上海での主な交通機関
上海の主な移動手段は次のとおりです。
- リニア高速鉄道
- MRT(地下鉄)
- バス
- タクシー
- ホテルのシャトルバス
地下鉄&リニア高速鉄道について
上海市内の移動は圧倒的に地下鉄が便利!
エネルギッシュな上海の生活を支える地下鉄は、現在18路線が開通しており、全457駅、総延長は約742kmに及びます。(今後22路線の開設予定)
上海市街で地下鉄を探すときは、赤い円の中に「M」の字が書かれた、地下鉄マークのついた青い看板を探しましょう。矢印にしたがって移動すれば、近くの駅に到着します。駅やホームの表示は路線ごとに色分けされているので、ガイドブックなどで目的の駅のある路線の色を覚えておくと便利です。
地下鉄の料金は初乗りが約3元、10kmごとに1元増しのゾーン制です。上海市街地内なら3元~5元程度の運賃で移動できます。また、子供料金は無料ですが、年齢ではなく身長130cm以上と以下で分けられています。
地下鉄の乗り方は日本とほぼ一緒ですが、切符ではなくICカードを利用します。駅の自動券売機で、乗車する路線や目的の駅を選んで購入可能です。駅の窓口では普通乗車券にあたる1回券以外にも、リニアやバス、タクシーなど、地下鉄以外の交通網でも利用できる、日本の「Suica」や「ICOCA」のようなチャージ式の「上海交通カード」も購入できます。
また、地下鉄乗り放題のフリーチケット「1日券」「3日券」もあるので、旅のプランに合わせておトクなチケットを選びましょう。
駅の改札機は、入口専用と出口専用に別れています。改札口を通るときは、磁気カード、または交通カードを自動改札機の上部にある緑色のタッチパネルにあててから、手押しのバーを回して通過します。目的の駅に到着して改札を出るときは、カードの種類で利用法が異なるので注意が必要です。
上海交通カードや1日券、3日券で出る場合は、入ったときと同じようにタッチパネルに当てれば通貨できます。しかし、使い切りの1回券は乗車ごとに回収されるため、改札機手前にある挿入口にカードを入れてから通過しましょう。
地下鉄の注意点
運賃も安く、タクシーと違い言葉の心配もいらないと、上海旅行中の頼もしい交通手段となる地下鉄ですが、いくつか注意したい点もあります。まず、日本と大きく異なる点として、改札前の荷物検査が挙げられます。買い物袋や通勤バッグ程度の大きさの荷物なら問題ありませんが、スーツケースなど大きな荷物は対象となるため、係員の指示に従って、検査機に荷物を通しましょう。
また、日本の通勤ラッシュ同様、上海市街の地下鉄には混雑する時間帯があります。旅行中、多くのビジネスマンが利用する1・2号線に乗るときは、朝方(8時~9時)と夕方(18時前後)の通勤時間帯は避けたほうが無難です。地下鉄が混み合う時間は、スリにも十分ご注意下さい。スマホやお財布など貴重品は、ポケットではなくボタンの閉まるカバンなどで保管しましょう。
上海の地下鉄は終電が早いことでも知られ、午後10時半頃にはほとんどの路線が最終となります。とくに以前は上海ディズニーランドへ乗り入れる地下鉄11号線は終電が早く、夏季のテーマパーク閉館時間よりも早い21時半頃に最終とるため注意が必要です。
市内中心部へ向かう2号線や10号線に乗り換える迪士尼駅までの所要時間も40分程度はかかるため、ディズニーランドの帰りに地下鉄を利用するなら、帰りの乗り継ぎ時間も考慮に入れて計画を立てましょう。
空港から市内までは、時速300kmのリニア高速鉄道が便利!日本では体感できないハイスピード!
一般的に「上海リニア」などと呼ばれる上海トランスラピッドは、ドイツの技術を導入し、1999年に開港した上海浦東国際空港と上海の市街地を結ぶ乗り物として、2001年3月に建設を開始しました。わずか2年弱で30kmの高架線を完成させたようで、中国の著しい発展に驚かされますね。
上海浦東空港に到着したら、到着ロビーの案内表示板に従い「マグレブ(磁浮)」乗り場を目指しましょう。上海には第一と第二の2つのターミナルがありマグレブの駅はその中間点、徒歩5分程です。
発車後わずか8分で目的地へ到着するリニア高速鉄道ですが、日本ではまだ味わうことのできない「リニアの旅」をひと足先に上海で体験して頂きたいです!
料金
- 片道50元(VIP席100元)、往復80元(7日間有効)
※交通カードで乗車する場合は片道40元で乗車可能。ほかに「磁浮地鉄一票通(リニア+地下鉄1日乗り放題/3日乗り放題切符)」を販売(55元〜)。
※当日の航空券を窓口に提示すると、片道40元で乗ることができます。
※身長130cm以下の子どもは無料。大人一人につき子ども1人まで乗車可能。130cm以下の子どもの単独乗車は禁止されています。
上海交通カードについて
これがあればラクラク安心!便利な交通卡!
