ポルトガルツアー選びのポイント
ツアーの特徴
日本からポルトガルへ催行されているツアーは、利用する航空会社が指定されています。出発地により利用できる航空会社は異なるので、スターアライアンスやワンワールドと提携している航空会社を利用されたい場合は、ツアーを予約する前に指定されている便を運航する航空会社が、どのマイレージグループと提携しているかを予約前に確認しておきましょう。
ポルトガルへのツアーを利用する上で注意しておきたいのが、出発空港から現地まで添乗員が同行するのではなく乗り継ぎや到着空港から滞在先のホテルまでご自身で行っていただく必要があることです。空港ーホテル間を専用車で送迎してくれるプランもあるのですが、ポルトガル行きのツアーの多くは空港から個人移動をする必要があります。
もしも、現地到着後の移動手段の確保が心配な場合は、ツアーの予約時に専用車での送迎(追加料金必要)をお願いしておきましょう。
また、ツアープランに含まれる食事に関してですが、現地滞在先での朝食は基本的に含まれています。例外として挙げられるのが、早朝チェックアウトをする必要がある時で、この場合は滞在先のホテルで朝食を楽しむことが出来ないので注意が必要です。
他にも旅程に昼食の提供が含まれているツアーも少なからず存在しますので、ご自身の予算とニーズを照らし合わせて、希望内容に適ったツアーを選ぶのが良いですね。
宿泊先にこだわる場合は全ホテル指定のプランが安心
こだわり派の方は滞在先のホテルがあらかじめ指定されているツアーを選ぶと、ホテルの設備や立地に関する情報をツアーを予約する以前に把握しておくことが出来るのでオススメです。
ホテルが指定されているツアーでは、ツアー概要下にある「コースポイント」の欄を確認していただくと、ホテルに関する簡単な情報およびアクセスなどの説明がありますので目を通してみると良いでしょう。
福岡発のツアーは成田空港まで国内線を利用
日本からポルトガルへのツアーは東京(羽田・成田)、関西国際空港、中部国際空港、福岡空港から催行されています。
福岡発着のツアーを利用される場合は、福岡ー成田間の国内便が旅程に含まれ、これらの空港間はご自身で乗り継ぎする必要があり、その他の都市発着のツアーよりも余分に移動時間がかかってしまうので、注意が必要です。
旅行日数と訪れる都市を決める
ポルトガルは多くの世界遺産、美しいビーチリゾート、そして私たち日本人の口にも良く合うご当地グルメなど、旅行先として魅力的な要素がいっぱい詰まっている国です。
日本からポルトガルへ催行されているツアーは、主にポルトガル国内の人気観光都市のみを訪れるものと、周辺に位置する国もしくは航空便の経由地に滞在するものの2種類に分かれますが、滞在期間にあまり余裕が無い方は渡航国をポルトガルだけに絞るのが理想と言えます。
この国には15の世界遺産をはじめ数えきれないほど素敵な観光スポットがあります。そのためポルトガルを訪れる場合は現地での滞在期間を可能な限り長めにとることをオススメします。
いずれにせよ旅行先での目的に合わせ訪れたい都市を決めておくと、ツアー選びをスムーズに行う事ができるでしょう。
初めてのポルトガル観光の定番は首都リスボンとポルト
初めてポルトガルを訪れるという方に是非訪れていただきたい都市が首都リスボンとポルトです。
リスボンはヨーロッパ大陸最西端の首都で、旧市街と新市街がうまく調和した街並みの至るところに点在する歴史や宗教に関する観光スポットが主な見どころで、国内北部に位置する第2の都市ポルトは、街を2つに分断するドウロ川北側の丘に広がるカラフルな世界遺産の街並みは思わず溜め息が出てしまうほど美しく、南側にはポートワインのワイナリーが30以上も並ぶほか、世界で最も美しい書店、人気の高級石鹸メーカーおよびチョコレート店など、ワイナリーの他にも訪れておきたいスポットが多数ひしめいているのが特徴です。
これら2都市を訪れる場合、関空発で3泊5日でコインブラ、シントラ、ナザレ、ポルト、リスボン、オビドスの主要観光都市を巡るプランまたは東京(羽田・成田空港)もしくは名古屋発の最短3泊6日でリスボンとポルトのみ訪れるプランが現状最短日程で催行されているツアーです。
もし、これら2都市を最短日程で開催されているツアーを利用して訪れることを希望する場合は、上記の旅行期間が必要となりますので、あらかじめご了承下さい。
日本からポルトガルへのツアーは基本的に2泊5日から
ツアーを利用してポルトガルを訪れる場合、日本ーポルトガル間は飛行距離が長く、そこに9時間の時差が加わるという理由から、ツアーのスケジュールに機中泊が往復それぞれ1泊ずつ含まれるのが一般的です。
そのため、仮に現地での宿泊日数が2泊だとしても、機中泊が往復で2泊追加され、ポルトガルから日本に戻った時に到着国である日本の時間に合わせて出発国の時刻よりも8時間進むため、到着日が1日進みます。
ポルトガルへの渡航を希望される方は、現地滞在日数が最短のツアーを予約した場合でも、最低5日の旅行期間を設ける必要があるので注意が必要です。
※日本ーポルトガル間の時差:サマータイム時は8時間に変わります。
その他のヨーロッパの国を一緒に訪れることも可能
2020年1月現在、日本からポルトガルへの直行便は運航されておりません。そのため日本からポルトガルを訪れるツアーは、全て第三国を経由する乗り換え便を利用することになります。
ポルトガルへのツアーでは、乗り換え便が経由する国や都市での滞在が旅程に含まれているツアー、または周辺の国の観光都市を一緒に訪れるツアーがいくつか催行されていますので、一度の旅行で2ヵ国以上を訪れることが出来ます。
経由する都市は利用する航空会社によって異なるため、利用したい航空会社と経由を希望する国や都市が一致しているかどうかを事前に確認した上でツアーを予約することをオススメします。
ホテル選びのコツ
ポルトガルを訪れるツアーは、基本的に指定ホテルでの宿泊またはツアー日程下に記載されているホテルと同等のグレードで選べるものの2種類があります。
ツアーで滞在するホテルや宿泊するお部屋のアップグレードを行いたい場合、1泊1人あたりの追加料金を支払うことで可能となりますので予約をされる際にアップグレード希望の旨をツアー催行会社に伝えましょう。
個人行動が不安な方には専用車での移動付きプランがオススメ
「旅行先で各都市を個人で移動するのは少し不安」という方には専用車での移動付きプランの利用をオススメします。
日本からポルトガルへ催行されているツアーのうちのいくつかは専用車で各都市間を送迎してくれるプランがありますので、現地での面倒な個人移動を省きたい方や効率的に観光をしたいという方、旅行期間中になるべく多くの都市を訪れてみたい方には大変利用価値が高いと思います。
また、この専用車移動は多くの方々が想像される様なツアーガイド同伴の団体移動ではなく、単純に都市間を移動するもの、または都市間の移動で途中に位置する町や村に立ち寄るものなどが一般的なので、訪れた先で自由に時間を過ごせるのも嬉しいポイントですね。
長距離移動が心配な方はビジネスクラス利用のツアーでより快適な旅行に
日本ーポルトガル間の長距離移動が厳しいという方は、ビジネスクラスで優雅にポルトガルまで旅行する、通常よりワンランク上のプランを選んでみるのはいかがでしょうか?
