バンクーバーってどんなところ?
バンクーバーの基本情報
バンクーバーは、カナダのブリティッシュ・コロンビア(BC)州最大の都市であり、カナダ国内では第3の規模を持つ街です。
BC州はカナダの最西端に位置し、街の規模の大きさからバンクーバーが州都だと勘違いされがちですが、州都はジョージア海峡を挟んたバンクーバー島の南端にあるビクトリアです。
バンクーバーは、「USニューズ&ワールド・レポート」誌が発表する『世界で最も住みやすい都市』ベスト10の常連都市。冬でも温暖な気候と、移民がそれぞれの文化を保ちながら暮らす多文化主義、そして、大都市の賑わいを持ちつつも広大な公園が点在する緑溢れる落ち着いた環境が、注目を集める理由となっています。
バンクーバーの愛称は「Vancity(バンシティ)」です。ハリウッド映画の撮影が行われることが多いので「ハリウッド・ノース」と呼ばれることもあります。また、雨の日が多いので「レインクーバー」と呼ぶ人もいます。
公用語
カナダの公用語は英語とフランス語です。
バンクーバーは英語圏の州なので、全くフランス語が話せなくても生活には困りません。ただし、国の政策によって様々なものが英語とフランス語の2ヵ国語表記となっています。
例えば、エア・カナダで渡航すると、英語のあとにフランス語のアナウンスがあることに気づきます。また、政府関係や公共機関の看板や、店で購入する品物のパッケージなどにも、英語とフランス語、両方での表示がされています。
バンクーバーでは中国からの移民が大きなコミュニティを形成しているので、街を歩いていると中国語もひんぱんに耳に入ってきます。また、日系人移民も多く、日本食レストランのメニューに日本語があったり、日本語の看板を見かけたりもします。
気候
バンクーバーは、冬が厳しいカナダのなかで最も温暖な地域の一つです。ただし、冬は雨日が多くなり、カラッとした青空が見られる日は少なくなります。
夏は平均気温は22度前後、暑くても30度程度です。冬は平均気温は5度程度。氷点下になる日もありますが、雪の積もる日は数えるほどしかありません。
民族
カナダは、最初に入植したヨーロッパ系(イギリス系)のほか、移民として、東欧などのイギリス以外のヨーロッパ系、ラテン系、アフリカ系、カリブ系、アラブ系、アジア系、オセアニア系などが移住し、多くの民族が生活している多民族国家です。
1971年に多文化主義政策が導入され、移民らはそれぞれの文化を大切に保護して生活することが可能となっています。そのことから、カナダは「モザイク文化」と呼ばれます。
特に、バンクーバーには中国を中心とするアジア系も多く住んでいます。これは、バンクーバーがアジア諸国に近い温暖な北米都市の一つであることと、1800年代後半にカナダ大陸横断鉄道を建設するため多くの中国人労働者が雇われ、海を越えてやってきたためです。
通貨
通貨はカナダドルです。みやげ屋やレストランでは米ドルも使えるところがありますが、為替レートの変動や手数料が掛かかることから、日本円から直接カナダドルに両替したほうがお得です。
紙幣
流通している紙幣は100ドル、50ドル、20ドル、10ドル、5ドルの5種類です。
かつては紙に印刷されたので偽造紙幣が多く、100ドルや50ドルの高額紙幣は受け取らない店もありましたが、2011年より紙幣のデザインが変わり、ポリマー製でホログラムと透かし加工がされました。これを機に、高額紙幣も現在はよく使われるようになっています。
しかし、店によっては釣り銭がないなどの理由で高額紙幣の使用を断られることはよくありますので、20ドル紙幣にくずして両替しておくと便利です。
ホログラムなどが付いていない2011年以前の紙幣も、額面通りの金額で使用することは可能です。
紙幣には額面が数字で書かれているので簡単に見分けがつきますし、色で識別もできます。100ドル紙幣は茶、50ドルは赤、20ドルは緑、10ドルは紫、5ドルは青です。10ドル札は、2017年にカナダ150周年の記念紙幣が出たのでデザインが2種類ありますが、どちらも同じように使えます。
硬貨
硬貨は2ドル、1ドル、25セント、10セント、5セントの5種類が流通しています。このほか、50セント硬貨も存在しますが、ほとんどみることはありません。
硬貨にはどれも表面にエリザベス2世女王のレリーフが刻まれており、それぞれ、トゥーニー、ルーニー、クォーター、ダイム、ニッケルという愛称がついています。
数年前まで日本の1円玉に相当する1セント(愛称はペニー)がありましたが、製造費の問題などで廃止されました。支払いをするときには、カードでは1セント単位までピッタリの額で請求されます。現金払いの場合は、2セント以下は切り捨て、3セント以上は切り上げとされます。
例えば、1ドル2セント($1.02)の買い物をした場合は1ドルを、1ドル3セント($1.03)なら1ドル5セントを支払います。
硬貨にも記念硬貨が多く出されています。しかし、コレクターアイテムではなく、普通に額面通りの金額で流通しています。
記念硬貨は25セントに多く、大きさは同じでワンポイントで花が真ん中に描かれていたり、ピンクリボンのマークがつけられていたりします。お釣りで硬貨を受け取ったらチェックしてみてください。
税金
カナダの消費税は、連邦政府と各州政府の2ヵ所から徴収されます。
連邦政府がかける消費税は一律5パーセント、GST(Goods and Services Tax)と表示されます。また、州の消費税は、各州ばらばらです。
BC州では、州の消費税はPST(Provincial Sales Tax)と呼ばれ、7パーセントです。そのため基本的には5+7=12パーセントの税金がかかります。
購入するものによってPSTの税率が変わったり、かからなくなったりするので、購入したものやサービスによっては12パーセントより多く徴収される場合や、GSTだけが徴収される場合があります。
