等々力渓谷ってどんなところ?
等々力渓谷とは、東急大井町線の「等々力駅」にある渓谷で、東京都の名勝の1つとして指定されている自然豊かなスポットです。
駅から5分ほど歩くと渓谷へ降りる階段があり、全長1㎞の遊歩道を散歩することができます。階段を降りるとそこは都会の喧騒から切り離された、鳥のさえずりや渓流の音が静かに聞こえる空間です。
渓谷内には日本庭園や古墳群や、等々力不動尊などに加え甘味処まであって、まさにお散歩にはもってこいの隠れた都内の自然スポットになっています。
また、2月から3月にかけては梅、4月は桜、5月は新緑が、11月には紅葉が楽しめ、季節によって違った表情を見せてくれるのでいつ行ってみても楽しめる場所です。
古墳時代末期の7〜8世紀ごろに造られた古墳群の中の1つです。この他にも周辺に「野毛大塚古墳」、「御岳山古墳」、「狐塚古墳」、「八幡塚古墳」といった古墳があり、野毛古墳群と呼称されています。
このように、等々力渓谷には当時の人々の死生観がうかがえる貴重な史跡もあります。
自然が美しいことで有名な等々力渓谷ですが、紅葉の季節の等々力渓流は木々のあちらこちらが赤や黄色に染まり、ひときわ美しい景色を演出しています。フォトスポットとしても人気が高い場所です。
見どころ
ゴルフ橋
等々力渓谷と言ったらこの赤い橋がトレードマークです。渓谷内を歩いていると自然の中に突如として現れるこの橋はゴルフ橋と言います。どこにもゴルフ要素のない橋ですが、実は以前渓谷の先にはゴルフ場があり、そこへ行く際にこの橋が使われていたことからゴルフ橋と呼ばれるようになったそうです。
真っ赤な橋は夏場は深緑の中に、秋冬は紅葉の中にあり、どちらも木々の中に映えてとても綺麗なのでフォトスポットとして人気があります。
等々力駅から5分ほど歩くとこんな看板があります。看板に従って階段を降りるとまず待ちけるのがゴルフ橋です。高低差は約10メートル。階段を降りて行くにつれ深くなっていく自然に目を奪われます。
下から見たゴルフ橋です。予想以上に大きいので驚きます。この橋の下をくぐって行くと渓流沿いに遊歩道があるのでそこから等々力渓流散策のスタートです。
日本庭園・書院
渓谷に沿って歩いて行くと、かぶき門と呼ばれる立派な門があります。そこをくぐると竹林の美しい日本庭園です。奥に進むと書院があり、日本庭園を眺めながら休憩することができます。書院では無料でお茶を提供してくれるのでゆったりとしたくつろぎの時間を過ごせます。
さらに、等々力渓谷の歴史について学べる文献があったり、記念スタンプを押すコーナーもあります。そして書院を抜けた先には、芝生公園というひらけたスペースがあって、ピクニックにちょうどいいです。
書院の日本庭園の竹林はびっしりと竹が生えていて、深緑の季節にはこのような風景を楽しむことができます。周囲を竹に囲まれて、鳥のさえずりを聞きながら歩くと自然と心が落ち着きます。
書院の先にある芝生公園。ひらけた場所で日当たりもよく、レジャーシートをひいてお弁当を食べたり、お子さんが走り回るスペースも十分にあります。
甘味処・雪月花
渓谷内を散策して歩き疲れたら、甘味処で少し休憩はいかがでしょうか。等々力渓谷の中には、「雪月花」という、可愛らしいウサギのマークが目印のお店があります。
書院造のお店の中はお座敷になっていて、窓からは渓流が望めます。外の池には鯉が泳いでいて、落ち着いた雰囲気のお店です。お団子や葛餅、煎茶のメニューの他にも、夏にはかき氷やあんみつ、冬にはおしるこなどのメニューがあります。
夏の雪月花メニューの宇治抹茶かき氷。抹茶のシロップが濃厚で少しほろ苦く、あんこがあってちょうど良い甘さになっていました。小さな白玉もトッピングすることができて、ひんやりもちもちの白玉と、甘いあんこ、ほろ苦い抹茶のシロップが絶妙に合う、昔ながらの味です。
一緒に注文したラムネ。こちらも昔ながらの味でした。訪れた日はとても暑かったのでラムネののどごしが心地よかったです。
等々力不動尊
