フィンランドツアー選びのポイント
ツアーの特徴
日本からフィンランドへのツアーは最低5日間から催行されており、各プランに対し、利用する航空会社と便が指定されています。出発地は東京、大阪、名古屋、福岡の4都市から選択することが可能で、出発空港により利用する航空会社や経由地が異なります。
東京発着のツアーではフィンランド航空、カタール航空、スカンジナビア航空、KLMオランダ航空、大阪発着の場合はフィンランド航空、KLMオランダ航空、エールフランス航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、名古屋発着の場合はフィンランド航空、そして福岡発着の場合はフィンランド航空、エールフランス航空、またはKLMオランダ航空が運航する国際線を利用して、首都ヘルシンキへと向かいます。
これらの航空会社は所属しているアライアンスがそれぞれ異なるので、各種マイレージを貯めている方はツアープランに指定されている利用予定の航空会社が自身のマイレージプログラムと提携しているかどうか、あらかじめ確認したうえでツアープランを選ぶのが理想です。
フィンランドへの移動時間の目安
日本からフィンランドまでの片道移動にかかる所要時間の目安は、最短約9時間30分です。
また、旅程には機中泊が含まれるほか、乗り継ぎ便を利用する場合は経由地での待ち時間も加わるので、なるべく快適に移動したい方にはビジネスクラスへのアップグレードをオススメします。
ビジネスクラスを利用する場合は、座席スペースが広く快適であるのに加え、優先チェックインサービスや専用ラウンジの利用が可能になるので、普段よりもワンランク上の移動時間を楽しむことが出来ます。
その他にも、機内食のラインナップが充実していたり、限定アメニティーが付いてくるなど嬉しい特典もあるので、旅行の予算に余裕のある方は座席クラスのアップグレードを検討してみてはいかがでしょうか。
現地到着後の移動について
フィンランドを訪れるツアーは、空港〜市内間の送迎サービスが旅程に含まれていないプランが一般的です。そのため、現地到着後に滞在するホテルまでの移動は、基本的に自分で行う必要があります。
空港もしくは鉄道駅とホテル間の個人移動が不安な方は、ツアー催行会社にあらかじめ連絡をして各種交通手段を有料で手配してもらうとスムーズでしょう。
ホテルは指定もしくは同等クラス
フィンランドを訪れるツアーは、指定ホテルでの宿泊、またはツアー日程下に記載されているホテルと同等のグレードで選べるプランの2種類があります。
指定されている客室タイプのアップグレードもしくは滞在するホテルを変更する場合、1泊1人あたりの追加料金を支払うことでリクエストすることが可能なので、ツアーを予約する際にアップグレード希望の旨を催行会社に伝えて下さい。
旅程はフリープランが一般的
日本からフィンランドへ催行されているツアーは、現地での滞在が終日自由行動となるフリープランが一般的です。
フリープランは旅先での予定が細かく決められている団体ツアーに比べ、自分好みにスケジュールをアレンジすることができる気楽さが人気で、個人のペースで自由気ままに観光を楽しむことが出来るのでとてもオススメです。
各地の定番スポットを訪れたり、カジュアルに街歩きを楽しむのも良いですが、公共交通機関を利用してのアクセスが難しい地域へ行く場合や各種アクティビティーを体験する場合は、オプショナルツアー(現地ツアー)を予約するのが便利です。
フィンランド国内では魅力的なオプショナルツアーがいくつも催行されていますが、特に体験しておきたい特別なツアーを以下に紹介したいと思います。
日本語ガイド付!マリメッコ工場見学とアウトレット巡りツアー
独創的なデザインと色使いが印象的なフィンランドの人気ファッションブランド、マリメッコ(marimekko)。
首都ヘルシンキでは、マリメッコ本社を訪れて貴重な製作現場の見学および社員食堂でのランチを楽しむツアーが催行されています。人気ブランドを製作する裏側を見学するというのは本場ならではの体験で、それだけで特別な気持ちになりますね。
このツアーでは「マリメッコの世界」を堪能するためのアクティビティーだけでなく、さまざまな北欧雑貨のアウトレットも巡るので、お土産探しにもオススメです。
日本語係員同行のオーロラバスツアー「モイモイ号」
フィンランド北部の街・ロヴァニエミでオーロラ観測をするなら、経験豊富な日本語ガイドが同行するオーロラバスツアー「モイモイ号」がオススメです。
北欧でのオーロラ観測は、日照時間の長さの都合により冬季に行うのが一般的ですが、寒いなかオーロラの出現をひたすら待ち続けるのは想像以上に大変です。また、土地勘がない場所で暗い道をドライブするというのも心配でしょう。
オーロラバスツアーに参加すれば、ロヴァニエミ市内中心部からオーロラ観測に適したロケーションへの送迎が利用できるほか、ツアー参加者専用のロッジで暖をとりながらオーロラが現れるのを待つことが出来ます。
ロッジ内には温かい飲み物、手作りの焼き菓子やウインナーが用意されているので、待ち時間も退屈することが無いでしょう。なお、2回目以降の予約には割引が適用されるので、現地での滞在日数に余裕がある場合は2夜連続でオーロラ観測にチャレンジしてみることをオススメします。
トナカイサファリツアー
冬のラップランドを訪れるなら、必ず体験しておきたいのが雪上アクティビティーです。アイスフィッシング、スノーモービル、犬ぞりなど、北極圏ならではの自然体験はユニークな見どころ満載です。
なかでも、トナカイサファリツアーは大人から子どもまで安心して楽しむことが出来るのでとても人気です。静けさが広がる白銀の世界をトナカイぞりで駆け抜けるのはとても気持ちが良いので、ぜひ体験してみて下さい。
ツアーを選ぶコツ
日本からフィンランドへ催行されているツアーは、主にフィンランド国内の人気観光都市のみを訪れるものと、周辺に位置する国もしくは航空便の経由地に滞在するものの2種類に分かれますが、その種類は非常に多く自身の希望に沿ったツアーを見つけるのはとても大変です。
ツアーを予約する際は、旅行期間や予算をはじめ、訪れてみたい都市をあらかじめ決めておくと、希望に沿ったツアープランを効率よく見つけることが出来ます。
これらのほかにも、利用する航空会社、旅のスタイルやスケジュールなど、細かな希望条件をもとに適当な選択肢を絞り込むことも可能なので試してみて下さい。
また、フィンランドはシーズン毎に全く異なる見どころが楽しめる旅行先なので、各種イベントをはじめ、ハイキングやオーロラ観測など、旅行の目的に合ったツアープランを選ぶのも大切です。
2大オーロラ観測地周遊ツアー
フィンランドは北欧のなかでも日本人に最も人気なオーロラ鑑賞国として知られ、オーロラ以外にもサンタクロース村を訪ねたり、雪上アクティビティーなど朝から晩まで楽しめる見どころが充実しています。
