霊峰・白山山麓をドライブ&加賀温泉でほっこり
福井霊峰・白山山麓をドライブ&加賀温泉でほっこり
石川県、岐阜県、福井県にまたがってそびえる霊峰白山。富士山、立山と並び日本三大名山に数えられていますね。越前の僧・泰澄大師(たいちょうだいし)によって養老元年(717年)に開山され、加賀、美濃、越前の三方から”禅定道”と呼ばれる登拝道が開かれました。平成29年(2017年)で開山1300年を迎えたそうです。 今回は石川県側と、福井県側の山麓を訪れてみました。白山の恵みを感じたり、歴史にも触れることができる魅力的な地でした。 そして、ずっと行きたかった加賀温泉郷。こちらも白山の恵みの一つ。北大路廬山人や、松尾芭蕉などの文人墨客にも愛された温泉たち…贅沢な湯めぐりでココロもカラダもリフレッシュ!皆様の旅の参考になれば幸いです。
巨大な仏教寺院の建物が山のふもとに建っているのが見え、気になって立ち寄りました。 奈良・東大寺の大仏殿に似た造りで金色に輝く鴟尾(しび)が印象的なここは、臨済宗妙心寺派の寺院「大師山 清大寺」。 勝山市出身の実業家・故多田清氏が立身出世の恩に報いるために私財を投じて昭和62年に建立したのだとか。 五重塔、大仏殿はナント!日本一の高さや規模を誇るそうです。どこか、中国を思わすテイストの堂宇、とにかくスケールの大きさに圧倒されっぱなしの参拝でした。
大師山のふもとに佇む
大師山に沿うように寺院が建っています。駐車場も広~い!
参道沿いの商店群
駐車場から大門にたどり着くまで商店が立ち並んでいますが、どこも閉店?しています。これはこれで、映画のセットのようでいい雰囲気ですが。 大門のすぐ手前の商店で参拝料を納めます(500円)。いざ!
大門の仁王さま
入母屋造りの大門には2体の仁王さまが。にらみをきかせています。新しいからでしょうか、色彩豊かですね。
中門
巨大な狛犬に迎えられドでかい大門をくぐると、わぁ~~!と声があがるほどのスケール!!坂になった参道の先にまたもや門。中門がそびえます。 本当に中国の映画に出てきそうなロケーションです。とにもかくにもデカい!です。
大仏殿
やってきました。大仏殿。なんだろう…圧倒的なスケール。しばし見上げてしまいます。 銅板、本瓦葺の二層の屋根。鴟尾(しび)が光っていますね。 たくさんの窓が設けられていて4階建て?の鉄筋コンクリート造りだそうです。
日本最大級の大仏さま(毘盧舎那仏)
光り輝く毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)が眼前に。「越前大仏」と呼び親しまれています。中国河南省の龍門石窟にある「龍門奉先寺坐像」をモデルに造られたそうで、奈良の大仏さまよりも大きいんですって。 内部には御詠歌が流れていてこれが本当に心地よく、癒される空間になっていました。
圧巻の仏像群
お参りを済ませ、周囲をぐるりと見渡すと四方の壁にびっしり仏像が安置されているではありませんか!その数、1281体! これはすごい!
天井までびっしり
石仏や金仏…素材はいろいろですが、これほどの数の様々な仏さまが一堂に会する光景は見たことがありません。
心を研ぎ澄ませて…
御詠歌を聞きながらゆっくりと堂内を見て回っていると、心がほぐれていくがわかります。 たくさんの光が窓から入り、神々しさが増しているようです。
2階にあがれます
大仏さまの正面には階段があり のぼると大仏様の目線の高さに。ぜひ、こちらからも眺めてみてくださいね。
福井ではナント!5体の新種の恐竜化石が見つかっているんですって!「フクイラプトル」、「フクイベナートル」、「フクイサウルス」、「コシサウルス」、「フクイティタン」。 全部、福井にゆかりある名前がついているのもスゴイ!福井は名実ともに恐竜王国なのですね。 こちらは、国内最大級の恐竜博物館で、44体もの恐竜全身骨格や千数百点の標本、大型復元ジオラマや映像で恐竜の世界を体感、学習できる場となっています。子どものみならず、大人も十分に楽しめてワクワクすること間違いなし!
*注)完全予約制になっています
現在(2022年9月)、入館は事前予約が必要になっています。9時からスタートの4部制、入れ替え制ではないにで、入館さえすれば後はゆっくり観覧できます。詳しくは㏋を確認してくださいね。
シンメトリーが美しい
正面入口から入るとそこは3階。B1階まで一気に降りる長いエスカレーターがあるのですがこれがなかなかにフォトジェニック。 恐竜の骨格を思わせるような風景になっているんです。
おぉ~~っ!
