オーストリアツアー選びのポイント
ツアーの特徴
日本からオーストリアへのツアーは最低5日間から催行されており、各プランに対し利用する航空会社と便が指定されています。出発地は東京、大阪、名古屋、福岡、札幌の5都市から選択することが可能で、出発空港により利用する航空会社や経由地が異なります。
催行されているツアーは添乗員が同行しないフリープランが一般的で、ご自身の好みに応じた観光スケジュールを自由に組めるのが魅力です。
また、催行数は少ないものの旅程に日本語ガイドの同行が含まれているプランもあるので、個人で観光するのが不安という方には「日本語ガイド付きツアー」に参加することをオススメします。
日本からオーストリアへの最短所要時間は11時間40分で、旅程には機中泊が含まれています。経由便を利用する場合は各都市での乗り継ぎをご自身で行っていただく必要があるので、現地までの移動時間をなるべく短く済ませたい方は直行便が指定されているツアーを選びましょう。
おもな出発地と利用可能な航空会社
【東京】
オーストリア航空/全日空/大韓航空/エミレーツ航空/カタール航空/ルフトハンザドイツ航空/KLMオランダ航空/LOTポーランド航空/エールフランス航空/フィンランド航空/ターキッシュ・エアラインズ/スイス・インターナショナル・エアラインズ
【大阪】
全日空/エミレーツ航空/エールフランス航空/KLMオランダ航空/フィンランド航空/大韓航空/ルフトハンザドイツ航空/ブリティッシュ・エアウェイズ
【名古屋】
エミレーツ航空/フィンランド航空/大韓航空/ルフトハンザドイツ航空
【福岡】
エールフランス航空/KLMオランダ航空/フィンランド航空/大韓航空/ルフトハンザドイツ航空/ブリティッシュ・エアウェイズ/イベリア航空
【札幌】
フィンランド航空
現地到着後の移動手段
フリープランには送迎車の利用が含まれていないので、空港〜ホテル間の移動は基本的にご自身で行っていただく必要があります。現地到着後に個人で移動するのが不安な方は事前にツアー催行会社へ連絡の上、追加料金を支払って送迎車両を手配していただくと安心です。
複数都市を訪れるツアーに参加する場合も同様に、滞在先と鉄道駅またはバスターミナル間の移動はご自身で行うのが一般的です。大きな荷物を持っていくつかの都市を回るのは想像以上に大変なので、あらかじめ旅程に混載車での移動が含まれているツアーに参加するのも選択肢の1つです。
また、フリープランでも片道1名あたりの追加料金を支払って混載車を利用することも可能なので、訪れる都市の治安や滞在先の立地などの条件に合わせて利用の有無を検討するのも良いでしょう。
ホテルは指定もしくは同等クラス
オーストリアを訪れるツアーは、指定ホテルでの宿泊、またはツアー日程下に記載されているホテルと同等のグレードで選べるプランの2種類があります。
首都ウィーンでは市内またはその郊外を含むエコノミークラスまたはスタンダードクラスのホテルが指定されているのが一般的で、宿泊する施設や客室タイプによって旅行代金が異なります。
もちろん、旅程全体に5つ星ホテルの利用が含まれているラグジュアリーなプランも存在しますが、1泊だけ5つ星ホテルに宿泊することも可能なので「少しだけ贅沢を味わいながらも旅行代金はお手頃に抑えたい」という場合はツアーの催行会社に宿泊先の指定または変更をリクエストしましょう。
指定されている客室タイプのアップグレードもしくは滞在するホテルを変更する場合、1泊1人あたりの追加料金が必要となります。フライトや列車などの出発時刻の関係で現地発が早朝となる場合は朝食時間に間に合わないこともあるので、追加料金をともなう変更を行う際は旅程をしっかりと確認したうえでリクエストするのが理想です。
ツアーを選ぶコツ
旅行日数や訪れる都市を決める
日本からオーストリアへ催行されているツアーは、おもにオーストリア国内の人気観光都市のみを訪れるプランと、周辺に位置する国もしくは利用する航空会社の経由地として指定されている都市にも立ち寄るプランの2種類に分かれています。
オーストリア行きのツアーは種類が非常に多く、それぞれ内容が異なります。参加するツアーを選ぶ際は、出発地・旅行期間・訪れる都市などの条件をもとに絞り込み検索を行うと、ご自身の希望に合ったツアープランを、よりスムーズに見つけられるので、ぜひお試し下さい。
ツアーの発着地から旅行先を決める場合
オーストリアへのツアーは東京、大阪、名古屋、福岡、札幌の5都市から催行されていますが、出発地によってツアーの種類や内容が異なるため、目的地として選択できる国や都市の数も異なります。
ここでは、各ツアーの目的地として指定されているオーストリアの都市を出発地ごとに紹介したいと思います。目的地の選択肢が最も多いのは東京発着のツアーですが、オーストリア国内に位置する主要な観光地を巡る9日間の周遊プランで訪れる都市が大部分を占めています。
目的地を主要な観光都市だけに絞るのであれば、その他の都市から催行されているツアーでも周遊旅行を楽しめます。特にこだわりが無い場合は、最寄りの出発地から行ける目的地を把握したうえで各都市の基本情報や見どころを調べると、訪れる都市を効率的に絞り込むことが可能です。
また、首都ウィーンのみを目的地とするツアーでも曜日限定で催行されているオプショナルツアーに参加すればザルツブルクとザルツカンマーグートを日帰りで観光できるほか、鉄道やバスを利用して近郊の都市へと足を運ぶことも可能です。
現地での滞在日数に余裕がある場合は、ウィーンを観光拠点としてさまざまな都市を巡るのも良いと思います。
【東京】
ウィーン/シュラドミング/サンクトキルゲン/ザンクトヴォルフガンク/ザルツカンマーグート/ザルツブルク/ハルシュタット/バートイシュル/インスブルック/グラーツ
【大阪・福岡】
ウィーン/ザルツカンマーグート/ザルツブルク/ハルシュタット/インスブルック/グラーツ
【名古屋】
ウィーン/ザルツブルク/ハルシュタット/インスブルック
【札幌】
ウィーン
欲張り派の女子旅に!王道3都市『プラハ・ウィーン・ブダペスト』&世界で最も美しい町『チェスキー・クルムロフ』周遊プラン
旧市街が世界遺産に登録されているオーストリアのウィーンをはじめ、街全体が世界遺産として親しまれているハンガリーのブダペスト、チェコのプラハおよびチェスキー・クルムロフの4都市を周遊するプランです。
ツアーは最短7日間から催行されており、東京・大阪・名古屋・福岡から参加できます。
このプランでは複数の国や都市を訪れるので、1度の旅行でなるべく多くの見どころを楽しみたいという女性にオススメです。ヨーロッパならではの素敵な趣が漂う、美しい街並みを散歩しながらショッピングや食べ歩き、そして温泉やスパ施設などでの美活を心ゆくまで堪能するのはいかがでしょうか。
家族旅行にオススメ!首都ウィーンでカフェ巡りと華やかな芸術文化の魅力を堪能するプラン
エレガントな街並みと落ち着いた雰囲気が素敵なウィーンは、芸術鑑賞やカフェ巡り・ショッピング・食べ歩きなど豊富な見どころを持つことで知られる人気観光地です。
