香港ってどんなところ?
香港の基本情報
香港の正式名称は、「中華人民共和国香港特別行政区」と言います。中国の一部ですが、政治や経済システムは中国本土とは異なる体制を採用しています。面積は約1100平方キロメートルで、東京の約半分の大きさです。香港島・九龍半島・新界、の3つの中心的な地域と、それらの周辺にある230以上の小さな島々から成ります。そこに国民約750万人が暮らしているため、世界的にも人口密度が高い地域として有名です。
香港に住む人の9割以上は漢民族で、その他、近隣の東南アジアからの移住者や、イギリス統治時代の名残でイギリス人も一定数居住しています。仏教、道教、そしてキリスト教の信仰者が多くを占め、街中には各宗教の寺院や参拝施設が整備されています。
香港の歴史
世界有数の金融中心地として有名な現在の香港は、約150年もの間、イギリスの統治下にありました。1840~1842年のアヘン戦争で、清朝はイギリスに敗北し、香港島はイギリスの租借地となりました。その後、1898年には香港島だけでなく、九龍半島、新界、その周辺の235にも及ぶ島々も、期限付きでイギリスの租借地になりました。
イギリスの租借地化が進むと、貿易港として活気にあふれる香港には、イギリスから貿易会社が流入し、中国人やインド人が職を求めて移り住み、貿易拠点の港として栄えました。また、イギリス人が優遇され、イギリスからの移民のための住居や学校、宗教施設、病院などが次々と整備されました。
1997年に、香港はイギリスから中国に返還されました。「一国二制度」の下、現在は中華人民共和国内の「特別行政区」とされています。この制度の下、香港は自治権を保ち、中国とは異なる制度や文化を形成しています。
香港の民族と公用語
香港に居住している人の9割以上は、漢民族です。中国語の方言のひとつである「広東語」が日常的に使われています。イギリスから中国へ返還された後は、標準中国語である「北京語」も普及するようになりました。かつてイギリスの租借地であったことと、国際金融都市であるという特徴から、英語も広く使われており、特に観光客の多い地域では、英語・北京語・広東語の3つを使いこなす人も多くいます。
そのため、観光で訪れる際は、英語が話せれば、コミュニケーションで不自由を感じることは少ないでしょう。しかし、タクシーに乗る時や地元の市場、ローカルな食堂などでは英語が通じないこともあるため、その場合はスマートフォンの翻訳機能などを利用しましょう。街中の案内図や看板も、広東語の漢字表記と英語のアルファベット表記が並列して記載されています。
香港の通貨と両替事情
香港で使用されている通貨は、香港ドルです。通貨の単位は香港ドルとセントで、1香港ドル(HK$)が100セント(¢)です。紙幣は10香港ドル、20香港ドル、50香港ドル、100香港ドル、500香港ドル、1,000香港ドルの6種類、硬貨は10香港ドル、5香港ドル、2香港ドル、1香港ドル、50セント、20セント、10セントの7種類です。
香港ドルの紙幣は発行銀行が3つあり、発行銀行によって図柄が異なります。図柄は違っていても、紙幣の色は統一されているので、旅行者でも容易に識別できます。
香港空港内の両替所、街中の銀行、民間の両替商などで、日本円から香港ドルへの両替が可能です。しかし、繁華街の路面の両替商では、あまりレートが良くありません。空港が最もレートが良いと言われているので、到着後にある程度の金額を両替しておくと良いでしょう。
また、香港はクレジットカード決済が浸透しているので、多くのお店でクレジットカード払いが可能です。ただし、屋台などの露店や一部のタクシーなどは、現金のみという場合もあるので、ある程度の香港ドルは常時携帯しておきましょう。
香港の気候と服装
香港は、亜熱帯性気候に属し、1年中温暖な気候です。日本の四季ほど明確ではありませんが、穏やかな四季があります。
- 春(3~4月)
気温は日本の4~5月と同じくらいで、平均気温は20-30度と、1年の中では過ごしやすい季節です。しかし、雨が多く、観光の際は雨具が必要になる日が多く、湿度もやや高めです。雨や霧のため、香港島と九龍半島を結ぶフェリーや、飛行機の離発着に影響が出ることもあります。
- 夏(5~9月)
気温、湿度ともに高くなり、雨の降る日が1年で最も多い時期です。雨は、午前中のみ、夕方のみ、というスコールのような雨もありますが、丸1日降り続くこともあります。紫外線が強く、暑さも厳しくなるため、外に出るときは、水分補給用のミネラルウォーターなどを持ち歩くと良いでしょう。
また、台風が多く発生する季節でもあり、香港は地理的に台風の被害を受けやすいため、旅行の際には注意が必要です。
- 秋(10~11月)
夏の猛烈な暑さが和らぎ、徐々に涼しい季節になります。秋とはいえ、日本より気温が高く、晴天の日も多くなるので、観光のベストシーズンです。太陽の出る昼間は半袖で過ごせますが、夜になると肌寒くなることもあるため、薄手の上着を用意しておくといいでしょう。
- 冬(12~2月)
冬といっても日本の冬に比べると暖かく、天気も安定していて、晴れの日が多く過ごしやすい時期です。しかし、朝夕の気温が10度を下回ることもあるため、薄手のコートやセーターなどが必要です。12月、1月はコートが必要な日もありますが、2月になると平均気温が10度台後半になり、セーター1枚で過ごすことができます。
年末年始休暇で香港に行く場合は、少し厚手の衣類を持参するようにしましょう。
香港の治安、旅行の際の留意点
