興国寺城跡
静岡県沼津市根古屋428『箱根の坂』を読んで以来、北条早雲が初めて建てた城館跡を見たいと思っていた。
北条早雲が海を見下ろす小高い丘の上に城館を築き、日本最初の戦国大名になるべく戦略を練り、それを実行していく風景が僕の脳裏に刻まれている。 想像したよりもやや高い丘の上から南に駿河湾を望み、東西に走る東海道を見下ろし、甲斐への道に繋がる要所であることを実感すると、北条早雲のしたたかな姿がその風景の中から浮かんでくるような気持ちになる。
新幹線の音であることに気がついたとき、司馬遼太郎が、"早雲が城館を築いた丘は、今は何も無く、ただ日のあたる高所として、鉄道が通るそばにあります。”を思い出した。