2大オーロラ観測地周遊ツアーでは、フィンランドでも有数のオーロラ観測地として名高いサーリセルカとロヴァニエミの2都市を訪れて、神秘のオーロラ鑑賞を満喫します。
同様のツアーを比較する際に注目すべき点がいくつか存在するので、以下に紹介したいと思います。これらのツアーの価格幅は広く、どのようなツアープランが自分の希望に適しているか把握するのが難しいので、比較対象をしっかりと明確化したうえで検索することをオススメします。
フィンランド到着後の移動手段
首都ヘルシンキ〜ロヴァニエミ間の移動手段は、国内線または個室寝台列車「サンタクロースエクスプレス」のどちらかが指定されています。
国内線で移動する場合の所要時間は片道約1時間20分ですが、夜行列車は約12時間前後必要です。
サンタクロースエクスプレスの寝台車両は清潔で設備が充実しているため、憧れの夜行列車旅を快適に楽しむことが出来ます。ツアープランには2名用個室の利用が含まれているのが一般的ですが、ベッドが2段式であるため、足腰が弱い高齢者の利用はあまりオススメしません。
また、夜行列車での移動中の食事はツアーに含まれていないため、寝台車両に連結されているレストランカー(食堂車)を利用、もしくは現地のスーパーマーケットで軽食をあらかじめ購入しておくと良いでしょう。
オーロラ鑑賞ツアーが旅程に含まれているか
フィンランドの2大オーロラ観測地を訪れるツアーは主に2種類あり、目的地でのスケジュールが完全自由行動であるフリープランまたはオーロラ鑑賞ツアーが旅程に1回以上含まれているプランに分けられています。
オーロラは自然現象であるため、確実に見られるという保証はありませんが、星空と同様に街灯りが少ない場所の方が観測しやすい傾向にあります。そのため、現地でレンタカーを運転する予定の方を除き、オーロラ鑑賞バスツアーへの参加をオススメします。
しかしながら、オプショナルツアーとして予約するオーロラ鑑賞バスツアーは、1名あたり1万6,000円(2回目以降は割引対象)と高額なので、あらかじめ旅程にオーロラ鑑賞ツアーが含めれているプランとフリープランの価格差に注目しながら、ツアー選びを行うのが理想です。
ヨーロッパの人気観光地を巡る!2ヵ国以上訪れるツアー
フィンランドへ旅行するついでに、周辺に位置する国の人気都市も訪れてみたいという方には、1度の旅行で2ヵ国以上を訪れる周遊プランを選択することをオススメします。
日本からフィンランドへ催行されているツアーで訪れることができる国は、西ヨーロッパ諸国を中心とする21ヵ国と非常に多く、訪れる国や都市の組み合わせもツアープランにより異なるので、興味をそそられる国がプランに含まれているか意識しながらツアーを選択するのが良いでしょう。
そもそもフィンランドってどんなところ?
フィンランドの基本情報
フィンランドは、ノルウェー、スウェーデン、ロシアと国境を接する北欧の国で、正式名称はフィンランド共和国(スオミ共和国)、首都は国土南部に位置するヘルシンキ(Helsinki)です。
国土面積は、日本の総面積の約9割に相当する33万8435平方kmですが、68%が森林、10%が湖沼と河川、8%が耕作地と自然豊かで、山が少なく平坦な地形であるのが特徴です。
人口は約550万人であり、日本の人口と比較しても約5%程度に留まるため、人口密度が低く生活しやすいのが特徴です。
また、その他のヨーロッパ諸国と比べても治安が良好で、チップを渡す風習も存在しないので、日本人にとって非常に快適に過ごすことが出来る環境が整っています。
素直で誠実な国民性、心に余裕をもたらす豊かな文化、素朴で温かい伝統料理、感動の大自然などの、「フィンランドだからこそ味わうことが出来る魅力」は訪れる人々を魅了して止みません。
時差
日本との時差は7時間で、現地時間が0時のとき日本は7時となります。
また、3月最終日曜の午前2時から10月最終日曜の午前3時までの期間はサマータイム(夏時間)が適用されるため、通常の時間より1時間前倒しとなり、時差が6時間へと短縮されます。
旅行期間にサマータイムの開始および終了時期が重なる場合は、現地時間の切り替わりに注意が必要です。特に、飛行機や鉄道の出発時刻、およびツアーの集合時間を間違えるといったケースはよくあるようなので、なるべく時間に余裕を持って行動を心がけましょう。
言語
一般的な公用語はフィンランド語ですが、スウェーデン語やサーメ語も話されています。しかしながら、フィンランド人の多くは英語も話すことができるので、観光地やホテル、レストランなどでのコミュニケーションで不便に感じることはないでしょう。
宗教
フィンランドでは、国民の大多数がキリスト教(プロテスタント派、福音ルーテル派など)を信仰しているため、イースターやクリスマスはもちろん、昇天祭や聖霊降臨祭などのキリスト教に関連する祝祭日が、国民の祝日に指定されています。
これらに関わる休暇や年末年始は、航空券やホテルの宿泊費が値上がりするため注意が必要です。
人気観光都市
首都ヘルシンキ(Helsinki)、タンペレ(Tampere)、トゥルク(Turku)を中心に、オーロラ鑑賞地として知られるロヴァニエミ(Rovaniemi)やサーリセルカ(Saariselka)が人気です。
フィンランドの歴史
先史時代
1世紀頃 フィンランド人の祖先にあたる人々が現在のロシア領ヴォルガ川周辺から移入したのち、定住
11世紀~12世紀 キリスト教の伝来
スウェーデン統治下時代
1323年 スウェーデン・ロシア間の国境画定。欧十字軍の侵攻により、フィンランドはスウェーデンの支配下へ属することになる
ロシア統治下時代
1809年 フィンランド戦争に敗北したスウェーデンがフィンランド全域をロシアへと割譲
独立時代
1917年 ロシア革命を機に12月6日に独立宣言が行われ、フィンランド共和国が成立
1939〜1944年 2度にわたる対ソ戦争(冬戦争・継続戦争)が勃発するも、ロシアを停戦に迫らせることに成功し、国の独立を維持
1944年~1945年 対独戦争(ラップランド戦争)
1948年 フィンランド・ソ連友好協力相互援助条約締結
1955年 国連加盟
1986〜1999年 EFTA(欧州自由貿易連合)正式加盟、EU(欧州連合)およびEMU(欧州通貨同盟)への加盟
2002年 ユーロ導入
フィンランドの通貨および両替事情
通貨について
フィンランドの基本通貨はユーロ(EUR)で、ユーロという単位を用いて表記されるのが一般的です。2020年8月現在、1ユーロあたりの両替レートは約124.68円です。
紙幣は5ユーロ、10ユーロ、20ユーロ、50ユーロ、100ユーロ、200ユーロ、500ユーロの7種類、硬貨は1ユーロ、2ユーロ、および1セント、2セント、5セント、10セント、20セント、50セントの合計8種類が存在します。
両替について
