博多に来たらココ!初めての方にオススメの定番スポット10選
鉄道神社(JR博多シティ屋上展望テラス「つばめの杜ひろば」)
「JR博多シティ」は九州の玄関口である博多駅の駅ビルで、その屋上にある緑ゆたかな展望テラス「つばめの杜ひろば」の一角にある「鉄道神社」では、旅の安全祈願もできます。
神社へと続く50mほどの参道には3つの鳥居があります。一の鳥居「星門」で魔を払い厄をよけ、二の鳥居「福門」で福を招き、三の鳥居「夢門」で良縁を結ぶ、というご利益があるそうです。
テラス内の「天空の広場」は、花と緑と陶板の森に囲まれた庭園で、四季折り折りの草花が楽しめます。
また水戸岡鋭治氏デザインのミニ電車「つばめ電車」と「くろ電車」が毎日運行しています。地上約60mの高さにある展望スペースからは、博多駅に出入りする列車の様子を上から眺めることができます。
キャナルシティ博多
「キャナルシティ博多」は、ショップ、レストラン、ホテル、劇場、映画館、アミューズメント施設、専門店、ショールーム、オフィスなどがひしめく複合商業施設です。
キャナル(canal)とは英語で「運河」という意味で、その名の通り、施設の南北に渡って約180mの運河(キャナル)が流れています。運河を取り囲むように曲線的な華やかな色彩の建物が並びます。建物のカラーには日本に古来から伝わる伝統色が使われていて、訪れる人の心を和ませてくれます。
街の中央では音楽に合わせて踊る噴水「ダンシングウォーター」や、夜になると約2,500インチ相当の施設の壁面とガラス面を活かした3Dプロジェクションマッピングと、ウォータースクリーン、コンサートホール並の音響、さらに照明演出が組み合わせた「キャナルアクアパノラマ」を楽しむことができます。また運河に浮かぶステージでは、パフォーマンスやライブなどのエンターテイメントが毎日繰り広げられています。
ショッピングに、グルメに、レジャーにと、1日中楽しめる、海外からの観光客も多い福岡観光で人気のスポットです。
櫛田神社(くしだじんじゃ)
博多の総鎮守として最古の歴史があり、「お櫛田さん」の愛称で福岡市民から広く親しまれている神社です。757年に建立されましたが兵火によって荒廃し、その後、豊臣秀吉が博多を復興するにあたって、1587年に現在の社殿が建立されました。
祭神は大幡主命(おおはたぬしのみこと)・天照皇大神(あまてらすおおみかみ)・素盞嗚尊(すさのおのみこと)です。古くから「不老長寿」や「商売繁盛」のご利益がある神社として厚く信仰されています。
福岡の代表的なお祭り「博多祗園山笠(はかたぎおんやまがさ)」は櫛田神社に奉納されるお祭りです。そのフィナーレを飾る追い山のスタート地点で、博多の夏の風物詩として全国的にも有名です。境内には福岡県の天然記念物にも指定される「櫛田の銀杏」が葉を繁らせていて、ご神木としてまつられています。
東長寺(とうちょうじ)
真言宗を開いた弘法大師(空海)が806年に唐から帰国したときに、密教が東に長く伝わるようにとの願いを込めて創られたお寺です。弘法大師創建の寺としては日本最古のもので、当初は海辺の地にありましたが、黒田官兵衛の孫である福岡藩二代藩主の黒田忠之によって現在の場所へと移されました。黒田家の菩提寺で、墓地には二代・忠之、三代・光之、八代・治高の墓があって、現在は福岡市指定の史跡にもなっています。
1992(平成4)年に完成した「福岡大仏」は高さ10.8m、重さ30t、光背の高さ16.1mもあります。木造の坐像では日本一の大きさを誇り、必見です。また、2011(平成23)年に完成した五重塔がシンボルマークとなっています。
博多座
中洲川端にある商業施設「博多リバレイン」の一角にあり、九州でも有数の演劇専用の劇場「博多座」では、全国でも話題の演劇や歌舞伎、ミュージカルなど“芸どころ博多”にふさわしい演目が毎月替わりで公演されています。
劇場に入ると、まるでホテルのように華やかなロビーが観劇のムードを盛り上げてくれます。また、レストランやカフェなどの施設も充実しています。そして膝掛けやオペラグラスの貸し出しなどの無料・有料のサービスも行き届いています。
3階まである客席は全部で約1,500席もあって、どの席からも舞台が見やすいように設計されています。また舞台上には花道(はなみち)、ワイヤーやフックを利用して客席の上を飛ぶための宙乗り(ちゅうのり)の設備、オーケストラピットなどもあり、迫力のある舞台が楽しめます。
