おさえておきたい桜の名所
海津大崎の桜
琵琶湖の北端、海津湾の東に波食によって突き出た岩礁地帯。琵琶湖国定公園の中でも有数の景勝地です。春には樹齢80年を越える老桜から、次世代へ引き継ぐ若木まで約800本の華麗なソメイヨシノが、湖岸約4kmにわたり続きます。例年、見頃は4月上旬~中旬となり、近畿圏では遅咲きの桜名所として知られています。
琵琶湖随一の岩礁と、湖の碧、遠くに望む竹生島、その景色の絶妙なコントラストは何度見ても美しく、毎年多くの花見客で賑わいます。
鮎河(あゆかわ)の千本桜
四季折々に彩られる深い山々に抱かれた静かな里「鮎河」。その深き谷間を縫い湧き出す清水が集まり、清らかな「うぐい川」の流れとなります。両岸から青土(おおづち)ダムまでの約3.5kmに、200本の桜(ソメイヨシノ)をはじめ、周囲に千本以上の桜が咲き誇ります。開花時期の夜間ライトアップは、特に絶景です。
山に囲まれた地形であることから、気温が低く桜の開花も若干遅くなります。開花状況に応じて、桜祭りも開催されます。
琵琶湖疏水(びわこそすい)の桜
滋賀県大津市観音寺から琵琶湖の水を京都市内に引き入れるため、明治時代に建設された運河。その両岸には山桜、ソメイヨシノなど約200本の桜並木があります。見頃の時期にはライトアップもされ、幻想的な夜桜も見ごたえがあります。
関西でも有数の花見の名所として人気があり、昼夜を問わず花見客で賑わいます。例年、見頃は、4月上旬~4月中旬頃です。
地域に根ざすお祭り
南山王祭(みなみさんのうまつり)
大字大窪、清雲(せおん)にある日枝神社、通称「南山王さん」の春まつりで、毎年4月4日に行われます。祭り当日は各町内から日野地方特有ののぼり“ほいのぼり”が奉納されます。竹を細く割りあげて竹ひごを作り、そこへ紙の花を付け美しく飾られた「シダレザクラ」を模したものです。境内の満開の桜との競演で一気に春が来たかのような祭りです。
八幡(はちまん)まつり
1,000年以上の歴史を誇り、八幡開町以前の旧村落で行われる祭りで、毎年4月14、15日に「日牟禮八幡宮」に奉納されます。
14日の「宵宮祭」は、松明祭とも呼ばれ、国の無形民俗文化財になっています。15日の「本祭」では、各郷から宮入りをした大太鼓によって、渡御(とぎょ)が行われます。太鼓の打ち方は各郷によって独特の伝承があり、宵宮太鼓・休み太鼓・シューシ太鼓など、それぞれに違います。前日に比べると、壮厳な雰囲気が漂い、別名「太鼓祭」とも呼ばれています。火祭りらしい力強さと伝統の重みが感じられます。
長浜曳山(ひきやま)まつり
毎年4月13〜 16日の4日間にわたって行われる日本三大山車祭の一つで、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
まつりの起源は、安土桃山時代、長浜城主の羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)に初めての男の子が生まれ、喜んだ秀吉は城下の人々に金(きん)を振る舞い、町民がこれをもとに山車を作って八幡宮の祭礼に曳き回したのが始まりといわれています。「こども歌舞伎」の上演が見ものです。
桜以外も!見頃を迎える色とりどりの花々
石山寺
奈良時代創建の安産・福徳・厄除・縁結に霊験あらたかな観音霊場として信仰を集めています。西国三十三所第13番札所、紫式部が源氏物語を起筆した寺、また花の寺としても知られています。
3月の終わり頃から、カンザクラなど桜はもちろんのこと、4月下旬になると、「石山ツツジ」とも呼ばれる参道両側のキリシマツツジが真っ赤に染まります。また、光堂前の牡丹園も見頃を迎えます。モクレンや藤も花開き、色とりどりに包まれ、参拝客を魅了します。
草津市立水生植物公園みずの森
「植物と人、水と人のふれあい」をテーマにした四季を通じて楽しめる花いっぱいの植物園。3~5月が見頃の「アイスランドポピー」は、黄、橙以外にも白や赤、桃色と花色も豊富です。同じ時期には、房咲きのものやユリ咲きのものなど、種類が豊富なチューリップも見ることができます。
中央に位置する温室では、熱帯スイレンを中心とした国内外の水生植物を集めており、一年中花が楽しめるので雨天時も安心です。
三大神社
「JR草津駅」の北約3.5km、条里集落の遺構地吉田の中心にあります。祭神は志那津彦命(しなつひこのみこと)、志那津姫命(しなつひめのみこと)です。
毎年4月下旬から5月上旬にかけて、穂が地面に擦るほどの長さ2m程度になることから「砂擦りの藤」と呼ばれ、見事な古藤が開花することで知られています。「藤まつり」では、日本舞踊や大正琴演奏、物産品販売などのイベントがあり、夜には藤のライトアップも行われます。
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