カナダってどんなところ?
カナダは、国ができてから約150年ほどと比較的歴史の浅い国です。イギリス人とフランス人がカナダに進出したことが国として独立する最初のきっかけで、イギリス領だった時代などを経て現在のカナダができあがりました。
現在カナダに住んでいる人々は、国外から移住してきた200を超える民族から構成されています。
カナダの基本情報
カナダの首都はオンタリオ州にあるオタワです。国民の80%はクリスチャンで、公用語は英語とフランス語になります。したがって、英語またはフランス語のみが使われる地域もあるものの、英語とフランス語の両方で看板や公共交通機関の表示が書かれている地域も多いです。
また、カナダの国旗といえば、中央に国のシンボルであるカエデの葉が配置されているのが特徴的で、左右に入っている赤いラインは太平洋と大西洋がモチーフになっています。
さらに、カナダはとても広大な国土を持っていて、その面積はロシアに次いで世界第2位を誇ります。日本の面積と比較してみると約27倍となり、同じ国のなかでも最東端と最西端では4時間30分の時差が発生します。
カナダの気候・日本との時差は?
日本とカナダの時差については、首都であるオタワを基準にした場合「14時間」となります。しかし、カナダはサマータイムを採用しているため、サマータイム中(3月〜11月)の時差は13時間に縮まります。
また、いくつかの気候地域をもつことから、地域によっては温暖な地域や寒さの厳しい地域などが存在します。しかし日本よりも北緯が高いため、日本と比較すると平均して気温が低いことが特徴です。
カナダの通貨や物価、旅行時に必要なもの
カナダの通貨は「カナダドル(Canadian Dollar)」で、略号は$またはC$(CAD)です。$1は約82円ほど(2019年6月現在)で、5種類の紙幣と硬貨が使用されています。
しかし、カナダはクレジットカード決済が比較的浸透している国ですので、都市部や観光地であればほとんどの買い物でクレジットカード決済が可能です。したがって多額の現金を持ち歩く必要がなく、両替にかかる手間や手数料を省くことができるのも旅行者にとってはメリットになるでしょう。
チップの支払いについても現金の場合は自分で計算する必要がありますが、クレジットカード決済の場合だと専用端末にチップのパーセンテージを入力する項目があることも多いため、チップの習慣に慣れていない日本人にとっては便利です。
物価については日本とそれほど差はありませんが、ファストフードやカフェなどは日本よりも比較的安く利用できます。
また、旅行などでカナダに空路で入国する際は、パスポートに加えて「eTA」と呼ばれる電子渡航認証の取得が必要です。eTAはオンラインで事前に申請することができますので、旅行が決まった時点で早めに申請するのがおすすめです。
ほかにも、周遊などで隣国のアメリカを経由する際には、同じくアメリカ用の電子渡航認証である「ESTA」を取得する必要があります。こちらも出発までに余裕を持って準備をしておきましょう。
人気の観光都市
カナダには、美しい自然や地域によってテイストの異なる街並み、さらには歴史的建造物や観光名所などの一度は訪れたい魅力的なスポットが数多くあります。主に人気の観光都市は以下のとおりです。
バンクーバー(ブリティッシュコロンビア州)
バンクーバーは大都市でありながら海や山、森といった自然が身近に感じられ、「世界で最も住みやすい都市」とも呼ばれています。近年では冬季オリンピックの開催により国際的な知名度も上昇し、留学先としても人気です。
また、バンクーバーは太平洋の湿った暖かい空気の影響を受けて、夏は涼しくカラッとした気候で冬は温暖な気候であることも特徴のひとつです。したがって、バンクーバーは観光にも向いている地域だといえます。
主な観光スポットはダウンタウンに多くあり、公共交通機関を使っての移動が可能なエリアに集中しています。市内での移動手段は主に市バス・スカイトレイン・シーバスが挙げられ、これらを使えば市内の移動には基本的に困りません。
博物館やグランビル・アイランド、イングリッシュ・ベイなどの人気のスポットも1日 〜 2日でまわることができます。
トロント(オンタリオ州)
カナダ国内で最多の人口を誇り、政治や経済の中心となっているカナダ最大の都市トロントも、観光客や留学生に人気のエリアです。
高層ビルがひしめき合うエリアと歴史的建造物や老舗の劇場などが並ぶエリア、そしてナイアガラ・フォールズといった自然の名所が融合していることから、いつ訪れても楽しむことができる都市だともいえます。
さらにトロントは、アメリカの4大スポーツのうちMLB(ベースボール)・NHL(アイスホッケー)・NBA(バスケットボール)で活躍するチームの本拠地になっているため、シーズン中はこれらのスポーツを観戦することも可能です。
ほかにも、ハリウッドスターなどが集う著名な映画祭が開催されたり、世界的なミュージシャンや俳優を数多く輩出したりと、スポーツやエンターテイメントにおける注目度が高まっている都市でもあります。
トロントでの移動手段には主に市バス・鉄道・ストリートカーが挙げられ、これらを利用すればCNタワーやトロント市庁舎のあるダウンタウンはもちろん、カナダ将校の邸宅「カーサ・ロマ」があるミッドタウンのあたりや、トロント動物園などがある郊外にも問題なく足を運ぶことができます。
歴史と流行の最先端が融合する街トロントは、一度は訪れるべき場所だといえるでしょう。
オタワ(オンタリオ州)
オンタリオ州ではトロントと並んで二大都市と称される首都オタワが、カナダ政治の中心となっている都市です。オタワ川沿いに位置するオタワはトロントから飛行機で約1時間ほどで、国内外から飛行機の便が数多く運行していることからアクセスには困りません。
自然豊かなオタワは、春はチューリップの花が至るところに咲き誇り、冬は北米最大規模のウィンターフェスティバルで街が賑わっていることから1年を通して楽しめる都市となっています。
また、オタワが首都となったのは、イギリス系とフランス系の両勢力から中立的な土地であったことや、当時は軍事的な脅威だったアメリカから離れているという理由からだといわれています。
