インドネシアツアー選びのポイント
ツアーの特徴
インドネシアは、「神々の島」とも呼ばれるバリ島をはじめ、多数の島から成る東南アジアの国です。日本からは直行便で7時間半ほどで行くことができます。
リピーターも多く、毎年世界各国から大勢の観光客が訪れています。「バリヒンドゥー」宗教の伝統文化、歴史的な遺跡や寺院、海と山が織りなす美しい自然の風景など、多彩な魅力のある国です。
ツアーは、バリ島をメインに構成されているものが多いです。バリ島でも、ビーチリゾート、遺跡や景勝地巡り、インドネシア文化体験など、様々な楽しみ方があります。また、ジャワ島観光を組み込んでいるプランもあります。
現地でのオプショナルツアーも豊富にあるので、複数の観光スポットを回りたい場合は、利用してみるのもおすすめです。
日数と訪問都市を選ぶ
インドネシア観光は、訪問先を
- バリ島のみ
- バリ島+他の島
にするかで、必要な日数が異なります。
1.バリ島のみ
バリ島のみの場合は、最短で4日間から可能です。4日間の旅行日程は、バリ島旅行の最低限必要な日数だと言えるでしょう。直行便を利用すれば、1泊目の夕方以降にバリ島に到着し、3日目の夜にバリ島出発となります。そのため、現地でのフリータイムは約2日間となります。
バリ島旅行では、最も標準的な日程が5日間です。この場合、終日フリータイムは3日間確保できるので、定番観光地めぐりとビーチの両方を楽しむ余裕があります。可能であれば、6日間~1週間のプランを選択すると、十分にバリ島を満喫できるでしょう。
2.バリ島+他の島
インドネシアには、ジャワ島のジョグジャカルタにある「ボロブドゥール遺跡」や、山と海の雄大な大自然が楽しめるロンボク島、秘境のコモド島など、バリ島以外にも魅力的な観光地がたくさんあります。
これらの島に行く場合、多くは飛行機や船での移動が必要になります。バリ島からジャワ島へは飛行機で1時間、ロンボク島へは飛行機で35分、フェリーでは約4~5時間かかります。インドネシア内での移動を考えると、5日以上のゆとりのある日程での旅行が理想的です。
ツアーの中には、2つ以上の島を周遊するプランもあります。インドネシア国内での移動もすべて含まれており、とても便利でおすすめです。
利用する空港とエアラインを選ぶ
インドネシアへは、ジャカルタ国際空港(スカルノハッタ国際空港)、バリ島のデンパサール国際空港(ングラ・ライ国際空港)へ日本から直行便が就航しています。
ジャカルタ国際空港(スカルノハッタ国際空港)は、利用旅客数がインドネシアで最多の空港です。日本からは日本航空や全日空、ガルーダインドネシア航空の直行便が就航しており、7時間半前後でのアクセスが可能です。また、国内線各線への乗り継ぎが可能です。
観光客が最も多く利用する空港は、バリ島のデンパサール国際空港(ングラ・ライ国際空港)でしょう。こちらの空港は、日本からは全日空とガルーダインドネシア航空の直行便が就航しています。こちらの空港へは、日本から7時間前後でアクセス可能です。
インドネシアへの直行便が就航していない空港からの場合、日本国内で一度乗り換えるか、もしくはシンガポールなどでの経由が必要です。各旅行会社が企画しているツアーは、日本各地の主要空港から出発するものも多く、乗り換え時間も上手に調整してあります。時間の余裕のない旅程の場合や、ご自身での乗り継ぎが不安な場合は、ツアーを利用すると安心です。
観光に適したシーズン
インドネシアは、赤道を挟んで10,000以上もの島々から成る国です。ほとんどの島が熱帯性気候の地域で、他の東南アジア諸国と同様、雨季と乾季があります。
雨季は毎年、10月から3月の期間で、湿度が高く、雨が多くなります。特に12月から1月にかけては、激しい雨が降り、雨量の多い時期です。雨季には、毎日のように雨が降りますが、それは短時間のスコールという場合がほとんど。少し雨宿りをすれば、しのげる程度の雨です。
ただし、スコールは突然やってくるので、雨に備えて、レインコートや折り畳み傘などを携帯しておくと良いでしょう。雨季の期間でも、スコールを上手に避ければ観光は十分に可能です。
乾季は4月から9月の期間で、カラっとした晴天が続きます。日中の平均気温も27度前後と快適で、観光には最適な時期です。ただし朝や夕方には、気温が20度前後でひんやりした空気なるため、薄手のジャケットなどの羽織るものを持っておくと安心です。
雨を気にせずインドネシア観光をするならば、やはり乾季がおすすめです。乾季の間は、安定したお天気のもと、マリンスポーツや観光などのアクティビティを楽しめます。6月から8月は、特にサーフィンをはじめとするマリンスポーツのベストシーズン。海を満喫したい場合は、この時期がおすすめです。
ホテルを選ぶ
インドネシアを訪れる人の多くが滞在するバリ島は、大型高級ホテルから隠れ家的なヴィラタイプのホテル、格安のゲストハウスまで多彩な宿泊施設があります。美しいビーチのある海側のホテル、緑が多い高原の方のホテルもあり、お好みによって宿泊エリアとホテルタイプを選ぶと良いでしょう。
クタ・ビーチエリア
まず、ビーチ沿いでもっとも観光客が多く賑わっているのが、クタ・ビーチからレギャンビーチのエリアです。クタ・ビーチ沿いにはスーパーやカフェなどショップやレストランも多く、とても便利な場所です。高級リゾートホテルから、3つ星クラスのリーズナブルなホテル、お手ごろなゲストハウスもあります。
のんびり、喧騒から離れた大人のリゾート時間を過ごしたい場合は、ヌサドゥア・ビーチがおすすめです。ヌサドゥア・ビーチは、そもそもリゾート地となるべく開発されたエリアです。このエリアにはグランドハイアットやコンラッドなどの高級リゾートホテルが多くあります。
ヌサドゥア・ビーチエリア
ヌサドゥア・ビーチには、レストランやスーパーマーケットなどのお店はほとんどないため、ホテルの施設がとても充実しています。レストランやお土産ショップはもちろん、スパや大きなプールなど、ホテル内で十分に楽しむことができます。旅行でのんびりしたい、ご家族でホテルライフを満喫したい場合などは、おすすめのエリアです。
海側ではなく、高原のリゾートを楽しむことができるのも、バリ島の魅力のひとつです。ウブドはバリ島内部の高原エリアで、美しい渓谷や、緑豊かな森の自然を満喫することができます。ヴィラタイプのリゾートホテルに泊まり、朝は鳥のさえずりで目覚める・・・ということが叶うのもウブドの魅力。
また、観光名所はさほど多くはありませんが、首都ジャカルタにもホテルは数多くあります。近年の急激な経済発展とともに、5つ星ラグジュアリ-ホテルの建設が相次ぎ、中心部には近代的な高層ビルのホテルが立ち並びます。
ジャカルタの5つ星ホテルは、他の観光地の同じクラスのホテルに比べると、とてもリーズナブルな価格で利用することができます。せっかくなら、超一流のサービス、施設、ホスピタリティの贅沢なホテルライフを味わってみるのも良いですね。
そもそもインドネシアってどんなところ?
