八軒家船着場
大阪市中央区天満橋京町2-10摂津国の旧淀川河口付近に存在した港湾。
別名、窪津(九品津)。
当地は上町台地の北端に位置するため、瀬戸内の島々や京の都とも水運の航路で結び、奈良時代の難波津や難波京の玄関口としての機能も果たしていた。
また四天王寺や住吉大社、熊野三山を目指す参詣客でにぎわいを見せ、熊野古道の起点となった。
江戸時代、船宿など8軒が軒を連ねていたことから「八軒家浜」と呼ばれた。
京と大坂を結ぶ「三十石船」が全盛期を迎えるなど淀川舟運の要衝として発展。
十返舎一九「東海道中膝栗毛」第八編では、舟を下りた弥次郎兵衛と北八が「大坂の八軒家」で上陸する場面も。
明治時代、鉄道が開通し、舟運は衰退。