遊歩道の1番奥にある険しい階段を登って行った先にあるのが等々力不動尊です。高い場所に位置しているので風通しが良く、気持ちの良い場所です。
等々力不動尊は正式名称を滝轟山明王院(りゅうごうさんみょうおういん)といい、大日如来の使者である御不動様を祀っていて、縁結びや学業成就のご利益があると言い伝えられています。元旦には多くの地元の人が訪れる場所になっています。
等々力不動尊の本堂。なんと江戸時代末期に建築されたものなんです。お賽銭箱の前にある鈴は従来の鈴とは少し異なっていて、ドラのような形をしているのが特徴です。
境内の中には「四季の花」というソフトクリームやコーヒーなどを販売しているお休み処があります。景色を楽しみながら一休みするのもいいかもしれません。
見晴らし舞台
等々力不動尊の横にある木製の舞台です。ここから渓谷内を一望することができます。目下に広がる自然は四季折々に違った表情を見せてくれます。特に、春には満開の桜を、秋には紅葉を楽しむことができる絶景スポットです。
その美しさといったら、都会にいることを忘れてしまうほど。写真好きな人はカメラ必須です。
5月上旬、若葉の季節に行くと見晴らし舞台からは一面の緑が望めます。眼に眩しいまでの緑に癒されること間違いなしです。
11月下旬、紅葉の季節に行くとイロハモミジや境内のイチョウが色付いて、錦のような景色を楽しむことができます。
おすすめの周辺スポット
等々力渓谷から徒歩10分圏内でいけるランチ
OTTO
等々力渓谷と環八通りが交差する場所にある人気イタリアンレストラン。おしゃれでカジュアルなので、デート利用にも。ランチコースは、ピッツァとパスタから選べます。等々力駅から徒歩6分です。
西麻布しゅういち 等々力店
カレーつけ麺の人気店。もっちもちの平打ち麺とぐつぐつ熱い石鍋に入ったつけ汁との相性は抜群。麺を食べ終えたら、ライスを投入しておじやにすると2度楽しめます。カレーラーメン、カレー油そばもあります。
Fam
等々力駅から徒歩約3分のイタリア家庭料理店です。ランチは5種類あり、パスタやラザニアなどのメインに、いずれもサラダとドリンク付。内装もおしゃれでゆったりとランチを食べることができます。
鰻 昇八
等々力駅から徒歩約2分、備長炭本焼のうなぎが食べられます。鰻重と、板わさ、鰻ざく付きの「鰻重セット」などが人気です。
定食屋石榴(ざくろ)
一番人気は豚生姜焼き定食。特大アジフライ定食やとんかつ定食、サバの味噌煮定食、定番の唐揚げ定食など豊富に揃います。ランチタイムはライスおかわり無料です。
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等々力渓谷と合わせて観光におすすめ
等々力渓谷と合わせて観光におすすめの人気スポットには、上野毛駅から徒歩約5分のところにある五島美術館や二子玉川ライズショッピングセンター、上野毛駅から徒歩約10分の二子玉川公園などがあります。
五島美術館
五島美術館は上野毛駅から徒歩約5分の位置にあり、等々力渓谷からも徒歩約20分ほどで着きます。
五島美術館は、1960(昭和35)年4月に私立(財団法人)の美術館として、東京都世田谷区上野毛(かみのげ)に開館しました。美術館設立の構想は、東京急行電鉄株式会社の元会長・五島慶太(ごとうけいた 1882-1959)によるものです。
慶太翁は鉄道事業のかたわら、半生をかけて古写経をはじめとする貴重な美術品の数々を集めました。自らの所蔵品を広く公開する美術館の設立は慶太翁の宿願であり、精力的にその準備を進めていきましたが、開館を目前にして完成した姿を目にすることなく世を去りました。
五島美術館はアジアの芸術品、工芸品など幅広い作品が展示されています。博物館の目玉は、多くの人が世界初の小説とみなしている「源氏物語」の絵巻です。展示は通常5月の第一週のみに行われます。