ビジネスクラスでの移動が旅程に含まれるプランを選ぶと、機内でフルフラットの座席が利用出来たり、ウェルカムドリンクや豪華な機内食を楽しむことが出来たり、その他にも経由地の空港でラウンジが利用できるため乗り換えの時間も苦にならないなど、様々なメリットが期待できます。
また、滞在先のホテルも5つ星ホテルが指定されている場合がほとんどなのでラグジュアリーな旅行をされたい方には大変オススメします。
その他にも、移動にエコノミークラスの利用が含まれている場合でも座席クラスのみ変更することが可能な場合もありますので、ツアーを予約する前に催行会社に確認するとスムーズでしょう。
そもそもポルトガルってどんなところ?
ポルトガルの基本情報
ポルトガルは西ヨーロッパに位置するとてもカラフルな国で、正式名称はポルトガル共和国、首都は国土南西部に位置するリスボン(Lisbon)です。
国土面積は日本の約4分の1、人口は2018年発表の外務省基礎データによると1,027万人と、東京の世田谷区と中央区の総人口を合わせた程度に留まりますが、なんと総人口の4分の1はリスボンに住んでいると言うから驚きです。
日本との時差はマイナス9時間で、サマータイム期間中は通常よりも1時間進んでマイナス8時間となります。実施期間は毎年異なりますが、3月の最終日曜〜10月の最終日曜頃まで適用されるのが一般的です。
公用語はポルトガル語ですが、観光客が多く訪れる地域やホテル、高級レストランなどでは英語が通じるため現地で話す言語について過度に心配する必要はないでしょう。またこの国では国民の大多数がカトリック教を信仰していると言われており、街中の至るところにカトリック教会がありますので宗教建築が好きな方にとってはピッタリな旅行先だと思います。
そんなポルトガルは、周辺のヨーロッパ諸国と比べても治安が良好かつ穏やかで、ゆっくりと観光を楽しめるのが魅力です。
ポルトガルの歴史
紀元前のイベリア半島
ポルトガルの歴史は、主に紀元前とそれ以降の出来事の2つに分けられます。実はポルトガルが位置するイベリア半島では、旧石器時代頃から人々が生活していたと言われています。しかしながら、この国が形のある「歴史」を築いたのはフェニキア人およびギリシャ人による植民地が築かれた紀元前10世紀頃にあたります。また、紀元前2〜1世紀頃には古代ローマ帝国の支配下に置かれ、ポルトガルの基礎となる部分が形成されました。
イスラム教徒による支配およびレコンキスタ
711年になるとポルトガルの地は、北アフリカからジブラルタル海峡を渡ってきたイスラム勢力によって征服されてしまいました。以降8世紀にも及ぶイスラム勢力による支配の下、この国の農工業と言った産業および司法、行政などの国民生活の基礎となる部分は取り分け成長したと言われています。
しかしイスラム教勢力による支配は、キリスト教を信仰するポルトガルの人々にとって心地良いものではありませんでした。そのため民衆はレコンキスタと呼ばれる、キリスト教勢による反発を国土北部から徐々に行い、イスラム勢を圧倒し1143年にはアフォンソ・エンリケスにより「ポルトガル王国」が建国されました。
建国以降、彼はこの国の領土の成長に大きく貢献し、現在とほぼ変わらない国境を獲得しました。彼の活躍以前のポルトガルの領土は現在の2分の1であったと言われています。彼の活躍が無ければ、ポルトガルの領土はきっと今よりもずっと小さなものになっていた事でしょう。
大航海時代および60年間のスペイン統治
この国が「ポルトガル王国」になって以降にあたる1415年、ポルトガルは北アフリカのセウタ攻略をきっかけに大航海時代に突入しました。以降1488年にバルトロメウ・ディアスが喜望峰へ到達し、1498年になるとヴァスコ・ダ・ガマがインド航路を開拓、1500年にはカブラルがブラジルを発見、そしてマラッカ海峡へ渡ったのちに太平洋地域での交易の拠点を確保するなどポルトガルは繁栄を極めました。
しかし1578年に試みたモロッコへの進軍が失敗し、これをきっかけに王国の主権はスペイン・ハプスブルク家へと移り約60年もの間、スペイン統治が続きました。
独立から共和国の成立まで
1640年になるとポルトガルは独立を成し遂げました。以降ポルトガルは3度にわたるナポレオン軍の侵入、イギリス軍による支配、リスボン大地震、そし経済的な貧困など様々な問題を抱えることになりました。
なかでも、イギリス軍による支配は18世紀初頭まで続きましたが、1820年には自由主義革命が勃発し、この国は王政を取り戻しました。この国が、ポルトガル王国から共和国へと移行したのは、1910年のことで意外と最近の話です。
ここまでの歴史を読み進めていくと、この国が過去に幾度となく苦難を乗り越え、多様な民族からの支配を強いられてきたことがわかります。
ポルトガルの通貨および両替事情
通貨について
ポルトガルの基本通貨はユーロ(EUR)で、ユーロという単位を用いて表記されるのが一般的です。2020年1月20日(月)現在、1ユーロあたりの両替レートは約122.17円です。
紙幣は5ユーロ,10ユーロ,20ユーロ,50ユーロ,100ユーロ,200ユーロ,500ユーロの7種類、硬貨は1ユーロ,2ユーロ、そして1cent,2cent,5cent,10cent,20cent,50centの合計8種類が存在します。
このcentという通貨単位は、通常1ユーロ=100centとみなしますが、ポルトガルでは呼び名がcéntimo(センティモ)と異なるので覚えておきましょう。
両替について
