ボリビアってどんなところ?
ボリビアの基本情報
ボリビアは南米大陸に位置する高原国家で、正式名称はボリビア多民族国、国土中央部に位置するスクレ(Sucre)が首都であるものの、事実上の首都として機能しているのは西部に位置する都市であるラ・パス(La Paz)という面白い特徴を持っています。
また、国土面積は日本の約3倍でペルー、ブラジル、パラグアイ、アルゼンチン、およびチリの5ヵ国と国境を接しています。
人口は2018年発表の世界銀行データによると1,135万人と、東京都の人口よりもやや少ない程度に留まります。注目したいのは、特徴的な人口比率で、ケチュア族やアイマラ族をはじめとする生粋なインディヘナ(先住民)20%、インディヘナとヨーロッパの混血であるメスティソが68%と、南米のなかでも特に先住民の割合が多いことで知られています。
日本との時差はマイナス13時間で、公用語は主にスペイン語が話されているほか、36の異なる言語が先住民の間で話されています。
また、国民の78%がローマ・カトリックを信仰しているため、復活祭やクリスマスといった宗教に関連する祝祭日および独立記念日には、官公庁や銀行は休みになるほか、観光客向けのお店やレストランでも営業時間が不規則になるので注意が必要です。
そんなボリビアは、南米大陸で先住民の存在が最も身近に感じることができる国であり、植民地時代の名残を色濃く残す世界遺産の街並みや自然が織りなす多様な絶景を有することから、毎年世界中から多くの観光客が訪れています。
ボリビアの歴史
ボリビアの歴史は紀元前2世紀頃までさかのぼります。隣国ペルーとの国境エリアに位置するティティカカ湖周辺では紀元前1200年頃までアイマラ族を中心に巨石文明であるティワナク文化が栄え、現在までにティワナク遺跡をはじめ、プレ・インカ期の遺跡が多数発見されています。
しかし、14世紀にはケチュア族を中心に繁栄したインカ帝国の一部へと併合され、それから約100年余り経った1532年にはフランシスコ・ピサロ率いるスペイン軍の侵略によりスペインの植民地となりました。
そして1545年になると、ポトシで銀鉱が発見されたことを機に、16〜17世紀頃を中心に「南北アメリカ大陸最大の町」として発展することになりました。
18世紀後半には南米大陸の各植民地で独立ムードが高まり、勿論ボリビアでも先住民の人々が自由を求めて反乱を起こしました。ボリビアがスペインから独立したのは1824年で、南米大陸のアンデス5ヵ国を独立に導いたシモン・ボリバールからの援助を受けたスクレ将軍の指導のもと成し遂げられました。
独立以降の歴史
独立当時のボリビアは現在よりも領土が広かったのですが、1879年に隣国チリとの間で勃発した太平洋戦争、および1903年にはブラジルとのアクレ戦争、そして1928〜1935年にはパラグアイとのチャコ戦争に敗北し領土の一部を失ったため、現在の国土面積に落ち着く運びとなりました。
その後にあたる1964〜1982年には軍事政権が約20年間続き、その間の1966年にはキューバからチェ・ゲバラ率いる革命軍がボリビア入りするものの、ボリビアの政府軍に捕らえられたことを機に殺害されました。
これらの混乱とめまぐるしい政権交代、そしてハイパーインフレなど不安定な政治や経済を理由に、この国は豊富な鉱物資源を有するにも関わらず独立以降、長い間苦境に立たされました。
しかしながら、2005年には先住民の権利拡大、天然資源の国有化と国民への還元、および麻薬撲滅などを目標として掲げ、大統領選に出馬した左派のフアン・エボ・モラレス・アイマがボリビア初の先住民大統領として選出され、任期終了後にあたる2009年と2014年の総選挙でも再当選を果たしました。
2016年には無期限再選が認められるものの、2019年10月の大統領選で不正が発覚したことが原因で辞任へと追い込まれ、メキシコへ亡命しました。
ボリビアの通貨および両替事情
通貨について
ボリビアの基本通貨はボリビアーノ(BOB)で、Bsという単位を用いて表記されるのが一般的です。2020年4月末現在、1ボリビアーノあたりの両替レートは約15.45円です。
紙幣はBs10,Bs20,Bs50,Bs100,Bs200の5種類、硬貨はBs1,Bs2,Bs5の合計3種類が存在します。その他にも、センターボ(Centavo)と呼ばれる少額の通貨(単位C)が3種類あり、C100でBs1とみなすので参考までに覚えておきましょう。
また、国内では2018年以降に発行された新札およびそれ以前に使用されていた旧札の両方が出回っているほか、支払い時に米ドルがそのまま使用可能な場所も少なからず存在するので、必要に応じて使用する通貨を使い分けることも可能です。
両替について
日本円の両替はラ・パスやサンタクルスなどの大都市で行うことが可能ですが、レートが極端に悪いので、出来る限り出発空港などで手持ちの現金をあらかじめ米ドルに両替しておくことをオススメします。
米ドルからからボリビアーノへ両替を行う場合は両替所、銀行、旅行会社および観光客向けのホテルなどで両替ができます。しかしながら、現地では偽造通貨が非常に多く流通しているので、ホテルや銀行で両替する場合でも受け取ったお金はその場でしっかりと確認する様にしましょう。
両替時に渡された紙幣のうち、質感や透かしの加工が他の紙幣と異なるものがあれば、念のために他の紙幣と交換してもらうことをオススメします。
その他にも、国際キャッシュカードや海外キャッシング機能付きのクレジットカードを使用してATMから現金を引き出すことも可能です。稀にカード会社が海外での使用を制限している場合があるので、心配な場合は渡航前にクレジットカード会社に連絡して海外利用を希望する旨を伝えておくと良いでしょう。