日本円からユーロへの両替は、日本国内およびユーロ圏内に位置する主要国際空港、銀行、街中の両替所などで広く行うことができます。
レートや手数料は両替する場所によって異なりますが、ホテルでの両替は24時間行えるため便利である反面、銀行や街中の両替所に比べレートが悪い傾向にあるので注意が必要です。
また、両替時に英語でやり取りするのが不安という方は、日本を出国する前に、国内の主要国際空港や銀行などで、あらかじめ現地通貨を入手しておくと安心です。
その他にも、国際キャッシュカードや海外キャッシング機能付きのクレジットカードを使用してATMから現金を引き出すことも可能です。
カード会社が海外での利用を制限している場合があるので、心配な方はあらかじめクレジットカード会社に海外での利用を希望する旨を伝えておくとスムーズでしょう。
フィンランドの気候と服装
フィンランドは、北半球の高緯度地域のなかでも四季の変化が比較的はっきりとしていて、長く寒い冬と短い夏の寒暖差が大きい、特徴的な気候を有することで知られています。
一般的に3〜5月が春、6〜8月が夏、9、10月が秋、そして11〜2月が冬にあたりますが、国土は南北に細長く、約3分の1が北極圏内に位置しているため、訪れる地域により気温や日照時間が大きく異なるのが特徴です。
北極圏以北のラップランド地方では、6〜7月を中心に太陽の沈まない「白夜」、12〜1月には太陽が昇らない「極夜」が訪れ、日照時間が短いシーズンを中心にオーロラを楽しむことが出来ます。
春(3〜5月)
春のフィンランドは、日本に比べ平均気温が低いため、やや肌寒く感じることが多いですが、日照時間が徐々に長くなり、春らしい日差しに恵まれるため、比較的快適に過ごすことが出来ます。
3〜4月は、首都ヘルシンキでも最低気温が0度前後になることがあるため、まだまだ冬の装いが必要ですが、日本で経験することの無いような猛烈な寒さを記録することは珍しく、日中は想像以上に暖かいので、Tシャツ、長袖シャツ、カーディガン、フリース等寒暖どちらにも対応できるような洋服と、しっかりとした上着を持ち歩くのがオススメです。
夏(6〜8月)
日本の春から初夏のような心地良い気温で過ごしやすい一方、日照時間が長く、日差しも非常に強いため、帽子やサングラス、日焼け止めなどの紫外線対策アイテムが必要不可欠です。
日中は半袖で過ごせるものの、天気が悪い日や朝晩を中心に肌寒く感じることもあるので、薄手のジャケットやカーディガンなど簡単に羽織れるものを持ち歩くことを推奨します。
秋(9〜10月)
8月下旬になると、日照時間が一気に短くなり、徐々に秋の足音が近づいてきます。
また、9月から10月にかけては気温が急激に下がるため本格的な冬の装いが必要となります。フリースやセーターなどの暖かい服装に加え、カジュアルに着こなせるコートなどを用意するのが理想です。
冬(11〜2月)
フィンランドの冬は、ノルウェー沿岸を流れるメキシコ湾流の影響により、同じ緯度に位置するカナダやアラスカなどの国々に比べ暖かいのが特徴です。
しかしながら、11月の平均気温は既に日本の真冬並みであるほか、12月初旬には各地で初雪が観測され、場所によって最低気温がマイナス30度を記録することもあるため、観光で訪れる場合は厚手のコートやダウンジャケットなどの防寒着、帽子、手袋、マフラーはもちろん、厚手の靴下、滑り止めのしっかりついたブーツやトレッキングシューズを必ず持って行くようにしましょう。
フィンランドの文化
フィンランドの文化は、伝統的生活と平等主義、自給自足などの思想に基づいた土着文化および北欧を含むヨーロッパ文化が複合することにより形成され、スウェーデン、ロシア等の影響のみならず、近隣地域のフィン系民族やバルト人、ドイツ人等による影響も加わり、現在見られるような形に変化したと言われています。
ヴァップ(Vappu)や夏至祭をはじめとする伝統行事や国家の祝日には、キリスト教および伝統的な習俗の両要素が関わっており、この国の歴史や地政学的条件がよく反映されていることが分かります。
フィンランド人の社交場として知られるサウナ
サウナは、フィンランド人の日常生活において欠かせない健康法として親しまれています。
国内には、国民2人に対し1つ以上の割合にあたる約300万以上のサウナがあるそうで、日本人の生活に入浴習慣が欠かせないのと同様に、フィンランド人の生活にとってサウナは非常に重要な存在です。
フィンランドならではのユニークなイベント
フィンランドでは伝統的な行事だけでなく、奥様運び世界大会、エアギター世界選手権、携帯電話投げ世界大会など、ユニークなイベントが多く開催されています。
また、サマーシーズンを中心に音楽イベントも積極的に開催されているので、旅行のついでに参加してみるのも楽しいでしょう。
可愛い民族衣装は必見
カンサッリスプク(Kansallispuku)と呼ばれるシンプルで可愛いデザインの民族衣装があり、独立記念日などのお祝いごとやお祭りで見かけることが可能です。
一般的な着こなしは、白いブラウスにベスト、ロングスカートに白いエプロンで、地方ごとに異なる刺繍や柄がそれぞれの個性を引き出しています。
また、ラップランド地方に暮らす少数民族として知られるサーミ人に伝わるコルト(Kolt)という民族衣装は、手作業により作られているそうで、色彩豊かなフェルト生地がポイントです。
フィンランドの治安
その他のヨーロッパ諸国と比べても良好な傾向にありますが、2004年の旧東欧諸国のEU加盟以降、治安が悪化し続けており、置き引きや窃盗などの軽犯罪を中心とした被害が年間約40万件以上報告されています。
特に、旅行客が多く訪れるシーズンや人気の観光地では、スリや置き引きの被害が多発しているので、貴重品を含む手荷物から目を離さないように注意が必要です。
海外旅行損害保険への加入
旅行先での急な体調不良、事故や盗難といった不測の事態に備え、念のために加入しておくことを推奨します。
海外旅行損害保険はすべて掛け捨てですが、万が一何らかのトラブルに見舞われた場合に傷害や疾病、賠償責任にかかる費用をサポートしてもらえるのは、とても心強いでしょう。
また、旅行先で自分が入院せざるを得なくなってしまった場合の救援者費用をはじめ、携行品に対する補償など各種特約が充実しているので、安心して旅行を楽しむことが出来ます。
フィンランド国内での主な移動手段
フィンランド国内を観光する為の主な移動手段は、国内線、鉄道、およびバスを利用するのが一般的です。その他にもレンタカーをはじめ、ボートやフェリーなどの「1,000の湖のある国」と呼ばれるフィンランドならではの交通手段も国内移動に便利な移動手段として用いられています。
なかでも、国内線、鉄道、バスは観光移動を目的に利用する方が多いので、詳細を以下に紹介したいと思います。
国内線
フィンランドの国内線は、首都ヘルシンキに位置するヘルシンキ・ヴァンター国際空港を拠点にフィンランド航空が国内各地へと就航しています。地方都市同士を結ぶ便はほとんど無いため、ヘルシンキ経由で移動するのが無難でしょう。