「世界で最も安全な国ランキング」で、必ず上位にランキングされる香港は、治安の良さでは東南アジアでも随一の国です。そのため、女性だけのグループや一人旅も、他の国に比べて気軽に行くことができます。
しかし、外国人観光客を狙った犯罪は、香港でもゼロではなく、特にスリは非常に多いのが現状です。混雑した観光地や、エスカレーターの背後などから、財布や携帯電話などを盗まれる事件も起こっています。市街地の人混みや、地下鉄のような人との距離が近い場所では、貴重品には特に注意が必要です。
また、香港観光の楽しみの一つである女人街などの夜の露店巡りは、多くの人々が往来します。多額の現金を持ち歩かない、ホテルのセーフティボックスを上手に活用する、など、自己防衛できることはしっかりして観光を楽しみたいですね。
香港の定番スポット10選
ヴィクトリア・ピーク
ヴィクトリア・ピークは香港島ナンバーワンの高さ、標高552メートルの山です。世界三大夜景のひとつ、香港100万ドルの夜景を一望できるスポットとして観光客に人気のスポットです。ヴィクトリア・ピークへ行くには、ピークトラムというケーブルカーやバス、タクシーを利用します。
ヴィクトリア・ピーク山頂からの眺望は、カメラに収めたくなること間違いなしの美しさです。夜景はもちろんですが、ビクトリア・ハーバーの両岸に広がる、香港島と九龍島のビル群が一望できる昼間に訪れるのもおすすめです。ピークトラムの終点駅「ピークタワー」駅周辺には、展望台やレストランなどがある複合施設「ピークタワー」が整備されているため、午後の遅い時間から夕暮れ後までゆっくりと過ごすのも良いでしょう。
ピークタワーの頂上にある、「スカイ・テラス428」からは、ビクトリア・ハーバーはもちろん遠くの山々まで眺めることができます。また、スカイ・テラス428では、対話型のオーディオツアー「香港スカイツアー」が開催されており、日本語にも対応しています。香港の歴史や文化、建築などを知ることができるので、より香港を楽しむことができます。
ビクトリア・ハーバー
ビクトリア・ハーバーは、香港島と九龍半島の間にある湾で、年間平均22万隻の船が航行します。世界でもトップクラスの船の往来がある場所ですが、絶景の夜景が見られる場所としても有名です。香港名物、光と音のファンタジーショー「シンフォニー・オブ・ライツ」の会場でもあり、毎日20時から開催されます。
このシンフォニー・オブ・ライツは、ギネス記録にも認定されている規模。無料で鑑賞できますが、鑑賞スポットは多くの人で混雑するため、早めに行って良い場所を確保しましょう。
地上からショーを鑑賞するだけでなく、クルージングもおすすめ。「アクア・ルナ(AQUALUNA)」は、海上から夜景観賞ができるクルーズ船で、香港在住の外国人にも人気です。クルーズ船の2階席はソファー席になっており、ドリンク片手にゆっくり香港の夜景を楽しむことができます。 隣接する尖沙咀(チムサーチョイ)プロムナードでの散策やショッピングもおすすめです。
女人街(ノイヤンガイ)
香港にはナイトマーケットが所々にありますが、観光客にも人気の有名なもののひとつが「女人街(ノイヤンガイ)」です。男人街(ナンヤンガイ)とあわせて下町の2大ナイトマーケットとも呼ばれています。九龍の旺角(モンコック)にあり、地下鉄や路線バスで簡単にアクセスできます。
女人街では、洋服やアクセサリー、手ごろな価格の小物など、主に女性向けの商品が販売されています。露店は、毎日午後15時頃から開店し、夜遅くまで、通り沿いにひしめくように並びます。たくさんの地元客も利用するため、香港のローカルな雰囲気を味わうことができるスポットです。
女人街に限らず、ナイトマーケットで買い物をするときは、価格交渉が可能です。同じような商品を扱っている店もあるので、いくつかの店を覗いて、おおよその価格を知ったうえで一番安くなるお店で購入すると良いでしょう。また、女人街には露店と並んで、ローカル食堂や地元の飲み屋がたくさんあり、香港のローカルグルメを安く味わうことができます。ナイトマーケット散策とローカルグルメ。ぜひ両方楽しみたいですね。
香港ディズニーランド・リゾート
2005年にオープンした香港ディズニーランド・リゾートは、香港のランタオ島にあります。香港ディズニーランド・リゾートは「眠れる森の美女の城」を中心に展開されており、規模はそれほど大きくはありませんが、敷地内に30以上のアトラクションを備え、日本にはないものも多くあります。
東京に比べて混雑しておらず、比較的待ち時間が短いため、丸1日いれば、パーク内のほとんどのアトラクションを制覇することも可能なのだそう。アトラクションだけでなく、グルメやグッズも香港オリジナルのものが揃っており、プーさんやドナルドダックをイメージしたドーナツは、来場者に大人気のスナックです。
また、香港ディズニーランドホテルの中にある中華レストラン「クリスタル・ロータス」では、ディズニーキャラクターの形をした「ディズニー飲茶」を食べることができます。SNS映え間違いなし!のかわいらしさで、味も本格的。世代を超えて楽しむことができる香港ディズニーランド・リゾート、是非行ってみたいスポットです。
なお、現在「眠れる森の美女の城」はクローズしており、2020年にリニューアル予定です。
黄大仙廟
黄大仙廟(ウォンタイシン)は、道教、仏教、儒教の3つの宗教の習合寺院で、香港随一のパワースポットとして知られています。必ず願いが叶うと信じられており、連日、香港の人々だけでなく多くの観光客も参拝に訪れます。地下鉄の黄大仙駅からすぐの場所にあり、市内からアクセスしやすい場所にあります。