博多の屋台街
福岡市内を流れる那珂川(なかがわ)沿いにある繁華街の中洲(なかす)では、夜になると約120店舗のカラフルなのれんを下げた屋台が街のあちこちに並びます。屋台では、ラーメンはもちろん、おでん、餃子や焼き鳥、天ぷらなど、それぞれのお店でオリジナルメニューが豊富に楽しめます。
福岡の屋台は1945(昭和20)年頃に戦後の混乱の中、道路上などで簡易な仮設店舗を設置して営業したのが始まりです。福岡市では道路や公園などの公共の場でも屋台の設置を認める、日本で初めての「屋台基本条例」を制定していて、屋台の歴史と魅力を今に残しています。
密着して座る屋台では、周りのお客さんやお店のスタッフとも気軽にコミュニケーションができたりもします。悪天候の場合は休業する屋台がほとんどなので天気予報は確認しましょう。また、トイレはないので事前にすませておくのがベターです。
「博多町家(まちや)」ふるさと館
「博多町家」ふるさと館は、明治・大正時代の博多の暮らしと文化に触れることができる観光スポットです。建物は明治時代中期に博多織の織元の住居兼工場だった町家を移築復元したもので、福岡市の指定文化財です。
展示棟では古くから大陸との交流があった博多の歴史を知ることができたり、博多のシンボルともいえるお祭り「博多祇園山笠(はかたぎおんやまがさ)」を映像で楽しめます。そして展示だけでなく、博多織や博多人形など、博多の伝統工芸品を作る過程などの実演を見たり、実際に製作を体験することもできます。
また、博多ならではのおみやげコーナーも充実しています。博多町家ふるさと館からスタートのボランティアガイドによる観光案内も毎日開催されていて、周辺の町歩きも楽しめます。
博多ポートタワー
1964年に建てられた「博多ポートタワー」は、地元の人々から親しまれている博多港のシンボルです。東京タワーや2代目通天閣を設計したことで有名な内藤多仲(ないとうたちゅう)氏によって設計されており、内藤氏が設計した『タワー六兄弟』と呼ばれる6つのタワーの末っ子とされています。
入場無料の展望室では、地上70mの高さから福岡市のダイナミックな街並みや、たくさんの船の行き交う博多湾を360度の大パノラマで楽しめます。また、周辺の商業施設の灯りとともにベイサイドならではのロマンチックな雰囲気の夜景も魅力の1つです。
もつ鍋
濃厚な味わいが人気の福岡の名物料理「もつ鍋」は、もつとニラをはじめとするたっぷりの野菜を使った鍋料理です。第二次世界大戦の後、福岡の炭坑で働く人たちが作り始めた、もつとニラをアルミ鍋で煮たものがルーツだと言われています。
野菜をたくさん食べることができることから、その美味しさはもちろん、ヘルシーでリーズナブルなのがうけて、日本中で大ブームになったこともあります。寒い季節はもちろん、夏の暑い日に汗をかきながら食べるのも、その醍醐味です。鍋の最後はチャンポン麺を入れて食べるのが博多の定番です。
なかでも、「元祖もつ鍋楽天地」は、創業40年をこえた人気店で、もつ、スープ、野菜にこだわっていて、メニューはもつ鍋1品のみ。締めはチャンポン発祥のお店です。
博多ラーメン
博多の庶民派グルメといえば「博多ラーメン」です。チャーシューときざみネギ、紅しょうがが基本の具でトッピングされています。
白濁したとんこつスープのイメージですが、お店によってスープの色は白濁から茶色までといろいろで、味わいもあっさり系からこってり系までと違いがあります。その理由は、豚骨の煮込み時間や味の決め手となる醤油で作る元ダレの違いで、それぞれのお店のこだわりが感じられます。
麺は細くてこしのあるストレート麺で、自分好みの固さにゆで加減をオーダーすることもできます。また、残ったスープに「替え玉」という博多ラーメンならではの麺のおかわりができるのは、福岡市の長浜地区が発祥です。
天然とんこつラーメン専門店「一蘭」では、お客さんと従業員ができるだけ対面することなくラーメンを食べることができるシステムです。また、隣り合う席を仕切板で仕切ってありますので、周りを気にせず、集中してラーメンを食べることができます。
ショッピングに、グルメに、まとめて楽しめるスポット3選
KITTE博多(きって はかた)
日本郵便が手がける「KITTE博多」は、「だれでも、気軽に、毎日でも」をコンセプトに、2016年4月、博多駅前にオープンした複合商業施設です。1F~7Fフロアには「博多マルイ」が九州に初出店することで話題になりました。レストラン、ファッション、ブライダル、クリニックなどの約50店舗がそろっています。