インドネシアは赤道をまたがって東西に5,110km広がる、東南アジア南部の国です。正式名称は「インドネシア共和国」です。世界で最も多くの島を持つ国で、10,000以上の島々からなる群島国家です。
インドネシアの人口は世界第4位で、日本の5倍ほどの面積の国土に、2億4,000万人が暮らしています。民族性も多彩で、マレー系民族を中心に300を超える民族から成る多民族国家です。
インドネシアの公用語はインドネシア語ですが、多民族国家であることから、オランダ語、ジャワ語、バリ語、英語など、実に様々な言語が使われています。宗教に関してもイスラム教が中心ですが、キリスト教やヒンズー教を信仰する人も多くいます。
インドネシアの地理的特徴
多くの島地島から成るインドネシアでは、有名なジャワ島、スマトラ島、ボルネオ島、バリ島をはじめ、人々が居住している島の数は9,000以上にのぼります。
ジャワ島
ジャワ島には、インドネシア経済の中心である、首都ジャカルタがあります。インドネシア全土の人口の半数がジャワ島に集まっていると言われています。ジャカルタは、日本企業も多く進出している大都市です。ジャカルタ中心部には、高層オフィスビルやショッピングモール、高級ホテルも多く立ち並びます。
ジャワ島には世界遺産にも登録されている遺跡など、多くの観光スポットがあります。ジャワ島中部のジョグジャカルタには、世界遺産に指定されている遺跡「プランバナン寺院群」があります。また、「ボロブドゥール寺院遺跡群」や「イジェン火山」などは、ジャワ島で外せない観光スポットです。
バリ島
ビーチリゾートはもちろんのこと、バリ島にはビーチ以外にも多くの観光名所があります。バリ島の観光名所は、多くが南部に集中しています。
バリ島には、クタやヌサドゥアなどの代表的なビーチがありますが、それぞれに違った特色があります。また、芸能の街として名高いウブドもバリ島にあり、ウブド郊外にある棚田「テガララン ライステラス」は雄大な自然を感じることができる、絶景の観光スポットです。
また、バリ島観光の名所で家族連れに人気の「モンキー・フォレスト」や夕日の美しい「ブサキ寺院」「タナロット寺院」も見どころです。近場の離島にもアクセスがしやすいので、バリ島を拠点にマリンアクティビティを楽しむこともできます。
インドネシアの歴史(王朝~オランダ統治~独立~政治的混乱時代~現在)
現在のインドネシア共和国は、第2次世界大戦後に誕生した、比較的新しい国家です。それ以前、7世紀~13世紀にかけては、仏教やヒンドゥー教を主体とした、いくつかの港市国家が栄えました。その後、東南アジアのイスラム文化が始まり、現在のインドネシア一帯も、イスラム教を中心とした王国の興亡が繰り返されました。
16世紀になると、インドネシア地域の香辛料を主軸にした交易が栄え、ヨーロッパ諸国が進出しました。17世紀には、オランダ領東インド会社を設立したオランダの植民地となり、その後350年にわたってこの地域を支配しました。その間、香辛料だけでなく、サトウキビ、コーヒーなどの農業生産が盛んにおこなわれました。
その後、インドネシア一他の地域では、植民地化されたことへの抗議活動が活発化。これが、この地域を単一の国家にしようとする独立運動につながります。スカルノを指導者としたインドネシア独立戦争は、アメリカがオランダへの撤退要請をしたことで収束し、第2次世界大戦後の1950年、現在のインドネシア共和国として独立しました。
現在、インドネシア共和国は、世界第4位の人口を誇り、首都ジャカルタは東南アジアの経済の拠点のひとつとして大きな発展を遂げています。
インドネシアの民族・言語
インドネシアは多民族国家です。多種多様な文化が入り交じる国内には、300もの民族があり、言語は600種類近く存在するとも言われています。公用語はインドネシア語で、これは戦後に多民族・多言語国家を統一していくために制定された言語です。学校教育でも公用語として、インドネシア語を教えられています。
インドネシア語は、アルファベット表記なので、読むのには苦労しないでしょう。観光名所では基本的に英語のアナウンスがありますし、ホテル、レストラン、タクシーでも英語でのコミュニケーションが可能です。よほど観光客が来ないようなマイナーな場所へ行かない限りは、コミュニケーションで困ることはほとんど無いでしょう。
インドネシアの宗教
インドネシアでは国全体の90%近くがイスラム教徒(ムスリム)です。インドネシアのムスリム人口は2億2000万人以上で、世界最多です。そのため、インドネシア国内には多くのイスラム寺院(モスク)があり、イスラム文化が根付いています。
一方で、バリ島に暮らす民族の多くはヒンドゥー教徒です。また、スマトラ島北部やパプアなどは、キリスト教徒が多い地域です。
多種多様な民族が暮らすインドネシアでは、すべての宗教が平等に尊重されることになっています。そのため、イスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教、仏教それぞれの祭日が国民の祝日に制定されています。
イスラム教徒の多いインドネシアを旅行する際、ラマダン月には注意が必要です。ラマダン月の1ヵ月間、ムスリムは日の出から日没まで断食することが義務付けられています。ラマダン期間中に旅行中する際は、ムスリムの多い場所での飲食(日中)や喫煙は、最大限避けるようにしましょう。
ラマダン中は、クラブやマッサージ店などの娯楽施設の多くが、営業停止もしくは営業時間短縮になります。観光客も、取り締まりの対象になります。また、ラマダン明けはムスリムの人たちが帰省する時期になるので、交通渋滞や公的機関の休業が相次ぎます。旅行の計画を立てる際は、その年のラマダン期間をチェックするようにしましょう。
インドネシア国内の交通手段
飛行機
インドネシア国内の移動には、飛行機をはじめ、長距離バス、フェリー、タクシーなど様々な手段があります。島をまたいでの移動の場合は、飛行機かフェリーが必須になります。ジャカルタ・デンパサールの2つの空港は、国内の空の便の起点となっているため、各地へ向かう国内便が多く就航しています。インドネシア国内の地域の場合、数時間で移動ができます。
タクシー
インドネシアでは飛行機を除けば、公共交通機関がまだ十分ではありません。そのため、主要な移動手段は自動車です。インドネシアでは、日本国内で取得できる国際免許証での運転が許可されていないため、旅行者がレンタカーを借りて運転することはできません。
