面守は霧島神宮の宝物である九つの面にちなむお守り。赤い面は旅行安全、白い面は厄よけや開運。青の面は健康や学業成就、緑の面は家内安全などにご利益があるとされます。
霧島七不思議
霧島神宮の旧参道入口にある「御手洗川」(みたらしかわ)は11月ごろから4月ごろはかれているのですが、毎年5月になると勢いよく清水湧き出て、魚もともに湧き出すといわれる神秘的な川です。夏の時期川べりに立つと、透き通った清流が涼しげで、暑さを忘れ、気持ちがスッキリします。
霧島七不思議のうち霧島神宮で訪れることができるのは「御手洗川」のほかにも、年に2〜3ヵ月しか水が流れず、しかも一度数日流れてから再びかれ、数日後に再度流れる「両度川」、いつもわずかな風が吹き出している「風穴」、神様との約束を破った亀が岩にされたという「亀石」、真夜中に社殿の奥から神楽が聴こえる「夜中の神楽」があります。
四季折々の花と紅葉を楽しめる
霧島神宮の境内は花と紅葉の名所とされています。例年の見ごろは、桜が3月下旬〜4月初旬、ミヤマキリシマが5月中旬、紅葉が11月下旬です。
ミヤマキリシマ(キリシマツツジ)はつつじ科の花で霧島市の市花でもあります。他のつつじに比べて葉が小さいのが特徴で、霧島では5月から6月ごろに紅紫色の花を咲かせます。霧島神宮では境内休憩所周辺に植えられていていっせいに花をつける様子は目にも鮮やかです。
9月には、大鳥居に向かう車道参道沿線の彼岸花が見ごろになります。赤以外にも黄色や白色の彼岸花もあり、コントラストが見事です。
紅葉は11月下旬ごろまで境内の各所でさまざまな木が色づきます。大きなイチョウの木は特に見応えがあり、社殿の朱色とのコントラストが美しいです。紅葉は霧島神宮の境内のみならず、行き帰りの道中でも霧島の山々の美しさを堪能できます。
境内で行われるさまざまな祭典
霧島神宮では大小の祭典が年間約100回あるそうです。初詣や節分、七五三など大きな行事にはその時々の季節を感じられます。なかでも初詣と節分には多くの参拝者が霧島神宮を訪れ、にぎわいます。境内で神前結婚式を挙げているおめでたい様子を目にすることも。
立春の日に行われる節分の豆まきでは福豆が8,000袋あまりもまかれます。福豆には景品の当たりくじが付いており、たくさんの景品が当たります。景品には電化製品や地元焼酎メーカーが奉納した焼酎(数百本)などがあります。
竜馬&おりょうハネムーンの地を、和服で参拝できる
和服を着て霧島神宮を参拝できる着物レンタルサービスがあります。着付け代込みで男性も女性も1人3,000円です(事前にWeb予約が必要)。足袋と肌着を持参する必要がありますが、着付けに必要なものは一式そろっているので不要です。
ハカマのレンタルもあります。男性用和服(ハカマ)もあるため、夫婦やカップルなど男女ペアで申し込みできます(ただし男性のみでの利用はできません)。利用者は、周辺の温泉施設が半額になる割引や、お食事や土産物の優待サービス受けられてお得です。
基本情報
【施設名】和服で参拝、ぶらり霧島神宮。(霧島市観光案内所)
【料金】女性・男性お一人様/3,000円(着物レンタル・着付代込)※要Web予約
霧島神宮周辺でグルメや温泉、おみやげ選びを楽める
隣接の霧島民芸村
霧島神宮の大鳥居横にある霧島民芸村には、伝統工芸品が並ぶおみやげコーナー、地元食材を使ったレストランやレトロな雰囲気の喫茶室、ガラス工芸の実演や、陶芸の体験、屋久杉の工芸品展示室など、見どころがたくさんあります。
霧島民芸村の建物は平安時代の建築様式である寝殿造で作られており、立派で趣があります。全国から優れた宮大工を集めて12年もの年月をかけて建てられ、1940年に国民の研修所として開設されました。1990年より霧島民芸村として生まれ変わりました。
民芸品
霧島びーどろ、屋久杉の工芸品、焼酎を温めるために用いる土瓶「黒ぢょか」など霧島の旅の思い出になる民芸品がたくさん売られています。多くが民芸村で作られたものだそう。特に人気なのは霧島ビードロのキーホルダーやコップです。
喫茶「食事処 神宮亭」
白しっくいの壁に、アンティークの家具が並び、とてもレトロな雰囲気の喫茶店です。民芸村の中に湧く「竜神の水」を使って入れたコーヒーや抹茶の味は格別で、旅の疲れを癒してくれそうです。竜神の水は金運や健康運にも効果があるそうです。
基本情報
【施設名】霧島民芸村
【営業時間】9:00〜17:00
【定休日】なし
【料金】入村無料
「霧島焼どうなつ」
霧島神宮参拝の時に味わいたいグルメとしておすすめは、薩摩蒸氣屋の「霧島焼どうなつ」です。20数店舗をかまえる薩摩蒸氣屋の中でも限定の商品です。1個98円とお手頃価格で、焼いたドーナツなのでヘルシーで、甘すぎず、どこか懐かしい味がします。
基本情報
【施設名】薩摩蒸氣屋 霧島民芸村店
【営業時間】8:30〜19:00(4~9月)、8:30〜18:30(10~3月)
【駐車場】有(20台)
【料金】
- かるかん饅頭:1個119円
- かすたどん:1個108円
- 霧島焼どうなつ:1個98円
参拝の後は温泉に浸かってリラックス
霧島神宮から車で5分にある「霧島天然泥湯の宿 さくらさくら温泉」は日帰り入浴もできる(700円)温泉宿泊施設です。天然掛け流しの乳白色の硫黄泉で、全国的にも珍しい天然泥湯もあります。