街としての歴史は新しい都市ではありますが、オタワ最古の教会である「ノートルダム聖堂」や世界文化遺産の「リドー運河」などの観光名所を通して、カナダという国ができてからの政治や交易の歴史を体感することができます。
オタワ市内の主な交通手段には市バスと、ライトレール方式の電車「O-トレイン」があり、ダウンタウン周辺はこれらを利用することで問題なくまわることができます。
しかし、カナダの首都なだけあってオタワの街は比較的広いため、観光名所間の移動は市バスやタクシーをうまく活用して効率よくまわることがポイントです。
トロントのような近代的要素こそ少ないものの、国会議事堂や国立の美術館・博物館などの重要な建物はオタワに集中していて、見どころはたくさんあります。
モントリオール(ケベック州)
モントリオールはセントローレンス川の中洲に発展したカナダ第二の都市で、パリに次いで世界で2番目に大きいフランス語圏の地域でもあります。
街にはフランス語と英語の看板の両方が見受けられ、現地の人々同士の会話はフランス語がメインとなりますが、観光客や英語が母国語の人々を前にするとすんなりと英語に切り替えられるくらい、住民のほとんどが英語とフランス語を使いこなすバイリンガルです。
また、モントリオールの支配権がフランス系からイギリス系へと移っていったあとも、都市の80%ほどを占めるフランス系カナダ人たちが自分たちの文化や伝統を大切に守りながら暮らしてきたため、街にはフランス風の建物とイギリス風の建物が混在しています。
この独特の街の雰囲気や現地の人々によって、モントリオールが歩んできた歴史を感じることができるのも魅力のひとつです。
さらに、モントリオールはカナダでも2番目となる大都市なだけあって訪れたいスポットも広範囲に及びます。しかし、地下鉄と市バスを利用すれば観光でまわる範囲についてはほぼ完璧にカバーできるので、積極的に利用してみるのがおすすめです。
冬は少し寒さの厳しい地域ではありますが、そのぶん地下街が発達していて比較的快適に移動ができるので、いつ訪れても楽しめるでしょう。美しい教会や礼拝堂、独特の街並みなどはぜひ実際に訪れて体験していただきたいスポットです。
ケベック・シティー(ケベック州)
ケベック州の州都であるケベック・シティはフランス系住民を中心に文化や伝統を築いてきた地域で、美しい建造物や街並みが特徴のひとつに挙げられます。日本からの直行便はないため、モントリオールやトロント、オタワといった都市部からの便を利用する必要があります。
政治や経済の中心ではないものの、街の歴史はカナダのなかでも古く、イギリス軍とフランス軍による戦いの歴史などが色濃く感じ取れる場所でもあります。
街の歴史を学べる博物館や軍の訓練に使われた広場などを巡り、当時の様子や独自の発展を遂げた文化の残る街を散策するのがケベック・シティの楽しみ方だといえるでしょう。
また、日中にぎわう旧市街に代わって夜は新市街が活気づくことから、どの時間に行っても、誰と行っても楽しめるのも魅力です。
中心部だけなら徒歩でも充分にまわれる広さですが、旧市街と新市街を循環するバスもありますので、上手に活用して観光してみましょう。カナダの歴史や伝統を感じながらのんびりと旅をしたい場合には、ケベック・シティーがピッタリです。
定番スポット10選
キャピラノ吊り橋(バンクーバー)
ノース・バンクーバーを流れるキャピラノ川の両側は深い渓谷になっていて、この渓谷にかかる吊り橋が「キャピラノ吊り橋」です。
全長134メートルの橋が谷底から約70メートルのところにかかっていて、歩いてみるとゆらゆら揺れてスリル満点。いまやバンクーバーの観光名所となっています。
吊り橋を渡った先には公園があり、ブリティッシュコロンビア州沿岸特有の寒帯雨林がひろがっていて、森林浴をたっぷり堪能できるところも魅力です。
さらに吊り橋以外にも、空中に飛び出た遊歩道を歩く「クリフウォーク」や、支柱に7つの吊り橋をかけた「ツリートップアドベンチャー」などのアクティビティを楽しんだり、ギフトショップやレストランも充実しているため買い物やグルメも満喫できたりします。
キャピラノ吊り橋までは、バンクーバー市内から市バスやシャトルバスが運行しているためアクセスも良好です。ハイシーズンの5月〜9月は本数も充実していてたくさんの観光客で賑わっていますが、冬になるとイルミネーションも楽しめることから、いつ訪れてもおすすめだといえます。
リドー運河(オタワ)
カナダの首都であるオタワの中心部には、オンタリオ州ではじめてユネスコの世界文化遺産にも登録された「リドー運河」が全長202キロメートルにわたって流れており、オタワ観光における定番スポットとなっています。
英米戦争後のアメリカの侵攻を恐れて防衛のためにつくられたリドー運河には24の水門があり、完成後は軍事物資の輸送などにも使われていました。この24の水門を開閉しながら川の高低差を調節することで、船を進ませる仕組みになっています。
そしてこの水門は現在も使われていることから、タイミングが合えば開閉させる様子を見ることも可能です。また、建設時に作業場となっていた場所には現在「バイタウン博物館」があり、運河とオタワの歴史に触れることができます。
運河沿いには遊歩道があり、春から秋まではのんびりサイクリングや散歩を楽しむことができるほかに、冬になると運河の水面が凍りつくことからスケートリンクとして利用され、1年を通して観光客や地元の人々の憩いの場として親しまれています。
プリンスエドワード島
ルーシー・モード・モンゴメリの小説「赤毛のアン Anne of Green Gables」の舞台として有名なプリンスエドワード島は、セント・ローレンス湾に浮かぶ小さな島です。小説で描写された場所がいくつも存在していて、ファンにはたまらないスポットだといえるでしょう。
そのため、人気のエリアは「赤毛のアン」でアヴォンリー村のモデルになったキャベンディッシュです。
作者モンゴメリの生家や、アンが少女時代を過ごした家として描かれている「グリーン・ゲイブルス」といった物語に関連する場所を訪れ、アンの世界にどっぷりと浸かってみるのがおすすめの過ごし方だといえます。