1915年に建立された寺院で、壁や柱も朱色で鮮やかに彩られているのが特徴です。建物から吊り下げられた、たくさんの赤と黄色の提灯もフォトジェニックなので、ぜひ写真に収めましょう。寺院内には、100以上の占いブースがあり、面相や手相などのさまざまな占いを受けることができます。日本語が通じる占い師もいるので、是非試してみたいですね。
天壇大仏
天壇大仏は、ランタオ島の昴坪(ゴンピン)の寶蓮(ポーリン)寺というお寺にある巨大な仏像です。蓮華座を含めた全体の高さは34メートルで、日本の鎌倉大仏の2倍以上の大きさにもなり、まさに圧巻。大仏像を取り囲むように、周囲は360度の展望台となっているので、美しい景色を楽しむこともできます。
天壇大仏のある昴坪までは、ケーブルカーでアクセスしましょう。アジア一の長さを誇るケーブルカーで、約25分間の空中散歩を楽しめます。このケーブルカーには、「クリスタルキャビン」という足元が透明なタイプのものがあります。通常のものより、クリスタルキャビンの方が運賃が高くなりますが、足元の下に広がる景色を眺めながらの登頂は、ここでしかできない経験です。
頂上には、昴坪ビレッジというレストランやカフェ、ショップが立ち並ぶ観光街になっており、 天壇大仏見学の途中に散策を楽しんでみるのも良いでしょう。
九龍公園
香港随一の繁華街、尖沙咀(チムサーチョイ)にある九龍公園は、広さが約14ヘクタール、東京ドーム3つ分もある広大な公園です。園内には、イスラム教のモスク、中国式の庭園、博物館、バードレイクなどがあり、多くの人の憩いの場となっています。
イギリス統治時代には、この場所に砲台が設置され、港全体を監視するための軍事的な要衝として利用されていました。その後、軍事基地が公園として整備されましたが、現在でも小さな砲台が、イギリス統治時代の記念として残されています。
早朝には多くの人が太極拳を行ったり、昼間は親子連れや近くで働く地元の人、観光客で賑わいます。ここを訪れたら、是非入ってみたいのが、香港文物探知館です。ここは、かつてイギリス軍の兵舎だった建物を利用した歴史資料館で、香港の歴史を知ることができる文献や写真がそろっています。また、建物自体も、ビクトリア・コロニアル調デザイン中華風の屋根瓦がミックスされた独特の雰囲気で、一見の価値があります。
尖沙咀(チムサーチョイ)プロムナード
尖沙咀(チムサーチョイ)プロムナードは、ヴィクトリア・ハーバーに面し、香港島を一望できる遊歩道です。遊歩道の途中には、時計台や映画ファンなら是非訪れたい「アベニュー・オブ・スターズ」などが整備されています。遊歩道からは、ビクトリアハーバー越しに香港島のビル群が一望でき、その光景は思わず息をのむほどの迫力です。
また、夜には「シンフォニー・オブ・ライツ」の鑑賞スポットとして人気の尖沙咀プロムナード。ショーの始まる1時間ほど前から、多くの観客が集まります。ショーの後は、海辺の遊歩道を散策しながら香港島の夜景鑑賞を楽しむのもおすすめ。香港の夜景をながめながら、心地よい海風に吹かれ、昼間とは違う香港の風景を味わうのも良いでしょう。
オーシャンパーク(香港海洋公園)
1977年に開園したオーシャンパークは、遊園地・動物園・水族館の3つがひとつになった海のテーマパークです。香港島の南部にあり、地下鉄の「海洋公園駅」が最寄りです。広大なパーク内は、2つのエリアに分かれており、見どころが満載。エリア間は、ケーブルカーとオーシャン・エクスプレス・ケーブル鉄道で繋がっていて自由に行き来できます。
遊園地エリアには、山の斜面を利用したスリリングなものから、小さな子供でも楽しめるものまで、多くの種類のアトラクションがあります。事前にアプリをダウンロードしておけば、各アトラクションの待ち時間も分かるので、是非活用したいですね。
動物園エリアの見どころは、何と言ってもパンダです。香港ではオーシャンパークでしか見ることができないパンダですが、さほど混雑しないため、ゆっくりとパンダの姿を見学できます。水族館エリアでは、イルカをはじめ、さまざまな海の生き物のショーが開催されています。丸1日いても足りないほど大規模で、子供から大人まで楽しめるスポットです。
彌敦道(ネイザンロード)
香港で一番華やかな通りと言われるには彌敦道(ネイザンロード)には、尖沙咀(チムサーチョイ)から旺角(モンコック)まで走っている大通りです。通り沿いには、きらびやかでカラフルな看板がぎっしり並び、賑やかな繁華街から下町風情漂うローカルなエリアが点在します。
チムサーチョイ駅からジョーダン駅までのエリアには、大型ショッピングモールや高級ホテル、レストランなどが並び、夜遅くまで賑わいを見せています。「i SQUARE」や「The One」などのショッピングモールも、ショッピング好きには見逃せないスポットです。
彌敦道を北上すると、次第に香港の下町が感じられるエリアになります。ナイトマーケットで有名な「男人街」「女人街」もこのエリアにあり、リーズナブルで美味しいローカル食堂もたくさんあるので、香港のB級グルメを味わうのも、このエリアの魅力のひとつです。
香港の絶景スポット5選
SKY100
SKY100は、香港で一番高い室内展望台で、高さは高さ390mあります。展望台からはビクトリア・ハーバーやヴィクトリア・ピーク、九龍半島の対岸まで見渡すことができます。展望台までは、超高速エレベーターで60秒という速さなので、エレベーターも楽しみのひとつです。