1階「恐竜の世界ゾーン」。 40体以上の恐竜骨格が展示されています。”中国四川省の恐竜たち”では、ジオラマたちが動くので迫力満点!大きな対面になったスクリーン”ダイノシアター”には、草食恐竜を襲う肉食恐竜が映し出されたりそこにいるかのような体験が楽しいです。
ヤバい!
古代生物を通して命を考える
2階「生命の歴史ゾーン」。 こちらでは、生命の誕生から人類の進化までが学べるエリアになっています。 多様な標本、復元模型など用いて解説されておりとても分かりやすい!命の神秘を改めて考えるいい機会になりました。
哺乳類の出現~人類の出現にも触れられます
陸だけではなく海の中における進化も。興味深い~。
恐竜だけじゃないよ!
マンモスや人類の祖先についても触れることができます。
街のあちこちで恐竜出没中!
さすが恐竜王国・勝山! ”ホワイトサウルス”が突如道路脇に現れます💦近くで見るとちょっとコワイ…。
修験者が白山山頂を目指す登拝道は「白山禅定道」と呼ばれ、越前禅定道(福井)、美濃禅定道(岐阜)、加賀禅定道(石川)の3つがあります。平泉寺白山神社は越前禅定道の登拝口となっていて最も泰澄大師とゆかりの深い地なのです。 717年(養老元年)、泰澄大師によって開かれ白山信仰の拠点として栄えたそうです。最盛期には9万石の寺領、6千の僧坊、8千の僧兵を擁する日本屈指の宗教都市だったのです。天正2年(1574年)の一向一揆によって全て焼失してしまいますが、後に再興されました。 明治期の神仏分離令で寺名は廃止、「白山神社」となりました。
精進坂と一の鳥居
大きな木に守られるように伸びるゆるやかな精進坂…これより上に魚類などを持ち込むことは固く禁じられていたと言います。 石畳は、1000年以上も前に修行僧らが九頭竜川の河原の石を運んだんですって。「日本の道100選」に選出されているそうです。
女神さまの伝説が残る御手洗池(みたらしいけ)
一の鳥居と二の鳥居の間にある神秘的な御手洗池…泰澄が白山登頂の際に白山の女神さまと出会ったという伝説が残っています。寺名の由来にもなっているとか。鏡のような池は本当に神々しいですよ。
珍しい二の鳥居
1777年建立。額の上には屋根がある変わったスタイル。これは、神仏習合の名残なのだとか…。
三十三間拝殿
階段をさらに登って行くと拝殿が…。飾り気のない でも、存在感のある拝殿は江戸時代後期の建立。あちこちで見かけたのですが、熱心な参拝者の方が小さなお座布団を持参しそれに座って拝殿や本社前で祈られていました。長い時間、神さまの近くで感謝をささげたりパワーをいただいたりされているのでしょうか。
白山の峰々の神を祀る
拝殿の奥には3つのお社が。真ん中が本社(伊弉冉命)、向かって右は別山社(天忍穂耳命)、左は越南知社(大己貴命)…それぞれに白山の神々~白山三社~をお祀りしています。
苔が一層静寂を誘います
一向一揆の焼き討ちを生き延びた樹齢数百年の杉に見守られ、ヒノキゴケやスギゴケなどがじゅうたんのように広がるさまは深い、ただただ深い緑と静けさでした。”神々のすまい”そのものです。
まさに「苔の宮」です
こちらはヒノキゴケですね。リスの尻尾を彷彿させるホワホワの苔たちです。
「平泉寺のソフトクリーム屋さん」
お店は駐車場近くにあります。 ジャージー牛のミルクを使って作られたソフトクリームは甘すぎずさっぱりしています。プリンが乗ったのもおいしそうでした。
白山麓、福井県側で見つけた湧き水です。国道157号線沿いにあり、目印はこの大きな水車。「福井のおいしい水」に認定されているそうです。 水車の直径は4ⅿ!汲み上げたここのお水で回っています。 水源は、集落から700ⅿ離れた山の中の岩の間から湧き出ているんですって。
山の恵み、いただきます
すぐそばには水汲み場も設けられていますよ。やった~~! 昔からここらの地区では、湧き水を引いて簡易水道として使われていたそうです。 キリリと冷たく柔らかな感じのするお水です。これで新米を炊いたらうまいだろうな~~(#^.^#)
霊峰・白山をご神体とする全国に3000余りある白山神社の総本宮で地元では「しらやまさん」として親しまれる白山比め神社。ご祭神は白山比め大神(しらやまひめのおおかみ)、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)の3柱で、白山比め大神は別名「菊理媛命(くくりひめのみこと)」とも呼ばれ、ご縁をくくって下さる神さまでもあるのです。 日本書紀にも登場する菊理媛命は、国生みの神さまである伊弉諾尊と伊弉冉命が争っているのを仲裁した女神さまと言う事から縁結びの神さまとして人気なのだとか…。 樹齢1000年を越える老杉にパワーを感じたり、苔むした表参道もぜひゆっくり歩いてみてください。