ウィーンのみを訪れるツアーは最短5日間から催行されており、東京・大阪・名古屋・福岡・札幌から参加できます。また、東京もしくは大阪を出発地とするツアーには夜発のフライトが指定されているプランもあるので、仕事や学校終わりの時間を有効活用して現地まで移動することも可能です。
ウィーンは主要な見どころが1つのエリアに集中しているので観光しやすく、幅広い年齢層でも親しみやすい多彩な魅力を持つことから家族旅行にとても人気な旅行先です。また、天候にも左右されにくいので年間を通じて観光を楽しめるのも嬉しいポイントです。
気楽に楽しむひとり旅!10都市以上を巡るオーストリア大満喫プラン
ウィーン・ザルツブルク・グムンデン・トラウンキルヘン・バートイッシュル・ハルシュタット・ザンクトウォルフガング・シャーフベルク・シュラドミング・ダッハシュタインなどの人気観光地を9日間で周遊する贅沢プランです。
アルプスの山々を眺めながら湖畔をゆっくりと散歩したり、登山鉄道を利用して絶景の展望台を訪れたり、氷河の上を歩くという非日常的な体験をしたりなど、日本では味わうことの出来ない貴重なアクティビティーの数々を楽しめるのが魅力です。
ツアーの出発地は東京のみで、ウィーンおよびザルツブルクを除く8都市の観光には日本語ガイドが同伴します。ザルツカンマーグート地方に滞在する4日間にはホテルでの朝食のほかに昼食もしくは夕食も含まれているので、現地で必要な食費をより少なく抑えられます。
また、ツアーの移動手段として公共バスや列車が指定されているため旅行代金も比較的お手ごろに設定されているのが特徴です。日本語ガイドの存在はひとり旅をする方にとって非常に心強いと思います。これまでにひとり旅を経験したことが無いという方でも安心して参加できるプランなので、これを機に体験してみてはいかがでしょうか。
そもそもオーストリアってどんなところ?
オーストリアの基本情報
オーストリアは中央ヨーロッパの南部に位置する連邦国家で、東アルプスからドナウ川流域にかけて広がる9つの州から構成されています。
正式名称はオーストリア共和国、首都は国土西部に位置するウィーン(Vienna)です。国土面積は北海道とほぼ同じ大きさにあたる約83,900平方kmで、そのうち約3分の2が山地に属しています。
紀元前2世紀頃この辺りに住んでいたとされるケルト人が国家を築いたことから始まり、約500年におよぶローマ帝国による支配、および約640年間にわたり続いたハプスブルク家による統治を経て現在に至ることから、先史時代やローマ時代の遺跡、ハプスブルク家ゆかりの建造物など、歴史的な見どころを多く有することで知られています。
そのほかにも、アルプスの高峰や緑深い渓谷をはじめとする変化に富んだ地形が織りなす絶景、華やかな宮廷文化、ヨーロッパらしい建造物が立ち並ぶ素敵な街並み、美味しい郷土料理の数々など、表情豊かな魅力をいくつも兼ね備えているのが特徴です。
時差
日本との時差は8時間で、現地時間が0時のとき日本は8時です。
また、3月最終日曜の午前2時から10月最終日曜の午前3時までの期間はサマータイム(夏時間)が適用され、通常の時間より1時間前倒しとなり時差が7時間へと短縮されます。
旅行期間にサマータイムの開始または終了時期が重なる場合は、現地時間の切り替わりに注意が必要です。
人口と言語
オーストリアの総人口は約880万人(2019年時点)で、そのうち約98%がドイツ語を母国語としています。
そのほか、国土南部および東部にはオーストリア政府から認定された6つの少数民族が居住しているため、クロアチア語、ハンガリー語、チェコ語、スロバキア語、スロベニア語なども話されています。
宗教
カトリック教徒が総人口の約6割を占めるほか、プロテスタント、ギリシア正教、イスラム、およびユダヤ教など多数の宗教が信仰されています。
ベストシーズン
アルプスの谷間に美しい高山植物が咲き誇る5月、湿度が低く爽やかな気候が気持ち良い6月、年間降水量が最も少なく快適に観光を楽しめる9月などがベストシーズンです。
オーストリアの通貨および両替事情
通貨について
オーストリアの基本通貨はユーロ(EUR)で、ユーロという単位を用いて表記されるのが一般的です。2020年10月現在、1ユーロあたりの両替レートは約124.31円です。
紙幣は5ユーロ、10ユーロ、20ユーロ、50ユーロ、100ユーロ、200ユーロ、500ユーロの7種類。硬貨は1ユーロ、2ユーロ、および1セント、2セント、5セント、10セント、20セント、50セントの合計8種類が存在します。
両替について
日本円からユーロへの両替は、空港や銀行をはじめ街中の両替所、観光客向けの大型ホテル、主要な鉄道駅の構内などで行えますが、空港や鉄道駅の両替レートはあまり良くないので、なるべく銀行で両替することをオススメします。
オーストリアの気候と服装
オーストリアの地形は大きくアルプス山脈、パンノニア低地、ウィーン盆地、ボヘミア高地に分類され、地域ごとに気候の特徴が異なります。
東部は降水量が少なく夏の暑さが厳しいパンノニア低地気候、北部は降水量が多く夏がとても短いアルプス気候、その他の地域は湿度の低い大陸性気候に属しています。
北海道以北に位置しているため冬の時期はとても寒くなりますが、地中海から流れ込む暖流の影響により緯度のわりには温暖で過ごしやすい傾向にあります。
一方、夏は日差しが強く最高気温が35度以上を記録することもあるので観光に出かける際の紫外線対策はしっかりと行うようにしましょう。また、オーストリアの年間降水量は日本の平均に比べて少ないものの、6〜8月は雨に雷が伴うことが多いので高原地帯を訪れる場合は天気の急変に注意が必要です。
春(4〜6月)
春の訪れは地域によって異なりますが、4〜6月頃が目安となり日本に比べやや遅いのが特徴です。首都ウィーンやその近郊では新緑が輝き、ライラックやチューリップなど春の花が咲き誇り、柔らかな日差しに恵まれます。
この時期は、暖かく過ごしやすい陽気と冬を思わせるような寒さをあわせ持つとても気まぐれな気候なので、気温の変化に合わせて着脱しやすい重ね着スタイルがオススメです。
夏(6〜8月)
夏はアルプスの山岳地帯を中心にさまざまな高山植物が咲き乱れ、ハイキングや登山のほかにもチロル地方を訪ねてオーストリアの原風景を眺めたり、観光客向けの蒸気機関車や湖での遊覧クルーズを満喫したりなど、期間限定で楽しめるアクティビティーが満載です。
また、ザルツブルク音楽祭やブレゲンツ音楽祭、メルビッシュ湖上オペレッタ、インスブルック古楽音楽祭をはじめとする夏の芸術イベントも数多く開催されます。
平地では日中の最高気温が30度を上回る日が多く日差しも強い傾向にありますが、日本と比べ湿度が低いため梅雨のような不快な蒸し暑さを感じることはないでしょう。
日中の観光はTシャツや半ズボン、薄手のワンピースなど日本の真夏と同様の服装が適しています。一方、朝晩の冷え込みは厳しく首都ウィーンでも最低気温が10度を下回ることもあるので厚手のカーディガンやセーターを持って行くと便利でしょう。
秋(9〜11月)
9月になると一気に肌寒くなり、秋の足音が聞こえてきます。