また、フィンランド航空のほかにも、LCC(ローコストキャリア)であるノルウェー・エア・シャトル(Norwegian Air Shuttle)がロヴァニエミやイヴァロなど国内数ヵ所へと就航しています。
鉄道
フィンランド鉄道(Valtionrautatiet)が、首都ヘルシンキを中心に国内各地の主要都市へと運行しています。
オウル(Oulu)以北は極端に路線が減るものの、国内の中部から南部エリアにかけて広くカバーしているため、観光での移動にとても便利です。
ヘルシンキからトゥルクやタンペレなどの人気観光地ヘ行く便は、1時間に1〜4本ほどあるので、鉄道を利用した日帰り旅行も良いでしょう。また、ロヴァニエミ、ケミ、オウル、タンペレなどの都市を経由する夜行列車も運行しているので、必要に応じて使い分けることをオススメします。
フィンランドでは鉄道乗り放題パスである「ユーレイルパス」を利用することが可能で、滞在日数や利用路線により、かなりお得に国内移動をすることが可能なので、購入を検討してみてはいかがでしょうか。
【主な列車の種類】
- 最新式の高速鉄道ペンドリーノ(Pendolino)/座席指定制
- 特急列車インターシティー(Intercity)/座席指定制
- 急行列車エクスプレス(Express)/自由席または指定席を選択可能
- 各駅停車の普通列車レジオナル(Regional)/自由席のみ
バス
フィンランドでは、マトカフオルト社(Matkahuolto)やオンニブス社(Onnibus)をはじめとする複数のバス会社が国土南部や中部はもちろん、ラップランド地方まで広く路線を展開しています。
中部都市として知られるオウル(Oulu)以北は、鉄道よりもバスの路線が充実しているため、ロヴァニエミ(Rovaniemi)を拠点に移動するのが便利です。
ラップランド地方では、エスケリセン・ラピンリンジャット社(Eskelisen Lapin Linjat)やゴールド・ライン社(Gold Line)など複数のバス会社が運行していますが、冬季は減便する路線もあるため、事前に運行スケジュールを確認したうえで渡航することをオススメします。
また、首都ヘルシンキからロヴァニエミやサーリセルカまで行く夜行の直通バスもあるので、寝台列車の代わりに夜行バスを移動手段として選択するのも良いでしょう。
フィンランドを訪れるためのベストシーズン
年間を通じてさまざまな見どころが楽しめるフィンランドでは、旅行の目的によりベストシーズンが異なります。
一般に、観光に適していると言われるのは過ごしやすい気候が広がり、多種多様なイベントが開催される6〜8月中旬頃ですが、オーロラ観測や各種ウィンタースポーツなど冬のアクティビティーを楽しみたいのであれば、12〜3月が最適でしょう。
また、9〜10月はやや肌寒いものの、紅葉が美しいシーズンなので、自然豊かな観光地を訪れる予定の方にはオススメです。
フィンランド旅行の見どころ
神秘の絶景!オーロラ鑑賞
フィンランド北部に位置するラップランド地方は、年間で200晩以上オーロラが出現する世界有数のオーロラ観測地といわれています。
オーロラは、「オーロラベルト」と呼ばれる緯度65〜70度の地域で見られる自然の発光現象で、日照時間が長く空気が澄んでいる9〜3月を中心に楽しむことが可能です。
首都ヘルシンキを含むフィンランド南部でも、丘の上や湖畔などの街灯りが届かない場所に行けば、冬の時期に10〜20晩ほどオーロラを観測することが可能であるといわれていますが、一般に北へ行けば行くほど観測できる可能性は高まるので、オーロラ鑑賞を目的とした旅行ではラップランド地方を訪れることをオススメします。
空気が澄んでいて星が多く見える夜は、オーロラを観測する可能性も高くなるそうで、約20秒から数時間鑑賞することができるので、ぜひ暖かい格好で神秘の天体ショーをお楽しみください。
本物のサンタクロースに会いに行く
毎年クリスマス・イヴの夜に世界中の子ども達が待ちわびる憧れの存在といえば、サンタクロースですよね。
既にご存知かもしれませんが、フィンランドは世界にたった1人しか存在しないとされる本物のサンタクロースが住むことで知られる唯一の国で、「憧れのサンタクロースに直接会っておしゃべりをする」という夢のような願いを叶えるべく、年間を通じて世界各国から観光客が訪れる人気の旅行先です。
ラップランド地方の町ロヴァニエミ(Rovaniemi)に位置するサンタクロース村では、1年中クリスマスの雰囲気が楽しめるほか、子どもの頃に憧れていたサンタクロースと実際に会うという世界でもここだけの貴重な体験ができるので、オーロラを観測することが出来ない時期でも十分訪れる価値があると言えます。
サウナの本場で体験する本格サウナ
日本でも温泉施設などでよく見かけることから身近な存在として親しまれている、サウナ。
そもそも、サウナ(Sauna)とは、その語源の歴史を約7,000年前までさかのぼるフィンランド語であり、フィンランド文化を語るうえで欠かせない重要な要素として知られています。
フィンランドには、国民2人に対し1つ以上の割合にあたる約300万以上のサウナがあると言われており、単純に安らぎを得る目的のみならず、家族や友人との団らん、そしてビジネスの場としても利用されています。
その種類は、薪(まき)を燃やして室内を暖める伝統的なものから、電気式、たくさんの湯気が出るスモーク式など様々で、一般家庭をはじめ、湖の横に建てられているサマーハウス、ホテル、公衆サウナで体験することが可能です。
「森と湖の国」ならではの豊かな自然を満喫
フィンランドには、小さいものを含めると180,000以上の湖が点在し、沿岸部には約70,000の島々が浮かんでいるといわれています。
そのため「森と湖の国」と評されることも多く、実際に国土面積に対し森林区域が占める割合は約74%と、先進国の中で最も森林の保有率が高い国として知られています。
そんな自然豊かなフィンランドには、心が洗われるような自然体験ができるスポットが充実しており、ハイキングやカヤックなどのアウトドアアクティビティーを通じて気軽に自然の魅力を体感することが出来ます。
首都ヘルシンキ近郊には、映画「かもめ食堂」のロケ地としてお馴染みのヌークシオ国立公園をはじめ、日帰りで訪れることが出来る国立公園がいくつか位置しているので、心身共にリフレッシュしに訪れてみてはいかがでしょうか。
スタイリッシュな北欧雑貨の数々
フィンランドには、マリメッコ(marimekko)やイッタラ(iittala)をはじめ、アラビア(Arabia)、マギッソ(magisso)、アルテック(artek)、フィンレイソン(Finlayson)など、革新的なデザインが世界的に高い人気を誇るブランドがいくつもあります。
