
あの名作ホテルオークラが建て替え?東京の真ん中でモダニズム建築を楽しもう!
東京あの名作ホテルオークラが建て替え?東京の真ん中でモダニズム建築を楽しもう!
CasaBRUTUS2015年1月号でも特集されていましたが、戦後日本のモダニズム建築がどんどん失われています。国立競技場に続いて2015年9月のホテルオークラの建て替えが発表され営業を終了しましたし、森ビルの第二六本木ヒルズ計画からは国際文化会館が危ないです。モダニムズム建築が建て替えられようとしている「今」だからこそ、是非みておきましょう!
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1962年に竣工されたホテルオークラ。その本館ロビーは本当に素晴らしい空気感です。高い天井、障子、梅の花ように配置される背の低いソファー、広い空間使い、切子玉形の形で垂れ下がるオークラランターン。 このロビーは谷口吉郎さんが担当したものですが、新しいホテルはその息子さんの谷口吉生さんが手がけるそうです。NYのMOMAで有名な息子の吉生さんが、この空間を意識してどう料理するのかが楽しみですね。とはいえこの空間ががなくなるのは寂しいです。
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外観
なまこ壁の外観が美しい!城郭建築のような横の線を出しているそうです。外観は小坂秀雄さんが担当されています。
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ロビーの梅の花
ロビーのソファは上から見ると梅の花に見えるように配置されています。廃盤のようですが、ホウトク製のソファです。
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亀甲紋
正六角形の組み合わせで亀の甲羅に似た紋様を作り出し天井に用いられています。おめでたいものとして扱われています。
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数々の日本の紋様
建築にあたってのテーマが「日本的建築美」の創造だったことから、この他にもホテル内のいたるところに日本の紋様がちりばめられています。
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桃花林
オークラの中華の名店、桃花林がロビーのすぐ上にありますので、ここで食事はどうでしょう。僕は冬の海鮮おこげと夏の冷やし中華が好きです。
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オーキッドバー
名物バーのオーキッドバーの壁面には岩田藤七作の蘭花を形どった吹きガラスの照明器具があります。マティーニが名物とCasaBRUTUSでは言っていて「世界で一番美味しいマティーニ」という声を紹介してますね。
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テラスレストラン
芝生の庭園を前にしたテラスレストラン。カメリアのレモンパイもこちらで頂けます。
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レモンパイ
別館のカフェテリア、カメリアの名物レモンパイです。
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チョコレートパイ
別館のカフェテリア、カメリアといえばよく親父が買って来てくれたチョコレートパイ。これマジで好きです。
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あまりに好きすぎて会員になってしまった国際文化会館。コルビジェの直弟子だった日本人スーパースター3名(前川國男、坂倉準三、吉村順三)で建てた1955年竣工の建物です。一時は取り壊しの危機があったのですが日本建築史に残る建物としてリノベーションでの保存がなされました。森ビルの第二六本木ヒルズ計画の対象範囲でもあるのでいつ建て替え対象となるかわかりませんので、お早めに。
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岩崎小弥太ホール
芝生の庭に面したホールがあります。隣の宴会場含めて結婚式などで使う人もいます。
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庭園
庭園は地下からブラブラ出来るのですがこれがヤバいです。六本木にこんなのあるんだって感じです。
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SAKURA
ガーデンビューの落ち着いたレストランがあります。
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ザ・ガーデン
テーブルと椅子はオープン時からと同じデザインの物を使っています。景色がとても良いです。
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色々ありましたがやっと隈研吾さんの木と緑のスタジアム案に決まった国立競技場です。取り壊されたものは、この時代の競技場の典型で世界中にあるのですが、どんどん建て替えが決まっています。シンガポールも新しくなったし。脳裏に刻まれたモダニズム丹下建築を思い出しましょう。 今度は建設されてくところを追いかけたい。
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修正前ザハデザイン
ザハ・ハディドによるデザインはこんなに先鋭的。しかも道路をまたいじゃうデザインで批判を受け修正されます。
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修正後ザハデザイン
コンペで勝ったものとはもはや別物だろうと批判もしたくなりますね。
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1964の記憶
1964年の記憶をとどめたスタジアムです。もはや記憶の中です。
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2015/2/4時点
まだ外壁が見えますね。
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2015/3/16時点
いやあ大分解体されて来ていますね。そろそろ行っておかないと更地になっちゃいますよ。
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2015/5/10時点
もう更地になってしまってます。建設場の都合か新しい構造物もありそう。
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2017/09/04時点
1階スタンドが!
