台北の移動はMRT(台北メトロ・台北捷運)が便利
MRTとは都市高速鉄道を指す「Mass Rapid Transit」の略称。現在建設中の路線もありますが、すでに台北市中心部全域を結んでいるので、ほとんどの有名スポットへ行くことが可能。運賃も安く、切符購入や乗り換えも分かりやすく、初めてでも安心して利用できます。
また、各駅のインフォメーションで「駅周辺のスポット紹介」や「ルートマップ」の記載がある、日本語の「台北MRTガイドパンフレット」がもらえるので、乗車時の参考にするといいでしょう。それと、MRTエリア内では禁煙で、飲食は固く禁じられています!
路線について
6路線、BR(ブラウン)、R(レッド)、G(グリーン)、O(オレンジ)、BL(ブルー)、Y(イエロー)と色分けされ、各路線名が分からなくても判別出来ます。
運行時間
各線始発列車は6:00、最終列車は0:00に各終点駅をを出発、3~10分間隔で運行しています。
運賃
運賃は乗車距離で異なり、2021年11月時点で20〜65元(82~266円)の範囲内です。12歳未満・115cm〜150cmのお子様は半額、6歳未満・身長115cmのお子様は無料。
切符購入方法
券売機はタッチパネル式で日本語操作可能。運賃・路線図で、目的地までの金額を確認、タッチパネルで片道切符を選択、運賃金額と人数を押し、料金を券売機に投入。反応遅めでコイン型のトークン切符が出てくるので、少し待ち時間有りです。自動改札のセンサーゾーンにトークン切符をかざすとゲートが開きます。
国際空港からの台北への移動もMRTが便利
桃園国際空港から台北へは、桃園捷運機場線(桃園MRT空港線)が便利。ブルーの各駅列車とパープルの快速列車があり、快速列車なら約40分で台北駅に到着します。
始発は6:00、最終は23:30ごろ各終点駅を出発、7~15分間隔で運行し、快速は1時間に2~4本運行、運賃は片道150元(615円)です。
他にも空港バスもあり、國光客運、長榮巴士、大有巴士が空港ターミナルから台北行きを運行。各社、路線、運行便数、終点が異なりますが、便利なのは「台北駅東口」行きの國光バス1819番で、運賃は140元(約310円)、24時間10~15分間隔で運行。また、バス路線は行きと帰りで停車場所が一部異なるのでご留意下さい!
(※現在はコロナの関係で24時間では無く、本数を大幅に減らし運行もしくは運休です)
台北松山空港は台北市内にある空港なので大変便利。台北MRT「松山機場(空港)駅」から宿泊ホテルの最寄り駅まで移動するだけです。また、タクシーも便利。台北駅付近までであれば200元(820円)くらいです。
その他の交通機関
台北市内バス
台北では市内バスも意外に便利!市内バスは中国語で「公車」といい、10社以上のバス会社が台北市内を走っていますが、乗車方法や運賃は同じ。運賃は1区間NT$15(約62円)。市内なら2区間でほとんどの所へ行けます。
時刻表は無く、路線によって運行間隔が異なるので、事前にホテル付近や目的地のバス停をチェックし、「TAIWAN BUS」等のアプリで路線や時間を確認することをお勧めします。アプリには運行リアルタイムシステムもあるので大変便利!
路線番号に「紅」、「藍」等、色記載があるのは「MRT連絡バス」で、その色のMRT路線駅にも停車。台北MRTと併用できます。
バス停では乗るバスが来たら、手をあげバスを止めて乗車。運賃の支払いは、交通系ICカード「悠遊卡(イージーカード)」が便利で、乗降時に機械のセンサー部分かざし清算します。バスの運転は少し荒め。乗降時やお席が無い時は注意して下さいね!
中・南部の都市なら、ほとんど1区間で移動でき、運賃は各都市異なりますがNT12~NT18(45円~70円)です。台北同様事前にアプリで路線や時間をチェックして利用しましょう!
台湾鉄路(台鉄・TRA)
台湾の在来線。区間車(普通)、区間快(快速)、自強号他(特急)等が運行しています。近年では振り子型列車の特急「タロコ号」、「プユマ号」を導入、主に「東部幹線」を走り、「花蓮」、「台東」へ時短運行が可能に。普通列車でも港街「基隆」や焼き物の街「鶯歌」へ、快速列車で人気スポット「九份」、「十分」の乗り換え駅「瑞芳」へ気軽に行くことができます。
主要路線は、「西部幹線(縦貫線と屏東線)」、「東部幹線(宜蘭線、北廻線及び台東線)」と1985年に開通した「南廻線」の3路線。台湾を一周することができ、有名キャラクターとコラボしたラッピング車両の観光列車も運行しています。
切符購入も簡単。台北駅では日本語操作可能なタッチパネル式券売機か窓口で購入。台鉄HP(日本語版)でも予約、購入が可能なので、長距離列車(特急・指定席)の切符は事前購入がお勧め。台鉄のローカル列車の旅や日本統治時代から残る木造駅舎や扇型車庫等の必見スポットを巡る等、様々な列車旅ができますよ!