もちろん物語を知らずとも、カナダ連邦発祥の地として知られる島の中心地「シャーロットタウン」で19世紀を伺わせる建造物を眺めたり、海沿いの遊歩道を美しい夕暮れとともに歩いてみたり、島の名物ロブスターを心ゆくまで堪能したりと、楽しみ方はたくさん。
カナダを訪れる際にはプリンスエドワード島も旅の計画に取り入れ、島の魅力を体感してみましょう。
イエローナイフ
極北とよばれる寒さの厳しい地方にある「イエローナイフ」は、美しいオーロラを見ることができる場所として世界的に有名です。
オーロラ・オーバルの真下に位置するイエローナイフだからこそ、4日間滞在した場合には99%以上の確率でオーロラを見ることができるため、オーロラ鑑賞を扱うツアーも数多く存在します。
また、北極圏に位置していることから気温は低めで、冬場の気温はマイナス30〜50℃になることも。したがって州の面積はとても広いにもかかわらず、人口は州全体でわずか4万1,700人ほどしかいません。
公用語は8つもあり、これまで街は鉱山のもたらす富によって栄えてきましたが、近年ではさらにダイヤモンド鉱山が発見され、今後さらに発展していく兆しを見せています。
イエローナイフへ行く際には、飛行機で到着したあとにタクシーなどでの移動が必要になるため、移動手段や宿泊施設の手配がされたツアーを利用しての滞在がおすすめです。
8月〜4月がハイシーズンですので、夏以外にカナダを訪れる際には行き先のひとつとしてイエローナイフを検討してみてください。
ウィスラー
ブリティッシュコロンビア州にあるウィスラーは、2010年に行われたバンクーバーオリンピックの競技開催地として有名で、ウィスラー山とブラッコム山にまたがる巨大なスキーリゾートは世界中のスキーヤーが憧れる場所です。
街の中心であるウィスラービレッジにはたくさんのホテルやカフェ、レストランが並び、冬はたくさんのスキーヤーたちで賑わっています。
また、ウィスラーは冬だけでなく、雪がない時期も楽しめる通年型の山岳リゾートです。夏場はハイキングや乗馬、ラフティングといったアクティビティが充実していて、コースト山脈の山並みと周辺を流れる河川を眺めながら貴重な体験をすることができます。
ほかにもウィスラービレッジではさまざまなイベントが開催されるなど、夏のウィスラーもにぎやかで魅力的です。
ウィスラーへ行くにはバンクーバーから運行しているバスを利用するのが便利で、空港からは3時間、ダウンタウンからは2時間〜2時間20分ほどの所要時間で行くことができます。カナダの大自然を感じながらアクティブな旅を楽しみたい場合にはおすすめのスポットです。
ナイアガラ・フォールズ
カナダの名所といえばまず思い浮かぶ「ナイアガラ・フォールズ」は、オンタリオ州とアメリカの国境付近にある世界三大瀑布のひとつです。
アメリカ側に流れる「アメリカ滝」と、カナダ側に流れる「カナダ滝」からなり、特にカナダ滝は弓なりに削られた巨大かつ独特の形状から凄まじい量の水が流れていて、圧巻のスケールを誇ります。
滝付近までは歩いていけるよう整備されているため、まずは近くまで行って自然の魅力を間近で体験するのがおすすめ。最も滝に近い場所に至っては、このまま吸い込まれてしまいそうな感覚を覚えるほどです。
さらに、滝が見えるエリアには観光開発によって高級ホテルやレストラン、カジノなどのアトラクション施設が並び、自然の魅力と同時にグルメやアミューズメントも楽しむことができます。
ほかにも、スカイロンタワーの展望デッキからはふたつの滝とどこまでも続くナイアガラ川が一望できたり、クルーズ船に乗って至近距離で迫力満点の滝を見上げたり、夜にはライトアップされた美しい滝や花火を堪能できたりと、いくつもの視点で滝の魅力を満喫するための工夫がなされていて、昼夜問わず誰もが楽しめるスポットです。
ナイアガラ・フォールズへ行くには、空港からはシャトルバスを利用し、トロントのダウンタウンからはシャトルバスまたは長距離バスが便利です。いずれも所要時間1時間半〜2時間ほどで行くことができますので、トロント観光の計画にぜひ取り入れてみましょう。
カナディアン・ロッキー
北米大陸をほぼ縦断するロッキー山脈のなかで、アルバータ州とブリティッシュコロンビア州にまたがる山脈を「カナディアン・ロッキー」といいます。
カナディアン・ロッキーの観光シーズンは冬に凍った湖が完全に溶ける6月末〜8月の間で、3,000メートル級の岩山に残る氷河や深緑の針葉樹、そしてエメラルド色をした湖のコントラストは圧巻の美しさを誇ります。
夏が終わると9月〜10月は黄葉、11月からは雪が降ってスキーシーズンを迎え、季節ごとに異なる美しさを堪能できるのもポイントです。
カナディアン・ロッキーの観光において拠点になるのは、アルバータ州の「バンフ」と「ジャスパー」という、いずれもリゾート地として名高い町です。
特にバンフは町の規模も大きく、ホテルやレストランなども充実しているため世界中から観光客が訪れます。これらの町を拠点にして代表的な自然公園をまわったり、スキーやハイキング、乗馬などのアクティビティを楽しんだりするのが一般的な観光ルートとなります。
ほかには、氷河のうえを雪上車で移動し、自分の足で歩いたりする「コロンビア・アイスフィールド・アドベンチャー」や、高さ280メートルの崖から飛び出した空中歩道を歩く「コロンビア・アイスフィールド・スカイウォーク」などの体感型アトラクションも人気です。
カナディアン・ロッキーを訪れた際には絵葉書のような美しい大自然を、目で見て、実際に触れて堪能することをおすすめします。
ノートルダム大聖堂(モントリオール)
モントリオールの旧市街にある「ノートルダム大聖堂」は、1829年に建設されたネオゴシック様式といわれる厳かな雰囲気に包まれた建物で、モントリオール旧市街最大の見どころです。2つの塔が空に向かって伸びている特徴的な外観は、旧市街の建物のなかでもひときわ目を引きます。
大聖堂は旧市街のメインストリートにあたるノートルダム通り沿いにあり、アクセスも良好ですので、モントリオール観光では外せないスポットです。また、近年ではモントリオール出身の歌手セリーヌ・ディオンが挙式を行なった場所としても知られています。