加賀国の一宮でもあります
駐車場から神社へ。 崇神天皇7年(前91年)、現在の本宮の北側にある舟岡山に神地を定めたのがはじまりとされています。江戸時代には藩主・前田家の祈願所があったそうです。
白き神々の座はこの神門の先に
神門からは神々しい光が差し込みます。
ご縁を「くくってくださる」神さまに会いに行こう
外拝殿です。昭和57年に増改築されているそうでまだ新しい感じがしました。切妻造り、銅版葺き、檜造りの優美な姿です。この後ろに直会殿、拝殿、幣殿、そして本殿が続きます。 菊理媛命は恋愛だけではなくあらゆるご縁を結んでくださいますよ。
奥宮遙拝所
白山山頂にある奥宮がこちらで拝めます。祠の奥にある巨岩は大汝峰、御前峰、別山の白山三山の形をしているそうです。登拝せずとも奥宮をお参りしたことになるそうです。忘れずに参拝しましょう。
静寂の中を歩く~表参道
表参道だったのに参拝の後で歩くことになってしまいました~(>_<) いや、でもここはかなりのヒーリングスポット!250ⅿ続くゆるやかな階段にはうっすらと苔が生え神秘的な雰囲気に包まれていますよ。パワーを取り込むようにふ~っと深呼吸~。途中に小さな「琵琶滝」も…もちろん、白山の伏流水💛
ご神木”老杉”
表参道にそびえるしめ縄がかけられた杉。見るものを圧倒するかのような存在感でした!2本の杉がくっついているようです。 白山市の指定天然記念物にもなっているこの杉は樹齢およそ800年、幹周りは10ⅿ、樹高42ⅿの巨木です。
白山の伏流水で禊を体験
奥にはこのような「禊場(みそぎば)」があります。白山の伏流水で満たされた泉に入りけがれを落とすというのです。月に2回、体験ができるようですよ。
参拝の後、神社のある鶴来(つるぎ)の街を散策してみました。氏神の金劔宮(きんけんぐう)の門前町として1000年の昔から栄えてきた街なのだとか。かつては「劔」と表したそうです。 霊山「白山」や、白山比め神社への参拝や、特産品と日本海の海産物が行き交う交易の要所としても栄えたようです。 天保3年(1832年)に建てられた商家を改築して無料休憩所になった横町うらら館をたずねました。当初は年貢米を管理する「蔵宿」だったそうです。明治期は郵便局、そして町医者と持ち主が変わり、14代目が町に寄贈されたのだとか…。家財がそのまま残されていたり、囲炉裏や欄間などからも世代を渡り歩いた痕跡が垣間見られます。
中庭が望めます
ここに座って持参したお弁当を食べたりほっこりしたり…。 毎週土曜の午後には抹茶のサービスがあるそうですよ。 地元の案内の方が鶴来の事、このお屋敷の事など話して聞かせて下さいました。故郷の良さを知って味わっていただきたいという思いが感じられました。
奥座敷
壁の色が変わり特別感があるお座敷。赤い壁は格式のある商家の証なんですって。 地元の方が集まって集会?されていました。
奥の石の蔵は貸しスペースに
「この辺りは石がよく採れるので」と。石造りの蔵…初めてみました。元は土蔵だったようですが、石蔵に改造されたんですって。 水墨画の展示会を見せていただきました。
- アプリで地図を見る
”発酵の町”としても知られれており4大醸造所(醤油、酒、酢、味噌)すべてがそろっている鶴来。その大元になるのが糀(こうじ)ですね。 ここでは、鶴来の老舗糀屋の~武久商店(たけきゅうしょうてん)~を紹介したいと思います。
江戸時代から続く老舗
のれんをくぐるとアラ、かわいいわんこがお出迎え🐩。囲炉裏があっていいい雰囲気です。 現在の店主さんは6代目。 こうじには、「糀」と「麹」がありますがきぬやさんでは「糀」を作られています。
ここで糀ができるんです
床の板をはずして中を見せてくださいました。糀を作る「石室」です。 糀とは、蒸したお米に麹菌を繁殖させたもので、食材に入れて発酵させる原料になるもの。これを使うと甘酒や塩糀が簡単に手作りできます。今は発酵食ブームですものね。
これが「糀」
地元産のコシヒカリを洗ってから蒸してから糀菌を振り、”折”と言う平たい容器に乗せて石室で4日ほど発酵させるそうです。お米の上にフワフワと花が咲いたようになったら完成!「糀」はここからきているんですね~。
甘酒
きぬやさんの甘酒。 ザンネンながら、糀は10月から7月上旬にしか販売されてないとのこと( ノД`) 夏場は秋からの仕込みの準備期間なんですって~。 かわりにお味噌を購入しました。「今しがた樽から取ってきた!」と言う感じのお味噌。これがまたおいしいのなんの!ちょっぴり辛い目でしっかりしたお味。大豆のうまみがすごいんです。
レシピいただけます
塩麹の作り方が載ったレシピです。かわいいイラストでしょ? 次は絶対、糀GETだ!!
