日南市ってどんなところ?
日南市は人口約5万3,000人の宮崎県の南部に位置する都市。東に日向灘をのぞみ、西は都城市・三股町、南は串間市、北は宮崎市に隣接しています。日本でもっとも日照にめぐまれた地域の一つで、平野部では一年の日照時間が平均2,200時間以上。とくに冬の日照時間は長く、山沿いが曇っていても平野部は晴れていることが多いとか。あたたかく穏やかな地帯で、すごしやすい気象です。
宮崎市から日南市を経て鹿児島県にいたる延長112kmは全国有数のリアス式海岸で、日南海岸国定公園に指定されています。その景色のすばらしさから宮崎市南部から都井岬にいたる国道220・448号は「日南フェニックスロード」とよばれる人気のドライブコースで、日本の道100選にも選ばれています。
日南フェニックスロード沿いにある「鵜戸神宮」、「サンメッセ日南」は、その景色の良さからフォトスポットとしても人気で観光名所になっています。
温暖な気候のため春~秋を中心に一年中サーフィンをたのしめ、西日本を代表するサーフィンエリアとして知られる日南海岸。サーフィン大会も行われ、県内はもとより県外からもサーファーがあつまってきています。
海の透明度が高く熱帯魚やサンゴ礁が見られるので、ダイビングも盛んです。日南海中公園を周遊する水中観光船「マリンビューアーなんごう」では船内からサンゴや熱帯魚の泳ぐ姿を見ることができるので、気軽に海を体感できますよ。
海の資源に恵まれているので、カツオ、マグロ、伊勢えびなどの海産物をはじめ、魚のすり身を揚げたおび天やプリンのような口当たりと味わいの飫肥の厚焼、魚うどん、焼酎などおいしい名物がたくさんあって食べつくせません。
日南市の魅力を味わうには観光列車「海幸山幸」もおすすめです。日南特産の飫肥杉がふんだんに使われたリゾート特急で、海から山へとゆたかな自然の中を走ります。JR宮崎駅~南郷駅間で運行しており、海に山に、リゾート感たっぷりの宮崎の魅力をたっぷり味わえます。
「海幸山幸」の運行に合わせて、日南市南郷町を中心に周遊するバス「日南(ひな)めぐり号」も運行しています。
ちょっぴりメタボ、さくらのちょんまげに、ジャカランダの花柄のアロハシャツといういでたちの日南公式ゆるキャラ「にちなんぢゃ様」もファン増加中。ほんわかした表情に癒されます。広島東洋カープを筆頭にプロスポーツチームのキャンプ地としても知られ、2004年にはNHK連続テレビ小説「わかば」の舞台にもなっています。
見どころ
インスタ映え間違いなし!サンメッセ日南
日南海岸沿いの丘の上にある「サンメッセ日南」。なんとここでモアイに会うことができるんです。モアイといえばイースター島ですが、イースター島の長老会から特別許可を得て、世界で唯一復元を許されたアフ・アキビの完全復刻版のモアイ像が7体、太平洋の大パノラマを背にそびえたっています。
青い海、青い空のコントラストの中にモアイがいる景色を見ていると、外国にいるような不思議な気がしてきます。
モアイ1体で高さ5.5m、18~20トンの大きさ。表情もあいまってすごい迫力です。7体のモアイ像には左から仕事運、健康運、恋愛運、全体運、結婚運、金運、学力UPなどそれぞれのジンクスがあり、モアイ像にさわると運気があがるといわれています。
恋人の丘に立っている2体のモアイ像「最愛(もあい)」や「縁切りモアイ」などもいるので探してみてください。モアイのフォトスタンドやティッシュケース、サブレなどモアイをモチーフにしたお土産も人気です。
海を見つめて並ぶ7色の等身大の人物像「ヴォワイアン(見る人)」はカラフルでインスタ映え間違いなしのフォトスポット。2012年に建てられた像です。モアイは海を背に立っていますが、ヴォワイアン像は海やモアイに向かって座っています。
ほかにも世界の蝶や昆虫を展示している「世界昆虫館」や約10種類の動物がいるモアイ岬牧場、手作りの遊具で遊べるちびっこ広場など見どころたくさん。レストランや「嵐の湯」というリラクゼーション施設もあるので、1日中遊べますよ。
かなり広い敷地で坂が多いので、ラウンドカーをレンタルしてのんびり移動するのがおすすめです。ラウンドカーは5人乗りで30分1,000円の利用料金となっています。
【営業時間】9:30〜17:00 定休日:毎週水曜日(年末年始・ゴールデンウィーク・お盆・祝祭日は、通常営業。)
【入場料】
- 大人 : 800円
- 中学生 : 500円
- 小人(小学生~4才) : 350円
