伝統を体感するひなまつりスポット
角館のひな人形展
「角館(かくのだて)のひな人形展」は、2月上旬から4月上旬にかけて行われるイベントです。毎年展示内容は少しずつ異なっており、2020年は古雛と押絵を中心に展示されています。
古雛は、かつてこの地を治めた佐竹北家など旧家に伝来してきた享保雛(きょうほびな)が中心となっています。押絵は、江戸時代末期から昭和前期にかけて流行した、庶民のためのお雛さまです。角館では郷土画家が製作にかかわってきたことで、他の地域とは異なる特別な「角館押絵」が発達してきました。
さらに、2月下旬から3月上旬の期間には、「角館のひな人形展」が行われる樺細工伝承館以外にも、地域全体でお雛様が特別公開されます。限定の雛料理・雛菓子も登場するので、ぜひ時間をかけて巡ってみてください。
北秋田のおひなまつり
フォトジェニックなつるし雛を見たい方は、「北秋田のおひなまつり」がおすすめです。目玉となるのは、高さ2.5メートルの巨大な「つるし雛」です。そのほか、押絵雛・御殿まりといった変わり雛、子どもたちが作製した手作り雛人形など、400点を超えるお雛飾りが展示されている様子は、圧倒される華やかさとなっています。
おひなさまの衣装を着て、ひな飾りとともに写真を撮ることができるイベントも無料で行われます。大人用・子ども用と用意される予定なので、ぜひ親子で参加してみてはいかがでしょうか。
メイン会場となる阿仁ふるさと文化センター以外に、阿仁合駅前地域もお雛飾りで彩られるので、散策にぴったりです。また、秋田内陸線では、子どもたちの絵やつるし雛で飾られた「おひなさま列車」も運行し、地域全体でイベントを盛り上げています。
由利本荘ひな街道
秋田県南部に位置する由利本荘市(ゆりほんじょうし)では、江戸時代に本荘藩・亀田藩・矢島藩という3つの小藩があり、それぞれ城下町が発展しました。この旧藩のおひなさまを巡る旅を街道に例えたイベントが「由利本荘ひな街道」です。本荘・矢島・岩城・大内の各地域、約50ヵ所で、約1,000体のおひなさまが展示されます。
江戸時代中期以降のおひなさまである、享保雛(きょうほびな)、芥子雛(けしびな)、古今雛(こきんびな)を中心として、歴史あるおひなさまや家々で大切にされてきたおひなさまが展示されています。必見のおひなさまが揃う各資料館とともに、商店所蔵のおひなさまや限定のひなグルメを楽しむことができるので、時間をかけて巡りたい方におすすめのイベントです。
風情ある秋田の春のお彼岸
万灯火
「万灯火(まとび)」は、小阿仁川(こあにがわ)流域に伝わる、春彼岸の中日(春分の日)の伝統行事です。灯油を染み込ませた布を丸めた「ダンポ」と呼ばれるものに火を付け、先祖の霊を弔います。
上小阿仁村では、イベントが開催される「道の駅かみこあに」をはじめとした村内15集落で、順次点火されていきます。「彼岸」「中日」などのさまざまな文字も含めて、闇に光が浮かぶ様子は幻想的です。
当日は点火順に合わせて各集落をまわる無料鑑賞バスも運行します。集落ごとに個性がある万灯火を目当てに、ぜひ上小阿仁村を巡ってみてください。
合川万灯火
北秋田市の合川公民館周辺で行われる万灯火は、「合川万灯火」と呼ばれています。こちらは、春彼岸の中日(春分の日)と、お盆にあたる8月14日に、毎年行われている伝統行事です。
まだ雪も残る中で、川岸や山の尾根に万灯火が灯され、辺りをぼんやりと照らす様子は趣があります。上小阿仁村に比べ、賑やかなイベント色は強くありませんが、先祖の供養や五穀豊穣・無病息災を祈る住民たちの想いがしっかり伝わってくるでしょう。
菓子舗榮太楼
1883(明治16)年創業の老舗「菓子舗榮太楼(かしほえいたろう)」では、毎年春のお彼岸の時期になると、ぼた餅やあんころ餅が販売されます。彼岸入りしてから約10日間の限定販売となっているため、出会えた際には買っておきたいレア商品です。ぼた餅はこしあんとつぶあん、どちらも用意されています。
また、この時期限定販売されているプレミアムスイーツ「桜咲くさくらゼリー」も要チェックの商品です。薄いピンク色のゼリーの中で、独自の加工が施された桜の花がふんわりと咲いている、まるで芸術品のようなスイーツです。その華やかで繊細な見た目から、卒業や退職・入学のお祝いのプレゼント、お土産として、国内外問わず人気を集めています。
3月に開催されるイベント
大曲の花火 冬の章
季節ごとに開催されている人気花火イベント「大曲(おおまがり)の花火 冬の章」は、2020年3月21日(土)に行われます。花火作家による新作花火が打ち上がる競技大会のほか、オープニング、インターバル、フィナーレで、約3,000発もの花火を楽しむことができます。
開始直前に会場を訪れる予定の方や、必ず良い景色を楽しみたいという方は、有料パイプイス席が良いでしょう。コンビニや大曲商工会議所、JR大曲駅2階観光情報センターで事前に購入することができます。自由観覧の場合も当日入場料が必要となります。
ひがしゆり雪まつりツアー
東由利で行われる「ひがしゆり雪まつりツアー」では、2月から3月にかけて、寒い冬を楽しく過ごせるようなさまざまなイベントが催されています。2020年3月は「雪中キャベツ収穫体験」、「雪山八塩登山」の2イベントが予定されています。(※今後の積雪や天候状況によっては中止となる可能性があります。)
甘くて美味しい雪中キャベツの収穫では、自分たちで収穫したものを持ち帰ることができます。また、標高713メートルの八塩山からは、美しい鳥海山を眺められると評判です。どちらもイベントの参加には事前予約が必要となるので、詳しくは由利本荘市の公式サイトをご確認ください。
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