そして、さらなる見どころは大聖堂の内部。足を踏み入れるとまず目に飛び込んでくるのは、コバルトブルーのライトに照らされて浮かび上がる黄金の祭壇で、その息を呑むほどの美しさに誰もが目を奪われるでしょう。
色鮮やかなステンドグラスから差し込む光も相まって、聖堂内は厳かでありながら温かい雰囲気に包まれています。
また、ノートルダム大聖堂には7,000本のパイプをもつ世界最大級のパイプオルガンも設置されており、建設直後から現在までミサやコンサートで定期的に使用されています。
なかでも、モントリオール交響楽団によるモーツアルトのコンサートは夏のイベントとして有名で、入場料の代わりにチケットを購入して鑑賞することができますので、夏の旅行時にはぜひ訪れてみましょう。
CNタワー(トロント)
カナダ最大の繁華街といわれるトロントのダウンタウンにある「CNタワー」は、トロント全体を一望できる全長553メートルのタワーです。
テレビやラジオの電波塔として建造されたCNタワーはダウンタウンの至るところから見上げることができ、世界最大級のランドマークとして親しまれています。
地上340メートルほどのところにある展望台は屋内と屋外の2つで、屋内展望台には床がガラス張りになった「Glass Floor(グラス・フロア)」やカフェなどがあります。
グラスフロアに立って下を向くとはるか遠くに車が走っているのが見え、思わず足がすくんでしまうようなスリルを味わえるでしょう。屋外に出ると柵があるものの、トロントの海風を感じながら街全体を見渡すことができて爽快です。
また、CNタワーでは展望台の外側に設置された幅1.5メートルの縁を歩く「Edge Walk(エッジ・ウォーク)」というアトラクションも人気を呼んでいます。
命綱がわりの1本のケーブルだけが頼りで、下を向いてしまったら恐怖で歩けなくなりそうなほどのスリル満点の体験ができるでしょう。さらにCNタワーの下部はショッピングアーケードになっていて、カナダ定番のお土産やCNタワーだけのオリジナルグッズを手に入れることが可能です。
CNタワーは、ダウンタウン中心部のユニオン駅から専用の連絡通路で結ばれていてアクセス抜群。さらに、同じ敷地内にはカナダ最大の水族館「リプリーズ・アクアリウム・オブ・カナダ」や、メジャーリーグを観戦できる「ロジャースセンター」などもあり、1日を通して楽しめる人気のエリアです。
モレイン湖(カナディアン・ロッキー)
「モレイン湖」は、カナディアン・ロッキーで有名なアルバータ州バンフにある「バンフ国立公園」内の湖です。
テンピークスと呼ばれる山々に囲まれた、ターコイズブルーに輝くモレイン湖は「世界一美しい」と称され、カナダの旧20ドル札の図案にも採用されていました。青い空とテンピークスに残る白い雪、そして青く美しい湖のコントラストは必見です。
モレイン湖がターコイズブルーに輝く理由は、雪解け水と一緒に湖へと流れてくるに氷河によって削り取られた微細な岩壁が、太陽の光のなかで青系統のものだけを反射するためだといわれています。光線の関係から、最も湖が美しく見えるのは午前中。
さらに夏場は観光客が殺到するため、駐車場が埋まってしまう関係でも午前中の早い時間に行くのが望ましいでしょう。この時間帯を狙っていくと、より青く美しく輝くモレイン湖を見られる可能性がぐんと高まります。
また、湖に向かう道路が冬の間は閉鎖されてしまうため、この絶景は夏にしか見ることができません。そのぶん夏には、湖にある散策道を歩いたり、カヌーで遊ぶことができたりとモレイン湖の魅力がたっぷり味わえるようになっています。
まわりの山々とのコントラストを眺めて楽しむほかに、ぜひカヌーに乗って間近でモレイン湖の美しさを体感してみましょう。
カナダの歴史を感じられるスポット5選
カナダは移民で構成されている国としても知られています。したがって、街にも英国やフランスなどの歴史を取り入れつつ、独自の発展を遂げてきた建造物が多くあります。
これらの建造物にはカナダの歴史が色濃く反映されているほか、独特の美しさを持っているため、カナダ観光ではぜひ訪れてみましょう。
ノートルダム聖堂(オタワ)
首都オタワにあるノートルダム聖堂は、現存するものとしてはオタワ最古の教会となります。ここでは、ステンドグラスが見事な聖堂内にある、数百体の聖人の像が囲む黄金の祭壇が見どころです。
ステンドグラスと青い天井、そして黄金の祭壇のコントラストは素晴らしく、見る者を圧倒する独特の美しさを放っています。また、開館時であれば無料で見学することができますので、オタワを観光する際にはマストで訪れるべきスポットです。
フェアモント・ル・シャトー・フロントナック(ケベック・シティ)
セントローレンス川を見下ろす高台にある「フェアモント・ル・シャトー・フロントナック」は、ホテルでありながら街の象徴として親しまれている建物です。旅行誌や旅行サイトなどでケベックについて調べると、必ずこのホテルが掲載されているくらい観光名所として浸透しています。
フランス古城を模したフレンチ・ロマネスク様式の美しい外観はどこから眺めても気品にあふれ、さらにその豪華さで見る者を圧倒します。また、第二次世界大戦時にはチャーチルとルーズベルトの会談場所になり、歴史的にも重要な場所であったことでも知られています。
ホテルの内部も建設当時の壮麗な雰囲気はそのままに、アンティーク調の家具を中心とした上品な客室が特徴である反面、ダイニングや屋内プールなどは最先端の設備を備えた最高級ホテルとして現在も利用されています。
ケベック・シティの象徴としての歴史を感じながら、旅のご褒美に宿泊してみるのもおすすめです。
聖ジョセフ礼拝堂(モントリオール)
聖ジョセフ礼拝堂は、モントリオールの最高地点(263メートル)に建てられたカトリックの礼拝堂です。信仰の力で多くの人々のケガや病気を治したとされるアンドレ修道士が建てた小さな礼拝所がもともとのきっかけで、そこから今では年間200万人が参拝に訪れる観光名所となっています。
