深呼吸したくなる新緑スポット
瑠璃光院
比叡山の麓にある「瑠璃光院」。春(4月~6月)、夏(7月〜8月)、秋(10月~12月)の特別拝観期間のみ拝観が可能となるスポットです。秋の紅葉、春の青もみじが見事で、近年、SNSでも話題のスポットです。
元は明治時代の公卿・三条実美の庵で、大正時代末から大改修。およそ1万2,000坪の敷地に数寄屋造りの建物と洛北の雄大な自然を借景とした庭園が整えられています。書院から眺める青もみじが非常に美しく、特に2階の大きな机や床に映りこむ様子が絶景です。鮮やかな緑の世界を堪能ください。
史跡「御土居(おどい)」の青もみじ公開
北野天満宮の境内西側にある史跡「御土居」。毎年4月中旬~5月いっぱいまで公開されます。境内西側には、1591(天正19)年、豊臣秀吉が洛中洛外の境界、また水防のため京都の四囲に築いた土塁「御土居」の一部は、国の史跡に指定されています。現在でも自然林が残り、四季に応じ様々な美しさを感じることができます。
一帯にはおよそ300本、樹齢350年から400年にもなるもみじがあります。紅葉とはまた違った、初夏の青もみじの清々しい美しさは、格別です。 境内の紙屋川に架かる、朱色の鶯橋とのコントラストも見事です。芽吹いたばかりの新緑は、人々の心を癒してくれます。
伏見十石舟(ふしみじっこくぶね)
豊富な地下水に恵まれ、日本有数の酒処として発達した「伏見」。「伏見十石舟」は、宇治川派流と濠川をゆったりと下る屋形船で、揺れる柳の下を静かに進みます。「三栖閘門(みすこうもん)」で一度下船し、資料館で運河の仕組みなどの展示を見ることができます。
定員は20名で、所要時間は約50分。乗船場所は「月桂冠大倉記念館裏乗船場」です。ただし、運休日もあるのでお出かけの際はチェックしてから行きましょう。
新茶を求めて!宇治茶カフェ
伊藤久右衛門 宇治本店・茶房
京阪宇治線「宇治駅」下車徒歩約5分、江戸時代後期創業の宇治茶の老舗です。併設されている茶房では緑茶や抹茶などはもちろん、スイーツや茶そばも楽しめます。人気の「宇治抹茶パフェ」は、抹茶ゼリーやもちもちした食感の白玉、ほのかな甘みの餡が調和して口の中に広がります。
挽きたての宇治抹茶ならではの味わいを生かすため、丹波あずきや白玉など、合わせる素材もすべて厳選しています。白いのれんが目印で、店内は清々しいお茶の香りが漂います。宇治茶の本場で、ぜひ押さえておきたいお店です。
福寿園 宇治茶工房 福寿茶寮
「福寿園宇治工房」は、宇治茶の伝統を守り育てると共に、お茶作りからお茶の楽しみ方まで、そして朝日窯元の手ほどきでお茶を楽しむ茶器をも造れる工房です。
宇治川の清流をすぐそばに聞きながら、宇治茶づくしのひとときを過ごせます。お茶はもちろん、抹茶ぜんさいなど、お茶を使った甘味や茶そばなどのお茶料理なども堪能できます。 お茶を注文すると、お茶の美味しい淹れ方を説明してもらえます。新しい発見があるかも。
中村藤吉(なかむらとうきち)本店
老舗甘味処として有名な「中村藤吉 本店」。京都府内には「中村藤吉」が3店舗ありますが、なかでも創業当時の趣を残す本店は、スイーツ好きなら一度は行ってみたいお店です。「JR宇治駅」から徒歩1分です。
「宇治きん抹茶ぜんざい」やわらびもちなど抹茶を使用したスイーツもさることながら、麺に抹茶を練りこんだ"茶蕎麦"も人気です。また、石臼で碾茶(てんちゃ)を挽いて抹茶にする、「挽き茶体験」を行っています。自分で挽いた抹茶の味は格別なことでしょう。「平等院店」と「京都駅店」もあります。
京都の伝統行事でタイムトラベル
上賀茂神社・下鴨神社(葵祭)
「上賀茂神社」と「下鴨神社」の例祭である葵祭。葵祭と祇園祭、時代祭の3つを「京都三大祭」といいます。正式には「賀茂祭」といわれる葵祭は、平安時代の優雅な王朝装束に葵の葉を飾った行列で知られていますが、もとは朝廷行事でした。
京都御所から下鴨神社を経て上賀茂神社へと向かいます。斎王代の腰輿(およよ)を含む、平安絵巻さながらの行列は総勢500人を超え、長さは1kmにも及びます。日本の伝統的な美意識を感じる貴族の衣裳は圧巻です。毎年5月15日の開催で、有料観覧席も設けられます。また、行列当日までには両社にてさまざまな前儀が行われます。
鴨川をどり
1872(明治5)年に創演された「鴨川をどり」。祇園と並ぶ花街・先斗町の芸妓・舞妓による舞踊公演です。舞台は豪華絢爛で洗練された美しさがあります。
1895(明治28)年には常設の歌舞練場が建ち、その後、1927(昭和2)年に現在の歌舞練場が新装されました。1世紀以上続く「鴨川をどり」は、新緑が映える初夏の京を華やかに彩る年中行事になっています。毎年5月、1日3公演が行われ、1回の公演時間は約1時間10分~15分となります。会場は、「先斗町歌舞練場」です。
藤森神社 藤森祭
勝運の神として名を知られる「藤森神社」の春祭り。9世紀半ばより執り行われています。5日には、神輿巡行、武者行列、神楽奉納がありますが、ハイライトは境内の馬場で披露される「駈馬(かけうま)神事」です。スリルと迫力満点。京都市登録「無形民俗財」に指定されています。
命懸けの馬術を奉納し、1年の安全を祈願します。疾駆する馬上での「手綱くぐり」「逆立ち」「藤下がり」などの人馬一体の妙技は実に勇壮です。なお、駐車場は利用できませんので、公共交通機関を利用しましょう。JR「藤森駅」からは、徒歩約5分です。