ボリビアの気候と服装
気候について
日本の約3倍近くの国土を有する国、ボリビア。その国土面積は3分の1近くがアンデス山脈に囲まれており、6,000m級の高峰を14座有しています。この国は大部分が山岳地帯とアマゾン熱帯地域が占めており、その地理はボリビア西部に位置する高原地帯「アルティプラーノ」、東部山脈の南東側に位置する渓谷地帯「バリェ」、およびボリビア東部に位置する平原地帯で国土の大半を占めている「リャノ」の3種類に大別されています。
季節は大きく4〜10月の乾季と11〜3月の雨季に分けられ、ウユニ周辺など一部例外は除くものの、大半の地域では雨季でも東京の3〜4月の平均降雨量と同程度の雨量しか観測されないため、日本の梅雨のように毎日ひたすら雨が続くようなことはありません。
また、観光客がよく訪れるラ・パスやスクレ、およびウユニなどの都市は全て高原地帯に位置しているので、その気温は一年を通じて一定で、夏でも平均最高気温が20度以下と過ごしやすいのが特徴です。
服装について
ボリビアを旅行で訪れる際の服装は夏の富士登山をイメージしていただくと、分かりやすいでしょう。多くの観光客がボリビア観光の玄関口として利用するラ・パス(La Paz)は、標高が3,600m以上で富士山の山頂付近とほとんど変わらない高さです。
日中の平均気温は15〜20度と過ごしやすく、観光で歩き回ると少し汗ばむくらいでしょう。一方で、日が暮れるとその気温は一気に0〜5度前後まで冷え込み、日本の真冬並みの寒さを感じることもあります。
日中は薄手の長袖シャツやTシャツなどに薄手のカーディガンなど軽く羽織れるものを、日没以降はコートやセーターなど本格的な寒さをしのげる服装をすることをオススメします。また、首都ラ・パスは街がすり鉢状の盆地に位置しているため、坂道が非常に多いです。
そのため、観光などで足を傷めない様にスニーカーなど歩き慣れた靴で訪れるのが理想です。
ボリビアの文化
全人口に占める先住民の割合が約53%と高い比率を誇るボリビアでは、その他の南米諸国とは異なり、大都市でもカラフルな民族衣装に身を包んだ先住民の人々を多く見かけるでしょう。ボリビアの民族衣装は丸みを帯びた山高帽に羊毛やアルパカの毛で作られた色あざやかな毛織り物のショール、そしてポリェラと呼ばれるふんわりとしていて裾が広がったスカートが特徴です。
これらはケチュアやアイマラ族をはじめとする部族に伝わる豊かな先住民文化に植民地時代に伝わったスペイン人の服装が影響したもので、山高帽はヨーロッパのシルクハットが起源であると言われています。
また、現地の建物の多くは乾燥した気候と日中に差し込む強い日差しに適した日干しレンガで造られています。そのため、大都市ラ・パスを中心に日干しレンガ特有の茶色が美しい建造物群をはじめ、これらを含む独特な風景を眺めることが可能です。
その他にも、内陸国ならではと言える特徴的な食文化をはじめ、カーニバルやけんか祭りなど地域色豊かなイベントが毎年開催されているので、基本的にいつ訪れても異国特有の豊かな文化を楽しむことができるのが魅力です。
ボリビアの治安
ボリビアの治安は中南米諸国のなかでも安定しており、一部の都市と観光名所を除いて年々改善傾向にあります。しかしながら、南米大陸自体の治安は私たち日本人が想像する「安全」とは程遠く、比較的治安が良いと言われているボリビアでも強盗など観光客を狙った凶悪犯罪が頻繁に発生しているのが現状です。
外務省が運営する海外安全ホームページによると、2020年4月現在の危険レベルは全体的にレベル1「十分注意」に該当していますが、強盗や麻薬取引などの犯罪の発生報告件数が非常に多く、現地の人々にとっても危険な地域がいくつかあるので以下に紹介する地域には、なるべく近付かない様にして下さい。
また、これら以外の地域を訪れる場合でも、スリやひったくり、および置き引きなど観光客を狙った軽犯罪の危険性は常にあるので不要なトラブルに巻き込まれるのを避けるためにも、貴重品を含む手荷物の管理は徹底して下さい。
ボリビアを旅行する上で特に注意が必要なエリア
- ラパス県カラ・カラ(Cala Cala)
- サンタ・クルス県サン・ミゲル(San Miguel)
- コチャバンバ県コチャバンバ市中心部および近郊
犯罪の被害に遭わないよう注意すべき主なポイント
- ファスナー等が付いたカバンを使う
- 自身が宿泊する客室の戸締りを外出時に必ず確認する
- 客室のセーフティーボックスを使用する場合は、使用して大丈夫かをしっかりと確認する
- 観光での外出時はパスポート本体ではなくコピーしたものを持ち歩く
- 財布や携帯などの貴重品はポケットに入れて持ち歩かない
- 車体番号の表示が無い白タクの利用はなるべく避ける
- カメラやスマートフォンはなるべく目立たないように持ち歩くほか、これらを操作する際は目立たない様に使用する
- レストランで席に座る際はテーブルの上に貴重品を置かない、イスの背もたれに荷物を掛けず常に身に付けておく
人気観光都市
ラ・パス(La Paz)
ラ・パスは、ボリビアの実質上の首都で「世界で最も標高が高い場所に位置する首都」として知られています。
その街並みは大きなすり鉢の様な形状をしており、旧市街であるセントロ、オシャレなカフェやレストラン、そして多くの5つ星ホテルなどが建ち並ぶ新市街、そして質素な掘っ建て小屋がひしめく標高4,150mの町エル・アルトと、大きく3つのエリアに分けられています。
ボリビアは治安が不安定な南米大陸に位置しながら、比較的安全に過ごすことが出来る国と言われていますが、ラ・パスは100万人以上の人口を誇る大都市であり、そのうちの85万人は貧困地域に居住しています。