ドーム型になっている礼拝堂の内部はシンプルでありながらも厳かな雰囲気が漂い、奥にはカナダの守護聖人である聖ジョセフ像が置かれています。また、廊下の壁にぎっしりと並べられた松葉杖は、アンドレ修道士によって歩けるようになった人々が奉納したものだそうです。
ほかにもギフトショップや展望台、博物館などが建物内に入っている巨大な礼拝堂ですので、誰と行っても楽しめるはずです。ノートルダム大聖堂と合わせて訪れたい2大定番スポットだといえるでしょう。
国会議事堂(オタワ)
オタワ川沿いの緑の丘、パーラメント・ヒルに立つネオゴシック様式の国会議事堂は、イギリスのヴィクトリア女王の命で1859〜66年に建設されたカナダ初の議事堂です。
センター・イースト・ウェストの3つのブロックがあり、センターブロック中央のタワーのみ一般見学が可能でしたが、2019年現在は閉鎖されています。
しかし、そのかわりに現在はウェストブロックの下院、上院議員をまわるガイドツアーが毎日行なわれています。
これまで見られなかった箇所を見学できる貴重なチャンスとなっていますので、息を呑むほど美しい議事堂の内部をこの機会にぜひ見学してみましょう。
ノートルダム大聖堂(ケベック・シティ)
ケベック・シティの旧市街にあるノートルダム大聖堂は、17世紀半ばに建立された歴史ある大聖堂です。モントリオールのノートルダム大聖堂よりも歴史が古く、2014年には建立されてから350周年を迎えました。
何度か火災に見舞われ、改築を繰り返しながら時代ごとに姿を変えてきたノートルダム大聖堂が現在の姿になったのは1925年のこと。聖堂内は柔らかい色合いで統一されており、豪華なステンドグラスや黄金に輝く祭壇の美しさがいっそう引き立ちます。
また、地下にはフランス系カナダ人に多大な影響を与えたとされる、ヌーヴェル・フランス最初の司教フランソワ・ラバルの墓があるほか、祭壇付近にはラバル司教のモニュメントがありますので、あわせて見てみてください。
カナダのアートシーンに触れられるスポット5選
カナダは国としての歴史が比較的浅いことから、アートにおける世界レベルの巨匠はあまり多くありません。
しかし、それでも都市部の至るところに美術館があり、街には個性的なアートがあふれていることから、カナダのアートシーンも一度は見ておくべきだといえます。
グラフィティ・アレー(トロント)
トロントのクイーン・ストリート・ウエストにある「グラフィティ・アレー」と呼ばれるエリアには、約300メートルにも及ぶ狭い小路の両側にびっしりとウォールアートが描かれています。
カラフルでクオリティの高い絵は見ているだけで楽しい気分になり、いまやトロントの観光名所として観光客や地元の若者たちで常に賑わっています。
エリアを埋め尽くす、圧倒されるくらいのド派手で個性的なアートはSNS映えも抜群です。
オンタリオ美術館(トロント)
トロントの中心部セント・パトリック駅から徒歩5分のところにある「オンタリオ美術館」は、所蔵作品8万点を超える大きな美術館です。
内容としては、カナダの画家グループであるグループ・オブ・セブンの作品やイヌイットアートをはじめ、ピカソやゴッホなどのヨーロッパ絵画も充実しています。
さらに、イギリスを代表する彫刻家ヘンリー・ムーアのコレクションは世界最大級といわれていて、カナダのアート以外にも必見の作品が多数あることも特徴といえます。
館内にはカフェもありますので、たくさんのアートに触れながらのんびりとした時間を過ごすのもおすすめです。
カナダ国立美術館(オタワ)
ガラス張りのモダンな外観が特徴的なカナダ国立美術館は、100年以上の歴史を持つカナダ随一の美術館です。
コレクションにはグループ・オブ・セブンの風景画やイヌイットの彫刻や工芸品に加え、モネやクリムトなどの名作も多数揃えているため見ごたえは抜群。カナダ以外のアートにもたくさん触れられます。
コレクションのほかに建物自体も芸術品といえるカナダ国立美術館は、国会議事堂などの歴史ある施設とはまた違った楽しみ方ができ、おすすめの観光スポットです。
バンクーバー美術館(バンクーバー)
ダウンタウンの中心部、ロブソン広場の正面にあるバンクーバー美術館は、ギリシア神殿を思わせる石造りの外観が特徴の美術館です。
もともとは裁判所として使われていたという建物のなかには、ブリティッシュ・コロンビア州のアーティストを中心にカナダの美術やイギリスの絵画・彫刻などが多数展示されています。
建物に併設されたカフェやショップでのんびりとしたひとときを過ごせるほか、特に17世紀〜18世紀のカナダのアートを堪能するなら必見のスポットです。
ビル・リード・ギャラリー(バンクーバー)
バンクーバー美術館のすぐ近くにあるビル・リード・ギャラリーは、カナダを代表するアーティストのひとりである「ビル・リード」の作品や生涯に触れることができるギャラリーです。
館内にはビル・リードの代表作「The Raven and the First Men」などの試作品が展示されていたり、彼の生涯を紹介するコーナーがあったりと、ここへ行けばビル・リードのことがわかると言っても過言ではありません。
小学生の頃に制作したチョークのミニチュアティーセットなど、幼い頃から才能を発揮していたことがわかる貴重な品もありますので、バンクーバー美術館とあわせて訪れてみても面白いでしょう。
カナダ料理が楽しめる!グルメスポット5選
いろいろな文化が混ざっているカナダなだけあって、その地域ごとの名物や文化が取り入れられた多様なグルメも観光時には外せません。
ここでは国民から愛されるファストフードからカナダ名物が食べられる老舗レストランまで、5つピックアップしてご紹介します。
ティム・ホートン(カナダ全土)
ティムホートンは、カナダ人が愛してやまないコーヒーショップです。カナダ国内では2,000店舗以上あり、同様にドーナツやコーヒーを販売する世界的チェーンをしのぐ圧倒的なシェアを誇ります。通勤・通学の時間帯やランチタイムには行列ができるほどの人気です。
特徴としてはコスパの良さが挙げられ、一番小さいサイズのコーヒーは約$1.5ほど、ドーナツも¢99〜と同様のチェーン店の半額ほどで利用できるのがポイント。ドーナツのほかには軽食も販売されていますので、滞在中に一度は立ち寄っていただきたいお店です。
