オランダってどんなところ?
基本情報
オランダは、西ヨーロッパに位置していて、南はベルギー、東はドイツ、北と西は海に面しています。12の州から成り立っていて、首都はアムステルダムです。面積は、約41,500平方kmで、九州と同じくらいの大きさです。
正式な国名は、「ネーデルランド王国」です。ベルギーとルクセンブルクと合わせて、「ベネルクス」とも言われています。国旗の色は上から、国民の勇気を表す赤、信仰心を表す白、祖国への忠誠心を表す青が使われています。
日本との時差は8時間で、日本の方が早く進んでいます。しかし、毎年3月の最終日曜日の午前2時から10月の最終日曜日の午前3時まで「サマータイム」を導入していて、その期間は時差が7時間になります。
観光目的の旅行の場合、オランダを含めた「シェンゲン協定加盟国」の滞在日数が90日以内であれば、ビザの取得は必要ありません。日本国籍で、海外旅行保険に加入していることも条件に入ります。パスポートは、出国するときに3ヵ月以上の残存期間が必要です。
オランダの公用語はオランダ語です。そして、オランダ人の英語力は世界的に見てとても高いといわれています。なので、オランダ観光では、オランダ語か英語が使えたら便利です。
オランダでお店にいったときは、ぜひ店員さんにあいさつをしましょう。そうすると、店員さんの対応もよくなるからです。オランダ語でこんにちはは「Hallo(ハロー)」、ありがとうは「Danke(ダンケ)」、さようなら「Tot ziens(トット ツィーンス)」です。英語でも大丈夫ですよ。
通貨
オランダはEU(欧州連合)に加盟しているので、通貨はユーロを使用していて、補助通貨単位はセントです。1ユーロは100セントになります。
硬貨は1セント、2セント、5セント、10セント、20セント、50セント、1ユ-ロ、2ユーロの8種類です。紙幣は5ユ-ロ、10ユ-ロ、20ユ-ロ、50ユ-ロ、100ユ-ロ、200ユ-ロ、500ユ-ロの7種類です。
両替は、日本では空港や一部の銀行でできます。オランダでは、GWKの両替所が比較的便利でレートもいいです。しかし、日本の方がさらにレートがいいので、国内で両替していくのがオススメです。
多額の現金を持ち歩かなくてすむように、クレジットカードを合わせて持って行くのがいいでしょう。お店によってはカード支払いのみのところもあります。また、ICチップがついたカードじゃないと使えないお店もあるので注意しましょう。
税金
オランダでは、BTWという付加価値税が多くの商品に21%、食料品に9%かかっています。3ヵ月未満のEU滞在旅行者は手続きをすれば、多くの商品が7.6%~16%、食料品は3.75%免税ができます。
免税対象のものは、レシート1枚で50ユーロの買い物を一度も使わずに持ち出す場合のみで、機内持ち込みの手荷物に入れておく必要があります。ホテル代や飲食代などの税金は対象外です。
免税の方法は、まず、Tax Free Shopの表示があるお店でお買い物をしたとき、免税書類を求めて、必要事項を全て記入します。次に、EU最終出国のとき、税関に免税書類とレシート、商品、パスポート、航空券を提示すると、確認スタンプを押してもらいます。
お金の受け取り方法は、現金、クレジットカード、銀行小切手の3種類があります。現金の場合は、ユーロが欲しいなら出国地で、日本円が欲しいなら日本で手続きするのが1番お得です。カードか小切手の場合は、投函箱に書類を投函すると後日受け取ることができます。
気候
オランダは、日本と同じように四季があり、天気がコロコロ変わりやすいのが特徴です。そして、雨の降る日が多いです。
春は、朝晩が冷え込みます。4月までは、冬と同じくらい寒い時もあるので、厚手の上着を持っておくのがいいでしょう。5月になれば、薄手の上着でも大丈夫です。
夏は、30度を超える日も少なく、湿度が低いためカラッとしています。日本よりも過ごしやすいといえます。そして、日照時間が長いので、遅くまで観光できます。天気が変わりやすいので、羽織物があるといいでしょう。また、タオルや扇子、帽子、サングラスもあると便利です。
秋は、1日の気温差が大きいことが特徴。温度調節がしやすい服装を準備するのがオススメです。雨の日も多いので、レインコートや傘を持参するといいでしょう。
冬は、日照時間が短く、曇りの日や風の強い日が多いです。そのため、気温が日本の冬と同じくらいでも、体感温度はもっと寒く感じます。防寒対策をしていきましょう。屋内はしっかりと暖かいところが多いので、脱ぎ着しやすい服装であることも大事です。
年間を通して、温度調節できる服を選ぶのがオススメです。また、雨対策のグッズもあると、より快適な旅ができるでしょう。
チップ
「チップ」は、サービスを受けたことへのお礼として渡すお金のことです。いつもチップが必要なわけではないですが、運んでもらったり、個人的なサービスを受けたときには、支払うのが通例となっています。
レストランでのオランダのチップの目安は、サービス料がかかっていない場合だと10%、すでにサービス料がかかっている場合だと特に必要はありません。クレジットカードでの支払いでは、伝票にチップを書き足して払うこともできます。
また、タクシーでは料金の10~15%ほど、ホテルではベルボーイやルームサービスのとき、1度に50セント~1ユーロほどのチップを支払うのが一般的です。ガイドツアーでもチップを渡す人が多いです。
ホテルやレストランのランクによって、チップも変わります。そして、特別なサービスを受けた相手や心付けでチップを置いても大丈夫です。
治安
オランダの治安は、比較的よいといわれています。しかし、十分な自己管理と用心は必要です。
ビジネス客や観光客、移民などが多いので、テロに関する危険や感染の危険などは、外務省などの情報を通して事前にチェックしておくのがよいでしょう。観光客が多いエリアでは、スリや置き引き、ひったくりが多発しているので、注意が必要です。
自転車大国であるオランダでは、自転車専用道路がいたるところにあります。間違えて歩くと注意されたり、事故に遭うこともあるので気をつけましょう。また、自転車の盗難もあるので、保険に入っておくと安心です。
オランダでは様々なドラッグが合法なので、それらを取り扱うお店がいろいろありますが、日本人は使用することを禁止されています。「Coffee Shop」という表示があるドラッグを楽しむお店もあるので、注意が必要です。
写真を撮ることが旅の醍醐味の1つである人も多いですが、オランダでは軍に関係する人や建物の撮影は厳禁です。また、合法の売春宿が集まっているアムステルダムの「飾り窓地区」では、撮影は控えた方がいいでしょう。
特に気をつけるべき都市は、「アムステルダム」です。観光客が特に多いので、軽犯罪が多発しています。十分に用心してください。
定番スポット10選
アムステルダム国立美術館
世界有数の美術館が多くあるオランダの中でも、特に有名なのが「アムステルダム国立美術館」です。8,000点もの展示物を通して、中世から現代まで約800年のオランダの芸術と歴史を学ぶことができます。
見どころは、オランダ出身の画家「フェルメール」が描いた「牛乳を注ぐ女」、「手紙を読む青衣の女」、「恋文」、「小路」です。彼の絵画は現在30点ほどしか存在していないので、一気に4作品も見られることは貴重です。
入場料は大人が20ユーロ、18歳以下だと無料になります。そして、この美術館は公式アプリを無料で公開していて、メディアガイドのように使うことが可能です。日本語にも対応しています。足を運ぶ前にこのアプリとイヤホンを準備しておくと、よりいっそう楽しめますよ!