日本円からユーロへの両替は空港や銀行、および市内の両替所などで広く行うことが出来ます。レートや手数料は両替場所により異なりますが、銀行より少し手数料が安い市内の両替所での両替をオススメします。
日本を出国する際に旅行先の通貨を用意しておきたいという方は、国内の主要国際空港でユーロを入手するのが良いでしょう。
ポルトガルの気候と服装
気候について
ポルトガルの気候は基本的に一年中温暖です。首都リスボンを例に挙げると、最も寒い時期にあたる1月でも、その平均気温は約11.6度と日本より暖かいのがわかります。四季の変化は日本よりも緩やかなものの、一般的に3〜5月が春、6〜8月が夏、9〜11月頃が秋、そして12月〜2月下旬が冬として認識されています。
しかしながら、11月から2月にかけてはポルトガル北部を中心に平均降水量が日本のそれを上回り、天候が不安定になりやすいので、この時期に旅行される方は渡航予定の都市の天気予報を事前にチェックしておくのが理想でしょう。
また、一年の中で最も気温が安定する時期は6〜9月で、この時期がベストシーズンにあたります。夏から秋にかけては、ヨーロッパを中心に世界中から観光客が訪れるのでホテルや現地ツアーの手配をなるべく早く行うようにしましょう。
服装について
ポルトガルを訪れる場合の服装は、基本的に日本の四季に合わせた服装を意識していただければ現地の気温変化には十分対応していただくことが可能でしょう。
ただし冬の時期はその他のヨーロッパ諸国と比べても気温が高く、12〜2月は東京の平均気温よりも4〜5度程度高いため、それを踏まえた上で上着を用意することをオススメします。
また、春に旅行する場合は急に冷え込んだ場合に備えて薄手のコートなど軽く羽織れるものを持っていくと便利でしょう。そしてポルトガルの夏から秋にかけては、湿度が低くカラッとしていて過ごしやすいものの、朝晩は肌寒く感じることがあると思いますので長袖シャツなど旅行先での服装にプラスするのが簡単なものを用意しておくと良いでしょう。
気候の部分でも述べた通り、11〜2月は天候が不安定になりやすいため予め傘やレインコートなど雨をしのげるものを持っていくと便利です。
ポルトガルの文化
ポルトガルでは、国民の大多数がカトリック教を信仰していると言われています。その為、この国の文化はキリスト教の影響を強く受けているのが特徴です。特に注意していただきたいのが、現地の宗教に関連した休日およびビジネスアワーです。
銀行の営業は基本的に8:30〜15:30と、日本に比べ短く土日は勿論営業していません。また、レストランやお店などは土日に営業しているところも多少ありますが、クリスマスや元旦、およびメーデーには営業しているところはほとんど無いので、この時期に旅行される予定の方は旅程の作成に注意が必要です。
そしてポルトガルには、細かい刺繍が施されたカラフルで可愛い民族衣装があります。お土産屋さんでは、この刺繍技術を活用した雑貨をはじめ様々な伝統工芸品を購入することが可能なので、是非街歩きのついでにお土産屋さんに立ち寄ってみて下さい。
ポルトガルの治安
ポルトガルの治安は、スペインやフランスなどの周辺に位置するヨーロッパ諸国に比べ安定していると言えるでしょう。しかしながら首都リスボンやポルトをはじめとする大都市では、観光客を中心にスリやひったくりなどの被害が多く報告されているので注意してください。
これらの犯罪の中でも圧倒的に報告件数が多いと言われるのが、スリや置き引きといった犯罪です。特に首都リスボンでは路面電車、バイシャ地区をはじめ、夜を中心に多くの人で賑わうバイロ・アルト地区、そして第2の都市であるポルトの観光客が多く集まるスポットなどが狙われる傾向にあります。
また、その他にも強盗やひったくりなどといったタチの悪い犯罪の被害も少なからず報告されていますので、大金や貴重品は持ち歩かない、なるべく人通りの少ない道は歩かないなどといった犯罪を未然に防ぐための工夫が必要です。
ポルトガル国内での主な移動手段
バス
国内での観光移動は中長距離バスの利用が便利です。バスは首都リスボンを起点に、ポルトやコインブラなどの人気観光都市のほか、飛行機や鉄道ではアクセスしにくいような地方都市などへも運行しているので、気軽に利用できると思います。
国内線
ポルトガルの国内線は、首都リスボンを中心にポルトガル航空TAPなどが主にポルト、ファーロ、フンシャル(マデイラ島)、およびアソーレス諸島などの都市に就航しています。夏のハイシーズンやクリスマスをはじめとするホリデーシーズンは混雑が予想されるため、旅程が確定し次第航空券の予約を行うことをオススメします。
鉄道
ポルトガル国内を鉄道で移動する場合、多くの主要都市に路線が広がるポルトガル鉄道の利用が便利です。
また国内路線の他、首都リスボンからは隣国スペインのマドリードやイルンなどの都市を結ぶ夜行列車も運行されているので、周辺の国からアクセスする場合に利用するのも便利でしょう。
国内で運行されている列車は以下の4種類で、「アルファ・ペンドゥラール(AP)」のみが1等車にあたるConfortと2等車であるTuristicaの2クラスに分かれています。
【ポルトガル国内で運行されている列車の種類】
- 高速列車で全席指定席である「アルファ・ペンドゥラール(AP)」=リスボンからブラガ、リスボンからファーロの2路線を運行
- 急行列車で全席指定席である「インテルシダーデ(IC)」=リスボンからギマランイス、ポルトからレグア、リスボンからベージャ、リスボンからファーロなどの主要路線を運行
- 全席自由席である普通列車「レジオナル(R)」
- リスボン近郊路線で全席自由席である「ウルバノス(U)」