シェ・アシュトン(ケベック・シティ)
カナダ全土で親しまれている、フライドポテト・チーズ・グレービーソースをかけ合わせたB級グルメ「プーティン」。このプーティンが発祥したというお店がケベック州にある「シェ・アシュトン」です。
ホクホクのポテトと濃厚ソースの相性は抜群で、ボリューミーなメニューではあるものの食べ進める手が止まらず、やみつきになってしまう美味しさです。
カナダ全土でみると地域や店舗によって味付けが微妙に異なるので、食べ比べをするのも楽しいでしょう。しかし、ケベックに行く際にはやはり発祥の店であるシェ・アシュトンは欠かせないといえます。
ビーバー・テイルズ(オタワ)
ビーバー・テイルズは、オタワで発祥した「ペストリー」というソウルフードが食べられるお店です。
ペストリーとはビーバーのしっぽをモチーフにし、平たく生地を伸ばして揚げたサクサク食感のスイーツのことを指します。メープルシロップやチョコ、フルーツなどトッピングの種類も豊富で、滞在中に一度は食べていただきたいソウルフードです。
当初はオタワを中心に人気のグルメでしたが、近年はカナダ全土の観光地に続々と店舗を拡大し、幅広い人気を集めています。
シュワルツ(モントリオール)
モントリオール名物「スモークミート」は、スパイスに漬け込んで燻製にした牛肉のことを指します。
口に入れると崩れてしまうほど柔らかく旨みたっぷりのお肉は、地元民から旅行客まで幅広く愛されています。
サンドイッチで食べるのが人気のスタイルで、なかでも老舗レストランのシュワルツで提供しているスモークミードサンドが圧倒的な人気を誇ります。伝統のスパイスに10日間漬け込んでから燻製したスモークミートサンドは絶品です。
週末のランチタイムには並ぶこともあるかもしれませんが、それだけ愛されているということなので、モントリオールへ滞在する際にはぜひ訪れてみてください。
オーザンシアン・カナディアン(ケベック・シティ)
ケベック・シティの旧市街にあるオーザンシアン・カナディアンは、ケベックの伝統料理が味わえると人気の老舗レストランです。建物自体は1675年に建てられた古民家で、赤い屋根が特徴です。
ケベック料理には「トルティエール」と呼ばれるミートパイなどがあり、このミートパイやミートボールなどの盛り合わせや、ダックコンフィなどがお店でも人気のランチメニューとなります。
さらにディナーでは前菜やメイン、デザートなどが付いたセットメニューも提供していますので、ちょっと贅沢な時間を堪能できるのも魅力です。
観光客や地元の人々からも愛される人気店ですので、ケベック観光の際は要チェックのお店だといえます。
失敗なしのカナダ定番おみやげ
カナダは名物がたくさんあるほかに街中におみやげ売り場があるため、おみやげ自体も選ぶのに迷うほどたくさん種類があります。
旅の記念として欠かせない定番のおみやげを思い出とともに持ち帰り、旅を締めくくりましょう。
メープルシロップ
カエデからつくられるメープルシロップは、カナダの国旗にも描かれているほど代表的なカナダ名物です。
世界のメープルシロップ生産量の85%がカナダ産なだけあって国内では至るところで手軽に購入でき、カナダ人の食卓でも高い頻度で使われているため、”カナダ旅行の記念”としてはマストで手に入れたいアイテムだといえます。
また、メープルシロップには樹液がとれた時期によって5つの等級があり、用途や好み、価格などに応じてベストな1本を選ぶことができるのもポイント。
シロップ以外にはメープルフレーバーのクッキーや紅茶なども売られていて、これらは家族や知人に配るときにぴったりです。
サーモン缶
カナダを代表するシーフードであるサーモンは、脂の乗ったものからさっぱり味のものまで、種類も豊富です。また、レストランでもグリルやサンドなど、さまざまなメニューでサーモンを味わうことができます。
ショップなどで売られている缶詰などの密閉された加工品であれば、常温のまま長期間の保存が可能なため、おみやげにもおすすめです。
アイスワイン
カナダの厳しい寒さで凍らせたブドウからつくるアイスワインは、「デザートワイン」と呼ばれるほど上品な甘みが凝縮されたワインです。世界的に権威のある品評会でも高い評価を得るなど、その魅力は世界でも認められています。
最近ではアイスワイン風味のお菓子なども徐々に増えてきて、おみやげのほかにお酒が苦手な場合にもおすすめです。また、なかにはアイスワインの試飲ができるところもありますので、お気に入りの1本を探す際に利用してみましょう。
Rootsの洋服&小物
「Roots」は、カナダのシンボルとされている動物であるビーバーをモチーフにした、カナダ発祥のファッションブランドです。
カジュアルなデザインで着る人を選ばず、生地もしっかりしていて着心地がいいため、カナダ人だけでなく観光客からも人気を集めています。カナダ人が愛用しているパーカーや、靴下や手袋などの小物は特にお土産にピッタリです。
また、日本には上陸していないRootsですが、カナダでは全国各地に展開されているため買う場所にも困りません。価格は決して安くはないものの、上質なお土産として大切な人へ贈ってみるのはいかがでしょうか。
Rocky Mountain Soap Companyのソープ
Rocky Mountain Soapは、ロッキー山脈にあるキャンモアという町で生まれた日本未上陸の自然派ソープブランドです。
100%天然素材でつくられたボディケア製品が特徴のRocky Mountain Soapでは、特にハンドメイドの石鹸が高い人気を誇ります。ヤギのミルクやローズヒップなど種類も豊富で、カラフルで可愛らしい見た目もお土産向きです。
また、石鹸は$5.95〜から揃えており、それほど高くありませんのでお土産にも最適。さらに詰め合わせのギフトセットは、贈り物にピッタリです。
カナダへのアクセス
成田国際空港から
バンクーバー:約10時間(エア・カナダ、JAL)
モントリオール:約12時間(エア・カナダ)
トロント:約12時間(エア・カナダ)