展望台は、パノラマでぐるりと見渡せるガラス張りになっており、香港の景色を360度鑑賞できます。高層ビル群や、ビクトリア・ハーバー往来する船が見られる昼間も良いですが、夜景はまた格別の美しさです。市内からもアクセスしやすい場所なので、晴天の昼間、もしくは夜景を楽しめる夜に訪れてみたいですね。
昂坪(ゴンピン)360
昂坪(ゴンピン)360は、ランタオ島とゴンピン村を結ぶ全長約5.7キロメートルのケーブルカーです。全世界トップ10のケーブルカーのひとつに選ばれており、片道25分間の空中散歩を楽しむことができると人気の観光名所です。車内からは、海や山の雄大な自然の風景と近代的なビル群を同時に見渡すことができ、香港ならではの景色を堪能することができます。
昂坪360には、地下鉄東涌線の東涌駅から乗車が可能です。東涌駅へは、香港市内から40分ほどです。キャビンには、通常タイプと床がガラス張りの「クリスタルキャビン」があります。通常のものよりクリスタルキャビンの方が運賃が高くなりますが、足元の下に広がる景色を眺めながらの登頂は、ここでしかできない経験です。
セントラルフェリーターミナル
毎晩、ビクトリア・ハーバーで開催される光のショー「シンフォニー・オブ・ライツ」は、尖沙咀(チムサーチョイ)側からの鑑賞が一般的ですが、香港島の中環(セントラル)側からも楽しむことができます。観光クルーズ船の乗り場である、中環フェリーターミナルの9号ふ頭は、シンフォニー・オブ・ライツ鑑賞の穴場スポット。尖沙咀ほど人も多くなく、ゆっくり鑑賞できます。
また、セントラルフェリーターミナルから出港する「アクア・ルナ」や「スター・フェリー・ハーバー・ツアー」のナイトクルーズもおすすめです。海上から見るシンフォニー・オブ・ライツは、地上で見るよりも圧巻の美しさです。夜景も同時に眺めながら、船上で心地よい風に吹かれてお酒を飲む、優雅な時間を過ごすのも良いですね。
金紫荊広場(ゴールデン・バウヒニア・スクエア)
金紫荊広場は、香港島の中心地である湾仔(ワンチャイ)にある広場です。香港返還を記念して1997年に中国から贈られた、黄金の金紫荊像(バウヒニア像)が飾られており、、多くの中国人観光客が集まることで有名な観光地です。早朝から夜遅くまで、多くの人で賑わいます。
この広場は、九龍半島と香港島の高層ビル群を一望できる、夜景鑑賞の穴場スポットとして有名です。尖沙咀などに比べて観光客が少ないため、静かに夜景観賞をしたい人にはぴったり。シンフォニー・オブ・ライツの音楽放送も流れるので、ここで音と光のショーを楽しむのもおすすめです。
浅水湾(レパルスベイ)
浅水湾(レパルスベイ)は、香港島南部にあるビーチリゾートです。浅瀬と弓なりの地形が特徴的で、美しい砂浜と海を楽しむことができます。ヨーロッパのリゾートのような雰囲気が漂う、白い砂浜の美しいビーチは、贅沢なリゾート気分を味わうことができます。1年中訪れる人が絶えないほど、人気の観光地です。
香港といえば、高層ビル群とビクトリア・ハーバーの夜景が有名ですが、浅水湾で自然の美しい景色を見るのも、また違った楽しみ方ができます。都会の喧騒を離れて、真っ白な砂浜のビーチでのんびりするのも良いですね。
ショッピングを満喫できるスポット4選
海港城(ハーバーシティ)
海港城(ハーバーシティ)は、尖沙咀にある香港最大のショッピングモールです。約20万平方メートルの売り場には、700以上ものテナントが入っています。また、3軒のホテル、4軒のオフィスビルとも直結していて、香港最大規模の複合商業施設となっています。内部は5つのエリアに分かれており、そのうちのひとつ「オーシャン・ターミナル」には、ビクトリア・ハーバーを一望できる展望デッキが備わっています。天気の良い日には、ショッピングや食事の合間に、海風に吹かれながら眺望を楽しむ人も多いです。
ショッピングエリアは、世界の一流ブランド店からスポーツ用品、子供の玩具まで、あらゆるものが揃います。ショッピング好きなら、1日中いても飽きないほどバラエティ豊かなショップが軒を連ねます。また、レストランやカフェも多く、ショッピングの合間に食事や美味しいコーヒーを楽しむこともできます。
圓方(エレメンツ)
圓方(エレメンツ)は、九龍半島にある高級ショッピングモールです。九龍(カオルーン)駅直結で、乗り換えなしで空港へ30分でアクセス可能なので、最終日の帰国前のショッピングにも便利なロケーションです。エレメンツは中国五行に基づいてレイアウトされており、火・水・木・金・土 の5つのエリアで構成されています。
ハイブランドが中心のショッピングモールなので、エルメス、シャネル、グッチ、ルイヴィトンなどの高級ブランド品が目当てのショッピングには至便なショッピングモールです。また、レストランやアイススケートリンク、香港最大級の映画館も備わっており、地元の人々も多く集います。リッツカールトン・香港や展望台のSky100も繋がっているので、観光とショッピングの両方を楽しむことができます。
男人街
香港で有名なナイトマーケットは、彌敦道(ネイザンロード)を挟んで、東西に「女人街(ノイヤンガイ)」「男人街(ナンヤンガイ)」の2つがあります。「女人街」は女性向けのアイティムを扱う露店が多く、一方「男人街」は男性向けのアイティムを扱う露店が多いのが特徴です。
男人街は、地下鉄佐敦(ジョーダン)駅もしくは油麻地(ヤウマアテイ)駅からすぐの場所にあります。男性向けの衣料やファッション小物を扱う店が軒を連ねますが、B級ローカルフード系の屋台が多いのも魅力のひとつです。ぜひ、香港のローカルフードを試してみましょう。