ビジネスや観光、ショッピング、食事を楽しむ幅広い層の人たちが行き交う博多駅に直結していて、便利なスポットです。
JR博多シティ
九州の玄関口で九州鉄道網の中核ともなっている博多駅の駅ビルである「JR博多シティ」は、駅ビルとしては日本最大級の大きさを誇ります。シネコンや「東急ハンズ」をはじめ217の店舗がそろう「アミュプラザ博多」九州初の「博多阪急」が出店しています。
また、博多や九州を始め全国の名物が一堂に集結したレストランフロア「シティダイニングくうてん」や、ファッションから雑貨、おみやげ品などがそろう商業施設「博多デイトス」もあります。博多の食からおみやげまで、いろいろなショッピングを楽しむことができるスポットです。駅直結なので、福岡観光をした後の出発する前に立ち寄るのにもとても便利です。
博多リバレイン
福岡市内を流れる博多川沿いにある「博多リバレイン」は、演劇、グルメ、ショッピング、アート、宿泊施設などを兼ね備えた複合施設です。ショッピングからグルメまで楽しめる「博多リバレインモール」「福岡アジア美術館」「リバレイン専門店」「ホテルオークラ福岡」「博多座」など、多彩なスポットが集まっています。
博多川の両岸から川の流れを眺めながら散策ができる遊歩道「博多川夢回廊」や、菅原道真公ゆかりの神社「鏡天満宮(かがみてんまんぐう)」もあります。博多の中心部にあって、地下鉄中洲川端駅から直結しているので、交通の便も最適です。
観光しながらお詣り!博多の神社・お寺スポット4選
住吉神社
全国にある住吉神社の中でも最初の神社といわれています。「住吉神社」は「底筒男神(そこつつのおのかみ)」「中筒男神(なかつつのおのかみ)」「表筒男神(うわつつのおのかみ)」を祭神としていて、航海安全、船舶守護の神様として信仰されています。海に携わる人々にとってだけでなく、開運除災のご利益もあるといわれています。
本殿は、福岡藩初代藩主の黒田長政によって再建されたものです。直線的な屋根などが、日本に仏教が伝わる前の古代建築様式を伝える「住吉造(すみよしづくり)」として国の重要文化財に指定されています。
また境内にある「能楽殿」は1938(昭和13)年に建てられたものです。純和風の木造で、福岡市の有形文化財にも指定されています。能や狂言以外にも、コンサートや講演会の会場として使われます。
崇福寺(そうふくじ)
「崇福寺」は臨済宗大徳寺派(りんざいしゅうだいとくじは)のお寺です。1240年に湛慧(たんえ)が大宰府に創建しました。1600年、福岡藩初代藩主の黒田長政によって現在の場所に移転されました。黒田家の菩提寺として歴代藩主のお墓があります。
「山門(さんもん)」は1918(大正7)年に福岡城本丸の表門を移築したもので、「切妻造(きりづまづくり)」「本瓦葺(ほんかわらぶき)」の二階建てです。左側に潜戸(もぐりと)があるため、扉は中央よりやや右寄りです。また、旧名島城の遺構と伝えられている「唐門(からもん)」は、福岡市内に残る最古の唐門で、桃山時代に作られたものを江戸時代初期に改築したと推定されます。どちらも福岡県の指定文化財です。
境内にある「旭地蔵(あさひじぞう)」は、寺の移転の際に太宰府にあったものを一緒に移したもので、願掛けのお参りスポットです。
十日恵比須神社(とおかえびすじんじゃ)
博多区吉塚の東公園内にある「十日恵比須神神社」は、今から約400年以上前、博多の商家だった竹内家が香椎宮(かしいぐう)と筥崎宮(はこざきぐう)へ参詣した帰りに浜辺で、恵比須像二体を拾い、社(やしろ)を建てたのが始まりとされています。
ご祭神は、商売繁盛の「えびす様」こと事代主大神(ことしろぬしのおおかみ)と、縁結びの「だいこく様」こと大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)です。
普段は静かな神社ですが、1月8日から11日まで行われる、正月大祭「十日えびす」の期間は、
一年間の商売繁昌、家内安全、交通安全、漁業繁栄などを願う人々で大変にぎわいます。また、その年の運を試す福引きが名物で、空クジなしで縁起物が当たります。
承天寺(じょうてんじ)
「承天寺」は鎌倉時代の1241年に聖一国師(しょういちこくし)を招いて創建した臨済宗のお寺です。文化財も数多く保有しています。また、境内には石庭の「洗濤庭(せんとうてい)」や、明治時代に「オッペケペー節」で一世を風靡した川上音二郎の墓などがあり、見どころも多いです。