そのため、主にタクシーでの移動がメインになります。
都市部や観光客の多い地域では、多くのタクシーが走っています。ジャカルタ市内では、タクシー料金もメーター制で、安心して利用することができます。観光地では、半日や1日単位でチャーターすることも可能です。長い時間観光する場合や、複数人で利用する場合は、チャーター利用したほうが効率よく観光できるかもしれません。
ただし、ジャカルタ市内は交通渋滞がひどく、少しの距離でも予想外の時間がかかるケースも多くあります。タクシーでの移動の際は、時間に余裕をもって利用しましょう。
鉄道(ジャカルタ)
ジャカルタ市内の鉄道網は、ほとんど発達しておらず、国有都市鉄道会社のみです。乗車料金がとても安いため、インドネシア人の足として多くの人が利用しています。電車内はとても混雑しているため、利用の際には貴重品に十分に注意しましょう。
バス(ジャカルタ)
ジャカルタ市内には、いくつかの路線バスがあります。旅行者でも利用しやすいのが、バス専用レーンを走る「トランスジャカルタ」です。このバスは、専用レーンが用意されているため、渋滞に巻き込まれません。料金は1回の乗車につき3,500ルピア(約30円)で、専用のカードを使って乗車します。バス停は道路の中央部にあるので、横断の際は注意しましょう。
インドネシア旅行の見どころ
バリ島でビーチ&自然を満喫する
東南アジア屈指のビーチリゾートとして人気のバリ島には、それぞれ趣の異なる、いくつものビーチがあります。どのような過ごし方をしたいかによって、ぴったりのビーチを選ぶと良いでしょう。
バリ島で最も観光客が多い「クタ・ビーチ」では、様々なマリンアクティビティを楽しむことができます。波が穏やかで、1年中サーフィンを楽しめる希少な場所なので、サーフィンの初心者でも楽しむことができます。また、パラセーリングやバナナボートなど、大人から子供まで楽しむことができるマリンアクティビティが多彩です。
また、「クタ・ビーチ」には、バリ島最大級と言われる繁華街があります。エリアの中心部には、バリ島最大のショッピングモール「ディスカバリーショッピングモール」があり、1日中ショッピングを楽しむことができます。レストランやマッサージ店、お土産品店なども多いため、昼間はビーチで遊び、夕方以降はショッピングや食事を楽しむという観光スタイルが人気です。
離島のサンゴ礁ビーチを楽しみたいという場合は、バリ島から足を伸ばして、レンボガン島やロンボク島へ行ってみましょう。バリ島周辺の離島には、スピードボートで30~40分で行くことができます。これらの離島は、バリ島本島に比べて海水の透明度が高く、美しい海を楽しむことができます。
いくつもの離島をめぐるアイランドホッピングツアーに参加したり、ダイビングやシュノーケリングをするのもおすすめです。バリ島離島のサンゴ礁は、世界でも指折りの美しさと言われており、サンゴ礁に生息する魚などを見ることができます。
バリ島には、海だけでなく山のリゾートもあります。バリ島南部のウブドでは、静かで落ち着いた自然の中で、ゆったりとした時間を過ごすことができます。ウブドは標高が高いため、海沿いに比べて涼しく、空気がすっきりと澄んでいます。
ウブドには、ビーチ沿いのようにお店やレストランも多くはないため、ホテル内の施設がとても充実しています。自然に抱かれた絶景の大きなプールや、森の中のジョギングコース、ヨガやスパなどの施設もあり、身も心もリフレッシュできます。海だけではなく、ウブドの自然の中でゆったりリフレッシュするのも、バリでおすすめの過ごし方です。
インドネシアの遺跡をめぐる
ジョグジャカルタの遺跡めぐり
インドネシアには、様々な宗教の遺跡があります。特にジャワ島の古都ジョグジャカルタには遺跡が多く、世界遺産に登録された遺跡が複数あります。
バリ島と並ぶインドネシアの観光名所のひとつ、ジョグジャカルタの「ボロブドゥール寺院遺跡」は、世界最大級の仏教遺跡です。現在は、インドネシア国民の9割以上ムスリムですが、イスラム教が広まる以前は、ジャワ島住民の多くはヒンドゥー教徒か仏教徒でした。そのため、古都のジョグジャカルタ近郊には、仏教遺跡が残されています。
ボロブドゥール寺院遺跡は、8世紀後半から9世紀前半にかけて建立されたと言われており、ユネスコ世界遺産に認定されています。カンボジアのアンコール遺跡群ミャンマーのバガン遺跡とともに「世界三大仏教遺跡」と呼ばれていて、この三大遺跡を全て巡るツアーもあるほど、見る価値の高い遺跡です。
ボロブドゥール寺院遺跡は、密林の中あり、その詳細はいまだに多くの謎に包まれたままです。広大な敷地の遺跡内には、繊細な壁画や、仏塔が並ぶ円壇など、見どころが満載です。
ボロブドゥール寺院遺跡とともに訪れたいのが、ジョグジャカルタのもうひとつの世界遺産「プランバナン寺院群」です。プランバナン寺院群は、240もの仏教寺院・ヒンドゥー教寺院からなる複合遺跡です。
広大な遺跡群の中でも、特に「プランバナン寺院」は、ヒンドゥー・ジャワ建築と呼ばれる建築様式が特徴的で、近隣のアジア諸国の遺跡群とは大きく異なる風情を醸し出しています。ここでしか見ることのできない、ユニークな様式の遺跡なので、是非訪れてみましょう。
ジョグジャカルタに行くには、まずインドネシア国内の空港から飛行機で「ジョグジャカルタ空港」へ行きます。ジャカルタ国際空港やデンパサール国際空港からは、1時間ほどのフライトです。空港や市内からボロブドゥール寺院遺跡へは、車で約1時間半。ボロブドゥール寺院遺跡からプランバナン寺院群へは、30kmの距離があります。2つの遺跡を効率よく観光するには、現地ツアーの参加がおすすめです。
個人旅行の場合は、丸一日タクシーをチャーターするのがおすすめです。空港や市内からの移動で往復3時間、各遺跡観光に2~3時間を予定してタクシーに交渉してみましょう。
これらの遺跡巡りの際は、服装や持ち物にも注意が必要です。特に、ボロブドゥール寺院遺跡は、ヒールのある靴や短いスカート、ショートパンツなどでの入場は不可です。また、広大な遺跡内を歩いて観光することになるので、歩きやすいスニーカーと、暑さ対策のための飲み物はマストアイテムです。
ウブドの遺跡めぐり
バリ島の内陸「ウブド」にある遺跡や寺院も見逃せません。ウブドには、静かで美しい田園風景が広がり、熱帯の森の中にひっそりと残る寺院や古代の王宮など、いくつもの観光スポットがあります。