台湾高鐵(新幹線・HRS)
2007年に開業。路線は北から南に人口が集中している台湾西部を縦貫しています。
主要駅は北の最終駅「南港」、「台北」、「板橋」、「台中」、「台南」、南の最終駅「左栄(高雄)」で一部の列車を除いてほとんどが停車、他の停車駅は「桃園」、「新竹」、「苗栗」、「彰化」、「雲林」、「嘉義」の計12駅。「南港」、「台北」、「板橋」以外の駅はその地域の中心部から離れた所にあり、台鉄か路線バスを利用し中心部に移動できます。
車両は日本製でJR東海とJR西日本が共同開発したもの。座席種類は對號座(指定席)8両、商務車廂(ビジネス)1両、自由席3両の3種、合計12両編成で運行。台北-高雄間を最短105分で結び、乗り心地も抜群!
運賃は日本より大変安く、切符も駅でタッチパネル券売機や窓口で、または高鉄HP(日本語版)でも簡単に予約、購入可能!指定席は事前に購入を!また、外国人観光客の方限定の「指定席・自由席3日間乗り放題PASS」や、7日間の内指定の2日間で利用可能な「フレキシブルPASS」等もあり高鉄HPで購入可能。指定席の場合は駅窓口で手続きが必要です。
長距離バス
中国語で長距離バスターミナルを「轉運站」と言い、台北には台北駅北出口正面にある「臺北轉運站」と、MRT市政府駅の横の「市府轉運站」があります。「市府轉運站」は主に北部台湾エリアの路線なので、中部や南部へは「臺北轉運站」からのバスを利用します。
バス会社を中国語で「客運」といい、9社のバス会社が主要都市行きはもちろん、各社いろいろな所への路線を運行。中でも、2001年民間企業となった「国光客運」と台湾で最大規模の「統聯客運」は中南部への路線が多く、宜蘭方面へは「葛瑪蘭客運」が運行しています。
台鉄や高鉄に比べ乗車時間が長いですが、運賃がとにかく安く、電車の駅が無いエリアへの路線もあるので目的地によっては長距離バスのほうが便利。
バスターミナルビルの1階にチケット売り場、バス乗り場は2階から4階に。各バス会社のHP(国光客運は日本語版あり)で運行時間の確認と、席予約が出来るので便利ですよ。
台中捷運(MRT)と高雄捷運(MRT)
台中MRTは、新幹線台中駅や台中市政府駅に停車する路線、グリーンラインが今年4月に開通したばかり。現在、グリーンラインの延長と新たな3路線が計画中で、意外に台中駅付近にはまだMRTが通っていません。
2008年に開業した高雄MRTは、美麗島駅を中心に二つの路線が十字に走っています。南北に走るレッドラインは、「新幹線左栄(高雄)駅」、「台鉄高雄駅」、「高雄国際空港」を繋ぎ、東西に走るオレンジラインの最終駅「西子湾駅」ではライトレールに接続。現在も路線拡大の計画が進んでいます。
輕軌(ライトレール)
ヨーロッパの都市で普及しているライトレール。2015年高雄市に「環状軽軌(KMRT)」が、2018年新北市淡水に「淡海輕軌(LRT)」が開業し、台湾では2つの都市で運行しています。
高雄の「環状軽軌(KMRT)」は市内中心部を囲む環状線ですが、南部分の約半分しか開通しておらず、北側は現在も工事中。高雄港付近の新しい観光スポットにも停車し、いくつかの駅で高雄MRT接続するので大変便利。
「淡海輕軌(LRT)」は、台北MRT「紅樹林駅」から延長するように北側に路線が伸び、土地開発が行われているエリアを通ります。現在は、台北MRT「淡水駅」に乗り入れる路線や、淡水の向かいの「八里」行きの路線も計画中。また、台湾の絵本作家、「幾米(ジミー)」とコラボしていて、駅にはジミーキャラクターのオブジェがあり、運が良ければキャラクターのラッピング車両も乗ることができます。
※高雄、淡水ともにライトレールとMRTの運賃は別清算。
各都市の観光路線バス
台湾各都市に、台湾観光局と各地のバス会社とが共同運行している観光路線バス「台湾好行」があります。バスで移動するのが便利な観光地を目的地に運行している路線バスで大変便利。「台湾好行」のHPで路線や運行時間を確認できます。
国内線
西部台湾に新幹線が開通、東部へは振り子式列車で時短運行しているため本土の国内線便数は大変少なくなっています。金門、馬祖等、離島へは台北をはじめ、各主要空港から運航しています。
ロープウェイ
MRT台北動物園駅よりお茶で有名な「猫空」まではロープウェイで移動できます。台湾中部、日月潭にもテーマパーク「九族文化村」へロープウェイががあります。
乗車時に便利な「悠遊卡(イージーカード)」
悠遊卡は大変便利な交通系のICカード。台北MRT(メトロ)や台鉄(距離制限あり)のみならず、コンビニ、ドリンクスタンド、一部のレストラン等でも電子マネーとしても使用可能です!
