香港ってどんなところ?
香港の基本情報
香港の正式名称は、「中華人民共和国香港特別行政区」と言います。中華人民共和国という国名がありますが、政治や経済システムは、中国本土とは異なる体制を採用しています。面積は約1,100平方キロメートルで、東京の約半分の大きさです。香港島・九龍半島・新界、の3つの中心的な地域と、それらの周辺にある230以上の小さな島々から成ります。そこに国民約750万人が暮らしているため、世界的にも人口密度が高い国として有名です。
香港に住む人の9割以上は漢民族で、その他、近隣の東南アジアからの移住者や、イギリス統治時代の名残でイギリス人も一定数居住しています。仏教、道教、そしてキリスト教の信仰者が多くを占め、街中には各宗教の寺院や参拝施設が整備されています。
香港の歴史
世界有数の金融中心地として有名な現在の香港は、1800年代、中国の清朝崩壊後に誕生しました。1840~1842年のアヘン戦争で、清朝はイギリスに敗北し、香港島はイギリスの植民地となりました。その後、1898年には香港島だけでなく、九龍半島、新界、その周辺の235にも及ぶ島々も、期限付きでイギリスの植民地になりました。
イギリスの植民地化が進むと、貿易港として活気にあふれる香港には、イギリスから貿易会社が流入し、中国人やインド人が職を求めて移り住み、貿易拠点の港として栄えました。また、イギリス人が優遇され、イギリスからの移民のための住居や学校、宗教施設、病院などが次々と整備されました。
1997年に、香港はイギリスから中国に返還されました。「一国二制度」の下、現在は中華人民共和国内の「特別行政区」とされています。この制度の下、香港は自治権を保ち、中国とは異なる制度や文化を形成しています。
香港の民族と公用語
香港に居住している人の9割以上は、漢民族です。中国語の方言のひとつである「広東語」が日常的に使われています。イギリスから中国へ返還された後は、標準中国語である「北京語」も普及するようになりました。かつてイギリスの植民地であったことと、国際金融都市であるという特徴から、英語も広く使われており、特に観光客の多い地域では、英語・北京語・広東語の3つを使いこなす人も多くいます。
そのため、観光で訪れる際は、英語が話せれば、コミュニケーションで不自由を感じることは少ないでしょう。しかし、タクシーに乗る時や地元の市場、ローカルな食堂などでは英語が通じないこともあるため、その場合はスマートフォンの翻訳機能などを利用しましょう。街中の案内図や看板も、広東語の漢字表記と英語のアルファベット表記が並列して記載されています。
香港の通貨と両替事情
香港で使用されている通貨は、香港ドルです。通貨の単位は香港ドルとセントで、1香港ドル(HK$)が100セント(¢)です。紙幣は10香港ドル、20香港ドル、50香港ドル、100香港ドル、500香港ドル、1,000香港ドルの6種類、硬貨は10香港ドル、5香港ドル、2香港ドル、1香港ドル、50セント、20セント、10セントの7種類です。
香港ドルの紙幣は発行銀行が3つあり、発行銀行によって図柄が異なります。図柄は違っていても、紙幣の色は統一されているので、旅行者でも容易に識別できます。
香港空港内の両替所、街中の銀行、民間の両替商などで、日本円から香港ドルへの両替が可能です。しかし、繁華街の路面の両替商では、あまりレートが良くありません。空港が最もレートが良いと言われているので、到着後にある程度の金額を両替しておくと良いでしょう。
また、香港はクレジットカード決済が浸透しているので、多くのお店でクレジットカード払いが可能です。ただし、屋台などの露店や一部のタクシーなどは、現金のみという場合もあるので、ある程度の香港ドルは常時携帯しておきましょう。
香港の気候と服装
香港は、亜熱帯性気候に属し、1年中温暖な気候です。日本の四季ほど明確ではありませんが、穏やかな四季があります。
- 春(3~4月)
気温は日本の4~5月と同じくらいで、平均気温は20-30度と、1年の中では過ごしやすい季節です。しかし、雨が多く、観光の際は雨具が必要になる日が多く、湿度もやや高めです。雨や霧のため、香港島と九龍半島を結ぶフェリーや、飛行機の離発着に影響が出ることもあります。
- 夏(5~9月)
気温、湿度ともに高くなり、雨の降る日が1年で最も多い時期です。雨は、午前中のみ、夕方のみ、というスコールのような雨もありますが、丸1日降り続くこともあります。紫外線が強く、暑さも厳しくなるため、外に出るときは、水分補給用のミネラルウォーターなどを持ち歩くと良いでしょう。
また、台風が多く発生する季節でもあり、香港は地理的に台風の被害を受けやすいため、旅行の際には注意が必要です。
- 秋(10~11月)
夏の猛烈な暑さが和らぎ、徐々に涼しい季節になります。秋とはいえ、日本より気温が高く、晴天の日も多くなるので、観光のベストシーズンです。太陽の出る昼間は半袖で過ごせますが、夜になると肌寒くなることもあるため、薄手の上着を用意しておくといいでしょう。
- 冬(12~2月)
冬といっても日本の冬に比べると暖かく、天気も安定していて、晴れの日が多く過ごしやすい時期です。しかし、朝夕の気温が10度を下回ることもあるため、薄手のコートやセーターなどが必要です。12月、1月はコートが必要な日もありますが、2月になると平均気温が10度台後半になり、セーター1枚で過ごすことができます。
年末年始休暇で香港に行く場合は、少し厚手の衣類を持参するようにしましょう。
香港の治安、旅行の際の留意点
「世界で最も安全な国ランキング」では、必ず上位にランキングされる香港は、治安の良さでは東南アジアでも随一の国です。そのため、女性だけのグループや一人旅も、他の国に比べて気軽に行くことができます。
しかし、外国人観光客を狙った犯罪は、香港でもゼロではなく、特にスリは非常に多いのが現状です。混雑した観光地や、エスカレーターの背後などから、財布や携帯電話などを盗まれる事件も起こっています。市街地の人混みや、地下鉄のような人との距離が近い場所では、貴重品には特に注意が必要です。
また、香港観光の楽しみの一つである女人街などの夜の露店巡りは、多くの人々が往来します。多額の現金を持ち歩かない、ホテルのセーフティボックスを上手に活用する、など、自己防衛できることはしっかりして観光を楽しみたいですね。
香港旅行の見どころ
世界三大夜景のひとつ「香港の100万ドルの夜景」を堪能する
