サクリング初心者の私は、ドキドキワクワクな感情を持ちながら今治を出発!宿泊をしながらゆっくりと尾道を目指しました。
道のアップダウンが激しく苦しい道のりも、頑張った後にはその辛さを忘れさせてくれるほどの絶景が目に飛び込んできて感動しました。瀬戸内海の景色を眺め、風を切りながらのサイクリングは本当に最高でした!
道に迷わないか不安でしたが、しまなみ海道にはサイクリストのための誘導線「ブルーライン」があって、迷わず進むことができました。休憩スポットや美味しいご飯屋さんも多いので、初心者でも安心してチャレンジできる環境です。
今回は島を散策しながらサイクリングをしたので、計130kmほどの走行距離になり、尾道に着いたときには、とても大きな達成感を感じました。しまなみ海道は1日で渡り切ることもできるようですが、時間に余裕がある人は途中で寄り道しながらゆっくりしまなみ海道を満喫するのもおすすめです!
しまなみ海道とは
しまなみ海道とは、広島県尾道市と愛媛県今治市を橋で結ぶ全長約60kmの道路です。瀬戸内海の島々を橋で結ぶようにルートが作られ、道中では青い海や自然豊かな島々などの絶景を楽しめます。また、「日本で最初の海峡を横断できる自転車道」としても知られており、2019年には国のナショナルサイクルルートに指定されました。
「サイクリストの聖地」として親しまれるしまなみ海道は、自転車専用道路が併設する橋があったり、海道沿いにサイクリスト用休憩スポットが点在していたりと、サイクリングしやすい環境が徹底して整えられているのが特徴です。また、自転車を持ち込みできるカフェやサイクリスト用宿泊施設も営業しているなど、サイクリスト向けの観光スポットが充実している点も魅力でしょう。
美しい景色や島の人々との出会いなど、しまなみ海道でしか得られない貴重な経験ができます。自転車慣れしていない方には少しハードルが高く感じるかもしれませんが、初心者でも挑戦できる難易度の低いルートもあるので、旅の思い出作りにぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
しまなみ海道をサイクリングしよう!
しまなみ海道のサイクリングルートは、尾道から今治まで横断するルートが王道です。ルートは「ブルーラインルート」、「特に人気の観光名所を回りながら行くルート」、「全ての観光スポットを回るルート」など多彩で、初心者から上級者まで思い思いのサイクリングが楽しめます。
特に初心者には「ブルーラインルート」というスタンダードなルートがおすすめです。地面に引かれた青いラインに沿って進むだけなので、土地勘がなくても道に迷う心配がほとんどありません。ブルーラインルートはしまなみ海道の推奨ルートで、周囲にはサイクルオアシスという休憩施設が充実しており、ベンチやトイレ、空気入れ、水などを無償で利用できます。
しまなみ海道を走破する時間がない方や、体力的に自信がないという方は、いくつかの島を訪れて途中で引き返すルートや、どれか1つの島までフェリーで渡って、島内をサイクリングしながら巡るのもおすすめです。
また、しまなみ海道内であれば自転車の乗り捨てが可能のため、疲れて途中で断念する場合などに予定を変更してバスやフェリーに乗り換えることもできます。
レンタサイクルについて
しまなみ海道では、自転車をレンタルすることができます。しまなみ海道で自転車を借りる際に、多くの人が利用しているターミナルが「しまなみレンタサイクル」です。そのほかにも「ジャイアントストア」や「Better Bicycles」、「THE RED BICYCLE ONOMICHI」などがあり、しまなみレンタサイクルより金額は少し高くなってしまいますが、スポーツバイクの貸し出しなども行っています。
しまなみレンタサイクルについて
しまなみレンタサイクルでクロスバイクをレンタルした場合の大人料金は、1日1,100円+保証料1,000円。自転車を借りたターミナルまたは借りた島内のターミナルに返却をした場合のみ保証料が返却されます。
自転車の当日レンタルも一定数用意があるようですが、先着順だったり自電車の種類を選べなかったりするので、なるべく事前予約をしておくと安心です。
予約時の対応はターミナルの管轄によって異なるので、事前に公式サイトで確認しておきましょう。
広島側ターミナル一覧
今治側ターミナル一覧
実際にレンタサイクルしてしまなみ海道を横断してみた!
今回はHoliday編集部が3泊4日かけて「しまなみ海道横断」にチャレンジしました。しまなみ海道の景色や雰囲気、注目ポイントから大変なことまで動画にまとめてお伝えします!