宋で仏法を学んだ開祖の聖一国師は、博多の文化に多大なる影響を与えました。博多を代表するお祭りの博多祇園山笠(はかたぎおんやまがさ)は、聖一国師が疫病退散のために行った祈祷がもとになったといわれています。お祭りは、現在は博多区の櫛田神社(くしだじんじゃ)を中心に行われていますが、今日でも承天寺の門前を山笠が巡るのは、その言い伝えによるものとされています。
また、うどん、そば、饅頭の作り方を中国から持ち帰って、博多で初めて普及させた人物ともいわれていて、境内には「饂飩蕎麦発祥之地の碑(うどんそばはっしょうのちのいしぶみ)」が立てられています。
博多の歴史と文化に触れるスポット2選
楽水園
「楽水園」は博多区のオフィスやホテルが並ぶ都会の中にある日本庭園です。明治時代の博多商人下澤善右衛門親正(しもざわぜんえもんちかまさ)が立てた別荘跡地を、1995年に福岡市が整備し、茶の湯に親しむことができる日本庭園として開園しました。
親正は、父尚正(なおまさ)と親子二代にわたって、家業と並んで福岡博多の発展に貢献した人物で「楽水」は親正の雅号です。親正が建てた茶室を改築復元した「楽水庵」では、お茶会やお茶のお稽古にも良く使われています。ここでは、季節のお菓子と一緒にお抹茶をいただけます。
茶室の前には苔の緑も鮮やかな美しい日本庭園が広がります。庭園の中ほどには、水が落ちると澄んだ音が響く「水琴窟(すいきんくつ)」もあり、秋になると約100本のモミジが美しく色づきます。見ごろは例年12月初旬と、福岡の街では少し遅めです。
はかた伝統工芸館
「はかた伝統工芸館」は、博多の伝統工芸に触れることのできる観光スポットです。福岡・博多の伝統工芸品の良さ、素晴らしさを伝えながら、その歴史や制作過程、名作の数々を紹介しています。
福岡の伝統工芸品の代表ともいえる「博多織」「博多人形」をはじめ「博多曲物(まげもの)」「博多独楽(こま)」「博多鋏(はさみ)」「筑前博多矢(ちくぜんはかたや)」「マルティグラス」と福岡・博多にゆかりの伝統工芸品が勢揃いです。ほかにも、週替わりで展示会やワークショップ、講演会など、いろいろな企画展が開催されています。
また、喫茶コーナーでは、博多文化に触れた余韻にひたりながら休憩もできます。
博多の定番グルメとおみやげ3選
水炊き
100年以上の歴史を持つ福岡の代表的な郷土料理「水炊き」は、鶏肉でだしをとったスープで食べる鍋料理です。地元では、冬だけでなく、一年を通して食卓にのぼります。鶏の旨みが溶け込んだスープはあっさりしていて、そのまま飲んでもよいほどの味わい深さです。
まずは、スープのおいしさを味わってから、鳥肉や野菜をいただきましょう。最後は雑炊でしめくくるのが博多の定番です。
「博多華味鳥(はなみどり)」では、自社で育てた銘柄鳥の「華味鳥」を使った、こだわりの水炊きを堪能できます。水炊きには欠かせない「ポン酢」もお店で提供する水炊きに合うように作られたものです。
うどん
うどんをはじめ、そばやまんじゅうも中国から伝わった食べ物ですが、実は博多が発祥の地といわれています。臨済宗(りんざいしゅう)の僧、聖一国師(しょういちこくし)が開いた、博多区にある承天寺(じょうてんじ)の境内には「饂飩蕎麦発祥之地の碑(うどんそばはっしょうのちのいしぶみ)」が立てられています。
博多うどんの特徴は、麺のやわらかさと、カツオと昆布の風味豊かなつゆにあります。「丸天」や「ごぼう天」をトッピングしたり、一緒に「かしわ(鶏肉)おにぎり」を頼むのが、福岡通の食べ方です。
辛子明太子
「辛子明太子」はもともと朝鮮半島の伝統的食品の1つです。昭和の初期頃から、日本にも輸入されるようになって、朝鮮半島との交流が盛んだった福岡でも、魚屋の店頭などに並んでいました。博多の名産品になったのは、第二次世界大戦後です。
「株式会社ふくや」の創業者である川原俊夫氏が、幼少期に食べた本場の美味しい辛子明太子の味を日本人に伝えたいとの想いから、独自の加工方法で製品化し、博多中洲で販売をはじめたのがきっかけといわれています。日本人の味覚に合うように工夫されていて、少しづつその美味しさが広く浸透して来ました。
その後、福岡市内を中心に製造するメーカーも増えて、現在のように、お土産や贈答品として全国的にその名が知られるようになりました。