また、油麻地駅の周辺には、多くの占いの露店があります。手相やタロット、風水や八字推命、ユニークな文鳥占いまで、実に多彩な占いが可能です。占い師の中には日本語ができる人もいるので、日本語OKの看板を見かけたら是非トライしてみましょう。
シティゲート・アウトレット
シティゲート・アウトレットは、香港初の大型アウトレットモールで、世界的に有名なブランドから香港のローカルブランドまで、約80店舗のアウトレットショップが出店しています。エアポートバスの乗り場直結の施設なので、帰国前にふらりと寄ることも可能。地下には大きなスーパーマーケットもあり、お菓子や紅茶などのお土産を安く購入できます。
また、施設内にはフードコートがあり、香港ローカルフードはもちろん、台湾、タイ、ベトナムなどのアジア各地の食事を気軽に楽しめます。帰国前の時間調整がてら、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
異国情緒満点の景色が味わえるスポット4選
1881ヘリテージ
「1881ヘリテージ」は、2009年にオープンした施設で、香港の新名所となっています。イギリス統治時代の歴史的建造物が改修された建物には、高級ブランドショップやレストラン、ホテルなどが入っています。イギリス統治時代のラグジュアリーな雰囲気で、フォトジェニックなスポットとして人気を集めています。
建物2階には、展示室が設置されており、1881年の建設当時の香港の様子を知ることができます。1881ヘリテージとしてオープンする前の1994年には、香港の建築物文化遺産にも認定されており、歴史的価値の高い建物とされています。ノスタルジックで優雅な雰囲気の中で、食事やショッピングを楽しむことができるスポットです。
赤柱(スタンレー)マーケット
赤柱(スタンレー)は、香港島南東部にあり、かつて香港最大の漁村として栄えていた地域です。現在では、欧米人が多く居住する高級住宅地で、ヨーロッパのリゾートのような雰囲気です。その中にあるスタンレーマーケットには、リーズナブルな雑貨やアクセサリー、衣料品などを販売するお店が多く並びます。
マーケットの路地には屋根があるため、日差しの強い日や雨の日でも、安心して買い物が楽しめます。欧米人が多いため、会話は英語がメインで使われています。ほとんどのお店は、日没と同時に閉店するため、時間には注意しましょう。
スタンレーではショッピングだけでなく、街並みを眺めながらの散策や海沿いのレストランでの食事など、落ち着いた雰囲気でゆったりとした時間を過ごすことができます。
利東街(レイトン・アヴェニュー)
利東街(レイトン・アヴェニュー)は、香港でトレンディーな観光スポットとして近年脚光を浴びています。古い下町風情の残る湾仔(ワンチャイ)エリアが再開発され、カフェやショッピングモールなど、インスタ映えする場所として、休日には香港の若者も多く集まります。
利東街のショッピングモールには、日本のショップも多く進出しています。物販だけでなく、ヨックモックが運営するビストロカフェや、東京表参道で人気の古民家カフェの香港店など、飲食店も出店しています。国際色豊かなショップが並ぶ、おしゃれな利東街は散策するだけでも楽しいスポットです。
セナド広場
セナド広場は、香港からも気軽に行けるマカオの有名な観光スポットです。石畳が美しく敷き詰められた広場を取り囲むように、ポルトガル統治時代のコロニアルな建物が建ち並びます。マカオの観光スポットも、セナド広場の周囲に多く点在しています。ユネスコ世界遺産にも登録されており、フォトジェニックなスポット。マカオ観光は、ここでの写真撮影からスタートするのも良いでしょう。
セナド広場から聖ポール天主堂跡までの道は、お土産物や雑貨、アンティーク家具などを扱うお店が並ぶショッピングスポットです。マカオでも、とても賑やかなエリアで、連日多くの観光客が訪れます。また、セナド広場から徒歩5分くらいの場所に、エッグタルトの名店「マーガレット・カフェ・ナタ店」があります。焼き立てサクサクのエッグタルトを食べながら散策するのも、楽しいですね。
絶対外せない!香港グルメスポット4選
一點心
香港に行ったら、まず楽しみたいグルメのひとつが「点心」です。香港には美味しい点心が味わえるお店が、星の数ほどありますが、なかでも味とリーズナブルな価格で人気なのが、「一點心」です。1皿200~300円のお手ごろな点心は、何人かでシェアして色々な種類を味わいたいですね。
常に店の前には行列ができていますが、提供時間が短いため、思ったほど待たずに入店できることが多いです。何十人と並んでいても、1時間以内に入れることも多いので、諦めずに並んでみましょう。点心はもちろんですが、デザートも安くて美味しいと評判。
特に、マンゴーカスタードロールは、モチモチとした皮で包んだマンゴーカスタードクリームが絶品です。また、こちらではお酒を取り扱っていないため、アルコールの持ち込みが可能です。飲みたい場合は、ご自身で持ち込むようにしましょう。
添好運
「添好運」は、ミシュランで星を獲得したシェフが始めた、リーズナブルな飲茶のチェーン店です。その圧倒的なコストパフォーマンスの良さから、「世界で一番安いミシュラン星付きレストラン」と言われています。世界中に店舗を構える有名店ですが、ぜひ香港の本店を訪れてみましょう。
添好運で最も有名なメニューは、「ベイクド チャーシューバオ」です。チャーシューが入った肉まんですが、その皮がメロンパンのようにさくさくっとした甘い食感で、初めて食べると驚くかもしれません。しかし、中のチャーシューの甘辛さと、周りの皮の甘さとさくさく感が病みつきになると大人気のメニューです。