「100万ドルの夜景」と称される香港の夜景鑑賞は、香港旅行で外せません。高層ビル群を見下ろす「ヴィクトリア・ピーク」からの夜景、ビクトリア・ハーバーで開催される光のショー「シンフォニー・オブ・ライツ」は、香港旅行の忘れられない思い出となること間違いなしです。
香港の街全体の夜景を見るなら、「ヴィクトリア・ピーク」一択です。香港で一番高い山にある「ピークタワー」という複合施設の中の展望台から、香港の夜景を一望することができます。海抜400メートル超の場所から見渡す夜景は、圧巻の美しさ。ピーク・タワー内にはレストランやカフェもあり、事前に窓側の席を予約しておけば、美味しい食事を楽しみながら、美しい夜景を鑑賞することができます。
また、毎日20時から、九龍半島と香港島の間のビクトリア・ハーバーで開催される「シンフォニー・オブ・ライツ」は、世界最大規模の光と音のショーとしてギネスブックに認定されているほどの大規模なショーです。約13分間、摩天楼のビル群と水上を舞台に催される光のショーに、観客はくぎ付けになります。
鑑賞に適した場所がいくつかあるので、事前に鑑賞スポットを決めておきましょう。ショーの前後はとても混雑するので、良い場所で見たい場合は早めに行って場所を確保しておいた方が良いでしょう。
子供から大人まで楽しめるテーマパークで1日を満喫する
香港には、「香港ディズニーランド」と「オーシャンパーク(香港海洋公園)」という2つの大きなテーマパークがあります。どちらも子供から大人まで1日中楽しめる施設として、地元の人だけでなく、観光客にも人気のスポットです。
香港ディズニーランドに行く場合、日本発着ツアーの中に、チケットや近くのホテルが組み込まれているものも多くあります。また、現地での送迎付きオプショナルツアーを利用するのもおすすめです。
香港ディズニーランドは、他国ほど大きくはありませんが、30以上のアトラクションが整備されています。滞在時間を有効に利用できるよう、香港ディズニーランドにしかないアトラクションを中心に楽しむと良いですね。
オーシャンパークは、遊園地・動物園・水族館が楽しめる複合テーマパークです。香港の人にも人気で、休日には多くの家族連れが訪れます。パーク内は2つの山の側面に作られており、移動にはケーブルカーを利用します。遊園地→動物園→水族館の順で回ると、満遍なく楽しむことができるでしょう。
遊園地には、本格的なスリル満点のアトラクションもあり、大人も十分楽しむことができます。動物園エリアには、パンダの展示があり、ここは外せないスポット。日本と違って、混雑していないため、パンダの可愛らしい姿をゆっくりと楽しむことができます。その他、ペンギンを見ながら食事ができるレストランなどもあり、子供から大人まで1日中楽しむことができます。
点心、スイーツなどの香港グルメを食べ歩く
美食の街として知られる香港は、有名な広東料理だけでなく、点心や麺料理、お粥、香港ローカルグルメまで、実に多くのグルメスポットがあります。有名ホテルの一流レストランや、アフタヌーンティーも多彩で、数日の旅行では食べきれないほど、グルメの宝庫です。
香港を訪れたら、まずは点心を楽しみたいですね。地元の人も集うコスパの良いローカル店から、ミシュランで星を獲得している高級店まで、点心と言っても様々なレストランがあります。
特に、味とリーズナブルな価格で人気なのが、「一點心」で、お店の前は常に行列ができています。1皿200~300円のお手ごろな点心は、本場ならではの味わいです。また、「世界中のミシュラン星獲得店の中で、最もお手頃な店」として有名なのが、点心専門店「添好運」です。香港内にいくつかの店舗があります。
イギリス植民地時代から残る香港のアフタヌーンティーも、ぜひ旅行プランに加えたいアクティビティのひとつです。特に有名なのが、ザ・ペニンシュラでのアフタヌーンティーです。コロニアル様式の優雅なホテルロビーで、音楽の生演奏を聴きながら頂くアフタヌーンティーは、贅沢そのものです。
その他、香港ならではのユニークなモーニングメニューやローカルスイーツなど、様々なグルメスポットがあります。ガイドブックなどで事前にリサーチして、行きたいお店を予め予定しておくと良いですね。
日帰りマカオ観光
香港からフェリーに乗ってわずか1時間で到着するマカオは、香港旅行の際に訪れる人も多い観光地です。28平方キロメートルと、決して広くはない国ですが、見どころもアクティビティも満載の、魅力的たっぷりの場所です。
日帰りが可能なので、1日確保できる日があれば、ぜひ足を伸ばしてみましょう。かつてポルトガルの植民地だったマカオには、統治時代の西洋様式の街並みが残っています。マカオの市街地は、ユネスコの世界遺産に登録されており、30ものスポットが世界遺産に認定されています。
また、マカオと言えば、カジノが有名です。カジノ目当てに訪問する旅行者も多く、24時間オープンのカジノ場もあります。「ホテル・リスボア」や「ザ・ベネチアン・マカオ」などのホテルのカジノ場では、ルーレットやスロットマシン、ブラックジャックなど、さまざまなゲームを楽しむことができます。
実際にカジノをプレイしなくても、その場を訪れて雰囲気を体験するだけでも良いでしょう。世界遺産見学にカジノ体験、さらにマカオならではのグルメを食べ歩くのも、楽しい過ごし方ですね。
ブランド品からローカルな露店まで!香港でショッピングを楽しむ
香港は、高級ブランド品からローカルな雑貨まで、何でも揃うショッピング天国です。街中のショッピングモールだけでも大小合わせて30以上あり、ハイブランドを扱う高級ショッピングモールから、地元の人が多く集うリーズナブルな場所まで様々です。
香港の繁華街「尖沙咀(チムサーチョイ)」には、カントンロードというショッピングストリートがあり、香港最大のショッピングモール「「ハーバーシティ」やDFS、小さな雑貨店、コスメ用品店の路面店などが並びます。どこに行こうか迷ったら、まずは尖沙咀に行ってみましょう。女性には嬉しいショッピングスポットがたくさんあります。
また、香港名物のナイトマーケットも外せません。「女人街」「男人街」など、有名なナイトマーケット通りには多くの露店が並びます。15時くらいから徐々に露店が並び始め、夜遅くまで賑わいます。1㎞ほどの道路の両側に、ひしめくように露店が並び、Tシャツなどの衣類から、アクセサリー、玩具や電化製品など、様々なものが売られています。
ショッピングモールや街中の店舗では、クレジットカードや電子マネーを使うことができますが、ナイトマーケットは基本的に現金のみです。露店では根切交渉も可能なので、ぜひトライしてみましょう。
九龍南部エリア
ビクトリア・ハーバー