アルプスの山岳リゾートはオフシーズンに突入するため、ロープウエーなどが運休している場合があります。そのため、この時期は山岳部の観光を避けて首都ウィーン、ザルツブルク、グラーツなどの中世都市を訪れることをオススメします。
10月以降は本格的な寒さを感じる日が続き、日中の平均気温が1桁となることも多いのでジャケットやトレンチコートに加え、ストールなどを持ち歩くと良いでしょう。
冬(12〜3月)
オーストリアの冬は寒さが非常に厳しく、標高1,800m以上の高原地域では11〜5月まで雪に覆われます。また、標高2,500m以上の高山地帯は万年雪に覆われているため、年間を通じてスキーやスノーボードなどのウィンタースポーツを楽しめます。
平均最低気温は5度を下回り、平地でも雪が積もることがあるので厚手のコートやダウンジャケットに加え、手袋やマフラーなどの防寒具、滑り止めが付いた靴などを用意しましょう。
オーストリアの治安
オーストリアはヨーロッパ諸国の中でも比較的治安が良い国とされていますが、警戒心の薄い日本人観光客は犯罪のターゲットとして狙われやすいので、貴重品を含む手荷物の管理はしっかりと行うようにしましょう。
凶悪犯罪は比較的少ないのですが、外国人観光客を狙ったスリや置き引き、ひったくりなどの軽犯罪による被害が多発しています。空港や駅の周辺、地下鉄車内、人気観光スポットやイベント会場など多くの人が集まる場所では十分に注意する必要があります。
被害に遭わないために気を付けるべきポイント
カバンはファスナー付きのものにする/貴重品は貴重品袋などに入れて服の中に隠す/レストランを訪れる場合は手荷物から目を離さない/劇場へ持ち込む手荷物は最小限にする/人通りの少ない道や日没以降の独り歩きは避ける/見知らぬ人に話しかけられても気軽に応じない
パスポート携行の義務
オーストリア国内では自身が滞在している場所から遠く離れる場合、パスポートなどの身分証を携帯する必要があります。
基本的に滞在都市の郊外やその他の都市を訪れる際に必要となるので、防犯用のパスポートケースなどに入れて肌身離さず持ち歩くのが理想です。
国内での移動手段
鉄道
オーストリアは鉄道がとても発達した国で、主要幹線やローカル線、私鉄、登山鉄道などの路線を合わせるとほぼすべての主要都市をカバーしています。
これらの大半はオーストリア連邦鉄道(通称:エーベーベーOBB)と呼ばれる国鉄によって運行されているほか、一部の路線ではウエストバーン(WESTbahn)やレギオジェット(REGIOJET)などの私鉄も運行しています。
最新の運行状況を含めた時刻表は国鉄のホームページまたは公式のスマートフォンアプリ「OBB」で確認できます。また、チケットの予約・購入もオンライン上で簡単に行うことが可能なので、駅の窓口で購入するのが不安な方や現地での無駄な時間を節約して効率よく行動したいという方にオススメです。
列車の種類は非常に多く、運行区間・列車編成・列車設備などがそれぞれ異なります。また、利用する路線によって鉄道パスの適用範囲も異なるため、詳しい情報は必ず事前に鉄道会社の公式ホームページを確認するようにしましょう。
【オーストリア国内で運行されている主な列車の種類】
長距離特急列車「インターシティ(IC)」
特急列車「ウエストバーン(WB)」、「レイルジェット(rj)」
中距離快速列車「レギオナルエクスプレス(REX)」
高速列車「インターシティーエクスプレス(ICE)」
普通列車「レギオナルツーク(R)」
都市近郊列車「Sバーン」
【絶景が楽しめるおすすめのパノラマ鉄道路線】
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シュネーベルク・アプト式鉄道
首都ウィーンから日帰りで行ける人気高原リゾート「シュネーベルク」を訪れる登山鉄道(プフベルク・アム・シュネーベルク〜ホホシュネーベルク間) -
ツィラータール鉄道
チロル州のツィラー川沿いを蒸気機関車が全長32kmにわたって走る路線(イェンバハ〜マイヤーホーフェン間) -
シャーフベルク鉄道
映画『サウンド・オブ・ミュージック』にも登場した登山鉄道(ザンクト・ヴォルフガング〜シャーフベルク間) -
ピンツガウ鉄道
中央ヨーロッパ最大として知られるホーエ・タウエルン国立公園を走る鉄道路線(ツェル・アム・ゼー~クリムル間)
バス
鉄道の通っていない地域や景勝地を訪れるにはバスを利用するのが便利です。
国内で最も多くの路線を展開しているのは隣国スイスでもお馴染みのポストバス(Postbus)で、旅客の運送および郵便物の運搬という2つの役割を担っています。
切符はバスの運転手から直接購入するのが一般的ですが、バスターミナルがある場所では販売窓口で購入することも可能です。この場合、バス乗車時に切符を青い箱状の打刻機に挿入して日付と時刻を打刻する必要があるので、忘れずに行うようにしましょう。
レンタカー
ハーツ(Hertz)やエイビス(Avis)など、世界的な知名度とネットワークを誇るレンタカー会社の営業所が各地に点在しています。
右側通行に慣れさえすれば快適にドライブを楽しめる国なので、スケジュールに左右されることなく自由に旅行したい人にオススメです。
レンタカーの予約は日本から電話やインターネットを通じて行うことが可能です。詳しい情報は各社の公式ホームページをご確認下さい。
人気観光地
ウィーン(Vienna)
オーストリア東部の盆地に位置する同国の首都で、市内中心部を貫くドナウ川によって南北に分けられています。
ウィーンはハプスブルク家の繁栄のもと数世紀にわたって発展した歴史を誇る歴史都市であるほか、モーツァルトやベートーベンといった著名な音楽家が活躍した音楽の都としても親しまれ、本場のオペラやクラシックから、西洋美術、伝統あるカフェ文化に至るまで、豊富な見どころを有するのが特徴です。
主要な観光スポットはドナウ川の西側に位置する1区周辺に集中しているので、徒歩でも気軽に観光を楽しめます。また、ウィーン市内では路面電車をはじめ、地下鉄やバスなどの公共交通機関も運行されているので時間を節約しながら効率的に観光を楽しみたいという方は積極的に利用することをオススメします。
ザルツブルク(Salzburg)
ザルツブルクはドイツ語で「塩の城」を意味するザルツブルク州の州都で、周囲の岩塩鉱から産出される塩の取引によって紀元前から繁栄した歴史を誇ります。
ローマ帝国の支配下にあった700年頃に聖ルペルトがザンクト・ペーター教会を建造して以降、大司教座が置かれカトリック文化の中心都市として長きにわたって発展し、19世紀前半まで政治および文化的にローマ法王庁との結び付きが強かったことで知られ「北のローマ」という名でも親しまれています。
町の中心部を流れるザルツァッハ川を挟んで新市街と旧市街に分かれており、東岸に広がる旧市街がユネスコの世界文化遺産に登録されています。豊かな自然に囲まれた街にはバロック様式の大聖堂をはじめ、歴代の大司教宮殿、モーツァルトゆかりのスポットなど、見どころが盛り沢山です。