また、ラ・パスでは貧困層の人口が標高の高さに比例しているといわれ、そのため、貧しい地域へ行けば行くほど、犯罪に遭遇するリスクが高まります。実際にエル・アルト地域を訪れてみると、多くの掘っ建て小屋が辺りにたくさん建ち並んでおり、この国の貧しさを肌で感じることになるでしょう。
そのため、ラ・パスを旅行で訪れる際は新市街もしくは旧市街に位置し、なるべく人通りが多い通りに面したホテルに宿泊することをオススメします。
また、最も治安が良く過ごしやすいエリアは新市街に位置するカラコト地区(Calacoto)で、周辺には大使館や高級住宅街があるので、家族連れの旅行などでも比較的安心して過ごしていただくことが可能です。
ラ・パスは、目立った観光スポットこそ少ないものの、先住民を含めた現地の人々の日常生活や文化様式などを体験するにはピッタリな都市です。また、月の谷、ティワナク遺跡、およびティティカカ湖に浮かぶ太陽の島など人気の観光地へのアクセスも便利なので、これらを訪れる観光拠点として利用するのも良いでしょう。
ウユニ(Uyuni)
ウユニは、ボリビア南部の人口18,000人の小さな町です。近郊には標高3,760mに位置し「世界で最も平らな場所」として知られる広大なウユニ塩湖があり、そこで採れる塩や鉱物をチリやアルゼンチンに輸出する貿易拠点として古くから繁栄しました。
現在では自然が創り出す神秘の絶景を一目見ようと、鏡張りの景色を望むことが可能である雨季を中心に毎年世界各国から多くの観光客が足を運んでいます。町の中心部は15〜20分程度あれば散策するのに十分な程の大きさで、3〜4ブロック程の範囲に約80もの旅行会社が集まっています。
ラ・パスからは、国内線もしくは長距離バスを利用してアクセスするのが一般的ですが、地元の人も乗車する長距離バスでは外国人観光客を狙った盗難被害が多発しているため、少し高いお金を支払ってでも外国人観光客が多く乗車するより安全なバスを利用することをオススメします。
スクレ(Sucre)
スクレは、ボリビアの憲法上の首都で街全体がユネスコの世界文化遺産として登録されています。この町が造られたのはスペイン統治下の時代で、1545年にここから165km離れたポトシで銀山が発見されたことを機に発展しました。
スクレという地名は、この国が1825年の2月9日に独立宣言して以降、最初に就任した大統領であるホセ・デ・スクレの名前に由来しており、独立当時はこの町に行政上の重要機関が多く置かれていました。現在では最高裁判所を除く、様々な行政機関が実質上の首都であるラ・パスに移ってしまいましたが、ヨーロッパ調の建物が多く白で統一された美しい街並みは、今も訪れる人々を魅了してやみません。
スクレの標高は約2,750mで、その他の観光都市よりも低い場所に位置してるので、徒歩での観光も比較的楽に楽しむことが可能です。
ポトシ(Potosi)
ポトシは、町の近郊に位置するポトシ山で1545年に大銀脈が発見されて以降、スズやタングステンなどの金属が次々に採掘され、16〜17世紀には南北アメリカ大陸最大の町として繁栄を極めた鉱山の町です。
町の中心部にはコロニアル調の宗教建築物が多く建ち並んでおり、当時の繁栄ぶりが伝わってきます。ポトシは、古都スクレと同様に町そのものが世界遺産として登録されているので、歴史に興味がある方にはとてもオススメです。
また、この町は標高4,000m以上の高地に位置しているので、高山病が心配な方はラ・パスやコチャバンバなど、ポトシよりも標高がやや低めの都市を訪れて酸素濃度が低い環境に順応してから移動して下さい。
定番スポット10選
サン・フランシスコ寺院(ラ・パス)
サン・フランシスコ寺院は、ラ・パス中心部に位置するカトリック教会です。その歴史は植民地時代初期にあたる1549年までさかのぼりますが、降雪などの影響により16世紀に一度倒壊したとされています。
現在私たちが訪れることが出来る建物は17世紀に再築されたもので、美しいバロック様式が特徴です。教会内部には金箔が贅沢にあしらわれた祭壇をはじめ、カフェを併設した美しい中庭、および宗教に関連する絵画や彫刻などを多数展示する博物館などがあります。
ミラドール・キリ・キリ(ラ・パス)
ミラドール・キリ・キリは、ラ・パス市街東部の丘の上に位置する展望台で、高層ビル群や日干しレンガで造られた質素な住居がひしめく様子などを含む、ラ・パスが誇るすり鉢状の特徴的な街並みを一望することが可能です。
また、天気が良い日には街の向こう側にイリマニ山(標高6,438m)がそびえる姿を望むことができ、高山地帯に位置数ラ・パスならではの絶景が楽しめます。日没以降には辺り一面に明かりが点され、まるで満点の星空が地上に散りばめられているかのような素敵な景色が広がります。
治安の都合上、基本的には日中の観光をオススメしますが夜景を眺めてみたいという方は必ずタクシーを利用して複数人で足を運ぶようにして下さい。
カテドラル(スクレ)
1580〜1633年にかけてスクレ中心部に築かれた教会で、5月25日広場に面するように位置しています。聖堂には金や銀箔が施された祭壇があり、ダイヤモンドをはじめとする様々な宝石を用いて作られた豪華な衣装を身にまとったマリア像が収められています。
これは1625年に作られたもので、その美しい衣装を拝むために、今でも絶えず信者が訪れていると言われています。また、ニコラス・オルティス通り側にはカテドラル博物館があり、聖母マリア像のほか、植民地時代の宗教画など宗教歴史上とても重要なものがいくつも展示されています。