ビクトリア・ハーバーは、香港島と九龍半島の間にある湾で、年間平均22万隻の船が航行します。世界でもトップクラスの船の往来がある場所ですが、絶景の夜景が見られる場所としても有名です。香港名物、光と音のファンタジーショー「シンフォニー・オブ・ライツ」の会場でもあり、毎日20時から開催されます。
このシンフォニー・オブ・ライツは、ギネス記録にも認定されている規模。無料で鑑賞できますが、鑑賞スポットは多くの人で混雑するため、早めに行って良い場所を確保しましょう。
地上からショーを鑑賞するだけでなく、クルージングもおすすめ。「アクア・ルナ(AQUALUNA)」は、海上から夜景観賞ができるクルーズ船で、香港在住の外国人にも人気です。クルーズ船の2階席はソファー席になっており、ドリンク片手にゆっくり香港の夜景を楽しむことができます。 隣接する尖沙咀(チムサーチョイ)プロムナードでの散策やショッピングもおすすめです。
1881ヘリテージ
「1881ヘリテージ」は、2009年にオープンした施設で、香港の新名所となっています。イギリス統治時代の歴史的建造物が改修された建物には、高級ブランドショップやレストラン、ホテルなどが入っています。イギリス統治時代のラグジュアリーな雰囲気で、フォトジェニックなスポットとして人気を集めています。
建物2階には、展示室が設置されており、1881年の建設当時の香港の様子を知ることができます。1881ヘリテージとしてオープンする前の1994年には、香港の建築物文化遺産にも認定されており、歴史的価値の高い建物とされています。ノスタルジックで優雅な雰囲気の中で、食事やショッピングを楽しむことができるスポットです。
九龍公園
香港随一の繁華街、尖沙咀(チムサーチョイ)にある九龍公園は、広さが約14ヘクタール、東京ドーム3つ分もある広大な公園です。園内には、イスラム教のモスク、中国式の庭園、博物館、バードレイクなどがあり、多くの人の憩いの場となっています。
イギリス統治時代には、この場所に砲台が設置され、港全体を監視するための軍事的な要衝として利用されていました。その後、軍事基地が公園として整備されましたが、現在でも小さな砲台が、イギリス統治時代の記念として残されています。
早朝には多くの人が太極拳を行ったり、昼間は親子連れや近くで働く地元の人、観光客で賑わいます。ここを訪れたら、是非入ってみたいのが、香港文物探知館です。ここは、かつてイギリス軍の兵舎だった建物を利用した歴史資料館で、香港の歴史を知ることができる文献や写真がそろっています。また、建物自体も、ビクトリア・コロニアル調デザイン中華風の屋根瓦がミックスされた独特の雰囲気で、一見の価値があります。
尖沙咀(チムサーチョイ)プロムナード
尖沙咀(チムサーチョイ)プロムナードは、ヴィクトリア・ハーバーに面し、香港島を一望できる遊歩道です。遊歩道の途中には、時計台や映画ファンなら是非訪れたい「アベニュー・オブ・スターズ」などが整備されています。遊歩道からは、ビクトリアハーバー越しに香港島のビル群が一望でき、その光景は思わず息をのむほどの迫力です。
また、夜には「シンフォニー・オブ・ライツ」の鑑賞スポットとして人気の尖沙咀プロムナード。ショーの始まる1時間ほど前から、多くの観客が集まります。ショーの後は、海辺の遊歩道を散策しながら香港島の夜景鑑賞を楽しむのもおすすめ。香港の夜景をながめながら、心地よい海風に吹かれ、昼間とは違う香港の風景を味わうのも良いでしょう。
九龍北部エリア
女人街(ノイヤンガイ)
香港にはナイトマーケットが所々にありますが、観光客にも人気の有名なもののひとつが「女人街(ノイヤンガイ)」です。男人街(ナンヤンガイ)とあわせて下町の2大ナイトマーケットとも呼ばれています。九龍の旺角(モンコック)にあり、地下鉄や路線バスで簡単にアクセスできます。
女人街では、洋服やアクセサリー、手ごろな価格の小物など、主に女性向けの商品が販売されています。露店は、毎日15時頃から開店し、夜遅くまで、通り沿いにひしめくように並びます。たくさんの地元客も利用するため、香港のローカルな雰囲気を味わうことができるスポットです。
女人街に限らず、ナイトマーケットで買い物をするときは、価格交渉が可能です。同じような商品を扱っている店もあるので、いくつかの店を覗いて、おおよその価格を知ったうえで一番安くなるお店で購入すると良いでしょう。また、女人街には露店と並んで、ローカル食堂や地元の飲み屋がたくさんあり、香港のローカルグルメを安く出味わうことができます。ナイトマーケット散策とローカルグルメ。ぜひ両方楽しみたいですね。
黄大仙廟(ウォンタイシンミュー)
黄大仙廟(ウォンタイシン)は、道教、仏教、儒教の3つの宗教の習合寺院で、香港随一のパワースポットとして知られています。必ず願いが叶うと信じられており、連日、香港の人々だけでなく多くの観光客も参拝に訪れます。地下鉄の黄大仙駅からすぐの場所にあり、市内からアクセスしやすい場所にあります。
1915年に建立された寺院で、壁や柱も朱色で鮮やかに彩られているのが特徴です。建物から吊り下げられた、たくさんの赤と黄色の提灯もフォトジェニックなので、ぜひ写真に収めましょう。寺院内には、100以上の占いブースがあり、面相や手相などの様々な占いを受けることができます。日本語が通じる占い師もいるので、是非試してみたいですね。
彌敦道(ネイザンロード)
香港で一番華やかな通りと言われるには彌敦道(ネイザンロード)には、尖沙咀(チムサーチョイ)から旺角(モンコック)まで走っている大通りです。通り沿いには、きらびやかでカラフルな看板がぎっしり並び、賑やかな繁華街から下町風情漂うローカルなエリアが点在します。
チムサーチョイ駅からジョーダン駅までのエリアには、大型ショッピングモールや高級ホテル、レストランなどが並び、夜遅くまで賑わいを見せています。「i SQUARE」や「The One」などのショッピングモールも、ショッピング好きには見逃せないスポットです。
彌敦道を北上すると、次第に香港の下町が感じられるエリアになります。ナイトマーケットで有名な「男人街」「女人街」もこのエリアにあり、リーズナブルで美味しいローカル食堂もたくさんあるので、香港のB級グルメを味わうのも、このエリアの魅力のひとつです。
香港島エリア
ヴィクトリア・ピーク
ヴィクトリア・ピークは香港島ナンバーワンの高さ、標高552メートルの山です。世界三大夜景のひとつ、香港100万ドルの夜景を一望できるスポットとして観光客に人気のスポットです。ヴィクトリア・ピークへ行くには、ピークトラムというケーブルカーやバス、タクシーを利用します。