また、モーツァルトの生誕地であることから音楽の都としても親しまれ、年間を通じてさまざまな音楽祭が開催されています。郊外には、ミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』のロケ地も点在しているので映画に登場する名シーンが撮影されたスポットをいくつか回るのも楽しいでしょう。
ザルツカンマーグート(Salzkammergut)
ザルツカンマーグートはドイツ語で「塩の宝庫」を意味する地方で、上質な岩塩の取引により古くからハプスブルク帝国の財政を支えていたことで知られています。
人々の食生活に欠かせない存在として親しまれている塩は、かつて「白い黄金」と称されるほど高値で取引されていたそうで、この地はハプスブルク家直轄の御料地として繁栄しました。
この地方はオーストリア中部のオーバーエスターライヒ州とザルツブルク州にまたがるように位置し、アルプスの峰々と70以上におよぶ美しい湖が点在する景勝地でハルシュタットおよびダッハシュタインの文化的景観とともにユネスコの世界文化遺産として登録されています。
また、映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台であるシャーフベルク山の蒸気機関車やモントゼー教会なども位置することから、ザルツブルクと同様にロケ地巡りを目的に多くの観光客が訪れています。
ハルシュタット(Hallstatt)
ザルツカンマーグート地方に位置するハルシュタット湖畔の小さな町で、ザルツカンマングートおよびダッハシュタインとともにユネスコの世界文化遺産を構成しています。
湖畔に並ぶ中世以来の家並みは、まるで絵に描いたかのように美しく「世界で最も美しい湖畔」と称されています。
ハルシュタットはとても小さな町ですが歴史的な見どころもあり、近郊では中央ヨーロッパ最古の鉄器文化を生んだとされるハルシュタット文化の遺跡や世界最古の塩坑を訪れることができます。
そのほかにも壮大な自然が織りなす絶景を見渡す展望台を訪れたり、遊覧船に乗ってレイククルーズを楽しんだりなど、さまざまな見どころがあるのでぜひ足を運んでみてください。
インスブルック(Innsbruck)
オーストリア西部に位置するチロル州の州都で、標高2,000mを超えるアルプスの山々に囲まれた風光明媚な街並みが魅力です。
インスブルックはドイツ語で「イン川に架かる橋」を意味する中世都市で、東アルプスを貫流するイン川の右岸に旧市街が広がっています。
15世紀末にハプスブルク帝国の皇帝マクシミリアン1世の統治下により発展を遂げたことから、王宮や宮廷教会、アンブラス城など、パプスブルク家ゆかりの建造物が多く残されています。中心部にはゴシック様式の建物が立ち並び、その周辺にはバロック様式の街並み、そして郊外にはアルプスに抱かれた大自然が広がっており変化に富んだ景観を楽しめるのが魅力です。
また、過去に2度冬季オリンピックが開催されているほどウィンタースポーツが盛ん。合わせて楽しむのも良いでしょう。
グラーツ(Graz)
オーストリア南東部に位置するシュタイアーマルク州の州都で、同国第2の都市として親しまれています。
グラーツは14世紀にハプスブルク家の都として発展した古都で、町を南北に流れるムーア川の東岸に広がる旧市街および西岸の郊外に位置するエッゲンベルク城がユネスコの世界文化遺産に登録されています。
街中を散策しているとルネサンス・ゴシック・バロック・現代建築などさまざまな時代の建造物に出会えるので、歩いているだけでとても楽しい気分に浸れます。
首都ウィーンからレイルジェット(railjet)を利用して片道約2時間35分でアクセス可能なので、日帰りで訪れることもできます。
オーストリア旅行の見どころ
本場のクラシック音楽に酔いしれる
モーツァルトやシューベルトをはじめ、ハイドン、ヨーゼフ・シュトラウス、ブルックナーなど数々の著名な作曲家を輩出した歴史を有する華やかな芸術文化に彩られた国、オーストリア。
オーストリア観光の拠点として日本からも毎年多くの旅行客が訪れる首都ウィーンは世界中の有名音楽家や作曲家が集う「音楽の都」として親しまれています。
格式高い雰囲気が漂うコンサートだけでなく教会や音楽祭などでも質の高い演奏が行われるため、オペラやオーケストラに普段あまり馴染みのない方でもクラシック音楽をより身近に感じられます。
国立オペラ座や学友協会などの有名劇場のコンサートチケットは現地の窓口のほか、インターネットでも簡単に購入できるので、観光のついでに本場の芸術を楽しんでみてはいかがでしょうか。詳しい公演スケジュールは各劇場の公式ホームページなどで確認できるので、チケットを事前に予約しておくことをオススメします。
メルヘンな雰囲気が漂う旧市街を散策する
オーストリア各地にはヨーロッパらしい雰囲気が漂う可愛い街並みが点在しています。なかでも、首都ウィーン・ザルツブルク・グラーツの旧市街はおとぎ話の世界を思わせるような街並みの美しさが評判で、思わず写真を撮りたくなってしまうような景観が街中に多く溶け込んでいます。
これらの旧市街は徒歩でも気軽に散策が楽しめる大きさで治安も比較的安定しているため、女性の1人旅でも安心して観光を楽しめます。
伝統のカフェ文化を堪能する
オーストリア初のカフェが誕生したのは日本の江戸時代にあたる1685年で創業以来その数を増やし続け、19世紀初頭のウィーンには約600軒を超えるカフェがあったといわれています。
現在でもウィーンのカフェ文化は健在で「カフェハウス」と呼ばれる伝統的なカフェが町の至るところに店を構えています。町歩きをする際はいくつかのカフェハウスを訪れていくつかコーヒーを飲み比べしてみてはいかがでしょうか。
【おもなコーヒーの種類】
モカ(濃いめのブラックコーヒー)
ブラウナー(モカに少量のミルクを加えたもの)
メランジェ(泡立てたホットミルクをコーヒーと半分ずつ混ぜたもの)
アインシュペナー(モカにホイップクリームを浮かべたもの)
市場やスーパーマーケットを訪れる
地元の市場やスーパーマーケットを訪れると、現地の食文化や生活習慣を垣間見ることができます。
可愛いパッケージのお菓子や調味料などお土産にちょうど良い商品も手頃な価格で手に入るので、ついでに購入するのも良いですね。また、オーストリア料理がお惣菜として売られていることも多いのでレストランに行くのが面倒な日はホテルのお部屋にお惣菜を持ち帰ってゆっくりと「地元の味」を堪能するのもオススメです。
オーストリアならではの郷土料理を楽しむ
いくつもの民族からなるハプスブルク帝国の統治によって融合された多彩な食文化は必見です。イタリア・ドイツ・バルカン半島の影響を受けた料理が多く、周辺に位置する国々と共通の郷土料理も存在します。
日本人の口にもよく合う味付けで食べやすいので、安心して注文出来るのも嬉しいですね。スープから肉・魚料理、デザートまで非常にバラエティー豊富なので滞在中はいろんな郷土料理を食べてみて下さい。
西欧建築を巡る
オーストリアの旧市街には異なる時代に建てられたさまざまな様式の建物が混在しています。それぞれの特徴や違いを楽しみながら歩くとさらに町歩きが楽しくなります。
雄大なアルプスの絶景を訪ねる