今回のコース
サイクリング動画はこちら
サイクリング以外の移動手段
車でドライブ
しまなみ海道はサイクリングの名所として有名ですが、場合によっては自転車よりも車で訪れたほうが都合が良いケースがあります。特に絶景スポットを余すことなく楽しみたい方は、自転車ではなく車を検討してみても良いかもしれません。
しまなみ海道の絶景スポットは⼭や⾼台であることが多いため、ある程度の体力が必要です。体力に自信がない方やその日の天候や体調によっては想像以上に過酷な場合があります。車であれば心配無用で、さらに半日〜 1日で尾道~今治間を移動できるので時間に余裕がない方でもゆっくりと楽しめるでしょう。
フェリーやバスなどの公共交通機関を利用する
フェリーや高速バスを利用することも可能ですが、この2つの公共交通機関は乗車場所や乗り降りの制限があり、車や自転車よりも旅の自由度は低くなります。
たとえば尾道~生口島(いくちじま)を結ぶフェリー「サイクルシップラズリ」は、自転車を積載できる点がメリットですが、寄港するのは因島と佐木島だけしかない点がデメリットです。島巡りをするのにはあまり向いていないため、特定の島だけ観光したいという時に活用すると良いでしょう。
特急・急行バスもありますが、これだけで1つの島を全て観光するのは難しく、また路線バスは本数が少ないのであまり気軽には使えません。そのためフェリーやバスも使ってみたいという方は、あくまで車や自転車の補助手段として利用することをおすすめします。
しまなみ海道のおすすめスポット
来島海峡大橋(くるしまかいきょうおおはし)
来島海峡大橋は、しまなみ海道で最も規模の大きな橋です。世界初の3連吊り橋として有名で、全長は4,000m以上にのぼります。橋の上から眺められる真っ青で雄大な来島海峡は、しまなみ海道を訪れるなら絶対に見ておきたい圧巻の美しさです。サイクリングやドライブで橋上を通過するのも良いですが、フェリーに乗車して橋の下をくぐってみるのも臨場感があっておすすめです。
多々羅大橋
多々羅大橋は、しまなみ海道の橋の中でも特にデザインが芸術的なことで知られています。白い鳥が羽を広げているかのような見た目は、ずっと眺めていても飽きないほどの美しさです。橋上の道路は平面で上り下りが少ないため、サイクリング初心者でも比較的挑戦しやすいと言えるでしょう。
伯方ビーチ
伯方ビーチは、伯方・大島大橋のたもとに位置するビーチです。日が暮れる時間帯になると夕日が橋にかかりロマンティックな光景を映し出します。また、ビーチと陸上を利用した「ドルフィンファームしまなみ」は、日本最大の「イルカのふれあい施設」です。
しまなみビーチ
しまなみビーチは、夏になるとたくさんの人が集まる海水浴場ビーチです。青く澄んだ海と白い砂浜が美しく、海に入らなくてもただ景色を見ているだけで楽しめます。近くにはスライダーが設置された「因島アメニティプール」があるので、特に小さなお子様連れの方はこちらにも足を運んでみると良いでしょう。
大山神社
大山神社は、しまなみ海道沿線の因島土生町(いんのしまはぶちょう)にある神社です。しまなみの「祈りの宮」や「願掛けの社」と呼ばれ、例年3万人を超える参拝客が訪れます。境内には七福神宝船やご神木など見どころがたくさんありますが、「自転車神社」も見どころの1つなので、サイクリングの道中に祈願してみるのもおすすめです。
WAKKAカフェ
今治市にあるWAKKAカフェは、オープンテラスから多々羅大橋やしまなみの島々を望めるおしゃれなカフェです。ロケーションの素晴らしさに定評があり、サイクリングの休憩場所として利用する方が少なくありません。一流のバリスタによって淹れられるコーヒーのほか、地元食材を使ったフードやスイーツを味わえます。
耕三寺(こうさんじ)・未来心の丘
耕三寺は尾道市に位置するお寺で、2003(平成15)年に国の登録有形文化財として指定されました。色鮮やかな門や大理石の大礼壇が多数あることから、最近では写真映えスポットとしても注目を集めています。この日本らしさが感じられる耕三寺のすぐ近くには、イタリアの大理石で作られた「未来心の丘」があり、一面純白の世界は幻想的で見ごたえ抜群です。
注意点とマナー
レンタサイクルの手配
どのターミナルも基本的にすぐに予約が埋まってしまうので、サイクリングの予定が決まったらできるだけ早く手配をしましょう。自転車の当日レンタルも一定数用意があるようですが、先着順だったり自電車の種類を選べなかったりするので、なるべく事前予約をしておくと良いでしょう。
サイクリング中の荷物・服装
しまなみ海道にはアップダウンの激しい道があるので、荷物を減らしてからサイクリングに臨むようにしましょう。また、万が一の事故に備えてヘルメットを被っておくこともお忘れなく。ヘルメットは自転車と一緒にターミナルで借りられるので、必ず手配するようにしてください。
そのほかにも、日差しが強い日は日焼け止めやサングラスなどがあると便利です。汚れや怪我防止のためには、肌を覆うような長袖のトップスやボトム、マメ防止には手袋がおすすめです。
マナー
しまなみ海道の道中では、ほかのサイクリストや地域の人と出会う機会が多々あります。周囲の人々の迷惑にならないよう、最低限以下のことに気をつけるようにしてください。
- 車道の左側を1列になって走行する
- ヘルメットは必ず着用する
- 地域の人には挨拶する
よくある質問Q&A
ブルーラインルート以外におすすめのルートはありますか?
多々羅⼤橋を渡ってすぐの「道の駅 今治市多々羅しまなみ公園」は、サイクリストの聖地と呼ばれている場所です。多々羅大橋からスタートするルートはサイクリスト定番でもあるので、どこから出発しようか迷っている方はぜひ足を運んでみてください。また、観光スポットが集中した⼤三島(おおみしま)と伯⽅島(はかたじま)周辺を通過するルートは、観光とサイクリングの両方を楽しみたい方におすすめです。
1日でしまなみ海道を横断できますか?(サイクリングの場合)
不可能ではありませんが、初心者の場合は2日程度の日程をおすすめします。しまなみ海道には坂が多いので、自転車慣れしていない初心者が無理をすれば体を壊してしまう可能性もゼロではありません。周囲にはサイクリスト向けの宿泊施設が多数あるので、利用しながらゆっくりと走行するのが良いでしょう。