ヴィクトリア・ピーク山頂からの眺望は、カメラに収めたくなること間違いなしの美しさです。夜景はもちろんですが、ヴィクトリア・ハーバーの両岸に広がる、香港島と九龍島のビル群が一望できる昼間に訪れるのもおすすめです。ピークトラムの終点駅「ピークタワー」駅周辺には、展望台やレストランなどがある複合施設「ピークタワー」が整備されているため、午後の遅い時間から夕暮れ後までゆっくりと過ごすのも良いでしょう。
ピークタワーの頂上にある、「スカイ・テラス428」からは、ビクトリア・ハーバーはもちろん遠くの山々まで眺めることができます。また、スカイ・テラス428では、対話型のオーディオツアー「香港スカイツアー」が開催されており、日本語にも対応しています。香港の歴史や文化、建築などを知ることができるので、より香港を楽しむことができます。
蘭桂坊(ランカイフォン)
蘭桂坊(ランカイフォン)は、中環(セントラル)にある、おしゃれなナイトスポットです。香港のナイトライフを語るには、なくてはならないエリアで、欧米風のレストラン、バー、カフェが立ち並びます。映画の撮影でも使われることで有名なエリアで、香港のナイトライフを楽しむのにぴったりのスポットです。
なかでも、「ドラゴン・アイ」は食事が美味しいおしゃれな内装のレストランバーで、昼も夜も観光客や地元の人で賑わいます。大理石があしらわれたヨーロッパのお城のようなクラブ「インソムニア」では、毎晩バンドの生演奏を楽しむことができます。夜景を望みながら、静かに贅沢な時間を味わうなら、5つ星ホテル「ザ・リッツカールトン・香港」の118階にある「オゾン バー」がおすすめです。
お店の雰囲気や特徴も実に多彩なので、その日の気分でお好みのお店を見つけるのも、旅行の楽しみのひとつですね。
赤柱(スタンレー)マーケット
赤柱(スタンレー)は、香港島南東部にあり、かつて香港最大の漁村として栄えていた地域です。現在では、欧米人が多く居住する高級住宅地で、ヨーロッパのリゾートのような雰囲気です。その中にあるスタンレーマーケットには、リーズナブルな雑貨やアクセサリー、衣料品などを販売するお店が多く並びます。
マーケットの路地には屋根があるため、日差しの強い日や雨の日でも、安心して買い物が楽しめます。欧米人が多いため、会話は英語がメインで使われています。ほとんどのお店は、日没と同時に閉店するため、時間には注意しましょう。
スタンレーではショッピングだけでなく、街並みを眺めながらの散策や海沿いのレストランでの食事など、落ち着いた雰囲気でゆったりとした時間を過ごすことができます。
オーシャンパーク(香港海洋公園)
1977年に開園したオーシャンパークは、遊園地・動物園・水族館の3つがひとつになった海のテーマパークです。香港島の南部にあり、地下鉄の「海洋公園駅」が最寄りです。広大なパーク内は、2つのエリアに分かれており、見どころが満載。エリア間は、ケーブルカーとオーシャン・エクスプレス・ケーブル鉄道で繋がっていて自由に行き来できます。
遊園地エリアには、山の斜面を利用したスリリングなものから、小さな子供でも楽しめるものまで、多くの種類のアトラクションがあります。事前にアプリをダウンロードしておけば、各アトラクションの待ち時間も分かるので、是非活用したいですね。
動物園エリアの見どころは、何と言ってもパンダです。香港ではオーシャンパークでしか見ることができないパンダですが、さほど混雑しないため、ゆっくりとパンダの姿を見学できます。水族館エリアでは、イルカをはじめ、様々な海の生き物のショーが開催されています。丸1日いても足りないほど大規模で、子供から大人まで楽しめるスポットです。
ランタオ島エリア
昂坪(ゴンピン)360
昂坪(ゴンピン)360は、ランタオ島とゴンピン村を結ぶ全長約5.7キロメートルのケーブルカーです。全世界トップ10のケーブルカーのひとつに選ばれており、片道25分間の空中散歩を楽しむことができると人気の観光名所です。車内からは、海や山の雄大な自然の風景と近代的なビル群を同時に見渡すことができ、香港ならではの景色を堪能することができます。
昂坪360には、地下鉄東涌線の東涌駅から乗車が可能です。東涌駅へは、香港市内から40分ほどです。キャビンには、通常タイプと床がガラス張りの「クリスタルキャビン」があります。通常のものよりクリスタルキャビンの方が運賃が高くなりますが、足元の下に広がる景色を眺めながらの登頂は、ここでしかできない経験です。
香港ディズニーランド
2005年にオープンした香港ディズニーランド・リゾートは、香港のランタオ島にあります。香港ディズニーランド・リゾートは「眠れる森の美女の城」を中心に展開されており、規模はそれほど大きくはありませんが、敷地内に30以上のアトラクションを備え、日本にはないものも多くあります。
東京に比べて混雑しておらず、比較的待ち時間が短いため、丸1日いれば、パーク内のほとんどのアトラクションを制覇することも可能なのだそう。アトラクションだけでなく、グルメやグッズも香港オリジナルのものが揃っており、プーさんやドナルドダックをイメージしたドーナツは、来場者に大人気のスナックです。
また、香港ディズニーランドホテルの中にある中華レストラン「クリスタル・ロータス」では、ディズニーキャラクターの形をした「ディズニー飲茶」を食べることができます。SNS映え間違いなし!のかわいらしさで、味も本格的。世代を超えて楽しむことができる香港ディズニーランド・リゾート、是非行ってみたいスポットです。
天壇大仏
天壇大仏は、ランタオ島の昴坪(ゴンピン)の寶蓮(ポーリン)寺というお寺にある巨大な仏像です。蓮華座を含めた全体の高さは34メートルで、日本の鎌倉大仏の2倍以上の大きさにもなり、まさに圧巻。大仏像を取り囲むように、周囲は360度の展望台となっているので、美しい景色を楽しむこともできます。
天壇大仏のある昴坪までは、ケーブルカーでアクセスしましょう。アジア一の長さを誇るケーブルカーで、約25分間の空中散歩を楽しめます。このケーブルカーには、「クリスタルキャビン」という足元が透明なタイプのものがあります。通常のものより、クリスタルキャビンの方が運賃が高くなりますが、足元の下に広がる景色を眺めながらの登頂は、ここでしかできない経験です。
頂上には、昴坪ビレッジというレストランやカフェ、ショップが立ち並ぶ観光街になっており、 天壇大仏見学の途中に散策を楽しんでみるのも良いでしょう。
番外編:マカオ