ウブドは、バリ島の中心地から北に車で90分ほどの内陸にあります。市内からのツアーも多く出ていて、主要観光スポットを効率よく回ることができます。
ウブドで有名な遺跡が、「ゴア・ガジャ遺跡」です。「象の洞窟」という意味を持ち、11世紀頃に建設された遺跡と言われています。しかし、だれが何の目的で建設したのかなど歴史的背景がほとんど解明されておらず、謎の多い遺跡として有名です。
石造りの大きな顔をモチーフにした彫刻の入り口には、洞窟が続きます。中では、ヒンドゥーの三大神の彫刻やお供え物を見ることができます。洞窟の手前にある大きな沐浴場も見逃せません。
「ゴア・ガジャ遺跡」の後は、「ティルタ・ウンプル寺院」に行ってみましょう。ティルタ・ウンプル寺院は、「聖なる泉が沸く寺院」として、とても有名なお寺です。神聖な川から流れてくる、ティルタ・ウンプル寺院の水は、万病に効くと言われています。この寺院内には大きな沐浴場があり、祭礼の時には多くのヒンドゥー教徒が沐浴をしながら祈りを捧げます。
ティルタ・ウンプルでの沐浴は、バリヒンドゥーの伝統的な儀式ですが、ヒンドゥー教徒でなくとも沐浴を体験することができます。一般の観光客でも気軽に沐浴体験ができるので、是非体験してみましょう。
沐浴の際は、更衣室で着替え濡れても良い格好に着替えることが可能。沐浴用の薄手の衣類を持参するのがおすすめです。聖なる水を浴びることができる沐浴場は、現地の人々にとって神聖な場所なので、マナーを守って利用しましょう。
また、バリの寺院や遺跡は、肌の露出が多い服装では入場ができません。タンクトップは基本的にNGで、女性は腰巻のような薄いサロンの着用が義務付けられています。無料レンタルできる場所もありますが、ウブド観光の際は、肌を覆うことができる衣類を持参したほうが安心です。
伝統舞踊を鑑賞する
インドネシアの中でもバリ島には、バリ島元来の文化と、ヒンドゥー教が結びついた「バリ・ヒンドゥー教文化」の伝統舞踊がたくさんあります。2015年には「バリ島における伝統舞踊の三様式」として9つのバリ舞踊が、世界無形文化遺産リストに登録されました。
中でも観光客に有名なのが、ケチャックダンス・バロンダンス・レゴンダンスの3つです。バリ島内各所で毎晩開催されているので、是非足を運んで鑑賞してみましょう。
ケチャックダンス
ケチャックダンスは、上半身裸のバリの男性たちが、大きな掛け声や歌合唱しながら両手を挙げて踊る、バリ舞踊のひとつです。通称「ケチャ」と呼ばれ、男性たちが「チャッ、チャッ」という独特の歌を歌いながら、円になって踊ります。インドネシアの舞踊では一般的にガムランという伝統楽器を使用しますが、ケチャックダンスは一切楽器を使用しないのが特徴です。
ケチャックダンス鑑賞ポイントは、バリ島内に複数ありますが、特に有名なのが、ウルワツ寺院のケチャックダンスです。ウルワツ寺院では、毎日18時~19時の1時間の公演がありますが、断崖絶壁に建っているため、夕日鑑賞もセットで楽しむことができます。
ウルワツ寺院は、バリ島中心部から車で約1時間の場所にあり、公共交通機関がないためタクシーをチャーターする必要があります。18時からの公演のチケットは17時から販売されますが、販売開始前からチケットを求める人で長蛇の列になることも珍しくありません。毎日、場外席や立見席まで満席になるほどの人気です。
ウルワツ寺院でのケチャックダンスを確実に見るためには、ウルワツ寺院には17時までに到着するようにしましょう。夕方以降、ウルワツ寺院に向かう道はツアー車で混雑するので、バリ島市内を16時前には出発した方が良いでしょう。到着したら、ウルワツ寺院の入場料を支払い、席を確保します。ケチャダンス、サンセット、ウルワツ寺院を同時に見ることができる席がおすすめです。
ウルワツ寺院への送迎から、チケットの確保まで、全てがセットになった各種ツアーもたくさんあります。必要に応じて利用してみてはいかがでしょうか。
バロンダンス
バロンダンスは、善の象徴である聖獣「バロン」と悪の象徴である魔女「ランダ」の戦い描いたストーリーをもとに演じられる舞踊劇です。お面や装飾を身にまとった踊り子たちが、ガムランの音楽に合わせて踊る様は、迫力満点です。
バロンダンスの公演は、ケチャックダンスとは異なり、主に午前中に行われます。クタ地区近郊、スウォン地区などでは、毎日のように公演が行われています。公演時間は約1時間で、概ね9時~11時の間で行われます。公共の交通機関では行けない場所が多いので、現地オプショナルツアーに参加するか、チャータータクシーを利用しましょう。
レゴンダンス
レゴンダンスは、きらびやかな衣装を身に着けた女性の踊り子たちが、ガムランの演奏に合わせて優雅に踊る古典舞踊です。バリ舞踊の中で最も観光客が目にする機会が多い舞踊で、多くは夕暮れ時から上演されます。ウブド王宮の中庭で上演されるレゴンダンスショーは特に有名で、毎晩多くの観光客が訪れます。
レゴンダンスは、バリ市内のホテルやレストランで上演されることも多く、ビュッフェ形式のディナーとセットになっているプランもあります。ナシゴレンやサテーなどのインドネシア料理を味わいながら、美しい踊りを鑑賞するのもおすすめです。
レゴンダンスを鑑賞できることで人気のレストランが、「クマンギ・レストラン」です。広大な敷地の屋外テラスに舞台が設置され、ガムランの生演奏を聴きながら、レゴンダンスを鑑賞することができます。
インドネシアグルメを堪能する
多民族国家であるインドネシアには、それぞれの民族の伝統料理があります。地方や民族によって、多種多様なインドネシア料理ですが、スパイシーな料理が多いという共通点があります。また、ココナッツミルクや香辛料、ピーナッツソースやケチャップを使った料理が多いことも特徴です。
甘さ・辛さ・酸っぱさ・香ばしさ、の4つの味わいが調和され、一度食べると病みつきになる人も多いインドネシアグルメ。インドネシアに行くなら必ず味わってみたいですね。
インドネシア料理と聞いて、日本でもっとも有名なものが「ナシゴレン」ではないでしょうか。インドネシアのチャーハンで、インドネシア人にも旅行者にも、とても人気の料理です。
インドネシアの一般的なナシゴレンは、ケチャップをたくさん使って味付けしたものが多く、ナシゴレン・チナと呼ばれるタイプは、醤油ベースのタイプです。せっかくインドネシアに来たなら、ケチャップ味の本場のナシゴレンを試してみましょう。