12パーセントより多く徴収される代表的なものには、アルコール類(15パーセント)があります。酒屋さんでお酒を買ったり、レストランでアルコール類を頼んだりしたときに、お会計で思っていたより多くの額の請求が来たと驚くことのないよう、知っておきましょう。
時差
カナダには6つのタイムゾーンがあります。バンクーバーは太平洋標準時(PST)で、日本の時差は、夏時間ではマイナス16時間、通常時(冬時間)ではマイナス17時間です。
夏時間はカナダではDaylight Saving Timeと呼ばれ、毎年3月の第2日曜日~11月の第1日曜日まで適用されます。3月の第2日曜日の深夜2時が深夜3時となり、夏時間が終了する11月の第1日曜日は、深夜2時が深夜1時となります。
喫煙
バンクーバーは、ほとんどの場所が禁煙とされています。バーや居酒屋など、アルコール類を提供する店でも、店内は禁煙です。吸いたい場合は、建物の外に出て喫煙します。建物の外に灰皿が置いてあり、喫煙所となっているところあればそこが喫煙エリアです。
また、建物の外でも、公園などで子供が近くにいる場合にたばこを吸うのはマナー違反なのでやめましょう。
飲酒
バンクーバーがあるBC州では、19歳から飲酒が認められています。ただし、19歳以上であっても、公共の場での飲酒は禁止。桜の下での花見やビーチも、公共の場なので飲酒は禁止です。
また、クラブやバーなどでは午前3時以降はアルコール類を提供していません。そのため、午前2時45分にラストコールがかかります。
ちなみに、アルコール提供の打ち切り時間は州によって異なるので、BC州以外を訪問する場合は注意が必要です。例えば、ナイアガラの滝があるオンタリオ州は、BC州より1時間早く、午前2時で打ち切りです。
バンクーバーで個人的にアルコール類を購入できる場所は少なく、個人商店でアルコールライセンスを取得している店か、「BC リカー・ストア」で購入することになります。
「BC リカー・ストア」は、遅くても23時ごろには閉店となりますし、日曜や祝日は休みの店舗が多いので、アルコール類を購入したい場合は気をつけましょう。
店頭では、25歳以下にみえる人には身分証明書の提示を求めてくるので、若くみえる人は英語で生年月日が確認できる書類(パスポートなど)を携帯しておくことをおすすめします。
身分証明書と合わせて、同人名義のクレジットカードをサポート書類として求められることもあります。グループで購入する場合は、レジに並んでいる人全員の身分証明書の提示が必要となります。
バンクーバー旅行の見どころ
カナダの大自然
バンクーバーの良さは、大都会であるにも関わらず、海と山、そして公園などの緑の空間が存分に楽しめるところにあります。
バンクーバー市民の憩いの場所であるスタンレー・パークはもちろんのこと、カナダ初の市立植物園となったクイーン・エリザベス公園、日本のテレビ番組も取材に訪れたバンデューセン植物園などは、季節を問わず楽しめる場所です。
また、海も近いのでビーチが多くあり、夏なら海水浴が楽しめます。
もっと大自然を満喫したいなら、ノース・バンクーバのグラウス・マウンテンまで足を伸ばすのがおすすめです。車が使える場合や日程に余裕のある場合は、ウエスト・バンクーバーからフェリーに乗って20分、別名「ハッピーアイランド」と呼ばれるボーエン・アイランドも人気です。
博物館・美術館めぐり
バンクーバーでは、子どもから大人までが楽しめる博物館や美術館、科学館が街中にひしめき合っています。そして、そのどれもが、国内有数の規模を誇るものばかり。
英語ができる、できないに関わらず楽しめるところが多いので、ぜひ足を運んでみましょう。入場料が割引になる曜日、時間帯も設定されているので旅行の日程に合えば、大変お得に見て周ることができます。
グルメを満喫する
港町バンクーバーには、美味しいシーフード料理を提供しているレストランがたくさんあります。
カジュアルな店に行きたい場合はグランビル・アイランドまで足を運ぶと、太陽のもと、フィッシュ・アンド・チップスなど、気軽に新鮮なシーフードを使った料理を食べることができます
そのほか、街で見かけるスナック類や、屋台のホットドックも公園などの野外で食べると非常に美味しく感じられるでしょう。
高級レストランでリッチな気分を味わいたいのなら、カナダ・プレイス内パン・パシフィックホテルのレストラン「ファイブ・セイルズ・レストラン」が、絶景を眺めながら食事がとれるレストランとして知られています。
夜景に酔いしれる
キラキラと煌くネオンは、大都市ならではの夜の楽しみ方です。
バンクーバーの街を見下ろせる夜景スポットは「バンクーバー・ルックアウト」。ここには展望レストランもあるので、輝く大都市の夜景をみながら食事も楽しめます。
また、海の夜景を楽しみたいならオリンピック・ビレッジです。バンクーバー五輪の選手村跡地に作られた公園で、散歩道からはテラス・ワールド・オブ・サイエンスのドームが美しくライトアップされ水面に映える様子が見られます。
グループで旅行をしているのなら、スタンレー・パークの遊歩道シーウォールもおすすめ。冬には霧がかかるライオンズ・ゲート・ブリッジのライトアップも素敵です。公園内は外灯がなくて暗いので、防犯のため絶対に一人では行かないようにしましょう。
そして、夜の街を楽むならショッピングモールや映画館があって遅くまで賑わうグランビル通りや、レトロな街頭がロマンティックなギャスタウンです。ギャスタウンは夜の治安が心配ですので、「ギャシー像」より先へ行くことは避けてください。
活気あふれるストリートを歩く
街歩きは、ウィンドーショッピングだけでも楽しいものですね。買い物に興味がない場合は、街行く人を眺めるピープル・ウォッチングはいかがですか?
