香港の気候は?
香港は沖縄よりも南に位置し、亜熱帯気候に属しています。雨季や乾季があり、年間平均気温は約23度。1年を通して湿度が高いのが特徴です。暑い季節が長いものの、ゆるやかな四季もあり、季節を感じることが出来ます。台風の通り道になることも多いので、雨の情報はしっかりとキャッチしておく必要があります。
それでは、春(3月~5月)、夏(6~9月)、秋(10~11月)、冬(12月~2月)、それぞれの季節ごとに、特徴を見ていきましょう。
過ごしやすいのは秋、街歩きのベストシーズン
いろいろな観光スポットへ出かけたいなら、行楽日和となる秋がベストシーズン!10月後半から乾季に入り、11月にかけて晴れの日が多く、気温・湿度ともにそれほど高くないため、街歩きをメインで考えているなら最適な気候です。
昼間は半袖で過ごせて、歩いても汗をかかないくらいのちょうどいい気温で、元気いっぱいに動けます。厚手の服が不要なので、荷物もかさばりません。ただし朝晩は肌寒い日もあるので、薄手の上着は必須アイテム。
また香港と言えば、世界三大夜景のひとつに数えられるくらいに夜景が有名ですが、この時期はガスが発生しにくいので、夜景がきれいに見えます。
夏は「高温多湿」のサウナ状態!
香港の夏にあたる6~8月は、昼間は30度を超える日が続きます。湿度は90%以上と高く、陽射しも強いため、日中は出歩くのを控えたくなるほどです。本格的な夏が始まるのは7月以降。通気性の良い服装と水分補給は必須です。
また、雷を伴うスコールのような豪雨もこの時期に発生しやすいので、街歩きをする方は雨具の準備を忘れずに。降ったり止んだりの繰り返しなので、お出かけ時に降っていなくても、折り畳み傘を持ち歩くことをおすすめします。
台風シーズンなので、警報(シグナル)が出ていないか、チェックが欠かせません。警報によっては、学校や会社、交通機関などが休みになり、レストラン等も営業を中止します。
冬は、朝晩の寒暖差に注意
12月~2月の冬は、日本と比べるとかなり暖かく、過ごしやすい時期です。厚手のコートが必要なほど寒くはありませんが、朝晩で寒暖の差が激しいことも。寒い日は最低気温が2度になることもあれば、同じ時期でも最高気温が30度近くになることもあります。
さらに空気の循環のため、冬でも冷房を付けている店が多く、建物も冷えやすい構造のため、室内ではより寒さを感じます。温度調整をしやすいジャケットやインナーダウンベスト、ストールなどを持参すると便利です。またホテルの部屋にも、暖房が備えられていないことがほとんど。
宿泊の際、特に就寝時の防寒対策をしっかりと!霧や小雨の日もあるので、折り畳み傘も用意してください。なお湿度の低い11月、12月であっても、平均湿度は70%を超えています。
春は霧の季節、気温と湿度が上昇
3月~5月は、日本のように春うららかな感じではなく、気温と湿度が上昇し、雨が多くなってきます。どんよりとした曇りが続き、深い霧の日が多くなるのが特徴です。そのため強い陽射しが少なく、夏場と比べたら、ほどよい天候で過ごしやすい時期と言えます。
4月に入ると、すでに蒸し暑い・・という感じで、雨が降る日も多くなってきます。5月からはグッと雨量も増えていき、雨具の欠かせない季節が間近です。服装は半袖や薄手のカットソーに、シャツやカーディガンなど羽織るものが1枚あれば、快適に過ごせます。
服装は
高温多湿の夏場は、デニムなど地厚なロングパンツだと、熱がこもり不快に感じることも。通気性が良く、気軽に洗いやすい洋服が便利です。季節を問わず室内の冷房が強いので、カーディガンなどの羽織ものは必須。坂道が多いエリアもあるので、たくさん街歩きをする予定がある場合は、履きなれたスニーカーなどがベストです。
ミシュラン掲載の高級レストランなどでは、ドレスコードがある場所も。男性はTシャツやハーフパンツ、サンダルだと入口で断られることがあります。襟付きのシャツやロングパンツを用意しておきましょう。女性はジーンズなど、カジュアルすぎる服装は避けましょう。ワンピースなどでOKです。
航空券が安い時期はいつ?
香港の秋にあたる9月下旬~11月は、過ごしやすい気候にも関わらず、航空券の価格が下がる傾向にあるため、訪れるにはベストな時期でしょう。年末年始やGW、お盆など、日本人観光客が多く旅行するタイミングや、旧正月にあたる1月下旬~2月下旬も航空券の価格が値上がりします。
他の旅行者が行かないような時期やタイミングで旅行を計画することが、節約につながります。また航空券は出発直前で購入するよりも、数か月余裕をもって予約をした方が安くなります。
香港の祝日はいつ?