ゴッホ美術館
19世紀のオランダのポスト印象派の画家「フィンセント・ファン・ゴッホ」の作品を中心とした「ゴッホ美術館」は、首都アムステルダムにあります。彼の油彩画約200点、素描画約500点、書簡約750点などを通して、彼の生涯をたどることができます。
見どころはゴッホの最も有名な作品といわれる「ひまわり」です。また、ゴッホが集めて模写したとされる日本の「浮世絵」も複数展示されています。インスピレーションを受けたゴッホの作品と合わせてみると興味深いです。
チケットはオンラインのみでの販売で、入館時間ごとに予約できる人数が限られています。料金は大人が19ユーロ、17歳以下だと無料になります。あわせて日本語のマルチメディアツアーも予約できます。早めに購入しておくのがオススメです。
アンネ・フランクの家
「アンネの日記」で知られるドイツ系ユダヤ人の「アンネ・フランク」を知ることができる「アンネ・フランクの家」は、アムステルダムにあります。ここは、第二次世界大戦中ナチスによるユダヤ人迫害から逃れるため、フランク一家が2年ほど生活した隠れ家です。
館内は一家が生活していた当時のまま残されていて、建物自体が貴重なものとなっています。そして、アンネが実際に書いた日記も間近に見ることができます。また、戦争中のユダヤ人の歴史や人種差別の展示もあり、戦争や平和を考える上で大事な場所になっています。
チケットはオンラインのみでの販売です。料金は大人が10ユーロ、10歳から17歳までが5ユーロ、9歳以下だと無料になります。こちらはとても人気の高いスポットなので、少なくとも1ヵ月以上前には予約しておくのがいいでしょう。
レンブラントの家
17世紀のオランダのバロック期を代表する画家「レンブラント・ファン・レイン」が、1639年、33歳のときから約20年住んでいたとされる場所が「レンブラントの家」です。アムステルダムにあり、建物自体は1606年に建てられました。
館内は当時の様子が再現されていて、レンブラントが好んで集めた絵画が多く残されています。そして、たくさんのアトリエスペースもあり、その1つがアムステルダム国立美術館に展示されている、レンブラントの代表作「夜警」が描かれた場所になっています。
また、新館では250点以上のレンブラントが描いたエッチングやスケッチを見ることができ、彼のあまり知られていないエッチング画家としての面を知ることができます。料金は大人が14ユーロ、6歳から17歳までが5ユーロ、5歳以下だと無料になります。
ザーンセ・スカンス
「ザーンセ・スカンス」は、17、18世紀のオランダ、ザーン地方の暮らしを再現している風車村として有名です。村全体が博物館のようになっていて、緑の壁に白の窓枠が特徴的なザーン地方ならではの可愛らしい民家が並んでいます。
村の中には小さな博物館があちこちにあります。例えば、伝統的なケーキが置いてある「ベーカリー博物館」や、オランダの骨董時計を展示している「時計博物館」など。また、チーズ作りを説明してくれるお店もあります。
ザーンセ・スカンスを満喫したいなら、「ザーンセ・スカンスカード」を買うのがオススメです。風車の見学が1つ無料になったり、お土産屋さんやレストランが10%オフになったりと、お得に楽しめますよ。のんびり観光したい人に人気のスポットです!
キューケンコフ公園
世界最大級のフラワーパークである「キューケンホフ公園」は、リッセにあります。オランダの国花であるチューリップをはじめ、ヒヤシンス、アイリス、カーネーション、バラなどの球根花が700万株ほど植えられています。
開園期間は、花の開花時期に合わせた3月末から5月中旬までの約2ヵ月間で、チューリップの見頃は4月中旬から下旬にかけての時期です。オランダのチューリップ畑を堪能するなら、外せないスポットとなっています。
入園料は、大人が19ユーロ、4歳から17歳までが8ユーロ、3歳以下だと無料になります。この公園と鉄道やバスなどの交通手段の料金がセットで安くなったチケットも販売されているので、チェックしてみてくださいね。
マウリッツハイス美術館
デン・バーグにある「マウリッツハイス美術館」は、オランダで最も美しい美術館といわれています。17世紀にヨーハン・マウリッツ伯爵の私邸として建てられたもので、オランダ古典様式建築の代表作です。ここでは黄金時代の17世紀オランダ絵画の名品を見ることができます。
見どころは、「フェルメール」の作品の中で人気がとても高い「真珠の耳飾りの少女」です。そして、「レンブラント」の出世作「テュルプ博士の解剖学講義」も見逃せません。この2人の名画を特に楽しみに、多くの人が足を運んでいます。
入館料は、大人が15.5ユーロ、18歳以下が無料です。また、この美術館は公式アプリを無料で公開しています。メディアガイドのように使うことが可能で、日本語も対応しています。オランダ・フランドル絵画を堪能するなら、この美術館が最適のスポットですよ!