バンクーバーで最も活気あふれるストリートはロブソン通りです。ロブソン通りには、レストランやみやげ店に混じって、バンクーバー発のブランド店が並んでいます。
また、バンクーバーには、「北米で最もおしゃれなストリートベスト15」に選ばれたメイン通りがあります。おすすめはイースト7番からイースト30番アベニューです。とても可愛らしいセレクトショップがたくさんあるので、掘り出しものを見つけることができるかもしれません。
小旅行も簡単
バンクーバーは交通の便が良いので、一泊旅行などにも気軽に出かけることができます。
例えば、花の咲き乱れる州都ビクトリアがあるバンクーバー島、または、スキーで有名なウィスラーなども気軽に行ける距離にあります。
ビクトリアを訪れたら、ヒッポバス(カババス)と呼ばれる水陸両用バスのツアーに参加すると、車窓からいくつもの観光スポットを確認できるだけでなく、バスごと水に入るスリルが味わえます。ヒッポバスは、ガイド付きツアーで約90分でビクトリア市内を周ります。
ウィスラーは山麓にビレッジがあり、スキーシーズンはもちろん、夏季でも宿泊施設やレストランが観光客を迎えてくれます。夏季はトレッキングや乗馬、カヌーなど様々なアクティビティが可能です。
また、カナダのお隣、アメリカのシアトルなどに足を伸ばすことも可能です。
ダウンタウン周辺エリア
バンクーバーのダウンタウンは、歩いて周ることができる距離に、訪れたいスポットがギュッと詰まっています。最新の技術を駆使した施設から昔懐かしい雰囲気を残したエリアまで、バンクーバーの街としての歩みを感じながら、観光を楽しみましょう。
バンクーバーは比較的治安は良いですが、他の大都市と同じく、避けたほうが無難な一角があります。危ないと言われているエリア以外でも、なんとなく怪しいなと思ったり不安を感じたりしたら、人通りの多い場所へ戻りましょう。
また、夜の一人歩きは控え、夜景を見に出かける場合は必ずグループで行動しましょう。
カナダ・プレイス
1986年のバンクーバー国際交通万博のために建設され、カナダ館として使用された施設です。現在はコンベンションセンターやホテル、レストランなどが入った複合施設となっています。
船舶の帆をイメージしてデザインされた外観がとても美しい建物で、バンクーバーのランドマークです。建物の周囲にはプロムナードが作られており、潮風に吹かれながら散歩が楽しめます。
カナダ・プレイスを訪れた時にぜひ試して欲しいのは、敷地内に新しく作られたアトラクション『フライ・オーバー・カナダ』。4D映像でカナダ遊覧飛行をバーチャル体験することができます。室内なので雨が降ってしまった日でも楽しめます。
ギャスタウン
「バンクーバー発祥の地」と言われるギャスタウンは、ダウンタウンから少し北東、石畳の通りが目印のエリアです。
かつて、バンクーバーの中心地として栄えていたこのエリアのシンボルは、世界初の蒸気で動く時計。カナダ人のレイモンド・サンダース氏によって作られました。15分おきに時を告げるチャイムが鳴るので、ぜひ聞いておきましょう。
時計の先に行くとギャスタウンの名前の由来となった『ギャシー』こと、ジャック・デイトン氏の銅像があります。レトロな雰囲気の中でレストランやカフェが軒を連ねていますが、夜はギャシー像より先のエリアは治安がすこし心配。昼間の観光客が多い時間帯に訪れるのがおすすめです。
ロブソン通り
ウィンドウショッピングだけでも楽しいバンクーバーの目抜き通りが、ロブソン通りです。無数のレストランやカフェはもちろん、カナダ発のブランド店がいくつも立ち並んでおり、おみやげを探しながらのそぞろ歩きにはもってこい。華やかな雰囲気を満喫しながらいろんな店を覗いてみましょう。
この通りは、バンクーバー市が行っているプロジェクトに合わせて歩行者天国となることがあります。プロジェクトは「ビバ・バンクーバー(VIVA Vancouver)」と呼ばれ、主に夏季の週末に開催されています。歩行者天国となったロブソン通りには食べ物の出店が並び、音楽ライブなども行なわれて大変賑やかです。
バンクーバー・ルックアウト
ダウンタウンの中心地に位置するハーバーセンター内に作られた展望デッキです。
バンクーバーの街並みを一望できるおすすめスポットで、高さ167メートルの空の上から街を360度、堪能することができます。
展望デッキへの入場は有料ですが、展望回転レストラン「トップ・オブ・バンクーバー」を利用する場合はエレベーターの使用料(入場料)が無料となります。旅行の記念にこちらで食事をとるのもいいですね。
展望デッキからはバンクーバーのダウンタウンはもちろん、バンクーバー港と海に浮かぶ島々、遠くには山々の緑を見渡すことができます。チケットは同日なら出入り自由なので、日が沈んだらまた戻ってきて、輝くバンク―バーの夜景を楽しむことができます。
テラス・ワールド・オブ・サイエンス
カナダの大手通信会社テラスの名を冠したこの科学館には、子どもはもちろん、大人でも夢中になってしまう体験型の展示がたっぷり用意されています。
なかでも、頻繁に開催される特別展示には、興味深いものが多いです。過去には、人体の不思議展や、ピクサーのアニメができるまでを紹介したピクサー展などが開催されました。旅行の時期に何の特別展が開催されているか、調べてみてもいいですね。
日が沈むとともに美しくライトアップされるドーム型の建物は、「オムニマックス」と呼ばれる映画館です。5階建てビルと同じ高さ、直径27メートルの球体映画館では、迫力のある映像を楽しむことができます。
グランピル・アイランドとキツラノ周辺エリア
ダウンタウンから南へ下り、フォルス・クリークにかかるバラード橋、もしくは、グランビル橋を渡ったところがグランピル・アイランドとキツラノ周辺エリアです。お洒落な雑貨店やレストランが地元の人達にも人気のスポットです。
気候が良い時期には貸し自転車で行くと気持ちいいので、ピクニック気分で出掛けても楽しいですよ。
グランビル・アイランド
製材所や鉄工所があった工場地帯が、再開発によりショッピングエリアとして生まれ変わったのがグランビル・アイランドです。
ダウンタウンからはバスで1本、またはフェリーで約15分程度で到着します。
小さい島ですが、地元の新鮮な野菜やフルーツを売るファーマーズ・マーケットやみやげ屋、レストランなどがあり、常に多くの人で賑わう人気のスポットとなっています。
小さいお子さんがいる家族連れで訪れる場合は、キッズゾーンで楽しんだり、カナダ先住民のアート・ギャラリーや劇場で芸術鑑賞がおすすめです。
キツラノ・ビーチ