ナシゴレンは、ご飯を炒めた料理ですが、麺を炒めた料理が「ミーゴレン」です。味付けはナシゴレンに似ていて、日本の焼きそばに比べると少し甘みがあるのが特徴です。麺はやや太めで、もちもちした食感が日本人にも大人気。ナシゴレン同様、ケチャップや醤油で味付けします。ナシゴレン、ミーゴレン、どちらも中国の影響を受けた料理だと言われています。
暑いインドネシアで、ビーチで美味しいお酒を飲みながら食べるのに最高のインドネシア料理が「サテ」です。インドネシアの串焼きで、鶏肉や山羊肉が多く、竹串に刺さった肉に、甘辛いピーナッツソースがかかっています。豚肉や牛肉のサテもありますが、宗教上の理由で食べられない肉が多いインドネシアでは、必然的に鶏と山羊が多く用いられます。
インドネシアグルメは、街中の食堂やショッピングセンターのフードコート、ホテルのレストランなど、至る所で食すことができます。ローカルの人向けの屋台もあり、とても安い価格で食事ができますが、衛生面からあまりおすすめできません。食堂やレストランでも、とても安くで食事ができるので、安心して食事ができる衛生的なお店の方が安心です。
リゾートホテルでのんびり過ごす
インドネシア、とりわけバリ島には多くのリゾートホテルがあります。リゾートホテルでのんびり、贅沢な時間を過ごすのも、インドネシア旅行のひとつの楽しみ方です。リゾートホテルには、プールでのんびりするだけでなく、ヨガや瞑想のレッスン、キッズクラブやクッキングクラスなどのアクティビティを備えているところも多くあります。
バリ島の高級リゾートホテル「ザ・レギャン・バリ」は、クタ地区の海辺に建つ最高級ホテルです。雑誌などでも取り上げられるほど有名な大人リゾートです。施設はもちろんのこと、サービスから食事まで至れり尽くせりで、贅沢な時間を過ごすことができます。
客室は全室オーシャンビューのスイートタイプで、夕暮れ時には、部屋のバルコニーから、海に沈みゆく夕日を楽しむこともできます。リラックスできること間違いなし!心地よい贅沢な気分にさせてくれるでしょう。日本語を話せるスタッフもいるので、滞在中、安心して過ごすことができます。
また、島の南部に位置するヌサドゥア地区は、5つ星ホテルが集結するバリ島随一のリゾート地です。観光客向けに整備されたエリア一帯は、堀で囲まれているので、安心して過ごすことができます。
「ザ・リッツ・カールトン・バリ」「セントレジス・バリ・リゾート」などの最高級ホテルが立ち並び、それぞれに趣向を凝らした贅沢な空間になっています。客室はスイートルームのホテルタイプとヴィラの2タイプから選べるところが多く、部屋でのんびりリフレッシュしたい場合には最適です。
ヌサドゥア地区のホテルの多くは、施設内のバーやレストランが充実しています。複数のプールやスパ、子供向けのツリーハウスなどを併設しているホテルもあるので、旅行プランに合うホテルを探すと良いでしょう。いくつかのホテルに1~2泊ずつ滞在してみるのも面白いですね。
定番スポット10選
テガララン ライステラス
バリ島観光は美しい海だけでなく、絶景の田園風景も鑑賞することができます。テガラランのライステラス(棚田)は、バリ島のウブドから15キロほど北にある観光名所です。バリ島はインドネシアの中でも稲作が盛んな地域で、至る所に水田があります。テガラランのライステラスもそのひとつで、稲の収穫前には、色鮮やかな緑色の稲が美しい絶景を作り出します。
テガラランは、毎日多くの観光客が訪れる観光名所ですが、公共交通機関はないため、ツアーやチャータータクシーで行きましょう。入り口で入場料を払い、緩やかな坂を歩いて登っていくと、目の前に広大なライステラスの絶景が広がります。
高台から見下ろすライステラスは絶景そのもの。記念撮影をしたり、水田の間の小道を散歩したり、思い思いの過ごし方で自然の心地よさを感じることができます。また、テガラランには観光客向けのカフェがあり、美しい風景をバックに食事をしたり、お茶を飲んだりすることができます。
お土産品店も充実していて、バリ島中心部より手ごろ価格で購入することができるのも嬉しいポイント。ライステラスの絶景を見ながらレストランで食事を楽しみ、帰りにショッピングを楽しむというコースがおすすめです。ウブド観光の際には、是非訪れてみたいスポットです。
モンキー・フォレスト
モンキー・フォレストはバリ島のウブドの南側、テガルパダンという村にあります。12.5ヘクタールの敷地は自然保護区になっており、ウブドを訪れたなら必ずおさえたい人気の観光スポットです。
ここには、200匹のサルが暮らしており、野生のサルを間近で見ようと、多くの観光客が訪れます。モンキー・フォレストの入口付近には、サルにあげるためのバナナが販売されているので、ここでバナナを購入して入場しましょう。
中ではサルにバナナをあげたり、写真を撮ったりできますが、中には肩に乗ってきたり、持ち物を取ろうとするいたずら好きのサルもいることがあるので、注意が必要です。しかし、このような場面に遭遇したら、近くにいる地元のスタッフが助けに来てくれるので安心です。
森の中では、14世紀半ばに建てられたとされる、バリヒンドゥー教の寺院を見ることもできます。ウブドの街に来たら、ショッピングやウブド観光の一部にモンキー・フォレストを組み込んでみましょう。
ブサキ寺院
ブサキ寺院は、バリ島のキンタマーニ高原にあるアグン山にあるヒンドゥー教の総本山です。地元では「母なる寺院」として崇拝されており、バリの人々の信仰の中心となっています。荘厳な宗教建築の寺院が30ほど立ち並び、そこでは、ヒンドゥーの三大神であるシヴァやヴィシュヌ、ブラフマナが祀られています。
ヒンドゥー教の総本山であるブサキ寺院は、現地の人にとって、とても意義深く重要な場所です。現在でも、祭礼や儀式などが執りおこなわれる場所で、観光の際に見学できる場合もあります。
荘厳な雰囲気があり、貴重な装飾や彫刻が施された寺院も多くありますが、寺院内に立ち入ることは禁止されています。そのため、観光の際は外側から見学したり、寺院内の回廊から境内の様子を見たりしましょう。
タナロット寺院
タナロット寺院は、バリヒンドゥー教の寺院で、バリ島でも随一の観光名所です。16世紀頃に建設され、バリ島南西部のウルワツ寺院とともに、サンセットの美しい寺院として知られています。タナロット寺院は、岩の島の上に建てられていて、満潮時にはまるで海に浮かんでいるように見えます。