また、ポルトガルでは鉄道乗り放題パスである「ユーレイルパス」を利用することが可能です。滞在日数や利用日数によってはかなりお得に国内を旅行出来る場合もありますので、旅行前にチェックしてみると良いでしょう。
人気観光都市
ポルトガルには15つの世界遺産登録地区があり、それらを中心に以下の観光地が人気です。
【人気観光地一覧】
- 海岸沿いに7つの丘が広がる首都リスボン
- ポートワインの積出港として知られるポルトガル第2の都市ポルト
- 世界遺産の大学があるポルトガル第3の都市コインブラ
- 丘の上に白壁に塗られた中世の建物が建ち並ぶオビドス
- 夏は多くの人々で賑わうポルトガル屈指のリゾート地ナザレ
- 首都リスボンから日帰りで訪れることが可能な世界遺産シントラ
ポルトガル旅行の見どころ
美しい旧市街をゆっくりと散歩する
カラフルな旧市街が美しいポルト歴史地区や白壁にオレンジ色の屋根が映える建物がひしめくコインブラをはじめ、ポルトガル各地には街歩きを楽しめる魅力的な観光スポットがたくさんあります。
そんなポルトガルで是非楽しんでおきたいのが街歩きです。ポルトガルの主要観光都市には、カトリックの宗教建築および美術館や博物館などが多く、それらを巡ることやローカルグルメを食べ歩くなど楽しみ方は無限大。
日中は街が多くの人々で溢れ、賑やかな反面、日没以降は街を行き交う人々が一気に少なくなり治安が悪化する傾向にありますので、特にひとり旅でポルトガルを訪れる場合は人通りの少ない道を歩くのは、なるべく避けて下さい。
のどかな雰囲気漂うリゾートで贅沢な時間を過ごす
中世の雰囲気を今に残す旧市街や数々の歴史的世界遺産など、小さな国土に様々な魅力が詰まった国「ポルトガル」。この国を夏に訪れる場合は是非足を運んでいただきたいのがビーチリゾートです。
ポルトガルは国土西部が大西洋に面し、夏は気候が穏やかで過ごしやすい為、ハイシーズンを中心にヨーロッパから多くの観光客が、美しいリゾート地で休暇を過ごすために訪れます。
ここでは、西部沿岸地域に点在する人気ビーチの中から、特にオススメしたい場所だけを以下に厳選して紹介しています。現地での滞在時間に余裕があるという方は、これらの美しい海でゆっくりと贅沢な時間を過ごしてみるのはいかがでしょうか?
- ナザレのナザレビーチ
- シントラ・カスカイス自然公園のプライア・ダ・アドラガ
- 西アルガルヴェ地方にあるベナジル洞窟
ポルトガルならではのご当地グルメを味わう
大西洋に面しているポルトガルでは、新鮮な海の幸を使った魚介料理や、ワインやスパイスを用いて調理した肉料理をはじめ、日本人にもお馴染みのカステラやボーロなどの伝統菓子など、非常に様々なご当地グルメがあります。
魚介類はイワシの塩焼きや小アジのマリネなど、シンプルに味付けされたものが多い傾向にあります。なかでもポルトガルを訪れたら是非ご賞味いただきたいのが、バカリャウ(干し鱈)を使った料理です。
バカリャウは、ポルトガルの国民食と言っても過言ではないほど、国内ではよく消費されている食材で、本当に多種多様な料理に生まれ変わります。代表的なものとして「パシュテイシュ・デ・バカリャウ」という干し鱈とジャガイモで作られたコロッケや「バカリャウ・デ・アブラス」と呼ばれる干し鱈とその他具材の卵とじが挙げられます。
また、お肉の調理にはこの国の特産であるワインが用いられる他、クミンやクローブといったスパイスが用いられ、この国がかつてアラブ勢に支配されていた名残のようなものも感じられます。
ポルトガルを訪れる際は、これらのバラエティー豊かなご当地グルメを心ゆくまで堪能しましょう!
お気に入りのワインを探しにワインバーを巡りを楽しむ
イタリアやフランスなど、ワインの生産が盛んなヨーロッパ。実はポルトガルでもその生産は行われていて、世界第8位の輸出量を誇るワイン大国として知られています。そんなポルトガルを訪れたら絶対に味見しておきたいのが、本場で楽しむポートワインです。
ポートワインは14世紀中頃から北部地方で生産が始まったのち、ポルトの港からイギリスへ大量に輸出された歴史を持ちます。また、現在も変わらず、最大の消費マーケットとなっているのはイギリスと言われていますが、ポルトガル国内ではバーやレストラン、そして観光客向けに解放しているワイナリーなどの至るところで気軽に本場のポートワインをいただくことが可能となっています。
一般にポートワインとは、ポルトガル北部に位置する第2の都市ポルトの港から出荷されるワインを指し、主に食前酒として親しまれる白ワインと、ポルトガルの宝石とも称される食後酒の赤ワインがあります。しかし、その種類は熟成年度によって更に8種類に分類されます。
ポートワインの製法はとても興味深く、まだ糖分が残る発酵しきっていないワインにアルコール度数77%のブランデーを添加して、糖分の分解を止めるというものです。この製法のおかげで、ポートワインには独特なコクと甘みが生まれ、それが長年の人気の秘訣となっています。
ポルトガルの国土は、日本と同じく縦長で地方により天候や気温、および土壌の性質が異なります。また、ポルトガルワインの生産地は主なものだけでも29ヵ所と、国土のほぼ全体で生産が行われていることがわかります。
そんなワイン好きにとって楽園の様なこの国の見どころの一つは、やはり「色々な種類のワインを楽しむことが出来ること」でしょう。国内には都市部を中心に、様々なタイプのワインを食事と共に提供しているワインバーがあります。
この国を訪れた際は是非ワインバー巡りをして、お気に入りのワインを見つけて下さいね!