九州の小京都、飫肥(おび)城下町で食べ歩きできる
石垣や武家屋敷など、風情ある街並みが残されている飫肥の城下町。かつて伊東氏5万1干石の城下町として栄えたその情緒ある景色は「九州の小京都」とも呼ばれ、愛されています。1977年には重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
1873年には飫肥城内の建物すべてが取り壊されましたが、1978年に樹齢100年の飫肥杉を使用して大手門を復元しました。その大手門を中心に、松尾の丸や藩校振徳堂、伊東家の歴史をつづる貴重な資料が展示されている飫肥城歴史資料館があります。
飫肥城歴史資料館下の四角いコーナーにある4本のあわさった杉は「しあわせ杉」と呼ばれ、対角線の中心に立つと幸せのパワーをもらえるとか。さらに願い事をすれば叶うかも・・・。
飫肥城の旧本丸跡地には日南の名産「飫肥杉」がまっすぐ空に伸び、苔の絨毯とのコントラストがとても美しい景色で思わず深呼吸したくなる癒しのスポット。飫肥杉は400年前から植林され、油分が多く腐りにくいという特徴を生かし木造船の材料として利用されてきました。
飫肥城下町の商人町通りには樽を店頭に置いた商家や、格子に壁燈籠、番傘を飾った商家が軒を連ね、町を流れる堀割の清流など、江戸時代を彷彿とさせる町並み。事前予約をすれば着物の着付けサービスもあるので、江戸時代へタイムスリップした気分で町巡りを楽しめます。
名物は日南海岸で水揚げされた新鮮な小魚のすり身に豆腐、黒砂糖、味噌を混ぜ込んで油で揚げた「おび天」。飫肥藩時代から伝わる数百年の歴史に磨き抜かれた独特の天ぷらです。栄養豊富でやわらかい口当たり、風味の良さに虜になる人続出です。
また、ほんのり甘い香りでまるでプリンのような上品な味わいの「飫肥の厚焼」もおすすめ。飫肥城下町には数々のおび天、厚焼たまごの専門店がありますので食べ比べてみるのも楽しいと思います。
飫肥城下町の食べあるき、町あるきにかかせないのが「あゆみちゃんマップ」。800円で5枚の引換券がついていてお得だと好評です。40店舗以上掲載されているので、どれを食べるか迷ってしまいます。ぜひ購入して町あるきを楽しんで下さい。
あゆみちゃんマップは、飫肥城観光駐車場と飫肥城由緒施設の各窓口で購入できます。
港の駅めいつで新鮮な魚を味わえる
古くからの歴史があると言われ、近海カツオ一本釣り漁獲量日本一として知られる目井津(めいつ)港。その目井津港の目の前にある「港の駅めいつ」は、新鮮な海の幸を食べたり買ったりできると休日には行列ができるほどの人気を集めています。
直売所では港で揚がった魚を館内で加工し、刺身や干物、総菜などにして販売しています。アジやカマス、トビウオなどの加工品でも卸値で手に入れられるため、観光やレジャーで訪れる方はもちろん、地元の人たちもひんぱんに利用するほどバラエティ豊かな商品がそろっています。
なかでもオリジナルで開発した「かつおめしチップス」は年間1万個以上も売れる人気商品。総菜もマグロやカツオの煮物から、白身魚の南蛮漬け、ごんぐり煮、ごはんダレまで郷土の味も充実しており、船着き場の目の前という立地からか船で立ち寄る方もいるとか。「港の駅」ならではの食材やお土産品が出そろっています。
直売所に隣接しているレストランの豊富なメニューのなかでも一番人気なのは、その日に獲れた新鮮な刺身をふんだんに使用した1日20食限定「特選海鮮丼」。そのほか、めいつの定番漁師めし「カツオめし定食」は、地元ならではの甘めの醤油でヅケにされたカツオをそのままでも、カツオのダシをかけてもいただけます。
いろいろあって迷っちゃう、全部食べたい!という方には「日南一本釣りカツオ炙り重」がおすすめ。カツオといえば刺身やタタキなどが定番ですが、もっとカツオを味わってもらおうと考案されたも知る人ぞ知るご当地グルメ。
生で、炙って、最後はお茶漬けにして。自分好みの食べ方が楽しめます。季節限定の「伊勢えび定食」もありますので、要チェックです。
マンゴーをはじめ日向夏やデコポンなどのトロピカルフルーツが購入でき、日南海岸を一望できるロケーションの「道の駅なんごう」まで約7キロとほど近いので、港の駅めいつとセットで行くと海と山の大自然をさらに楽しめます。
【営業時間】物販 8:30〜18:00(4~9月)~17:00(10月~3月)、レストラン 11:00〜16:30
【休館日】年中無休(都合により変更有)
日南を代表するイベント
日南の秋は「伊勢えび」でスタート!