北陸最古のお社「金劔宮(きんけんぐう)」
かつては劔の宮と呼ばれ、街の発生と共に崇められて来たお社です。 日本三大金運神社のひとつでもあるとか。絶対お参りしなければっ!!
「菊酒」をつくる小堀酒造
萬歳楽で有名な小堀酒造さん。 こちらを含む白山市の5つの蔵元が白山を源流とする手取川の伏流水と、加賀平野の良質な米で醸すお酒を”白山菊酒”と呼んでいるそうです。 妥協を許さない白山麓の蔵元による厳格な基準のもと、作られるお酒なのです。
御菓子司むらもとの「辻占(つじうら)」
お正月にいただく干菓子「辻占」。花びらみたいなのがかわいいですね。お菓子の中に占いのコトバが書かれた紙が入っていて、その年の運勢を占うそうです。楽しい~~♪
国道157号線を手取川に沿って南下すると「白峰地区」にたどり着きます。ここは、積雪が2ⅿにも及ぶ日本屈指の豪雪の町...。白山開山の年、養老元年(717年)に泰澄大師によって村が開かれ、江戸時代は幕府直轄の地(天領)だったと言います。 その江戸時代から明治に建てられた家屋が狭い土地に密集していて、町場のような景観を生みだしているのです。どこか懐かしい、故郷に帰ってきたような心持にさせてくれる町ですよ。
大庄屋「山岸家」
江戸期に幕府からの命を受けて、白山麓18ヶ村の政治から治安に至るまでの任務を請け負っていた山岸家。白峰の伝統的な民家はこのような黄土色の大壁、縦長の窓が見られるそうです。
雪だるまが見てるよ💗
ふと頭上に目をやると電信柱の上部にこのようなモチーフが…。そう!これ、雪だるまです。豪雪地帯らしいですよね。 毎年1月から2月にかけて行われる”雪だるままつり”では、民家の軒先に雪だるまが並び、暗くなるとろうそくが灯されます。雪を楽しむ町の方々の知恵なんですね。
白峰温泉 総湯
今回は時間が無くて入れなかったのですが、峰々を眺めながらお湯に浸かれるという温泉もあるのでぜひ! 湯上りの肌が絹のようにすべすべになるのだとか。地元の木をふんだんに使った建物もステキですよ。
白峰特産品販売施設 菜さい
総湯のすぐ近くにあります。山の幸やその加工品、民芸品やお土産が購入できます。「かんじき」なんかもあって雪国なんだなぁと改めて実感…。レストランでは、じげ(地元の)御膳にじげカレーなど白峰で採れた山菜やお野菜、雑穀などを使ったメニューもいただけます。
志んさ本舗
古くから白峰ではとちの実を食していたそうです。志んさ本舗さんではおいしいとち餅を始め、地元の素材や自然の素材を使った自家製の商品が購入できます。
おいしかった!「プティとちシュー」
志んさ本舗さんに名物の「とち餅」をいただきに寄ってみたのですが、アララ💦もう売り切れとな…横に並んでた2種類の小ぶりのシュークリームが気になったのでいただいてみることに。こちらにも”とちのクリーム”が入っているそうです!ほうばると口の中に香ばしいとちの香りがふわ~っと広がりますよ。3口ぐらいで食べれちゃいます(笑)
豊富な湧き水があちこちに
町を歩いているとあっちからもこっちからも水の流れる音がしてきます。標高2702ⅿの白山に降り積もった雪が解け、地中を経て流れ出しているのですね。このお水は手取川に注いでいるそうです。その水量がスゴイ!ドドド~ッ!!と勢いよく流れていましたよ。
白山からの下山佛を祀る「林西寺」
泰澄大師開祖のお寺でしたが、明治の神仏分離で八坂神社に改称となったそうです。その際に廃仏毀釈で白山から下ろされた8体の仏像が安置されているのです。下山佛と言うんですって。拝観できますよ。
白山連邦を源とする伏流水が美川地域の手取川扇状地の地下を長い年月をかけて流れ出、河口に湧き出る地域の総称を言います。山には登れませんが、白山の恵みの一部がいただきたくて、タンクを持参し霊水をいただいてきました。 いくつか湧き出ているうちの「お台場の水」へ。そこは、住宅地の中の民家に紛れてありました。地域の方に大切に大切に使われてきたのでしょうね、キレイにおそうじされた水場は人々の感謝が感じられました。
