過ごしやすいのは断然、春!
NSW(ニュー・サウス・ウェールズ)州の州都でありオーストラリア最大の都市でもシドニーは、温帯性気候で一年を通して過ごしやすく、はっきりとした四季があります。日本とは異なり南半球にあるため、季節は日本と正反対になるのでご注意ください。
筆者個人的にオススメなのは「春」に当たる10〜12月初旬頃。シドニーでは一年を通して比較的過ごしやすい気候が続きますが、「春」は暑すぎず寒すぎず、晴れて気持ちのいい日が続く絶好の観光シーズンです。
春を知らせる「オーストラリアの桜」のような存在の紫色の花「ジャカランダ」をはじめ、カラフルで美しい花々が一斉に芽吹きます。シティ近くにあるロイヤル・ボタニック・ガーデンでは、シドニー湾とシティのスカイライン、シドニー特有の真っ青な空と美しい花々の対比が楽しめますよ。
また10月後半から11月初旬まで毎年行われる「スカルプチャー・バイ・ザ・シー」は、ボンダイ・ビーチ周辺のコースタルウォーク沿いに100体以上の彫刻が展示され、初夏の海風に吹かれながら絶景の中でアートが楽しめるシドニー有数の人気イベントです。
春のシドニーは日中25℃程度まで気温が上がるので、Tシャツや薄手のシャツでOK。ただ気温が低くても日差しは肌を焼き付けるような強さなので、日焼け止めとサングラス、帽子はマストです。朝晩は15℃前後と少し冷えるので、カーディガンや薄手のジャケット、ストールを持って行くと、昼間の日除けとしても使えて便利でしょう。
ちなみにシドニーのシティ観光をしながら美しいビーチも楽しめる「夏」も、シドニーらしさを満喫できるおすすめのシーズン。さらに年末に行われる年越し花火はオーストラリア随一の一大イベントですが、クリスマスから年末年始は一年でも一番人気の観光シーズンなので、ホテルや航空券の価格が高騰します。
航空券が安い時期はいつ?
お正月明けから春休みまでの1月中旬から2月、ゴールデンウィーク明けの5月から7月初旬、夏休み明けからクリスマスまでの9月から12月初旬までが比較的航空券が安いシーズンです。
逆に年末年始の12月中旬〜1月初旬、ゴールデンウィークにあたる4月下旬から5月上旬、夏休みとお盆にあたる7月下旬〜8月は航空券の価格が高騰します。併せてオーストラリアの大型連休「イースターホリデー」の3月下旬から4月上旬も航空券、ホテルともに価格が高騰するのでご注意ください。
目的別のベストシーズン
気候
春の9〜11月、秋の3〜5月は気温も穏やかで一年のうちでも過ごしやすいシーズン。日中は暖かく、3〜4月や10〜11月頃なら海で泳げる日もあります。その代わり夜は涼しくなり昼間との気温差があるので、何か羽織るものが必要です。
また秋はハリケーンやサイクロンなど急な雨が降ることもあるので、折り畳み傘があると便利です。春も同じように雨が降ることがありますが、長雨になることは少ない気がします。
真夏の12〜2月は30℃を超える日も多いですが、湿度が低くカラッとしているので屋外でも日陰に入ると過ごしやすいです。海岸線に近いシティ近郊はそこまで気温は上がりませんが、内陸では40℃以上になる場所もあります。公共交通機関やお店の中では、かなり空調が効いている場合もあるのでご注意を。
真冬の6〜8月は朝晩の気温が10℃以下まで冷え込むことも。日中も20℃以上になることはあまりありませんが、レザージャケットや厚手のジャケットがあればしのげます。厚手のダウンやマフラー、手袋までは必要ありません。(内陸にある人気観光地ブルー・マウンテンズはかなり冷えて雪が降ることもあるので、訪れる際はしっかりした防寒が必要です)
セール時期
エンド・オブ・ファイナンシャル・イヤー・セール(6月中):オーストラリアの会計年度末である6月に行われる「End of Financial Year Sale(EOFY Sale)」は、会計年度内に在庫を一掃処分するオーストラリア2大セールの1つ。各ブランドやショップだけでなく、ドラッグストアやネットショッピングでも大規模なセールが展開されます。