キツラノ・ビーチは「キッツ」という愛称で呼ばれており、スローライフやロハスの発信地です。
ビーチの周りにはオーガニック商品を扱う店や、カフェ、ベーカリーやスイーツ店が立ち並んでいます。高級住宅街なので、治安も良いエリアです。
キツラノ・ビーチへはダウンタウンからバスで20分程度。バラード橋を渡って徒歩で行くことも可能です。
ビーチがあるバニエ公園内には、バンクーバー海洋博物館とバンクーバー博物館があります。
バンクーバー博物館は1967年、カナダ建国100周年を記念して建てられたもので、バンクーバーの歴史や先住民をテーマにした展示がされています。
入場は別料金になってしまいますが、この博物館にはHRマクミラン・スペース・センターが併設されており、宇宙遊泳のバーチャル体験やプラネタリウムで星の鑑賞をすることもできます。
ブリティッシュ・コロンビア大学
キツラノ・ビーチから西へもっと進むと、ブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)があります。
広大な敷地を誇るUBCの中には、図書館など大学らしい施設だけでなく、UBC人類学博物館、UBCビーティ生物多様性博物館、UBC地球の太平洋博物館の3つの博物館が入っています。
UBC人類学博物館は、世界各地の人類・考古学的に貴重なコレクションが集まっている博物館です。ビーティ生物多様性博物館では全長26メートル、シロナガスクジラの骨格標本が目を引きます。
また、UBCの植物研究所を兼ねた植物園(UBCボタニカルガーデン&センター・フォー・プラントリサーチ)には、新渡戸記念庭園が作られています。
新渡戸記念庭園は、1933年にブリティッシュ・コロンビア州のビクトリアで倒れた新渡戸稲造氏を記念して作られた、非常に美しい池泉回遊式庭園です。
ウエスト・エンド周辺エリア
ダウンタウンから30分ほど西へ歩くと、ウエスト・エンドと呼ばれるエリアに到着します。ここは、かつてはバンクーバー初の高級住宅街だったそうです。5月から行われるファーマーズ・マーケットで有名なエリアです。
デイビー通り
デイビー通りは通称、ゲイ通りと呼ばれます。
ゲイやレズビアン、バイセクシャルなどのセクシャル・マイノリティLGBTQ関係の店が集まっている通りです。ゲイバーやゲイが集まるナイトクラブなどもあります。
この通りでは、横断歩道がLGBTQのシンボルであるレインボーカラーで塗られていたり、バス停やゴミ箱はピンク色になっています。通りには優れたレストランが軒を連ねているのでぜひ、訪れてみましょう。
デンマン通り
ギリシャ料理、韓国料理、インド料理、マレーシア料理など、多国籍のレストランが集まっているグルメ・ストリートです。
居酒屋もありますので、日本料理がバンクーバーでどのように受け入れられているかを見ても良いでしょう。日本人にとっては、フュージョン料理のように感じられる料理もあり、面白いですよ。
イングリッシュ・ベイ・ビーチ
ウエスト・エンド周辺にはイングリッシュ・ベイ・ビーチとサンセット・ビーチという2つのビーチが広がっています。年間を通して散歩、ジョギング、自転車、ローラーブレード等を楽しむ人々で賑わっており、特に夏場の夕焼けは大変美しいです。
ビーチ沿いには遊歩道があるので散歩をしながらサンセット・ビーチまで移動してもいいですし、芝生のエリアも多いので、ゆっくり日光浴を楽しむことができます。
イングリッシュ・ベイ・ビーチに来たら、笑う男性集団の銅像「アメージング・スタチュー」と、バンクーバー・オリンピックのシンボルにもなったイヌクシュクを見ておきましょう。
スタンレー・パークエリア
1888年に開園したスタンレー・パークがあるエリアです。バンクーバーのダウンタウンと、ノース・バンクーバーやウエスト・バンクーバーを繋く位置にあります。
海に面しており、夜景が美しいので夜に散策したくなるエリアです。しかし、外灯が少なく、ホームレスが野宿しているエリアなので不必要なトラブルを避けるため、夜間の一人歩きは避けましょう。
スタンレー・パーク
スタンレー・パークは、バンクーバー市民の憩いの場です。
その敷地面積はなんと約4平方キロメートル。東京ディズニーランドとディズニーシーを合わせた敷地面積の約4倍の大きさがあります。公園の周りはシーウォールと名付けられた散歩道があります。
そして、公園内にはバンクーバー水族館、バラ庭園、可愛らしい野生動物に出会えるミニチュア鉄道も走行。『公園』だと思って訪れると驚いてしまうスケールです。
ライオンズ・ゲート・ブリッジ
スタンレー・パークの北端から、ノース・バンクーバーを結ぶ橋がライオンズ・ゲート・ブリッジです。可動橋ではないので、橋下は61メートル以上の高さの船は通過できなくなっています。
全長は約1,823メートル。夜にはライトアップされて美しい姿を魅せてくれます。また、橋の両側には、名前の由来となったライオン像が鎮座しています。
ノース&ウエスト・バンクーバーエリア
バンクーバ-のダウンタウンからスタンレー・パークをぬけ、ライオンズ・ゲート・ブリッジを渡るとノース・バンクーバーに着きます。そして、ノース・バンクーバーの西がウエスト・バンクーバーと呼ばれています。
キャピラノつり橋
キャピラノ渓谷に掛かっているつり橋で、空中散歩をしているような気持ちになると人気のスポットです。川からの高さ70メートル、全長140メートルの橋は、人が歩くたびにユラユラと揺れてスリル満点。高所恐怖症の人は足がすくんでしまうかも・・・。
もっとスリルを楽しみたい人には、キャピラノつり橋がある公園内の新しいアトラクション、地上からの高さ91メートルの遊歩道、クリフ・ウォークがおすすめです。また、ツリートップ・アドベンチャーと名付けられたリクリエーション用のつり橋もあるので大人から子供まで楽しめます。
グラウス・マウンテン
ノース・バンクーバー市にある標高約1,250メートルの山が、グラウス・マウンテンです。山頂からはバンクーバーの街を望む素晴らしい景色を楽しめます。
スカイライドという大型ゴンドラに乗れば、10分程度で頂上に到着。夏は歩いて登ることも可能ですし、スカイライド・サーフ・アドベンチャーという夏季限定のイベントに参加すれば、ゴンドラの屋根の部分に乗って風を切りながら頂上まで行くことができます。
冬季は、ダウンタウンから約15分、公共バスで気軽にスキーに行ける山として、バンクーバー市民に人気のスポットとなっています。
ディープ・コープ
ノース・バンクーバから東に進むと、夏は海水浴も可能なビーチがあるディープ・コーブがあります。ここでは、断崖絶壁からの景色を満喫することができるハイキングコースや、「インディアン・アーム」と呼ばれる入り江でのカヤック体験なども可能です。