キューブハウス
オランダ第2の都市といわれる「ロッテルダム」には、他の街よりもクリエイティブで近代的な建物がたくさんあります。その中で最も有名な建築物が「キューブハウス」です。ルービックキューブを斜めにしたような形が連なっているのが特徴です。
1970年代後半、オランダの建築家「ピエト・ブロム」によってマンションとして設計されました。建造後、見物客が多く押し寄せ、住民に迷惑をかけたことから、キューブハウス所有者の1人が1階を「ショー・キューブ・ミュージアム」をオープンさせました。
ミュージアムは1人3ユーロで見学ができます。また、ホステルとして営業している部屋「ステイオケイ・ロッテルダム」もあります。人気なので、宿泊したい方は早めに予約することをオススメします。
セントラル・ミュージアム
ユトレヒトの市立博物館である「セントラル・ミュージアム」は、ユトレヒトの歴史に関する展示や、出身作家の作品を数多くそろえた場所です。現代アート、ファッション、デザインに関する展示などもあります。
見どころは、ユトレヒト出身で「ミッフィー」の作者である「ディック・ブルーナー」のアトリエが移設された部屋です。ここでは、彼が愛用していた椅子や自転車などを見学することができます。近くにある「ミッフィー・ミュージアム」と一緒にみるのもいいでしょう。
また、ユトレヒトの街中には、ミッフィーにまつわる案内標識や、信号を発見することができます。入場料は、大人が15ユーロ、13歳から17歳までが6.5ユーロ、12歳以下だと無料です。
デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園
オランダ最大級の自然保護区「デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園」は、アーネムとアペルドールンの間に位置します。面積は5,400ヘクタールで、鹿やイノシシ、羊、ウサギなどの動物がいます。そして、砂地の植物であるヒースが生息していることでも有名です。
園内は広大ですので、まずはビジターセンターで情報を手に入れましょう。無料でレンタルできる白い自転車や、バス、乗馬などを活用することもできます。ツアープランがいくつもあるので、自分の観光に合わせて参加するのもいいでしょう。
また、園の真ん中にある「クレラー・ミュラー美術館」も見逃せません。多くのゴッホ作品を所有してあることから、この公園は別名「ゴッホの森」とも呼ばれています。ゴッホ以外にも、オランダ黄金時代の作品から近代絵画まで幅広く楽しむことができますよ。
オランダの世界遺産スポット3選
キンデルダイク
ザーンセ・スカンスと並んで有名な風車村といえば、「キンデルダイク」です。この場所にある19基の風車は、1997年にユネスコの世界遺産に登録されています。その美しい風景は、写真を撮りたくなること間違いなしです。
ここの風車は昔、土地が沈まないようにするための排水や、水の再利用のために使われていましたが、現在では貴重な観光資源となっています。風車の中に博物館があったり、5.5ユーロでボートツアーに参加できます。
入場料は9ユーロです。風車が全基稼働している日が限られているので、事前にチェックしておくと良いですね。そして、時間帯によって違う景色を見せてくれるので、自分の気になる時間帯に行きましょう。
ファン・ネレ工場
2014年に世界遺産に登録された「ファン・ネレ工場」は、1920年頃に商業の中心地であったロッテルダムに、コーヒー、紅茶、タバコなどの嗜好品を生産する工場として建てられました。
この工場の特徴は、ガラスや鉄を多く用いて、光をふんだんに取り入れた空間を作り出しているところです。建造当時は先進的な設計で、「オランダ近代主義の象徴」といわれています。また、有名な建築家ル・コルビュジエは、「純粋で妥協のない明朗さ」と称賛しました。
現在は、複合オフィスやイベントスペース、お店などに活用されています。外観を見たり、お店を訪れたり、イベントがあるときに参加することは自由にできます。工場機能などの内部を見学したい方は、関連会社のガイドツアーに申し込みましょう。
Ir.D.F.ヴァウダヘマール
世界最大の蒸気式揚水ポンプ場「Ir.D.F.ヴァウダヘマール」は、フリースランド州のアイセル湖に面するレメルにあります。その規模と技術が最も進んでいる点から、1998年に世界遺産に登録されました。
変わった名前は建築家「D.F.ヴァウダ」からとられていて、「D.F.ヴァウダ蒸気水揚げポンプ場」とも呼ばれています。この施設は、オランダにとって大切な水の排出をするために稼働しています。同じ機能を果たすものとして、他に風車があります。
現在も活躍しているこの施設は、一部を博物館として開放しています。内部を見学したり、館内で使用しているボイラーやポンプなどのミニチュア模型で全体の構図を学ぶことができます。オランダの要である世界遺産の建物を実際に見てみましょう。
オランダならではの博物館スポット3選
テイラー美術館
北ホランド州の州都「ハーレム」の川沿いにある「テイラー美術館」は、1778年開館のオランダ最古の美術館です。18世紀の歴史や美術、科学に関する貴重なものがたくさん展示しています。設立当初から変わっていない、建物内のインテリアも見どころです。
美術品として4,000枚以上のデッサンを所蔵しており、「レンブラント」や「ミケランジェロ」の素描コレクションもあります。他にも、数百万年前の化石や美しい様々な鉱石、昔の大がかりな化学装置などの、科学や歴史に関する珍しいものもいろいろあります。
入場料は、大人が14ユーロ、6歳から17歳までが2ユーロ、5歳以下だと無料になります。しかし、特別な展示会などがあると、変更する場合があります。
フリース博物館
「フリース博物館」は、フリースランド州の州都レーワルデンにあります。展示内容は、この地に住んでいる少数民族「フリージアン」に関するコレクションが豊富です。言語がフリースランド語で、歴史はデンマークに近いとされる、興味深い文化を学ぶことができます。
そして、レンブラントがレーワルデン出身の妻を描いた絵画「サスキアの肖像」や、パリで踊り子として有名だった「マタ・ハリ」の遺品も見どころの1つです。フリースランドを代表する画家の作品も充実しています。
入場料は、大人が15ユーロ、17歳以下が無料です。また、17世紀に建てられた宮殿で、世界有数の陶磁器コレクションを展示している「プリンセッセホフ陶磁器博物館」との共通チケットも販売されています。オランダとはまた違う文化を体験してみてください。
ミッフィー・ミュージアム