オーストリアは国土の約62%がアルプスの山地に属する自然豊かな国です。鮮やかな緑に覆われた広大な平原から野生動物が数多く生息する森林地帯、3,000m級の山々まで変化に富んだ地形を持つのが特徴で、国内各地に景勝地が点在しています。
なかでも、国土を東西に貫くように横たわる中央アルプス山脈周辺の地域は標高3,000m以上の高峰が連なり、日本ではあまり見られない迫力ある絶景を一望できます。
また、オーストリアとアルプス山脈を共有している、隣国スイスに比べ物価が安く観光客も少ない傾向にあるため、良好な条件下で大自然を満喫できるのも魅力です。
サマーシーズンは、チロル地方を中心とした山岳リゾートを拠点に登山やハイキングを楽しむ旅行客でとても賑わいます。また、ザルツブルクやインスブルックなど、主要都市からのアクセスが便利な展望台もしっかりと整備されているので、日帰りで絶景を見に行くことも可能です。
雄大な自然を見渡すパノラマが人気の展望台
トップ・オブ・チロル/ダッハシュタイン/フランツ・ヨーゼフス・ヘーエ/シャーフベルク
不朽の名作『サウンド・オブ・ミュージック』のロケ地
オーストリア中部に位置するザルツブルクおよびザルツカンマングート地方は1965年に公開された映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台として知られ、ロケ地として使用された場所が数多く点在しています。
この作品は1930年代後半のオーストリアを舞台としたミュージカル映画で、これまでにアカデミー賞をはじめとする数多くの賞を受賞した経歴を持つ不朽の名作として親しまれています。
妻に先立たれた退役軍人であるトラップ大佐と志願修道女で7人の子どもの家庭教師マリアの結婚や、一家がナチスドイツの追求を逃れてスイスに亡命するまでが描かれており、実話に基づいた心温まるストーリーと美しい音楽が世界中の人々を魅了しています。
ザルツブルク市内にはトラップ一家がエーデルワイスを歌った音楽祭会場のフェルゼンライトシューレをはじめ、逃亡シーンに登場したペータースフリートホーフ、主人公マリアが「ドレミの歌」を披露したミラベル庭園など映画に登場したスポットが数多くあるほか、ザルツカンマングート地方にもファンを楽しませる見どころが充実しています。
ザルツブルク周辺でロケ地巡りを楽しむ
ミラベル庭園/馬洗い池/ノンベルク修道院/レオポルドスクロン宮殿/レジデンツ広場/ザンクト・ペーター教会/フェルゼンライトシューレ(祝祭劇場)/ペータースフリートホーフ/モーツァルト小橋/レオポルツクロン城/フローンブルク宮殿/ヘルブルン宮殿のガゼボなど
ザルツカンマーグート地方でロケ地巡りを楽しむ
シャーフベルク登山鉄道/聖ミヒャエル教会/マルクト広場/ロシュフェルドの岬/ザンクト・ギルゲンを眺望できる丘/ヴェルフェンなど
クリスマスマーケット巡りを楽しむ
オーストリアやドイツをはじめとする、西欧諸国における冬の風物詩といえば、クリスマスマーケットを思い浮かべる人が多いと思います。
キリスト教を信仰する国ではクリスマス前の4週間を「アドヴェント(待降節)」と呼び、イエス・キリストの降誕を迎えるためのさまざまな準備を行う習慣があります。この期間になると、オーストリア各地ではクリスマスマーケットが開催され、オーナメントやキャンドルといったクリスマス飾りや雑貨などを買い求める多くの人で賑わいます。
また、美味しいご当地グルメやホットドリンクを販売する屋台も出店するので軽食を楽しみに訪れるのも良いでしょう。ショッピングが目的であれば比較的空いてる日中がオススメですが、美しくライトアップされた姿も幻想的で素晴らしいので現地での滞在時間に余裕がある方はぜひ2回に分けて訪れてみて下さい。
主要な開催都市
ウィーン/ザルツブルク/グラーツ/インスブルック/オーベルンドルフ/リンツ/シュタイヤー
クリスマスの定番「グリューワイン」
赤ワインにシナモンやクローブなどの香辛料、砂糖やシロップを加え温めてつくるホットカクテルの1種で、日照時間が短く夜が冷え込むヨーロッパのクリスマスマーケットを楽しむのに必要不可欠な存在として親しまれています。
混雑時のスリや置き引きに注意
クリスマスマーケットは週末や平日の夕方以降を中心に大変多くの人で賑わうため、通常よりもスリに狙われやすい傾向があります。買い物や飲食に気をとられている隙に財布やスマートフォンが盗まれる被害が多発しているので、貴重品は必ずコートの内ポケットなどの安全な場所にしまって下さい。
定番スポット10選
シェーンブルン宮殿
神聖ローマ帝国のローマ皇帝として知られるレオポルト1世の命を受け1696年に着工されたのち、1713年に完成されたバロック様式の大宮殿でウィーンの郊外に位置しています。
この宮殿はフランスのヴェルサイユ宮殿を凌ぐものを目指して建造が開始されたそうで、設計にはオーストリアの著名なバロック建築家であるフィッシャー・フォン・エルラハをはじめとする複数の建築家が携わっています。
現在見られるような美しい姿に完成されたのは女帝マリア・テレジアの時代で、1713年から1918年にはハプスブルク家の夏の離宮として使用されていたといわれています。
宮殿の部屋数は合計1,441室あり、そのうち2階部分に位置する40室が一般公開されています。舞踏会や晩餐会の会場として使用された大広間をはじめ、皇帝の寝室や朝食室などの居住空間、6才のモーツァルトが御前演奏したことで有名な鏡の間など、非常に多くの見どころがあるのでなるべく時間をかけて見学を楽しむことをオススメします。
また、宮殿の目の前に広がるフランス式庭園も非常に見応えがあるので観光ついでに敷地内を散策してみてはいかがでしょうか。
シュテファン寺院
首都ウィーンのシンボル的存在として親しまれているゴシック様式の大聖堂で、旧市街の中心部に位置しています。市民からは「シュテッフル(Steffl)」の愛称で呼ばれているそうで、天を突くようにそびえる高さ137mの尖塔(せんとう)と個性的なモザイク模様が施された屋根が訪れる者の目を惹きます。
創建の歴史は12世紀半ばまでさかのぼりますが、13世紀に起きた火災により教会の建物が倒壊してしまったため、現在見られる最も古い部分でも13世紀後半に正面入口部分に築かれたロマネスク様式の門に限られているのが特徴です。
シュテファン寺院はもともとロマネスク様式の教会として建てられたそうですが、現在のような後期ゴシック様式に改築されたのは14〜16世紀頃といわれています。
聖堂内には中世後期のオーストリア人建築家アントン・ピルグラムが製作した石造りの説教壇や聖母子の木彫りの聖檀飾り、フリードリヒ3世の墓、地下にはカタコンベがあります。
また、教会の南北に位置する尖塔はそれぞれ入場可能です。シュテファン寺院を観光で訪れる際はぜひ上まで登って旧市街の絶景をお楽しみ下さい。
国立オペラ座
1861年から1869年にかけて建造された宮廷歌劇場で、パリやミラノと並ぶヨーロッパ3大オペラ劇場のひとつに数えられています。
1869年にモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」で幕開けして以降、ヨハン・ヘルベックやグスタフ・マーラーをはじめとする多数の有名作曲家が音楽監督を務めたことで知られ、音楽の都ウィーンを象徴する存在として親しまれています。