ウィスラー・マウンテン&ブラッコム・マウンテン
ウィスラー・マウンテンとブラッコム・マウンテンは、スキー好きの方なら、いつかは滑ってみたいと思っている山でしょう。海に面したバンクーバーからは遠いイメージがありますが、長距離バスで約2時間で到着します。
ここでは、冬はもちろん、夏も美しいカナダの自然を満喫することができます。ウィスラー・マウンテンから、隣のブラッコム・マウンテンを繋ぐゴンドラが作られており、絶景が見られるのでおすすめです。
バンクーバー島エリア
バンクーバーの南東にある島はバンクーバー島です。バンクーバー島の南端には、ガーデンシティと呼ばれるブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアがあります。
一年中穏やかな気候のビクトリアは、四季折々に美しい花が咲き乱れ、英国情緒があるロマンティックな街並みで、カナダ人にとっても住んでみたい憧れの街となっています。
ビクトリアまでの足は、フェリー、水上タクシー、水上飛行機があります。フェリーは1時間半強と少し時間がかかりますが、水上飛行機なら約35分です。
ロイヤル・ブリティッシュ・コロンビア博物館
ビクトリア島に渡ったらぜひ、訪れて欲しいのがこの博物館です。
BC州の歴史や自然の展示がされています。この博物館自体が、カナダ先住民族の昔からの住居地に建っており、このエリアに住む先住民族の暮らしを学ぶことができます。また、日本人移民についての展示もあって大変興味深い博物館です。
BC州パーラメント・ビルディング
BC州の州都はビクトリアなので、この街に州議事堂があります。
前庭ではビクトリア女王のブロンズ像が見守り、屋根の上からは、BC州を探検した探検家ジョージ・バンクーバーの像が観光客を見おろしています。
無料の見学ツアーが開催されているので、参加してみましょう。朝食やランチが提供され、観光客も入ることができるダイニング・ルームもあります。夜は中に入ることは出来ませんが、ライトアップをされた姿が幻想的です。
ガバメント・ハウス
カナダはイギリス連邦に属しているので、イギリス国王がカナダ国王を兼ねています。その、イギリスにいる国王の名代をカナダで務めるのが総督です。そして、各州には州をまとめる副総督(ルーテナント・ガバナー)がいます。この副総督が住む家が、ガバメント・ハウスです。
副総督には決まった任期はありませんが、通常は5年ほど。そのため、家といっても持ち家ではなく、米ホワイト・ハウスのように任期中だけ使用する住居となります。屋敷のなかを見たい場合は、年に数回行われるツアーに参加してみましょう。
ブッチャート・ガーデン
ビクトリアから少し離れてしまいますが、ぜひ足を伸ばして欲しいのがブッチャートガーデンです。
広大な敷地は、かつては採石場でした。1904年に公園として生まれ変わり、今では、日本庭園を含む数種類の美しい庭が観光客たちを魅了しています。
カナダ国定史跡に指定されており、アフタヌーンティーを楽しみながら、ちょっと優雅な時間が過ごせるスポットです。
その他のエリア
バンクーバーには、まだまだたくさんの見どころがあります。
ダウンタウンから少し足を伸ばすことになりますが、特に有名な2つのガーデンをご紹介します。2つは歩いて20分程度の距離にあるので、旅行のスケジュール次第で、同じ日に2つとも周ることも可能です。
クイーン・エリザベス公園
ダウンタウンから南へバスで30分ほど行くと、カナダ初の市立植物園として知られるクイーン・エリザベス公園があります。
公園の名前は、エリザベス王妃の1940年のバンクーバー訪問を記念して付けられました。エリザベス王妃は、英エリザベス2世女王の母親にあたります。
咲き乱れる花々も素晴らしいですが、丘の上に位置しているので街が一望できるのが魅力です。
また、丘の頂上にはブローデル温室のドームがあり、なかには多くの熱帯植物が植えられているほか、色とりどりのコンゴウインコ、アフリカのオウム、中国キジなどエキゾチックな鳥が飛び回っています。
バンデューセン植物園
1975年に開園した広大な植物園です。
カナダ国内はもちろん、世界中の7,500種以上の植物が植えられていますが、最も有名なのはキバナフジです。キバナフジは5月頃に見頃になります。黄色い花をたくさん付けた枝が垂れ下がるなか、小道を歩きながら満喫しましょう。
冬場はホリデーシーズンを中心に園内がライトアップされます。
バンクーバーのご当地グルメ
港町のグルメならシーフード
バンクーバーには、美味しいシーフード料理を提供しているレストランがたくさんあります。オイスターやロブスターなどが人気ですが、特にサーモン料理を中心に、カナダ先住民の味を提供している店もあり、興味深いです。
JAPADOG
バンクーバーのB級グルメが、JAPADOG(ジャパドック)です。ホットドッグに日本風のひねりを加えたもので、照り焼き、マヨネーズ、大根おろし、青のりなどがかけられています。
聞くだけでは「どうかな・・・」と不安に思うかもしれませんが、「ベスト・オブ・バンクーバー」にも選ばれたその味は、一度試して見る価値があります。
ナナイモバー
バンクーバー島のナナイモ市で作られたといわれるスイーツです。ブラウニーのように四角く切られたデザートですが、なかは3層になっています。
レシピは家によってそれぞれ。基本のナナイモバーは、1番上がチョコレート、真ん中はカスタード、一番下はココナッツ風味の胚芽ビスケットです。非常に甘いので少しずつ食べながら、ブラックコーヒーを飲むのがおすすめです。
ティム・ホートンズのドーナツとコーヒー
バンクーバーにはお洒落なカフェがたくさんありますが、ぜひ寄って欲しいのがティム・ホートンズです。
ティムという愛称で呼ばれているこのコーヒー・チェーンは、日本のコーヒーと比べて少し薄味ですが、カナダ人はみんな大好き!
コーヒーに砂糖とミルクが欲しい場合は、レジで注文するときに頼みます。何もいらない場合は、ホットの場合でもアイスの場合でも「ブラック」と言います。
カナダ人に人気なのは、砂糖2つとミルク2つ。「ダブルダブル」というカナダ独特のオーダーの仕方があります。3つ入れて欲しい場合は「トリプルトリプル」。
一つずつなら「レギュラー」と言いますが、「one sugar, one milk?」と確認される場合もあります。カナダ人は「ダブルダブル」が圧倒的に多いので、ちょっと違うと調子が狂ってしまうのでしょうか?