日本でも大人気のキャラクターの「ミッフィー・ミュージアム」は、ユトレヒトにあります。ミッフィーの作者から名付けられた「ディック・ブルーナー・ハウス」として親しまれていたミュージアムから、2016年に2月にリニューアルオープンしました。
オランダ語でミッフィーという意味の「ナインチェ・ミュージアム」とも呼ばれています。子供向けの展示が多く、ファミリーでも気軽に訪れることができます。館内にある表示は、オランダ語、英語、日本語で表記されているので、わかりやすいです。
入場料は、7歳以上が6.5ユーロ、2~6歳が10ユーロ、2歳未満が無料です。近くにあり、ディック・ブルーナーの展示がある「セントラル・ミュージアム」との共通チケットもあるので、両方見学したい方は、そちらのチケットがオススメです。
オランダの歴史を感じるスポット3選
聖セルファース教会
オランダで最も古い教会の1つ「聖セルファース教会」は、マーストリヒトにあります。ロマネスク様式の教会で、地下室の1室は6世紀から作られ始め、主な部分は11世紀から15世紀にかけて建築されました。美しい教会が多いマーストリヒトの中でも、一際有名です。
「聖セルファース」は、マーストリヒトの守護聖人であり、4世紀のオランダ最初の司教です。そのため、多くの巡礼者が訪れる場所です。そして、カトリック教会なので、ローマ法王や現オランダ皇太子夫妻も足を運ばれています。
見どころは、教会内部にある「宝物殿」にある、黄金に光る聖セルファースの胸像と聖遺物殿です。また、カラフルな壁画やステンドグラス、大理石、地下にある聖セルファースのお墓なども美しいです。入場料は4.5ユーロです。
聖ピータースブルグの洞窟
「聖ピータースブルクの洞窟」は、マーストリヒトから南に2kmほどにある、聖ピーターの丘の下に広がっています。深さは12m、通路の長さは200kmです。この丘は石灰岩からできていて、ローマ時代から建築材として切り出されて、洞窟が出来たといわれています。
中は迷路のようになっているので、ガイドツアーでのみ見学ができます。第二次世界大戦中に避難場所として使われた時の生活を学んだり、巨大なドームやゴシック建築の通路を見ることができます。また、戦時中にレンブラントの「夜警」が保管されていました。
ゾンネブルク洞窟と北側洞窟に分かれていて、出発時間や出発地点が違います。体が不自由な人やお子様に向けたツアーなどもあります。事前にチェックして自分にあったツアーを選びましょう。洞窟内の気温は常時10度ほどなので、体温調節できる服装がいいでしょう。
デ・ハール城
オランダで有名なネオゴシック様式のお城「デ・ハール城」は、ユトレヒトの郊外の赤い村と呼ばれる、ハールザイレンスにあります。14世紀に建造され、19世紀にアムステルダム中央駅の設計者「カイパース」が指揮を執って、再建されました。
おとぎ話に出てきそうなこのお城の内部には、ルイ14世の馬車や徳川家の籠など、世界各地のお宝があります。また、四季折々の花が美しく彩る庭園は、ピクニックするのに最適です。時期によって様々なイベントが開催されているので、チェックしてみてください。
入場料は、大人1人17ユーロです。イベント開催時は別料金がかかります。庭園のみの見学は6ユーロです。城主が使用する夏の期間以外は、場内のガイドツアーに参加することもできます。中世のロマンを感じるお城に、ぜひ足を運んでみてください。
オランダグルメを満喫できるマーケットスポット2選
アルバート・カイプ・マーケット
アムステルダムで開催される「アルバート・カイプ・マーケット」は、オランダ最古で最長の屋外ローカルマーケットです。1910年から続いていて、アルバート・カイプ通りに約600mの間に300店舗を超える屋台が並びます。地元の人からも観光客からも愛されている場所です。
このマーケットの楽しみ方は、オランダグルメの食べ歩きです。タラをハーブ入りの衣で揚げてタルタルソースをたっぷりつける「キベリング」や、「ハーリング」と呼ばれているニシンの料理は、海に面しているオランダならではの料理です。
そして、たこ焼きの形をしたパンケーキに粉砂糖やバターを乗せた「ポファチェス」や、キャラメルが挟まった「ストローワッフル」をデザートに食べるのもオススメです。基本的にお手頃な価格で手に入れられるので、ついつい食べ過ぎちゃうかもしれません。
アルクマールのチーズ・マーケット
アムステルダムから電車で40分の場所にある「アルクマール」では、世界最大で最古のチーズ・マーケットがあります。1365年から続いていて、街の中心にあるワーフ広場で、4月から9月までの毎週金曜日に開催されています。
マーケットでは、観光客に向けて、昔のチーズ・マーケットの様子を再現したショーが行われています。オランダの伝統的な衣装を着て、大きなチーズを運ぶ人たちを見たり、運がよければ、自分でチーズを持ったり運んだりすることができます。
1582年からチーズなどの計量所に使われている礼拝堂は、「チーズ博物館」にもなっています。チーズ作りの道具や過程を学べたり、オランダの民族衣装を見学できます。マーケットがない時や、もっとオランダのチーズについて知りたい時に、オススメのスポットです。
失敗なしのオランダ定番お土産
チーズ
酪農王国のオランダでは「チーズ」が有名なので、定番お土産の1つとなっています。オランダが発祥の「ゴーダチーズ」や「エダムチーズ」が特にオススメです。日本では珍しい香辛料が入ったものもあります。
ゴーダチーズは、クリーミーでさっぱりした味が特徴です。オランダで最も親しまれているチーズで、黄色いワックスで表面がコーティングされています。
エダムチーズは、少しの酸味とバターが香る、あっさりとした味が特徴です。赤いワックスで表面がコーティングされていて、低カロリーでくせが少ないです。
チーズはハードタイプ、セミハードタイプ、ソフトタイプに分けられます。お土産にできるのは、ハードタイプとセミハードタイプです。真空パックで梱包すれば、より日持ちします。
ストローワッフル
伝統的なオランダグルメの中で1番持ち帰りやすいのが、「ストローワッフル」です。キャラメルシロップを薄いワッフル生地で挟んで焼いたもので、日本でよく食べられるベルギーワッフルのふわふわとは違い、クッキーのようなサクサク、パリパリの食感が特徴です。
1袋に10枚ほどで売られていることが多く、スーパーやお土産屋さんを始め、いろんなところで手軽に購入できます。
オススメの食べ方は、温かい飲み物が入ったマグカップの上に数分置いてから食べる方法です。少し柔らかくなったワッフルの間にあるキャラメルシロップがトロトロになるのが美味しく、飲み物との相性も抜群ですよ!
