江戸前寿司
東京湾(江戸湾)で獲れた魚をネタにした寿司のこと。生魚に酢や塩で締めたり、煮たり、タレ煮つけこんだりなど様々な加工を加えているのが特徴です。そのため江戸前寿司は、コハダや鯖などを〆たもの、煮穴子や蒸しエビなどの火を通したもの、卵焼きなどが代表的なネタとしてあげられます。
また、お店によって1貫の値段に差があるのも寿司の特徴で、1貫100円もしないものから数千円するものまで幅広いので充分下調べをしてから訪れるのがおすすめです。
奮発するなら
手軽に楽しむなら
月島もんじゃ
中央区にある月島は、路地に入ると昭和初期の民家が残るノスタルジックな町。その中にある「月島西仲通り商店街」は「もんじゃストリート」と呼ばれ、75店舗ものもんじゃ焼きを提供するお店が軒を連ねている。
キャベツ、揚げ玉、きりイカ、桜えび、肉、魚介類、野菜といった好みの具を炒め、それらで土手を築いてその中に薄く溶いた小麦粉を中心に流し込む。ゆっくりと混ぜ合わせて火が通ったら、ソースやカレー粉等で味をつけて完成します。
食べる直前に鉄板に押し付ければ、パリッとした香ばしい風味が楽しめる学生のおやつとしても、お酒のおつまみとしても重宝するご当地グルメです。老若男女問わず鉄板を囲ってコミュニケーション取れることも長い間愛される理由の1つだと言えます。
深川めし
深川は江戸時代に漁師の町として栄え、良質のアサリやカキがとれる町でした。そのアサリを使った深川めしは、アサリのむき身やねぎを入れた味噌汁をご飯にかけた庶民的な料理で、せっかちな江戸っ子の漁師が飯と汁物を同時に食べるために考案されました。
また、深川めしには炊き込みご飯のタイプもあり、それはお弁当として持っていくためにうまれたといわれます。噛むとジュワっと出るアサリの旨みが味噌のコクと絡み、ご飯との相性は抜群で日本五大銘飯のひとつにも挙げられている逸品です。
炊き込みタイプ
ぶっかけタイプ
両方とも味わえるお店
柳川鍋
江戸時代から庶民に親しまれた下町生まれのどじょう料理で、土鍋に骨や内臓を取り除いたどじょうと笹がきごぼうを割り下で煮込み、玉子でとじた鍋料理です。どじょう特有の泥臭さをごぼうが取り除き、どじょうの旨みを玉子が引きだしていて、あっさりと淡白などじょうに、甘い割り下がよく絡んだ逸品です。
名前の由来は日本橋で料理を考案した店の屋号からとも、福岡の水郷柳川からとも言われていて、詳しくは分かっていませんが、「どぜう鍋」とはごぼうと玉子の有無で区別されます。
どじょうには滋養強壮の効果があるため、夏バテ対策にも効果的な江戸っ子にとって欠かせないスタミナ料理です。
関東風おでん
かつお節のだしを効かせ、濃口しょうゆで味つけするのが関東風おでんの特徴です。特に東京で根強い人気なのが「ちくわぶ」「はんぺん」「すじ」「つみれ」
関東の「すじ」は関西の牛すじとは違い、魚の軟骨や筋も一緒にすりつぶした練りもので、軟骨のコリコリとした食感と筋のモチモチとした弾力が特徴。また、「ちくわぶ」は小麦粉に水と塩を加えてこねた、外側に歯車のようなギザギザを付けた、ちくわのように穴が空いた形状のものです。
これは実はほかの地域ではあまり見ることがない、東京ならではのご当地グルメだと言えます。
ちゃんこ鍋
「ちゃんこ鍋」は、言わずと知れた力士の鍋料理です。魚介や肉類、野菜などたくさんの食材をぶつ切りにした寄せ鍋の総称なので、食材ごと、出汁ごとに様々な種類があります。
力士だけのものではなく、「ちゃんこ鍋」は広く一般にも受け入れられ、ちゃんこ鍋料理屋なども都内のあちこちに見受けられます。ちゃんこ鍋を食べ歩いて自分好みのちゃんこ鍋をさがすのも楽しみの1つですが、東京で相撲観戦をしたあとちゃんこ鍋屋さんでワイワイ鍋を囲むのも東京ならではの楽しみ方でおすすめです。
あんみつ
明治時代に、海外からの文化や食材が入ってきたことによって出来たのが、果物の上に黒蜜がかかった「みつ豆」でした。この時代に出来たみつ豆は、あっという間に大ブームに。その後、老舗の名店「銀座若松」の二代目店主が、このみつ豆の上に餡を乗せたものを提供したのが「あんみつ」の始まりです。
あんみつは江戸前のデザートとして長きにわたり親しまれ、現在も銀座若松は、当時と同じ場所にあり、明治時代から受け継がれたあんみつを提供しています。東京観光の合間にあんみつで涼しい休憩を挟んでみてはいかがですか?
東京ラーメン
「醤油ラーメン」の代表であり、日本のラーメンの原型とも言える。お店によって食材はいろいろですが、豚骨や鶏ガラをベースに鰹や鯖節、昆布、煮干しなど和風だしを効かせたちぢれ中華麺が特徴。あっさりとした味が変わらぬ人気を誇っています。
ご当地グルメブームなどの流行で生まれたものではなく、昔から続いている伝統的なラーメンで全国各地で愛されている。「中華そば」・「支那そば」・「醤油ラーメン」と呼ばれる事もあり、単に「ラーメン」と言う場合にこの東京ラーメンを指す場合もある。
桜鍋
馬肉を使ったすき焼き風の鍋料理のこと。馬肉の色が桜色であることや、桜の咲く時期の馬肉が脂のりが良く美味とされていたことから、馬肉のことを“桜肉”と呼び、また、その桜肉を使ったことから桜鍋という名称がつけられました。
味噌仕立てのすき焼き風にして馬肉を煮る桜鍋は、明治初期から続く東京の伝統料理です。精力を増強させると言われていたことから、吉原など色街の近辺において、桜鍋をあつかう店が特に多かったといいます。また、馬肉の名産地として知られる熊本にも同じ料理があります。
くさや
伊豆諸島の特産品である「くさや」。江戸時代、塩は生活に欠かせない貴重なものだったので魚の塩漬けは塩水を繰り返して使っていました。その塩水に魚の成分が蓄積して発酵し、独特の風味が加わったのが「くさや液」です。
これにムロアジやトビウオなどを漬け込んだ後、天日干ししたものが「くさや」です。現在でも新島、八丈島、伊豆諸島で盛んに造られており、独特のクセが酒の肴に絶妙な逸品で島民をはじめ都民にも愛されています。
くさや専門店
八丈島料理居酒屋
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