カルガリー:約11時間(エア・カナダ)
羽田空港から
バンクーバー:約10時間(ANA)
トロント:約12時間(エア・カナダ)
関西国際空港から
バンクーバー:約10時間20分(エア・カナダ)
※直行便を利用した場合の所要時間
カナダ観光の移動手段
広大な国土をもつカナダにおいて、移動手段の確保は必要不可欠です。予算や旅行の日程、さらには自身の体力や移動距離に応じて飛行機、バス、レンタカーなどを使い分け、上手に旅を満喫しましょう。
飛行機
飛行機の利用はコストがかかるものの、長距離の移動や短時間で移動したい場合には最もおすすめです。カナダは大きい国であるため飛行機での移動も珍しくなく、国内線の本数も充実しています。観光の時間をたっぷり確保したい場合は、飛行機を利用してみましょう。
長距離バス
できる限り予算を抑えたい場合には、飛行機よりもお手頃価格で利用できる長距離バスがおすすめです。しかし主要都市以外では便数があまり充実しておらず、さらに移動距離が長いと時間と体力をかなり消耗しますので、旅の日程や自身の体力を踏まえた上で利用を検討しましょう。
列車
のんびり優雅に、移動時間も楽しみたい場合には列車の利用も可能です。長時間の移動になることもありますが、車窓からの景色を眺めながらゆったりと過ごすにはぴったりです。
レンタカー
自分好みのルートで自由に移動できるというメリットを持つレンタカーは、日本からも予約が可能です。空港やダウンタウンで受付をすることが多いため主要都市での利用にはおすすめですが、長距離移動にはあまり向かないため、その際はほかの手段を選ぶのが賢明です。
カナダ観光でお得なフリーパス
カナダの主要な都市部は公共交通機関が発達していて、街での移動には困らないでしょう。ただし都市部とはいえ広いので、効率よくまわるためにも公共交通機関の利用は必須です。ここでは、主要都市で使える地下鉄やバスのお得なチケットについてご紹介していきます。
主要都市で使える主なパス
トロント
トロントの地下鉄・バス・ストリートカーはすべてTTC社が管理しています。このTTCのフリーパスを券売機などで購入すると、これらの乗り物が1枚のチケットで乗り放題になるため、トロント観光には欠かせません。主に旅行者向きのフリーパスは以下のとおりです。
・Day Pass: 1日券のようなもので、発行日から翌日の5:30まで使用できます。
・Weekly Pass: 月曜日から日曜日まで使用できるパスです。購入した日に関係なく有効期間は月曜〜日曜と決められているので注意しましょう。
バンクーバー
バンクーバーの場合、バス・電車・フェリーを管理するTransLink社のフリーパスがお得です。旅行者へのおすすめは、決められた日数分が乗り放題になる仕組みと、Compass Card(日本でいうICカードのようなもの)にチャージをすると割引運賃で乗車できる仕組みの2つがあります。滞在日数や旅の計画に応じて適切なほうを選びましょう。
・Day Pass: Trans Link社が管理するエリアのすべての交通機関が1日乗り放題になるパスです。Compass CardにDay Passを追加するか、使い捨てのDay Passを券売機などで購入するかの方法で利用できます。
・Stored Value: 所有するCompass Cardにチャージをすると、すべての乗り物に割引運賃で乗車できるようになる仕組みを指します。入金は券売機やオンラインで簡単にできるので、ある程度長期間の滞在や公共交通機関を頻繁に利用しない場合にはおすすめです。
モントリオール
モントリオールではSTM社が管理する地下鉄とバスが主要な交通手段です。特にバスの利便性は高く、中心街では地下鉄の運行が終了したあとも深夜バスが運行しています。フリーパスの種類も豊富ですので、旅のスタイルに合わせてピッタリのパスを選びましょう。チケットは窓口または券売機にて購入可能です。
・Unlimited Weekend Pass: 金曜日の16:00から月曜日の5:00まで、週末限定で乗り放題になるパスです。
・1 Day Pass: ほかの都市のDay Passと同様、交通機関が1日乗り放題になるパスです。
・3 Day Pass: 1 Day Passの3日分にあたるパスです。滞在日数によってはこちらのパスがおすすめです。
オタワ
オタワではOC Transpo社がバスと電車を運行しています。しかし観光においてはバスを利用する場面が多く、それ以外はタクシーを利用するのが一般的です。また、フリーパスの種類もDay Passのみですので、観光の際は主にこのパスを利用するとよいでしょう。
・1 Day Pass: ほかの都市のDay Passと同様です。紙で発券されますので、なくさないようにしましょう。
カナダの年間イベント情報
New Years Day:元旦(1/1)
カナダの年越しは友人や恋人と過ごすのが一般的で、大晦日に花火などとともに盛大なカウントダウンを行ないます。都市部にいくと花火があがったり、カウントダウンコンサートが行われたりと、盛大さは日本とあまり変わらないようです。
そして年があけると「New Years Day」という、日本と同様に国が定めた祝日となります。
日本では年越しそばを食べたり、おせちを食べたり、初詣に行ったりとお正月に行なうことは色々とありますが、カナダのNew Years Dayはこれといったイベントなどがなく、街のお店が時間を短縮して営業している程度です。
また、1月2日からは仕事やお店の営業も通常どおりに始まるため、カナダのお正月は自宅でゆっくり過ごすのが一般的なようです。
Good Friday:聖金曜日(※4/19)
Good Fridayはイエス・キリストが亡くなった日とされていて、キリスト教徒にとってはとても重要な日です。カナダでは、Good Fridayから土日を挟んだ4日間を「イースター」といい、キリストが亡くなってから復活したとされる日までを4連休にしています。
Good Fridayは、州によっては学校なども休みになることが多く、過ごし方は地域や家庭によっても異なりますが、キリスト教徒の場合はキリストが亡くなった午後3時に教会へ行き、お祈りをするのが一般的なようです。