木靴
13世紀から数百年にわたって使用された「木靴」は、オランダを象徴する伝統的な履物です。白木をくり抜いて作ったシンプルな靴で、オランダのぬかるんだ地面を歩くのに最適だったそうです。
現在、木靴は観光客に人気のお土産になっていて、伝統的なつくりのものから、現代的なデザインを取り入れたものまで様々あります。
木靴そのものだと大きすぎるという方には、ちいさい木靴のキーホルダーやマグネットなどがオススメです。値段は1ユーロからとお手頃なので、ばらまき用のお土産にもいいでしょう。
ミッフィーグッズ
ミッフィーの作者である「ディック・ブルーナー」は、オランダのユトレヒト出身です。そのため、ミッフィーが描かれた商品がオランダのいろんなところで売られています。
ミッフィーファンの聖地と呼ばれているユトレヒトを訪れたなら、「セントラル・ミュージアム」のショップを訪れましょう。ここにしかないミッフィーグッズもありますよ。他にも、この街ではミッフィーグッズを売っているお店がいくつもあります。
アムステルダムやマーストリヒトには、ミッフィーの専門店があります。また、スキポール空港では、チェックイン前でも後でもミッフィーグッズを購入できます。そこでは、ちょっとしたお土産に向いた商品も置かれています。
デルフト陶器
「デルフト陶器」は、17世紀からデルフトやその周辺の街で作られている伝統的な焼き物です。白色の下地に独特な深い藍色の「デルフト・ブルー」で描かれた絵柄は、温かな印象を与えます。
お値段は少し高めですが、世界的に高い評価を得ているこの陶器は、自分や大切な人へのお土産にピッタリです。お皿やマグカップ、置物など様々な種類のデルフト陶器は、見ているだけでも楽しいです。
本物のデルフト陶器には手が出せないという方には、お手頃なデルフト陶器を真似た商品もあります。そちらもチェックしてみてください。
オランダへのアクセス
- 成田空港(東京)~スキポール空港(アムステルダム):往路約11時間40分、復路約10時間50分
- 関西国際空港(大阪)~スキポール空港(アムステルダム):往路約12時間10分、復路約10時間50分
上記全ての便が、直行便で毎日運航しています。
その他、乗り継ぎ便も多く運航しています。
オランダ観光の移動手段
オランダの場合、国内の街から街へ移動するときには、鉄道やバスが使えます。街中を移動するときには、トラム(路面電車)、メトロ(地下鉄)、バス、タクシー、自転車などの様々な交通手段が選べます。
鉄道
「NS」と略して呼ばれることの多いオランダ鉄道は、運行本数が多く、他のヨーロッパ鉄道に比べて発着時間が正確なことが特徴です。主要な都市間では15分から30分ほどの間隔で、ローカル線でも1時間ほどの間隔で運行されています。
切符の種類は、使い捨ての紙の切符や、オランダの交通機関で共通に使えるICカード「OVチップカールト」、乗り放題の切符「トラベルチケット」などがあります。これらの切符は、自動券売機や、駅の窓口、オンライン上では公式サイトやアプリなどで購入できます。
オランダの電車には、ファーストクラスの座席とセカンドクラスの座席があります。セカンドクラスが一般的な席で安い方です。
乗車する時も降車するとき時も、読み取り機にタッチすることを忘れないようにしてください。何回もタッチしなければ、利用中止になってしまったり、罰金を払わなければならない場合もあります。改札がない駅では忘れやすいので、ご注意ください。
事前に詳しく調べたい場合は、NSのウェブサイトを活用してください。
バス
オランダのバスは、小さな街でも走っているので、ほとんどの場所へお得に移動することができます。運営会社がいろいろあり、路線や区間によって料金体系が異なります。
切符は、ICカード「OVチップカールト」、1回券、1時間券、2時間券、1日券、乗り放題の切符「トラベルチケット」などが使えます。主要な鉄道駅か、車内でバスの運転手から購入します。
車内では現金が使えない場合が多く、1日券が買えないなどの制限があるので、カードやチケットを準備していくのがいいでしょう。
トラム(路面電車)
アムステルダム、ロッテルダム、ユトレヒト、ハーグなどの主要な都市では、トラム(路面電車)が利用できます。通常は朝6時から深夜まで運行しています。
切符は、ICカード「OVチップカールト」、1時間券、1日券、乗り放題の切符「トラベルチケット」などが使えます。自動券売機や、鉄道駅や地下鉄駅の窓口、車内のチケットカウンターかチケット販売のスタッフから購入できます。
世界のベスト路線に選ばれているアムステルダムの2番トラムや、森の中を通るハーグ中央駅からスヘフェニンゲン海岸までのトラムは、それ自体が観光になりますよ!
