ノースショアってどんなところ?
シカゴ市から車で30分ほど北にある地域「ノースショア」は、高級住宅地でもあり、様々な娯楽スポットもある人気のエリアです。ミシガン湖のすぐそば、レイク郡とクック郡をまたいで位置しています。公式な「市」ではなく、2つの郡と主に8つのコミュニティによって成り立っている「地域」です。
アメリカ国内でトップクラスの植物園である「シカゴ植物園」や、アメリカで唯一の、かつ世界最古の「バハーイー礼拝堂」、そしてアメリカ屈指の名門私立大学である「ノースウェスタン大学」、そして様々なショッピングやグルメスポットなど見どころ満載です。
ノースショアは、数々の有名映画のロケ地となっていて、代表的なものには「ホームアローン」シリーズ、「ブレックファスト・クラブ」、「ベスト・フレンズ・ウェディング」などがあります。
ノースショアの地域
ノースショアは主に、エバンストン、グレンコー、ハイランド・パーク、ケニルワース、レイクブラフ、レイクフォレスト、ウィルメット、ウィネットカの8つのエリアで構成されています。
その中でもエバンストンが一番規模が大きく人口も多い町で、人気スポットも多いです。
ノースショアの歴史
ノースショア周辺は、もともとネイティブアメリカンが拠点としていた地域でしたが、1833年にヨーロッパからの移民たちに受け渡されました。現在はレイク郡に属するレイクフォレストの地域に、ヨーロッパ系の人々が入植し、周辺地域にも人が増えていきました。
1855年にエバンストンにノースウェスタン大学、その2年後にレイクフォレスト・カレッジが設立されたのを皮切りに、ノースショア地域は急速に発展してしていきました。
その後、シカゴのダウンタウンからの交通の便がよかったため、都会暮らしに飽きてしまった人たちがノースショアに流入してきました。また、1871年のシカゴ大火の被害を受けた地域から逃れてくる人、そして第2次世界大戦時にヨーロッパでの迫害からアメリカに逃れてきたユダヤ人たちが住むようになりました。
見どころ
バハーイー教の礼拝堂
19世紀にイランで始まったとされる宗教「バハーイー教」の礼拝堂は世界に8つしかなく、アメリカで唯一の、かつ世界最古のバハーイー礼拝堂が、ウィルメットにあります。
高さ42メートルのドーム型で、レースのような独特な装飾が施された純白の礼拝堂の外観と内装は、息を呑む美しさです。礼拝堂では信じるものや出身を問わず、人々が瞑想や考えにふけったり、神に祈りをささげたりと、おのおのの時間を過ごす姿が見られます。周りには色鮮やかな花が咲くガーデンもあり、地元の人にとってはリラックスをしたり気持ちをリフレッシュさせるために訪れるスポットです。
営業時間
礼拝堂:6:00〜20:00
ウェルカムセンター:10:00〜17:00
シカゴ植物園
「シカゴ植物園」はグレンコーに位置していて、種類の多さ、そして訪問者の多さにおいてアメリカ国内でトップクラスの植物園です。40年前に開園し、385エーカー、東京ドーム約35個分の敷地内には、27の庭園があります。園内では、専用のシャトルでまわったり、サイクリングを楽しむことができます。
鮮やかな色合いの植物が植えられている庭園や滝、そして日本庭園などもあり、すべて回るのに1日はかかるそうです。また、様々なイベントが開催され、夏にはピクニックや屋外ミュージックなどのライブパフォーマンスを楽しむことができます。
営業時間
冬季(11月~2月):8:00〜17:00
夏季(3月~6月):8:00〜19:00
料金
入園料は無料です。
ただ車での訪問の場合は、駐車料金が普通車で$25.00かかります。
ノースウェスタン大学
エバンストンに位置する名門私大学ノースウェスタン大学。こちらの大学は、全米トップ大学に名前を連ねるほどの有名校です。中西部のアイビーリーグとも呼ばれ、特にケロッグ経営大学院のMBAや、メディル・ジャーナリズム学院は世界的にもトップの評価を受けています。また、全米屈指のメディカルスクールやロースクールを持っていることでも有名です。
ミシガン湖に隣接していて、キャンパス内にはプライベートビーチがあり緑も多いため、観光客も散歩がてら訪れることが多いのも特徴です。卒業生の中にはイギリスのヘンリー王子と結婚した、メーガン妃など、政治界やビジネス、映画界の著名人を数多く輩出しています。
ハリム・タイム&グラス美術館
世界で初めて、そして唯一のステンドグラスと時計に特化した美術館です。2017年にオープンした比較的新しい美術館で、アメリカを代表するアーティストが作り出した約80個のステンドグラスの作品と、1,000を超える様々な時計が展示されています。すべてエジプト人投資家であるカミール・ハリム氏のコレクションで成り立っています。
営業時間
月曜日:休館日
火曜日から土曜日:10:00〜17:00
日曜日:12:00〜17:00
料金
大人:$20.00
シニア(65歳以上):$17.00
子供(9歳~13歳):$12.00
※9歳以下は無料
ツアー
ツアー料金は入場料に含まれています。ツアーは火曜日から土曜日、毎日13:00から開始します。
グロスポイント灯台
1873年にアメリカ合衆国の政府によって建てられた「グロスポイント灯台」は、1999年に国定歴史建造物に指定されている歴史的スポットです。「ウィンディ―シティ」としても知られるシカゴでは、風や霧の影響でミシガン湖での難破船が後を絶たなかったそうです。そこでミシガン湖のすぐそばに灯台が建てられました。
料金とツアー
グロスポイント灯台への入場料は無料です。