創建当時の建物は第2次世界大戦中に爆撃を受けて完全に破壊されてしまったため、訪れることは出来ません。現在見られる建物はマーシャル・プランなどの支援を得て再建されたもので、1955年にカール・ベームの指揮で初公演が行われました。
館内は昼間のガイドツアーに参加することで見学可能です。ツアーの開始時刻は不定期なので参加を希望する場合は必ず公式サイトで催行スケジュールを確認してから訪れるようにしましょう。
美術史博物館
ハプスブルク家の歴代皇帝が収集した芸術のコレクションを所蔵・展示する美術館で、世界屈指の作品規模と質の高い展示内容が評判です。特に世界最多の所蔵数を誇るブリューゲルのコレクションは有名で、代表作の「バベルの塔」や「雪中の狩人」などの作品は必見です。
建物の内部は3フロアから構成されており、1階は古代ギリシア・ローマ・エジプトの彫刻などのコレクションおよび美術工芸収集室、2階にはフェルメールやラファエロ、ルーベンス、クラーナハ、ベラスケスなどが描いた名画の数々を展示する絵画コレクション、そして3階には貨幣コレクションが位置しています。
そのほか、ミュージアムショップやカフェも併設されているので観光のついでに訪れてみてはいかがでしょうか。
王宮
ハプスブルク家の歴代皇帝が13世紀後半から1918年まで約600年以上にわたって居城として利用してきた宮殿です。旧王宮(Hofburg)および新王宮(Neue Burg)から構成されており、2,500以上の部屋があるといわれています。
広大な敷地内には王宮のほかに、世界で最も美しい図書館として知られる「国立図書館プルンクザール」をはじめ、王家の婚礼が行われた宮廷付属の教会「アウグスティナー教会」、世界最大級のグラフィックアートコレクションを有する美術館「アルベルティーナ」などのさまざまな施設が併設されており、主要な見どころとして親しまれています。
王宮の入場料には日本語版オーディオガイドの使用料が含まれており「皇帝の部屋」、「シシィ博物館」、「鉄器コレクション」の3ヵ所を見学することが可能です。また、教会や礼拝堂を含むその他の施設を訪れる場合は、別途入場料が必要となるため注意が必要です。
鉄器コレクション
ハプスブルク家が代々受け継いできた膨大な食器のコレクションを所蔵しており、金器や銀器だけでなく17〜18世紀の古伊万里をはじめとする磁器も多数展示されています。
シシィ博物館
シシィの愛称で親しまれていたとされる、ハプスブルク家の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の妃エリーザベトの、波乱に満ちた人生をフロアごとにテーマを設けて紹介している博物館です。
シシィが愛用していたドレスや小物から、暗殺に使用されたといわれるヤスリまで、彼女を身近に感じられる展示品の数々が評判です。
皇帝の部屋
皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の執務室、謁見(えっけん)の間、皇妃の体操室兼化粧室と浴室、居間や寝室をはじめとする私室など、華やかで美しい装飾が施された合計24の部屋が一般公開されています。
ベルヴェデーレ宮殿
オーストリアのバロック建築家ヨハン・ルーカス・フォン・ヒルデブラントの設計により1714年から1723年にかけて建造された宮殿です。
ベルヴェデーレ宮殿は、1683年にオスマン帝国により行われた第2次ウィーン包囲でハプスブルク帝国を勝利に導いた英雄プリンツ・オイゲン公の夏の離宮として使用されたほか、1955年にはオーストリアの主権回復を認めるオーストリア国家条約の調印が行われた場所としても知られる、歴史的建造物でユネスコの世界文化遺産に登録されています。
同宮殿はウィーン市街を見渡す高台に位置し、緩やかに傾斜した庭園を挟んで南側にある上宮および北側の下宮から構成されています。上宮はかつて社交・祝典用として、下宮はオイゲン公の住まいとして使用されていたそうでオーストリア風バロック建築の傑作として親しまれています。
宮殿内は美術館として公開されており、バロック美術から古典主義、ロマン主義や印象派に至るまで約400点以上に上る名作が展示されています。
おもな見どころ
グスタフ・クリムト「接吻」「フリッツァ・リードラー」「ヒマワリの咲く庭」
エゴン・シーレ「家族」「死と乙女」「母と2人の子ども」「ライナー家の少年」
フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー「聖体拝受日の朝」
ジャック・ルイ・ダヴィット「サン・ベルナール峠を越えるナポレオン」
ホーエンザルツブルク城塞
神聖ローマ帝国皇帝とローマ教皇の叙任権闘争のさなか、教皇側についていたザルツブルクの大司教ゲープハルトが、1077年にメンヒスブルク山の山頂に築き始めた城塞で、数世紀にわたる増改築を繰り返して、17世紀中頃に現在のような姿に完成されたといわれています。
中世の城塞建築としては中欧で最も良好な状態の1つに数えられ、「ザルツブルクの旧市街」の一部としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。
城塞の内部は、日本語版オーディオガイドによるツアーで見学することが可能です。城塞の歴史を聞きながら塔上の見張り台や拷問部屋、「ザルツブルクの雄牛」と呼ばれる大オルガンなどの見どころを回ります。
いくつかの博物館も併設されており、中世の家具や武器などが展示されています。また、大司教の居室があった館を訪れることも出来るので、合わせて観光を楽しみましょう。
モーツァルトの生家
世界的に有名な、作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(通称:モーツァルト)が誕生したことで知られる歴史ある建物で、黄色く塗られた外壁に金色のメダイヨン飾りが付いた外観が目印です。
ザルツブルク大司教の宮廷楽団のバイオリン奏者だった父レオポルトと、その一家は、1747年から1773年までこの建物の3階に住んでいたそうで、モーツァルトは4階で誕生したといわれています。
建物の内部は、一部を除いて記念博物館として公開されています。出生の部屋をはじめ、モーツァルトが少年時代に使用していたバイオリンやピアノ、モーツァルト家の肖像画、自筆の楽譜や手紙、「魔笛」を作曲したクラビコードなどの貴重な品々が展示されています。
ミラベル宮殿と庭園
オーストリアのバロック建築家ヨハン・ベルンハルト・フィッシャー・フォン・エルラッハの設計により1606年に創建された宮殿で、ユネスコの世界文化遺産「ザルツブルクの旧市街」を構成する歴史的建造物の1つとして親しまれています。
この宮殿は、大司教ヴォルフ・ディートリヒが愛人サロメ・アルトのために建造したもので、映画『サウンド・オブ・ミュージック』で、「ドレミの歌」が歌われた幾何学模様の美しい庭園を有することで知られています。