メトロ(地下鉄)
アムステルダムとロッテルダムには、メトロ(地下鉄)があります。オランダのメトロは、地下を走ることがほとんどありません。
切符の種類は、ICカード「OVチップカールト」、1時間券、1日券、乗り放題の切符「トラベルチケット」が使えます。自動券売機や、駅の窓口で買うことができますが、車内では買うことができません。
メトロへ乗るときに、降りる人がいなかったら、ドアが開きません。ボタンを押して乗りましょう。降りるときも、ドアについているボタンを押してください。
鉄道と同じく、乗車する時も降車するとき時も、読み取り機にタッチすることを忘れないようにしてください。何回もタッチしなければ、利用中止になったり、罰金を払う場合もあるので、ご注意ください。
タクシー
オランダでタクシーに乗るときには、許可されているタクシーかどうかを見極めることが大切です。Taxiのサインと、青いナンバープレート、料金がきちんと表示されていれば、許可されているサインです。
初乗り料金は、7.5ユーロからです。ホテルやタクシー乗り場、電話で呼び出して、利用することができます。タクシーを待たせる場合、お金がかかります。また、5人から8人まで乗車可能な「ワゴンタクシー」や、身体障がい者用のタクシーなどもあります。
アムステルダムの「スキポール空港」から主要な都市まで利用できる「空港タクシー」もあります。その中には「Telsa」という電気自動車があり、広々とした車内は乗り心地も快適です。
スマホのアプリ「Uber」を利用するのもいいでしょう。
支払いの際には、料金の10%から15%ほどのチップをつけるのがマナーです。
自転車
オランダは、国民1人あたりの自転車保有率が世界一の自転車大国です。坂道が少なく、どの街でも自転車専用道路が整備されています。オランダでの自転車観光は、手頃で利用しやすいだけでなく、安全です。
街中や一部の鉄道駅に併設してあるレンタサイクルショップで貸し出してもらうことができます。いくつかタイプのある自転車が用意されていることもあり、1日7.5ユーロから15ユーロほどで借りることができます。比較的、駅に併設されたお店で借りる方がお得です。
デポジットとして、現金やクレジットカードの提示、パスポートなどの身分証明書が必要です。
オランダでは、鉄道内に自転車を持ち込むことが可能です。駅で自分の切符と一緒に自転車用の切符を購入し、自転車のマークがついた車両に乗るようにしましょう。ラッシュアワーの6時半から9時と16時から18時半は持ち込むことができません。
オランダ観光でお得なフリーパス
オランダ・トラベル・チケット
オランダの個人旅行に利用しやすいカードとして販売されているのが、「オランダ・トラベル・チケット」です。オランダ全土の鉄道やバス、トラムや地下鉄が乗り放題になり、1日券から10日券まで選べます。
どの時間帯も利用できるチケットは1日券が61ユーロで、朝のラッシュ時間以外に利用できるオフピークチケットは1日券が41ユーロです。鉄道駅の窓口や自動券売機で購入できます。改札の読み取り機にタッチしてから、使用開始となります。
全国ではなく、アムステルダムやアムステルダムとその近郊の街だけに範囲を絞ると、もっと安くチケットが購入できます。スキポール空港からアムステルダムへの往復時でも、利用できます。
ホランド・パス
「ホランド・パス」は、オランダ全土の美術館や博物館の入場料が無料になるチケットと、お店やレストランの料金が割引になるカードがセットになった観光パスです。有効期間は1ヵ月で、無料のガイドブックがついています。
パスは、40ユーロのスモール、55ユーロのミディアム、75ユーロのラージの3種類あります。種類によってチケットの枚数が変わり、チケットが利用できる美術館や博物館は、シルバーとゴールドに分けられています。
例えば、ゴールドが2枚、シルバーが2枚利用できるミディアムのパスでは、ゴールドの「アムステルダム国立美術館」と「セントラル・ミュージアム」、シルバーの「デ・ハール城」と「アムステルダムの運河ツアー」を楽しむことができます。
ミュージアム・カード
「ミュージアム・カード」は、オランダ国内400ヵ所以上の美術館や博物館が無料になります。有効期限は1年間ですが、外国人観光者には1ヵ月有効の仮カードが発行されます。この仮カードは、5ヵ所まで使えます。
観光者向けのカードではないのですが、4ヵ所以上巡る場合にはお得です。そして、使用できる美術館や博物館が多いです。また、教会やお城、公園などに利用できる場合もあります。
料金は、大人が64.9ユーロ、18歳以下が32.45ユーロです。使い方はカードについているバーコードをスキャンしてもらうだけなので、スムーズに入場することができます。何度もオランダに行く人には特にオススメです。
アイ・アムステルダム・シティカード
アムステルダムとその近郊エリアで利用できる「アイ・アムステルダム・シティカード」は、主要な観光スポットに無料で入場できたり、トラムとメトロ、バスが乗り放題になったり、カナルクルーズに無料で参加できるカードです。
料金は、利用時間によって変わり、24時間が60ユーロ、48時間が80ユーロ、72時間が95ユーロ、96時間が105ユーロ、120時間が115ユーロです。利用回数に制限がないので、使えば使うほどお得になります。
アムステルダムの近郊エリアで使える街は、風車村のザーンセ・スカンスや、ハーレム、ラーレン、ナールデンなどです。短期間でアムステルダムやその近郊エリアを観光したい方には、1番お得なカードですよ。
オランダの年間イベント情報
1月
チューリップの日
毎年1月の第3土曜日にアムステルダムで開催される「チューリップの日」は、正式にチューリップシーズンが始まる日とされています。オランダ国内のチューリップ農家たちが主催となり、ダム広場にチューリップの庭が造られます。
その本数はなんと約17億本で、誰でも無料で20本以内まで摘むことができます。実際にチューリップを摘むという体験ができるのが、貴重です。そして、このイベントには、世界中の家庭に春を届けたいという願いがこめられているのが、素敵ですね。
大人気のイベントなので、摘むためには1時間以上も長蛇の列に並ばないといけないそうです。なので、楽しむ人たちでにぎわう、赤、黄色、白、ピンク、紫などの色とりどりのチューリップの庭を、遠目から眺めるだけでも楽しいです。
ロッテルダム国際映画祭
毎年1月末から2月上旬にロッテルダムで開催される「ロッテルダム国際映画祭」は、大規模な国際映画祭です。12日間で24のスクリーンで約700本もの映画が上映され、来場者数は30万人を超えます。
このイベントの特徴は、インディペンデント映画やアジア映画を多く紹介することで、日本の作品もよくノミネートされています。そして、長編初監督か、長編2作目の作品に与えられる「VPROタイガー・アワード」は、有名映画監督になる登竜門として、知られています。
多くの会場が駅の近くで、アクセスが便利。チケットはオンラインで購入するのがオススメです。運がよければ、映画関係者との交流ができるかもしれません。映画好きな人は見逃せないイベントです!