9月~11月末までの約3ヵ月、伊勢えび漁が解禁!それと同時に日南市内の宿泊施設やお食事処など各店舗で『日南海岸伊勢えびまつり』が開催されます。
その姿の豪華さゆえ、結婚式や祝い事の料理に用いられることが多い伊勢えび。腰を曲げたひげの長い老人に見えることから、長寿のシンボルとして知られています。
日向灘の荒波にもまれ、黒潮の恵みをたっぷりと受けた身の締まった日南海岸獲れの伊勢えびは、身も大ぶりで柔らかな食感で日南を代表する秋の味覚です。活き造りとみそ汁がとってもおいしいです。お得な値段で伊勢えびを味わえるとあり、県内外から多くの観光客が訪れる人気のイベントとなっています。
熱いぞ!赤いぞ!カープ油津駅
プロスポーツチームのキャンプ地として知られる日南市。野球では「広島東洋カープ」、「埼玉西武ライオンズ」サッカーでは「横浜FC」、「湘南ベルマーレ」のキャンプ地になっています。シーズンになると日南キャンプを見るために全国からファンが訪れ盛り上がりを見せています。
その中でも1963年から半世紀以上日南をキャンプ地としている広島東洋カープには地元ファンが多くいます。2018年には白色だった油津駅をカープのチームカラーである赤色に染め、「カープ油津駅」と呼ばれるようになりました。
市民有志で「日本一のカープ駅をつくる会」が結成され、クラウドファンディングでこの企画が実現。ファンの熱い想いにこちらまで胸が熱くなります。お披露目セレモニーにはカープの監督が来て仕上げ塗りをしたとか。
駅正面にはカープのロゴも入っており、カープファンにはたまりません。さらに選手の宿舎に近い油津商店街と天福球場を結ぶ約430メートルが「カープ一本道」として歩道や車道の一部が赤色に舗装されています。油津商店街には「油津カープ館」も登場し、キャンプ地ならではの写真や秘蔵グッズが展示されています。
大型クルーズ船が寄港する油津港
2015年に16万トン級クルーズ船が寄港可能となったことから、近年では多くのクルーズ船が寄港する油津港。2018年は国内客船「飛鳥Ⅱ」(50,142トン)、外国客船では「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」(168,666トン)や「マジェスティック・プリンセス」(143,700トン)などが寄港しており、宮崎県南地域とアジアを結ぶ海の玄関口として重要な役割を果たしている港となっています。
全長300mを超える大型クルーズ船はまるで大型マンションが動いているようで、めまいをおぼえるほどの迫力です。寄港の際には岸壁で歓迎セレモニーや物産展が催されており、乗客以外の人でも楽しめます。外国からの観光客が多いことから、外国語会話シートの配布や通訳ボランティアの育成にも力を入れています。
おすすめの周辺スポット
日南市街から車で30分圏内でいけるランチ
日南市と合わせて観光におすすめ
日南市と合わせて観光におすすめの人気スポットには、ジャイアンツが祈願することでも知られる青島神社やテーマパークの志布志大黒イルカランド、野生馬が見られる都井岬などがあります。
青島神社
青島神社は青島駅から徒歩で15分の位置にあり、日南市中心市街地からも車で約1時間ほどで着きます。
青島の中にある神社で、縁結びの社として知られています。青島は奇岩「鬼の洗濯板」で囲まれた、周囲1.5kmほどの小さな島です。日向七福神のひとつで、琵琶を抱いた美しい弁天像があります(事前予約で拝観することができます)。ご祭神は、ヒコホホデミノミコト(山幸彦)、トヨタマヒメ(豊玉姫、山幸彦の妻、海神の娘)、シオツチノオキナ(塩土の翁)です。
神社が創建された年代は明確ではありませんが、国司巡視記「日向土産」に″嵯峨天皇の御字奉宗青島大明神(さがてんのうのぎょうあがめまつるあおしまだいみょうじん)″と記されており、820年代以前から奉祀されていたと思われます。古くは島全体が霊域とされ、江戸の頃まで一般の入島は許されませんでした。
旧暦3月16日から3月末日まで期間に限って一般の入島が許され、しかも他領人の渡島参拝は禁じられていました。その後1737(元文2)年5月23日他領人の参拝が許され、全国の信者が参集するようになりました。
本殿までの道のりは海の眺めが素晴らしく、パワースポットして有名です。毎年ジャイアンツが参拝することでも知られています。