香港からフェリーに乗ってわずか1時間で到着するマカオは、香港旅行の際に訪れる人も多い観光地です。28平方キロメートルの小さな国土の中に、観光スポットやアクティビティが満載です。香港から日帰りで気軽に行くことができるので、香港とセットでマカオを訪れてみるのもおすすめです。
なお、マカオは香港と同じく中国の特別行政区となっているため、パスポートを忘れずに持っていく必要があります。出入国審査もあるので、移動の際は時間に余裕を持つようにしましょう。
聖ポール天主堂跡
聖ポール天主堂跡は、「聖パウロ学院教会跡」や「聖パウロ天主堂跡」とも呼ばれる、マカオで最も有名な建築物です。ユネスコの世界遺産にも登録されています。かつて「ローマ以東で1番美しい」とされていた教会は、1835年の火事により建物の多くが焼け落ちました。現在は石造りのファサード(建物の正面部分)と、68段の階段のみが残されています。
ファサードは、横23m、高さが25.5mあり、バロック様式と東洋様式がミックスされた独特の美しさです。ぜひ近くに行って、壁面の彫刻や装飾を見学しましょう。ファサードの背面からは上段に上ることができ、階段から窓に向かってコインを投げ入れると幸運が訪れると言われています。
聖ヨセフ修道院および聖堂
聖ヨセフ修道院は、1728年イエズス会宣教師の育成を目的として建設された修道院です。修道院には入場できませんが、その隣の聖ヨセフ聖堂は内部見学が可能です。
聖ヨセフ聖堂は、1758年に建設されたバロック様式の教会で、みどころは聖堂内部のドーム状の天井。ドーム型の天井に設置された小さなのガラス窓から光が差し込む様子は、幻想的でとても美しく、一見の価値ありです。また、ここはフランシスコ・ザビエルの遺骨が安置されていることでも有名です。
歴史を感じながら、美しい教会の内部をゆっくり見学してみましょう。
セナド広場
セナド広場は、マカオ観光の拠点とも言える観光スポットです。石畳が美しく敷き詰められた広場を取り囲むように、ポルトガル統治時代のコロニアルな建物が建ち並びます。マカオの観光スポットも、セナド広場の周囲に多く点在しています。ユネスコ世界遺産にも登録されており、フォトジェニックなスポット。マカオ観光は、ここでの写真撮影からスタートするのも良いでしょう。
セナド広場から聖ポール天主堂跡までの道は、お土産物や雑貨、アンティーク家具などを扱うお店が並ぶショッピングスポットです。マカオでも、とても賑やかなエリアで、連日多くの観光客が訪れます。また、セナド広場から徒歩5分くらいの場所に、エッグタルトの名店「マーガレット・カフェ・ナタ店」があります。焼き立てサクサクのエッグタルトを食べながら散策するのも、楽しいですね。
マカオタワー
超高層ビルが建ち並ぶマカオですが、その中でもひときわ高い建物がマカオタワーです。高さ338mを誇り、マカオで最も高い建物としても知られています。地上223mの場所には展望デッキがあり、マカオの夜景を堪能できると観光客にも人気のスポットです。入場料金が2,400円ほどかかりますが、せっかくマカオに来たならマカオタワーからの景色を楽しみたいですね。
また、マカオタワーはアクティビティが充実していることでも有名です。特に有名なのは、ギネス記録にもなっている高所からのバンジージャンプ。高さ223mからのバンジージャンプは、他では味わえないスリリングな体験ですが、価格も日本円で50,000円超です。バンジージャンプを体験したい場合は、現地ツアー会社のパッケージプランを利用すると、割引価格で利用可能です。
香港のご当地グルメ
飲茶
中国茶を飲みながら点心を食べる「飲茶」は、香港に行ったら是非楽しみたいことのひとつです。香港では、朝飲茶や午後飲茶など、1日中飲茶を楽しむことができます。店内をまわるワゴンから点心を選ぶスタイルや、オーダーシートに記入して注文するスタイルがあり、店により異なります。食べられる分を少しずつ注文し、できたて熱々の点心を味わいましょう。
飲茶のレストランは、リーズナブルなものから高級なものまで、香港の街中に星の数ほどあります。人気のレストランはいつでも行列で、待ち時間が長い場合もあります。特に、ミシュランで星を獲得した「添好運(ティムホーワン)」や「一點心(ヤッディムサム)」は観光客に人気のレストランです。どちらもリーズナブルな価格で点心を楽しむことができます。
奮発して高級店へという場合は、「龍景軒」がおすすめです。香港に数ある中国料理店の中で、初めてミシュラン3ツ星を獲得したレストランです。予約困難なレストランですが、絶品点心が味わえることで有名です。「龍景軒」へ行きたい場合は、日本出発前に予約をしておいた方が良いでしょう。
中華粥
香港の定番朝食のひとつ中華粥は、現地で「コンジー」と呼ばれます。日本のお粥と違い、鶏や貝柱の出汁が効いたトロトロで熱々の香港のお粥は、お米にしっかりと味がついています。消化も良く、毎日でも食べたくなる美味しさです。
そのままでも美味しい中華粥ですが、ピータンと薄切り豚肉がトッピングされたものや、魚の切り身とネギが入ったものなどバリエーションも豊か。また、中華粥とともに食したいのが油條(ヤウティウ)という揚げパンです。香港の人々は、この油條を熱々のお粥に浸して食べます。少し塩味の効いた油條が、あっさりしたお粥の味をより引き立ててくれます。
ソイガウ・マイファン(水餃米粉)
香港には、麺漁師専門店が多くひしめき、その種類も実に多彩です。ソイガウ・マイファンは、香港でもポピュラーな麺料理で、蒸し餃子入りの汁ビーフンです。ソイガウは蒸し餃子のことで、具材に小エビとタケノコやニラなどの野菜がたっぷり使われています。日本の餃子のように肉が使われていないため、とてもヘルシーな風味で女性に人気です。
香港のレストランでは、どこでも食べることができるので、軽めの食事やあっさりしたものが食べたい時にもおすすめのメニューです。
ワンタン麺(雲呑麵)
昔から香港の人々に愛されるローカルフードの中でも、中華粥と人気を二分するのがワンタン麺です。特に、新鮮な海老をたっぷり使った海老ワンタン麺(鮮蝦雲吞麺)は、日本のそれとは比べものにならないほどの美味しさ。香港にはワンタン麺を出すお店はたくさんありますが、せっかくなら地元の人々に人気のお店に行ってみたいですね。
地下鉄佐敦(ジョーダン)駅近くの「麥文記麺家(マクマンキーミンガー)」は、おすすめのお店のひとつです。60年以上の歴史があり、店内で作る自家製麺は絶品と評判です。海老ワンタンには、丸ごとの海老が2~3匹入っており、プリプリの食感が楽しめます。ランチタイムから夜中まで営業しているので、ぜひ立ち寄ってみたいお店です。
チーヤウファン・チャウミン(豉油皇炒麺)