3月
マーストリヒトのカーニバル
毎年3月上旬に行われる「マーストリヒトのカーニバル」は、キリスト教の謝肉祭です。この地域ではカトリック教徒が多いので、盛大に開催されます。多くの観光客が訪れる、春や豊作、キリストの復活を祝うイベントです。
前夜祭を含めた5日間かけて行われるこのイベントは、多くの人が仮装するのが特徴です。パレードやショーなどの数々のパフォーマンスが楽しめます。日本とは違う音楽や山車を見ながら、多くの人たちと一緒に盛り上がりましょう!
メインのパフォーマンスは、主にフライトホフ広場で披露されます。1日目は、町のキャラクター「ムースウィーフ」がその広場で吊され、2日目はファミリー向けの日です。3日目は音楽隊に合わせてみんなで歌を歌います。自分の気になる日に訪れるのがオススメです。
4月
春の花パレード
毎年4月の第3土曜日か第4土曜日に開催される「春の花パレード」は、色とりどりの花が咲き誇る美しいお祭りです。約20台の大きな山車と約30台の車が、42kmの道のりをパレードして、何十万という人々を楽しませます。
パレードは、朝9時30分頃に北海沿岸の「ノールドワイク」を出発します。そして、15時30分頃にリッセの「キューケンホフ」を通過して、終点の「ハーレム」に21時頃に到着します。道沿いでの観覧は無料です。
パレードの前日にノールドワイクで、翌日にハーレムで、パレードの山車を間近で見ることもできます。お花のみで飾られたドレスや機関車などの山車は、綺麗な上に迫力満点で、近づくといい匂いがするのが魅力です。
王の日
オランダの中で最大のお祭りといわれている「王の日」は、現国王「ウィレム・アレクサンダー王」の誕生日を祝うもので、4月27日に行われます。この日はオランダ各地で様々なイベントが行われ、オランダ王家の象徴のオレンジ色に染まります。
例えば、アムステルダムのフォンデル公園では、フリーマーケットや、バイオリンを弾いたり劇を演じたりと様々なパフォーマンスが行われています。ここでは、子供が多いのが特徴です。
また、デンバークでは、前日に大規模な野外音楽フェスティバルがあります。地元のバンドから世界的アーティストまで参加しています。無料で参加できますよ。
この日にかかせないのは、オレンジ色を身につけることです。どこでもオレンジ色のものが売られているので、自分のお気に入りを見つけてください!
5月
風車の日
オランダでは5月の第2土曜日が「風車の日」となっていて、国内にある約900基の風車や水車を見学できます。普段は公開していない風車の中でこの日だけは見られるものもあるそうです。
場所によっては、マーケットが開かれていたり、羽を回す体験ができたり、風車によってつくられた小麦粉を使ったパンケーキを食べることができます。また、お花や旗で飾り付けられた風車を見たり、自転車でまわるツアーなどもあります。
1974年から始まったこのイベントは、オランダを象徴する歴史的な遺産を体験できる貴重なものです。ほぼ無料のイベントですが、少額でも寄付をすれば、維持費に使われるので、オランダの風車に貢献することができます。
6月
オープン・ガーデン・デイズ
毎年6月の第3金曜、土曜、日曜日にアムステルダムで開催される「オープン・ガーデン・デイズ」は、運河沿いの家であるカナルハウスの中庭が一般公開される日です。約30ヵ所の庭の中には、普段は非公開の場所もあります。
「秘密の花園」とも呼ばれるそのイベントは、花を愛するオランダの人々もたくさん訪れるそうです。典型的な整形型ガーデンや、イングリッシュ風のガーデンなど様々なお庭を見ることができます。テラスではドリンクやスナックが販売されていて、賑やかです。
庭園全てを見ることができるチケットは、お庭の1つ「ファン・ローン・ミュージアム」で購入するか、オンラインで購入します。このミュージアムでもらえるパンフレットで、スタンプラリーもできます。本を片手に花園巡りを楽しみましょう!