フィンランド・デザインの本質は、自然から生まれたインスピレーションを日常生活にうまく取り入れることで、スタイリッシュでありながらも実用性にしっかりと着目し、長く使っていくことを意識したデザインがとても評判です。
首都ヘルシンキを中心に、可愛いデザインの雑貨を取り揃えているショップが多くあるので、気になるお店を見つけたらぜひ立ち寄って買い物を楽しんで下さいね。
定番スポット10選
ヘルシンキ大聖堂
ヘルシンキ大聖堂は、首都ヘルシンキ中心部に位置する福音ルター派の総本山です。
1852年にドイツ人建築家カール・ルートヴィッヒ・エンゲルの設計により竣工したのち、約30年もの歳月を費やして完成に至ったとされる同大聖堂は、緑色のドームを軸とした、シンメトリックなデザインが印象的で、非常に見応えがあります。
現在、合計5つ確認することが出来るドームですが、創建当初は中央部に1つ配置されているのみで、小さなドームが4隅に付け加えられたのはエンゲルの死後であったといわれています。
また、元老院広場に面する大階段も後に造られたもので、広場周辺も含め、今日に至るまでに幾度かの改修が行われてきたことが分かります。
首都ヘルシンキを観光で訪れるなら絶対に欠かせない定番スポットなので、美しい聖堂内部とあわせて観光を楽しむことをオススメします。
なお、ヘルシンキ大聖堂は現役で使用し続けられている宗教施設であるため、礼拝をはじめとする宗教行事が行われている最中は見学不可能です。内部の見学を希望する場合は、なるべく礼拝が行われる時間帯を避けるよう、注意が必要です。
テンペリアウキオ教会
ヘルシンキ中心部のテンペリアウキオ地区に位置する福音ルター派の大聖堂で、岩石の中にすっぽりと隠れていることから「ロックチャーチ(岩の教会)」という名でも親しまれています。
この教会は戦前に造ることが決まっていたそうですが、旧デザインの建築様式は全く異なるものであったといわれています。
現在見られるようなデザインが採用されたのは1961年のことで、当時行われたデザインコンペで優勝したフィンランドの建築家・スオマライネン兄弟による設計案をもとに着工され、1969年に完成されました。
固い岩を5~10m掘り下げて造りあげた空間は、岩の質感や美しい色彩をそのまま活かしつつ、直径24mの巨大な銅板を用いた天井と大きなガラス窓によりモダンな要素が大胆に加えられていて、洗練された趣を放ちます。
教会内部は非常に明るく、音響効果に優れているため、しばしばコンサートホールとしても利用されているそうです。現代建築と自然が融合した教会は、世界でも非常に珍しい存在なので、オシャレな建造物に興味のある方は必見です。
元老院広場
首都ヘルシンキで最も古い歴史を持つ地区に位置し、約3,000平方mの広大な面積を誇る石畳の広場です。
ヘルシンキのランドマーク的存在として知られるヘルシンキ大聖堂をはじめ、市庁舎、フィンランド国立博物館、ヘルシンキ大学に面し、中央部にはロシア皇帝アレクサンドル2世の立像が、市内を見守るように建っています。
この像は、アレクサンドル2世がフィンランドの国会を再建したことを記念するために、フィンランドの彫刻家、ウォルター・ルーネベリによって作られたそうで、現在では「ヘルシンキ市民の憩いの場」を象徴する目印のひとつとして親しまれています。
また、12月にはヘルシンキ最古のクリスマスマーケットが開催されるほか、大晦日にはカウントダウンイベントが行われ、多くの人々で賑わいます。
スオメンリンナ島
首都ヘルシンキの南方に位置する要塞(ようさい)島で、「スオメンリンナの要塞」としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。
スオメンリンナ島は、18世紀後半にフィンランドを治めていたスウェーデンが、当時勢力を拡大していたロシアからの侵攻を防ぐ目的で築造した要塞で、ヘルシンキ湾に浮かぶスシサーリ島を中心とする4つの島から構成されています。
完成までに要した歳月は約40年に及ぶそうで、かつては「北のジブラルタル」と称されるほど堅牢(けんろう)な存在だったと言われています。
また、ロシア戦争、クリミア戦争、フィンランド国内戦争などの重要な舞台となったことでも知られ、海上要塞としては世界的な規模と歴史を誇ることから、現在では年間約100万人の観光客が訪れる、「フィンランドで最も人気の高い観光名所のひとつ」として親しまれています。
島々を結ぶ全長約6kmの城壁、星形の稜堡(りょうほ)や教会、博物館、第2次世界大戦で実際に使用されていた潜水艦など、フィンランドの歴史を知るうえで大変重要な施設が多くあり、とても見応えがある観光スポットなので、時間をかけてゆっくりと楽しむことをオススメします。
カンピ礼拝堂
カンピ礼拝堂は、2012年にヘルシンキがワールド・デザイン・キャピタル ヘルシンキ(世界デザイン首都)に選ばれたことを記念して作られた木造礼拝堂です。
宇宙船を想わせる不思議な外観が特徴である同礼拝堂は、現代フィンランドを代表するデザイナーの1人として知られるミッコ・スネマン(Mikko Summanen)によって設計が行われ、スタイリッシュなデザインである一方で、自然の素材を生かした温もりを感じさせる趣をかもし出す独特の空間設計が評判です。
モミの木を幾重にも重ねて作り上げたといわれる曲線的なフォルムは、多くの人々が行き交う賑やかなカンピ地区でもひときわ存在感を放っています。
高さ11.5mを誇るホール内部はセイヨウヤマハンノキで支えられており、木の温もりを感じられる落ち着いた雰囲気が祈りを捧げに訪れる人々を優しく包み込みます。
サンタクロース村
オーロラ観測の拠点として多くの観光客が訪れるロヴァニエミ(Rovaniemi)の人気観光スポットで、北極圏のちょうど真上にあたる北緯66度33分に位置しています。
サンタクロース村は、憧れのサンタクロースに365日会うことができるテーマパークの一種で、主にサンタクロース・オフィス、サンタクロース・ポストオフィス(郵便局)、サンタクロース・レインディア、ショップ、レストラン、観光案内所、ツアー会社で構成されています。
サンタクロース・オフィス
遥か遠くコルヴァトゥントゥリから毎日やってくるサンタさんと一緒に記念撮影をすることが出来るため、常に多くの観光客で賑わっている、サンタクロース村の人気スポットです。
撮影データを有料で購入するのが一般的で、手持ちのスマートフォンやカメラでの撮影は一切禁止されているので注意が必要です。なお、サンタさんに会うこと自体は無料なので、憧れのサンタさんを一目見てみたいという方はぜひ訪れてみて下さいね。
サンタクロース・ポストオフィス
ハガキにサンタクロース村の消印を押して、希望の宛先へと届けてくれるユニークなサービスが評判の郵便局で、サンタさんからの素敵な便りがクリスマスシーズンに届けられる「サンタメール」が人気です。