チーヤウファン・チャウミンは、香港の焼きそばのような料理です。地元の人々にとても人気のある料理ですが、具材はモヤシにネギだけ、と実にシンプルです。店特製の醤油だけの味付けで、素材の旨みを堪能できるので旅行者にも人気です。
見た目よりも、ずっとあっさり味の チーヤウファン・チャウミン、少し小腹が空いたときにもおすすめの香港グルメです。
小籠包
香港に行ったら外せないグルメのひとつが、小籠包です。飲茶のお店で食べることもできますし、小籠包の専門店もあります。中身の具材はもちろん、皮の厚さや包み方もお店によって特徴があるので、色んなお店を食べ歩いてお気に入りを見つけてみましょう。
旅行者にも嬉しい立地にあり、手ごろな価格で絶品の小籠包が食べられるのが、尖沙咀(チムサーチョイ)にある「翡翠拉麺小籠包」です。熱々のスープがたっぷり入った小籠包は、ジューシーでいくつでも食べられそうな美味しさです。また、旺角(モンコック)にある「樂天皇朝」では、8色の色鮮やかな小籠包が食べられます。インスタ映え間違いなしの珍しい小籠包です。
エッグタルト(蛋撻)
香港スイーツの定番のひとつ、エッグタルトは、実は香港式とマカオ式の2種類があります。香港式は焼き目がなく、サクサクのクッキー生地の中にカスタードが入っていますが、マカオ式はこんがりとした焼き目がついているパイ生地を使用しています。どちらも特徴があって美味しいので、香港とマカオ両方へ行く場合は、両方を食べ比べてみると楽しいでしょう。
香港式エッグタルトを食べるなら、発祥の地と言われる「泰昌餅家(タイチョンベーカリー)」がおすすめです。香港島の中環(セントラル)にあり、外はサクッと、中はとろとろの焼き立てエッグタルトが食べられます。口の中にふんわりと広がるカスタードの風味は絶品。ぜひ、試したみたい香港スイーツです。
牛乳プリン
香港スイーツといえば、「マンゴープリン」が有名ですが、「牛乳プリン」も20年以上香港の人々に愛されているローカルグルメです。濃厚で甘い牛乳プリンは、どこか懐かしくホッとする味わいです。温かいプリンと冷たいプリンがあるので、好みの方を選びましょう。
香港の牛乳プリンで最も有名なお店が「義順牛奶公司」です。ガイドブックでも紹介されているほどの有名店で、店の前に常時行列ができています。スタンダードな牛乳プリンだけでなく、生姜味やコーヒー味、チョコレート味など様々な種類があります。特に生姜味が人気で、甘さの中に生姜のピリッとした風味が絶妙にマッチしています。日本ではなかなか食べる機会がない香港のローカルスイーツ、ぜひ試してみたいですね。
豆腐花(ダウフファ)
「豆腐花」とはその名の通り、お豆腐のスイーツです。広東料理における伝統的な甘味のひとつで、おぼろ豆腐にシロップや粗糖などをトッピングして食べます。お店によって食感に特徴があり、固くて豆の味がしっかりしたタイプや、とても柔らかいタイプまで様々です。栄養価が高くさっぱりしていて、特に暑い時期や食欲がないときなどにはおすすめのスイーツです。
コンビニやスーパーでも、パック入りの豆腐花が販売されているので、お土産にもぴったりです。最近では、一般的な豆腐花だけでなく、アーモンドやゴマなどバリエーション豊かなので、色々な種類を食べ比べてみるのも楽しそうですね。
香港への主要エリアからのアクセス・所要時間
香港へは日本各地の空港から直行便が就航しています。フライト時間は、出発場所にもよりますが、約3~6時間です。東京から出発する場合は概ね5~6時間、名古屋や関空からは4時間前後です。九州や沖縄からは、さらにフライト時間が短くなり、3~4時間になります。
全日空や日本航空等の日系航空会社、香港拠点のキャセイパシフィック航空、その他中華系の航空会社も就航しています。フライト時間が短いので、LCCも検討してみると良いでしょう。
- 東京 (羽田・成田)⇔香港:片道4.5~6時間
- 中部国際空港⇔香港:片道約4.5時間
- 関西国際空港⇔香港:片道約4時間
- 那覇空港⇔香港:片道約3時間
- 福岡空港⇔香港:片道3.5~4時間
- 札幌空港⇔香港:片道5.5~6時間
その他、石垣空港、鹿児島空港、高松空港などの空港からも直行便あり
香港の空港
香港にある空港は、1998年にランタオ島に建設された「香港国際空港」のみです。「アジアのハブ空港」とも呼ばれる空の玄関で、アジア各国と欧米諸国を結ぶ、重要な中継地点となっており、乗客数・貨物取扱量ともに、アジアではトップクラスの規模を誇ります。
香港国際空港のターミナルは、第1と第2に分かれています。この2つは隣接しており、歩いて5分ほどで移動できます。ほとんどの飛行機への搭乗と到着は、第1ターミナルを利用します。LCCの搭乗手続きのみ、第2ターミナルになります。
ハブ空港と呼ばれる空港には、高級ブランドショップから免税店、多国籍レストランからカフェ、航空会社やカード会社のラウンジなどの施設が非常に充実しています。フードコートもあり、ラーメンなどの日本食からタイ料理、ハンバーガーショップまで揃います。また、空港内のほとんどのエリアで、無料Wi-Fiが使用可能です。
香港の年間イベント情報
1月
新年
香港をはじめ、中国文化圏の国や地域では、新暦ではなく旧暦の正月(旧正月)を盛大に祝う風習があります。そのため、日本のように特別な日ではありませんが、祝日扱いとなっていて学校や役所などは休みになります。年末年始の休暇を利用して香港を旅行する人も多いですが、香港ではいたって普通の日で、デパートやレストランも通常営業しています。
旧正月
香港で、一年の行事の中でも最も重要とされ、最も活気あふれるのは旧正月の時期です。旧暦の元日から元宵節までの15日間を「春節」と呼び、建物はきらびやかに装飾され、国全体がお祭りムードに包まれます。香港の人々は、寺院へお参りし、お線香をたいて1年の幸運を祈ります。
香港では各地で旧正月のイベントが開催され、ビクトリア・ハーバーでは、30分の間に約4万発の花火が打ち上げられ、尖沙咀のナイトパレードには、世界各国から多くのパフォーマーが集まります。また、ショッピングモールやデパートでは1年で最も大きなセールが行われます。
4月
清明節
清明節は、春分の日から15日後にあたる中国の祝日です。香港では、この日に家族でお墓へ行き、お墓の周辺を清掃し、食べ物をお供えします。故人が好きだった食べ物や飲み物をお供えするのが一般的です。お墓参りの後は、親族で先祖を思いながら食事を楽しみます。
食べるものは地域によって多少異なりますが、卵料理や葉物の料理、餡の入った草団子や中国式のクレープのようなものを食します。先祖へのお供え物も、家族や親族で分け合って食べます。