共同の洗い場でもある
四角に区切られた水槽に満々と湛えるお水は地下から湧き出ているそうです。槽によって洗うものがきめられているのでしょうか。地域の組合によって守られてきたそうです。
100年かけて湧き出る
「平成の名水100選」にも選ばれています。キーンと冷たく清冽なお水。一年を通して13度なのだとか。 わが家ではお米を炊いたり、コーヒーにしたり…大切に使わせていただきました。
安宅(あたか)は小松市の日本海沿いに位置し かつて、北前船で栄えた町です。歌舞伎でもおなじみの「勧進帳」はここが舞台となっています。義経と辨慶の師弟愛のお話し…ちょっとご紹介↓ 「壇の浦の合戦で勝利をおさめた源氏でしたが、兄・頼朝と仲たがいした弟の義経は追われる身となり奥州・平泉への旅の途中でした。しかし、義経捕縛のために設けたこの安宅の関所でついに義経一行は行く手を遮られる事となったのです。関守の富樫の尋問を受けた弁慶はとっさに『東大寺の寄進を集めるための旅だ』とし、持っていた巻物を勧進帳に見せかけ即興で読み上げたのです。疑いがなんとかとけ通行できるようになったその時!!」 ↓↓
白砂清松な海岸線にあります
→「一行の一人が義経ではないかと再び疑われ、機転を利かせた弁慶は危機を乗り切るために主君である義経を金剛杖で叩けつけました。その忠誠心に心打たれた富樫は、すべてを分かったうえで通行を認めたのです。」
勇・仁・智
辨慶の知略と勇気、富樫の仁義は歌舞伎を通じて現代の人々にも語り継がれているのですね。 海を見渡せる海岸には3名の銅像が静かにたたずんでいます。
安宅海浜公園
夕刻の安宅の海。ただただ穏やかです。
勧進帳の里 安宅ビューテラス
そんな海を見ながらホッと一息つくならこちら。今年6月にリニューアルオープンしました。夕陽を眺めながらお茶ができますよ。お土産もそろっています。
勧進帳ものがたり館
安宅関での歴史物語を紹介する施設。歌舞伎の「勧進帳」の名場面が映像で見られたり、市川團十郎が実際に舞台で着用した衣装と同じデザインのものが展示されていたりと、歌舞伎と歴史の世界観が味わえる空間になっています。 北前船で栄えた安宅町についても知る事が出来ます。
潮風を感じる海岸近く…ご神徳により義経一行を無事通行させた難関突破の神さまとしてあつく信仰されている神社です。 天応2年(782年)創建、正保4年(1647年)にこの地に遷座され北陸をゆく人々が必ず詣でたとされる古社です。 安宅関はこの神社の奥にあります。
日本遺産にも認定されています
江戸時代中期から明治にかけて北前船の寄港地として栄えたたことにより、航海安全の神さまとしてたくさんの宝物が奉納されました。 「荒波を超えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落」として日本遺産にも認定されています。
「勧進帳」を読み上げる弁慶の像
拝殿のすぐそばにあった像です。 主君を守るための決死の秘策…口を真一文字に結び眼光鋭い弁慶がここにいました。
- アプリで地図を見る
「白き神々の座《しらやま》に魂が昇り、回帰する」 石川県側の白山の麓に鎮座される那谷寺(なたでら)。養老元年(717年)、泰澄禅師によって開創された白山信仰のお寺です。 当初は「岩谷寺」と呼ばれていたようですが、花山天皇により西国三十三所の「那智山」の”那”と「谷汲山」の”谷”から「那谷寺」に改名されたと伝わります。 岩山の洞窟内には本殿があり、「いわや胎内くぐり」をしつつ、ご本尊・十一面千手観世音菩薩に参拝できます。 森と苔の深緑と岩山の中に身を置くと本当に自然に還る感覚になりますよ。
こちらからどうぞ
白山に祈りをささげ、自然に敬意をはらう自然智(じねんち)の教えを1300年変わらず守り続ける那谷寺…みなさんはどんな印象を持たれるでしょうか?