タナロット寺院を訪れる際は、サンセットの時間に合わせて計画しましょう。バリ島では、年間を通してサンセットの時間は概ね18時~18時半の間です。美しいサンセットを良い場所で鑑賞したい場合は、17時頃には現地に到着しておくのが良いでしょう。
タナロット寺院までは、公共交通機関はないので、チャータータクシーかツアーへの参加が必要になります。寺院周辺に流しのタクシーはほぼいないので、必ず往復で手配しましょう。チャーター時間は、バリ中心部からの往復移動時間で2時間、サンセットを見て散策して1時間、概ね3~4時間の所要です。
この寺院では、バリの伝統舞踊ケチャックダンスの公演が毎日19時から行われているので、それを鑑賞する場合はもう少し長い時間を予定しておきましょう。
ゴア・ガジャ遺跡
ゴア・ガジャ遺跡は、ウブドの東側にある古代遺跡です。謎の多い遺跡で、どのような目的で誰が建設したのか、など詳細は不明です。一説では、僧侶が瞑想や修行をする場所として利用されていたと言われています。
「ゴア・ガジャ」とは、「象の洞窟」と言う意味ですが、第一発見者のオランダ人がこの遺跡を見た際、巨大な象のように見えたため、こう命名されたそうです。ゴアガジャの入り口は、巨大な魔女の口の形をしており、そこから内部へ入ります。洞窟の内部には、ガネーシャ神と、ヒンドゥー3大神であるシヴァ神、ヴィシュヌ神、ブラフマ神を祀る3体のリンガが設置されています。
さほど大きな遺跡ではありませんが、ミステリアスでユニークな遺跡であることと、近年はパワースポットとして有名になったゴア・ガジャ遺跡。個人で行くこともできますが、ウブドのツアーに組み込まれている場合も多いので、上手にツアーを利用してみると良いですね。
ウブド市場
ウブド市場は、バリ島ウブドの中心部にある、半屋外のマーケットです。地元民だけでなく、観光客向けのお土産なども多く販売されており、ウブドに来たら必ず立ち寄りたいスポットのひとつです。日用品、食品、お土産などと何から何まで揃う市場は、一日中活気にあふれています。
多くのお店が、ひしめき合うように軒を連ねる様子は、日本ではなかなか見ることができない光景。早朝は、生鮮食品やお供え用の花などが並び、地元住民が多く集まります。午前10時頃には朝市が終了し、その後は、バリの伝統工芸品や雑貨などのお土産が並ぶ市場に。午後からは手ごろなお土産を求めて、多くの観光客が訪れます。
市場での値段は、基本的に交渉制なので、購入したいものがあれば価格を聞いてみましょう。複数購入すれば値引きが可能な場合もあります。ウブド市場自体は、18時頃まで営業していますが、中には早めに切り上げるお店もあります。なるべく午後の早めの時間に訪れることをおすすめします。
レンボガン島
レンボガン島は、バリ島の南東にある離島で、バリ島からは船で約40分でアクセスすることができます。サンゴ礁に囲まれたエメラルドグリーンの海、手つかずのマングローブの森など、アジアでも屈指の絶景リゾートです。
バリ島からの日帰りツアーの多くは、朝にバリ島を出発し、午後~夕方にレンボガン島を出発するというプランです。レンボガン島でのシュノーケリングやランチもセットになっていて、備品や道具もすべてレンタルでき、気軽にレンボガン島へ行くことができます。
レンボガン島で必ず体験したいのが、豊富なマリンアクティビティです。ビーチ沿いには、多くのアクティビティが用意されていて、ダイビングやシュノーケリングなどの定番はもちろん、マングローブでのカヤックやSUPなども楽しむことができます。
レンボガン島に観光で訪れるなら、晴天が多く、天気が安定している7月~9月の時期がおすすめです。晴天の日は海の透明度も高く、サンゴ礁や熱帯魚を、はっきりと見ることができます。ただし、一日を通して日差しが強いので、紫外線対策を万全にしておきましょう。
イジェン火山
多くの島から成るインドネシアには、いくつかの火山があります。ジャワ島東部に位置するイジェン火山は、赤い炎ではなく、青い炎が燃え上がる、世界でも珍しい現象で有名です。現地では、これをブルーファイアーと呼んでいます。
このブルーファイアーは、硫黄ガスが燃焼する際に発生する光です。硫黄ガスの一部が液状に凝縮し、燃え続けながら山の斜面を落ちてゆく様子は、まるで青い溶岩のよう。とても幻想的な様子を見ることができますが、活火山のそばまで行くので十分な注意が必要です。
イジェン火山へ行くには、必ずツアーに申し込みましょう。バリ島からもツアーが出ていますが、価格が高めです。ジョグジャカルタからのツアーは、時間がかかりますが価格が安めです。イジェン火山に登り、ブルーファイアーを見るには、経験のある現地ガイドが必須です。また、火口付近まで近づくためには、滑りやすい岩場を歩き、ガスマスクとゴーグルの着用が必要です。
ツアーには、レンタルのガスマスクやゴーグルが含まれていますが、危険と隣り合わせの観光地のため、ここをメインに訪れたいという場合は、日本から高性能のガスマスクとゴーグルを持参する方が良いでしょう。
ボロブドゥール寺院遺跡
ボロブドゥール寺院遺跡は、ジャワ島のジョグジャカルタ郊外にあります。8世紀後半~9世紀前半に建設された世界最大級の仏教遺跡です。現在でこそ、世界遺産に登録され、インドネシアの観光名所になっているボロブドゥール寺院遺跡ですが、約1,000年もの間ジャワ島の密林に眠っていました。
この遺跡は、200万個以上の石を積み重ねて作られた巨大な建物で、その外側には500以上もの石像が設置されています。寺院の上部には、釣鐘状に「ストゥーパ」と呼ばれる仏塔が配置され、ボロブドゥール寺院遺跡の大きな特徴となっています。
ボロブドゥール寺院遺跡は、「世界の絶景」や「一生に1度は見てみたい世界の名所」と言われるほど美しく、ここから日の出を拝むサンライズツアーは特に人気です。ジョグジャカルタからボロブドゥール寺院遺跡までは、車で約1時間の距離で、市内のバスターミナルからバスを利用することができます。
しかし、バスの運行時間は午前6時からなので、日の出を鑑賞したい場合は、ツアーに参加するかタクシーをチャーターするのが良いでしょう。ジョグジャカルタにあるプランバナン寺院群などの、他の観光スポットと合わせて巡るツアーを利用すると、効率よく観光することができます。
プランバナン寺院遺跡群