そして、Good Fridayの翌々日にあたる日曜日は復活祭(=イースター)となります。
※移動祝祭日のため、日にちは毎年変動します。
Easter Monday:復活祭の月曜日(※4/22)
イエス・キリストが亡くなってから3日後に復活したことをお祝いするイースター(=復活祭)。バレンタインが終わってからは、生命の象徴といわれる「卵」と「うさぎ」をモチーフにしたお菓子などが街のお店にあふれ、それによって春の訪れを感じるようです。
イースター当日の過ごし方は、街で開催されるイベントに参加したり、家族で集まってご馳走を食べたりします。
そして、イースターの翌日にあたる月曜日が「イースターマンデー」という祝日で、政府機関の公休日となっています。イースターの期間は、基本的に家族でお祝いしながらのんびり過ごすのが一般的です。
※移動祝祭日のため、日にちは毎年変動します。
Victoria Day:ヴィクトリア女王誕生祭(※5/20)
ヴィクトリアデーとは、イギリスのヴィクトリア元女王の誕生日を祝う祝日です。カナダはもともとイギリス連邦王国のひとつであり、イギリスの国王がカナダの国王となることから、この日が現在でも祝日となっています。
また、ヴィクトリアデーは月曜日にあてられるため、週末から数えると3連休になるように毎年日にちが変動します。
この期間は、ブリティッシュコロンビア州の州都であるヴィクトリアでパレードや花火を伴う盛大なお祭りが開催されるなど、各地でさまざまなイベントが行なわれていて街がにぎやかです。
ヴィクトリアデーの当日は、主にこういったイベントを通して盛り上がったり、仲間とお酒を飲んだりしながら過ごします。
※移動祝祭日のため、日にちは毎年変動します。
Canada Day:建国記念日(7/1)
7月1日のカナダデーは「カナダが1つの連邦として自治を開始した日」を指し、日本でいう建国記念日のような祝日です。カナダにとっては国の誕生日のようなものなので、この日は国中でお祭り騒ぎになります。
日本では建国記念日に目立ったイベントを開催する習慣がないので、新鮮に感じることでしょう。
カナダデー当日は各地でパレードや野外コンサート、ライブパフォーマンスなどが行なわれていて、これらのイベントをまわったり、自宅で家族や友達とパーティーをしたりするのが一般的なカナダデーの過ごし方です。
ほかにも、この日はカナダの国旗をイメージした赤と白の洋服を着て過ごす人も多いため、街はとてもカラフルでにぎやかになります。
カナダに住んでいる人たちは、カナダで生まれた人や他の国から移住してきた人などのさまざまなルーツを持っています。カナダ人にとってカナダデーとは、カナダができてからの歴史に思いを馳せながら、自分たちがカナダ人であることを誇りに感じる大切な日なのです。
Toronto International Film Festival:トロント国際映画祭(9月)
こちらは祝日ではありませんが、毎年9月になると世界中の注目を浴びる映画祭がトロントで開催されます。
頭文字をとって「TIFF(ティフ)」という愛称で親しまれていて、世界中から選ばれた300本以上の映画が上演されるほかに、ハリウッドスターを含めた映画界のセレブたち数百人がトロントに集結する北米最大級の一大イベントです。
日本の著名な監督や俳優が登壇することも多く、日本においての注目度も近年は上昇しています。
また、トロント国際映画祭はコンペティション形式ではないため、最高賞を選ぶ基準は審査員による評価ではなく、一般観客の投票です。
とはいえ、この映画祭で受賞をするとその後に開催される著名な映画祭の評価に繋がりやすいといわれていることから、世界的にみても重要な映画祭として位置づけられています。
開催期間中はユニオン駅周辺の通りにTIFFのロゴマークのオフジェが置かれたり、ハリウッドスターをひと目見ようとレッドカーペットにたくさんの観衆が集まったりと、街全体が映画祭を歓迎するムードに包まれます。
この期間中にトロントを訪れる際は、ぜひこの映画祭の雰囲気も味わってみましょう。
Thanksgiving Day:感謝祭(※10月)
サンクスギビングデーは、アメリカとカナダの祝日です。いずれも食物の収穫に感謝し、お祝いするための日ではあるものの、その起源や日にちに違いがあります。カナダの場合はイギリスの伝統的な収穫祭がルーツで、毎年10月の第2月曜日がサンクスギビングデーです。
現在においては伝統的な意味合いは薄れ、当日は自宅で家族や友人、親戚と食卓を一緒に囲むのが一般的な過ごし方です。また、サンクスギビングデー定番の料理は七面鳥で、「ターキー(七面鳥)デー」という別名があるほど必ず食卓で振る舞われます。
ほかには、マッシュポテトやパンプキンパイなどが定番メニューとして挙げられます。カナダ人にとっては、大好きな家族や友人たちとごちそうを食べながら一緒に過ごす特別な時間としてサンクスギビングデーが浸透しているようです。
※移動祝祭日のため、日にちは毎年変動します。
Boxing Day:ボクシングデー(12/26)
家族などとのんびり過ごすクリスマスの翌日は、ボクシングデーという祝日です。
もともとは、貧しい人たちのために教会が寄付を募り、用意したクリスマスプレゼントの箱(=Box)を開ける日だったことに由来しているそうで、いまではカナダ中のお店がセールを開催する日として親しまれています。日本でいう、お正月の初売りに近いです。
ボクシングデー当日になると大型ショッピングモールは早朝から営業を始めます。その営業開始時間が近づくにつれて、いち早く入場するためにお客さんが列をつくります。この様子については、日本でも見かける光景かもしれませんね。
そして国をあげてのビッグセールなだけあって、人気の商品や良質な商品を破格の値段で手に入れられるため、早い段階でモール内は目当ての商品を物色する人たちでごった返します。
モールによっては入場制限がかかったり、レジに長蛇の列ができたりするほどですが、買い物好きの人たちにとってはたまらない1日となるはずです。