現地滞在時間に余裕がある方は、聖堂内だけでなく博物館も見学することをオススメします。
自由の家(スクレ)
カテドラルと同様に、5月25日広場に面して建つ白壁の建造物です。自由の家の内部には、1825年にスペインからの独立宣言文への調印が行われたことで知られる「独立の間」をはじめ、ボリビア歴代大統領の写真や肖像画、そして重さ4トンにもおよぶシモン・ボリーバルの一刀彫り像などが保存されているほか、歴史図書館なども併設されています。
自由の家が位置するスクレという都市は、1900年代頃にボリビア政府の中枢機関がラ・パスに移されるまで、この国の首都として栄えました。これは南米独立の功労者であるシモン・ボリーバルから受け継がれた遺志によるもので、スクレは1839年7月、正式に首都として制定されました。
サンタ・テレサ聖堂・修道院(ポトシ)
17世紀にカルメル会によって築かれた修道院で、世界遺産の町として知られるポトシ中心部に位置しています。銀採掘で栄えた植民地時代の面影を強く残す立派な外観が特徴で、その一部は博物館として保存されています。
内部の見学を希望する場合は、英語もしくはスペイン語ガイド同伴のツアー形式で訪れることが可能です。植民地時代の宗教画をはじめとする芸術品の数々は非常に見応えがあるので時間に余裕のある方はぜひ、修道院内部を訪れて歴史の趣を感じてみてはいかがでしょうか。
サン・フランシスコ教会・修道院(ポトシ)
サン・フランシスコ教会・修道院は1547年に築かれた宗教建築物で、1707年に修復の手が加えられたものの現在「ポトシ最古の教会」として知られています。サン・フランシスコ教会・修道院はその名の通り教会と修道院の建物が隣接して建っており、屋上からはポトシの町を一望することが出来ます。
教会内部の見学を希望する場合は、ガイド同伴のツアーでのみ訪れることが可能です。ポトシを観光する際は、この教会を先に訪れて観光に必要な時間配分を計算しておくとスムーズに行動できるでしょう。
ウユニ塩湖
数百万年前にアンデス山脈が隆起した際に形成された広大な塩湖で、国土南西部の標高3,500m以上の場所に位置しています。その面積は約12,000平方キロメートル(琵琶湖18個分程度)で約20億トンの塩がこの場所にあるといわれています。
この塩は、地殻変動の際に海底と共に持ち上げられた海水が干上がったことにより出来たもので、現在でも地下を流れる水脈から塩分濃度が高い水が染み出しています。また、ウユニ塩湖が位置している場所は標高が富士山の山頂と同じくらい高いため、川が流れておらず、高低差もほとんどありません。
ウユニ塩湖は、自然界のあらゆる偶然が重なりあったからこそ創り出された神秘であり、乾季には一面に広がる白銀の世界、そして雨季には美しい鏡張りの絶景を目的に世界中から多くの観光客が訪れます。
列車の墓
列車の墓は、その名の通り、蒸気機関車や貨物がそのままの状態で放置されている廃墟です。ここはかつてポトシで採掘された銀やスズなどの鉱物資源およびウユニ周辺で採れた塩などをチリの港町であるアントファガスタまで輸送するために鉄道網が敷かれていた場所です。
この鉄道は1892年に英国資本のもと完成したもので、当時ボリビアとヨーロッパの貿易を支える重要な輸送手段として活躍しました。また、この鉄道の技術者はイギリス人であるほか、使用されていた鉄道車両なども全てイギリスから輸入されたといわれています。
1940年代に入ると資源の枯渇を原因に鉱業は崩壊、そして隣国チリとの領土争いで敗北したことなどを理由に鉄道も廃棄される運命を辿りました。広大な大地に囲まれた環境に錆びついた列車がいくつも残されている光景は異様でありながら、どこか訪れる人を惹きつける不思議な魅力を持っています。
この場所に残されている車両の多くはスプレーで車体に落書きが施されていますが、実際にこの場を訪れてみるとそれが何ともいえない哀愁を漂わせているのが分かります。ウユニ塩湖を訪れる現地ツアーでは必ず立ち寄る定番観光スポットなので、ぜひ列車と一緒に素敵な写真を撮影しましょう。
インカ・ワシ島
インカ・ワシ島は、ウユニ塩湖に浮かぶ島の一つです。ウユニ塩湖には大小32にもおよぶ島々が浮かんでいますが、観光客に解放されているのは、湖のほぼ中央に位置しているインカ・ワシ島のみです。
入場料を支払って島へ上陸すると、ハシラサボテンが辺りいっぱいに林立しており、その間を縫うようにトレイルが整備されています。ウユニ塩湖は海底が隆起したことにより形成されたものなので、この島もまた珊瑚の化石から出来ています。
この島は周辺の大地が乾燥している乾季のみ訪れることが出来る毎年期間限定でオープンする観光スポットです。頂上からは真っ白なウユニ塩湖やトゥヌパ火山を一望することが可能なので、晴れた日は最高なコンディションでハイキングが楽しめます。
ティティカカ湖・太陽の島
隣国ペルーとの国境地帯に位置するティティカカ湖。その標高は湖にも関わらず富士山の山頂よりも高い3,890mで、琵琶湖の約12倍という広大な面積を誇ります。
太陽の島はティティカカ湖に浮かぶ島の一つで、インカ帝国にまつわる伝説が残されています。また、近くには月の島が位置しており、太陽の島と共に先住民のあいだで聖なる場所として崇められてきました。
現在、この島に居住しているのは約1,000人ほどのアイマラ系先住民のみで、ジャガイモやマメ、キヌアを育てる農業をはじめ、マスやぺぺレイなどを獲って生活しています。島は緑豊かな段々畑に覆われていて、かつての神殿跡や泉などインカ時代から残る遺跡が点在しています。
太陽の島を訪れる場合は、国土西部に位置するコパカバーナからスピードボートを利用してアクセスするのが一般的です。多くの観光客は現地ツアーに参加して訪れますが、島内には宿もあるので宿泊しながらのんびりと過ごすのも良いでしょう。