ボクシングデー・セール(12月26日):クリスマス翌日に行われる「Boxing Day Sale」は、朝からデパートや店舗の外に長蛇の列ができる2大セールの一つ。クリスマス商品をはじめ、前日まで定価で売られていた商品が大幅に値下げされることも。年末に向けて街中がお祭りのような騒ぎで盛り上がるセールです。
イベント
シドニー・ゲイ・アンド・レズビアン・マルディグラ(2月末〜3月)
毎年2月末から3月に行われる世界最大規模のLGBTQIの祭典。 最終日に行われる、仮装した参加者達がオックスフォード・ストリートの2kmの道のりを練り歩くパレードは一見の価値あり。
ビビッド・シドニー(5月末〜6月)
5月下旬〜6月中旬まで約3週間に渡ってシドニーの街中が、カラフルなプロジェクションマッピングやイルミネーションで美しくライトアップされる南半球最大のイベント。イベントの少ない冬場のシドニーで、世界各国から観光客が訪れる「冬の風物詩」と言われている存在です。
スカルプチャー・バイ・ザ・シー(10〜11月)
シドニー有数の人気ビーチ「ボンダイ・ビーチ」からお隣の「タマラマ・ビーチ」まで、ビーチサイドの遊歩道「コースタル・ウォーク」で行われる彫刻イベント。美しい海の絶景とアートが一度に楽しめる、シドニー有数の人気イベント。ボンダイビーチ観光がてらに訪れるのがオススメ。
シドニー・ニューイヤーズ・イブ・ファイアーワークス(12月)
世界の大都市の中で最も早く年越しを迎えるシドニーで行われる、オーストラリアで一番盛大なカウントダウン花火。ハーバーブリッジを中心に、シドニー湾全域計7箇所で約10万発以上の花火が打ち上げられます。
プール
夏の11月〜3月(※市営プールは大体9~4月まで営業)
この時期は避けた方がいいかも!NGシーズン
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イースター(3月末〜4月初旬)…日本のゴールデンウィークのような、オーストラリアの大型連休。航空券やホテルの価格が、この時期になると高騰します。施設や店舗、レストランやスーパーでさえも休業になる日もあり、お買い物や食事もできないので旅行にはあまりお勧めしません。
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冬(7〜8月)…特にNGではありませんが、大型イベントがほとんどなく、冷え込みもきびしい時期です。その分落ち着いてゆっくり観光が楽しめるという考え方もあります。
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クリスマス&ニューイヤー...旅行シーズンのクリスマスや、年越し花火を観に世界中から観光客が集まるので町中が盛り上がる楽しい時期ですが、ホテル宿泊料が通常の数倍になり、航空券の予約も取りづらく価格も高騰するシーズンです。
まとめ
気候的な過ごしやすさを考えると、暑すぎず寒すぎない春から初夏にかけて(10月〜12月初旬)、または秋(3〜5月)がオススメ。気持ちのいいシーズンなので、外で行われるアウトドアのイベントも多いのがこのシーズンです。日本から訪れる際、比較的気温の差も少ないので荷物も少なくて済みます。
ただせっかくシドニーに訪れたのなら、シティ近郊に点在する美しいビーチも楽しみたいですよね。夏に当たる12〜2月頃は、オペラハウスやハーバーブリッジでの定番の観光やシティでのショッピングに合わせて、少し足を伸ばすだけで美しいビーチを楽しむこともできます。夏は日本の寒さを忘れて、シティと自然が共存するシドニーらしさを味わうにはぴったりのシーズンです。