是非、本場で作り立てのベイクド チャーシューバオを試してみましょう。
ザ・ペニンシュラ香港
イギリス統治時代の影響で、香港にはアフタヌーンティーの文化が残っています。多くのホテルやカフェでアフタヌーンティーが楽しめますが、中でも人気が高いのが「ザ・ペニンシュラ香港」でのアフタヌーンティーです。生演奏を聴きながら、美味しいお茶とケーキやスコーンを味わう優雅な時間は、香港の忘れられない思い出のひとつになるでしょう。
ザ・ペニンシュラ香港のアフタヌーンティーは、ホテルの宿泊客のみの予約受付のため、宿泊者以外は並んで待つ必要があります。ティータイムは14時開始なので、13時ころから並び列ができます。14時以降はかなり待ち時間も長くなるので、開始時間ジャストに入れるように13時台から待つか、混雑が緩和される17時台がおすすめです。
泰昌餅家(タイチョンベーカリー)
泰昌餅家(タイチョンベーカリー)は、香港の老舗焼き菓子店です。毎日焼き立ての、素朴で美味しいスイーツを販売しており、香港市内に何店舗も構えています。クッキー生地のエッグタルト発祥のお店としてよく知られており、毎日多くの人が訪れます。
泰昌餅家のエッグタルトは、サクサクのクッキー生地ととろけるようなエッグクリームでできており、まさに絶品。卵が濃厚でプリンのようなクリームは病みつきになる美味しさです。カフェ併設のお店や、イートインスペースのある所もあるので、観光や散策の間の休憩にもぴったりです。
失敗なしの香港定番お土産
ザ・ペニンシュラ香港のチョコレート
香港土産の中でも、高級で人気が高いのがザ・ペニンシュラ香港のチョコレートです。繊細で滑らかな味わいのチョコレートは、喜ばれること間違いなしのお土産です。自分用や家族へのお土産にも重宝されています。
ザ・ペニンシュラ香港の地下にあるブティックでは、バラエティ豊かなチョコレートから、自分好みのものを選んで購入できます。香港の空港でも購入きますが、箱詰めされたもののみなので、時間があれば是非ブティックで買い求めると良いでしょう。
奇華餅家のパンダクッキー
香港土産として定番のパンダクッキーは、職場や学校へのお土産に最適です。多くの種類のパンダクッキーが販売されていますが、元祖は「奇華餅家(キーワー・ベーカリー)」です。オリジナルをはじめ、イチゴ味のピンクのパンダクッキーもあります。中のクッキーだけでなく、パッケージの箱や缶もかわいらしく、小さな子供からお年寄りまで、誰にでも喜ばれるお土産です。
「奇華餅家」は、ショッピングモールをはじめ、香港全土に十数店舗あります。
京都念慈菴のハーブキャンディー
「京都念慈菴」は清朝の時代に北京で創業した漢方薬のメーカーです。このハーブキャンディーは、日本でいう「のど飴」のようなもので、香港や台湾では知らない人はいないほどポピュラーな商品です。
味は、「原味(オリジナル)」の他に、りんごやみかん、スーパーミントや梅など6種類から選べます。アルミ缶に入っているものと袋入りのものがあり、缶入りが20ドル前後、袋入りが10ドル前後です。スーパーやドラッグストアに行くとディスカウントされていることもあります。かさばらず、日持ちもするのでおすすめのお土産です。
和興白花油
「和興白花油」は、鼻づまり、頭痛、筋肉痛、虫さされなどに効果がある薬用オイルです。数滴を患部に塗るだけで、さまざまな症状や痛みが緩和すると、お土産に人気の商品です。ハッカのような、すっきりとした香りが特徴です。
1927年マレーシア・ペナンで創業された会社が製造しており、現在は100%「メイドイン香港」の製品として販売されています。小さな瓶入りの商品で、色々な大きさがあり、10~50香港ドルで購入できます。小さな瓶のものをポーチに入れて常備しておく女性も多いほど、香港では人気の商品です。女性向けのお土産にはぴったりですね。
亀ゼリー
「亀ゼリー」は、亀の甲羅の裏のコラーゲンと、数種類の漢方などで作られたゼリーです。デザートというより、体の調子を整える食品として、中国南部や香港で広く食べられています。かなり苦みが強く、甘いシロップやハチミツをかけて食べるのが一般的です。
各食品メーカーやお店が亀ゼリーを製造販売していますが、中でも海天堂の亀ゼリーは、香港で最も人気があります。苦みが強い分、効能が高いため、美容に気を遣う女性には、おすすめのお土産です。香港市内のレストランでも、亀ゼリーを食べられるので、一度試してみてから購入するのも良いかもしれません。
中華調味料
香港のスーパーマーケットでは、中華調味料が日本より安く購入できます。定番のオイスターソースから、高価なXO醤まで、バラエティ豊かな調味料が揃います。お料理好きな人へのお土産には喜ばれること間違いなしです。
特におすすめの調味料が、「余均益」の辣椒醤(チリソース)です。1922年創業の老舗メーカーが製造しており、高級ホテルのレストランでも使用されています。辛いだけでなく酸味、甘みのバランスが絶妙で、一度食べると病みつきになると評判です。
刺繍スリッパ
女性にぴったりのお土産のひとつが、カラフルでかわいらしい刺繍のスリッパです。香港らしいパンダやお花の刺繍のデザインのものが人気で、かさばらず軽いので、まとめ買いにも良いですね。香港ではポピュラーなお土産で、街中の雑貨屋や、ナイトマーケットで購入できます。空港内でも販売されています。
香港へのアクセス・所要時間
香港へは日本各地の空港から直行便が就航しています。フライト時間は、出発場所にもよりますが約3~6時間です。東京から出発する場合は概ね5~6時間、名古屋や関空からは4時間前後です。九州や沖縄からは、さらにフライト時間が短くなり3~4時間になります。