そのほかにも由緒ある茶道具や巧みな作りの陶磁、書跡などが素晴らしい作品があります。展覧会を年に6~7回、そのうち特別展を1~2回程度開催しています。展示品は展覧会毎に替わり、春と秋に開催する名品展では、五島美術館と大東急記念文庫のコレクションから各分野の代表作品を紹介しています。
二子玉川ライズショッピングセンター
二子玉川ライズショッピングセンターは二子玉川駅に直結していて、等々力渓谷からも電車を使って約20分ほどで着きます。
二子玉川の広々とした空間を生かした、自然とショッピングを掛け合わせた大型商業施設です。おしゃれなインスタなどでよく登場する有名なカフェやレストランなども入っています。
おしゃれで洗練されたアイテムを扱う人気ショップが揃い、かつ親しみやすい雰囲気のショッピングセンターは、近隣にある二子玉川公園に遊びに来た家族連れにも人気のスポットです。
話題のスポットは、ツタヤが初めてオープンした蔦屋家電です。全く新しいスタイルの家電店で、最先端の技術を駆使した製品からクラシックなデザインまで幅広く揃っています。コンシェルジュによる生活提案、厳選された家電や本から暮らしのイメージをふくらませて、お買い物が楽しめます。ネットショップにはできない、家電を体感できる仕組みが各売場やイベントにちりばめられています。
二子玉川公園
二子玉川公園は上野毛駅から徒歩約10分の位置にあり、等々力渓谷からも電車を使って約25分ほどで着きます。
開放感の溢れる広々とした公園で、多摩川と二子玉川ライズショッピングセンターの隣にある公園です。いつも親子連れで賑わっています。ショッピングの後の休憩にぴったりですね。
美しい日本庭園の帰真園(きしんえん)があります。多摩川の源流から二子玉川付近までの自然や文化をテーマとした世田谷区立の公園としては初の周遊式日本庭園です。
晴れた日には眺望広場に行って、丹沢の山々や富士山の絶景を堪能しましょう。また、公園までの道には1,400本の若木が植林されていて緑あふれる空間となっています。小さな子どもが楽しめる遊び場や芝生広場もあるので、ボール遊びをしたり、ピクニックを楽しむことができます。
御岳山古墳(みたけさんこふん)
都指定史跡で、国分寺崖線上の高台、上野毛から尾山台にかけて広がる野毛古墳群のなかの1基です。全長54m、後円部直径40m、高さ7mで、野毛大塚古墳に次ぐ規模をもった大型の帆立貝形古墳です。墳頂には祠があり、そこへ向かう道の途中には多くの石仏が見られます。
浄真寺(じょうしんじ)
浄土宗に属する寺院。「九品仏(くほんぶつ)」の名で親しまれ、当山の正式名称は「九品山唯在念佛院浄真寺」といいます。東急大井町線の九品仏駅から徒歩約3分です。本堂の黄金に輝く釈迦牟尼像をはじめ、庭園の枯山水、イチョウなどが見どころです。
アクセス情報
電車で行く場合
東急大井町線「等々力駅」南口から徒歩約5分
バスで行く場合
等01系統 「等々力不動尊」下車 徒歩約1分
等々力渓谷へのアクセスを詳しく見る
よくある質問Q&A
駐車場はありますか?
等々力不動尊の参詣者のみ無料駐車場が利用できます。利用時間は8:00〜16:00です。しかし停められる台数に限りがあるため近くのコインパーキングが便利です。
ベビーカーでの散策は可能ですか?
渓谷沿いの道は細く、雨上がりだとぬかるんでいる場所があったり、階段のアップダウンが激しいのでベビーカーや車椅子での散策は不向きです。
どのシーズンが見ごろですか?
基本的にどの季節でも自然の美しい風景を楽しむことができますが、4月の桜のシーズンや11月の紅葉のシーズンがより楽しめる時期です。
基本情報
等々力渓谷(とどろきけいこく)
【住所】東京都世田谷区等々力1-22、2-37~38
日本庭園・書院
【営業時間】9:00〜17:00(3月〜10月)・9:00〜16:30(11月〜2月)
【定休日】12月29日 〜 1月3日
雪月花
【営業時間】11:00〜16:00
- 冬季営業(12月の第3月曜日〜3月中旬)は土日・祝日のみ営業
- 元旦〜 7日は休まず営業
【定休日】冬季の平日
四季の花
【営業時間】11:00〜16:00
【定休日】無休