国内に点在する15の世界遺産を訪れる
ポルトガルは日本の4分の1程と、小さな国土を有する国でありますが、長い歴史を有することから世界遺産は全部で15ヵ所あります。これら全てが、この国の歴史および現代に伝わる文化を理解する上で大変重要なものなので、ポルトガルを訪れる際は是非これらの世界遺産登録物件を含めた多くの観光スポットを訪れていただきたいと思います。
参考までに、ポルトガル国内で既に登録されている世界遺産を以下に挙げるので、旅行の計画作りなどに役立ていただければ幸いです。
【ポルトガルの世界遺産】
- トマールのキリスト修道院(1983年登録)
- リスボンのジェロニモス修道院とベレンの塔(1983年登録)
- アソーレス諸島のアングラ・ド・エロイズモ(1983年登録)
- エヴォラ歴史地区(1986年登録)
- バターリャ修道院(1986年登録)
- ポルト歴史地区(1989年登録)
- アルコバサ修道院(1989年登録)
- シントラの文化的景観(1995年登録)
- コア渓谷の先史時代の岩壁画(1998年登録)
- マデイラ島の月桂樹林(1999年登録)
- ギマランイス歴史地区(2001年登録)
- ドウロ川上流ワイン生産地区(2001年登録)
- ピコ島のブドウ園文化の景観(2004年登録)
- エルヴァスとその要塞群(2012年登録)
- コインブラ大学ーアルタとソフィア(2013年登録)
定番スポット10選
レガレイラ宮殿
レガレイラ宮殿は、シントラという首都リスボン近郊の世界遺産の町の中心部に位置する歴史ある邸宅で、その歴史はこの建物がポルトガル王国の王族によって築かれた17世紀までさかのぼります。当初は別邸として建てたのですが、その後所有権がいくつかの人物に渡り、20世紀はじめ頃に大富豪アントニオ・モンテイロが買取った際に改装されました。
実際に訪れていただくと、その建築技法はルネッサンスやゴシックなどの様々な建築技法が混在していることがわかります。また、その随所には錬金術およびテンプル騎士団などのシンボルが施され、迷路のような庭園など様々なカラクリも仕掛けられていることに驚くでしょう。
地下へと通じる60mの螺旋階段は、上から覗き込むとまるで吸い込まれてしまいそうな感覚になるような不思議な空間です。そんなレガレイラ宮殿が位置するシントラは、首都リスボンから電車またはバスを利用して片道40分程度でアクセス出来るのでリスボン観光のついでに足を延ばしてみてはいかがでしょうか?
ドン・ルイス1世橋
ポートワインの積出し港としてよく知られるポルトガル第2の都市ポルト。ドン・ルイス1世橋は、この街のシンボルとも言えるドウロ川に架かる巨大アーチが印象的な美しい橋です。
1886年に建造されたこの橋は特徴的な二重構造をとっており、上層にはメトロの路線が敷かれており、下層では自動車が走っています。どちらも歩行者が歩いて渡ることが出来るように整備されています。
周辺には、この橋を眺めながら伝統的なポルトガル料理が楽しめるレストランやカフェがあるほか、夜には美しくライトアップされて素敵な雰囲気が漂うので、ポルトガル旅行の際は是非ポルトで一泊することをオススメします。
サン・ジョルジェ城
サン・ジョルジェ城はポルトガル中心部のアルファマ地区に位置する、古代ローマの砦を基に築かれた要塞です。
5世紀には西ゴート族、9世紀にはムーア人、レコンキスタ以降である12世紀はキリスト教徒、そして14世紀以降の200年間はポルトガル王家など、数百年の間に居住者が何度も入れ替わり、リスボンの地がこれまでに辿ってきた歴史のほとんどを見届けてきた大変重要な観光スポットです。
また、城壁からはリスボン市内を見渡すパノラマビューを眺めることが可能です。是非リスボン観光の際はお立ち寄り下さい。
ジェロニモス修道院
ジェロニモス修道院は、リスボン中心部から西へ6kmほど進んだところに位置するベレン地区の、壮麗な建築が見事な世界遺産です。
この修道院はエンリケ航海王子とヴァスコ・ダ・ガマの偉業を称え、1496年にマヌエル1世により発せられた命により、1502世紀に着工しました。以降、約100年もの歳月と大航海時代に築いた巨額のお金を投資して完成しました。
見どころは中庭を囲む55m四方の回廊をはじめ、建設当時は修道士たちが食事を共にしていたと言われる食堂、入口に施された細やかな彫刻が美しい西門および南門、天井に施されたマヌエル様式の彫刻群が必見のサンタ・マリア教会など様々です。
また、この修道院にはインド航路を開拓したヴァスコ・ダ・ガマ、ポルトガルの詩人ルイス・デ・カモンイスおよび王族のお墓が安置されています。その他の見どころと一緒に訪れましょう。
ベレンの塔
ベレンの塔は、ベレン地区に位置する世界遺産です。この塔は1515年にマヌエル1世の命により着工し、およそ5年の歳月をかけて1520年に完成した4階建ての要塞で、当初はテージョ川を行き交う船の監視を目的に造られたのですが、後には船の通関手続きが目的の税関および灯台としての役割も果たしました。
全体の構造は主に最下層に位置する地下牢、地下牢脇に位置する砲台、1階部分にあたる役人の間、2階部分にあたる国王の間、3階部分にあたる謁見の間、最上階である4階部分にあたる礼拝堂、そして屋上にあるテラスの7ヵ所に分かれていますが、観光における平均所要時間は約30分で、意外と短いのが特徴です。
ペーナ宮殿
ペーナ宮殿は、レガレイラ宮殿と同様に世界遺産の町であるシントラに位置する定番の観光スポットです。
この宮殿は19世紀に女王マリア2世の父であるフェルディナント2世の命で着工し、1885年に完成しました。フェルディナント2世はドイツのノイシュヴァンシュタイン城を築いたルートヴィヒ2世の従兄弟であったことから、宮殿の設計はドイツから招かれた建築家により行われたと言われています。