中心都市ラ・パスから日帰りで行ける観光スポット2選
月の谷
ラ・パス郊外に位置する景勝地で、市街中心部から車で40〜50分ほどでアクセスできることから、日帰りで訪れる観光客が多い人気観光スポットです。
辺りには長年にわたる浸食作用により形成された奇跡群があり「月の谷」という名のとおり、まるで月面を訪れているかのような荒涼とした風景が広がっています。
ティワナク遺跡
ティティカカ湖畔の南側、ティワナク村の外れに位置するプレ・インカ期の古代遺跡でユネスコの世界文化遺産に登録されています。
この遺跡は、紀元前200年から紀元後1200年頃までティティカカ湖畔一帯を中心に、隣国チリ北部に位置するサン・ペドロ・デ・アタカマやアルゼンチン北部までを勢力範囲に収めていたティワナク文化により築かれたもので、4km四方に及ぶ広大な面積に巨石を積み上げて造られたピラミッドや神殿、門などの遺構が残されています。
これらの石は全て40km以上離れたところから運ばれていると言われ、どれもインカに勝るとも劣らない優れた石造技術によって造られているのが特徴です。また、遺跡には変形頭蓋骨や土器、青銅製品などを展示する博物館も併設されており、非常に見応えがあります。
現在発掘が進められているのは広大な都市遺跡の3割程度に過ぎないそうですが、敷地面積はかなり広く見どころが点在しているため、歩きやすい靴で訪れることをオススメします。
ラ・パスでボリビア料理が楽しめるオススメレストラン 3選
La Casono(ラ・カソナ)
ラ・カソーナ・ホテル・ブティック(La Casona Hotel Boutique)に併設されているカフェ兼レストランで、ボリビアの郷土料理が美味しいと評判です。ガイドブックにも掲載されていることから日本人観光客も多く訪れるお店で、リーズナブルな価格設定とフレンドリーな接客が高評価を得ています。
また、クレジットカード(VISA、Master)が利用可能なので、手持ちの現地通貨が限られている場合でも安心して利用できるのが嬉しいですね。
Vienna(ヴィエナ)
地元の人や観光客に人気の多国籍料理レストランで、ヨーロッパ料理やボリビア料理を提供しています。店内はクラシカルな造りとなっており、19:30と21:30にはピアノの生演奏が行われます。エレガントな雰囲気に包まれてワンランク上のレストランでゆっくりと食事を楽しみたいという方にオススメです。
La Casono(ラ・カソナ)同様、クレジットカード(VISA、Master、AMERICAN EXPRESS)が使用可能です。
Paceña La Salteña(パセーナ・ラ・サルテーニャ)
ボリビアで朝食の定番メニューとして親しまれているサルテーニャの専門店です。サルテーニャは、肉や野菜などの具材を小麦粉で作った生地で包んでオーブンで焼いた「ボリビア版の惣菜パン」で、ボリビア南部に位置するタリハ発祥のグルメです。
このお店では、牛肉、鶏肉、ベジタリアン、ハワイアンなど様々な味のサルテーニャをアツアツの状態で提供しています。ムリリョ広場から徒歩約6分の好立地かつ清潔な店内で手軽に地元グルメを楽しむことが出来ることから、地元の人のみならず外国人観光客にも人気です。
1つあたり1ドル程度で買うことが出来るので、簡単な朝ごはんや観光途中に小腹が空いた時に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
植民地時代のコロニアル建築を巡るスポット 9選
サンタ・テレサ修道院(スクレ)
ボリビア中南部に位置する憲法上の首都スクレに、17世紀頃築かれた修道院で白壁の建物に3つの鐘が取り付けられた鐘楼を持つ外観が目印です。緻密な装飾が施された祭壇が見どころで、世界遺産の街並みの一部を構成しています。
ラ・レコレータ修道院(スクレ)
16世紀中頃にフランチェスコ修道会により建造された修道院で、スクレ市内の南東部にある坂道を登った高台に位置しています。ここは、かつて信仰に身を捧げた修道女たちが修行に勤しんでいた神聖な場所ですが、現在は博物館として公開されています。
博物館の内部では、16〜19世紀にかけて収集された絵画、彫刻、刺繍、銀細工製品などが展示されています。また、バロック様式の聖堂には長崎で殉教した日本人キリシタンを記念して約300年前に造られたといわれる聖歌隊席が残されているので、ラ・レコレータ修道院を訪れる際は見逃さないようにしましょう。
サン・フェリペ教会・修道院(スクレ)
植民地時代のスクレを代表する建物の一つに数えられる教会で、1795年の創建以来、修道院としての役割も果たしてきた歴史を持ちます。
この建物はフランス・ロココ調の影響を受けた建築が特徴で、広々とした中庭を囲むように造られた美しい回廊は多くの訪れる人を魅了します。
創建当初は全て天然石で造られていたそうですが、現在は塔の部分が漆喰で塗られています。屋上からはスクレ市内のパノラマビューを楽しむことが出来るので、是非足を運んでみて下さい。
サン・フランシスコ教会(スクレ)
アルセ通りとラベロ通りの角に立つ「スクレ最古の教会の一つ」で、白亜のアーチと高い鐘楼が目印です。内部に祀られた金箔の祭壇をはじめ、宗教画、細かく彫刻が施された天井などは必見です。
旧国立造幣局(ポトシ)
ポトシ近郊に位置するセロ・リコ(標高4,800m)から採掘された金銀を貨幣にする目的で、1572年に建造された造幣局です。
この町で採れた銀は、この場所で銀貨に作り変えられてヨーロッパまで運ばれていたそうです。そのため、当時スペインで流通していた銀貨の多くは、この造幣局で作られていたといわれています。