バンクーバーへの主要エリアからのアクセス・所要時間
バンクーバーへは、直行便でも最短8時間30分程度です。
直行便を運行しているのは、エア・カナダ、日本航空(JAL)、全日空(ANA)の3社。エア・カナダとJALは成田国際空港から、ANAは羽田空港から、それぞれバンクーバー行きを毎日運行しています。
関西国際空港からも上記の3社がバンクーバー直行便を運行していますが、週3日 〜 6日、6月~10月下旬までの夏季のみの運行となります。
中部国際空港セントレア(名古屋)からバンクーバーへは、エア・カナダが運行した年もありましたが、運休となることもあり、その年によってバラバラのようです。
また、その他の地方空港からバンクーバーに向かう場合は成田か羽田まで出て、国際線に乗り換えることになります。
ただし、復路(バンクーバーから日本)で国内線に乗り換える必要がある場合は、成田空港利用の便にするほうが便利です。バンクーバーから羽田空港への便は、到着時間が夕刻となるので国内線への乗り継ぎが難しくなり、東京で1泊する必要が出てくるためです。
直行便の所要時間は以下のとおりです。
【往路】
東京からバンクーバー 8時間35分~9時間程度
関空からバンクーバー 9時間30分程度
【復路】
バンクーバから東京 10時間~10時間45分程度
バンクーバから関空 10時間20分程度
経由便は、アメリカ系航空会社各社がシアトルやロサンゼルス経由の便を運行しています。そのほか、アジア系航空会社も経由便を運行していますが、直行便の倍以上の時間がかかるものが多いようです。
バンクーバーの空港を紹介
バンクーバー国際空港
1日に約10万人が利用、カナダ国内第2の規模を誇るバンクーバー国際空港。利用者による評価も高く、北米ではナンバー1、世界的にも9位(2012年)にランクインしたことがあります。
正確にはバンクーバー市ではなく、南にいった隣町リッチモンド市にあります。バンクーバーのダウンタウンから、車では1時間弱、スカイトレインなら25分程度でアクセス可能です。
ターミナルは国内線と国際線、サウス・ターミナルの3つに分かれています。サウス・ターミナルは水上飛行機の滑走路などがあり世界的にも珍しいターミナルです。
空港は4階建てで、国内・国際問わず、出発は3階、到着は2階。4階には高級レストランや展望エリアがあります。
空港内の施設
バンクーバー国際空港には、レストランやカフェ、みやげ店があるだけでなく、静かな時間を過ごしたい人用の「クワイエット・ルーム」や、お祈りを捧げられる「チャペル」、子供たちを遊ばせることができる「チルドレンズ・エリア」があります。
また、有料で誰でもが使用できるラウンジもあるので、乗継便の待ち時間が長かったり、帰りの飛行機が大幅に遅れてしまったりしたら利用を考えてもいいと思います。ラウンジでは、軽食やドリンクが楽しめるだけでなく、仮眠室、シャワールーム、備え付けのパソコンが使用できます。
空港内の見どころは、2つの巨大水槽とノースウエスト・コースト・アートと呼ばれるカナダ先住民のアート。巨大水槽のうち一つは11.4万リットルもあります。もう一つは、それに比べるとやや小ぶりですが、幻想的なクラゲの展示がされています。
バンクーバーの年間イベント情報
バンクーバーではたくさんのイベントが年間を通して行われています。その中から、規模の大きなものや観光客も一緒になって楽しめるものをピックアップしました。
1月
ダインアウト・バンクーバー・フェスティバル
毎年1月に行われるイベントです。参加レストランが20カナダドル、30カナダドル、40カナダドルのカテゴリー別に、特別メニューを提供します。
普段は足を向けるのを躊躇してしまう高級レストランでも、このフェスティバル期間中はメニューが40ドルの特別コースとなるので、お財布の心配をすることなく訪れることができます。
バンクーバー市内の人気レストラン300店以上が参加する人気イベントなので、期間中に旅行する時はウェブサイトで参加レストランのリストをチェックしてみてください。
また、いくつかのレストランを周る「フードツアー」や、フード・トラックと言われるトラック屋台が集まる「ストリートフード・シティ」などのイベントも同時開催しています。
4月
バンクーバー桜まつり
バンクーバーを4月に訪れると、公園のあちらこちらに咲く桜が目に入ることでしょう。これらの桜の多くは、友好の証として日本から寄付されたものです。
バンクーバ―桜まつりは、バンクーバーに植えられている約4万本の桜の美しさと、春の到来をお祝いするイベントです。
開催期間中には、市内各所で桜をテーマにイベントが開催されます。例えば、クイーン・エリザベス公園ではライトアップされて夜桜見物ができたり、バンデューセン植物園では、バンクーバーの日系コミュニティによるジャパン・フェアが開催されます。
6月
バンクーバー国際ジャズ・フェスティバル
特設会場が市内各地に作られ、ジャズを中心にロック、R&Bなどのパフォーマンスが10日間にわたって行われる音楽の祭典です。
毎年、カナダ国内から1500人を超えるミュージシャンが参加。10日間で50万人の観客を動員すると言われています。
過去には、モダン・ジャズピアノで音楽シーンを牽引するハービー・ハンコック氏も出演。毎年、ミュージシャンのラインナップは音楽ファンの熱い視線を集めています。
無料野外コンサートも多数あるので、街を歩くだけで心地よい音楽が耳に聞こえてきます。バンクーバーの夏の風物詩です。
7月
カナダデー(カナダ建国記念日)
7月1日は「カナダデー」と呼ばれ、カナダの建国記念日です。毎年、街のあちらこちらでイベントが開催され、市民はカナダの誕生日を祝います。
バーバキューや音楽コンサート、子供向けのアクティビティなどのイベントが目白押しで、そのほとんどが無料です。夜には、カナダ・プレイス周辺で花火が打ち上げられます。
バンクーバー・フォークミュージック・フェスティバル
ジェリコ・ビーチで毎年7月の第3週末に開催される音楽イベントです。
世界中からフォーク&ルーツのミュージシャンが集まり、4日間にわたる音楽パフォーマンスで盛り上がります。国際的に活躍しているアーティストも来加。
フォーク音楽と聞くと地味な印象ですが、kiroroやゆず、コブクロの音楽が好きな人は楽しめるはず!