ガイド付きツアーは毎年6月から9月まで、土曜日と日曜日に14:00、15:00、16:00に開催されます。ツアーに参加される場合には大人(~12歳)が$6.00、子供(8歳~12歳)が$4.00の料金がかかります。
チャールズ・ゲーツ・ドーズ・ハウス
エバンストンにある「チャールズ・ゲーツ・ドーズ・ハウス」は、1925年から1929年までアメリカ合衆国の副大統領を務めた、チャールズ・ドーズが暮らした邸宅です。エバンストンの歴史にまつわる品が展示されており、1920年代特有の建築デザインを観賞することができます。
営業時間
火曜日から土曜日:13:00〜16:00
ツアー
木曜日から土曜日の13:00、14:00 、15:00(所要時間45分)
料金
ツアー:$10.00
入館:$5.00
グルメ&ショッピングスポット
ノースショアはシカゴ屈指のグルメスポットとして人気で、特にエバンストンエリアには注目のレストランが続々とオープンしています。質の高いステーキを比較的リーズナブルな価格で食べられることでも有名ですが、特に有名なステーキハウスが「ザ・バーン・ステーキハウス」です。高級アンガス牛を、重厚感漂う店内で楽しめることもあり、観光客や地元の人にも絶大な人気を誇るスポットです。
また、ノースショアには数々のショッピングモールがあり、ウェストフィールド・オールド・オーチャード(Westfield Old Orchard)、ザ・グレン・タウン・センター(The Glen Town Center)、ノースブルックコート(Northbrook Court)などでゆっくりとショッピングを楽しむことができます。
アクセス情報
ノースショアへは、シカゴのダウンタウンから車か電車でいくことができます。
- 車・タクシー:約30分~、オンライン配車サービスで$25~
- 電車・地下鉄:約60分~、Red LineとPurple Lineで$2.25~
よくある質問Q&A
ノースショアの治安はどうでしょうか?
ノースショアは裕福な人々が住む高級住宅街なので、比較的に雰囲気は穏やかで治安が悪くありません。しかし、シカゴのダウンタウンからほど近いエリアでもあるので注意が必要です。シカゴ市周辺は近年治安改善に力を入れていますが、現在も安全とは言い切れない地域があります。下記がシカゴ内で一番治安の悪いとされるエリアなので、極力近づかないようにしましょう。
- リバーデール(Reverdale)
- エングルウッド(Englewood)
- ワシントンパーク(Washington Park)
- フォラーパーク(Fuller Park)
- バーンサイド(Burnside)
ノースショアのホテルの相場はいくらでしょうか?
ノースショアエリアには、各地域に質のいいホテルがたくさんありますが、一番観光客に人気なのはエバンストンエリアです。1泊あたりの相場は$80〜$250程度の価格帯で、ホリデイインやハンプトンインなどのお手頃ホテルチェーンだと、2名様用のお部屋で$100前後、ヒルトンやハイアットだと$150~で泊まることができます。
シカゴをメインで観光する予定でも、ダウンタウンまでの交通の便もよく30分前後で着くことができるので、あえてノースショアで滞在する観光客もたくさんいるそうです。
英語が話せないのですが、日本語が通じますか?
ノースショアやシカゴ周辺で日本語を話せる人をさがすのは、難しいです。ただ、地元の人々はフレンドリーなので、頑張って伝えようとすれば助けてくれるケースが多いかと思います。観光などに必要な英単語やフレーズは覚えておき、グーグル翻訳などのツールを常時使えるようにしておくと良いでしょう。
ノースショアを含むシカゴの気候はどうですか?どの時期にいくのがお勧めでしょうか?
シカゴは北緯約41度、北海道の函館とほぼ同じ緯度だと考えると、想像がつきやすいかと思います。春と秋は短く、夏は涼しく、冬場には1月でマイナス5℃、ときにはマイナス18℃まで下がります。
そのため冬場よりも、夏だと湿度が低くさわやかな気候なので、快適に過ごすことができます。また、夏には野外イベントが目白押しで、野外コンサートやエアーショーなどが開かれます。
9月に入ると街中の木々が色づき始め、色とりどりの紅葉が風に揺れる風景はとても綺麗です。冬は寒いですが、12月になると街中がイルミネーションで煌めき、公園にはスケートリンクが現れ、クリスマス一色となります。
シカゴを含め、ノースショアを観光するには何泊くらいが最適ですか?
シカゴ行きのツアーは最短でも3泊5日が理想的です。シカゴの面積は約600平方kmで、東京都と大体同じ規模だと考えると想像ができるかと思います。アートや音楽、グルメからショッピングまで様々な魅力があります。またシカゴから電車で20~30分のロックフォード観光も満喫するには最低3泊が必要となります。
日本から直行便だと約12時間、乗り換え便を使うと15時間以上かかるので、飛行機の往復で24時間以上となります。また、日本とシカゴの時差は15時間で、時刻は、日本の方が進んでいるという感覚です。
このように移動に時間がかかるのと、時差のため、シカゴツアーのほとんどは移動時間を含めて、最短でも5日間が必要となります。
飛行機でどのくらいかかりますか?
日本からは、成田と羽田からシカゴ・オヘア国際空港まで直行便が出ています。成田・羽田からだと、直行便で平均11時間50分を要します。大阪など東京以外の日本の都市からは成田・羽田か、アメリカ国内やほかの国の都市を経由する必要があります。乗り継ぎ便だと、最短でも15時間以上を要します。