イスラムやルネッサンスなど様々な建築様式を取り入れて造られた宮殿は内装、外装共に豪華そのものです。この宮殿は高さ約530mとやや高い場所に位置しているため、シントラ駅と434番バスを城の入り口までを結ぶ434番バスを利用してアクセスするのが便利です。
コメルシオ広場
コメルシオ広場は首都リスボン中心部のバイシャ地区に位置する定番観光スポットの一つです。この広場は「宮殿広場」という別名を持ちますが、それはかつてこの地にマヌエル1世の宮殿があったことに由来しています。
広場中心にはドン・ジョゼ1世の騎馬像が立ち、そのすぐ後ろには勝利のアーチがあります。このアーチには展望台があり毎日9:00〜19:00(夏季は20:00)の間、有料で訪れることが出来ます。
1755年に起きたリスボン大地震では宮殿が破壊され、その後もカルロス1世と皇太子が暗殺されるなどリスボンの歴史に度々登場するコメルシオ広場、リスボン観光では必ず訪れておきましょう。
ロカ岬
ロカ岬は首都リスボンから西へ20km、ユーラシア大陸の最西端に位置する景勝地です。この地には詩人カモンイスが詠んだ詩の一節「ここに地終わり、海始まる」と刻まれた石碑が立つほか、バス停近くの観光案内所では最西端到達証明書を発行してもらうことが出来ます。
リスボンからは403番バスを利用して約30分程度でアクセス可能なのでポルトガル観光の記念として足を運ぶのがオススメです。ロカ岬を訪れてポルトガルが世界に航路を築いた大航海時代に思いを馳せてみるのはいかがでしょうか?
ムーアの城跡
ムーアの城跡は7〜8世紀頃にムーア人が築いた城跡で、レコンキスタ時代にあたる1174年にはポルトガル王国を築いたアフォンソ・エンリケスにより落城された遺跡です。
現在でもかつての城壁の上を歩くことが出来、そこからはシントラの街並みはもちろんのこと、晴れた日には大西洋まで眺めることが出来ます。シントラ観光での滞在時間に余裕がある方は是非実際に足を運んで、城跡からの絶景をお楽しみ下さい。
マデイラ島
マデイラ島は首都リスボンから各種航空会社が運航する便を利用して、所要約1時間45分、またはポルトから所要約1時間55分でアクセス出来る常夏のリゾート地です。
この島はポルトガル領でありながらも、アフリカ大陸に位置するモロッコ王国から近く、その歴史は1419年までにさかのぼり、エンリケ航海王子の命により派遣された探検家のジョアン・ゴンサルヴェス・ザルコにより発見されたことをきっかけにポルトガル領になりました。
島の人口は約27万人、中心都市は島南部に位置するフンシャルです。
【主な見どころ】
- 15世紀末にキリスト騎士団により築かれたカテドラル
- ポルトガルで最も美しいといわれる市場、ラヴラドーレス市場
- 島の自然を大満喫出来る壮大なパノラマが魅力のエイラ・ド・セラード
- マデイラワインの歴史について学べる、17世紀の修道院を改造して造られたワインロッジ
ポルトガルのおすすめホテル10選
ヴィラ ガーデン ゲストハウス (Vila Garden Guesthouse)
基本情報
【住所】Av. Almirante Reis, number 98, アルファマ, リスボン, ポルトガル, 1150-022
【Wi-Fi】利用可
【ペット】不可
ホテル アベニーダ パレス (Hotel Avenida Palace)
基本情報
【住所】St. 1st December, 123, バイサ, リスボン, ポルトガル, 1200-359
【Wi-Fi】利用可
【ペット】不可
ホテル ムンディアル (Hotel Mundial)
基本情報
【住所】Praca Martim Moniz 2, バイサ, リスボン, ポルトガル, 1100-341
【Wi-Fi】利用可
【ペット】不可
リスボン ビレッジ アパートメンツ サンタ カタリーナ (Lisbon Village Apartments Santa Catarina)
基本情報
【住所】Travessa Caldeira 5, バリオ アルト, リスボン, ポルトガル, 1200-084
【Wi-Fi】利用可
【ペット】不可
ブラウンズ セントラル ホテル (Browns Central Hotel)
基本情報
【住所】Rua Da Assunção Nº75, バイサ, リスボン, ポルトガル, 1100-042
【Wi-Fi】利用可
【ペット】不可
トゥリピ リスボア アエロポート (Tryp Lisboa Aeroporto)
基本情報
【住所】Rua C, Aeroporto Internacional de Lisboa, オリヴァイス, リスボン, ポルトガル, 1700-008
【Wi-Fi】利用可
【ペット】可
フォーシーズンズ ホテル リッツ リスボン (Four Seasons Hotel Ritz Lisbon)
基本情報
【住所】Rua Rodrigo da Fonseca 88, アヴェニダス ノヴァス, リスボン, ポルトガル, 1099-039
【Wi-Fi】利用可
【ペット】可
ラグジュアリー スイーツ リベルダーデ アンド ロフツ リベルダーデ (Luxury Suites Liberdade and Lofts Liberdade)
基本情報
【住所】Avenida da Liberdade 177, バイサ, リスボン, ポルトガル, 1250-141
【Wi-Fi】利用可
【ペット】不可