全日空や日本航空等の日系航空会社、香港拠点のキャセイパシフィック航空、その他中華系の航空会社も就航しています。フライト時間が短いので、LCCも検討してみると良いでしょう。
- 東京(羽田・成田)⇔香港:片道4.5~6時間
- 中部国際空港⇔香港:片道約4.5時間
- 関西国際空港⇔香港:片道約4時間
- 那覇空港⇔香港:片道約3時間
- 福岡空港⇔香港:片道3.5~4時間
- 札幌空港⇔香港:片道5.5~6時間
その他、石垣空港、鹿児島空港、高松空港などの空港からも直行便あり
香港観光の移動手段
香港は、公共交通機関がとても発展しています。市内の主要な移動手段は、地下鉄・バス・トラム・タクシーです。多くの島から成る香港は、フェリーや小型船も日常的な移動手段として利用されています。
MTR(地下鉄)
観光時に、最も利用頻度の高い交通手段は、MTRです。中国本土との国境にある駅を含め、香港のほぼ全ての地域を網羅しています。路線は、緑・赤・青・オレンジ・ピンクなどの色によって分かれており、全部で10路線あります。ディズニーランドリゾート線、エアポートエクスプレスもあり、本数も多いため、旅行者にも利用しやすい交通手段です。
旅行者向けの1日乗車券(大人:65香港ドル、子供:30香港ドル)が販売されているので、上手に利用して観光を楽しみましょう。
トラム
トラムは、香港島内で運行している2階建ての路面電車です。香港島西側のケネディータウンから、東側のシャウケイワンを繋いでいます。後方のドアから乗車し、降車時に運賃を支払い、前方ドアから下車するシステムになっています。
トラムは毎日早朝から深夜まで運行しており、料金は距離に関係なく1回の乗車で一律です。2階の窓際の席に座り、車窓から香港島の街を観光するのも楽しみ方のひとつです。4日間乗り放題のチケットも販売されているので、香港島のホテルに滞在する場合や、何日間か香港島を観光する際は、是非活用してみましょう。
タクシー
タクシーは、香港市内のどこでも容易に使うことができます。公共交通機関でのアクセスがしづらい場所に行く際や、荷物が多い場合には、とても便利な移動手段です。香港のタクシーは、エリアによって赤・緑・青の3つの色で区別されています。どのタクシーも料金はメーター制で、空調も完備されており、安心して利用できます。
赤:香港市内、初乗り料金24香港ドル
緑:ニューテリトリー、初乗り料金20.5香港ドル
青:ランタオ島、初乗り料金19香港ドル
ある特定の制限区域では、タクシーの乗降が禁止されているため、その点だけ注意が必要です。
バス
香港のバスは、路線数・便数ともに非常に多く、香港のほぼ全域を網羅しています。全ての車両にエアコンが備えられているため、暑い日も快適に過ごすことができます。香港に行ったら是非乗りたいのが、2階部分から街並みを眺められる2階建てバスです。
夜のネオン看板の下すれすれの場所を通るバスは、香港観光の見どころのひとつです。運賃は距離で異なりますが、1階に乗っても2階に乗っても運賃は同じです。できるだけお釣りが出ないよう、小さなお金を持っておくと安心です。
フェリー
沿岸都市である香港には、香港島・九龍半島・その周辺諸島・マカオ・中国本土を往来するフェリーが毎日運航しています。香港にはフェリーターミナルが3か所あり、行き先によってターミナルが異なります。観光客が多く利用する香港⇔マカオ間では、ターボジェット(噴射飛航)とコタイ・ウォータージェット(金光飛航)の2社がフェリーを運行しており、日中は15分~30分間隔で運行されています。
香港側の乗り場は、上環のマカオフェリーターミナル、もしくは香港国際空港のスカイピア・フェリーターミナルの2か所です。マカオ側の下船場所は、ターボジェットがアウターハーバー・フェリーターミナル、コタイ・ウォータージェットがタイパ・フェリーターミナルになるので、乗船時に確認するようにしましょう。
ハイシーズンには、混雑により、希望時間のフェリーに乗れないこともあります。フェリーに乗る予定であれば、事前に往復チケットを購入しておくと安心です。台風や大雨、強風などで欠航になる場合もあるため、事前に気象情報もチェックしておくと良いでしょう。
香港観光でお得なフリーパス
エアポートエクスプレス・トラベルパス
エアポート・エクスプレス・トラベルパスは、旅行者向けのフリーチケットです。香港国際空港と市内を結ぶエアポートエクスプレスの乗車券と、香港の地下鉄3日間の乗り放題がセットになったお得なチケットです。
エアポート・エクスプレス片道乗車券で250香港ドル、エアポート・エクスプレス往復乗車券で350香港ドルで購入でき、旅行者にはかなりお得なチケットです。エアポートエクスプレス乗車券は、片道もしくは往復プランから選択可能です。事前のオンライン購入、もしくは香港空港の「MTRのカスタマーサービス」のカウンターで購入可能です。このチケットには、50香港ドルのデポジットが含まれるので、帰国前に必ず返却するようにしましょう。
ツアーリストデイパス
ツアーリストデイパスは、香港の地下鉄(MTR)とライトレールの1日乗り放題チケットです。料金は、大人が65香港ドル、子供が30香港ドルです。香港滞在が14日以内の旅行者のみが購入でき、最初に使った時間から起算して24時間使用可能です。
観光の際の移動は乗降の回数が多くなるため、 ツアーリストデイパスを使えば、交通費を大幅に節約することも可能です。また、都度乗車券を買う手間も省けるので、効率よく時間を使いたい人にもおすすめです。