耶蘇受難節
香港は中華圏ですが、かつてイギリスの統治下にあったことから、旧正月を祝いつつも、年間行事には、仏教やキリスト教の祭事も組み込まれています。
耶蘇受難節はキリスト教由来の行事で、キリストが亡くなった日とされる聖金曜日(グッドフライデー)です。キリストが亡くなって3日後に復活したという伝説に基づき、聖金曜日(グッドフライデー)から、次の月曜日(イースターマンデー)までは、毎年連休になります。香港の人は、家族でごちそうを食べたり、イースターエッグを作ったりして過ごします。
4月
仏誕節
仏誕節は、ブッダの誕生日である旧暦の4月8日です。イギリスから中国に返還されて以来、祝日に制定されています。香港には、多くの仏教徒がおり、寺院に参拝して仏像に水をかける習わしがあります。街中には、精進料理を提供する露店が出たり、寺院で仏教にまつわるイベントが行われたりと、各地でさまざまなイベントが開催されます。
6月
端午節
日本では5月5日が「端午の節句」ですが、中華圏では旧暦の5月5日が「端午節」とされ、毎年日にちが変わります。概ね、6月中旬から下旬になる年が多いようです。この日は、たくさんの具材が詰まった「ちまき」を食べる風習があり、具材は地域によって特色があります。ちまきは、必ず笹の葉で包まれており、これには、厄から身を守る力があるとされています。
また、香港の端午節には、ドラゴンボート・レースが開催されます。会場が熱気に包まれ、迫力あるボートレースは圧巻です。例年、ドラゴンボート・レースは暑い時期の炎天下での開催になるため、レースを見学したい場合は紫外線対策をしっかりしましょう。会場では、ビールや冷たい飲み物が販売され、バンド演奏などのステージイベントも催されます。
7月
香港特別行政区成立記念日
香港は、第1次アヘン戦争後、1842年に中国からイギリスへと譲渡された歴史があります。その後、1997年7月1日にイギリスから中国に香港が返還され、その後は毎年7月1日を「香港特別行政区成立記念日」としています。
当日は、香港の中心地である湾仔(ワンチャイ)の返還記念碑を会場に、記念のセレモニーが開催されます。花火大会や記念セレモニーなど、各地で盛大に行われます。しかし、その一方で、中国政府の政策に反対する香港市民による大規模なデモ行進があることもしばしばです。
10月
国慶節
国慶節は、中国の建国記念日にあたる祝日です。中華圏の国々では、この日を含む前後1週間が休日となり、旧正月と並ぶ大型連休になります。国慶節には、毎年ヴィクトリア湾で花火大会が開催されます。花火の数は約3万発で、夜空に大輪の花が咲く光景を見ようと、多くの人が集まります。また、海上からゆっくりと花火を鑑賞できる、ヴィクトリア湾クルージングも人気です。
重陽節
中国では、昔から「奇数は縁起がよい」とされています。旧暦の9月9日は、最も大きな奇数である「9」が重複して含まれることから、「重陽節」と呼ばれています。毎年、菊が美しく咲く季節でもあることから、「菊の節句」としても有名です。
この日は、古い言い伝えで高い山に登る習わしがあり、家族でピクニックやハイキングに出かけます。菊の花入りのお酒を飲んだり、菊の花を愛でたりします。また、清明節と同じく、家族でお墓参りをする日とも言われており、清明節にお墓参りに行かなかった人は、重陽節に行く人もいます。
12月
聖誕節
クリスマスは日本でも大きなイベントですが、香港でも、冬の季節には欠かせない大切なイベントのひとつです。「聖誕節」が近づくと、香港の街のあちらこちらで、クリスマスイルミネーションが輝きます。夜にはライトアップされ、街全体がきらびやかに光り輝きます。
クリスチャンの人々は、教会でのミサやクリスマスイベントに参加します。ホテルやレストランでもクリスマスのスペシャルメニューが提供されたりと、日本と同様、街全体が賑やかさと華やかさに包まれます。
香港国内の交通手段
香港は、公共交通機関がとても発展しています。市内の主要な移動手段は、地下鉄・バス・トラム・タクシーです。多くの島から成る香港は、フェリーや小型船も日常的な移動手段として利用されています。
MTR(地下鉄)
観光時に、最も利用頻度の高い交通手段は、MTRです。中国本土との国境にある駅を含め、香港のほぼ全ての地域を網羅しています。路線は、緑・赤・青・オレンジ・ピンクなどの色によって分かれており、全部で10路線あります。ディズニーランドリゾート線、エアポートエクスプレスもあり、本数も多いため、旅行者にも利用しやすい交通手段です。
旅行者向けの1日乗車券(大人:65香港ドル、子供:30香港ドル)が販売されているので、上手に利用して観光を楽しみましょう。
トラム
トラムは、香港島内で運行している2階建ての路面電車です。香港島西側のケネディータウンから、東側のシャウケイワンを繋いでいます。後方のドアから乗車し、降車時に運賃を支払い、前方ドアから下車するシステムになっています。
トラムは毎日早朝から深夜まで運行しており、料金は距離に関係なく1回の乗車で一律です。2階の窓際の席に座り、車窓から香港島の街を観光するのも楽しみ方のひとつです。4日間乗り放題のチケットも販売されているので、香港島のホテルに滞在する場合や、何日間か香港島を観光する際は、是非活用してみましょう。
タクシー
タクシーは、香港市内のどこでも容易に使うことができます。公共交通機関でのアクセスがしづらい場所に行く際や、荷物が多い場合には、とても便利な移動手段です。香港のタクシーは、エリアによって赤・緑・青の3つの色で区別されています。どのタクシーも料金はメーター制で、空調も完備されており、安心して利用できます。
赤:香港市内、初乗り料金24香港ドル
緑:ニューテリトリー、初乗り料金20.5香港ドル
青:ランタオ島、初乗り料金19香港ドル
ある特定の制限区域では、タクシーの乗降が禁止されているため、その点だけ注意が必要です。
バス
香港のバスは、路線数・便数ともに非常に多く、香港のほぼ全域を網羅しています。全ての車両にエアコンが備えられているため、暑い日も快適に過ごすことができます。香港に行ったら是非乗りたいのが、2階部分から街並みを眺められる2階建てバスです。
夜のネオン看板の下すれすれの場所を通るバスは、香港観光の見どころのひとつです。運賃は距離で異なりますが、1階に乗っても2階に乗っても運賃は同じです。できるだけお釣りが出ないよう、小さなお金を持っておくと安心です。
フェリー