1818年の大火により宮殿の大部分が焼失してしまったため、クラシック様式の建物に再建されており、現在は市役所や図書館として使用されています。建物の内部で見学が可能なのは、焼失を免れた「大理石の間」のみですが、モーツァルトも演奏しに訪れたとされる豪華絢爛な空間は必見です。
また、広々とした庭園も見どころでギリシア神話をモチーフにした彫刻や噴水、手入れの行き届いた色彩豊かな花々などが訪れる人々を楽しませています。
ハルシュタット塩抗
紀元前から塩坑の町として親しまれ、岩塩の交易により繁栄したことで知られるハルシュタットに位置する「世界最古の岩塩坑」です。
ラーン地区(Hallstatt Lahn)にある乗り場から、ケーブルカーを利用して山上駅に行き、そこから山道を約15分ほど歩くと塩抗の建物に到着します。
ガイド付きの見学ツアーに参加すると、内部を訪れることができます。ツアーの所要時間は約1時間で、見学者はあらかじめ用意されている作業着に着替えて、塩坑の奥深くまで入っていきます。
塩抗の内部では巨大な岩塩をはじめ、かつて使用されていた掘削道具の数々やロウ人形で再現した作業風景などが展示されています。木製の滑り台やトロッコで移動できるので、軽い冒険気分を味わいながら観光を楽しめます。
オーストリアのおすすめホテル10選
グランド ホテル ウィーン (Grand Hotel Wien)
基本情報
【住所】Kaerntner Ring 9, 1区 インナーシュタット, ウィーン, オーストリア, A-1010
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
パカット スイーツ ホテル (Pakat Suites Hotel)
基本情報
【住所】Mommsengasse 5, 4区 ヴィーデン, ウィーン, オーストリア, 1040
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
パライス ハンセン ケンピンスキ ビエナ (Palais Hansen Kempinski Vienna)
基本情報
【住所】Schottenring 24, 1区 インナーシュタット, ウィーン, オーストリア, 1010
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
ヒルトン ビエナ プラザ (Hilton Vienna Plaza)
基本情報
【住所】Schottenring 11, 1区 インナーシュタット, ウィーン, オーストリア, 1010 Vienna
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
ハリーズ ホーム ホテル ウィーン (Harry's Home Hotel Wien)
基本情報
【住所】Handelskai 94-96, 20 ブリギッテナウ, ウィーン, オーストリア, 1200
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
オーストリア トレンド ホテル サヴォイェン ウィーン (Austria Trend Hotel Savoyen Vienna)
基本情報
【住所】Rennweg 16, 3区 ランドシュトラーセ, ウィーン, オーストリア, 1030
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
マウンテン ホテル ルイ (Mountain Hotel Luis)
基本情報
【住所】Nikolaus-Gassner-Str.19, カプルーン, カプルーン, オーストリア, 5710
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
メルキュール ザルツブルグ シティ ホテル (Mercure Salzburg City Hotel)
基本情報
【住所】Bayerhamerstrasse 14, シャルモース, ザルツブルク, オーストリア, 5020
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
オーストリア トレンド ホテル ヨーロッパ ザルツブルグ (Austria Trend Hotel Europa Salzburg)
基本情報
【住所】Rainerstrasse 31, エリザベス ヴォルシュタッド, ザルツブルク, オーストリア, 5020
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
NH ザルツブルク シティ (NH Salzburg City)
基本情報
【住所】Franz-Josef Strasse 26, ニュータウン, ザルツブルク, オーストリア, 5020
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
オーストリアの年間イベント情報
4月
復活祭
復活祭(通称:イースター)はイエス・キリストの復活を祝うキリスト教最古の祝日で、教会暦の中で最も重要な祝日の1つとして数えられています。
オーストリアではゲルマン神話に登場する春の女神「エオストレ(Eostre)」に由来する、オースタン(Ostern)という名で親しまれており、毎年春分の日の後に訪れる最初の満月の次の日曜日に祝われています。
キリスト教では復活祭前の40日間を四旬節(しじゅんせつ)と呼び、肉や卵、乳製品をはじめとする動物性食品の摂取を制限するのが習わしで、復活祭当日に解禁となります。
そのため、復活祭の期間中は定番の羊料理やイースターエッグだけでなく、卵料理やバターをたっぷりと使用したケーキなどのさまざまなご馳走が食卓を彩ります。
主要な都市では復活祭の2週間ほど前からオースタン・マルクト(Osternmarkt)というイースターマーケットが開催され、地元の人々に春の訪れを知らせます。首都ウィーンではフライウング広場、アム・ホーフ広場、シェーンブルン宮殿の敷地内などが会場となり、多数の店が軒を連ねるので、観光のついでに足を運んでみてはいかがでしょうか。
また、現地では復活祭前日から復活祭翌日の月曜日までの3日間が連休となるため、行楽地を中心に多くの人で賑わいます。この時期にオーストリア旅行を計画している場合は、ホテルや公共交通機関の予約をなるべく早めに済ませておくことをオススメします。
5月
メーデー
メーデーは、毎年5月1日にオーストリアを含む世界80ヵ国以上で祝われている国際的な労働者の祭典です。
現地では祝日として指定されており、一部の地域では交通規制が行われる場合もあるので、市街地を観光する際は事前にホテルやツアー会社に詳細情報を問い合わせておくと、よりスムーズに旅行を楽しめるでしょう。
キリスト昇天祭
キリスト昇天祭は、死後の復活を遂げたイエス・キリストが昇天した日を記念する祝日です。毎年、復活祭(イースター)から40日目に祝われているため、日付が異なります。
キリスト教の典礼暦の中で最も大きな祭りの1つとして親しまれ、カトリックや正教会などを含む広範で祝われています。