クラフトビール・ウィーク
ビール好きには堪らないイベントが夏に行われます。クラフトビールとは、比較的小規模のビール製造(ブリュワリー)で製造されたビールのことです。バンクーバーにはクラフトビールの製造所が約30工場あり、それぞれ個性があって味が良いビールを造っています。
クラフトビール・ウィークには、カナダ国内だけでなく、世界各国から約100店舗のクラフトビール製造所がそれぞれの自慢の銘柄を持ち寄ります。約300品目のビールが試飲できるイベントです。
セレブレーション・オブ・ライト
選ばれた3ヵ国が花火の美しさを競い合う祭典です。
7月末から8月頭の3日間を使って行われ、参加3ヵ国はそれぞれ割り当てられた日の夜に花火を発表。後にどの国の花火が良かったかが審査されて優勝国が決まります。
過去、カナダはもちろん、イギリス、フランス、スペイン、イタリア、中国、日本、オーストラリア、インドなどの国々が参加している国際的なイベントです。
花火が近くで見られる場所はイングリッシュ・ベイ・ビーチですが、かなり混むのが難点。昼の間に音楽パフォーマンスを楽しみ、屋台で美味しいものをつまみながら場所取りをしている人も見かけます。
また、バニエ公園やキツラノ・ビーチ、ウエスト・バンクーバーのサイプレス展望台からも花火は楽しめます。
カリビアン・デイズ・フェスティバル
スチールドラムの音が爽やかなカリビアン音楽に合わせて、派手な衣装の踊り子さんたちのパレードを楽しめるフェスティバルです。ジャークチキンなどの屋台で、カリブ諸国の食文化に舌鼓を打つのもいいですね。
シアター・アンダー・ザ・スターズ
スタンレー・パークの野外ステージで、人気のブロードウェイ・ミュージカルを見られるイベントです。
アンダー・ザ・スターズとは、星空のもとで・・・という意味で、その名の通り、カナダの夏の夜を十分に楽しめる催しとなっています。
日本の蒸し暑い夏と異なり、バンクーバーの夏はサラリと乾燥しているので長袖を一枚羽織ってもいいかな、と感じるくらいの快適な気候です。
毎年、7月・8月の2ヵ月間にかけてミュージカル2作が演じられます。上演は奇数日に1作、偶数日にはもう1作となっているので、2日連続でいけば両方見られることになります。
過去の上映演目は、『マンマ・ミーア!』『ヘアスプレー』『キューティー・ブロンド』『アニー』など。 気になるチケットのお値段ですが、最前列でも55カナダドル、後ろの席なら30カナダドルで購入できます。
8月
バンクーバー・プライド・フェスティバル
セクシャル・マイノリティにも優しい街、バンクーバーで行われるプライド・フェスティバルは、最も盛り上がるパレードと言っても過言ではありません。
プライドは、毎年8月第1週ごろに開催されるフェスティバルで、パレード以外にもダウンタウンの各所でイベントが行われます。
メインの会場はサンセット・ビーチです。大きなイヌクシュクの石像があることで知られるこのビーチは、プライド・パレードの終点にもなっています。
大胆なコスチュームでお祝いする人が多いので目のやり場に困ることもありますが、水平線上に沈んでいく美しい夕日を眺めながら、陽気なセクシャル・マイノリティのお祭りに参加するのも楽しいものです。
9月
バンクーバー国際映画祭
芸術の秋の始まりに相応しいイベントがこの映画祭です。毎年9月下旬~10月上旬に開催されています。
バンクーバー市内の映画館各所で上映される映画は300作以上。世界各国から話題作が出品されるだけでなく、インディペンデント監督の発掘・育成にも力を入れているので、新しい才能を見られるのも楽しい映画祭です。もちろん、話題の日本映画も毎年上映されています。
11月
バンクーバー・クリスマス・マーケット
バンクーバーがクリスマス一色になる時期に開催されるイベントです。
もともとクリスマス・マーケットは、ドイツの各町で開かれていたものですが、いまや世界中に広がっています。バンクーバーではカナダ・プレイスの前の広場で開催され、買い物だけでなく、フードやエンターテイメントもたっぷり。
一点物やローカルのアイテムが多いことが特徴なので、クリスマスらしいロマンティックな雰囲気の中、特別なプレゼントを探すのにもってこいです。
12月
バンク―バー・サンタクロース・パレード
ダウンタウンをサンタクロースの行列がパレードします。
子どもたちが楽しみにしているこのサンタクロース・パレードは、一時は資金不足で開催が危ぶまれた時期もありましたが、毎年約3,500人の参加者が街を練り歩く大きなパレードです。
鼓笛隊やダンスチーム、馬に乗った警察騎馬隊、キャラクターたちを乗せた山車など、豪華なパレードのトリはもちろん、サンタクロース。
バンクーバー美術館のノースプラザには家族で楽しめる「クリスマス広場」が作られ、パレードの前後も楽しめます。
また、ジョージア通りとロブソン通りの角に設置された「TELUSガーデン」では、サンタさんと一緒に写真を撮るチャンスもあります。
ホットチョコレートが無料で配られるなどのサービスもあり、心も体もあたたまりそうなイベントです。
バンクーバー観光の移動手段
バンクーバーの交通網はシンプルです。市内は地下鉄、架線バス、バスで移動することが可能です。夏は海、冬はスキー場にも公共機関で簡単に行けます。
公共交通機関
切符は駅の券売機で購入できます。券売機は6言語対応可能で、日本語もあります。実際に使ってみると不自然な日本語となっていますが、理解できる範囲です。
市内、近郊、郊外と3つのゾーンに分けられており、同じゾーン内の移動であれば、1枚の乗車券で90分間乗り放題です。ゾーンをまたぐと追加料金ですが、バスのみの移動であったり、土・日・祝日と平日18時30分以降の移動の場合はゾーンをまたいでも一定料金となります。
1週間以上滞在の予定で公共交通機関を多く使うようであれば、IC乗車カードの「コンパスカード」を購入しても良いかもしれません。
コンパスカードは保証金として6ドルかかりますが、スカイトレインのStadium-Chinatown(スタジアム・チャイナタウン)駅構内のカスタマーサービスにて返却すると返金されます。
タクシー
時間を短縮して効率よく廻るためにはタクシーも良い移動手段です。バンクーバーのタクシーは安全ですが、念の為、車の屋根に電話番号などのタクシー会社のサインが立っている正規のものかを確認しましょう。
タクシーを拾うときは日本と同じです。道で手を上げて車を停めます。
ただし、カナダは右側通行で、右折の際は赤信号でも曲がることができます。交通量によっては交差点でタクシーが停まってくれないこともあるので、停まりやすそうなところでタクシー待ちをするのがスマートです。
また、各観光地や大型ショッピングセンターにはタクシー乗り場がある場合もあります。滞在中のホテルから乗りたい場合は、フロントで頼めば呼んでくれます。
タクシーに乗車するときには自分でドアの開閉をしますので、特に降りるときにきちんとドアを閉めるのを忘れずに。車内ではシートベルトを締め、会計時には料金に10パーセント程度のチップを上乗せしてあげるのが慣習となっています。
お得なフリーチケット
無料、自由料金の日を利用
旅行でバンクーバーを訪れたら、博物館や美術館は見ておきたいですね。でも、一つ一つ入場料を支払っているとかなりの出費になります。そんなときは、無料、割引、自由料金となる日時をチェックしましょう。
例えばバンクーバー博物館は、毎月最終木曜日17時~20時までは寄付として自由に支払い金額を決めることができます。
また、ご両親、おじいさま・おばあさまなど、65歳以上の方と訪れる場合は、シニア割引が適用される施設が多いのでチェックしてみましょう。
交通費を節約しよう