旧暦の日付で祝う中華圏の祭祀に加え、長らく英国領だったことから、西洋の祝い事もミックスされています。毎年日付が変動する祝日もあるので、注意が必要です。
特に、旅の日程が、旧正月(年によって変動、1~2月)、中秋節(9~10月)などの大きな祝日に絡む場合には、個人商店など、その前後を含めて連休にすることも。ショッピングモールは祝日も営業していることが多いですが、レストランは特別メニューとなる場合もあり、やや割高感があります。
目的別のベストシーズン
セール
香港のセールの最大の特徴は、日本ではバーゲンを行わない欧米一流ブランドまでもが割引になること!例年、夏のセールは7月上旬から9月上旬にかけて、冬のセールは12月初旬から旧正月前日まで開催します。
10~30%オフ程度から始まり、最後には50~80%オフにまで下がるショップもあるので、旅のメインの目的がショッピングの場合には要チェックです。セール終了が近づくと、売り切れてしまう商品も多くなります。セールが始まったら、早めに旅立つのがおすすめです。
期間中は、ショッピングモール、路面店、空港内のショップまで、幅広くセールが行われます。どこもかしこもセールとなっているため、全てのショップを見て回るのは、非常に時間がかかります。セール時期に香港を訪れる場合には、買う可能性のあるところだけに絞ってショップ巡りをしましょう!
また香港では、仕入れ段階で店舗ごとに商品の買い取りを行うことが多く、販売状況も異なります。同じブランドでも、各店舗で在庫状態が異なることも多々。お気に入りのブランドがある方は、いろいろな店舗を回ってみると、他店舗にはなかった商品が見つかることも。
イベント
活気あるイベントに合わせて、香港旅行を楽しむのもおすすめです。香港の街が一番きらめきを増す時期が、クリスマス!1ヵ月ほど前になると、装飾やイルミネーションが始まり、街全体を彩ります。
特に有名なのは、ビクトリア湾沿いに立ち並ぶ、ビル群のイルミネーションです。またショッピングモールやホテルでも、それぞれに凝ったクリスマスの装飾をしており、どこを歩いていてもワクワクする気分を味わえます。
この時期には冬のバーゲンも始まるので、このタイミングを狙って、ショッピングに来る方も多いです。クリスマスの時期はホテル、レストラン共に混雑しているので、早めに予約をしておいた方がいいでしょう。
香港は国際的で現代的な街のイメージがありますが、古くから伝わる伝統行事も、大切に続けられています。冬の最大のお祝いである「旧正月(Chinese New Year)」には、香港中でにぎやかなお祭りが行われます。
さらに鮮やかな「元宵節(Spring Lantern Festival)」などもあり、香港中がお祭りムードとなります。旧正月には、子供も大人も全身赤い服を着て、お祝いの言葉が飛び交います。たくさんのランタンやその年の干支が飾られ、香港らしい雰囲気を存分に味わえます。
香港の夏は、ドラゴンボート・フェスティバル(Dragon Boat Festival)で始まります。彩り豊かなドラゴンボートを操る世界各国の選手たちが、ビクトリア・ハーバーを横切るレースが行われ、とても盛り上がります。
中秋節(Mid-Autumn Festival)は、旧正月に次いで、一年で最も重要な祭りの一つです。さまざまな種類の月餅が作られ、街もたくさんのランタンで彩られます。大坑(Tai Hang)エリアで行われる、見事なファイヤードラゴンダンス(fire dragon dance)は必見です。
プール
亜熱帯地域の香港では、温水プールでなくても、毎年4~11月まで屋外プールを利用できます。しかも、ホテルの宿泊客ならば無料で利用可能なところがほとんど!ビクトリア・ハーバーが一望できるプールなら、100万ドルの夜景を見ながらナイトプールを満喫可能です。水着の準備をお忘れなく!
また、プールサイドにバーカウンターのあるホテルもあるので、泳がなくても優雅な時間が楽しめます。ただし、4~5月と10~11月は肌寒い日もあるので、避けた方が無難です。
夜景
香港と言えば、世界三大夜景のひとつに数えられるくらいに夜景が有名ですが、香港のベストシーズンである秋はガスが発生しにくいので、夜景がきれいに見えます。中でも10月下旬~11月がベスト。
きらびやかな夜景と連立する高層ビル群の摩天楼を、一番素晴らしい角度で見ることが出来る場所として有名なのが「ビクトリア・ピーク」です。香港島の観光名所として、初めて香港を訪れる観光客の9割以上が訪れる定番のスポットです。「ピーク・トラム(山頂車)」に乗って、香港島の一番高い山の上にある展望台に行くのがおすすめです。
この時期は避けた方がいいかも!NGシーズン
初めて香港へ訪れる方は、旧正月(年によって変動、1〜2月)・中秋節と国慶節にあたる9月末~10月初旬の旅行はおすすめできません。中国本土も連休にあたるため、香港に来る観光客が多く、この時期はとても混雑します。
また連休中は、レストランのサービス料が余計にかかったり、航空券やホテル代も値上がりしたりと、普段の旅行よりも数倍の予算になることも少なくありません。旧正月は、有名店であっても、小さな店はお休みの可能性が高くなります。
リピーターの方であれば、香港らしい雰囲気を満喫できる時期なので、あえて選んで来るのも楽しいですが、初めての香港であれば避けた方が無難でしょう。