厳かさが感じられる参道
両側に樹齢数百年を経た杉椿がそびえ、その足元にはびっしりと苔が生えています。静謐…という言葉が似あう空間です。石灯篭は江戸時代に寄進されたものだそうです。年月を感じますよ。
鐘楼への石段
参道右手に雰囲気のある苔むした階段を見つけました。
鐘楼
寛永年間建立。昭和12年には国宝指定を受けています。袴腰部分までは石造りでした。内部の鐘は、朝鮮から来たものだとか。
護摩堂
鐘楼の奥にひっそりたつ護摩堂。寛永年間に建てられたそうです。禅宗様を基調に和様の手法を折衷させた自由奔放な設計です。壁の彫刻は八相唐獅子が…なかなかユニークな表情です。
若宮白山神社
南の端ある白山神社。光がさして神々しかった~。ご祭神は菊理姫神(くくりひめのみこと)。
庚申塚
縁結びの神さま、庚申さんもお祀りされています。登リ口には青面金剛さんが。 石段を登るとちょっとした冒険みたいでワクワクします。
展望台から望む奇岩遊仙境
国の名勝指定受けている奇岩群。窟がいくつも口を開いているようです。稲荷社や小さな祠が点在しています。実際に歩いてめぐることもできるようです。 紅葉の頃もキレイだろうな。
お稲荷さんもいらっしゃいます
五穀豊穣と、豊かな自然を祈ってお社がたっています。
不動明王の霊水(閼伽水)
本殿への昇り口に清水が湧き出ていました。お念珠や指輪にこのお水をかけると運気が上昇するとか。
本殿(大悲閣)
一番大きな岩窟を本殿が包んでいるんですね。すごい造りです! ご本尊もこの中に安置されていて参拝すると同時に「胎内くぐり」ができるようになっているんです。”ウマレキヨマル”…母の胎内を象徴する洞窟へ入り、巡り、出ることで穢れを拭い去り生まれ変わる意味があるそうです。
三重塔
仏塔の文化財の中で最も小さい塔なのだそう。 寛永19年(1642年)、前田利常公により建立されました。大日如来さまが祀られていました。
金堂華王殿~十一面千手観世音菩薩~
戦火で焼失した金堂が平成2年(1990年)に再建され、京仏師・松久宗琳作の十一面千手観世音をお祭り指定ます。十一面千手観世音は白山権現の本地仏とされています。
加賀温泉郷は主に、山中温泉、山代温泉、片山津温泉(すべて加賀市)の3つがあげられますが、今回は小松市のここ、「粟津温泉」にもスポットを当ててみたいと思います。 温泉の歴史は古く、開湯1300年を迎えました。ナント!北陸最古の温泉なのだそうですよ。こじんまりした温泉街ですが、古き良き風情がありいい雰囲気です。「恋人の聖地」にも認定されているそうで、カップルで訪れると愛が深まるかも?(^^♪ 今回は総湯におじゃましてみました~。
靴はこちらへ
温泉街のほぼ中央にある総湯。H20年にオープンしたのがこの総湯です。こじんまりした平屋の建物で、浴槽も男女一つずつのシンプルな造りとなっています。 入り口を開けると…紅白の履物ロッカーが!ド派手でちょっとビックリ。
いちおう白いのも💦
赤が女性、白が男性ですね。まあ、どっちでもいいかもですが…。 赤の方↑に開湯されたという泰澄大師の像がありました。
畳敷きの休憩スペースあり〼
少々熱めのお湯は柔らかないいお湯でした。 湯上りにはほっとくつろげるスペースも。遅い時間だったからかな?観光の方はほぼほぼおらず地元のお客さんばかり。番台のおばちゃんとの世間話が心地よかったです。
お次の加賀温泉は山代温泉!1300年前、白山に修行に訪れた僧・行基が一羽のカラスが水たまりで傷を癒しているのを発見しました。これが山代温泉の始まりと言われています。そしてそのカラスは古事記にも登場するあの、ヤタガラスだったそうです。 湯の曲輪(ゆのがわ)と言う共同浴場(総湯)を中心に温泉街が形成されるつくりをここ、山代温泉では再現しているんです。2つの総湯に浸かることができるのも山代温泉の特長です。
総湯
北大路廬山人ゆかりの旧吉野家旅館の門をくぐって入るようになっています。浴場には地元の九谷焼作家30名による様々な絵柄のタイル壁が楽しめますよ。加水なしの源泉かけ流しの湯船が2つ。奥はめちゃくちゃ熱かったのでご用心💦
古総湯もステキ!