コルポ サント リスボン ヒストリカル ホテル (Corpo Santo Lisbon Historical Hotel)
基本情報
【住所】Largo do Corpo Santo, N 23 - 25, バイサ, リスボン, ポルトガル, 1200-052
【Wi-Fi】利用可
【ペット】不可
ブラウンズ ブティック ホテル (Browns Boutique Hotel)
基本情報
【住所】Rua Da Vitoria 88, バイサ, リスボン, ポルトガル, 1100-619
【Wi-Fi】利用可
【ペット】不可
ポルトガルの年間イベント情報
1月
フェスタ・ダス・フォガセイラス
フェスタ・ダス・フォガセイラスは、ポルトガル第2の都市ポルトから車で30分ほどの場所にあるサンタ・マリア・ダ・フェイラ市で毎年1月に開催される民族のお祭りです。
このお祭りは514年の歴史を持ち、とても伝統的かつ重要なイベントです。その内容は、小さな女の子が白い民族衣装を身にまとい、お城を模して作られた旗付きのパンを頭に乗せて教会まで街を練り歩き、神に健康を感謝するというものです。
この祭りは16世紀に流行した疫病の流行を鎮めるために、聖セバスチャンが神に祈りを捧げたことに由来しているそうです。
2〜3月
カーニバル
世界中で2月に開催される一大イベントといえば「カーニバル」。カーニバルといえばブラジルのリオデジャネイロが有名ですが、ポルトガルでも開催されています。このお祭りは国内の各地で開催されますが、リスボン、ローレ、ナザレのものが有名です。
2月にポルトガルを訪れる場合は、カーニバルを楽しむ日を1日用意しておくと更に楽しい旅行になるでしょう。
3〜4月
イースター
イースターはイエス・キリストの復活を祝う行事で「復活祭」という別名を持ちます。イースターが関連する休暇では、レストランやお店などの営業時間が短くなる場合がありますので、この時期にポルトガルへ旅行される方は注意が必要です。
聖週間祭
復活祭の週にポルトガル各地で開催されるお祭りが、聖週間祭です。ポルトガルでは特に古代の町ブラガで開催されるものが有名で、この週は街中の建造物は様々な装飾が施され、世界中から多くのカトリック教徒が訪れます。
また、お祭りの主な見どころは、罪を清める目的で松明を持ちながら黒い頭巾を被った人々が裸足で街を練り歩くパレードです。
5月
メーデー
メーデーとは、毎年5月1日に祝われる国際的な労働者の祭典を指します。公的機関はもちろんのこと、お土産屋さんやレストランも休みになることが多いので旅行で訪れる場合は注意が必要です。
もしポルトガルに旅行される期間に、メーデーが含まれている場合は前後の日程のスケジュールを調整するなどの工夫で、退屈に過ごすことが無くなります。例えば公園やビーチ、そしてモニュメントのような入場料が必要ないスポットを訪れる予定がある場合は、あえてこれらをメーデーに訪れるのが理想でしょう。
リボン焼き祭り
リボン焼き祭りは毎年5月上旬にコインブラで行われるお祭りです。
「リボン焼き」は、ポルトガル最古の大学として知られるコインブラ大学に伝わる伝統で、卒業生達が大学4年間身に付けていた学部ごとに異なる色のリボンをフェイラ広場で焼く儀式を指します。その他にも街中では、パレードやダンスなど数多くのイベントが開催され、このお祭りを訪れる多くの人々で賑わいます。
5月にポルトガルを訪れる方は、是非この国に長く伝わる伝統を見にコインブラを訪れましょう。
マデイラ・フラワーフェスティバル
マデイラ・フラワーフェスティバルは毎年4月下旬から5月にかけて、首都リスボンから約1,000km離れたマデイラ島の中心都市であるフンシャルで開催されるお祭りです。
お祭りの期間中は、街がたくさんの花々で彩られ、パレードをはじめとする様々なイベントが開催されるため、とても華やかになります。フンシャルは花の香りに包まれ、地元の可愛い子どもがお祭り用に仮装したり賑やかです。
聖母出現祭
聖母出現祭は、ポルトガル中部の町ファティマで5〜10月に行われる、キリスト教徒にとって重要なお祭りです。このお祭りは、世界大戦中であった1917年5月13日(日)の日曜日に、後に福者となる人々の前に聖母マリアが出現したことに由来しています。
期間中は、毎月12〜 13日に世界各地からたくさんの信者が祈りを捧げに訪れます。
6月
聖アントニオ祭
聖アントニオ祭は、首都リスボンの守護聖人として知られる聖アントニオを讃えるお祭りです。お祭りが開催されるのは毎年6月12〜 13日で、期間中リスボンの街はパレードや民謡をはじめとする音楽で一層賑やかさを増します。旅行先の文化を体験したい方には是非参加をオススメしたいお祭りです。
また、このお祭りではアルファマ地区にイワシの塩焼きの屋台が出店するため「イワシ祭り」という別名を持ちます。
聖ジョアン祭
聖ジョアン祭は、第2の都市ポルトで毎年6月23〜 24日の2日間開催されるお祭りです。その歴史は600年以上を誇り、ポルトで最も重要かつ伝統的なお祭りと言われています。お祭りは23日の夜から始まり、24日の朝日が昇るまで行われます。
お祭りの内容は人々がおもちゃのハンマーを持ち、周囲の人々の頭を叩きながらポルトの街を歩き、ワインや郷土料理を楽しみながら音楽と合わせて踊るというものです。
また、このお祭りはポルトだけでなくブラガでも開催され、多くの人々で賑わいます。
7月
赤いチョッキ祭
赤いチョッキ祭りは、首都リスボンから車で30分程での町ビラ・フランカ・デ・シーラで毎年7月最初の週末に開催される牛追い祭りです。この国の牛追いではスペインの様に牛を殺す行為は行わないので、動物愛護派の方も安心して参加していただけると思います。