沿岸都市である香港には、香港島・九龍半島・その周辺諸島・マカオ・中国本土を往来するフェリーが毎日運航しています。香港にはフェリーターミナルが3か所あり、行き先によってターミナルが異なります。観光客が多く利用する香港⇔マカオ間では、ターボジェット(噴射飛航)とコタイ・ウォータージェット(金光飛航)の2社がフェリーを運行しており、日中は15分~30分間隔で運行されています。
香港側の乗り場は、上環のマカオフェリーターミナル、もしくは香港国際空港のスカイピア・フェリーターミナルの2か所です。マカオ側の下船場所は、ターボジェットがアウターハーバー・フェリーターミナル、コタイ・ウォータージェットがタイパ・フェリーターミナルになるので、乗船時に確認するようにしましょう。
ハイシーズンには、混雑により、希望時間のフェリーに乗れないこともあります。フェリーに乗る予定であれば、事前に往復チケットを購入しておくと安心です。台風や大雨、強風などで欠航になる場合もあるため、事前に気象情報もチェックしておくと良いでしょう。
お得なフリーチケット
エアポートエクスプレス・トラベルパス
エアポート・エクスプレス・トラベルパスは、旅行者向けのフリーチケットです。香港国際空港と市内を結ぶエアポートエクスプレスの乗車券と、香港の地下鉄3日間の乗り放題がセットになったお得なチケットです。
エアポート・エクスプレス片道乗車券で250香港ドル、エアポート・エクスプレス往復乗車券で350香港ドルで購入でき、旅行者にはかなりお得なチケットです。エアポートエクスプレス乗車券は、片道もしくは往復プランから選択可能です。事前のオンライン購入、もしくは香港空港の「MTRのカスタマーサービス」のカウンターで購入可能です。このチケットには、50香港ドルのデポジットが含まれるので、帰国前に必ず返却するようにしましょう。
ツアーリストデイパス
ツアーリストデイパスは、香港の地下鉄(MTR)とライトレールの1日乗り放題チケットです。料金は、大人が65香港ドル、子供が30香港ドルです。香港滞在が14日以内の旅行者のみが購入でき、最初に使った時間から起算して24時間使用可能です。
観光の際の移動は乗降の回数が多くなるため、 ツアーリストデイパスを使えば、交通費を大幅に節約することも可能です。また、都度乗車券を買う手間も省けるので、効率よく時間を使いたい人にもおすすめです。
ただし、エアポートエクスプレスには乗車不可なので、空港往復の運賃は別に支払う必要があります。
香港のおすすめホテル10選
カオルーンシャングリラホテル
基本情報
【住所】64 Mody Road, Tsimshatsui East, Kowloon, 尖沙咀(チムサーチョイ), 香港
【Wi-Fi】Wi-Fi無料客室あり
【ペット】不可
メトロパーク ホテル モンコック
基本情報
【住所】22 Lai Chi Kok Road, 旺角(モンコック), 香港
【Wi-Fi】Wi-Fi無料
【ペット】不可
ハーバー グランド カオルーン
基本情報
【住所】20 Tak Fung Street, Whampoa Garden,, 紅磡(ホンハム), 香港
【Wi-Fi】Wi-Fi無料
【ペット】不可
ランブラー オアシス ホテル
基本情報
【住所】1 Tsing Yi Road, 青衣(ツィンイー), 香港
【Wi-Fi】Wi-Fi無料客室あり
【ペット】不可
ホテル サーブ
基本情報
【住所】83 Wuhu Street, 紅磡(ホンハム), 香港
【Wi-Fi】Wi-Fi無料
【ペット】不可
B P インターナショナル
基本情報
【住所】No.8 Austin Road, 尖沙咀(チムサーチョイ), 香港
【Wi-Fi】Wi-Fi無料
【ペット】不可
インターコンチネンタル グランド スタンフォード
基本情報
【住所】70 Mody Road, 尖沙咀(チムサーチョイ), 香港
【Wi-Fi】Wi-Fi無料
【ペット】不可
ラマダ ホンコン ハーバー ビュー
基本情報
【住所】239 Queens Road West, 香港島西部, 香港, 香港, 852
【Wi-Fi】Wi-Fi無料
【ペット】不可
インペリアルホテル
基本情報
【住所】32-34 Nathan Road, 尖沙咀(チムサーチョイ), 香港
【Wi-Fi】Wi-Fi無料
【ペット】不可
キンバリーホテル
基本情報
【住所】28 Kimberley Road, 尖沙咀(チムサーチョイ), 香港, 香港, 999077
【Wi-Fi】Wi-Fi無料客室あり
【ペット】不可
香港のおすすめ旅行プラン10選
よくある質問Q&A
飛行機でどのくらいかかりますか?
出発地により異なりますが、北海道や東京から出発する場合は5~6時間、名古屋や関空からは4時間前後のフライト時間です。九州や沖縄からは、さらにフライト時間が短くなり、3~4時間になります。
夜行便で出発すれば、香港に早朝に到着できるため、丸1日活動することが可能です。帰路も、夜行便を利用すれば、翌朝早朝に日本に到着するので、金曜夜出発・月曜早朝帰りという弾丸旅行が可能なのも、香港の魅力のひとつです。その場合、機内でしっかり睡眠を取れるよう、アイマスクや耳栓を持参すると良いでしょう。
香港の気候はどうですか?
亜熱帯性気候の香港は、1年を通して温暖な気候に恵まれており、特に秋から冬にかけては日本よりも快適に過ごすことができます。香港観光のベストシーズンは、10月・11月の秋の時期です。観光や街歩きを楽しむなら、気温・湿度が快適で、晴天に恵まれる日が多い秋の季節が最もおすすめです。澄み渡った空気のもと、美しい夜景を快適に鑑賞することができます。
香港は年間を通じて旅行可能な気温ではありますが、雨と台風には注意が必要です。特に5月~8月の雨季に当たる期間には、雨が多く降るうえ、台風が頻繁に襲来するので、旅行する時期としてはあまりおすすめできません。どうしても旅行が雨季になる場合は、雨具や雨に濡れても乾きやすい衣類や靴を持参すると良いでしょう。
何泊くらいが最も楽しめるでしょうか?
香港は、東京、大阪、名古屋、福岡から直行便で約4時間~5時間のフライトのため、非常にアクセスの良い旅行先です。また、比較的狭いエリアに観光スポットが集中しているため、メインの観光スポットだけを巡る旅であれば、2泊3日の旅行が可能です。夜行便を上手に利用すれば、週末旅行が可能です。
香港でゆっくり夜景を楽しんだり、マカオ観光や香港ディズニーランドも楽しみたい場合は、最低でも3泊4日は必要になります。 エステやスパ、マッサージを満喫したい場合も同様に、3泊4日の旅程であれば、余裕をもって楽しむことができるでしょう。