一度は見ておきたい伝統行事
鳥越神社大祭
台東区にある「鳥越神社」は、約1360年の歴史を誇ります。御本社神輿は、「千貫神輿(せんがんみこし)」と称し、およそ4tという都内随一の重さです。この御神輿を氏子各町が引き継ぎながら担ぎ、渡御列の先頭には、猿田彦(天狗)や手古舞連、子供たちの持つ五色の旗が練り歩きます。
夕刻、神輿の弓張提灯と町会の高張提灯に火が入ると、祭りは最高潮を迎えます。この宮入道中は、「鳥越の夜祭り」と言われ、荘厳かつ幻想的。蔵前の6月の風物詩となっています。
夏越し大祭「つきじ獅子祭」
災難・厄除、商売繁盛、工事安全の祈願で知られる、築地「波除(なみよけ)稲荷神社」。
10日に「大祭式」を行い、10日に近い金曜~日曜に各種祭礼を実施します。「陰祭り」では日曜に神社千貫宮神輿・天井大獅子(雄獅子)・弁財天お歯黒獅子(雌獅子)のどれか1基が、3年に一度の「本祭り」では神社千貫宮神輿と雄雌どちらかの獅子2基が担がれます。
また、神社から大通りまで道の両脇に出店も立ち並びます。大祭初日より境内に夏越し大祓いの「茅の輪」が立ち、大祓式まで茅の輪くぐりができます。
山王祭
「日枝神社」で開催される「山王祭」は、神田祭・深川祭とともに江戸3大祭の筆頭として、さらに京都の祇園祭・大阪の天神祭とともに、日本3大祭に数えられています。かつて江戸時代には、江戸城内に御神輿と山車の入御を許可され、三代将軍家光公以来の歴代将軍が上覧拝礼したという「天下祭り」として盛大を極めました。
歴史の重みを感じる厳かな儀式「例祭奉幣-皇城鎮護都民平安祈願-」の他にも、神楽囃子や山王太鼓といった日本古来の芸能に触れられる出し物や民踊大会、子供たちが稚児の装束を身につけて行う「稚児行列」など、バラエティに富んでいます。11日間の期間中は、毎日通っても飽きないほどの内容です。例年6月上旬〜中旬の開催です。
雨に一層映える花々
文京あじさいまつり
梅雨のこの時期、雨に濡れた姿もなおいっそう美しいあじさいが「白山神社」から「白山公園」にかけて3,000株あまり咲き、色とりどりにあでやかさを競い、魅了します。恒例の「あじさいまつり」は、6月上旬から中旬の開催で、期間中の週末には、あじさいの鉢植えが売られる露店や屋台などが並びます。
江戸の風情が残る文京区は、都心にありながら緑が多く花が美しいところとしても知られています。2月の梅を皮切りに「文京花の五大まつり」が催されるなど、一年を通してさまざまな花が楽しめます。都営地下鉄三田線「白山駅」より徒歩約3分です。
葛飾菖蒲まつり
「堀切菖蒲園」の花菖蒲は、江戸名所のひとつとして古くから知られ、その景観は安藤広重や歌川豊国らの錦絵の題材にもなりました。花菖蒲の種類は約200種、6,000株にもおよびます。「水元公園」は都内で唯一、水郷の景観をもった公園で、四季折々の眺めは訪れる人々を魅了。この時期は約100種、1万4,000株の花菖蒲が咲きほこります。
このふたつの公園を会場に、「菖蒲まつり」が開催されます。歌謡ステージやパレード、ライトアップなど、さまざまなイベントも開催します。
東京でも楽しめるホタル観賞
福生(ふっさ)ほたる祭
福生市「ほたる公園」および「玉川上水青梅橋付近」で例年6月中旬頃に、福生に初夏の訪れを告げる「福生ほたる祭」が開催されます。地元の人々が大切に育てた約500匹の「ゲンジボタル」が光を放って優雅に舞い、幻想的な光景が広がります。
特設ステージでは、様々な催し物が行なわれ、会場周辺では模擬店が数多く並び、初夏の夜を賑やかに盛り上げます。「JR熊川駅」から徒歩で約7分です。
ホタルの夕べ
八王子市「夕やけ小やけふれあいの里」では、園内で育ったホタルが里山の夜空を彩ります。童謡『夕焼小焼』のモデルとなった、山間のレクリエーション活動が体験できる施設で、緑豊かな山々に囲まれ自然を身近に感じることができる場所です。
例年6月中旬〜下旬頃、園内を流れる小川や北浅川の清流では、約2,500匹の「ゲンジボタル」を観賞することができます。昼間は深い草陰で休んでいたホタルは、夜になると光を灯しながら幻想的に飛び交う様子に春から初夏へと季節の移ろいを感じることでしょう。
なお、週末は駐車場が大変混み合い、車での入場を制限する場合があります、ご注意ください。
ビールと花火で夏を先取り!
高尾山町のビアガーデン「高尾山ビアマウント」
多摩エリア最大級のビアガーデン・八王子市「高尾山ビアマウント」は、6〜10月の期間限定で営業します。高尾山ケーブルカーの終点「高尾山駅」からすぐ、標高488mの展望施設で行われます。期間中は毎日13:00オープンなので、爽快な空気と景色の中、昼間からアルコールと食事を堪能、なんていう贅沢も。
ビールはもちろん、和食・洋食・中華料理が常時30種以上集結。ゆったり過ごせる贅沢な特別席「森のプレミアム・デッキ」は予約限定です。
明治記念館ビアテラス「鶺鴒」(せきれい)
夏の夜だけの贅沢、庭園のビアテラス「鶺鴒」。日本一とまで言われる「大人のビアガーデン」は、6〜9月限定で、空を見渡す開放的なロケーション。手入れの行き届いた美しい芝生を眺めながらいただくビールは格別です。
ビアガーデンとはいえ、食事のクオリティも別格と評判です。ヴァイオリンや日本舞踊などのショーも充実。人気なので、予め電話予約をするのがおすすめ。JR中央・総武線「信濃町駅」徒歩約3分です。
第38回 江東花火大会
恒例の花火大会は、荒川に浮かべた台船から次々と打ち上げられるスターマイン、約6,000発を予定しています。打上げ場所からメイン会場の「荒川・砂町水辺公園」までわずか150mという至近距離で迫力を楽しめます。
また、川面に映る花火は幻想的で、納涼感もたっぷりです。家族連れでもゆったりと楽しめる花火大会として人気があり、河川敷から花火を見上げる下町ならではの風情も感じることができます。会場までのアクセスは、東京メトロ東西線「南砂町駅」から徒歩約15分です。