申し込みはとても簡単で、サンタクロース郵便局が用意している所定の用紙に宛先と名前を記入するだけで、日本語にも対応しているので安心です。
クリスマスに届けてもらいたい方は赤のポストへ、すぐに届けてもらいたい場合は黄色のポストへと投函しましょう。
サンタクロース・レインディア
サンタクロース・オフィスの裏側に位置するトナカイ牧場で、夏はトナカイへの餌やり、冬はトナカイソリを体験することが出来ます。
ショップ
クリスマスに関連する雑貨をはじめ、ラップランドの民芸品や特産品、マリメッコやイッタラなどのフィンランドブランドを販売するファクトリーショップが併設されているので、お土産を購入するのにオススメです。
観光案内所
村の情報をもらえるほか、有料で北極圏到達証明書を発行してもらうことが可能です。英語やフィンランド語だけでなく、日本語での発行も可能なので、ロヴァニエミを訪れる記念にいかがでしょうか。
トゥルク城
トゥルク城は、13世紀後半に当時の支配国スウェーデンがフィンランドの統治を目的として建造したフィンランド最大の城塞です。
アウラ川の河口に位置する石造りの堅固な建物は、トゥルク一帯の防衛を行う拠点として築かれたのち、要塞、兵舎、倉庫、刑務所、宮殿や政府の執務室など、多くの役割を果たしてきたそうで、スウェーデン王グスタフ1世が勢力を拡大していた頃にあたる16世紀頃に全盛期を迎えました。
現在、城内は歴史博物館として公開されており、各時代ごとのインテリアや衣装、陶磁器などを含む、トゥルクの歴史に関連する資料が多く展示されています。
見学にかかる所要時間の目安は約2時間です。非常に見応えがあるので、なるべく時間をかけてゆっくりと見学するのが理想です。
トゥルク大聖堂
古都トゥルクのアウラ川南岸に位置する大聖堂で、フィンランド・ルーテル教の中央教会および「同国で最も重要な宗教的建造物」として知られています。
この教会は、フィンランド最初の司教となった聖ヘンリーと聖母マリアに捧げる聖堂として1300年に建造が開始されたのち、13世紀末に完成した歴史ある建物で、その後何世紀にも渡って増改築が繰り返されてきました。
現在見られる建物は1827年に発生したトゥルクの大火災で被災して以降、複数回にわたって修復の手が加えられたもので、中世の趣を放つ高さ101mの塔が町を象徴する存在として親しまれています。
主な見どころは、修復当時の皇帝画家、ロベルト・ウィルヘルム・エークマンが描いたとされるロマン主義の祭壇画と天井画で、イエス・キリストの生涯はもちろん、フィンランド宗教史における重要な出来事などが描かれていて、非常に見応えがあります。
また、教会内には典礼聖器、テキスタイル、中世の彫刻など、教会の歴史を詳しく展示する聖堂博物館やカフェが併設されているほか、時期によって様々なイベントも開催されているので、ぜひ足を運んでみて下さい。
ムーミンワールド
ムーミンワールドは、フィンランド南西部の人気観光都市ナーンタリ(Naantali)に位置するテーマパークです。
町の北西に浮かぶカイロ島の自然環境を丸ごと利用して作った「ムーミンの世界」は、ムーミン谷さながらの緑豊かな森の中に、物語で登場する舞台が忠実に再現されていることから、大人から子どもまで楽しむことが出来ると評判です。
園内にアトラクションは存在しないですが、ムーミンの住むムーミン屋敷やニョロニョロの洞窟、原作の中でムーミンたちが劇を演じたとされるエンマ劇場などの施設をはじめ、キャラクターグリーティングや各種イベントも開催されるので、住人になった気分でのんびりと過ごすのがオススメです。
正教教会(タンペレ)
フィンランド第3の都市として知られるタンペレ(Tampere)の中心部に、1896年から1899年にかけて建設された東方正教会です。
ロシアの軍事建築家の設計により築かれたというネオビザンチン様式の建物は、東方正教会を象徴するタマネギ型の屋根を複数有するのが特徴で、重厚感が漂う外観がとても印象的です。
タンペレ中央駅から徒歩約5分とアクセスが良く、その他の観光スポットからも近いので、ぜひ観光しに訪れることをオススメします。
フィンランドのおすすめホテル10選
ラディソン ブル シーサイド ホテル ヘルシンキ (Radisson Blu Seaside Hotel Helsinki)
基本情報
【住所】Ruoholahdenranta 3, カンピ, ヘルシンキ, フィンランド
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
ヒルトン ヘルシンキ エアポート (Hilton Helsinki Airport)
基本情報
【住所】Lentajankuja 1, Vantaa, ヘルシンキ ヴァンター 国際空港, ヘルシンキ, フィンランド
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
ホテル インディゴ ヘルシンキ ブルバード (Hotel Indigo Helsinki-Boulevard)
基本情報
【住所】Bulevardi 26, エイラ, ヘルシンキ, フィンランド
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
ラディソン ブル ロイヤル ヘルシンキ ホテル (Radisson Blu Royal Hotel Helsinki)
基本情報
【住所】Runeberginkatu 2, カンピ, ヘルシンキ, フィンランド
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
スカンディック シモンケンタ (Scandic Simonkentta)
基本情報
【住所】Simonkatu 9, カンピ, ヘルシンキ, フィンランド
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
クラリオン ホテル ヘルシンキ (Clarion Hotel Helsinki)
基本情報
【住所】Tyynenmerenkatu 2, ルオホラハティ, ヘルシンキ, フィンランド
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
ノヴァ スカイランド ホテル (Nova Skyland Hotel)
基本情報
【住所】Tähtikuja 6, シヴァセンヴァーラ, ロヴァニエミ, フィンランド
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
ラップランド ホテルズ スカイ オウナスバーラ (Lapland Hotels Sky Ounasvaara)
基本情報
【住所】Juhannuskalliontie, オウナスヴァーラ, ロヴァニエミ, フィンランド