7月
ノースシー・ジャズ・フェスティバル
オランダで最も有名なジャズイベントが「ノースシー・ジャズ・フェスティバル」です。毎年7月の第2金曜、土曜、日曜日にロッテルダムで開催されています。伝統的なジャズから、ブルース、ヒップホップ、ソウルなどジャズの系譜にある様々な音楽が演奏されます。
日本を含め、世界各国から著名なミュージシャン1,000人以上が参加して、150回以上のパフォーマンスが3日間で行われます。過去には、B.Bキングやハービー・ハンコック、スティービー・ワンダーなどが演奏しました。
6月の終わり頃からフェスティバルの期間中まで、ロッテルダムの町中では様々な音楽イベントが行われています。フェスティバルのチケットが手に入れられなくても、ロッテルダムへ行けば、音楽を楽しむことができます。
8月
ラインスブルグの花パレード
毎年8月の第2土曜日に開催される「ラインスブルクの花パレード」は、夏の花でデコレーションされた10台以上の山車やたくさんの車が、町を練り歩きます。コースは、13時に「ラインスブルク」を出発して、18時30分に北海沿岸の「ノールドワイク」に到着する予定です。
1946年から行われていて、毎年約25万もの人々が参加する人気のお祭りです。パレードの前日、夕方から夜まではラインスブルグで、パレードの翌日はノールドワイクで、花の山車を間近に見学することができます。
旅行者が見学しやすいエリアは、ラインスブルクです。オランダの夏の花「ダリア」を中心に彩られた、美しいお祭りをぜひ楽しんでください。また、夏の花を使ったオランダのお祭りはいろんな地方で毎週のように開かれているので、チェックしてみてくださいね。
運河祭りと水上クラシックコンサート
毎年8月中旬頃に10日間かけて開催される「運河祭りと水上クラシックコンサート」は、アムステルダムの運河地区の至る所でコンサートを楽しめるイベントです。1998年から続いていて、クラシックの若手音楽家にとって重要なお祭りになっています。
会場は、運河地区ならではのカナルハウスや船、地下鉄のトンネル、個人の家、庭、ホテルなどで、たった10日のうちに150公演もコンサートが開かれます。料金は、とても手頃な価格や無料の場所がほとんどで、気軽に音楽を楽しめるのが魅力です。
アーティストは国内外から参加していています。そして、メインイベントは、プリンセン運河で開催される水上コンサートです。有名人も多く出演して、この運河沿いの道路や橋、舟は観客でいっぱいになります。運河と音楽のコラボレーションを満喫しましょう。
9月
王による国会開会のパレード
「王による国会開会のパレード」は、オランダ国王が国会の開会式宣言する儀式と一緒に行われるイベントです。毎年9月の第3火曜日「王子の日」にオランダの政治都市であるハーグで開催されます。
一般人は、開会宣言の伝統儀式に参加することはできませんが、王様を乗せた黄金馬車を含めたパレードを見学することができます。ルートは、王家の業務の場「ノールドアインデ宮殿」 から開会宣言が行われる「騎士の館」までの約15分間です。
始まる時間は13時です。よく見える位置で見学したいなら、2時間前までに場所取りをするのがいいでしょう。オランダ王家の色であるオレンジを身にまとって、多くの人々と熱気とともにパレードを楽しんでください。
ティールのフルーツパレード
毎年9月の中旬頃に開催される「ティールのフルーツパレード」は、果物をデコレーションした山車が、ティールの街中を練り歩きます。
オランダの夏のパレードは、花がメインのものが多いなか、このイベントは珍しいものとして知られています。そして、オランダの無形遺産にも登録されている貴重なお祭りです。使われている果物は、リンゴ、洋ナシ、ブドウ、ナッツ類などです。
パレードの翌日と翌々日には、パレードの展示と一緒にフルーツを使ったモザイク画を見学することができます。このモザイク画は、パレードの日も見ることができます。この会場近くにはフルーツを使った飲み物が販売されているので、それを片手に楽しむのもいいでしょう。
11月
聖ニコラース到着のパレード
毎年11月中旬に、アムステルダムで行われる「聖ニコラース到着のパレード」は、サンタクロースの原型として知られる聖ニコラースの伝説を伝えるイベントです。世界最大級のサンタクロースのパレードともいわれています。
パレードは、「聖ニコラース」とその黒人の従者「ペーター」に扮した人々が、船の上でパレードするところから始まります。その後、港についた聖ニコラースたちは白馬に乗りかえ、マーチングバンドなどと一緒に、市内を歩きます。
街中でのパレードでは、ボランティアのピートたちがお菓子を配ります。子供たちはもちろん、大人も楽しめるイベントですよ。また、この日、アムステルダムの路面電車は運行していないものもあるので、注意が必要です。
12月
キャンドルライトの夕べ
毎年12月中旬に、ゴーダで行われる「キャンドルライトの夕べ」は、大きなクリスマスツリーと約2,000本のキャンドルの灯りが綺麗な、有名なクリスマスイベントです。場所は、15世紀に建てられたゴシック様式の市庁舎前にある「マルクト広場」を中心に開催されます。
点灯式では、広場周りの建物の光が消え、クリスマスツリーとキャンドルの灯りだけがともります。そして、夕方に市庁舎付近で配られた歌詞カードを見ながら、市民や観光客の方々と合唱団の歌に合わせて、クリスマスソングを歌います。
このイベント期間中には、広場の裏にある聖ヤン教会内でマーケットに行ったり、スケートリンクでスケートをすることができます。お土産には、15世紀から作られ続けているキャンドルや、ゴーダの名がつくチーズを買うのがいいでしょう。
アムステルダム・ライト・フェスティバル
毎年11月下旬から1月上旬の約55日間、開催される「アムステルダム・ライト・フェスティバル」では、夜、アムステルダムの中心エリアが、オランダ国内外の一流アーティストが手がけた革新的なライトアートで彩られます。
このイベントは、ヨーロッパで屈指のライトアート・フェスティバルとして知られています。期間中は、毎日17時から22時まで、徒歩や自転車、ボートなどで楽しむことができます。アートの数は、約40個で、運河沿いにたくさんあります。
フェスティバル専用のガイドツアーがいくつもあります。水とライトのコラボレーションが楽しめる運河クルーズツアーや、無料の徒歩のツアーなどがあります。自分の旅にあった方法で、幻想的なアムステルダムの夜を楽しみましょう!