天然泥湯は温泉成分をたっぷり含んでいて泥パックをすればスベスベ美肌になります。鹿児島の食材を使った料理と客室(3,250円〜)・貸切風呂を利用できる日帰りプラン(+1,500円)もあります。
基本情報
【施設名】天然泥湯の宿 さくらさくら温泉
【営業時間】10:00〜20:00(休憩所も無料で利用可:11:00〜15:00)
【駐車場】有(20台)
【料金】大人(中学生以上)/700円、子ども(4歳~小学生)/350円 ※入湯税含む
【住所】鹿児島県霧島市霧島田口2324-7
【TEL】フリーダイヤル0120-426-390
おすすめの周辺スポット
霧島神宮から車で30分圏内で行けるランチ
霧島神宮と合わせて観光におすすめ
霧島神宮と合わせて観光におすすめの人気スポットには、高千穂牧場バス停からすぐのところにある高千穂牧場や道の駅としても親しまれている霧島神話の里公園、丸尾バス停から徒歩約10分のところにある丸尾滝などがあります。
高千穂牧場
高千穂牧場は高千穂牧場バス停から歩いてすぐの位置にあり、霧島神宮からも車で15分ほどで着きます。
高千穂牧場は、仔牛や羊と遊んだり、乗馬を楽しんだり、乳製品製造工場や、家畜の糞尿処理施設(バイオマスプラント)の見学や乳搾りなどの酪農体験もできるふれあい体験牧場です。
中でも人気なのが乳搾り体験コーナーで、この体験を目当てに来場される方も。事前に予約は不要で、直接並んで参加できます。また、手作り体験では、牧場ならではのソーセージやアイスクリーム、バターが作れます。こちらは、事前申し込みが必要です。自分で作ると、いつも以上においしく感じられ、良い思い出になりますね。
緑の芝生が広がる憩いの場所は、のんびり山を眺めたり、大の字になって昼寝もでき、思いのままに過ごせます。展望台から眺める景色も爽快です。
また、焼肉、ジンギスカンが堪能できるレストランや牧場牛乳や乳製品、手作りパン、菓子類、ハム、ソーセージなどが勢揃いのお土産コーナーも要チェックです。長年人気の定番ソフトクリームは絶品です。
営業時間は、4月〜10月が9:00〜17:30、11月〜3月が9:00〜17:00です。バスなどの交通機関もありますが、マイカーもしくはレンタカーで行くと便利で遊ぶ時間がたっぷりとれます。
霧島神話の里公園
霧島神話の里公園はキリシマ神話の里公園入口バス停から歩いてすぐの位置にあり、霧島神宮からも車で約15分ほどで着きます。
「霧島神話の里公園」は霧島錦江湾国立公園内にあり、「道の駅霧島」としても広く親しまれております。標高670mに位置し、錦江湾、桜島、晴天時は開聞岳までを一望できます。
霧島神宮近くにあることから、なんだか心まで洗われるような清浄な空気につつまれます。錦江湾にたたずむ桜島は、望むことができ、春は桜に彩られ、初夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪化粧と、四季それぞれの表情を見せてくれます。
また、遊覧リフトやスーパースライダーなどアトラクションも揃い、道の駅では地元物産、レストラン「ほっと霧島館」では、霧島黒豚料理などの霧島特産の味覚を楽しむことができます。 観光農園ではブルーベリーを栽培しています。旬の時期は7月中旬から8月上旬頃です。
入園・駐車場は無料なのもうれしいですね。家族みんなで楽しめるスポットです。
丸尾滝
丸尾滝は丸尾バス停から徒歩約10分の位置にあり、霧島神宮からも車で約20分ほどで着きます。
丸尾温泉から霧島神宮に向かう国道223号の道沿いにある高さ23メートル、幅16メートルの豪壮華麗な滝です。上流の林田温泉や硫黄谷温泉の温泉水を集めて落ちる珍しい「湯の滝」です。湯けむりが立ちのぼる光景が幻想的です。このこよなく美しい情景を一目見ようと人気のパワースポットになっています。
四季折々さまざまな風景を楽しむことができ、山峡に豪快な音と飛沫を上げて落下する乳青色の滝は、その色だけでも独特の雰囲を漂わせています。夜はライトアップされ、さらに幻想的です。マイナスイオンをたっぷり浴びましょう。
さらにおすすめ
アクセス情報
電車で行く場合
- JR日豊本線霧島神宮駅より約6Km(路線バスで10分)
車で行く場合
- 鹿児島空港から約25Km(約35分)
- 鹿児島市内から約60Km(約70分)
- 宮崎県都城市から約30Km(約45分)
- 福岡・熊本方面から、九州自動車道「えびのJCT」から宮崎方面へ進み、「高原IC」で降りる。高速を降りてからの所要時間は約25Km(約30分)
よくある質問Q&A
お参りできる時間はいつですか?
いつでも自由に参拝できます。祈願などの受付や授与所の受付は8:00〜17:30です。
参拝にはどのくらい時間がかかりますか?
駐車場から本殿までは徒歩で約15分かかるので、最短でもそのくらいの時間は必要です。
基本情報
霧島神宮
【営業時間】
- 境内の参拝自由。
- 祈願などの受付および授与所の受付は8:00〜17:30
【定休日】無休
【料金】参拝無料
【住所】鹿児島県霧島市霧島田口2608-5
【TEL】0995-57-0001
【駐車場】
- 無料:500台
- バス:10台(10台以上の場合は別途駐車場があります。事前連絡が必要)
【お問い合わせ】
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