上海交通カードは、日本でいうSuicaのようなもの。残金が不足したらチャージも可能です。ただし、日本人は決済手段の問題(※チャージには中国の銀行口座が必要)で駅にあるチャージ機が利用できないため、コンビニでチャージする必要があります。
チャージについて
好きな金額を購入時にチャージできます。デポジット(保証金)でプラス20CNY(約320円)かかります。チャージ額ですが、地下鉄に近距離乗車すると3CNY(50円)かかります。滞在期間にもよりますが、1日10回、2日で20回乗ったとして60CNYです。デポジットと合計して80CNY程度です。タクシー(乗車1回 約20CNY)やリニアモーターカー(往復80CNY)に乗車する場合は、100CNY程度プラスしてチャージするのが良さそうです。
上海交通カードの購入場所
交通ICカードは、主要な駅の窓口やコンビニで購入できます。実際は、上海の玄関口「浦東国際空港」で購入するケースが多いと思います。浦東国際空港では、リニアモーターカー(磁浮/Maglev)のチケット窓口で購入できます。購入後、そのまま交通ICカードを利用して、リニアモーターカーに乗車することも可能です。
上海交通カードのアプリ
2018年3月にiPhone、7月に華為、続いて小米を対象にバーチャルの交通カードの発行・利用ができるようアップデートされました。これはNFC機能のあるスマホでのみ使用できます。(日本人で持ってる方はアプリが便利!)使用にはSMS認証、個人情報の登録や支払い機関との連携をする必要があります。そのあとバーチャル交通カードを申請し、デポジットの20元を含めた料金をチャージすると利用開始できますよ。
上海交通カードの注意点
便利な上海公共交通ICカードですが、日本人が苦労するのがチャージです。この理由は、1.地下鉄の窓口でチャージをしてくれなくなったのと、2.駅に設置されているチャージ機の決済手段がAlipayやWechatペイや銀聯カードなどしか対応しておらず現金で支払えない、からです。
中国の方は、これらの決済手段を当たり前に使えますが、日本人観光客で利用できる人はほぼいないと思います。ただし、日本人でもチャージは、ローカルのコンビニ「可的」「好徳」で可能です。また、駅構内にあるファミリマート(中国語では全家)でもチャージが可能ですよ。
帰国時はどうする?
デポジットとチャージ残金は返却時に払い戻し(リファンド)されます。ただし、10CNY以上の残金がある場合は、5%の手数料が残金から差し引かれます。
バス事情について
路線バスにチャレンジ?!
上海市内の移動というと地下鉄やタクシーがクローズアップされがちですが、実は隠れた人気があるのが路線バス。窓から風景を楽しめる、地下鉄で行けないところに行ける、運賃は一律2元(約30円!)、普通の上海人の生活を垣間みられるなど、旅行者にとっていいこと尽くしです。乗り方も思うよりカンタンなので、観光の足に使えば一気に上海通になれます。
またあ、交通カードも使うことができ、整理券はありません。乗降者がなくても全部のバス停で必ず停まるので、地名がわからなくても「いくつ目の停留所か」を覚えておけばOKです。ボタンを押す必要もありません。ただし車内には両替機がありませんので、1元硬貨を多めに用意するか、交通カードの利用をお勧めします。この記事を読んでぜひチャレンジしてみて下さい!
路線バスの乗車方法
1.バス停を探す
2.バス停の表示をマスター
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路線名=番号
日本の路線バスは「○○経由××行き」のような名前ですが、上海は一部を除きすべて番号です。目的地に行くバスの番号を覚え、その番号のバスに乗れば大丈夫! -
停留所は交差点付近にあります
日本のバス停より断然わかりやすいのがバス停名。「○○路××路」という停留所名が多いのですが、これは「○○路と××路の交差点付近」という意味。この場合、先にくる道路名にバス停があり、後の道路名は近くで交差する道路名を指します。地図アプリなどを見るだけでどこに着くかすぐにわかりますよ。
3.乗車する
乗車する時は上海交通カードをタッチします。現金の場合は1元硬貨のみ使えます。両替機はないので注意が必要です。
4.バスを降りる
上海の路線バスは降りる人がいなくてもすべてのバス停に停まるので、「目的地までいくつ目」ということを覚えておけば失敗なく降りられます。降り口は後ろのドアです。
バスの注意点
1.スリ被害
地下鉄同様、混雑した車内ではスリの被害に遭う人がいます(旅行者だけでなく、地元の上海人も被害に遭っています)。服のポケットやトートバッグなど口の開いたバッグに財布、スマホなどを入れないようにして下さい。
2.大荷物、車椅子
上海の路線バスには、スーツケースを置く空間や網棚などはありません。身軽な格好で、街歩きの足としての利用をお勧めします。
タクシー事情について
タクシーの手配の仕方
最近日本でもサービスを開始したタクシー配車アプリ「滴滴出行(ディディチューシン)」。通称「DiDi」というアプリです。配車料金もかからないうえ、使い方も非常に簡単なアプリです。現地中国人や駐在日本人も、多く利用しているタクシーアプリです。
アプリに目的地を入れて配車をすることで、言葉を交わさずその場所まで行くことができます。決済は、現金もしくは事前に登録したクレジットカードから支払い可能です。上海では、タクシーの車内で、直接、クレジットカード支払は不可なので注意してくださいね!
注意!悪質タクシー
- メーターの確認は必須です。タクシーの追加料金に注意してください。一気に上がる時もあります。
- 空車は、車体上部のランプで判別することができます。青いランプは空車、赤いランプは配車中、ランプがついていないときは誰かが乗車中ということになります。
- また、観光客向けに声をかけている人の姿も、観光地では多く見られます。その場合、先に金額を提示して、乗車を促してきます。
通常よりも高い金額を提示しているものがほとんどなので、そういったタクシーには乗らないよう注意してくださいね。
まとめ
上海の交通事情についてお話してきましたが、いかがでしたか?いくつか注意点もありますが、地下鉄をはじめ、バスやタクシー、リニア高速鉄道を利用すると、さらに上海の旅が楽しく、そして便利になるはずです。ぜひ上海に行く予定の方は、チャレンジしてみてくださいね!