芭蕉翁逗留出雲屋跡
福井県敦賀市相生町2-16
松尾芭蕉は江戸時代、「奥の細道」で旅の途中で福井県敦賀市に立ち寄った。
宿泊した出雲屋の亭主から「遊行の砂持ち」、南北朝時代の「金ヶ崎の戦い」の故事を聞いたという。
「遊行の砂持ち」とは、他阿は豊後国において、時宗の始祖・一遍上人の門下となり遊行を行い、越前国の時宗寺院のほとんどを開創。
真言宗より時宗に改宗した西方寺に入り、氣比社に参詣した時、沼地があり、ぬかるんで参詣の妨げとなっていた。
他阿は宗徒・氣比の神官・民衆とともに、もっこを担いで海岸から砂を運び、沼地を埋め立て、参道を整備した。
「金ヶ崎の戦い」とは、新田義顕が陣鐘を海に沈めたが、海から引き上げることができなかったとか。