湯の曲輪の中心にある古総湯。ザンネンながら今回は入れませんでした。H22年にオープンした古総湯は明治時代の入浴方法ではいるのだとか。なので、シャンプーやセッケンは使えません。浴室の床や壁には九谷焼のタイルやステンドグラスがしつらえてあり明治期の温泉情緒を醸し出しています。
昔から多くの文人墨客に愛でられてきた山中温泉。菊の湯(総湯)からこおろぎ橋まで伸びる”ゆげ街道”沿いには食事処や九谷焼ギャラリー、山中漆器を扱うお店などがあり、そぞろ歩きで文化や伝統にも触れることができますよ。 男女のお風呂が別棟になっているスタイルの公衆浴場・総湯は「菊の湯」と呼ばれています。この温泉地の湯元でもある総湯は松尾芭蕉のお気に入りだったそうで、~山中や 菊は手折らじ 湯の匂い~と詠んだそうです。ここから名前がついたのですね。
おんな場
広々として開放的なお風呂でした。 横には「山中座」があります。こちらは、漆器職人さん2000人が集結し匠の技で作られたそうで、山中芸奴による郷土芸能の舞台が見られるんです。
ゆかたべー地蔵
おとこ湯前にあったお地蔵さま。 「浴衣娘(ゆかたべ)」と呼ばれる少女は昔、山中で湯浴みしたお客様に浴衣を差し出すのがお仕事でした。山中節にも歌われるゆかたべさんがお地蔵さまになって温泉地を見守っているんですね。 横には、飲泉処もありますよ。
菊の湯たまご(温泉卵)作りにチャレンジ
おとこ湯の入り口受付で生たまご(カゴに入れてくれますよ)を買い、お地蔵さま横の「ゆで処」のお湯に浸けておくだけ!約40分ほどなので、この間にお風呂へ。
ちょっと固かったかな💦
温泉の塩分がほどよくきいた温泉たまご…ん?半熟ゆでたまごが完成~~💦これも旅の思い出です(笑)うんまい!!
足湯 笠の露
屋根が笠になっている足湯がありました。こちらも芭蕉の句~今日よりや 書付け消さん 笠の露~から命名されているんですって。 すぐそばの柳の木がいい雰囲気です。
あ~ほっこり…
温泉はいくつ入ってもいいものですね~。
夜もいい雰囲気です
菊の湯前の広場では、いろいろなイベントが催されています。この日は、キッチンカーがでていました。
温泉街と並行に流れる大聖寺川にはS字カーブを描くユニークな橋がかかっています。 華道家の勅使河原宏氏が「鶴仙峡を活ける」と言うコンセプトのもとにデザインしたと言われる紅紫色の橋です。
かなり高いです💦
橋の上からは川べりの「鶴仙渓」も望めますよ。 紅葉の時期もキレイだろうなぁ。
下から見るとこんな感じ
なるほど、あやとりで作る「はし」にも似ています。優美なフォルムですよね。
- アプリで地図を見る
橋を降りて川沿いにでてきました。山中温泉と言えば、ここ、鶴仙峡ですね。大聖寺川に沿って1㎞続く渓谷には遊歩道が整備されています。その東の入り口に川床があります。 こちらでは、山中が出身地と言う料理人・道場六三郎さんレシピのスイーツや抹茶がいただけますよ。湯上りにほっとひと息…いいですね~~(#^.^#)
後ろには滝が
涼しげですね~。
遊歩道を歩いてみよう
奇岩や、エメラルドグリーンの川面を眺めつつ遊歩道を歩けば心地よい風が吹き、森林浴が楽しめます♪川床からこおろぎ橋まで歩いてみました。ゆっくりあるいて20分足らずかな。
ポツリポツリと風情たっぷりの旅館などが並ぶ界隈にたどり着きました。こちらはこおろぎ橋。檜造りの山中温泉を代表する景勝地です。名前は、コオロギの鳴き声に由来しているという説もあるそうです。カラコロと下駄の音が似合いそう❤
柴山潟のほとりにたつ総ガラス張りの建物。周囲は昔ながらのホテルが立ち並んでいるのでひときわ目立ちます。 世界的建築家・谷口吉生氏による設計のモダンな建物は、白山連邦を背景にし青い空を映し出していました。 熱めの塩化物泉のお湯でよくあたたまり湯冷めしません。冬の日帰り入浴には最適です(^^♪ 2階にはカフェが併設されていて、地元の食材を使った料理や「加賀パフェ」もいただけます。 *シャンプーやボディソープなどの設置はありません。売店で販売されていますよ。