お祭りの開催期間は3日間で、メインイベントである牛追いの他にもダンスやコンサートなどの楽しいイベントが目白押しです。
中世市場
観光客にも人気の観光都市オビドスで毎年7月に開催されるイベントが中世市場です。この町は白壁にオレンジ屋根が映える中世の面影を残した雰囲気が最大の魅力で、イベントでは訪れる人々を中世の時代へと誘います。
このイベントでは何百人もの人々が中世の衣装をまとい、中世の街並を再現します。ここでは中世の伝統的な食べ物や衣装など、中世にまつわる様々なものを手に入れることが出来ます。歴史ファンには堪らないですね。
8月
嘆きの聖女祭
嘆きの聖女祭は、1744年からの歴史を持つミーニョ地方最大の祭りで、海からの恩恵に感謝する事に由来しています。
お祭りは毎年8月20日前後に開催されますが、年のより開催時期は異なりますので、嘆きの聖女祭に参加したい場合はツアーなどの予約を行う前にあらかじめお祭りの開催日程などの詳細情報を調べましょう。
聖女レメディオスの祭
聖女レメディオスの祭はポルトガル北部の町ラメーゴで毎年8月下旬から9月上旬にかけて開催される巡礼祭です。
お祭りでは、雄牛により聖女の像が運ばれ、ミサが行われます。また、街外れに位置するレメディオス聖母教会にある686段の階段では、巡礼を行う人々が膝をつきながら登るという特徴的な巡礼も行われます。
11月
馬の祭典
馬の祭典は、毎年11月にポルトガル中部の町ゴレガンで行われます。
祭りの期間中は、乗馬や馬術、および馬車レースをはじめとする競技や品評会など馬に関連した様々なイベントが開かれます。
栗祭り(11月上旬)
ポルトガル東部のスペイン国境近くに位置する町マルヴァンでは、特産品である栗を利用して、毎年11月上旬に栗祭りが開催されます。このお祭りでは、栗を使ったスイーツやアレンジ料理などバラエティー豊かな栗商品が登場し、訪れる人々で秋の味覚を堪能します。
12月
クリスマス
毎年12月に開催され、日本でもお馴染みのクリスマス。この日はイエス・キリストの誕生日であると勘違いされがちですが、本当はキリスト教徒にとって「イエス・キリストの後誕」を祝う非常に重要な日として扱われています。
実際に後誕した日は諸説あるものの、現在ではキリスト教を信仰する多くの国々で、12月25日にそれが祝われています。国民の大多数がカトリック教徒であるポルトガルですが、現地のクリスマスはあまり盛大に祝われず家族と静かに祝うという特徴を持ちます。
街中のイルミネーションも諸外国と比較するとあまり豪華に装飾されないのですが、観光客に人気な都市「オビドス」では、毎年12月初旬から1月の初め頃までクリスマスタウンというイベントが開催されるため華やかな雰囲気を楽しめるでしょう。
ポルトガルへの主要エリアからのアクセス・所要時間
2020年1月現在、日本ーポルトガル間の直行便は就航されていません。そのためへ向かう場合は第三国を経由してアクセスすることになりますが、主な乗り換え地として中東およびヨーロッパの国々の主要都市が挙げられます。
経由地での乗り換え時間の長さにもよりますが、乗り換え時間を含めても往路で必要とされる最短所要時間は約15時間50分前後、復路では約15時間15分前後となっています。
その他にも、ヨーロッパに位置する様々な都市からLCCが運航されていますので、ヨーロッパ旅行のついでにポルトガルへも足を延ばしたいという方には利用がオススメです。
就航している航空会社
直行便
2020年1月現在、日本からポルトガルへの直行便は就航されていません。
経由・乗り継ぎ便
日本からポルトガルへの乗り継ぎ便を提供している航空会社と主な経由地
- エミレーツ航空(ドバイ経由)
- カタール航空(ドーハ経由)
- イベリア航空(マドリード経由)
- アエロフロート・ロシア航空(モスクワ経由)
ツアーを選ぶときのTips集
何泊くらいのツアーが最も楽しめるでしょうか?
ポルトガルを訪れるのが初めてで、訪れる先を定番の観光地だけに絞る場合、現地での宿泊日数が7日間程度あるツアーを予約すると、首都リスボン、ポルト、コインブラ、オビドスなどの主な観光名所を楽しむことが出来るでしょう。
また、現地での滞在日数が短くてもポルトガルを訪れてみたいという方は、最低でも現地滞在日数2泊3日あれば首都リスボンと近郊に位置する世界遺産のシントラなどを観光していただくことが可能です。
ポルトガルまでは飛行機でどのくらいかかりますか?
2020年1月現在、日本からポルトガルへの直行便は就航されていません。
そのため、ポルトガルへ向かう場合は第三国を経由してアクセスすることになりますが、主な乗り換え地としてパリやマドリードなど、その他ヨーロッパ諸国の主要都市が挙げられます。
移動時間は経由地での乗り換え時間の長さにもよりますが、その時間を含めても往路で必要とされる最短所要時間は約15時間50分前後、復路では約15時間15分前後となっています。
また、ヨーロッパのその他都市からはイージージェットやライアンエアーといった格安航空会社による路線も運航されていますので、ヨーロッパ旅行のついでにポルトガルへ足を延ばしたいという方には利用をオススメします。
ポルトガルの気候は?訪れるのにオススメなシーズンはいつですか?
ポルトガルの気候は、日本と同じく四季が存在するものの、基本的には一年中温暖で冬でも過ごしやすいという特徴があります。一般的に3〜5月が春、6〜8月が夏、9〜11月頃が秋、そして12月〜2月下旬が冬にあたりますが11月から2月にかけては雨量が多く、天候が不安定になりがちです。
また、ポルトガルを訪れるのにオススメなシーズンは、一年の中で最も気温が安定する時期にあたる6〜9月です。