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
ルカ スキー シャレー (Ruka Ski Chalets)
基本情報
【住所】Rukatunturintie 12, クーサモ, クーサモ, フィンランド
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
Hotel Yllasrinne
基本情報
【住所】Hotellintie 6, パロヴァーラ, ユッラスヤルヴィ, フィンランド
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
フィンランドの年間イベント情報
1月
公現祭(1月6日)
公現祭は、イエス・キリストがこの世の人々の前に再び現れたことを記念する祝日です。フィンランドを含むヨーロッパ諸国では、公現祭を境にクリスマス期間が終わりを告げ、本格的な新年が訪れるとされています。
2月
友達の日(2月14日)
友達の日は、フィンランド版のバレンタインデーです。
バレンタインデーといえば、愛する人に日頃の感謝を伝える日として日本を含む世界中の多くの国々で親しまれていますが、フィンランドでは友人同士が互いの友情を尊重しあう大事な日として認識されています。
主な過ごし方は至ってシンプルで、親しい友人に花やメッセージカードを贈るだけです。
簡単なように聞こえますが、相手への感謝を形にして示すというのは想像以上に難しいものですよね。そんな心温まる出来事のキッカケとなる行事が文化として定着しているだなんて、とても素敵だと思います。
4月
聖金曜日
「受難日」または「受苦日」という別名でも親しまれる、キリスト教における祭日の一種です。
聖金曜日は、イエス・キリストの受難と死を記念する日で、イースター(復活祭)前の金曜日にヨーロッパをはじめ、南北アメリカ、アフリカなどの多くの国々で祝われています。
フィンランドでは、この日を含む5日間が「イースターホリデー」と呼ばれる休暇になるため、実家へ帰省したり、大型連休を利用して旅行する人も多いそうです。
イースター
イースター(別名:復活祭)は、イエス・キリストの復活を記念するキリスト教の重要行事です。一般に春分の日の後に訪れる最初の満月の次の日曜日に祝われているため、毎年日付が異なります。
キリスト教を国教として定めている国々で毎年盛大に祝われているイースターですが、各国の祝い方はそれぞれ異なり、独自の文化や歴史を反映した興味深い特徴を持ちます。
フィンランドでは魔法使いに扮した子ども達が近所の家のドアを叩き、「私は新鮮で健康な1年をもたらす小枝を持っています。この小枝を差し上げる代わりに何かをくれませんか」という言ってお菓子をもらうそうです。
また、ライ麦と麦芽を発酵させてペースト状にした真っ黒なお菓子「マンミ」、固めのチーズクリームのようなデザート「パシャ」、ラム肉のグリルなどを食べる習慣もあるそうで、イースターシーズンに欠かせない食べ物として親しまれています。
これらはイースターシーズンになると現地のスーパーによく並ぶので、旅行のついでにフィンランドならではの珍しい食品を試してみたいという方は要チェックです。
5月
メーデー(5月1日)
メーデーは、毎年5月1日にフィンランドを含む世界80ヵ国以上で祝われている、国際的な労働者の祭典です。
フィンランドでは、ヴァップ(Vappu)と呼ばれる春の訪れを告げる日としても親しまれており、暖かい日差しを浴びながら伝統料理とお酒を楽しむのが習慣です。
ヴァップを祝うのに欠かせないのが、微炭酸の発砲ハチミツ酒「シマ」とパリパリとした食感が特徴の揚げドーナツ「ティッパレイパ」です。例年、前日の夜からヴァップ当日にかけて盛大な盛り上がりを見せることで知られ、首都ヘルシンキを中心に賑やかなムードに包まれます。
昇天祭
昇天祭は、死後の復活を遂げたイエス・キリストが昇天した日を記念する国民の祝日です。毎年、イースター(復活祭)から40日目に祝われているため、祝日の日付が異なるのが特徴です。
聖霊降臨祭
聖霊降臨祭は、復活祭にあたる日から49日後に祝われるキリスト教徒にとって非常に重要な祝祭日のひとつで、国家の祝日として親しまれています。
これは、新約聖書のエピソードに由来するもので、イエス・キリストが復活および昇天した後に集まって祈りを捧げいていた120人の信者の上に、神からの聖霊が降ったという出来事を記念しています。
6月
夏至祭前夜祭
夏至祭は、年間で最も日が長い日をお祝いする行事で、その年の夏至に最も近い土曜日に開催されます。
フィンランドでは、夏至祭の前日が国民の祝日として指定されているため、土日を含め3連休になります。現地では夏至祭前日に当たる前夜祭からお祭りムードに一色に染まり、夜遅くまで盛り上がります。
夏至祭に関わる連休は多くのお店が休業となるほか、タクシーや飛行機を除く公共交通機関も運休となる場合があるので、注意が必要です。
ヘルシンキデー(6月12日)
ヘルシンキ市の設立を記念して、1959年から毎年6月12日に開催されている全員主催・全員参加型のイベントです。
市内各所では各種屋台のほか、美術展示、音楽コンサート、演劇やダンスのステージ、映画上映、健康やスポーツに関連するアクティビティーなど、無料で参加できるイベントが数多く開催されます。
また、町の至るところに設置されるテーブルでは自由に飲食を楽しむことも可能です。ヘルシンキデーの公式サイトでは、時間や場所など各種イベントに関する情報が載っているので、気になるイベントを事前にチェックしておくと良いでしょう。
おしゃれな邸宅の庭をカフェとしてオープンしたり、フォトジェニックなブースが設けられたり、非常に自由で楽しいイベントです。
8月
エアギター世界選手権
フィンランド北部の街オウル(Oulu)で、1996年以降毎年8月に開催されている「オウル・ミュージック・ビデオ・フェスティバル」の一環として行われるユニークな大会です。
この大会はその名の通り、ギターを実際に演奏をするわけではなく、音楽のリズムに合わせて、あたかもギターを演奏しているかのように演じるパフォーマンスを競うもので、毎年世界中から多くのギタリストが集まって自慢の演技力を披露します。
「エアギター」と聞くと、EDMフェスティバルやコンサートといった類の音楽イベントと混同してしまいがちですが、同大会の趣旨は「MAKE AIR NOT WAR(戦争でなくエアーを作ろう)」であるため、あくまでも「エアギターを通して世界平和を願う」というのがテーマです。
会場の熱気と一体感は想像以上であり、1人ひとりのギタリストが創り出す世界観がとても魅力的なイベントなので、8月にフィンランドを訪れる場合はぜひ参加することをオススメします。
11月
諸聖人の日
諸聖人の日(別名:万聖節)は、カトリック教会の祝祭日のひとつで、すべての聖人と殉教者を記念する日として親しまれています。