ただし、エアポートエクスプレスには乗車不可なので、空港往復の運賃は別に支払う必要があります。
香港の年間イベント情報
1月
新年
香港をはじめ、中国文化圏の国や地域では、新暦ではなく旧暦の正月(旧正月)を盛大に祝う風習があります。そのため、日本のように特別な日ではありませんが、祝日扱いとなっていて学校や役所などは休みになります。年末年始の休暇を利用して香港を旅行する人も多いですが、香港ではいたって普通の日で、デパートやレストランも通常営業しています。
旧正月
香港で、一年の行事の中でも最も重要とされ、最も活気あふれるのは旧正月の時期です。旧暦の元日から元宵節までの15日間を「春節」と呼び、建物はきらびやかなに装飾され、国全体がお祭りムードに包まれます。香港の人々は、寺院へお参りし、お線香をたいて1年の幸運を祈ります。
香港では各地で旧正月のイベントが開催され、ビクトリア・ハーバーでは、30分の間に約4万発の花火が打ち上げられ、尖沙咀のナイトパレードには、世界各国から多くのパフォーマーが集まります。また、ショッピングモールやデパートでは1年で最も大きなセールが行われます。
4月
清明節
清明節は、春分の日から15日後にあたる中国の祝日です。香港では、この日に家族でお墓へ行き、お墓の周辺を清掃し、食べ物をお供えします。故人が好きだった食べ物や飲み物をお供えするのが一般的です。お墓参りの後は、親族で先祖を思いながら食事を楽しみます。
食べるものは地域によって多少異なりますが、卵料理や葉物の料理、餡の入った草団子や中国式のクレープのようなものを食します。先祖へのお供え物も、家族や親族で分け合って食べます。
耶蘇受難節
香港は中華圏ですが、かつてイギリスの統治下にあったことから、旧正月を祝いつつも、年間行事には、仏教やキリスト教の祭事も組み込まれています。
耶蘇受難節はキリスト教由来の行事で、キリストが亡くなった日とされる聖金曜日(グッドフライデー)です。キリストが亡くなって3日後に復活したという伝説に基づき、聖金曜日(グッドフライデー)から、次の月曜日(イースターマンデー)までは、毎年連休になります。香港の人は、家族でごちそうを食べたり、イースターエッグを作ったりして過ごします。
4月
仏誕節
仏誕節は、ブッダの誕生日である旧暦の4月8日です。イギリスから中国に返還されて以来、祝日に制定されています。香港には、多くの仏教徒がおり、寺院に参拝して仏像に水をかける習わしがあります。街中には、精進料理を提供する露店が出たり、寺院で仏教にまつわるイベントが行われたりと、各地でさまざまなイベントが開催されます。
6月
端午節
日本では5月5日が「端午の節句」ですが、中華圏では旧暦の5月5日が「端午節」とされ、毎年日にちが変わります。概ね、6月中旬から下旬になる年が多いようです。この日は、たくさんの具材が詰まった「ちまき」を食べる風習があり、具材は地域によって特色があります。ちまきは、必ず笹の葉で包まれており、これには、厄から身を守る力があるとされています。
また、香港の端午節には、ドラゴンボート・レースが開催されます。会場が熱気に包まれ、迫力あるボートレースは圧巻です。例年、ドラゴンボート・レースは暑い時期の炎天下での開催になるため、レースを見学したい場合は紫外線対策をしっかりしましょう。会場では、ビールや冷たい飲み物が販売され、バンド演奏などのステージイベントも催されます。
7月
香港特別行政区成立記念日
香港は、第1次アヘン戦争後、1842年に中国からイギリスへと譲渡された歴史があります。その後、1997年7月1 日にイギリスから中国に香港が返還され、その後は毎年7月1日を「香港特別行政区成立記念日」としています。
当日は、香港の中心地である湾仔(ワンチャイ)の返還記念碑を会場に、記念のセレモニーが開催されます。花火大会や記念セレモニーなど、各地で盛大に行われます。しかし、その一方で、中国政府の政策に反対する香港市民による大規模なデモ行進があることもしばしばです。
10月
国慶節
国慶節は、中国の建国記念日にあたる祝日です。中華圏の国々では、この日を含む前後1週間が休日となり、旧正月と並ぶ大型連休になります。国慶節には、毎年ヴィクトリア湾で花火大会が開催されます。花火の数は約3万発で、夜空に大輪の花が咲く光景を見ようと、多くの人が集まります。また、海上からゆっくりと花火を鑑賞できる、ヴィクトリア湾クルージングも人気です。
重陽節
中国では、昔から「奇数は縁起がよい」とされています。旧暦の9月9日は、最も大きな奇数である「9」が重複して含まれることから、「重陽節」と呼ばれています。毎年、菊が美しく咲く季節でもあることから、「菊の節句」としても有名です。
この日は、古い言い伝えで高い山に登る習わしがあり、家族でピクニックやハイキングに出かけます。菊の花入りのお酒を飲んだり、菊の花を愛でたりします。また、清明節と同じく、家族でお墓参りをする日とも言われており、清明節にお墓参りに行かなかった人は、重陽節に行く人もいます。
12月
聖誕節
クリスマスは日本でも大きなイベントですが、香港でも、冬の季節には欠かせない大切なイベントのひとつです。「聖誕節」が近づくと、香港の街のあちらこちらで、クリスマスイルミネーションが輝きます。夜にはライトアップされ、街全体がきらびやかに光り輝きます。
クリスチャンの人々は、教会でのミサやクリスマスイベントに参加します。ホテルやレストランでもクリスマスのスペシャルメニューが提供されたりと、日本と同様、街全体が賑やかさと華やかさに包まれます。