プランバナン寺院遺跡群は、インドネシアを訪れたら必ず訪れたい遺跡のひとつです。ボロブドゥール寺院遺跡とセットで観光するプランがおすすめです。9世紀頃、インドネシアのジャワ島を治めていたサンジャヤ王朝によって建設されたヒンドゥー教寺院遺跡群で、世界遺産に登録されています。
プランバナン寺院遺跡群一帯は、メインとなるプランバナン寺院(ロロ・ジョングラン寺院)を中心とした遺跡公園になっています。プランバナン遺跡公園のみの見学であれば、所要時間は3時間程度ですが、周辺にある他の寺院遺跡も見学する場合は、丸一日必要になります。
プランバナン寺院遺跡の一番の見どころは、遺跡の中央にある「シヴァ堂」です。これは、6つある祠堂の中で最大で、47mもの高さがあり、ヒンドゥー教寺院の特徴的な形をしています。また、寺院の周りの壁には、ここでしか見ることのできない貴重なレリーフや、インドの古代叙事詩を物語った彫刻などが残っています。
プランバナン寺院遺跡群の入り口には、見取り図付きの日本語パンフレットが用意されているので、入場前にもらっておくと良いですね。
インドネシアのおすすめホテル10選
ザ アマラ ヴィラス (The Amala Villas)
基本情報
【住所】Jalan Kunti 108, スミニャック, バリ島, インドネシア, 80361
【WiFi】利用可
【ペット】不可
ウォーターマーク ホテル アンド スパ バリ (Watermark Hotel and Spa Bali)
基本情報
【住所】Jalan Uluwatu No. 88 Kedonganan, ジンバラン, バリ島, インドネシア, 80361
【WiFi】利用可
【ペット】不可
コマネカ アット ケラマス (Komaneka at Keramas Beach)
基本情報
【住所】Jalan Prof. Dr. Ida Bagus Mantra, ケラマス, バリ島, インドネシア, 80581
【WiFi】利用可
【ペット】不可
ムリア リゾート (Mulia Resort)
基本情報
【住所】Jalan Mulia Hotel, ヌサ ドゥア, バリ島, インドネシア, 80363
【WiFi】利用可
【ペット】不可
メゾン エレファント ロッジ (Mason Elephant Lodge)
基本情報
【住所】Jalan Elephant Safari, Taro, ウブド, バリ島, インドネシア,
【WiFi】利用可
【ペット】不可
アヤナ リゾート アンド スパ バリ (AYANA Resort and Spa, BALI)
基本情報
【住所】Karang Mas Estate, Jl. Karang Mas Sejahtera, ジンバラン, バリ島, インドネシア, 80364
【WiFi】利用可
【ペット】不可
バグースジャティ ヘルス & ウェルビーイング リトリート (Bagus Jati Health & Wellbeing Retreat)
基本情報
【住所】Banjar Jati, Desa Sebatu, Kecamatan Tegallalang, P.O Box 04 Ubud Bali Indonesia, ウブド, バリ島, インドネシア, 80561
【WiFi】利用可
【ペット】不可
ハリス ホテル トゥバン (HARRIS Hotel Tuban)
基本情報
【住所】Jalan Dewi Sartika, クタ, バリ島, インドネシア, 80361
【WiFi】利用可
【ペット】不可
ラマヤナ リゾート & スパ (Ramayana Resort & Spa)
基本情報
【住所】Jalan Bakung Sari, クタ, バリ島, インドネシア, 80361
【WiFi】利用可
【ペット】不可
クプ クプ バロン ヴィラズ & スパ バイ ロクシタン (Kupu Kupu Barong Villas & Spa by L'Occitane)
基本情報
【住所】Kedewatan P.O. Box 7, ウブド, バリ島, インドネシア, 80571
【WiFi】利用可
【ペット】不可
インドネシアの年間イベント情報
不定期
ガルンガン&クニンガン
ガルンガンとクニンガンは、ヒンドゥー教の暦であるウク暦に基づいて行われるお祭りです。ウク暦では1年が210日のため、ガルンガンは、西暦の月で考えると、毎年開催される日程が変わります。そして、インドネシア国内でも、バリ島のみで行われるお祭りです。
ガルンガンは、祖先の霊が現世に戻って来る日とされていて、日本のお盆のような意味合いを持つ日です。ガルンガン当日は、高い竹にヤシの葉や花などで飾り付けした大きな飾り物を、家の門の右側に飾るのが慣例です。バリの人々は、お供え物を持って、午前中から午後にかけて寺院にお参りをします。
ガルンガンが開催されるのは水曜日と決まっており、その10日後に当たる土曜日に行われるお祭りが、クニンガンです。人々は午前中に寺院にお参りをし、正午に祖先の霊が戻っていくことで、終焉を迎えます。
ガルンガン・クニンガンの期間中は、官公庁や博物館などの公的機関は休みになります。個人経営のお店やレストランも休業し、タクシーの数も少なくなるので、観光の際は注意が必要です。
2月
イムレック
イムレックは、インドネシアにおける中国暦正月です。日本や他のアジア諸国と同様、旧正月=中国の正月です。多くの民族がいるインドネシアには、華僑や中国系インドネシア人も多く住んでいるので、イムレックはインドネシアでは祝日に制定されています。
中華系インドネシア人の多いジャカルタでは、ショッピングモールやスーパーマーケットに、イムレック用の縁起物がたくさん並びます。人々は長いお休みを取り、国内の仏教系寺院にお参りし、家族とともに新年を祝います。イムレックは15日間続き、最終日には、獅子舞や、竜舞が街の中で舞を披露します。
3月
ニュピ
ニュピは、太陰太陽暦である「サカ暦」に基づいて行われる、バリ島のお正月です。バリヒンドゥー教徒にとって、1年の中で最も重要な日であり、インドネシアの祝日に制定されています。
ニュピの日程は、毎年変わりますが、概ね3月~4月ごろがニュピの日程となります。ニュピは、別名「静寂の日(サイレントデイ)」と呼ばれ、バリの人々は、ただひたすら静かに新年を迎えます。大きな音を立てることはもちろん、電気の使用も制限されます。島全体が静寂に包まれます。