フィンランドでは日本のお盆と同様に、家族や友人と共に墓地を訪れて死者に祈りを捧げる日として認識されており、多くの人々がお墓参りをします。毎年、日程が変わる移動祝日ですが、公共機関はもちろん、ほとんどのレストランやお店が休業となるので注意が必要です。
ピックヨウル
フィンランドではクリスマスの約1ヵ月前になると、気のおけない友人や職場の仲間と一緒に集まってピックヨウルを楽しみます。
ピックヨウル(Pikkujoulu)とは、フィンランド語で「小さなクリスマス」を意味するそうで、クリスマス当日を家族や親戚と過ごす習慣があるフィンランドで、プレクリスマスパーティーを楽しむ忘年会のようなニュアンスで親しまれています。
12月
独立記念日(12月6日)
フィンランドが1917年12月6日に、ロシア占領下から独立と完全自治を宣言したことを記念する国民の休日です。
第1次世界大戦および第2次世界大戦で、祖国の独立のために命を落とした人々を追悼する日でもあり、大統領官邸で各界の著名人が集う式典が催されるほか、戦没者への賛辞や礼拝、松明を持った行列によるお墓参りなどが行われます。
クリスマス(12月25日)
イエス・キリストの後誕を祝う日として世界中で広く親しまれている、キリスト教の伝統行事クリスマス。
日本では素敵なディナーやイルミネーションを大切な人と楽しむという文化が「クリスマスの定番」として定着しつつありますが、フィンランドでは家族や親戚と集まって大切な時間を共有するのが最も一般的な過ごし方です。
クリスマスシーズンのフィンランドは、町の至るところにイルミネーションが施されるほか、大きな広場ではクリスマスマーケットが開かれ、クリスマスの準備に欠かせない様々な雑貨を売るお店や軽食を提供する屋台でとても賑やかになります。
なかでも、首都ヘルシンキの元老院広場で毎年12月初旬から開催されているクリスマスマーケットは1949年から続く伝統を維持しており、ヘルシンキで最も歴史があるクリスマスマーケットとして知られています。
このクリスマスマーケットでは、クリスマスに関連する可愛い雑貨をはじめ、地酒や食べ物を販売するお店が毎年100軒以上出店するので、お土産を買うにも良いですね。
また、サンタクロースが毎日遊びに来たり、特設サウナが登場するなど、この国ならではの見どころもあるのでぜひ足を運んでみて下さい。
ボクシングデー
ボクシングデーは、かつて貧しい人たちのために教会へと寄付されたプレゼントがクリスマスの翌日に開けられていたことに由来する祝祭日で、クリスマス後に訪れる最初の平日に祝われています。
この日は、クリスマスに受け取ったプレゼントを開けることが出来るほか、街中ではクリスマスに売れ残った商品を中心に、衣料品、家電製品などを対象とした大規模なセールが行われるため、大変盛り上がります。
ボクシングデーと聞くと、思わずスポーツのボクシングを連想してしまいますが、ボクシング(Boxing)はクリスマスプレゼントのボックス(Box)から生じた単語です。
フィンランドでは、クリスマスと同様に公休扱いになるので旅行を計画する際は注意が必要です。
ルシア祭(12月13日)
ルシア祭は、フィンランドを含むスカンジナビア諸国、イタリア、アイスランド、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナで毎年12月13日に祝われている、ルター派の伝統行事です。
この祭りは、キリスト教が迫害されていた時代に全財産をつぎ込んで貧しい人々に施しを与えたことを原因に処刑された聖人、聖ルシアの聖名祝日を祝う祭と古くから北欧諸国に伝わる冬至の祝祭「光の祭り」が融合したものです。
ルシア祭当日は、午後5時に少女が1人選ばれ、ロウソクを立てた冠を頭にかぶり、白い衣を着て聖ルシアに扮します。ロウソクの灯は、「光の象徴」としても知られる聖ルシアを想わせるそうで、聖ルシアの後ろには精霊に扮した少女たちが続きます。
この伝統行事には、日照時間が短い北欧の冬に光をもたらすという意味が込められています。
首都ヘルシンキでは、午後6時からヘルシンキ大聖堂を起点に少女たちによるパレードが行われるので、この時期にフィンランドへ渡航する方はぜひ見学に訪れてみて下さい。
フィンランドへの主要エリアからのアクセス・所要時間
日本から直行便を利用して行くことが出来る都市は首都ヘルシンキのみで、新千歳空港、成田国際空港、関西国際空港、中部国際空港、そして福岡空港(夏季限定)の5都市から就航しています。また、羽田~ヘルシンキ路線は、2020年11月に就航予定です。
なお、一部路線については当面の間運休となります(2020年9月現在)。今後の各国における渡航制限の解除や需要回復の状況を鑑み、変更になる場合があります。フィンエアーの公式サイトでご確認ください。
直行便を利用する場合の所要時間は最短で9時間30分、第3国を経由する乗り継ぎ便を利用する場合は約18時間前後が目安です。
就航している航空会社
直行便
- フィンエアー
- 日本航空
- ブリティッシュ・エアウェイズ
乗り継ぎ便
日本からフィンランドへの乗り継ぎ便を提供している主な航空会社
- 全日空
- カタール航空
- エミレーツ航空
- スカンジナビア航空
- KLMオランダ航空
- ルフトハンザ・ドイツ航空
- ターキッシュ・エアラインズ
- アエロフロート・ロシア航空
ツアーを選ぶときのTips集
フィンランドまでは飛行機でどのくらいかかりますか?
日本からフィンランドへは、直行便または第3国を経由する、乗り換え便を利用してアクセスすることが可能です。
日本から直行便を利用して行くことができる都市は首都ヘルシンキのみで、最短所要時間は9時間30分、第3国を経由する乗り継ぎ便を利用する場合は約18時間前後が目安です。
フィンランドの気候はどうですか?
フィンランドは、北半球の高緯度地域のなかでも四季の変化が比較的はっきりとしていて、長く寒い冬と短い夏の寒暖差が大きい、特徴的な気候を有することで知られています。
一般的に3〜5月が春、6〜8月が夏、9、10月が秋、そして11〜2月が冬にあたりますが、国土は南北に細長く、約3分の1が北極圏内に位置しているため、訪れる地域により気温や日照時間が大きく異なるのが特徴です。
北極圏以北のラップランド地方では、6〜7月を中心に太陽の沈まない「白夜」、12〜1月には太陽が昇らない「極夜」が訪れ、日照時間が短いシーズンを中心にオーロラを楽しむことが出来ます。
英語が話せないのですが、日本語が通じますか?
フィンランドでは英語が広く話されていますが、日本語はほとんど通じません。
現地でのコミュニケーションに不安がある場合は、日本語ガイドが同行する現地ツアーを予約すると安心です。また、ホテルやレストランでのコミュニケーションは翻訳アプリや指差し英会話の本を使用するとスムーズに行えるでしょう。