現在私たちが訪れることができる建物は、1753〜1773年にかけて建て直されたものですが、植民地時代や産業革命を彷彿とさせる雰囲気は健在です。館内には銀貨を刻印する機械が現在でも使用可能な状態で残されているほか、ポトシからボリビア全体にわたる歴史や民族文化を知るための重要な資料、絵画や貨幣のコレクションなどを展示しています。
カテドラル(コチャバンバ)
1571年に建造されたローマ・カトリックの大聖堂で、ボリビア中部の都市コチャバンバの「9月14日広場」に面するように位置しています。
正式名称は「聖セバスチャン・メトロポリタン大聖堂」で、古代ギリシアを思わせるコリント式列柱や先住民文化を取り入れた装飾など様々な要素を取り入れながらも、全体的にはスペイン・バロック様式に仕上げられている興味深い建築様式が見どころです。
現在私たちが訪れることが出来る建物は18世紀初頭に再建されたもので、白を基調としながらも金を使った装飾を上品に施した聖堂内部は必見です。
サンタ・テレサ修道院(コチャバンバ)
跣足(せんそく)カルメル会の女子修道院として1760年に建造された、ボリビアを代表する宗教施設です。ここは、かつてコチャバンバの裕福な家庭の子女を代々受け入れてきた歴史を持つ修道院で、現在は国の重要文化財として指定されています。
要塞のような堅固な外壁とは対照的に白く輝く美しい門を持つ修道院の内部は、現在博物館として公開されており、ツアーガイド同伴の場合のみ見学可能です。現地での滞在時間にあまり余裕がないという方は外観のみ眺めるだけでも十分楽しめる建造物なので、是非訪れてみて下さい。
ポルターレス宮殿(コチャバンバ)
コチャバンバ中心部に位置する宮殿で、特徴的な黄色い外観が目印です。
この建物は1915〜1927年にかけて鉱山経営で財をなしたシモン・パティーニョが約12年もの歳月を費やして1927年に完成させたもので、様々な時代のスタイルを融合させた見事な建築様式によって建てられています。
宮殿内はガイドツアーでのみ見学可能で、ヨーロッパから輸入された豪華な家具や銀製の調度品などを見ることが出来ます。
カテドラル(サンタ・クルス)
1605年に建造されたローマ・カトリックの大聖堂で、ボリビア南東部の都市サンタ・クルスの「9月24日広場」に面するように位置しています。現在私たちが訪れることが出来る建物は、18世紀後半に建造されて以降、19世紀前半にフランス人建築家により設計および改築が行われたもので、明るいレンガ造りが特徴です。
内部には銀細工の祭壇をはじめ、美しい天井画が施されているほか、金銀細工や宗教遺物、絵画や司祭の衣装などを展示する博物館を併設しています。なかでも、数ヵ国語で「主に祈り」が書かれた世界最小級の本は必見で、親指のツメ程度の大きさしかないため、訪れる者は皆驚かされます。
別途入場料を支払って塔の上へ登ると「9月24日広場」の景色を楽しむことが出来るので、現地での滞在時間に余裕がある方は是非訪れてみて下さい。
自然が織りなす絶景を満喫するスポット 2選
ラグーナ・コロラダ
スペイン語で「赤の湖」を意味する塩湖で、アルティプラーノ南西部のエドゥアルド・アバロア国立自然保護区内に位置しています。特徴的な赤い色は、湖に生育する藻類や堆積物が持つ色素によるもので、自然界に存在するとは思えないほどの神秘的な美しさを放っています。
また、この湖はジェームズ・フラミンゴをはじめ、チリ・フラミンゴ、アンデス・フラミンゴなどの水鳥が生育する貴重な湿地として知られ、ラムサール条約湿地として登録されています。
ラグーナ・ベルデ
スペイン語で「緑の湖」を意味する塩湖で、アルティプラーノ南西部のチリ国境付近に位置しています。湖の色は銅の沈殿物により青く染まり、ラグーナ・コロラドとは異なる美しさを持ちます。
ラグーナ・ベルデの向こう側に見える山頂に雪が積もった山はポトシ県のリンカンカブール山で、標高約5,960mを誇ります。一方、この湖が位置している場所の標高は4,300mでリンカンカブール山と比べても1,000m以上低いですが、高山病を発症するリスクが高いので注意が必要です。
個性的な衣装を身にまとった先住民の人々と交流できるスポット 3選
ロドリゲス市場(ラ・パス)
首都中心部近郊に位置する、ラ・パス最大の食品市場です。美しい民族衣装を身にまとった先住民の人々が、新鮮な果物や野菜をはじめ、肉、魚など国内各地から持ち寄った自慢の品々を販売しています。
ボリビアでは200種類以上のジャガイモが食べられているそうで、ロドリゲス市場を訪れれば多くの種類のジャガイモを見かけるでしょう。また、この市場にはボリビア料理「サルテーニャ」をはじめとする郷土料理を提供している飲食店もあるので、小腹を満たしに足を運んでみるのも良いでしょう。
ロス・ポソス市場(サンタ・クルス)
日用品をはじめ青果類や日本の食品など、あらゆる物が売られているサンタ・クルス最大の市場です。周辺にも洋服屋、靴屋、時計屋などが位置し、地元の人々の活気で溢れています。
コルチャニ村(ウユニ)
ウユニ塩湖の東縁に位置する製塩業が盛んな村です。村の中心部には塩のブロックで出来た店が何軒か集まり、袋詰めした塩、塩雑貨、ニットの手袋やマフラーなどのお土産を販売しています。
「Salar de Uyuni(ウユニ塩湖)」と書かれたマグネットや可愛いアルパカのキーホルダーを手頃な価格で購入することが可能です。日本から催行されているボリビアツアーや現地ツアーでは必ず訪れる定番観光スポットです。
日本との縁を感じられるスポット 2選
コロニア・サン・フアン