バンクーバーは3つのゾーンに分かれています。ゾーン内移動は同じ料金ですが、ゾーンをまたぐと追加料金となります。
ゾーン1からゾーン2をまたぐのに移動駅数は少ない場合は、なんだか交通費がもったいないような気がしますよね。そんなときは、土・日・祝、もしくは平日の6時30分以降に行ける可能性があるか確かめてみましょう。
また、バスだけで移動の場合も1ゾーン料金で移動可能です。
電車での移動が多そうな日はデイバスと呼ばれる1日券の購入を考えてみましょう。3つのゾーンを日中にまたいで移動する場合は1日券の方がお得なります。
バンクーバーのおすすめホテル10選
フォーシーズンズ ホテル バンクーバー
基本情報
【住所】791 West Georgia Street, バンクーバー市街, バンクーバー(BC), カナダ, V6C 2T4
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】可能
ホテル ベルモント バンクーバー アン アセンド ホテル コレクション メンバー
基本情報
【住所】654 Nelson Street, イエールタウン, バンクーバー(BC), カナダ, V6B 6K4
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】可能
モーダ ホテル
基本情報
【住所】900 Seymour Street, イエールタウン, バンクーバー(BC), カナダ, V6B 3L9
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】可能
レジデンス イン バイ マリオット バンクーバー ダウンタウン
基本情報
【住所】1234 Hornby Street, バンクーバー市街, バンクーバー(BC), カナダ, V6Z 1W2
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】可能
ベストウェスタン プラス アップタウン ホテル
基本情報
【住所】205 Kingsway, マウント プレザント, バンクーバー(BC), カナダ, V5T 3J5
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
ヴィクトリアン ホテル
基本情報
【住所】514 Homer Street, バンクーバー市街, バンクーバー(BC), カナダ, 2V6
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
オー カナダ ハウス ベッド & ブレックファースト
基本情報
【住所】1114 Barclay Street, ウェストエンド, バンクーバー(BC), カナダ, V6E 1H1
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
フェアモント パシフィック リム ホテル
基本情報
【住所】1038 Canada Place, バンクーバー市街, バンクーバー(BC), カナダ, V6C 0B9
【Wi-Fi】あり
【ペット】可能
シュアステイ ホテル バイ ベスト ウェスタン ノース バンクーバー キャピラノ
基本情報
【住所】1634 Capilano Road, ノースバンクーバー, バンクーバー(BC), カナダ, V7P 3B4
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
セイムサン バンクーバー
基本情報
【住所】1018 Granville Street, バンクーバー市街, バンクーバー(BC), カナダ, V6Z 1L5
【Wi-Fi】全室Wi-Fi無料
【ペット】不可
よくある質問Q&A
飛行機でどのくらいかかりますか?
東京からの直行便を利用すれば9時間程度で到着します。帰りのフライトは偏西風の関係で10~11時間かかります。
経由便は、日本出発からバンクーバー到着までかなり時間がかかる場合が多く、所要時間は経由地によってそれぞれ異なります。
バンクーバーの気候はどうですか?
バンクーバーは一年を通して温暖な気候ですが、あえていえば、夏季に訪れるのがおすすめです。
バンクーバーの夏は気温が上がっても30度ほどで猛暑にはならないことが多く、日照時間が長くなるため観光できる時間が長くなります。
日照時間は、夏至の6月末では約16時間、日の入りが21時すぎ。そこから徐々に日の入りが早くなりますが、9月に入っても19時頃までは街灯の必要はありません。反対に冬の時期は17時~18時くらいで既に外は真っ暗になってしまいます。
冬はどのように楽しむのがおすすめですか?
日照時間が短かくなってしまう冬ですが、冬だからこそ楽しめるイベントがたくさんあります。
スケートやスキーなどのウィンター・スポーツはもちろん、クリスマスが近ければ美しいイルミネーションや市内のあちらこちらで特別イベントが開かれている可能性が高いです。
何泊くらいが最も楽しめるでしょうか?
おすすめは4~5泊程度からの滞在です。バンクーバーだけを楽しむなら3泊のツアーもよくありますが、5泊くらいあるとシアトルなどへの一日観光も可能になります。
日本語は通じますか?
残念ながら、日本語がしっかり通じるところは少ないです。
しかし、空港や大きめのホテルでは日本語が話せるスタッフがいる場合もありますし、観光スポットで日本語が話せる人に出会うことも比較的多いです。日本語のパンフレットが置かれている施設もあります。
バンクーバーには移民が多く住んでおり、英語を母国語としない人たちも非常にたくさんいます。そのため、他言語の訛りがある英語にも耳が慣れた人が多く、カタコトの英語でも通じることが多いので、単語を並べるだけでもいいので英語で話してみることをおすすめします。
治安はどうですか?
バンクーバーの治安は比較的良いです。ただし、どの都市にも、近寄らない方がいい場所・エリアがあるように、バンクーバーにも一人歩きを避けた方がいいエリアはあります。特に夜は、これらのエリアの他にも、公園など、暗がりが多い場所は避けた方が無難です。
チップはどのようにあげれば良いですか?
チップはTipと表示されるだけでなく、Gratuityとも書かれます。伝票のTip/Gratuityの欄にすでに書き込んであったり、Gratuity includedの表記がある場合はチップ込の料金ということなので、さらにチップを足す必要はありません。
また、Service Chargeとされて金額が上乗せれている場合もチップを払う必要はありません。
具体的なチップの置き方例
飲食店で飲み食いしたり、タクシーに乗ったときのチップは、請求金額に10~25パーセントのチップを上乗せして渡します。
特別な手配をしてもらったときなどは20~25パーセントをチップとして渡す人が多いですが、荷物などがなくて普通に乗ったタクシーや、カジュアルなレストランでは10パーセントに端数を繰り上げて渡すようにすると楽です。
例えば、レストランで頼んだ料理の税込合計が13.44ドルだった場合、10パーセントは1.34ドルです。チップ込みの合計は14.78ドルとなりますが、端数を繰り上げて15ドル置いていくとよいでしょう。
もちろん、サービスがいまいちなら14.78ドルきっちりや、15ドル以下でも構いません。また、チップは心付けなのであまりひどいサービスなら、レシートの請求金額だけ渡しても問題はないです。
ただし、レストランのウェイター・ウェイトレスは、チップが入ることを考慮に入れて通常の最低賃金よりも低い時給で働いていますので10パーセントはチップとして置いていくのがカナダの慣習となっています。