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東京オリンピックの1964年竣工。丹下健三による吊り屋根構造が特徴の傑作。オリンピックプールとして建てられましたが、この独特の意匠でオリンピック委員会から丹下健三さんは表彰されています。
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屋根
上から見ると半円を組み合わせたような構造になっています。右下の巻貝みたいなのが第二体育館です。
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吊り屋根構造
特徴的な吊り屋根構造のおかげで柱がありません。
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1964年竣工の国立代々木競技場第二体育館も丹下健三作品です。こちらは東京オリンピックのバスケットボール会場としてつくられたもので収容規模も4分の1程度ですが、一点で吊り下げる構造が巻貝のようになっており、しかも木を活かした構造で非常に魅力的です。
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吊り屋根構造1
本当に美しい吊り構造。一点吊り下げの第二体育館のほうが良さが感じられます。
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吊り屋根構造2
木を活かしているので美しさが増します。
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バスケットボール
バスケットやるときはこんな感じです。
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1963年9月竣工の建築家村野藤吾の代表作。劇場の客席天井や壁はうねるように曲面でつくられ、オーケストラには向かないと言われるくらいの強烈な音響効果となっているようです(オペラに最適らしいです)。天井にはおびただし数のアコヤ貝の貝殻が装飾されていたり、シンプルな装飾で直線を使うことが多かった同年代の主流のモダニズム建築からは批判も受けたようです。まだ立替えの話は出ませんがこの辺りはいつ出てもおかしくありませんので。
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外観
外観も特徴的です。
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花崗岩仕上げの外壁
よく見ると綺麗な花崗岩で仕上げられています。
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春秋ツギハギ
地下にある和食屋さんです。独特の雰囲気で美味しいと評判。お弁当がオススメみたいです。
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1966年竣工の非常に特徴的な意匠が用いられているビルで、日建設計の林昌二さんの作品です。毎日新聞の本社ビルとして作られています。
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二本の円柱
象徴的な二本の円柱部があります。
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上空から
上空からみると二本の円柱と直方体を交互に組み合わせた形をしています。
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美しい外壁
外壁のデザインも60年代からすると相当先鋭的なデザインです。
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毎日新聞社玄関
玄関前の屋根の意匠も凄く特徴的ですね。
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美しいエントランス階段
パレスサイドビルのメイン玄関の階段です。非常に美しい意匠になっています。
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夢の階段
1階中央廊下と地下1階コンコースをつなぐ「夢の階段」と名付けられた階段です。編み込み風でこちらも独創的で美しい仕上がりになっています。
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年代的には冒頭のホテルオークラから大分さかのぼりますが、帝国ホテルはいわゆるライト館と呼ばれるフランク・ロイド・ライトの設計だった時期があります。1923年竣工で1968年に解体されますので、ホテルオークラと6年間だけ重なって存在していたことになります。60年代モダンデザインではありませんが、形ある名建築が立て替えられて行く様を振り返るべく、最後にはライト館当時の雰囲気を残すこのオールドインペリアルバーで一杯やりましょう。
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ライトデザインの壁
こちらの奥の壁が当時のライトがデザインした実物の壁になっています。
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ライト館
当時のライト館の様子ですが、玄関部分だけは愛知県の明治村に保存されています。
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明治村保存の玄関部分
明治村に移築され保存されているライト館の玄関部分です。
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ライト館全貌
非常に壮大なライト館全貌ですが、これでも総客室数は270室で、都心の一等地での維持は難しかったと言われています。
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テラコッタ
これも当時のライト館の現存部分です。メインカウンターの壁です。
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70年代の丹下健三作品。大使公邸が上層部で下層部が大使館事務室となっています。
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空中庭園
この時代に空中庭園が置かれています。今のシンガポールならたくさんありますけど。
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会員制の倶楽部組織である東京アメリカンクラブ。こちらのエントランス手前にはフランク・ロイド・ライトの帝国ホテルの一部の石が飾られています。
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REMAIN
REMAINって表現になるのですね。
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スポット内のおすすめ
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新高輪プリンスホテルの飛天の間。FNS歌謡祭とかやってます。なんか雰囲気似てると思うかもしれませんが、日生劇場の村野藤吾の作品です。
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エントランス
エントランス部分へ螺旋の回廊
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ACL
アジアチャンピオンズリーグのカップ展示。2018にアントラーズが取ったとのです。アントラーズ のシーズンイベントがあります。
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松田聖子ディナーショー
やったりもします。
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