【七福神巡り】話題のパワースポット「日本橋七福神」ってなに?
日本橋界隈には七福神の巡礼札所に指定されているパワースポットが7ヵ所あります。七福神とは室町時代にはじまり、江戸時代を中心に栄えた福徳の神様を総称したもので、約500年にわたって日本人に受け継がれる信仰の一種です。
七福神が祀られている神社やお寺を巡ると「7つの災難を除き、7つの幸福を授かる」というご利益があるとされ、都内でも日本橋のほか、目黒周辺や新宿・北千住・浅草などさまざまな地域で古くから親しまれています。
パワースポットの属性を知ってさらに運気アップ
人間に血液型があるのと同様に、パワースポットにも「水・空・地・風・火」のような属性が存在します。日本橋七福神の中には参拝する人の属性次第でさらに運気が上がる神社があるので、ご自身の属性をあらかじめ調べておくと便利でしょう。
今回実際に巡ったプラン
東京メトロ半蔵門線「水天宮」駅を拠点に日本橋界隈のパワースポットを巡るプランです。主な見どころは人形町および小伝馬町周辺に集中しており、すべて訪れても約2〜3時間で楽しめます。
途中には老舗の和菓子店から穴場の居酒屋、モダンなカフェまでさまざまなスポットが点在しているので、ぜひ合わせて立ち寄ってみてください。
日本橋駅近辺のシェアサイクルポート
街巡りに便利なシェアサイクルポートが東京メトロ日本橋駅と三越前駅のすぐ近くにあります。このあたりは昇り坂が無い上に、電動自転車だからスイスイ走れます。借りる前に、充電残量、空気圧と、ペダルがスムーズに回るかを確かめましょう。
「日本橋七福神」全7ヵ所のパワースポットをご紹介
ここでは「日本橋七福神」として親しまれるパワースポットをおすすめの参拝順にご紹介します。江戸時代を中心に日本の文化および経済の中枢を担う存在として発展した日本橋には歴史的な要素が色濃く残り、知れば知るほど街歩きが楽しくなる見どころ満載です。
都内有数のパワースポットを巡りながら、日本橋を散歩して江戸の面影を感じさせる下町ならではの魅力を満喫しましょう。
水天宮
まず初めに訪れるのは、都内で最も有名な安産の神様を祀るとされる「水天宮」。地下鉄・半蔵門線の駅名でもお馴染みの神社で、訪れたことがなくても名前だけはなんとなく耳にしたことがあるかもしれません。
その名の通り、水を司ることから「水属性」の方と相性が良いことで知られています。
この神社は文政元年(1818)に創建されたのち、安産・子授けの神「おすいてんぐさま」として多くの人に親しまれ、現在まで篤く信仰が受け継がれる大変有名なパワースポットです。創建時は別の場所に鎮座していましたが、明治5年(1872)に現在の場所へと遷されました。
本殿は地上2階に位置しており、歩道から階段を上った先にあります。現在みられる社殿は「江戸鎮座200年記念事業」の一環で建て替えが行われ、平成28年(2016)4月に完成されたものなのだそう。現代的な技術と伝統的な構造が融合した造りは、神社としては非常にユニークだと思います。
参拝に訪れた日は気持ちのいい天気で、ゆっくりとした時間を過ごせました。都内有数のパワースポットと称されるのも納得のいく、素晴らしい神社です。
宝生弁財天
日本橋でお参りする1人目の七福神は、弁財天。水天宮の境内に祀られており、芸事・学業・金運にご利益があるとされています。受験生や資格試験などを控えた社会人の方は必見です。
弁財天のご利益
恋愛成就・学徳成就・諸芸上達・福徳施与など
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重盛の人形焼
重盛永信堂は、創業100年以上を誇る人形焼の老舗です。北海道十勝産の小豆を使用した餡がたっぷりと詰まったこだわりの人形焼が美味しいと評判で、多い日は10,000個以上を売り上げるそう。
水天宮での参拝を終えて次のパワースポットへと向かう途中に通りかかっただけなのですが、「人形焼」の文字を見た瞬間に自然と吸い寄せられてしまいました。信号待ちをしている間だけでも3〜4人のお客さんが訪れていたので、人気店であるのがひと目で分かりました。
徒歩でゆっくりと散策してみると、普段では気付かないような " 街の魅力 " が見えてきます。歩いていて気になったお店にふらっと立ち寄れるカジュアルさも街歩きならでは。
小腹が空いたので、とりあえず粒あん入りの人形焼を1つ頼んでみました。少し歩いた先でひと口食べて「もう1つだけ」と思い、引き返して早速リピート。定番だけど飽きのこない懐かしい味わいは、まさに「下町・日本橋が誇る無形文化遺産」といえるでしょう。