聖霊降臨祭
聖霊降臨祭は「イエス・キリストが復活および昇天した後に集まって祈りを捧げていた120人の信者の上に、神からの聖霊が降った」という新約聖書のエピソードに由来するキリスト教の祝日です。日付は復活祭の49日後とされていることから毎年異なり、5月または6月上旬に祝われるのが一般的です。
復活祭およびクリスマスと並ぶキリスト教の3大祝祭日に数えられ、毎年ザルツブルク聖霊降臨祭音楽祭が開催されることでも知られています。
6月
聖体節
イエス・キリストの聖体の秘跡を称えるとともに聖体を崇める祝日で、聖霊降臨祭から12日目の木曜日に祝われています。
教会でミサを行った後に司祭や助祭が持つ聖体顕示台と共に祈りを捧げながら街を練り歩くのが慣習で、その歴史は16〜17世紀までさかのぼるといわれています。
当日は国内各地でさまざまな行事が開催されますが、なかでもオーバーエステライヒ州のハルシュタットやトラウンキルヒェンで行われる聖体行列は華やかで見応えがあると評判です。
カトリック教会における大祭の1つに数えられているとても華やかな祭りなので、この時期にオーストリアを訪れる場合はぜひ現地の方々に混ざって聖体節を祝福し、素敵なヨーロッパ気分を満喫してみてはいかがでしょうか。
7月
ザルツブルク音楽祭
正式名称を「ザルツブルク祝祭上演」とする、オーストリアの夏を代表する音楽祭です。
オーストリア北西部に位置する都市ザルツブルクで毎年7月下旬から8月下旬にかけて開催され、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団などの著名な楽団をはじめ、指揮者、ソリストなど、世界中のトップアーティストが集い最高水準のオペラや演劇などを披露します。
世界最大の音楽祭の1つに数えられるとても有名なイベントなので、この時期にオーストリアを旅行される方はぜひザルツブルクを訪れて本場の芸術の魅力を堪能してみてはいかがでしょうか。
8月
マリア被昇天祭
聖母マリアがその人生の終わりに霊魂と肉体を伴って天国へと召し上げられたことを記念する祝日で、毎年8月15日に祝われています。
宗派にかかわらずキリスト教を信仰する人々のあいだでクリスマスやキリスト昇天祭と同様に大切にされている重要な記念日です。
10月
建国記念日
第2次大戦後にあたる1955年5月に連合国とのあいだで締結されたオーストリア国家条約により主権を取り戻し、同年10月26日に永世中立を宣言したことを記念する日です。
この日は各地でさまざまなイベントが開催されるほか、首都ウィーンでは建国記念日を祝う大規模なパレード、音楽隊による演奏などが行われ町中がお祝いムードに包まれます。
また、市内に位置する複数の美術館・博物館、および国会議事堂や首相府・外務省・教育省・最高裁判所などの普段は見学することが出来ない政府機関の建物も無料で一般公開されるため必見です。
11月
諸聖人の日
諸聖人の日(別名:万聖節)は、キリスト教におけるすべての聖人と殉教者を記念する祝日です。先祖の墓参りをする習慣があり、日本でいうお盆やお彼岸のような存在として親しまれています。
12月
聖母無垢受胎の日
聖母無垢受胎の日は「聖母マリアが穢れ(けがれ)なくこの世に宿された」というカトリックの教理『聖母の無原罪の御宿り』に基づく記念日で、オーストリアの祝日に指定されています。
クリスマス
「冬の一大イベント」といえばクリスマスを思い浮かべる人が多いと思います。
クリスマスはイエス・キリストの後誕を記念する日として世界中で広く親しまれているキリスト教の伝統行事で毎年12月25日に祝われています。
オーストリアを含む欧米諸国では祝日に指定されており、家族や親戚などの親しい人と一緒にゆっくりと過ごすのが一般的です。
クリスマスシーズンは、きらびやかなイルミネーションやクリスマスツリーによる素敵な装飾だけでなく、国内各地で開催されるクリスマスマーケットや伝統的な料理など、大人から子どもまで楽しめる見どころが盛り沢山です。
クリスマスマーケットは11月下旬からクリスマス・イヴにかけて国内各地で開催されるので、クリスマス前の旅行でも訪れることができます。各都市ごとに名物や特徴が異なるので、いくつか巡ってみるのもオススメです。
聖シュテファンの日
キリスト教における最初の殉教者となった聖シュテファンを記念する祝日で、聖名祝日の1つとして親しまれています。
オーストリアだけでなく、アイルランドやイタリアを含む多くのヨーロッパ諸国で祝われており、フィンランドやギリシア、イギリスなどの国々では「ボクシングデー(Boxing Day)」として祝日に指定されています。
オーストリアへの主要エリアからのアクセス・所要時間
日本からオーストリアへは、直行便または乗り継ぎ便を利用してアクセスするのが一般的です。
日本から直行便を利用して行くことが出来る都市はウィーンのみで、羽田空港および成田空港からの最短所要時間は11時間40分、第3国を経由する乗り継ぎ便を利用する場合は14時間10分前後です。
就航している航空会社
直行便
オーストリア航空
全日空(上記航空会社とのコードシェア便)
乗り継ぎ便
日本からオーストリアへの乗り継ぎ便を提供しているおもな航空会社
LOTポーランド航空
大韓航空
日本航空
アエロフロートロシア航空
エティハド航空
カタール航空
エミレーツ航空
ターキッシュエアラインズ
キャセイパシフィック航空
ツアーを選ぶときのTips集
オーストリアまでは飛行機でどのくらいかかりますか?
日本からオーストリアへは、直行便または乗り継ぎ便を利用してアクセスするのが一般的です。
日本から直行便を利用して行くことが出来る都市はウィーンのみで、羽田空港および成田空港からの最短所要時間は11時間40分、第3国を経由する乗り継ぎ便を利用する場合は14時間10分前後です。
オーストリアの気候はどうですか?
オーストリアの地形は大きくアルプス山脈、パンノニア低地、ウィーン盆地、ボヘミア高地に分類され、地域ごとに気候の特徴が異なります。
東部は降水量が少なく夏の暑さが厳しいパンノニア低地気候、北部は降水量が多く夏がとても短いアルプス気候、その他の地域は湿度の低い大陸性気候に属しています。
北海道以北に位置しているため冬の時期はとても寒くなりますが、地中海から流れ込む暖流の影響により緯度のわりには温暖で過ごしやすい傾向にあります。
一方、夏の時期は日差しが強く最高気温が35度以上を記録することもあるので、日中の観光を中心に熱中症対策をしっかりと心がけましょう。また、オーストリアの年間降水量は日本の平均に比べ少ないものの、6〜8月は雨に雷が伴うことが多いのでアウトドアを目的に高原地帯を訪れる際は天気の急変に注意が必要です。
何泊くらいが最も楽しめるでしょうか?
オーストリアは国土面積が小さく鉄道網がしっかりと整備されているので、ウィーンやザルツブルクをはじめとする主要な観光都市を巡るだけであれば3〜5泊で十分楽しめるでしょう。
各都市の見どころの多くは旧市街エリアに集中しています。徒歩でも観光できますが、時間に余裕がない場合は路線バスやタクシーを利用して移動時間を節約しながら効率良く回るのが理想です。