コロニア・サン・ファンは、サンタ・クルス近郊にいくつかある日本人移住地のうちの一つです。この村は、1955年7月に16家族88名が入植したのを機に1992年6月まで多くの日本人が移り住んだ地で、主に長崎県をはじめとする九州出身者が多く居住しています。
現在は移住者の子どもや孫を含む800人以上の日系人と、それを上回る数のボリビア人が暮らしており、住民のほとんどが農業に従事しているといわれています。
村には入植の歴史を知るために役立つ興味深い資料を展示している移民資料館をはじめ、日本食レストランもあるので、サンタ・クルスから日帰りで訪れてみると良いでしょう。また、資料館を訪れる場合は、「サン・ファン日本ボリビア協会」にあらかじめ連絡しておくとスムーズです。
コロニア・オキナワ
コロニア・オキナワは、第二次世界対戦後に沖縄から新天地を夢見て移住した人々が開発した日本人移住地です。風土病や天災により何度か移転を重ね、現在の場所に落ち着いたといわれており、オキナワ第1、第2、第3の居住区域に分かれて発展しています。
コロニア・サン・ファンと同様に農業が盛んですが、この村は「小麦の首都」と呼ばれるほど小麦の生産地として高い知名度を誇ります。南米大陸にはボリビアを含め、ペルーやブラジルなど日系人のコミュニティーが多く存在しますが、そのなかでもコロニア・オキナワは文化継承の濃さが際立っており、豊年祭では毎年沖縄の伝統楽器として知られる三線を奏でながら、エイサーを踊っています。
他の移住地では世代を重ねるごとに日本語はもちろん、文化や風習の存在が薄れていく傾向にありますが、コロニア・オキナワは移住者のほとんどが沖縄出身という特殊な環境により密度の濃いコミュニティーを実現しているため、最初の入植から70年以上経った現在でも沖縄の文化が深く根付いているのが特徴です。
失敗なしのボリビア定番お土産
Para Ti(パラティ)のチョコレート
Para Ti(パラティ)は、古都スクレ発祥の人気チョコレートブランドです。
スクレは、ボリビアでも有名な「チョコレートの町」で、5月25日広場とも呼ばれていますが広場前に位置するアレーナス通り沿いにはいくつものチョコレート店が軒を連ねています。Para Tiのチョコレートは、おみやげ屋さんやスーパーマーケットで購入することも可能ですが、スクレを訪れる際は是非地元の人や観光客で賑わう直営店を訪れてみて下さい。
店内では板チョコをはじめ、一口サイズのチョコレート、トリュフチョコレートなど様々なタイプのチョコレートが販売されており、アンデス特産の穀物として知られるキヌアが入ったものなど、フレーバーのバラエティーも豊富です。
日本で販売されている高級チョコレートと比べると価格が非常にお手頃なので、バラマキ用のおみやげにもオススメです。
ウユニ塩湖の塩
ボリビアの定番観光スポットといえば、ウユニ塩湖。乾季の時期は一面の銀世界、雨季の時期には美しい鏡張りが見られることで知られていられていますが、塩湖から採れる塩はもちろん食べることが出来ます。
ウユニ塩湖の塩は、結晶がピラミッド形をしていることから「ピラミッドソルト」と呼ばれており、人工的な加工が施されていない天然塩であるため炭水化物やミネラルが豊富に含まれているのが特徴です。その種類はシンプルな食用塩をはじめ、オシャレなパッケージに入ったお土産用、料理にオススメのハーブ入り塩、バスソルトなど非常にバラエティー豊かなのでお土産選びも楽しくなること間違い無しです。
ウユニの町やコルチャニ村、スーパーマーケットなどで購入できるので、観光で訪れる際はお店を覗いてみて下さい。
サンポーニャ
ボリビアやペルーを中心にラテンアメリカ諸国で親しまれている民族音楽「フォルクローレ」に使われている笛の一種で、それぞれ長さが異なる管をいくつか束ねて作られています。原材料は葦や竹などが一般的ですが、お土産用で売られているものはアクリルやプラチックなどの樹脂系素材から作られていることがほとんどです。
ボリビアへの旅行をきっかけに、アンデス地域ならではの楽器を始めるのも良いですね。
エケコ
エケコは、ボリビアで毎年1月から2月にかけて開催されるアラシタの祭で売られている「願掛け人形」です。その多くは陶器で作られており、大きさやデザインも様々です。
この人形は、ボリビアの先住民として知られるアイマラ族やケチュア族に伝わる福の神様であり、ちょびヒゲを生やした小太りのおじさんが両手を広げているというユニークな見た目もさることながら、心願成就や運気アップにも高い効果を持つことで知られています。
願掛けの方法は簡単で、自分が手に入れたい物のミニチュア品を人形に持たせ、それを手に入れられるように祈るだけです。タバコが好きでヘビースモーカーという一面があるといわれているので、タバコを咥えさせてあげると喜ぶでしょう。
ボリビアへのアクセス
2020年4月現在、日本からボリビアへの直行便は就航されていません。
そのためボリビアへ向かう場合は第3国で2回乗り継ぎをしてアクセスするのが一般的です。また、その場合の乗り継ぎ都市は利用する航空会社により異なりますが、アメリカおよびメキシコ主要都市に位置する国際空港が主に利用されています。
ボリビアへの所要時間は、最低でも約28〜29時間前後必要です。これには各乗り継ぎ空港での待ち時間も含まれているので、時間の無駄をなるべく減らしてスムーズに移動したい方は、乗り継ぎ時間が少ない便を選択しましょう。
ボリビア観光の移動手段
ボリビア国内を観光で移動する為の主な交通手段は国内線、長距離バス、および鉄道を利用するのが一般的です。なかでも、国内線やバスは各都市間を移動するために利用する観光客が多いので以下に紹介したいと思います。