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松島神社
松島神社は「日本橋七福神」の中で唯一赤い鳥居を有することで知られるパワースポットです。地上11階建てのオフィスビルの1階という特殊な立地にも関わらず、もの凄い存在感を放っているのはなぜでしょうか。とても小さな神社なのに、周囲とは明らかに異なる雰囲気を感じます。
もしかしたら、その秘密はこの神社の特徴に隠されているかもしれません。詳しい創建年代は不明なのですが、この神社はかつて海に浮かぶ小島の上に鎮座していたと伝えられています。古くはここに灯される燈(あかり)を目標に舟人が航海の安全を得ていたのだとか。松島神社の名は、この島に生えていた松に由来するそうですよ。
現在見られる姿からは想像しにくいですが、江戸期以前はこの辺りも海だったといわれています。実際に歌川広重の「名所江戸百景」には日本橋周辺を行き交う舟や盤台、初鰹などが描かれているので、機会があればぜひ確認してみてください。
御祭神は稲荷大神をはじめとする14柱です。一般的な神社に比べ多くの神様を祀っているため、厄除け・五穀豊穣・商売繁盛など多方面のご利益を授かれます。また、「富と財力を与える福の神」で知られる七福神の『大国神』も祀られているので開運招福を祈願しに訪れる人も多く居ます。
大黒天のご利益
五穀豊穣・子孫愛育・出世開運・商売繁盛など
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末廣神社
末廣(すえひろ)神社は、慶長元年(1596)以前よりこの地に鎮座する勝運災難除の神様です。徳川家康が江戸幕府を開いたのが1603年の出来事ですから、約400年以上にわたって日本橋の歴史を見守ってきたということになります。この神社が位置する「人形町」は江戸時代に庶民の娯楽として人気を博した『人形芝居』に関わる人々が多く住んでいたとされるエリアです。人形の製作・修理を行う職人、完成した人形を売る商人、人形を操る人形師などが集まり、活気に満ちていたことでしょう。
また、この辺りには江戸市中すべての遊女屋を集めてつくられた遊郭も存在しました。ヨシ(別称:アシ)の茂る埋立地であったことから、「葭原(よしわら)」と名付けられましたが、のちに縁起の良い「吉」を用いるようになったそうです。
末廣神社は吉原が明暦3年(1657)の大火を機に浅草に移転するまで、元吉原(葭原)の総鎮守社として親しまれました。元々は稲荷祠として鎮座していたそうですが、その後に行われた社殿修復の際に中啓(末廣扇)が発見されたことから現在のように末廣神社と呼ばれるようになりました。
こちらには勝運を司るとされる七福神の「毘沙門天」が祀られています。小さな神社ですが大変ご利益があることで知られ、事業で成功を収めた経営者や投資家も足を運ぶとされる人気のパワースポットです。勝運を授かりたい方は、ぜひお参りしてみてください。
毘沙門天のご利益
武道成就・降魔厄除・家内安全・夫婦和合など
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CAFE LIFE(カフェ ライフ)
小伝馬町周辺を歩いていると、オシャレなレモネードスタンドを発見。こちらはパニーニと雑貨を扱っているカフェですが、タイミングよく外で手作りレモネードを販売していたようです。炎天下で脱水症状になりかけていたので、ちょうど良く水分補給できました。
レモネードは「ミネラルウォーター」または「炭酸水」から割り方を選べます。店員さんはフレンドリーで感じが良く、レモネードを購入したついでに軽く立ち話をして次のパワースポットへと向かいました。地域の人たちとの温かい交流も下町ならではの魅力に含まれるのではないでしょうか。
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椙森神社
椙森(すぎのもり)神社は承平元年(931)創建の由緒ある神社です。都内にある神社の中でも有数の古社として知られ、江戸時代には新橋の烏森(からすもり)神社および神田の柳森神社とともに「江戸三森」の1つとして親しまれました。五社稲荷大神と七福神の「恵比寿神」を祀ることから、福徳繁栄・金運上昇・商売繁昌などのご利益があるとされています。平将門を滅した戦国大名が戦勝祈願に訪れたほか、名だたる歴史的人物も参拝したといわれ、多くの人々から信仰が寄せられた大変有名なパワースポットなので、日本橋を訪れる際はぜひお見逃しなく。