スタイリッシュな外観です
美術館?と間違うようなシンプルモダンなよそおい。地元の方々もたくさん来られていました。 テラスに出ると潟に造られた噴水や白山が見渡せます。
潟の湯と森の湯
2種類の内湯があります。潟の湯からは柴山潟が望め、森の湯ほ木立ご見えます。毎日男女が入れ替わります。2日続けて来ればどちらも入れますね~。 浴場もモダンですっきりした造りになっています。キリリと熱めの塩の湯でさっぱりしてね。
柴山潟
水鳥が羽を休めていました。夕暮れが近づいて何とも言えない美しさの柴山潟。加賀三湖のひとつに数えられる淡水湖。片山津のシンボル的存在です。 ほぼ中心には巨大な噴水があり、1日に13回、70ⅿもの高さの水しぶきがあがります。夜はライトアップされてキレイですよ。
加賀市の海岸線にあり市内で日本海に最も突き出した岬なのだとか。白亜の灯台と青い海のコントラストが素晴らしかったです。岬の先端まで遊歩道で行くことができます。 さながら、サスペンスドラマのワンシーンにでてくるようなロケーション!ここは穴場です。
海風を感じつつ小径をゆく
車は無料の駐車場にとめておけます。3分ほど森の中の小径をゆくと眼前がぱぁ~っとひらけ白亜の「加佐岬灯台」も現れました。 海だ~~!!
加賀海岸自然歩道の一部
加賀国定公園に指定されている風光明媚な海岸線は遊歩道が整備されているそうです。片野海岸からここ、加佐の岬までゆっくり歩いてくることもできるみたいです。 こんな標識を見つけました。
パワースポットみたいですよ
なんでも、霊山の白山、御岳山、富士山を結ぶライン上にこの加佐の岬があるそうですごくパワーがあるのだとか。 先端に立って海を見ているとそんな気もしてくるからフシギ。
夕日もキレイだろうなぁ✨
海食によって軽石質砂石が侵食され20~30ⅿの断崖が続いています。遊歩道とはいえ高低差がかなりあります。滑らない靴でお出かけくださいね。 白い断層と海のブルーがなんとも美しいですよ。
先端から見るコバルトブルーの海
透明度がスゴイ! 大きな岩には海鳥もいました。
日が傾いてきました
西側を望みます。写真左側の砂浜はまるでプライベートビーチ!
加佐岬灯台
昭和25年(1950年)に設置された無人の灯台。 1㎞ほど東にある橋立漁港の出入りする船や、沖を行く船の道しるべになっているのでしょうね。この灯台、一般的な円形ではなく四角形なんですよね。
戦争遺構がこんなところに…
戦闘機の燃料として松脂を採取するために切り取られたそうです。 「200本の松で戦闘機が1時間ほどしか飛べなかった」と記されています。 虚しさしかないですね。
岬のすぐそばにあるカフェ。こちらでぜひともいただきたいメニューがあり訪れてみました。 周囲は木立に囲まれ、自然豊かな中でお食事やコーヒーが楽しめますよ。
白山が見えました!
お店の前からは、雪をかぶった白山が!わかりづらいですね…スミマセン💦
ウッディで明るい店内
たくさんある窓から見える緑に癒されます。 ホッと一息つくには最適だなぁ。
テラス席がオススメかも💛
寒くて今回は出てませんが、広々したテラスは本当に気持ちよさそう~。鳥のさえずりを聞きながらお食事できそうです。
コレコレ!「加賀パフェ」
”加賀のおもてなし喫茶メニュー”として市内6店舗で提供される6種類の「加賀パフェ」!面白いのは、加賀パフェと名乗るにはきちんとした定義があるんです。 加賀九谷野菜や数種類のアイス、ゼリーを使用した地産地消の5層であること、九谷焼のグラス皿、加賀手織りコースター、献上加賀棒茶、山中漆器のお盆を使用すること…まだまだあるんですが、このようなルールのもとに提供されるそうなんです。すごいこだわりですね。
じゃ~~ん!登場!「日本海・夕日パフェ」
わ~~っ!キレイ✨野菜で色付けした白玉やホウレン草のロールケーキで四季を表し、下の青のゼリーとプチトマトは日本海の夕景なんですって!添えられたレモン風味のシロップをゼリーにかけると…ナント!紫になります~~!! 味はもちろん、芸術作品をいただいてるようです。
- アプリで地図を見る