ボリビアの国土は日本の約3倍に匹敵するため、バスや鉄道を利用して主要な観光都市へ移動する場合、各都市間の移動時間が長時間になることがほとんどです。
この国は独特の地形をしており、国土のほとんどが自然に覆われています。そのため、実際にバスで移動してみると地図上で確認する距離から想定するよりも、遥かに長い移動時間を費やす必要があることがほとんどです。
短期間の旅行でも定番の観光地を効率的に回りたい方、長時間のバス移動が苦手という方は国内線を利用して移動するのが無難でしょう。
国内線
ボリビアの国内線は、大都市ラ・パスを中心にボリビアーナ航空およびアマソナス航空などの航空会社が主に以下の都市に就航しています。航空便の運航本数は目的地により異なるので、運航スケジュールを事前に確認しておきましょう。
コチャバンバ(Cochabamba)/所要約50分
スクレ(Sucre)/所要約1時間
ウユニ(Uyuni)/所要約45分
サンタ・クルス(Santa Cruz)/所要約1時間
長距離バス
ボリビア国内をはじめ、中南米に位置する多くの国々で最も便利な交通手段として利用されているのが長距離バスです。ラ・パスをはじめ各都市には大きなバスターミナルがあり、目的地やバス会社ごとに乗り場が分かれているので、ボリビアを初めて訪れる方でも簡単に利用することが出来ます。
【ラ・パスから各都市へ移動する所要時間の目安】
オルーロ(Oruro)/所要約4時間
コチャバンバ(Cochabamba)/所要約8時間
ポトシ(Potosi)/走行距離:所要約10時間
ウユニ(Uyuni)/走行距離:所要約10時間
スクレ(Sucre)/走行距離:所要約13時間
サンタ・クルス(Santa Cruz)/所要約17時間
ボリビアの年間イベント情報
1月
多民族国家記念日
ボリビア初の先住民大統領であるフアン・エボ・モラレス・アイマにより2009年に公布された新憲法を記念する祝日で、2010年以降、毎年1月に祝われています。先住民の権利を拡大することを目的に、国の名称を「ボリビア多民族国」へ正式に変更したことを記念するとても重要な日です。
2月
謝肉祭
復活祭の46日前の水曜日から復活祭の前日までの期間を指す四旬節に行われるカーニバルのお祭りです。
カーニバルと聞くと、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで毎年開催されている「リオのカーニバル」をイメージする方が多いと思いますが、ボリビアでもオルーロ(Oruro)を中心に開催されており、ユネスコの世界無形遺産として登録されています。
オルーロのカーニバルは毎年2日間の日程で開催されるお祭りで、カラフルな衣装を着た人々が、それぞれのテーマに沿った音楽に合わせて踊ります。パレードは朝から晩まで行われ、国内外から訪れる多くの人々でとても賑わいます。
ペルーで開催されるインティライミのカーニバルおよびリオのカーニバルと並んで、南米3大カーニバルの一つとして数えられる人気のお祭りなので、2月にボリビア旅行を計画されている方は、この時期に訪れると旅行がさらに楽しくなることでしょう。
4月
聖金曜日
毎年復活祭前の金曜日にイエス・キリストの受難と死を記念して祝う国民の休日です。すぐ前日にはイエス・キリストと12使徒が最後の晩餐を行ったことを記念する日である聖木曜日があり、復活祭前の一週間で特に重要な3日間の始まりとして大切にされています。
5月
メーデー/5月1日
毎年5月1日に行われる国際的な労働者の祭典で、ヨーロッパの春祭りが起源とされているそうですが、ボリビアでも国民の休日の一つとして親しまれています。
6月
聖体節
聖体節はキリストの聖体の秘跡を称えると共に聖体に対する信者の敬虔な心を呼び覚まそうという日で、国民の休日に指定されています。三位一体の主日から60日後に訪れる木曜日に行われるのが一般的で、その日付は毎年異なります。
アイマラ暦元日/6月21日
ボリビアをはじめ、ペルーやチリのアンデス地域に居住する先住民族に伝わる暦上のお正月で、毎年6月21日に国民の休日として祝われています。ペルーとの国境付近に位置するティワナク村では、毎年伝統衣装に身を包んだアンデスの最高指導者らによって新年の儀式が行われています。
8月
独立記念日/8月6日
ボリビアが1825年の8月6日にスペインから独立したことを記念する国民の休日です。国内各地では式典や独立を祝うパレードが開催されるほか、街中が多くの国旗で満たされます。
11月
万聖祭/11月2日
ローマ・カトリックに登場するすべての聖人を崇拝するという趣旨で毎年11月1日に祝われる万聖節の翌日に祝われる国民の休日で、「死者の日」という別名を持ちます。キリスト教では全ての死者に祈りを捧げる日として親しまれており、教会でミサが行われます。
12月
クリスマス
クリスマスは「イエス・キリストの後誕」を祝う、キリスト教徒にとって最も重要な休日の一つです。かつてスペインの植民地であった名残から国民の多くがキリスト教を信仰するボリビアでは、アメリカやヨーロッパとは少し異なる方法でクリスマスを祝います。
まず、現地のクリスマスは恋人や友人ではなく、家族と祝うのが一般的です。また、クリスマスイヴの夜中にはミサが行われ、赤ん坊のイエス・キリストを模した置物と自身の職業を象徴する物を供えるのが伝統で、パン職人であればパンを供えたり非常にユニークです。
クリスマスから年末年始にかけては、犯罪集団による外国人観光客を標的にしたスリや首絞め強盗が多発しています。街中が賑やかなムードに包まれ、ついつい出掛けてしまいたくなる気持ちもあるとは思いますが、この時期に現地を訪れる場合は特に警戒する必要があります。