境内には国内で唯一存在するといわれる「富塚」があります。宝くじ的中のご利益があると評判で、当選祈願に訪れる参拝者も多いそう。コンサートチケットの抽選や宝くじを購入する際はお参りしてみると、ありがたいご利益を授かれるかもしれませんね。
恵比寿神のご利益
商売繁盛・除災招福・五穀豊穣・大魚守護など
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笠間稲荷神社
こちらの神社は「日本三大稲荷」の1つに数えられる笠間稲荷神社(茨城県)の御分社です。安政6年(1859)に笠間から御分霊を奉斎したのがはじまりとされ、以降、五穀をはじめ水産、殖産興業の守護神として商人庶民問わず広く信仰を集めました。
この辺りは、かつて5代将軍・徳川綱吉に仕えていたとされる常陸笠間藩第8代藩主・牧野貞直が広大な屋敷を構えていた土地です。笠間稲荷の御分霊が日本橋に勧請されたのは、牧野氏が常陸国(現在の茨城県)出身であることに関係しているのでしょう。笠間稲荷神社といえば、年間約300万人を超える参拝客が訪れるといわれる人気のパワースポット。日本橋に位置する当社は、国内で唯一存在するとされる別社なのだそう。
御祭神は日本神話に登場する女神「宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)」と七福神の「寿老人」です。寿老人は福徳長寿を司り、参拝に訪れる人を幸運へと導くとされています。ちょうど人生の岐路に立っているという方や良い方向へと軌道修正したい方は、開運祈願してみると良いでしょう。
寿老人のご利益
幸福長寿・家庭円満・延命長寿・福徳智慧など
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小網神社
小網神社は文政元年(1466)創建の悪疫鎮静を司る神様です。「日本橋七福神」の中で水天宮と並ぶ知名度の高さを誇る人気パワースポットで、厄除および財運向上にご利益があるとされています。平日の昼間に訪れたのですが、狭い敷地に10〜15人程の参拝客が居たので迷うことなく見つけられました。
この神社は千代田城(江戸城)を築城した太田道灌(どうかん)が篤く信仰したことで知られ、社名も道灌公によって名付けられたといいます。社殿が戦災を免れたり、この神社の御守を受けた兵士が第二次世界大戦下で全員生還したことから「強運厄除の神さま」として崇められているそう。
境内には稲荷大神および七福神の「福禄寿・弁財天」が祀られているのですが、注目すべきなのは鳥居を潜ってすぐ右側に位置する「銭洗いの井」です。ここで清めたお金を財布に入れておくと財運を授かれるそうなので、金運をアップさせたい方はぜひお試しください。(地属性の人には向かないため注意が必要)
福禄寿のご利益
財運招福・延命長寿・立身出世・招徳人望など
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茶の木神社
最後にご紹介するのは七福神の「布袋尊」を祀る茶の木神社です。緑豊かな木々の木漏れ日が気持ちよく、清々しい気分になります。写真を見るだけでも不思議な力を感じられるのがお分かりいただけるでしょうか。
この神社は町内の人から「お茶の木さま」という愛称で親しまれる稲荷系の神様です。御祭神は、五穀豊穣および商売繁盛のご利益があるとされる倉稲魂大神(ウカノミタマノオオカミ)で、京都の伏見稲荷大社より勧請されたといわれています。
詳しい創建年代は不明ですが、かつてこの辺りに中屋敷を構えていた江戸期の大老・堀田氏の邸内に守護神として祀られていたのがはじまりとされ、屋敷内だけでなく周辺でも火災が起きなかったことから、いつしか「火伏せの神」としても信仰が寄せられるようになりました。
古くは社の周囲に見事な茶の木が生い茂っていたそうです。周辺の景観は時代の移ろいと共に姿を変えましたが、この場所だけは変わることなく地域の人々に愛され続けています。参拝に訪れる際は、境内もしくは鳥居の前でしばらく佇んでみると心身ともに浄化されリフレッシュできるので、ぜひ試してみてくださいね。
布袋尊のご利益
千客万来・家運隆盛・家庭円満・商売繁盛など
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