購入方法、チャージ方法
桃園MRT空港線の駅の窓口、台北MRT各駅の券売機や窓口で購入、チャージ可能。コンビニでは、様々なかわいいデザインカードを販売、無論チャージもできます。金額はカードのみでNT100(約410円)、購入時NT500(2,000円)程度のチャージがお勧め。
旅行の方にはこんなイージーカードもお勧め!
台北MRT当日、24時間等のフリーパスや、台北MRTと台北市内バス当日、2日間、3日間等のフリーパス、更にロープウェイに乗車出来る当日フリーパスがあります。
他にも、台北MRT、市内バス乗車と、北部台北の観光スポットの入場料が含まれている「北北基(台北、新北、基隆)おもしろ周遊カード」等、大変お得です。
もう一つのカード「一卡通(アイパスカード)」
高雄MRTが開通した際に発行されたICカード。現在は台湾のほどんどの所で使用できるようになりましたが、地方の長距離バスや駐車場の支払い等、一部で使用できません。
タクシー乗車について
中国語でタクシーは「計程車」。台北では、街中で簡単にタクシーを止めることが出来ますが、他の街では以外にタクシーの数が少なく、なかなか止められない事もあります。
基本、新幹線や台鉄のほとんどの駅にはタクシーが停車しています。料金も安いので、旅の途中で上手に利用しましょう。
タクシー料金(各都市で異なる)
台北市の初乗りは1.25キロ、70元(約290円)。毎200メートルにつき5元(約20円)加算。
時速5キロ以下、若しくは停車の場合、毎1分20秒につき5元(約20円)加算。
23:00〜6:00の間は、夜間計算となり、メーター金額にNT20(約80円)加算。
旧暦の正月期間もNT20の加算金額が必要。
ご参考までに、台中市、台南市、高雄市の初乗りは1.5キロ、85元(約350円)、毎250メートルにつき5元(約20円)加算です。
掛け合いタクシー
田舎町でタクシーに乗る場合はほとんど掛け合いですが、観光地でもそうなる場合があります。例えば、桃園空港からタクシーで台北に行く時や、台北、若しくは最寄り駅の瑞芳駅から九份にに行く時で、「メーター計算」をお願いしてもダメな場合もあるので、相場を知っておくといいでしょう。
桃園空港から台北市内までの相場はNT1,100~NT1,500(4,500~6,150円)。行灯に「桃園機場」と書いてあるタクシーは「メーター計算」で、ナンバーや運転手さんの名前を覚えておいて、何かあった時「桃園機場タクシー」に連絡すれば対処してくれるので安心。
台北から九份へはNT1,000~NT1,200(4,100~4,900円)くらい、瑞芳駅から九份へは運賃は決まっていてNT205(約840円)。瑞芳駅タクシー乗り場には料金表があり安心です。
安心な無線タクシー
「大都会車隊」や台北では「台湾大車隊」等がお勧め、乗車の際は、ナンバーと運転手さんを覚えておいて下さい。忘れ物等がある時、連絡すれば対応してくれます。
参考リンク
- 台北MRT https://m.metro.taipei/jp/
- 桃園MRT空港線 https://www.tymetro.com.tw/tymetro-new/jp/
- 桃園空港アクセス・バス情報 https://www.taoyuan-airport.com/main_jp/buses.aspx?uid=1632&pid=567
- 台湾鉄路 https://tip.railway.gov.tw/tra-tip-web/tip?lang=JA_JP
- 台湾高鉄 https://jp.thsrc.com.tw/
- 台中MRT https://www.tmrt.com.tw/jp
- 高雄MRTと高雄ライトレール https://www.krtc.com.tw/jp/Guide/
- 淡海MRT https://www.ntmetro.com.tw/
- 台湾好行 https://www.taiwantrip.com.tw/
- 悠遊カード使用可能範囲 https://www.easycard.com.tw/use-range?cls=1506497593
- 悠遊カード種類 https://m.metro.taipei/jp/ticketinfo.html
- 北北基周遊カード https://funpass.travel.taipei/