静かに過ごすことは、バリ島住民に限ったことではなく、外国人も含め当日バリ島内にいるすべての人々に求められる慣習です。ニュピの日は、朝6時から翌朝6時まで観光客であってもホテルからの外出が禁じられます。不用意に敷地外や公道へ出ると、警備員や警察官に逮捕されるので、外国人といえど十分に注意する必要があります。
レストランやお店は全て休業となり、飛行機の離発着もできなくなるので、3~4月に旅行を予定する場合は、事前に必ずニュピの日程を確認したほうが良いでしょう。
5月
ワイサック
ワイサックは、ジャワ島ジョグジャカルタ郊外の、ボロブドゥールで1年に1度行われる仏教大祭です。旧暦に基づいて、毎年5月の満月の日が選ばれるので、毎年日程が変わります。ワイサック当日には、ボロブドゥール寺院遺跡が、仏教の聖地となり、多くの人々が集まります。
ワイサックの日は、オレンジ色の袈裟を着た僧侶や仏教徒達が集い、街の中を練り歩きます。ボロブドゥール寺院やパオン寺院、ムンドゥッ寺院では、盛大に仏教の儀式やイベントが行われます。毎年、インドネシア国内だけでなく、世界中から仏教徒や僧侶が集まり祈りを捧げます。
昼間に多くの儀式が執り行われた後は、人々が願いを込めてボロブドゥール寺院の上に、数千ものランタンを上げます。満月の夜空に多くのランタンが打ちあがる様子は、とても幻想的です。ワイサックの日は、観光客はボロブドゥール寺院への立ち入りができませんが、ランタンの見学は可能です。
6月
パンチャシラ・デイ
パンチャシラ・デイは、インドネシアの国是となっている建国5原則である「パンチャシラ」を記念する日です。毎年6月1日がこの日に当たり、インドネシア国内では祝日に制定されています。
イドゥル・フィトリ
イドゥル・フィトリは、イスラム暦で定められている断食月(ラマダン)の終了を祝う日です。ラマダンが終了した次の日がこの日に当たり、太陰暦では10月1日になります。
ラマダン期間中、イスラム教徒は、太陽が出ている間は何も口にしません。その辛いラマダンを完了した翌日と翌々日の2日間は、国の祝日に制定されています。
イドゥル・フィトリはインドネシア国内では大きなイベントで、ほとんどのイスラム教徒の人たちは、イドゥル・フィトリ前後1週間ほどの休暇を取り、家族でお祝いをするために帰郷します。そのため、1年で最も交通機関が混雑します。
8月
イドゥル・アドハ
イドゥル・アドハは、イスラム教の犠牲祭で、サウジアラビアのメッカ巡礼の日の最終日にあたります。この日は、イスラム暦を基準にしているので、西暦を基準にすると、毎年日付が変わります。イドゥル・アドハの日には、イスラム教徒が正装をしてムスク(寺院)に集合します。
牛やヤギなどの家畜が、いけにえとして寺院に捧げられ、男性がアッラーの名を唱えながら、家畜の肉を切り分け、その肉が貧しい人々に分け与えられます。観光客には大きな影響が出ることはありません。
インドネシア共和国独立記念日
インドネシアは長い間、オランダの統治下にありました。第二次世界大戦中は、一時日本の占領下にあり、1949年に独立を果たしました。8月17日はインドネシアの独立記念日で、祝日に制定されています。
独立記念日には、国内の至る所でインドネシア国旗や装飾が施され、国中がお祝いムードに包まれます。ジャカルタにあるインドネシア大統領官邸では、大統領も式典に出席して盛大な独立記念式典が行われます。
9月
イスラム正月
イスラムのお正月は、ヒジュラ暦の1月に行われます。元日に当たる日には、モスクで合同礼拝が行われます。イドゥル・アドハのように賑やかで盛大な行事ではなく、観光に影響することはありません。
インドネシアへの主要エリアからのアクセス・所要時間
日本からインドネシアへ行くには、ジャカルタのスカルノハッタ国際空港、もしくはバリ島のデンパサール国際空港へ行くのが一般的です。島国であるインドネシアには、多くの島に空港があります。ジャワ島やバリ島以外の島に行く際にも、2つの主要空港で乗り換えをすることになります。
【日本ージャカルタ】
成田国際空港、羽田国際空港、関西国際空港・中部国際空港からスカルノハッタ国際空港へは、直行便が就航しています。飛行時間は、7時間30分~8時間です。福岡国際空港からは乗り継ぎが必要で、所要時間は乗り継ぎ時間にもよりますが、概ね9時間~11時間が一般的です。
【日本→デンパサール】
成田国際空港、関西国際空港からデンパサール国際空港へは直行便が就航しており、7時間~7時間30分の所要時間です。羽田国際空港や中部国際空港からは乗り継ぎが必要になります。バリ島から近くの離島に飛行機で移動する場合も、デンパサール国際空港で乗り継ぐことになります。
就航している航空会社
国際線直行便
全日空
日本航空
ガルーダ・インドネシア航空
インドネシア・エアアジアX
国際線乗り継ぎ便
シンガポール航空
キャセイパシフィック航空
ジェットスター・アジア航空
タイ国際航空
マレーシア航空
スクート
大韓航空など
インドネシア国内線
ガルーダ・インドネシア航空
シティリンク
ライオンエア
バティックエア
インドネシア・エアアジアなど
インドネシアツアーを選ぶときのTips集
インドネシアまでは飛行機でどのくらいかかりますか?
日本から飛行機で直行便利用の場合、所要時間は約7時間〜11時間ほどです。出発空港や最終目的地によって乗り継ぎが必要な場合もあります。
何泊くらいのツアーが最も楽しめるでしょうか?
インドネシアは多くの島から成るため、島を移動する場合は原則飛行機利用になります。そのため、首都ジャカルタのあるジャワ島、観光地として有名なバリ島を両方観光したいという場合は、移動も考えて最低5日以上のツアーが望ましいでしょう。バリ島のみという場合は、移動日も含めて最短4日から可能ですが、ビーチだけでなく、遺跡巡りやバリ文化の体験も組み込みたい場合は、6日以上のツアーを選ぶと余裕のある観光が可能です。
インドネシアの気候は?行くのに最適な時期はいつでしょうか?
熱帯性気候の地域にあるインドネシアでは、1年が雨季と乾季に分かれます。雨季は10月から3月の間で、湿度が高く雨が降る日が多くなります。特に12月と1月は雨が集中し、豪雨となる場合もあります。乾季は4月から9月の期間で、気持ちの良い晴天が続きます。
そのため、インドネシアのベストシーズンは乾季である4月から9月の間です。この期間は、安定した気候のもとでアウトドアや観光を楽しむことができます。バリ島は、7月と8月は、暑さが和らぐ時期になり、過ごしやすくなります。インドネシアを訪れるなら、乾季の時期をおすすめします。