志布志大黒イルカランド
志布志大黒イルカランドは曽於弥五郎ICから車で約40分の位置にあり、日南市中心市街地からも車で約50分ほどで着きます。
志布志湾大黒イルカランドはイルカと遊べる、泳げる、ふれあい、癒し、体験型テーマパークです。鹿児島県志布志市との県境にあたる、宮崎県串間市にあります。ペンギンのお散歩やうみがめの餌やり、釣り堀もあります。
イルカとのふれあい体験もでき、九州で唯一イルカと一緒に泳ぐこともできるイチオシスポットです。ほかにもペンギン・海ガメ・小動物などとのふれあいなど様々な体験ができます。魚介類のタッチプールも人気です。
併設の入場無料ゾーン「志布志湾海の駅」内には、志布志湾で採れた新鮮な鮮魚や地元名産特産品も販売する海鮮市場や食事処もあります。
都井岬
都井岬は都井岬バス停から歩いてすぐの位置にあり、日南中心市街地からも車で約1時間ほどで着きます。
宮崎県最南端の岬で、先端250mの断崖に130万カンデラの白亜の灯台があります。3,000本のソテツが自生し、特別天然記念物に指定されています。この自然環境の中に70余頭の野生の「岬馬」(みさきうま)が生息しています。
岬馬は、現存する日本在来馬(北海道和種、木曽馬、御崎馬、対州馬、トカラ馬、宮古馬、与那国馬)のひとつで、1953(昭和28)年に純粋な日本在来馬として国の天然記念物に指定されました。特徴は、体長・体高ともに130cmほどで、毛色は主に鹿毛と青毛、栗毛は極めて少なく、背中に鰻線のあるものが多く見られます。
春から夏はノシバやチガヤの豊富な小松ヶ丘や扇山の草地で、種雄馬(しゅゆうば)を中心に数頭の雌馬と子馬で構成された群(ハーレム)を作って過ごします。秋から冬は小さな群に分かれて海岸よりの杉林や雑木林に移動して、ススキやシダあるいはタブノキやアカメガシワなどの茎葉を食べて過ごします。
出産のシーズンは 3月~8月で、4、5月に最も多く生まれます。かわいい子馬に心癒されます。
さらにおすすめ
アクセス情報
油津エリア(油津港、油津駅)へのアクセス
電車で行く場合
- JR日南線「宮崎」駅から「油津駅」まで約1時間20分
- JR日南線「宮崎空港」駅から「油津駅」まで約1時間25分(乗換1回)
バスで行く場合
- 宮崎交通バス「宮崎」駅から「油津駅」まで約1時間52分
- 宮崎交通バス「宮崎空港」駅から「油津駅」まで約1時間23分
車で行く場合
- 宮崎自動車道「田野IC」から「油津駅」まで約35km(約42分)
- 宮崎自動車道「宮崎料金所」から「油津駅」まで約48km(約60分)
飫肥エリア(飫肥城下町)へのアクセス
電車で行く場合
- JR日南線「宮崎」駅から「飫肥駅」まで約1時間8分
- JR日南線「宮崎空港」駅から「飫肥駅」まで約1時間1分(乗換1回)
車で行く場合
- 宮崎自動車道「田野IC」から「飫肥城下町」まで約32km(約37分)
- 宮崎自動車道「宮崎料金所」から「飫肥城下町」まで約43km(約44分)
鵜戸エリア(サンメッセ日南)へのアクセス
電車で行く場合
- JR日南線「宮崎」駅から「伊比井駅」まで約45分
- JR日南線「宮崎空港」駅から「伊比井駅」まで約38分(乗換1回)
車で行く場合
- 宮崎自動車道「田野IC」から「サンメッセ日南」まで約44km(約45分)
- 宮崎自動車道「宮崎料金所」から「サンメッセ日南」まで約45km(約46分)
南郷エリア(港の駅めいつ)へのアクセス
電車で行く場合
- JR日南線「宮崎」駅から「南郷駅」まで約1時間30分(乗換1回)
車で行く場合
- 宮崎自動車道「田野IC」から「港の駅めいつ」まで約43km(約51分)
- 宮崎自動車道「宮崎料金所」から「港の駅めいつ」まで約54km(約59分)
よくある質問Q&A
観光案内所はありますか?
油津駅から徒歩10分の場所に日南市観光案内所があります。
日南市観光案内所はこちら
クルーズ船の情報はどこで確認できますか?
油津港に寄港するクルーズ船の情報は、宮崎県ポートセールス協議会のHPで御確認ください。
宮崎県ポートセールス協議会はこちら
基本情報
日南市
【人口】54,090人(2017年10月現在)
【総面積】536.11平方キロメートル
【平均気温】18.7度
【年間降水量】2573.5ミリ
【お問い合わせ】
公式ホームページはこちら